JPH1110718A - 中空成形体の製造方法 - Google Patents

中空成形体の製造方法

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JPH1110718A
JPH1110718A JP16232897A JP16232897A JPH1110718A JP H1110718 A JPH1110718 A JP H1110718A JP 16232897 A JP16232897 A JP 16232897A JP 16232897 A JP16232897 A JP 16232897A JP H1110718 A JPH1110718 A JP H1110718A
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JP
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parison
polypropylene
hollow molded
thermoplastic resin
mold
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JP16232897A
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English (en)
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Mitsuhiro Aiba
光弘 相場
Tadahiro Kaminari
忠宏 神成
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面層がポリプロピレンからなる中空成形
体であって、金型キャビティー意匠が正確に反映され、
かつ表面光沢が良好で、優れた外観を有する中空成形体
が生産性よく得られる中空成形体の製造方法を提供する
こと。 【解決手段】成形金型の間に熱可塑性樹脂の溶融パリソ
ンを供給して型締めし、パリソンの内部に加圧流体を吹
き込んで金型成形面と密着させ、熱可塑性樹脂を固化さ
せる中空成形体の製造方法において、少なくとも該パリ
ソンの表面層の熱可塑性樹脂としてメルトインデックス
(230℃、2.16kgf)が0.5〜20g/分、
分子量分布が8未満であり、かつ220℃で3分間融解
後10℃/分で130℃に降温してから3分間後の球晶
径が40ミクロン以下、該球晶の成長速度が12ミクロ
ン/分以下であるポリプロビレンを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中空成形体の製造
方法に関する。さらに詳しくは、少なくとも中空成形体
の表面層を特定の物性を有するポリプロピレンで構成す
ることによって、優れた外観を有する中空成形体を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる中空成形体は、軽
量で機械的強度にも優れていることから、広汎な産業分
野で使用されている。ことにポリプロピレンを成形素材
とする中空成形体は、剛性に優れることから各種容器類
のほか、バンパーなどの自動車部品や家庭用電気製品、
住宅設備などの分野においても幅広く用いられるように
なってきている。
【0003】これら用途分野においては、製品の表面性
の良否が商品外観の良否にあたることから、より優れた
表面性を有する中空成形体の製造方法の開発が強く要請
されている。このような要請に応えるため、例えば、特
公平2−40498号公報においては、表面光沢に優れ
た中空成形体を成形するにあたり、表面に2〜100ミ
クロンの深さの微細な凹凸を多数形成したパリソンを、
鏡面仕上げしてあり、かつ樹脂の結晶化温度以上に加熱
してある金型に挟み、吹き込み成形をした後、金型の温
度を該結晶化温度以下に冷却する方法が提案されてい
る。
【0004】しかしながら、この方法では、パリソンの
形成に特殊な制御が必要であるほか、大型成形品では成
形サイクルが長く、生産性が低いという難点がある。ま
た、特開平4−77231号公報には、成形型の間に結
晶性樹脂のパリソンを供給し、型締め後、パリソン内部
に圧力流体を注入して成形型面に密着させ、冷却する中
空成形法において、成形型の温度を結晶性樹脂の結晶化
速度が最大となる温度の近傍から融点までの間に保ち、
パリソン内部に冷媒となる流体を注入して、この冷媒を
加圧下に循環させる方法が提案されている。
【0005】このような成形方法を採用すると、成形品
表面のダイラインやウエルドラインを減少させることは
できるが、金型キャビティー意匠の転写性や表面光沢に
ついては満足し得るまでには至っていないという難点が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、中空成形体
表面に金型キャビティー意匠が正確に反映され、かつ表
面光沢も良好であって、優れた外観を有する成形品を製
造することのできる中空形体の製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため、中空成形法における成形条件ととも
に、優れた外観の中空成形体に形成し得る中空成形素材
として具備すべき物性につき、種々検討を重ねた結果、
特定の物性を有するポリプロピレンが中空成形体の表面
層の素材として好適であることを見出し、かかる知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 〔1〕成形金型の間に熱可塑性樹脂の溶融パリソンを供
給して型締めし、パリソンの内部に加圧流体を吹き込ん
で金型成形面と密着させ、熱可塑性樹脂を固化させる中
空成形体の製造方法において、少なくとも該パリソンの
表面層の熱可塑性樹脂として、メルトインデックス(2
30℃、2.16kgf)が0.5〜20g/10分で
あり、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が
8未満であるとともに、220℃で3分間融解した後1
0℃/分の降温速度で130℃にしてから3分後の球晶
径が40ミクロン以下で、かつその球晶径の成長速度が
12ミクロン/分以下であるポリプロピレンを用いるこ
とを特徴とする中空成形体の製造方法。 〔2〕上記〔1〕記載のポリプロピレンが造核剤を10
〜3000ppm含有するものである上記〔1〕記載の
中空成形体の製造方法。 〔3〕金型成形面と密着させる際の金型成形面の温度
を、上記〔1〕記載のポリプロピレンの結晶化温度より
も10℃低い温度と融点との間の温度範囲とする上記
〔1〕または〔2〕記載の中空成形体の製造方法。 〔4〕熱可塑性樹脂を固化させる際に、パリソン内部に
吹き込む加圧流体として室温以下の温度のものを用い、
かつ加圧流体をパリソン内部に流通させて冷却する上記
〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の中空成形体の製造方
法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における中空成形体の製造
方法は、型開きした成形金型の間に熱可塑性樹脂の溶融
パリソンを供給して型締めをする工程、該パリソンの内
部に加圧流体を吹き込んで金型成形面と密着させる工
程、および熱可塑性樹脂を固化させる工程を有し、その
成形素材の熱可塑性樹脂として少なくとも該パリソンの
表面層に特定の物性を有するポリプロピレンを用いる方
法である。
【0010】ここで、中空成形体の製造に用いる熱可塑
性樹脂の溶融パリソンは、その全体が特定の物性を有す
るポリプロピレンのみから形成されていてもよい。ま
た、このポリブロピレンを表面層とし他の樹脂を内層と
する二層構造、あるいはさらに他の樹脂からなる中間層
を含む三層構造をなすように構成されたパリソンを用い
てもよい。これら二層構造あるいは三層構造のパリソン
を用いる場合には、その内層や中間層としては、高密度
ポリエチレンや低密度ポリエチレン、ポリアミドなど耐
衝撃性に優れた樹脂との組合せが好都合であり、このよ
うなパリソンは、通常の多層中空成形機を用いて成形す
ることができる。
【0011】本発明方法の第一の工程では、成形素材で
あるポリプロピレン等を押出成形機により溶融混練し
て、その先端に設けたダイより、筒状の溶融パリソンと
して押出し、この溶融パリソンが、型開きされた一対の
中空成形用金型の中央部に垂下した時点で、金型の型締
めをして溶融パリソンを挟みつける。そして、第二の工
程で、金型で挟まれた溶融パリソンの内部に加圧流体の
注入管を差し込み、圧縮空気などの加圧流体を吹き込ん
で、溶融パリソンを金型内のキャビティー全面に密着す
るよう膨張させる。
【0012】ここで、溶融パリソンを金型内のキャビテ
ィー全面に密着させる際には、あらかじめ金型成形面の
温度を、この金型に接するポリプロピレンの結晶化温度
より10℃低い温度と、このポリプロピレンの融点との
間の温度範囲に維持しておくと、中空成形体表面に金型
キャビティー意匠がより正確に反映される。この金型成
形面の温度調節は、一般的な加熱方法を採用することが
でき、たとえば、熱媒体の循環や電気的な加熱方式によ
り金型内部から加熱してもよいし、外部からの加熱方式
であってもよい。
【0013】さらに、第三の工程では、金型内でキャビ
ティー内面形状が転写された状態にある熱可塑性樹脂を
冷却固化して、中空成形体とする。この第三の工程での
熱可塑性樹脂の冷却固化は、金型を冷却して行う方法で
もよいし、金型内で製品形状が付与されたパリソンの中
空部に冷却用の加圧流体を流通させて直接冷却する方法
でもよい。冷却用の加圧流体を用いる場合には、室温以
下に冷却した加圧流体、好ましくはマイナス20℃以
下、より好ましくはマイナス30℃以下に冷却した2〜
10Kg/cm2 G程度の圧縮空気を用いるのが好適で
ある。またこの冷却用の加圧流体を流通させる方法とし
ては、パリソン膨張用の加圧流体の注入管を差込む際、
同時に加圧流体の排出管を差込んでおき、冷却工程の開
始と同時に排出管の元栓を開いて、高温度のポリプロピ
レンと接触して昇温した加圧流体を排気管より排出でき
るようにすればよい。さらに、この場合の冷却速度の調
節は、排気管の排出口で加圧流体の流通量を調節して、
中空部内の圧力を一定に保持しながら冷却する方がよ
い。
【0014】さらに、本発明の方法で用いる中空成形用
金型は、一般に中空成形に用いられているガス抜き孔を
有する金型を使用すればよい。このガス抜き孔は、その
孔径が0.2〜0.5mm程度であるが、より外観に優
れた成形体を得るためには孔径が100ミクロン以下で
あり、また孔のビッチが50mm以下となるように加工
したものを用いるとよい。また、この金型の表面は、
0.5S程度の鏡面仕上げしたものが好適であるが、使
用目的に応じてシボ加工、模様加工などを施したものを
用いてもよい。
【0015】つぎに、本発明の方法で用いるポリプロピ
レンに関しては、特定の物性を有する結晶性ポリプロピ
レンを使用する。すなわち、この結晶性ポリプロピレン
は、メルトインデックス(230℃、2.16kgf)
が0.5〜20g/10分であり、分子量分布(重量平
均分子量/数平均分子量)が8未満であるとともに、2
20℃で3分間融解した後、10℃/分の降温速度で1
30℃にしてから3分後の球晶径が40ミクロン以下
で、かつその球晶径の成長速度が12ミクロン/分以下
の値を有するものである。
【0016】ここで、前記メルトインデックスの値に関
しては、これが0.5g/10分未満であるものを用い
ると、成形の途上でメルトフラクチャーによる成形体表
面の荒れが大きくなり、またこれが20g/10分を超
えるものを用いた場合にも表面荒れを招くことから、前
記の数値範囲内にあるものを用いる。また分子量分布
(重量平均分子量/数平均分子量)に関しては、この値
が8を超えるものを用いると、表面光沢の低下を招くほ
か、成形体表面への写像の鮮明性も低下するため、この
値が8以下であるものを用いる。
【0017】さらに、ポリプロピレンの特定条件下での
球晶径とその成長速度に関しては、この球晶径が40ミ
クロンを超えるものでは、成形体表面への写像の鮮明性
が低下し、球晶の成長速度が12ミクロン/分を超える
ものを用いた場合にも写像の鮮明性が低下することか
ら、前記の結晶化特性を有するものを用いる。このポリ
プロピレンの結晶化特性の測定については、ポリプロピ
レンのペレットをガラス板に挟んでホットプレートにセ
ットし、220℃まで昇温してこの温度で3分間維持し
て状態調製した後、ホットプレートを偏光顕微鏡にセッ
トして、10℃/分の降温速度で降温させ、130℃に
到達した直後から3分間後に観察される結晶の球晶径を
目視および写真撮影して計測することができる。また、
球晶の成長速度については、上記の降温操作で130℃
に到達した後、1分、2分、3分、4分、5分後の球晶
径を写真撮影し、経過時間と球晶径との相関式における
直線勾配として求めることができる。
【0018】本発明で用いる前記物性値を有するポリプ
ロピレンは、触媒としてチタンなどの遷移金属化合物と
有機アルミニウム化合物との組合せからなるものを用
い、これに電子供与性化合物を加えてプロピレンを重合
させることによって得られるものであって、結晶形態が
ミクロ構造において、球晶径が特定値以下かつ結晶成長
速度が特定値以下であるものを選定して使用すればよ
い。
【0019】さらに、本発明で用いるポリプロピレンに
は、造核剤を10〜3000ppm含有するものを用い
ることができる。ここで用いる造核剤としては、ポリプ
ロピレンの結晶サイズを微細化する作用を奏するものが
好適であり、例えば、リン酸2,2−メチレンビス
(4,6−t−ブチルフェニル)ナトリウムなどの有機
系リン酸金属塩やアルミニウムヒドロキシ−ジパラター
シャリーブチルベンゾエート、ジベンジリデンソルビト
ール、ジメチルベンジリデンソルビトール、ケイ酸マグ
ネシウムなどが挙げられる。この造核剤の添加量は、1
0ppm未満ではその添加効果の発現が充分でなく、3
000ppmを超えるとブリードアウトするおそれがあ
るので、10〜3000ppmの範囲内とする。
【0020】また本発明で用いるポリプロピレンには、
造核剤のほか、通常用いられる酸化防止剤や顔料、タル
ク等の充填剤を配合したものを用いてもよい。
【0021】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。 〔実施例1〕原料のポリプロピレンとして、メルトイン
デックス(230℃、2.16kgf)が3.52g/
10分であり、分子量分布(重量平均分子量/数平均分
子量)が6.0であるとともに、偏光顕微鏡下での観察
において、220℃で3分間融解したのち10℃/分の
降温速度で130℃にした直後から3分間経過後の球晶
径が30ミクロンであり、かつ球晶径の成長速度が10
ミクロン/分のポリプロピレン〔出光石油化学社製:出
光ポリプロ;J400MP〕を用いた。このポリプロピ
レンの結晶化温度は、114℃であった。
【0022】このポリプロピレンを中空成形機の押出機
に供給して溶融混練した後、樹脂温度220℃、押出速
度185g/秒の条件下にパリソンを押出し、金型の成
形面の温度が110℃に保持してあるクロムメッキ仕上
げ鏡面金型の中央部に垂下した後、金型の型締めをし
て、パリソンを金型内に取り込んだ。つぎに、金型の下
部からパリソン内の中空部に至る圧縮空気注入管を差込
んでこの注入管より圧縮空気を室温において吹き込み、
パリソンの表面が金型キャビティーの全面に密着するよ
う、パリソンを膨張させた。圧縮空気としては、7Kg
/cm2 Gであるものを用いた。
【0023】ついで、上記工程で金型キャビティー内面
形状が転写され、製品形状が付与された熱軟化状態のポ
リプロピレンを、金型の冷却によって冷却し固化させた
後、金型を開いて中空成形体を取り出した。このように
して得られた中空成形体は、縦320mm、横190m
m、高さ40mmのやや偏平な中空容器であり、その中
央部の肉厚が3mmであった。
【0024】つぎに、この中空容器の胴部より試料を取
り出し、成形体の表面光沢および写像の鮮明性について
評価した。表面光沢は、JIS K7105に基づいて
光沢度(%)を測定した。写像の鮮明性は、23℃にお
いて24時間状態調節した後、成形体表面に蛍光灯を写
したときの蛍光灯の写像の鮮明性を目視により評価し
た。これら評価結果を、第1表に示す。
【0025】〔実施例2〕成形素材として、実施例1と
同一のポリプロピレンに造核剤としてリン酸2,2−メ
チレンビス(4,6−t−ブチルフェニル)ナトリウム
をその濃度が800ppmとなるように配合した組成物
を用いた他は、実施例1と同様にして中空成形体を得
た。得られた中空成形体についての評価結果を、第1表
に示す。
【0026】〔実施例3〕原料のポリプロピレンおよび
パリソンを膨張させるまでの工程は、実施例1と同様に
した。つぎに、製品形状が付与された熱軟化状態のパリ
ソンの冷却固化を冷却媒体で直接冷却した。すなわち、
金型の下部からパリソン内の中空部に圧縮空気注入管を
差込む際に、同時に圧縮空気排出管を差込み、パリソン
の膨張時には同排出管の元栓を閉じておき、パリソンの
冷却を開始する直前にこの元栓を開いて冷却媒体が中空
部内を流通できる状態にした。ついで、冷却媒体として
マイナス40℃に冷却した3Kg/cm2 Gの圧縮空気
を用い、これをパリソン中空部に注入し、該中空部内を
流通する間に熱交換されて昇温した圧縮空気が排出管か
ら排出されるようにして、パリソンを直接冷却し、中空
成形体を得た。得られた中空成形体についての評価結果
を、第1表に示す。
【0027】〔実施例4〕成形素材として実施例2と同
一のポリプロピレン組成物を用い、かつ中空成形体の製
造方法は、実施例3と同様にした。得られた中空成形体
についての評価結果を、第1表に示す。
【0028】〔比較例1〕原料のポリプロピレンとし
て、メルトインデックス(230℃、2.16kgf)
が0.44g/10分であり、分子量分布(重量平均分
子量/数平均分子量)が8.4であるとともに、偏光顕
微鏡下での観察において、220℃で3分間融解したの
ち10℃/分の降温速度で130℃にした直後から3分
間経過後の球晶径が20ミクロンであり、かつ球晶径の
成長速度が8ミクロン/分のポリプロピレンを用いた。
中空成形体の製造方法は、実施例1と同様にした。得ら
れた中空成形体についての評価結果を、第1表に示す。
【0029】〔比較例2〕成形素材として、比較例1で
用いたものと同一のポリプロピレンに実施例2と同じ造
核剤を800ppmの濃度となるように配合した組成物
を用いた他は、実施例1と同様にした。得られた中空成
形体についての評価結果を、第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の方法によれば、中空成形体表面
に金型キャビティー意匠が正確に反映され、かつ表面光
沢も良好であって、優れた外観を有する中空成形体を製
造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型の間に熱可塑性樹脂の溶融パリ
    ソンを供給して型締めし、パリソンの内部に加圧流体を
    吹き込んで金型成形面と密着させ、熱可塑性樹脂を固化
    させる中空成形体の製造方法において、少なくとも該パ
    リソンの表面層の熱可塑性樹脂として、メルトインデッ
    クス(230℃、2.16kgf)が0.5〜20g/
    10分であり、分子量分布(重量平均分子量/数平均分
    子量)が8未満であるとともに、220℃で3分間融解
    した後10℃/分の降温速度で130℃にしてから3分
    後の球晶径が40ミクロン以下で、かつその球晶径の成
    長速度が12ミクロン/分以下であるポリプロピレンを
    用いることを特徴とする中空成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリプロピレンが造核剤
    を10〜3000ppm含有するものである請求項1記
    載の中空成形体の製造方法。
  3. 【請求項3】 金型成形面と密着させる際の金型成形面
    の温度を、請求項1記載のポリプロピレンの結晶化温度
    よりも10℃低い温度と融点との間の温度範囲とする請
    求項1または2記載の中空成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂を固化させる際に、パリソ
    ン内部に吹き込む加圧流体として室温以下の温度のもの
    を用い、かつ加圧流体をパリソン内部に流通させて冷却
    する請求項1〜3のいずれかに記載の中空成形体の製造
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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