JP2002242733A - ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置Info
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Abstract
ンの変化をより的確に反映したより精度の高い燃料噴射
制御を行うことのできるディーゼルエンジンの燃料噴射
量制御装置を提供する。 【解決手段】フリクション増量算出部31によって、エ
ンジン2の回転速度及び水温からフリクション増量が算
出される。このフリクション増量に基づき、噴射量増量
算出部32では、噴射量増量が算出される。一方、走行
時間算出部34によって算出される所定値以上の車速で
走行した時間に基づいて、減少係数算出部33では、減
少係数が算出される。これら噴射量増量算出部32の算
出する噴射量増量と減少係数算出部33の算出する減少
係数とは、乗算部35で乗算される。噴射量算出部37
では、回転速度とアクセルセンサ24の検出結果とに基
づいて算出される燃料噴射量が、この乗算された値に基
づいて増量補正される。
Description
ンの燃料噴射量制御装置に関する。
料噴射量制御装置にあっては、基本的には、運転者の意
図を反映したアクセルペダルの開度とエンジンの回転速
度とに基づいて燃料噴射量を算出する。ただし、こうし
て算出した燃料噴射量に対しては、様々な要因に基づく
補正を施すことで燃料噴射量を最適化することが望まし
い。
めには、エンジンやその駆動伝達系において生じるフリ
クションを考慮することが望ましい。特に冷間時には、
ピストン及びシリンダボア間のクリアランスが暖気時と
比べて小さいことやエンジンオイルの粘性が大きいこと
などに起因して、エンジンの各箇所で生じるフリクショ
ンが暖気時と比べて大きなものとなる。また、上記駆動
伝達系として、例えばその出力軸が自動変速機に連結さ
れるエンジンにあっては、トルクコンバータ内の流体の
粘性係数が冷間時に大きくなることなどに起因してエン
ジン出力を伝達する際の抵抗(フリクション)がやはり
冷間時に大きなものとなる。このようにエンジンやその
駆動伝達系のフリクションが大きくなる冷間時において
は、その燃料噴射量を暖気時と比べて増量補正すること
で、燃料噴射量を最適化することが望ましい。
制御に関して、始動時のエンジン冷却水の温度から冷間
時の噴射量の増量補正値を算出するとともに、アイドル
スイッチのオフ時にはこの増量補正値を徐々に減少させ
る制御を行う装置が提案されている。このような制御装
置によれば、エンジン始動時のみならず、広く冷間時に
おいてフリクションを考慮した燃料噴射量の増量補正を
行うことができることとともに、同増量補正値の減少制
御を行うことで、始動後のフリクションの減少を考慮し
た燃料噴射量制御を行うこともできるようになる。
て非アイドル時を含めて冷却水の温度に基づいて増量制
御を行う場合、エンジンのフリクションについてはこれ
を的確に反映することができるとはいえ、駆動伝達系に
おけるフリクションとなるとこれを的確に反映した制御
が行われるとは限らない。これは、例えば上記トルクコ
ンバータ内の流体のフリクションの変化が、エンジンの
冷却水温の上昇態様を反映して変化するのみならず、エ
ンジン出力による同流体の撹拌態様によっても変化する
ことに起因している。
フ時に噴射量増量補正値を減少制御する場合、運転者の
運転態様によって上記噴射量の制御態様が大きく影響さ
れることとなる。すなわち、例えばエンジンの暖機のた
めにアクセルペダルを踏むことでその回転速度を上昇さ
せると、アイドルスイッチがオフとなるために噴射量は
徐々に減少制御されることとなる。この場合、その後の
発進時において、トルクコンバータ等、駆動伝達系のフ
リクションはさほど減少していないために、トルク不足
による走行不良が発生するおそれがある。したがって、
この場合も結局は、必ずしも駆動伝達系の全体のフリク
ション変化を的確に反映したものとはならない。
058号公報に見られるように、エンジンの回転速度と
エンジン冷却水の温度とから始動時の噴射量を決定する
際に、自動変速機のライン圧に基づいて同噴射量を増量
補正する燃料噴射量制御装置も知られている。この噴射
量制御装置によれば、始動時において、自動変速機を駆
動するための機関駆動式のオイルポンプにおけるフリク
ションの増大をライン圧に基づいて推定することで、同
フリクションの増大に対応して燃料噴射量を最適化する
ことができる。
と、これを上記ライン圧から正確に監視することは困難
であるため、始動時のみならず、広く冷間時の制御にこ
の装置を適用するには無理がある。また、この技術で
は、オイルポンプにおけるフリクションとはいえこれを
的確に反映させるために新たにセンサを設ける必要が生
じることからコスト的にも不利である。
あり、その目的は、広く冷間時において、駆動伝達系の
フリクションの変化をより的確に反映したより精度の高
い燃料噴射制御を行うことのできるディーゼルエンジン
の燃料噴射量制御装置を提供することにある。
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、アクセル開度とエンジン回転速度
と環境パラメータとに基づいて燃料噴射量を制御するデ
ィーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置であって、前記
環境パラメータとして前記エンジンの冷却水温と同エン
ジンが搭載された車両の走行時間とを用いて前記燃料噴
射量を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
噴射量を制御するパラメータとしてアクセル開度とエン
ジン回転速度とに加えて、エンジンの冷却水温と同エン
ジンが搭載された車両の走行時間を用いる。したがっ
て、エンジンの冷却水温に基づいて冷間時におけるエン
ジンのフリクションの変化を的確に反映することができ
るようになる。しかも、上記構成によれば、走行時間に
基づいて燃料噴射量を制御するために、広く冷間時にお
いて駆動伝達系のフリクションの変化を的確に反映して
燃料噴射量制御を行うことができるようになる。
の発明によるように、前記制御手段が、前記アクセル開
度とエンジン回転速度とに応じて基本的に求められる燃
料噴射量を前記エンジンの冷却水温に基づいて増加補正
する増加補正手段と、この増加補正された燃料噴射量を
前記車両の走行時間に基づいて減少補正する減少補正手
段とを備えて構成されるようにしてもよい。
3記載の発明によるように、前記制御手段が、前記アク
セル開度とエンジン回転速度とに応じて基本的に求めら
れる燃料噴射量に対して設けられる上限ガード値を前記
エンジンの冷却水温に基づいて増加補正する増加補正手
段と、この増加補正された上限ガード値を前記車両の走
行時間に基づいて減少補正する減少補正手段とを備えて
構成されるようにしてもよい。
正手段及び減少補正手段によって上限ガード値が補正さ
れる。このため、フリクションの増大に起因したトルク
不足を補うべく運転者がアクセルペダルの踏み込み量を
増大させる等、トルク増大の意志表示をした場合に、こ
の意志表示を的確に反映することができるようになる。
載の発明において、前記増加補正手段による前記エンジ
ンの冷却水温に基づく増加補正が、同エンジンの回転速
度に応じて各別に行われることをその要旨とする。
ン冷却水温に基づく増加補正が、エンジン回転速度に応
じて各別に行われる。このため、フリクションの増大量
に応じていっそう好適な燃料噴射量に補正することがで
きるようになる。
は、請求項5記載の発明によるように、前記減少補正手
段は、前記エンジンの出力軸に連結される駆動伝達系
の、前記車両の走行時間に応じたフリクション低下率に
基づいて前記増加補正された燃料噴射量を減少補正する
ものであることが望ましい。
ずれかに記載の発明において、前記増加補正手段及び減
少補正手段は、前記エンジン回転速度が所定の回転速度
未満にあることを条件に前記補正を実行するものである
ことをその要旨とする。
設定された所定値以下であるときに増加補正手段及び減
少補正手段による補正を行う。このため、発進時等、冷
間時においてトルク不足を体感しやすいときに、燃料噴
射量の補正が行われることとなり、同トルク不足に起因
するドライバビリティの悪化を回避することができるよ
うになる。
エンジンの燃料噴射量制御装置の一実施形態について、
図面を参照しつつ説明する。
ンジンの燃料噴射量制御装置の構成を示す。同図1に示
されるディーゼルエンジン1は、大きくは、シリンダブ
ロック2や、シリンダヘッド4、ピストン6を備えてい
る。更に、これらシリンダブロック2や、シリンダヘッ
ド4、ピストン6によって区画形成される燃焼室8内に
燃料を直接噴射すべく、インジェクタ10を備えてい
る。
量は、燃料噴射量制御機構12によって制御される。こ
の燃料噴射量制御機構12としては、任意の機構を想定
することができる。例えばコモンレール式のものを想定
する場合には、この燃料噴射量制御機構12は、所定の
高圧力に調圧された燃料を備蓄するコモンレールと、同
コモンレール及びインジェクタ10間に設けられた電磁
弁とを備える構成等を想定することができる。そして、
この電磁弁の開弁及び閉弁制御によってコモンレール及
びインジェクタ10間の導通及び遮断制御がなされるこ
とで、インジェクタ10から噴射される燃料量が制御さ
れる。
ンジェクタ10から燃焼室8に噴射される燃料の爆発に
伴うエネルギを駆動力として取り出す出力軸14を備え
ている。この出力軸14は駆動伝達系16に接続可能な
構成となっており、この駆動伝達系16によって最終的
には、同出力軸14の駆動力が当該ディーゼルエンジン
を搭載した車両の駆動輪へと伝達される。
出力軸14と連結されるトルクコンバータや、同トルク
コンバータと連結する自動変速機、プロペラシャフト、
ディファレンシャル、アクスルシャフト等を備える構成
を想定することができる。
射量を制御する本実施形態にかかる燃料噴射量制御装置
は、同ディーゼルエンジン1や当該車両の各種状態を検
出するセンサと、同センサの検出結果に基づいて上記燃
料噴射量制御機構12を制御する電子制御装置30とを
備えている。
1の冷却水の温度を検出する水温センサ20や、同エン
ジン1の回転速度を検出する回転速度センサ22、運転
者によるアクセルペダル(図示略)の踏み込み具合を検
出するアクセルセンサ24、車速センサ26、イグニッ
ションスイッチ28等がある。
装置による燃料噴射量制御態様について詳細に説明す
る。本実施形態においても、インジェクタ10を介して
噴射される燃料量は、アイドル以外の運転時には、基本
的には、回転速度センサ22によって検出される回転速
度とアクセルセンサ24によって検出されるアクセル開
度とに基づいて設定される。この燃料噴射量算出手順を
図2に示す。このルーチンは、所定時間毎に繰り返し実
行される。
速度及びアクセル開度等、各種条件から燃料噴射量が算
出されると、ステップ110では、この算出された燃料
噴射量が上限ガード値よりも大きいか否かが判断され
る。この上限ガード値は、エンジン回転速度毎に設定さ
れている。そして、算出された燃料噴射量が上限ガード
値よりも大きい場合には、燃料噴射量としてこの上限ガ
ード値(ステップ120)が、また、算出された燃料噴
射量が上限ガード値よりも小さい場合には、燃料噴射量
として算出された燃料噴射量(ステップ130)がそれ
ぞれ設定される。
開度及び回転速度に基づいて設定される噴射燃料量に対
して、ディーゼルエンジン1及び駆動伝達系16のフリ
クションの増大量を考慮して増量制御を行うようにして
いる。詳しくは、上記上限ガード値を増加補正する。こ
のように、図2のステップ100によって算出される燃
料噴射量を補正する代わりに上限ガード値のみを補正す
ることで、ドライバビリティを好適に保つことができ
る。すなわち、上限ガード値を補正することで、運転者
がアクセルペダルの踏み込み量を調整することによって
トルク不足を回避することができるために、好適な走行
感が得られる。
20によって検出される水温と、回転速度センサ22に
よって検出される回転速度とに基づいて決定される。す
なわち、エンジン1及び駆動伝達系16のフリクション
は冷間時ほど大きくなるために、エンジン水温を用いて
これらの冷間時を把握する。また、同フリクションは、
エンジン水温のみならずエンジン1の回転速度にも依存
する。したがって、本実施形態では、エンジン水温及び
回転速度に基づいて上記フリクションの増大量を算出
し、同算出されたフリクションの増大量を相殺するのに
必要な燃料量を算出するようにしている。
によってフリクションの増大量を相殺するのに必要な燃
料量を算出するために、本実施形態では、同水温及び回
転速度とフリクション増大量との関係を定めた2次元マ
ップと、フリクション増大量及び同増大量を相殺するた
めの燃料量との関係を定めたマップとを用いる。
フリクション増大量との関係を定めた2次元マップは、
図3に例示されるようなエンジン水温とフリクション増
大量との関係や、エンジンの回転速度とフリクション増
大量との関係を予め実験的に求めることで用意される。
の燃料量を算出するマップは、フリクションの増大によ
るトルク損失分を補うのに必要なトルク1Nm当たりの
噴射量をエンジン回転速度毎に予め実験的に求めことで
用意される。このようにエンジン回転速度毎に必要燃料
量を設定することで、所定の燃料噴射量によって発生す
るトルクがエンジンの運転状態によって変化することを
考慮した的確な燃料量の設定が可能となる。
想定して行われることが望ましい。これら各マップに基
づいて燃料噴射量増量が算出される。すなわち、エンジ
ン回転速度及び水温とフリクション増大量との関係を定
めた2次元マップから、フリクション増加量ベース値Δ
Fが算出される。また、フリクション増大量を相殺する
ための燃料量を算出するマップから、そのときのエンジ
ン回転速度における必要燃料量qが算出される。そし
て、これら各マップから算出されたフリクション増加量
ベース値ΔFと必要燃料量qとの積として噴射量増量ベ
ース値ΔQが算出される。
は、基本的には、エンジン1の水温を反映したものであ
る。このため、上述したように、この噴射量増量ベース
値ΔQは、駆動伝達系16のフリクションを的確に反映
したものとはならないおそれがある。すなわち、上記態
様にて求められたフリクション増加量ベース値ΔFは、
始動直後においてはエンジン1及び駆動伝達系16の全
体のフリクションとして適切なものであるとしても、そ
の後においては、駆動伝達系16のフリクションの変化
態様が当該車両の運転状態によって大きく異なるために
適切なものではなくなるおそれがある。
車両が所定速度以上で走行した時間を算出して、この算
出した走行時間によって上記噴射量増量ベース値ΔQを
減少補正するようにしている。詳しくは、図4(a)に
示すように、冷間始動時のエンジン及び駆動伝達系のフ
リクション(図中、駆動系フリクションと表記)の走行
時間に対する減少態様を予め実験的に求める。そして、
この減少態様から、図4(b)に示す態様にて走行時間
に対するフリクション低下率を減少係数として算出し、
これを1次元マップとして用意する。
例えば、以下のようにして行うことができる。まず、図
4(a)において始動直後の駆動系フリクションの値A
と走行時間が増加してもフリクションがほとんど変化し
なくなる時点Cでの駆動系フリクションの値Cとを算出
する。次に、走行時間が「0」及び「C」間の各時点x
における駆動系フリクションの値yを算出する。これに
より、走行時間が「0」及び「C」間の各時点xにおけ
る減少係数Kが下式で表される。
(b)に示すように、この減少係数は「0」に設定され
る。
数との1次元マップに基づいて、駆動系フリクションを
考慮した噴射量増量最終値FQが下式にて求められる。 FQ=K×q×ΔF …(c3) こうして算出された噴射量増量最終値FQに基づいて、
本実施形態では、上記上限ガード値が変更される。具体
的には、回転速度毎に設定される上限ガード値に同回転
速度に対応して算出された噴射量増量最終値FQが都度
加算される。
う上記電子制御装置30の構成について説明する。図1
に示すように、この電子制御装置30においては、水温
センサ20及び回転速度センサ22の検出結果が取り込
まれる。そして、この取り込まれた値をもとにフリクシ
ョン増量算出部31において上記2次元マップに基づい
てフリクション増加量ベース値ΔFが算出され、更に、
噴射量増量算出部32において、フリクション増加量ベ
ース値ΔFと回転速度とから噴射量増量ベース値ΔQが
算出される。
ションスイッチ28がオンとなってから車速センサ26
によって検出される車速が所定値以上である時間が算出
される。この所定値は、駆動伝達系16のフリクション
の減少に寄与するに十分な走行状態を判断するためのも
のである。こうして所定車速以上で走行した時間が算出
されると、減少係数算出部33では、これに基づいて上
記減少係数Kを算出する。
係数算出部33でそれぞれ算出された値が乗算部35で
乗算されることで、上式(c3)にて表される噴射量増
量最終値FQが算出される。
は、エンジンの所定の運転状態において、インジェクタ
10から噴射される燃料量に反映される。すなわち、本
実施形態では、補正領域判定部36によって、エンジン
回転速度が所定値α以上であって、且つ所定値β以下で
あるときに、同噴射量増量最終値FQを噴射燃料量に反
映するように設定する。ここで、所定値αは、アイドリ
ング時の回転速度よりも小さく設定されている。一方、
所定値βは、運転者の体感する冷間時のフリクションの
増大によるトルク損失が無視できる回転速度に設定され
ている。
記噴射量の増量制御を行うことで、冷間時のフリクショ
ン増大をトルク不足として運転者が最も体感しやすい発
進時において、的確にそのトルク不足を補うことができ
る。そして、減速時等、アイドル回転速度よりも更に小
さい回転速度領域では燃料噴射量の増大制御を行わない
ことで、燃料消費量の低減を図ることができる。また、
高回転領域においては、この燃料噴射量の増量制御を行
わないために、燃料量の増大制御による過大トルクの発
生等を回避することができる。
づいて、噴射量算出部37では、基本的には、エンジン
回転速度とアクセル開度とによって先の図2に示した処
理を行う。そして、フリクション増大量に起因した燃料
噴射量の増量制御を行う場合には、図5に示すエンジン
回転速度毎に設定された上限ガード値(図中実線)に対
して、上記噴射量増量最終値FQが加算される。これに
より、上限ガード値は、図5の斜線に示す領域内の値に
補正される。したがって、フリクションの増大に応じて
運転者がアクセルペダルを踏み込むことでトルクを増大
させる意志表示をした場合に、この意志を反映して燃料
量の増大制御を行うことができ、ひいては、トルク不足
を回避した好適な走行が可能となる。
や、補正領域判定部36による判定についても、本実施
形態においては、所定時間毎に行われる構成としてい
る。以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得
られるようになる。
始動時のエンジン1及び駆動伝達系16のフリクション
に対応した噴射量増量ベース値ΔQを求めるとともに、
走行時間に応じて同噴射量増量ベース値ΔQを減少制御
することで噴射量増量最終値FQを求めた。これによ
り、エンジン水温が駆動伝達系16のフリクションを的
確に反映しない場合であれ、同駆動伝達系16のフリク
ションを的確に反映した噴射量増量最終値FQを得るこ
とができる。
値に加算する構成とすることで、好適な走行感を得るこ
とができる。 (3)補正領域判定部36を設けることで、フリクショ
ンの増大に起因したドライバビリティの悪化を無視し得
る領域においては、上限ガード値の増量補正を行わない
こととした。これにより、燃料量の増大制御による過大
トルクの発生等を回避することができる。
して実施することもできる。 ・フリクション増量算出部31によるフリクション増大
量の算出及び、噴射量増量算出部32における処理は、
エンジン水温及び回転速度と噴射量増量との関係を定め
た2次元マップを用意することで、これを一工程で行う
ようにしてもよい。この2次元マップの生成態様につい
ては、上記実施形態のようにして求めたフリクション増
大量と、これを相殺するために必要な噴射量とから生成
することができる。ただし、各水温と回転速度において
必要な燃料噴射量を予め実験的に求めることで、上記2
次元マップを生成するようにする方が、同マップの生成
工数を削減できるために望ましい。
速度とから求めるものにも限られず、適宜のパラメータ
の値を加味してもよい。また、水温のみを用いても、冷
間始動直後のフリクションを概ね把握することはでき
る。
みに基づいて設定する代わりに、適宜のパラメータを更
に加味して設定するようにしてもよい。 ・噴射量増量ベース値ΔQに走行時間に基づく減少係数
を乗算するものにも限られない。例えば、走行時間及び
水温の2次元マップから、あるいは、走行時間及び水温
に加えていくつかのパラメータの値に基づく多次元マッ
プから直接噴射量増量最終値FQを算出する構成として
もよい。
量制御をしても過大トルク等の問題を無視できる場合に
は、所定値βを設けなくてもよい。 ・また、アイドル回転速度よりも小さい回転速度領域に
ついても、上記実施形態及びその変形例と同様の噴射量
の増量制御を行うことで制御を簡素化してもよい。
を加算するものにも限られない。例えば、同補正値を適
宜設定することによって、先のステップ100において
算出された燃料噴射量に乗算する構成とすることもでき
る。また、同ステップ100において、走行時間やエン
ジン水温を含んだ燃料噴射量を算出する構成としてもよ
い。
ステップ100において算出された燃料噴射量及び上限
ガード値の両方を補正する構成としてもよい。
量制御装置及びディーゼルエンジン等の構成を示す図。
ーチャート。
例示する図。
シリンダヘッド、6…ピストン、8…燃焼室、10…イ
ンジェクタ、12…燃料噴射量制御機構、14…出力
軸、16…駆動伝達系。
Claims (6)
- 【請求項1】アクセル開度とエンジン回転速度と環境パ
ラメータとに基づいて燃料噴射量を制御するディーゼル
エンジンの燃料噴射量制御装置であって、 前記環境パラメータとして前記エンジンの冷却水温と同
エンジンが搭載された車両の走行時間とを用いて前記燃
料噴射量を制御する制御手段を備えることを特徴とする
ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置。 - 【請求項2】前記制御手段が、前記アクセル開度とエン
ジン回転速度とに応じて基本的に求められる燃料噴射量
を前記エンジンの冷却水温に基づいて増加補正する増加
補正手段と、この増加補正された燃料噴射量を前記車両
の走行時間に基づいて減少補正する減少補正手段とを備
えて構成される請求項1記載のディーゼルエンジンの燃
料噴射量制御装置。 - 【請求項3】前記制御手段が、前記アクセル開度とエン
ジン回転速度とに応じて基本的に求められる燃料噴射量
に対して設けられる上限ガード値を前記エンジンの冷却
水温に基づいて増加補正する増加補正手段と、この増加
補正された上限ガード値を前記車両の走行時間に基づい
て減少補正する減少補正手段とを備えて構成される請求
項1記載のディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置。 - 【請求項4】前記増加補正手段による前記エンジンの冷
却水温に基づく増加補正が、同エンジンの回転速度に応
じて各別に行われる請求項2又は3記載のディーゼルエ
ンジンの燃料噴射量制御装置。 - 【請求項5】前記減少補正手段は、前記エンジンの出力
軸に連結される駆動伝達系の、前記車両の走行時間に応
じたフリクション低下率に基づいて前記増加補正された
燃料噴射量を減少補正するものである請求項2〜4のい
ずれかに記載のディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装
置。 - 【請求項6】前記増加補正手段及び減少補正手段は、前
記エンジン回転速度が所定の回転速度未満にあることを
条件に前記補正を実行するものである請求項2〜5のい
ずれかに記載のディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装
置。
Priority Applications (1)
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JP2001041727A JP3800017B2 (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001041727A JP3800017B2 (ja) | 2001-02-19 | 2001-02-19 | ディーゼルエンジンの燃料噴射量制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002242733A true JP2002242733A (ja) | 2002-08-28 |
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---|---|---|---|
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JP2009121475A (ja) * | 2007-11-12 | 2009-06-04 | Iveco Motorenforschung Ag | 診断テストのための乗物用エンジンへの燃料の正しい流量の決定方法 |
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- 2001-02-19 JP JP2001041727A patent/JP3800017B2/ja not_active Expired - Fee Related
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