JP2000027684A - エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

エンジンの燃料噴射制御装置

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JP2000027684A JP10194431A JP19443198A JP2000027684A JP 2000027684 A JP2000027684 A JP 2000027684A JP 10194431 A JP10194431 A JP 10194431A JP 19443198 A JP19443198 A JP 19443198A JP 2000027684 A JP2000027684 A JP 2000027684A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の加減速時において加減速ショックなく
且つ加速不良や燃料消費量の悪化のないエンジンの燃料
噴射制御装置を提供する。 【解決手段】 要求負荷検出手段(22)からの出力に基づ
いて第1の燃料量設定手段(32)により第1の燃料量ΔQ
tが設定されるとともにギヤ比検出手段(40)により変速
機のギヤ比Grが検出され、その後、要求負荷検出手段
により要求負荷θacの変化が検出されると、許容エンジ
ントルク設定手段(42)により駆動トルクが所定の許容駆
動トルクとなるようギヤ比情報Grに応じて許容エンジ
ントルクΔTeaが設定され、さらに第2の燃料量設定手
段(44)により該許容エンジントルクΔTeaに応じた第2
の燃料量ΔQaが設定される。そして、上記第1の燃料
量ΔQtが第2の燃料量ΔQaよりも大きいときには、燃
料噴射手段(34,36,38)により第2の燃料量ΔQaに基づ
いて所定期間に亘り燃料が噴射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの燃料噴
射制御装置に係り、詳しくは車両の加減速時の燃料噴射
制御技術に関する。
【0002】
【関連する背景技術】通常、車両に搭載されたエンジン
のエンジン制御においては、運転者がアクセルペダルを
操作し、その操作量又はその操作量に相関するパラメー
タ(要求負荷)に応じて燃料噴射量を可変することで出
力を制御し、これにより車両の走行状態を制御するよう
にしている。
【0003】しかしながら、この場合、アクセルペダル
を急に大きく操作するようなときには、これに応じて燃
料噴射量が急激に増減することになり、故にエンジン負
荷が大きく変動し、車体側にその変動が伝達されて加速
ショック或いは減速ショックが発生するという問題があ
る。
【0004】そこで、アクセル急開時には、そのときの
アクセル開度を実際のアクセル開度よりも小さく認識す
るようにし、その小さく認識したアクセル開度に合わせ
て燃料を噴射することでエンジントルク変化を抑制する
ことが考えられている。この場合、変速段が1速段のと
き、即ちギヤ比が最も大きいときにエンジンのトルク変
化が大きいことから、変速段がどのような変速段にあっ
ても当該1速段のときに合わせてアクセル開度を認識し
燃料噴射量を抑制するようにして加速時のトルクショッ
クを防止している。
【0005】また、アクセル急閉時には、加速時と反対
に、そのときのアクセル開度を実際のアクセル開度より
も大きく認識するようにし、燃料噴射を継続させてトル
クが急激に低下することを抑制するようにして減速ショ
ックを防止することが考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
技術のように、アクセル急開閉時においてショックが発
生しないよう変速段が1速段である場合を基準に燃料量
を設定するようにしていると、変速段が2速段以上であ
ってギヤ比が小さい場合において、例えば、アクセル急
開時には加速不良を起こし、アクセル急閉時には不必要
に燃料を供給してしまうという問題がある。
【0007】また一方で、特公平4−54816号公報
に開示されるように、加速時において燃料噴射量を決定
する燃料噴射パルス幅を減少させることでショックを低
減するとともに変速段に応じて該減少量を補正するとい
う技術が知られているが、この技術では、加減速ショッ
クの低減のみを目的としており、補正量はショックを発
生しない程度に変速段毎に予め設定したものを使用する
ようにしている。故に、当該公報に開示された技術にお
いても、上記の如くアクセル急開時には加速不良を起こ
す虞があり、アクセル急閉時には不必要に燃料を供給し
てしまう虞があり好ましいものではない。
【0008】本発明は上述した事情に基づきなされたも
ので、その目的とするところは、車両の加減速時におい
て加減速ショックなく且つ加速不良や燃料消費量の悪化
のないエンジンの燃料噴射制御装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1の発明によれば、第1の燃料量設定手
段により要求負荷検出手段からの出力に基づいて第1の
燃料量が設定されるとともにギヤ比検出手段により変速
機のギヤ比が検出されており、要求負荷検出手段により
要求負荷の変化が検出されると、許容エンジントルク設
定手段により駆動トルクが所定の許容駆動トルクとなる
よう上記ギヤ比情報に応じて許容エンジントルクが設定
され、さらに第2の燃料量設定手段により該許容エンジ
ントルクに応じた第2の燃料量が設定される。そして、
上記第1の燃料量と上記第2の燃料量とが比較され、第
1の燃料量が第2の燃料量よりも大きいときには、燃料
噴射手段によって所定期間に亘り第2の燃料量に基づい
て燃料が噴射される。
【0010】これにより、要求負荷の変化量が大きいよ
うな場合であって、第1の燃料量が第2の燃料量よりも
大きいような場合には、駆動トルクが所定の許容駆動ト
ルクとなるようギヤ比に応じて燃料噴射量が過不足なく
適正に設定されることになり、車両の加減速時において
加減速ショックが低減されるとともに、加速時には加速
不良が好適に防止され、減速時には燃料消費量の悪化が
好適に防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0012】図1を参照すると、車両に搭載されたディ
ーゼルエンジンの燃料噴射系の概略構成が示されてお
り、また、図2を参照すると、本発明に係る当該ディー
ゼルエンジンの燃料噴射制御系の制御ブロック図が示さ
れており、以下、これらの図に基づいて本発明に係るエ
ンジンの燃料噴射制御装置の構成を説明する。
【0013】なお、ここでは、燃料噴射系がコモンレー
ル型である4気筒ディーゼルエンジン(以下、単にエン
ジンという)を例に説明する。
【0014】図1に示すように、ディーゼルエンジン本
体(図示せず)には、各気筒毎に燃料噴射弁2が設けら
れており、これら燃料噴射弁2の入力ポートは、それぞ
れ燃料パイプ4を介してコモンレール6に接続されてい
る。また、コモンレール6には燃料パイプ7が接続され
ており、該燃料パイプ7は高圧ポンプ8及び低圧ポンプ
10を介して燃料タンク12に接続されている。
【0015】一方、燃料噴射弁2の出力ポートからは互
いに合流するようにして返戻パイプ14が延びており、
該返戻パイプ14も燃料タンク12に接続されている。
そして、燃料噴射弁2、高圧ポンプ8、低圧ポンプ10
は、電子コントロールユニット(ECU)20の出力側
に電気的に接続されている。
【0016】また、燃料パイプ7のうち低圧ポンプ10
と高圧ポンプ8との間の部分からは、分岐して返戻パイ
プ16が延びており、該返戻パイプ16はリリーフ弁1
7を介して上記返戻パイプ14に接続されている。
【0017】これにより、イグニションキー(図示せ
ず)が操作されてECU20からモータ駆動信号が低圧
ポンプ10及び高圧ポンプ8に出力されると、これら低
圧ポンプ10及び高圧ポンプ8がそれぞれ作動し、燃料
が燃料タンク12からコモンレール6内に供給されて該
コモンレール6内で一定圧に保持され貯留される。そし
て、クランク角に応じて各気筒毎にECU20から燃料
噴射弁2に向けて作動信号が供給されると、コモンレー
ル6に貯留された燃料が燃料噴射弁2から燃焼室内に一
定圧でそれぞれ噴射される。また、余剰となった燃料は
返戻パイプ14を通って燃料タンク12に返戻される。
【0018】そして、図2に示すように、ECU20の
うち本発明の燃料噴射制御装置の入力側には、エンジン
の出力を制御するアクセルペダル(図示せず)に接続さ
れアクセル開度(要求負荷)θacを検出するアクセルポ
ジションセンサ(APS,要求負荷検出手段)22、エ
ンジン回転速度Neを検出するエンジン回転センサ2
4、車両の速度(車速)Vhを検出する車速センサ26
及び上記コモンレール6内の圧力(コモンレール圧)P
cを検出するコモンレール圧センサ28が接続されてお
り、出力側には、上述したように燃料噴射弁2が接続さ
れている。
【0019】詳しくは、同図に示すように、アクセル開
度情報θacとエンジン回転速度情報Neは目標燃料量Qt
設定部30に供給されるようにされており、該目標燃料
量Qt設定部30の出力信号が燃料変化量ΔQt演算部
(第1の燃料量設定手段)32を経て比較部34、燃料
量Q設定部36、燃料噴射量TQ設定部38(以上、燃
料噴射手段)に供給されるようにされている。
【0020】また、エンジン回転速度情報Neと車速情
報Vhとがギヤ比Gr演算部(ギヤ比検出手段)40に供
給されるようにされており、該ギヤ比Gr演算部40の
出力信号が許容エンジントルクΔTea演算部(許容エン
ジントルク設定手段)42、許容燃料変化量ΔQa演算
部(第2の燃料量設定手段)44を経て上記比較部34
に入力されるようにされている。
【0021】また、コモンレール圧情報Pcについては
上記燃料噴射量TQ設定部38に供給されるようにされ
ており、最終的に燃料噴射量TQ設定部38の出力信号
が燃料噴射弁2に供給されるようにされている。
【0022】なお、当該エンジンはトランスミッション
を介して車両の駆動輪(共に図示せず)に接続されてお
り、該トランスミッションは例えば前進5速段で構成さ
れている。
【0023】以下、このように構成されたエンジンの燃
料噴射制御装置の作用及び効果について説明する。
【0024】図3及び図4を参照すると、当該燃料噴射
制御装置の処理手順、即ち車両の加減速時における燃料
制御(加減速時燃料制御)の制御ルーチンのフローチャ
ートが示されており、以下当該フローチャートに基づき
本発明に係る燃料噴射制御装置の作用効果を説明する。
【0025】ステップS10では、先ず、上記各センサ
よりエンジン回転速度情報Ne、アクセル開度情報θa
c、車速情報Vh及びコモンレール圧情報Pcを読込む。
【0026】そして、ステップS12では、上記目標燃
料量Qt設定部30において、アクセル開度情報θacと
エンジン回転速度情報Neとから目標燃料量Qt(n)を設
定する。つまり、該ステップS12では、アクセルペダ
ル操作終了時点でのアクセル開度情報θacに基づき、加
減速時に目標となる燃料量、即ち目標燃料量Qt(n)を例
えば予め得られたマップ等から設定する。以降、添字
(n)は今回のルーチン実行によって得られた値であるこ
とを示す。
【0027】目標燃料量Qt(n)が設定されたら、次のス
テップS14では、燃料変化量ΔQt演算部32におい
て、一実行周期前、即ち前回のルーチン実行時の燃料量
Q(n-1)と上記目標燃料量Qt(n)とに基づき次式(1)より
燃料変化量(第1の燃料量)ΔQt(n)を演算する。
【0028】ΔQt(n)=Qt(n)−Q(n-1) …(1) ステップS16では、ギヤ比Gr演算部40において、
エンジン回転速度情報Neと車速情報Vhとから次式(2)
より現在のギヤ比Grを演算により求める。
【0029】 Gr={Ne・60・2・π・Rw}/{1000・Vh} …(2) ここに、πは円周率、Rwは車両のタイヤ半径である。
【0030】そしてさらに、このように演算により求め
たギヤ比Grに基づき、現在の変速段を例えば下表1よ
り決定する。つまり、上式(2)から求まるギヤ比Grはタ
イヤの空気圧等に応じて変化するため、演算されたギヤ
比Grが各変速段毎に設定された許容範囲内にあるか否
かを判別するようにし、これにより上記トランスミッシ
ョンの変速段を一義に決定し、ギヤ比Grを各変速段の
固有の値(1速段であれば例えばGr=13.3等)に固定す
る。
【0031】
【表1】 次のステップS18では、上式(2)から演算されたギヤ
比Grが上記表1に示すギヤ比Grの範囲内にあり、値G
r1(ここでは、16.5)未満であるか否か、即ち演算
されたギヤ比Grが値Gr1以上となっていないかどうか
を判別する。
【0032】ステップS18の判別結果が偽(No)
で、演算されたギヤ比Grが値Gr1(上記16.5)以
上である場合には、上式(2)より、エンジン回転速度Ne
が過剰に大きくなっており、即ちエンジンが空ぶかし状
態にあると判断でき、このような場合には、変速段がニ
ュートラル段に有ると判定する。そして、変速段がこの
ようにニュートラル段に有る場合には、問題となるよう
なショックが発生することはないので、そのまま当該ル
ーチンを抜ける。
【0033】一方、ステップS18の判別結果が真(Y
es)で、演算されたギヤ比Grが値Gr1未満であっ
て、上記表1に示す範囲内である場合には、次にステッ
プS20に進む。
【0034】ステップS20では、許容エンジントルク
ΔTea演算部42において、上記表1に基づき決定され
た変速段に対応する固有のギヤ比Gr(1速段であれば
例えばGr=13.3等)に基づいて次式(3)より許容エンジ
ントルクΔTeaを演算する。
【0035】ΔTea=ΔTvh/Gr …(3) ここに、ΔTvhは、加減速時にショックが生じないよう
実験等により予め設定された許容駆動トルク(所定の許
容駆動トルク)である。
【0036】通常、加減速時に発生するショックは駆動
トルクが急激に大きく変化することにより生ずるもので
あるため、本発明では、このようにして、先ず駆動トル
クを所定の許容駆動トルクΔTvhを超えないようにして
いる。そしてさらに、該許容駆動トルクΔTvhの範囲内
となるよう、最大限許容される許容エンジントルクΔT
eaをギヤ比Grに応じて設定するようにしているのであ
る。これにより、変速段が如何なる位置であっても、変
速段に拘わらずエンジントルクが常に過不足なく良好な
ものとされる。
【0037】次のステップS22では、許容燃料変化量
ΔQa演算部44において、上記許容エンジントルクΔ
Teaに基づいて許容燃料変化量(第2の燃料量)ΔQa
(n)を演算する。
【0038】ここで、図5を参照すると、コモンレール
型のディーゼルエンジンにおける燃料量Qとエンジント
ルクTeと関係が示されているが、このように、コモン
レール型のディーゼルエンジンでは、エンジン回転速度
Neに拘わらず、燃料量QとエンジントルクTeとは比例
関係となっている。つまり、燃料量Qの増加に応じてエ
ンジントルクTeが一定の増加率、即ちトルク係数Kで
増加するようにされている。
【0039】故に、許容燃料変化量ΔQa(n)と許容エン
ジントルクΔTeaも比例関係にあり、許容燃料変化量Δ
Qa(n)は次式(4)より容易に演算される。
【0040】ΔQa(n)=ΔTea/K …(4) このように許容燃料変化量ΔQa(n)が算出されたら、ス
テップS24では、比較部34において、上記ステップ
S14で求めた燃料変化量ΔQt(n)と当該許容燃料変化
量ΔQa(n)とを比較する。実際には、加速、減速に応じ
て燃料変化量ΔQt(n)の符号は異なるため、ここでは燃
料変化量ΔQt(n)の絶対値|ΔQt(n)|と許容燃料変化
量ΔQa(n)との比較を行う。
【0041】ステップS24の判別結果が真(Yes)
で、|ΔQt(n)|がΔQa(n)より大の場合には、次にス
テップS26に進み、燃料量Q設定部36において、加
速状態にあって燃料変化量ΔQt(n)の値が正であるか否
か、或いは減速状態にあって燃料変化量ΔQt(n)の値が
負であるか否かを判別する。
【0042】該ステップS26の判別結果が真(Ye
s)で、加速状態にあって燃料変化量ΔQt(n)の値が正
と判定された場合には、ステップS28に進み、次式
(5)より燃料量Q(n)を演算する。
【0043】Q(n)=Q(n-1)+ΔQa(n) …(5) 一方、ステップS26の判別結果が偽(No)で、減速
状態にあって燃料変化量ΔQt(n)の値が負と判定された
場合には、ステップS30に進み、次式(6)より燃料量
Q(n)を演算する。
【0044】Q(n)=Q(n-1)−ΔQa(n) …(6) つまり、ステップS24の判別結果が真(Yes)で、
燃料変化量ΔQt(n)が許容燃料変化量ΔQa(n)を超える
程急激な変化をしているような場合には、燃料変化量Δ
Qt(n)に応じた燃料噴射を行うと加速ショック或いは減
速ショックが発生する虞があるため、この場合には、ス
テップS28、ステップS30を実行し、一実行周期
(当該ルーチンの実行周期)当たりの燃料変化量(増加
量または減少量)を許容燃料変化量ΔQa(n)に抑えるよ
うにする。
【0045】これにより、次のステップS32では、最
終的に燃料噴射量TQ設定部38において、燃料噴射量
TQ(n)が上記燃料量Q(n)とコモンレール圧Pcとに基
づき設定され、該当する燃料噴射弁2に向けて出力され
ることになるが、燃料噴射弁2から噴射される燃料が徐
々に変化することとなり、加速時及び減速時におけるシ
ョックが低減される。
【0046】一方、ステップS24の判別結果が偽(N
o)で、燃料変化量ΔQt(n)の絶対値|ΔQt(n)|が許
容燃料変化量ΔQa(n)以下の場合には、加速ショックや
減速ショックが発生する虞はないと判断でき、この場合
には、ステップS36に進み、次式(7)に基づいて通常
通り燃料量Q(n)を演算する。
【0047】Q(n)=Q(n-1)+ΔQt(n) …(7) そして、ステップS34では、加減速が開始されてから
所定時間(所定期間)t1経過したか否かが判別され
る。判別結果が偽(No)で未だ所定時間t1が経過し
ていない場合には、ステップS10に戻り、当該ルーチ
ンを繰り返し実行する。
【0048】一方、ステップS34の判別結果が真(Y
es)で加減速の開始から所定時間t1が経過したと判
定された場合には、当該燃料制御を終了する。
【0049】つまり、加減速の開始から所定時間t1が
経過した場合には、もはやショックは発生しないと判断
し、上記許容燃料変化量ΔQa(n)ずつの増減を止めるよ
うにし、目標燃料量Qt(n)に基づいて通常通り燃料変化
量ΔQt(n)ずつ燃料の増減を行うようにする。
【0050】以上説明したように、本発明のエンジンの
燃料噴射制御装置では、許容駆動トルクΔTvhを予め設
定しておき、該許容駆動トルクΔTvhに基づいてギヤ比
Grに応じた最適な許容エンジントルクΔTeaを求める
ようにしており(ステップS20)、さらに該許容エン
ジントルクΔTeaに基づいて許容燃料変化量ΔQa(n)を
設定するようにしている(ステップS22)。
【0051】故に、図6を参照すると、上記燃料制御に
基づき車両の加減速を行った場合の燃料量Qの時間変化
がタイムチャートで示されており、目標燃料量Qtが破
線で、変速段が例えば1速段のときの燃料量Qが実線
で、また4速段である場合の燃料量Qが2点鎖線でそれ
ぞれ示されているが、同図に示すように、車両の加速時
に変速段が1速段である場合には、加速開始(t0)か
ら所定時間t1が経過するまで燃料量Qが実行周期毎に
許容燃料変化量ΔQa1(n)ずつ緩やかに増加することと
なり、一方、変速段が4速段である場合には、所定時間
t1が経過するまで燃料量Qが実行周期毎に許容燃料変
化量ΔQa4(n)ずつ比較的大きく増加することになる。
【0052】従って、1速段のようにギヤ比Grが大き
い場合には、燃料噴射量が極めて小さく絞られて急加速
することなく加速ショックが良好に防止される一方、4
速段のようにギヤ比Grが小さい場合には、燃料噴射量
が比較的大きなものとされ、加速ショックが防止される
のみならず、高速走行での加速時等において車両が加速
不良なく良好に加速されることになる。
【0053】また、車両の減速時に変速段が1速段であ
る場合には、燃料量Qが実行周期毎に許容燃料変化量Δ
Qa1(n)ずつ緩やかに減少し、一方、変速段が4速段で
ある場合には、燃料量Qが実行周期毎に許容燃料変化量
ΔQa4(n)ずつ比較的大きく減少する。
【0054】故に、1速段のようにギヤ比Grが大きい
場合には、燃料噴射量がゆっくりと絞られて減速ショッ
クが良好に防止されることになる一方、4速段のように
ギヤ比Grが小さい場合には、燃料噴射量が比較的大き
く減少させられ、減速ショックが防止されるのみなら
ず、無駄な燃料消費が抑制されて燃料消費量の低減が図
られる。
【0055】ところで、上記実施形態においてはコモン
レール型のディーゼルエンジンを例に説明したが、本発
明はエンジンの駆動力で駆動される分配型の燃料噴射ポ
ンプを有したディーゼルエンジンにも適用可能である。
【0056】但し、当該分配型の燃料噴射ポンプを有し
たディーゼルエンジンでは、位置制御型のポンプを例に
とって説明すると、図7に示すように、スリーブポジシ
ョンSPとエンジントルクTeとの関係において、トル
ク係数Kがエンジン回転速度Ne(例えば、Ne1,Ne
2,Ne3,Ne4)に応じて異なった値(K1,K2,K3,
K4)となっている(図中には代表としてK1,K4のみ
表示)。故に、この場合には、上記トルク係数Kの代わ
りにエンジン回転速度Neに応じてこれらの値(K1,K
2,K3,K4)を用いるようにする。これにより上記同
様の効果が得られることになる。
【0057】また、分配型の燃料噴射ポンプが時間制御
型のポンプである場合であっても、燃料噴射量調整部制
御パラメータを横軸にとるようにすれば、図7と同様の
トルク係数を定義することができる。
【0058】また、ここでは、ディーゼルエンジンの場
合について説明したが、上記の如く燃料量Q(若しくは
燃料噴射量調整部制御パラメータ)とエンジントルクT
eとの関係においてトルク係数を求めることができるよ
うなエンジンであれば、エンジンは如何なるタイプのエ
ンジンであってもよく、ディーゼルエンジンに限らずガ
ソリンエンジンであっても同様の効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
のエンジンの燃料噴射制御装置によれば、要求負荷情報
に基づいて第1の燃料量を設定するとともに、要求負荷
の変化が検出されたときには、駆動トルクが所定の許容
駆動トルクとなるようギヤ比情報に応じて許容エンジン
トルクを設定し、該許容エンジントルクに応じた第2の
燃料量を設定するようにし、第1の燃料量が第2の燃料
量よりも大きいときには所定期間に亘り第2の燃料量に
基づいて燃料を噴射するようにしている。
【0060】従って、要求負荷の変化量が大きいような
場合であって、第1の燃料量が第2の燃料量よりも大き
いような場合には、駆動トルクが所定の許容駆動トルク
となるようギヤ比に応じて燃料噴射量を過不足なく適正
に設定することができる。故に、車両の加減速時におい
て加減速ショックを低減することができるのみならず、
加速時において加速不良を確実に防止でき、減速時にお
いて燃料消費量の悪化を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両に搭載されたディーゼルエンジンの燃料噴
射系の概略構成を示す図である。
【図2】本発明に係るディーゼルエンジンの燃料噴射制
御系を示す制御ブロック図である。
【図3】本発明に係る車両の加減速時における燃料制御
の制御ルーチンを示すフローチャートの一部である。
【図4】図3のフローチャートに続く、燃料制御の制御
ルーチンを示すフローチャートの残部である。
【図5】コモンレール型のディーゼルエンジンの燃料量
QとエンジントルクTeとの関係を示す図である。
【図6】図3及び図4の制御ルーチンに基づき車両の加
減速を行った場合の燃料量Qの時間変化を示すタイムチ
ャートであって、本発明の作用効果を説明する図であ
る。
【図7】分配型の燃料噴射ポンプを有したディーゼルエ
ンジンのスリーブポジションSPとエンジントルクTe
との関係を示す図である。
【符号の説明】
2 燃料噴射弁 6 コモンレール 12 燃料タンク 20 電子コントロールユニット(ECU) 22 アクセルポジションセンサ(APS,要求負荷検
出手段) 24 エンジン回転センサ 26 車速センサ 28 コモンレール圧センサ 30 目標燃料量Qt設定部 32 燃料変化量ΔQt演算部(第1の燃料量設定手
段) 34 比較部(燃料噴射手段) 36 燃料量Q設定部(燃料噴射手段) 38 燃料噴射量TQ設定部(燃料噴射手段) 40 ギヤ比Gr演算部(ギヤ比検出手段) 42 許容エンジントルクΔTea演算部(許容エンジン
トルク設定手段) 44 許容燃料変化量ΔQa演算部(第2の燃料量設定
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/12 330 F02D 41/12 330B 380 380B (72)発明者 虫上 広志 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA21 AA32 AB01 AC02 AC04 AC14 AD00 AD02 AD09 AD10 AD31 AD51 AE07 AF09 3G301 HA02 JA02 JA04 KA12 KA16 MA11 NA08 NE23 PA17Z PB03A PB03Z PB08Z PE01Z PE06A PF01Z PF03Z PF07Z PF10Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者の要求する要求負荷を検出する要
    求負荷検出手段と、 前記要求負荷検出手段からの出力に基づいて第1の燃料
    量を設定する第1の燃料量設定手段と、 変速機のギヤ比を検出するギヤ比検出手段と、 前記要求負荷検出手段により要求負荷の変化が検出され
    たとき、駆動トルクが所定の許容駆動トルクとなるよう
    前記ギヤ比検出手段からのギヤ比情報に応じて許容エン
    ジントルクを設定する許容エンジントルク設定手段と、 前記許容エンジントルク設定手段により設定される許容
    エンジントルクに応じた第2の燃料量を設定する第2の
    燃料量設定手段と、 前記第1の燃料量設定手段により設定される第1の燃料
    量と前記第2の燃料量設定手段により設定される第2の
    燃料量とを比較し、前記第1の燃料量が前記第2の燃料
    量よりも大きいとき、前記要求負荷の変化が検出された
    後所定期間に亘り前記第2の燃料量に基づいて燃料を噴
    射する燃料噴射手段と、 を備えることを特徴とするエンジンの燃料噴射制御装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001084407A1 (fr) * 2000-04-27 2001-11-08 Nec Corporation Systeme, dispositif et procede de simulation d'informations environnementales et support enregistre
JP2010101231A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Honda Motor Co Ltd 内燃機関の出力制御装置

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