JP2000009117A - クリップ - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 部品の長孔内で逆回転する心配のないクリッ
プの提供。 【解決手段】 長孔Ｈ１を穿設した部品Ｐ１をパネルに
固定するクリップであって、上記部品の長孔の長辺に沿
う孔縁に一対の係止部１２を形成する一方、クリップ本
体１は、部品の一面に当接する押え壁部３と、上記部品
の長孔内に貫通されて回転することにより部品の他面に
当接する楕円状頭部４とを有し、当該楕円状頭部の両端
部に上記一対の係止部に弾性的に係合する一対の係合部
９を設けることにより、クリップ本体の楕円状頭部を部
品の長孔内に貫通して回転させると、当該楕円状頭部側
の係合部が部品側の係止部に弾性的に係合することとな
るので、例え、不測の振動等が加わったとしても、クリ
ップ自体が容易に逆回転することがなくなり、その楕円
状頭部が部品の長孔から簡単に抜け外れることを有効に
防止できる。
プの提供。 【解決手段】 長孔Ｈ１を穿設した部品Ｐ１をパネルに
固定するクリップであって、上記部品の長孔の長辺に沿
う孔縁に一対の係止部１２を形成する一方、クリップ本
体１は、部品の一面に当接する押え壁部３と、上記部品
の長孔内に貫通されて回転することにより部品の他面に
当接する楕円状頭部４とを有し、当該楕円状頭部の両端
部に上記一対の係止部に弾性的に係合する一対の係合部
９を設けることにより、クリップ本体の楕円状頭部を部
品の長孔内に貫通して回転させると、当該楕円状頭部側
の係合部が部品側の係止部に弾性的に係合することとな
るので、例え、不測の振動等が加わったとしても、クリ
ップ自体が容易に逆回転することがなくなり、その楕円
状頭部が部品の長孔から簡単に抜け外れることを有効に
防止できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車の
スポイラー等の部品をパネルに固定するクリップの改良
に関するものである。
スポイラー等の部品をパネルに固定するクリップの改良
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種クリップとして、例えば、
実公平６−１４０８５号公報に示すものが存する。該従
来のクリップは、長孔が穿設された自動車部品を取付孔
が穿設された車体パネルに固定することを目的として開
発されたもので、その具体的な構造は、自動車部品の一
面に当接するフランジ部と、自動車部品の長孔内に貫通
されて回転することにより自動車部品の他面に当接する
楕円状頭部と、上記車体パネルの取付孔に係着する弾性
変形可能な係止脚とを有し、楕円状頭部の対角線上に一
対の弾性片をスリットを介して形成する構成となってい
る。
実公平６−１４０８５号公報に示すものが存する。該従
来のクリップは、長孔が穿設された自動車部品を取付孔
が穿設された車体パネルに固定することを目的として開
発されたもので、その具体的な構造は、自動車部品の一
面に当接するフランジ部と、自動車部品の長孔内に貫通
されて回転することにより自動車部品の他面に当接する
楕円状頭部と、上記車体パネルの取付孔に係着する弾性
変形可能な係止脚とを有し、楕円状頭部の対角線上に一
対の弾性片をスリットを介して形成する構成となってい
る。
【０００３】そして、実際に、自動車部品を車体パネル
に固定する場合には、まず、一対の弾性片の撓みを得
て、自動車部品の長孔内にクリップの楕円状頭部を係止
脚と一緒に貫通して約９０°回転すると、自動車部品が
上記フランジ部と楕円状頭部とで内外側から挾持される
ので、後は、斯かる挾持状態を維持して、長孔から突出
する係止脚を車体パネルの取付孔に係着すれば、これに
より、自動車部品が車体パネル側に固定されることとな
る。
に固定する場合には、まず、一対の弾性片の撓みを得
て、自動車部品の長孔内にクリップの楕円状頭部を係止
脚と一緒に貫通して約９０°回転すると、自動車部品が
上記フランジ部と楕円状頭部とで内外側から挾持される
ので、後は、斯かる挾持状態を維持して、長孔から突出
する係止脚を車体パネルの取付孔に係着すれば、これに
より、自動車部品が車体パネル側に固定されることとな
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来のクリ
ップにあって、自動車部品側に先付けする場合には、既
述した一対の弾性片を撓ませながら長孔内で回転させ
て、当該各弾性片の先端部を長孔の周縁に弾接させるこ
とにより、クリップ自体の逆回転を防止している訳であ
るが、単に、弾性片の先端部を長孔の周縁に弾接させる
だけでは、十分な逆回転防止力が得られないので、自動
車部品の固定状態の下で、走行振動等が加わると、クリ
ップ自体が容易に逆回転して、その楕円状頭部が自動車
部品の長孔から簡単に抜け外れてしまう恐れを有してい
た。
ップにあって、自動車部品側に先付けする場合には、既
述した一対の弾性片を撓ませながら長孔内で回転させ
て、当該各弾性片の先端部を長孔の周縁に弾接させるこ
とにより、クリップ自体の逆回転を防止している訳であ
るが、単に、弾性片の先端部を長孔の周縁に弾接させる
だけでは、十分な逆回転防止力が得られないので、自動
車部品の固定状態の下で、走行振動等が加わると、クリ
ップ自体が容易に逆回転して、その楕円状頭部が自動車
部品の長孔から簡単に抜け外れてしまう恐れを有してい
た。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、斯かる従来ク
リップの課題を有効に解決するために開発されたもの
で、請求項１記載の発明は、長孔を穿設した部品をパネ
ルに固定するクリップであって、上記部品の長孔の長辺
に沿う孔縁に一対の係止部を形成する一方、クリップ本
体は、部品の一面に当接する押え壁部と、上記部品の長
孔内に貫通されて回転することにより部品の他面に当接
する楕円状頭部とを有し、当該楕円状頭部の両端部に上
記一対の係止部に弾性的に係合する一対の係合部を設け
る構成を採用した。
リップの課題を有効に解決するために開発されたもの
で、請求項１記載の発明は、長孔を穿設した部品をパネ
ルに固定するクリップであって、上記部品の長孔の長辺
に沿う孔縁に一対の係止部を形成する一方、クリップ本
体は、部品の一面に当接する押え壁部と、上記部品の長
孔内に貫通されて回転することにより部品の他面に当接
する楕円状頭部とを有し、当該楕円状頭部の両端部に上
記一対の係止部に弾性的に係合する一対の係合部を設け
る構成を採用した。
【０００６】請求項２記載の発明は、請求項１を前提と
して、一対の係止部は、部品の長孔の長辺に沿って一定
の長さ寸法を有して延在している構成を採用した。
して、一対の係止部は、部品の長孔の長辺に沿って一定
の長さ寸法を有して延在している構成を採用した。
【０００７】請求項３記載の発明は、請求項１を前提と
して、一対の係止部は凹状を呈し、一対の係合部は凸状
を呈して、部品の一面に当接する押え壁部が上記凹状を
呈する一対の係止部の内側に位置している構成を採用し
た。
して、一対の係止部は凹状を呈し、一対の係合部は凸状
を呈して、部品の一面に当接する押え壁部が上記凹状を
呈する一対の係止部の内側に位置している構成を採用し
た。
【０００８】請求項４記載の発明は、請求項１を前提と
して、クリップ本体はパネルの取付孔に係着する弾性変
形可能な係止脚を有し、パネルの取付孔は、部品の長孔
と直交する方向に延びる長方形状を呈している構成を採
用した。
して、クリップ本体はパネルの取付孔に係着する弾性変
形可能な係止脚を有し、パネルの取付孔は、部品の長孔
と直交する方向に延びる長方形状を呈している構成を採
用した。
【０００９】依って、請求項１記載の発明にあっては、
クリップの楕円状頭部を部品の長孔内に貫通して回転さ
せると、当該楕円状頭部に設けられている一対の係合部
が部品側に形成されている一対の係止部に弾性的に係合
することとなるので、例え、不測の振動等が加わったと
しても、クリップ自体が容易に逆回転することがなくな
り、従来のように、その楕円状頭部が部品の長孔から簡
単に抜け外れることを有効に防止できる。
クリップの楕円状頭部を部品の長孔内に貫通して回転さ
せると、当該楕円状頭部に設けられている一対の係合部
が部品側に形成されている一対の係止部に弾性的に係合
することとなるので、例え、不測の振動等が加わったと
しても、クリップ自体が容易に逆回転することがなくな
り、従来のように、その楕円状頭部が部品の長孔から簡
単に抜け外れることを有効に防止できる。
【００１０】請求項２記載の発明にあっては、クリップ
の逆回転を確実に防止したまま、係止部の長さ寸法を利
用して、部品をその長さ方向に自由に移動させることが
可能となるので、部品の長孔に寸法誤差や位置ズレが生
じているような場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸
収できる。
の逆回転を確実に防止したまま、係止部の長さ寸法を利
用して、部品をその長さ方向に自由に移動させることが
可能となるので、部品の長孔に寸法誤差や位置ズレが生
じているような場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸
収できる。
【００１１】請求項３記載の発明にあっては、例え、係
止部が凹状を呈していても、部品の一面に当接する押え
壁部が当該一対の係止部の内側に位置しているので、ク
リップの楕円状頭部を部品の長孔内で回転させる場合に
も何ら支障となることがなく、凹状を呈する係止部によ
ってクリップ側が破損する心配もない。
止部が凹状を呈していても、部品の一面に当接する押え
壁部が当該一対の係止部の内側に位置しているので、ク
リップの楕円状頭部を部品の長孔内で回転させる場合に
も何ら支障となることがなく、凹状を呈する係止部によ
ってクリップ側が破損する心配もない。
【００１２】請求項４記載の発明にあっては、パネルの
取付孔が部品の長孔と直交する方向に延びる長方形状を
呈しているので、当該長方形状の取付孔に沿って部品を
クリップと一緒に移動させることが可能となって、やは
り、パネルの取付孔に寸法誤差や位置ズレが生じている
ような場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸収でき
る。
取付孔が部品の長孔と直交する方向に延びる長方形状を
呈しているので、当該長方形状の取付孔に沿って部品を
クリップと一緒に移動させることが可能となって、やは
り、パネルの取付孔に寸法誤差や位置ズレが生じている
ような場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸収でき
る。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する好適な実
施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係るク
リップも、合成樹脂の一体成形品で、基本的には、図１
に示す如く、長孔Ｈ１が穿設された自動車部品Ｐ１を取
付孔Ｈ２が穿設された車体パネルＰ２に固定することを
前提とするものである。
施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係るク
リップも、合成樹脂の一体成形品で、基本的には、図１
に示す如く、長孔Ｈ１が穿設された自動車部品Ｐ１を取
付孔Ｈ２が穿設された車体パネルＰ２に固定することを
前提とするものである。
【００１４】そして、クリップ本体１に関しては、図２
にも示す如く、その円盤状の拡大フランジ２の上部側
は、自動車部品Ｐ１の一面に当接する押え壁部３と、自
動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１に貫通されて回転することによ
り自動車部品Ｐ１の他面に当接する楕円状頭部４とを有
し、当該楕円状頭部４と上記押え壁部３とを首部５を介
して上下方向に連結する一方、楕円状頭部４の中央部に
＋字状の操作溝６を形成すると共に、両端部側に一対の
弾性腕７をスリット８を介して形成して、当該各弾性腕
７の下面に係合部たる凸起９を夫々設ける構成となって
いる。
にも示す如く、その円盤状の拡大フランジ２の上部側
は、自動車部品Ｐ１の一面に当接する押え壁部３と、自
動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１に貫通されて回転することによ
り自動車部品Ｐ１の他面に当接する楕円状頭部４とを有
し、当該楕円状頭部４と上記押え壁部３とを首部５を介
して上下方向に連結する一方、楕円状頭部４の中央部に
＋字状の操作溝６を形成すると共に、両端部側に一対の
弾性腕７をスリット８を介して形成して、当該各弾性腕
７の下面に係合部たる凸起９を夫々設ける構成となって
いる。
【００１５】尚、上記押え壁部３と楕円状頭部４とを連
結する首部５は、その一の対角線上に位置する隅縁が直
角形状を呈し、他の対角線上に位置する隅縁が円弧形状
を呈して、自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１内で回転させる場
合には、後者の円弧状隅縁５ｂがその回転を円滑に促
し、前者の直角状隅縁５ａが９０°の回転位置を規制す
る構成となっている。又、これに応じて、押え壁部３に
対しても、当該首部５と相似する形状を積極的に付与す
るものとする。
結する首部５は、その一の対角線上に位置する隅縁が直
角形状を呈し、他の対角線上に位置する隅縁が円弧形状
を呈して、自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１内で回転させる場
合には、後者の円弧状隅縁５ｂがその回転を円滑に促
し、前者の直角状隅縁５ａが９０°の回転位置を規制す
る構成となっている。又、これに応じて、押え壁部３に
対しても、当該首部５と相似する形状を積極的に付与す
るものとする。
【００１６】円盤状の拡大フランジ２の下部側は、車体
パネルＰ２の取付孔Ｈ２に係着する弾性変形可能な錨状
の係止脚１０を有するものであるが、当該係止脚１０の
軸部１０ａの対角線上に車体パネルＰ２の取付孔Ｈ２内
での回転を許容するテーパー壁面１１を積極的に付与す
る構成となっている。
パネルＰ２の取付孔Ｈ２に係着する弾性変形可能な錨状
の係止脚１０を有するものであるが、当該係止脚１０の
軸部１０ａの対角線上に車体パネルＰ２の取付孔Ｈ２内
での回転を許容するテーパー壁面１１を積極的に付与す
る構成となっている。
【００１７】他方、自動車部品Ｐ１側に関しては、図示
する如く、その長孔Ｈ１の長辺に沿う孔縁に、一定の長
さ寸法を有する係止部たる一対の凹溝１２を形成し、車
体パネルＰ２側に関しては、その取付孔Ｈ２を自動車部
品Ｐ１の長孔Ｈ１と直交する方向に延びる長方形状を呈
するものとする。
する如く、その長孔Ｈ１の長辺に沿う孔縁に、一定の長
さ寸法を有する係止部たる一対の凹溝１２を形成し、車
体パネルＰ２側に関しては、その取付孔Ｈ２を自動車部
品Ｐ１の長孔Ｈ１と直交する方向に延びる長方形状を呈
するものとする。
【００１８】依って、斯かる構成の自動車部品Ｐ１を上
記クリップ本体１を介して車体パネルＰ２に固定する場
合には、従来と同様に、まず、図３に示す如く、クリッ
プ本体１の楕円状頭部４を自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１内
に貫通して９０°回転すれば良い訳であるが、この時に
は、既述した如く、首部５の対向する直角状隅縁５ａが
長孔Ｈ１の周縁に衝突することによって、９０°の回転
位置が規制されると同時に、楕円状頭部４側に形成され
ている一対の弾性腕７の各凸起９が、自動車部品Ｐ１の
長孔Ｈ１の孔縁に延在する一対の凹溝１２に弾性的に係
合する。
記クリップ本体１を介して車体パネルＰ２に固定する場
合には、従来と同様に、まず、図３に示す如く、クリッ
プ本体１の楕円状頭部４を自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１内
に貫通して９０°回転すれば良い訳であるが、この時に
は、既述した如く、首部５の対向する直角状隅縁５ａが
長孔Ｈ１の周縁に衝突することによって、９０°の回転
位置が規制されると同時に、楕円状頭部４側に形成され
ている一対の弾性腕７の各凸起９が、自動車部品Ｐ１の
長孔Ｈ１の孔縁に延在する一対の凹溝１２に弾性的に係
合する。
【００１９】尚、この時には、一対の弾性腕７がスリッ
ト８を介して十分に撓むこととなるので、楕円状頭部４
を回転する場合には、それ程大きな力は不要となるが、
一旦、その凸起９が凹溝１２に係合すると、確実な係合
力が得られる。又、例え、一対の凹溝１２が拡大フラン
ジ２側に窪んでいても、自動車部品Ｐ１の一面に当接す
る押え壁部３が当該一対の凹溝１２の内側に位置し、か
つ、凹溝１２の窪み量よりも高い寸法となっているの
で、クリップ本体１の楕円状頭部４を自動車部品Ｐ１の
長孔Ｈ１内で回転させる場合にも何ら支障となることが
なくなると共に、凹溝１２の存在によって、拡大フラン
ジ２側が破損する心配もない。
ト８を介して十分に撓むこととなるので、楕円状頭部４
を回転する場合には、それ程大きな力は不要となるが、
一旦、その凸起９が凹溝１２に係合すると、確実な係合
力が得られる。又、例え、一対の凹溝１２が拡大フラン
ジ２側に窪んでいても、自動車部品Ｐ１の一面に当接す
る押え壁部３が当該一対の凹溝１２の内側に位置し、か
つ、凹溝１２の窪み量よりも高い寸法となっているの
で、クリップ本体１の楕円状頭部４を自動車部品Ｐ１の
長孔Ｈ１内で回転させる場合にも何ら支障となることが
なくなると共に、凹溝１２の存在によって、拡大フラン
ジ２側が破損する心配もない。
【００２０】そこで、後は、クリップ本体１の係止脚１
０を車体パネルＰ２の長方形状を呈する取付孔Ｈ２に係
着すれば、これにより、図４に示す如く、自動車部品Ｐ
１が車体パネルＰ２側に固定されることとなるが、斯か
る状態にあっては、既述した如く、楕円状頭部４側の凸
起９が自動車部品Ｐ１側の凹溝１２に強固に係合してい
るので、例え、走行振動等が加わったとしても、クリッ
プ本体１が容易に逆回転して、楕円状頭部４が自動車部
品Ｐ１の長孔Ｈ１から簡単に抜け外れることは決してな
い。
０を車体パネルＰ２の長方形状を呈する取付孔Ｈ２に係
着すれば、これにより、図４に示す如く、自動車部品Ｐ
１が車体パネルＰ２側に固定されることとなるが、斯か
る状態にあっては、既述した如く、楕円状頭部４側の凸
起９が自動車部品Ｐ１側の凹溝１２に強固に係合してい
るので、例え、走行振動等が加わったとしても、クリッ
プ本体１が容易に逆回転して、楕円状頭部４が自動車部
品Ｐ１の長孔Ｈ１から簡単に抜け外れることは決してな
い。
【００２１】しかも、斯かる自動車部品Ｐ１の固定状態
にあって、自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１と車体パネルＰ２
の取付孔Ｈ２間に寸法誤差や位置ズレが生じていると仮
定して、当該寸法誤差等が自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１の
長手方向に沿って生じている場合には、図５に示す如
く、凸起９と凹溝１２の係合状態を維持したまま、凹溝
１２の長さ寸法分だけ、長孔Ｈ１に沿って自動車部品Ｐ
１をＡ方向へに移動させれば、これにより、上記した寸
法誤差等が効果的に吸収でき、逆に、寸法誤差等が車体
パネルＰ２の取付孔Ｈ２の長手方向に沿って生じている
ような場合には、係止脚１０を取付孔Ｈ２の孔縁に係着
したまま、当該取付孔Ｈ２の長方形状に沿って自動車部
品Ｐ１をクリップ本体１と一緒にＢ方向へ移動させれ
ば、同様に、この寸法誤差等をも効果的に吸収できるの
で、いずれにしても、使用するクリップの数が多い時に
は、二方向の寸法誤差等に対しては頗る好適となる。
にあって、自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１と車体パネルＰ２
の取付孔Ｈ２間に寸法誤差や位置ズレが生じていると仮
定して、当該寸法誤差等が自動車部品Ｐ１の長孔Ｈ１の
長手方向に沿って生じている場合には、図５に示す如
く、凸起９と凹溝１２の係合状態を維持したまま、凹溝
１２の長さ寸法分だけ、長孔Ｈ１に沿って自動車部品Ｐ
１をＡ方向へに移動させれば、これにより、上記した寸
法誤差等が効果的に吸収でき、逆に、寸法誤差等が車体
パネルＰ２の取付孔Ｈ２の長手方向に沿って生じている
ような場合には、係止脚１０を取付孔Ｈ２の孔縁に係着
したまま、当該取付孔Ｈ２の長方形状に沿って自動車部
品Ｐ１をクリップ本体１と一緒にＢ方向へ移動させれ
ば、同様に、この寸法誤差等をも効果的に吸収できるの
で、いずれにしても、使用するクリップの数が多い時に
は、二方向の寸法誤差等に対しては頗る好適となる。
【００２２】又、自動車部品Ｐ１自体は、クリップ本体
１の楕円状頭部４と押え壁部３とで内外側から挾持され
る訳であるが、楕円状頭部４の両端縁は分離せずに連絡
されているので、自動車部品Ｐ１の挾持剛性や耐傾き剛
性が向上すると共に、弾性腕７や凸起９が不用意に破損
することをも併せて防止できることともなる。
１の楕円状頭部４と押え壁部３とで内外側から挾持され
る訳であるが、楕円状頭部４の両端縁は分離せずに連絡
されているので、自動車部品Ｐ１の挾持剛性や耐傾き剛
性が向上すると共に、弾性腕７や凸起９が不用意に破損
することをも併せて防止できることともなる。
【００２３】逆に、自動車部品Ｐ１を車体パネルＰ２か
ら取り外す必要が生じたような場合には、楕円状頭部４
の中央に設けられている操作溝６にドライバー等の先端
部を差し込んで、凸起９の凹溝１２に対する係合が解除
できるまで、クリップ本体１をそのテーパー壁面１１を
利用して車体パネルＰ２の取付孔Ｈ２内で強制的に逆回
転されば、自動車部品Ｐ１を車体パネルＰ２から取り外
せると同時に、クリップ本体１自体も取付孔Ｈ２から引
き抜けることとなる。尚、この場合に、車体パネルＰ２
の取付孔Ｈ２を正方形状となしておけば、クリップ本体
１は取付孔Ｈ２側に留まることとなる。
ら取り外す必要が生じたような場合には、楕円状頭部４
の中央に設けられている操作溝６にドライバー等の先端
部を差し込んで、凸起９の凹溝１２に対する係合が解除
できるまで、クリップ本体１をそのテーパー壁面１１を
利用して車体パネルＰ２の取付孔Ｈ２内で強制的に逆回
転されば、自動車部品Ｐ１を車体パネルＰ２から取り外
せると同時に、クリップ本体１自体も取付孔Ｈ２から引
き抜けることとなる。尚、この場合に、車体パネルＰ２
の取付孔Ｈ２を正方形状となしておけば、クリップ本体
１は取付孔Ｈ２側に留まることとなる。
【００２４】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、上記構成の採用
により、請求項１の下では、クリップの楕円状頭部を部
品の長孔内に貫通して回転させると、当該楕円状頭部に
設けられている一対の係合部が部品側に形成されている
一対の係止部に弾性的に係合することとなるので、例
え、不測の振動等が加わったとしても、クリップ自体が
容易に逆回転することがなくなり、従来のように、その
楕円状頭部が部品の長孔から簡単に抜け外れることを有
効に防止できる。
により、請求項１の下では、クリップの楕円状頭部を部
品の長孔内に貫通して回転させると、当該楕円状頭部に
設けられている一対の係合部が部品側に形成されている
一対の係止部に弾性的に係合することとなるので、例
え、不測の振動等が加わったとしても、クリップ自体が
容易に逆回転することがなくなり、従来のように、その
楕円状頭部が部品の長孔から簡単に抜け外れることを有
効に防止できる。
【００２５】請求項２の下では、クリップの逆回転を確
実に防止したまま、係止部の長さ寸法を利用して、部品
をその長さ方向に自由に移動させることが可能となるの
で、部品の長孔に寸法誤差や位置ズレが生じているよう
な場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸収できる。
実に防止したまま、係止部の長さ寸法を利用して、部品
をその長さ方向に自由に移動させることが可能となるの
で、部品の長孔に寸法誤差や位置ズレが生じているよう
な場合でも、当該寸法誤差等を効果的に吸収できる。
【００２６】請求項３の下では、例え、係止部が凹状を
呈していても、部品の一面に当接する押え壁部が当該一
対の係止部の内側に位置しているので、クリップの楕円
状頭部を部品の長孔内で回転させる場合にも何ら支障と
なることがなく、凹状を呈する係止部によってクリップ
側が破損する心配もない。
呈していても、部品の一面に当接する押え壁部が当該一
対の係止部の内側に位置しているので、クリップの楕円
状頭部を部品の長孔内で回転させる場合にも何ら支障と
なることがなく、凹状を呈する係止部によってクリップ
側が破損する心配もない。
【００２７】請求項４の下では、パネルの取付孔が部品
の長孔と直交する方向に延びる長方形状を呈しているの
で、当該長方形状の取付孔に沿って部品をクリップと一
緒に移動させることが可能となって、やはり、パネルの
取付孔に寸法誤差や位置ズレが生じているような場合で
も、当該寸法誤差等を効果的に吸収できる。
の長孔と直交する方向に延びる長方形状を呈しているの
で、当該長方形状の取付孔に沿って部品をクリップと一
緒に移動させることが可能となって、やはり、パネルの
取付孔に寸法誤差や位置ズレが生じているような場合で
も、当該寸法誤差等を効果的に吸収できる。
【図１】本発明の実施の形態に係るクリップを自動車部
品と車体パネルとの関係をもって示す分解斜視図であ
る。
品と車体パネルとの関係をもって示す分解斜視図であ
る。
【図２】（Ａ）はクリップの図１のＡ−Ａ線断面図、
（Ｂ）はクリップの図１のＢ−Ｂ線断面図、（Ｃ）はク
リップの底面図である。
（Ｂ）はクリップの図１のＢ−Ｂ線断面図、（Ｃ）はク
リップの底面図である。
【図３】（Ａ）はクリップを自動車部品に先付けした状
態を示す斜視図、（Ｂ）は同断面図である。
態を示す斜視図、（Ｂ）は同断面図である。
【図４】自動車部品を車体パネルに固定した状態を示す
断面図である。
断面図である。
【図５】自動車部品を車体パネルに固定した状態を示す
平面図である。
平面図である。
１ クリップ本体 ２ 拡大フランジ ３ 押え壁部 ４ 楕円状頭部 ５ 首部 ５ａ 直角状隅縁 ５ｂ 円弧状隅縁 ６ 操作溝 ７ 弾性腕 ８ スリット ９ 凸起（係合部） １０ 係止脚 １１ テーパー壁面 １２ 凹溝（係止部） Ｐ１ 自動車部品（部品） Ｈ１ 長孔 Ｐ２ 車体パネル（パネル） Ｈ２ 取付孔
Claims (4)
- 【請求項１】 長孔を穿設した部品をパネルに固定する
クリップであって、上記部品の長孔の長辺に沿う孔縁に
一対の係止部を形成する一方、クリップ本体は、部品の
一面に当接する押え壁部と、上記部品の長孔内に貫通さ
れて回転することにより部品の他面に当接する楕円状頭
部とを有し、当該楕円状頭部の両端部に上記一対の係止
部に弾性的に係合する一対の係合部を設けたことを特徴
とするクリップ。 - 【請求項２】 一対の係止部は、部品の長孔の長辺に沿
って一定の長さ寸法を有して延在していることを特徴と
する請求項１記載のクリップ。 - 【請求項３】 一対の係止部は凹状を呈し、一対の係合
部は凸状を呈して、部品の一面に当接する押え壁部が上
記凹状を呈する一対の係止部の内側に位置していること
を特徴とする請求項１記載のクリップ。 - 【請求項４】 クリップ本体はパネルの取付孔に係着す
る弾性変形可能な係止脚を有し、パネルの取付孔は、部
品の長孔と直交する方向に延びる長方形状を呈している
ことを特徴とする請求項１記載のクリップ。
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|---|---|---|---|
| JP17370998A JP3371363B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | クリップ |
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|---|---|---|---|
| JP17370998A JP3371363B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | クリップ |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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| JP3371363B2 JP3371363B2 (ja) | 2003-01-27 |
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ID=15965688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17370998A Expired - Fee Related JP3371363B2 (ja) | 1998-06-19 | 1998-06-19 | クリップ |
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| JP (1) | JP3371363B2 (ja) |
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1998
- 1998-06-19 JP JP17370998A patent/JP3371363B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP3371363B2 (ja) | 2003-01-27 |
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