JP2000000466A - 合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造方法 - Google Patents
合成ガス製造用触媒及び合成ガスの製造方法Info
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Abstract
ことができる触媒及び製造方法を提供する。 【解決手段】 上記課題は、少なくともイリジウム、白
金、ロジウム、またはパラジウム担持金属酸化物と固体
酸性化合物のいずれかを活性成分として含有することを
特徴とする、ジメチルエーテルと水蒸気から合成ガスを
生成させる触媒によって解決される。
Description
と水蒸気が含まれる混合ガスから合成ガスを生成させる
触媒及びそれを用いた合成ガスの製造方法に関するもの
である。
ガスであり、直接、メタノール合成、オキソ合成、フィ
ッシャートロプシュ合成等の原料ガスに用いられるほ
か、アンモニア合成や各種化学製品の原料として広い用
途をもっている。
知られている。例えば、(1)石炭のガス化による方法、
(2)天然ガス、LPG、ナフサなどを原料とする炭化水
素の水蒸気改質方法、(3)天然ガス、LPG、ナフサ、
重質油などを原料とする炭化水素の部分酸化方法などが
ある。
化炭素等を製造する触媒としては、銅またはニッケルか
らなりアルカリ金属を含まないものが知られている(特
表平9−510178号公報)。
(1)の石炭ガス化法においては、極めて複雑でかつ高価
な石炭ガス化炉が必要であり、装置が大規模なプラント
となるなどの問題があった。また(2)の炭化水素の水蒸
気改質方法においては、反応が大きな吸熱であり、反応
の進行に700〜1200℃の高温を必要とするため、
特殊な改質炉が必要であり、また使用する触媒に高い耐
熱性が要求されるなどの問題があった。上記(3)の炭化
水素の部分酸化方法においても、1200〜1500℃
の高温を必要とするために特殊な部分酸化炉が必要であ
り、また反応に伴って大量のすすが生成するためその処
理が問題となり、さらに触媒を使用する場合には触媒表
面に炭素質物質が多量に析出して触媒が劣化するなどの
問題があった。
金属を含まない触媒は、生成するガスにおける二酸化炭
素の収率が高くて一酸化炭素の収率が低く、合成ガス製
造用触媒としては不満足なものであった。
温において高い収率で合成ガスを得ることができる触媒
及び製造方法を提供することを目的とする。
を解決するべく鋭意検討の結果、原料ガスとしてジメチ
ルエーテルに着目するに至った。そして、ジメチルエー
テルと水蒸気を反応させて合成ガスを生成させる触媒と
して、イリジウム、白金、ロジウムおよびパラジウム担
持金属酸化物と固体酸性化合物が極めて有効であり、低
温で効率よく合成ガスを生成させうることを見出して本
発明を完成することができた。
ム、白金、ロジウム、またはパラジウム担持金属酸化物
と固体酸性化合物のいずれかを活性成分として含有する
ことを特徴とする、ジメチルエーテルと水蒸気から合成
ガスを生成させる触媒と、ジメチルエーテルと水蒸気を
含有する混合ガスに、少なくともイリジウム、白金、ロ
ジウム、またはパラジウム担持金属酸化物と固体酸性化
合物のいずれかを活性成分として含有する触媒を接触さ
せることを特徴とする合成ガスの製造方法に関するもの
である。
びロジウムはこれらの金属および/または化合物であ
る。イリジウムの化合物としてはイリジウムの酸化物、
塩化物が好ましく、イリジウムの酸化物はIrO2、塩
化物はIrCl3である。白金の化合物としては白金の
酸化物、塩化物が好ましい。白金の酸化物はPtOおよ
びPtO2であり、塩化物はPtCl2、PtCl3およ
びPtCl4である。ロジウムの化合物としてはロジウ
ムの酸化物、塩化物が好ましい。ロジウムの酸化物はR
h2O3であり、塩化物はRhCl3である。
は、触媒担体に担持させて使用することができる。好ま
しい触媒担体としては、アルミナ、シリカゲル、シリカ
・アルミナ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、酸化
亜鉛、酸化スズ、酸化ランタン、酸化セリウムなどの酸
化物であるが、なかでもアルミナが合成ガス収率が高い
ので好ましい。触媒中のイリジウム、白金またはロジウ
ムの含有率は約0.05〜10重量%、好ましくは0.
1〜5重量%である。これらの含有率が約0.05重量
%未満および10重量%以上であると、合成ガスの収率
が低下する。イリジウム、白金、ロジウムはこれらの2
種以上を組み合わせることができ、その場合、上記の含
有率はその合計である。
金、ロジウムの金属および/または化合物のほかに他の
金属あるいは化合物を併せて用いることができる。他の
金属および化合物の例としては銅、コバルト、ニッケ
ル、鉄の金属及び/又は化合物を挙げることができる。
また、これらの金属および化合物を単独で用いるほか2
種以上を混合して用いることもできる。これらの第3成
分の含有率は20重量%以下、特に10重量%以下であ
り、含有させる場合は、通常1〜5重量%程度である。
般的な調製方法を適用できる。例えば触媒の製造用原料
は、イリジウム、白金あるいはロジウムの化合物とし
て、硝酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物等の無機酸塩および
酢酸塩、シュウ酸塩など有機酸塩が使用される。また、
触媒担体への担持操作には、通常の沈殿法、混練法、含
浸法およびイオン交換法などの技術が利用できる。この
ように調製された触媒組成物は、必要があれば常法によ
り焼成する。焼成は、窒素中または空気中において、3
00〜700℃の温度で1〜10時間加熱して行うのが
好ましい。
うのが一般的であり、水素雰囲気において、300〜6
00℃の温度で、1〜10時間処理するのが好ましい。
パラジウムを担持させたものと、固体酸性を有する化合
物とを物理的に混合して成る触媒である。
属酸化物にパラジウムを担持させたものである。使用さ
れる金属酸化物は、シリカゲル、チタニア、アルミナ、
シリカ・アルミナ、ジルコニア、酸化スズ、酸化亜鉛等
であるが、なかでもシリカゲルおよびチタニアが合成ガ
スの収率が高いので好ましい。金属酸化物に担持させる
パラジウムは、金属酸化物に対して約0.05〜30重
量%、好ましくは0.1〜20重量%である。パラジウ
ムの担持率が約0.05重量%未満および30重量%以
上であると、合成ガスの収率が低下する。また本発明の
触媒を構成する一方の触媒成分には、パラジウムのほか
に他の金属あるいは化合物を併せて用いることができ
る。他の金属および化合物の例としては、Li2O、Na
2O、K2O、Rb2O、Cs2O等のアルカリ金属の酸化
物、BeO、MgO、CaO、SrO、BaO等のアル
カリ土類金属の酸化物、Y2O3、La2O3、CeO2等の
希土類元素の酸化物および前記の金属酸化物の2種以上
の混合物である。これら第3成分の含有率は20重量%
以下、特に10重量%以下であり、含有させる場合は、
通常1〜5重量%程度である。
は、この種の触媒の一般的な調製方法を適用できる。例
えば触媒の製造用原料は、パラジウムの化合物として硝
酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物等の無機酸塩および酢酸パ
ラジウム、シュウ酸パラジウムなど有機酸塩が使用され
る。また、金属酸化物担体へのパラジウムの担持操作に
は、通常の沈殿法、混練法、含浸法およびイオン交換法
などの技術が利用できる。このように調製された触媒組
成物は、必要があれば常法により焼成する。焼成は、窒
素中または空気中において、300〜600℃の温度で
1〜10時間加熱して行うのが好ましい。
00℃の温度で、1〜10時間処理するのが好ましい。
分は、固体酸性を有する化合物である。固体酸性を有す
る化合物は、アルミナ、シリカ・アルミナ、シリカ・チ
タニア、ゼオライト、燐酸アルミニウム等であるが、な
かでもアルミナが合成ガスの収率が高いので好ましい。
分をそれぞれペレット化したのち物理的に混合してもよ
く、また、両成分を粉末にして物理的に混合したのち圧
縮成形してペレット化してもよい。両成分の混合割合
は、特に限定されることなく、各成分の種類あるいは反
応条件等に応じて適宜選択すればよいが、通常は重量比
で1:10〜10:1程度であり、好ましくは1:5〜
5:1程度である。
合物の触媒作用により、ジメチルエーテルを加水分解し
てメタノールを生成させ((1)式)、ついで生成したメ
タノールを、金属酸化物にパラジウムを担持させた触媒
に接触させ、メタノールを分解して合成ガスを生成させ
るものであり((2)式)、上記の2種類の触媒を物理的
に混合して使用することにより、高収率で合成ガスを得
ることができる。 CH3OCH3+H2O → 2CH3OH (1) CH3OH → CO+2H2 (2)
エーテルと水蒸気の混合ガスを流通させることにより、
合成ガスが高収率で得られる。
ルとともに水蒸気を供給する。供給する水蒸気は原料の
ジメチルエーテルに対し量論量以上あればよく、1〜2
0モル倍、好ましくは1〜10モル倍である。水蒸気の
供給が1モル倍より少ないと、高いジメチルエーテル転
化率が得られず、また20モル倍より多いと経済的でな
い。この原料ガスには、ジメチルエーテルと水蒸気以外
の成分も含むことができる。その他の成分として反応に
不活性なガス、例えば窒素、不活性ガス、等を含むこと
ができる。これらの含有量は30容量%以下が適当であ
り、これより多くなると反応速度の低下が問題になる。
一方、空気(酸素)はジメチルエーテルが燃焼してしま
うのでなるべく排除したほうがよく、許容含有量は空気
として5%以下である。
は、イリジウム触媒とロジウム触媒が300〜500
℃、白金触媒が250〜450℃、パラジウム触媒が2
50〜500℃である。反応温度が200℃より低いと
高いジメチルエーテル転化率が得られず、かつ二酸化炭
素の生成割合が増加して合成ガスの収率を低下させる。
また、反応温度が600℃より高いとメタンを主体とす
る炭化水素の生成が顕著となり、生成物中の合成ガスの
割合が低下して好ましくない。
しい。反応圧力が10kg/cm2より高いとジメチル
エーテル転化率が低下する。
おける混合ガスの供給速度m3/h)は、1000〜2
0000m3/m3・hが好ましい。空間速度が2000
0m3/m3・hより大きいとジメチルエーテル転化率が
低くなり、また1000m3/m3・hより小さいと反応
器が極端に大きくなって経済的でない。
流動床のいずれの装置を用いてもよい。
メチルエーテル転化率60〜100%程度、通常70〜
100%程度で、合成ガスを収率60〜95%程度、通
常70〜95%程度で得ることができる。副生物につい
ては、メタノールは10%以下、通常5%以下、炭化水
素は20%以下、通常10%以下である。
化率60〜100%程度、通常70〜100%程度で、
合成ガスを収率50〜90%程度、通常60〜80%程
度で得ることができる。副生物については、メタノール
は20%以下、通常10%以下、炭化水素は5%以下、
通常1%以下である。
ル転化率50〜100%程度、通常60〜90%程度
で、合成ガスを収率50〜90%程度、通常60〜80
%程度で得ることができる。副生物については、メタノ
ールは10%以下、通常5%以下、炭化水素は20%以
下、通常10%以下である。
ルエーテル転化率50〜100%程度、通常60〜10
0%程度で、合成ガスを収率40〜90%程度、通常5
0〜90%程度で得ることができる。副生物について
は、メタノールは20%以下、通常5%以下、炭化水素
は20%以下、通常5%以下である。
水約300mlに溶解させ、さらにこの水溶液にγ−ア
ルミナ(触媒学会,ALO−4)99.5gを投入し、蒸
発乾固した。そして、このものを空気中、120℃で2
4時間乾燥し、さらに空気中、500℃で3時間焼成し
た。ついで水素気流中、500℃で3時間処理を行って
触媒を得た。得られた触媒の組成は、Ir:Al2O3=
0.5:99.5(重量比)であった。
を充填した。この反応管にジメチルエーテルと水蒸気を
所定量供給して、所定の温度で反応させた。以上の操作
により得られた反応生成物および未反応物はガスクロマ
トグラフにより分析した。
水溶液約300mlに溶解させ、さらにこの水溶液にγ
−アルミナ(触媒学会,ALO−4)99.5gを投入
し、蒸発乾固した。そして、このものを空気中、120
℃で24時間乾燥し、さらに空気中、500℃で3時間
焼成した。ついで水素気流中、500℃で3時間処理を
行って触媒を得た。得られた触媒の組成は、Pt:Al
2O3=0.5:99.5(重量比)であった。
約300mlに溶解させ、さらにこの水溶液にγ−アル
ミナ(触媒学会,ALO−4)99.5gを投入し、蒸
発乾固した。そして、このものを空気中、120℃で2
4時間乾燥し、さらに空気中、500℃で3時間焼成し
た。ついで水素気流中、500℃で3時間処理を行って
触媒を得た。得られた触媒の組成は、Rh:Al2O3=
0.5:99.5(重量比)であった。
溶解させ、さらにこれにイオン交換水を加えて約500
mlとした水溶液に、シリカゲル(触媒学会,SIO−
4)99.5gを投入し、蒸発乾固した。そして、この
ものを空気中、120℃で24時間乾燥し、さらに空気
中、500℃で3時間焼成した。ついで、このものを2
0〜40メッシュに整粒した後、水素気流中、500℃
で3時間処理を行った。このものの組成は、Pd:Si
O2=0.5:99.5(重量比)であった。さらに、この
ものと、20〜40メッシュに整粒したγ−アルミナ
(触媒学会,ALO−4)とを、重量比で1:1に物理
的に混合して触媒を得た。
ラジウム(PdCl2)0.833gを溶解させ、さらにこ
れにイオン交換水を加えて約500mlとした水溶液
に、シリカゲル(触媒学会,SIO−4)98.5gを
投入し、蒸発乾固した。そして、このものを空気中、1
20℃で24時間乾燥し、さらに空気中、500℃で3
時間焼成した。ついで、このものを、約500mlのイ
オン交換水に炭酸カリウム(K2CO3)1.46gを溶解
した水溶液に投入して、蒸発乾固した。そして、このも
のを空気中、120℃で24時間乾燥し、さらに空気中
500℃で3時間焼成した。さらに、このものを20〜
40メッシュに整粒した後、水素気流中、500℃で3
時間処理を行った。このものの組成は、Pd:K2O:
Al2O3=0.5:1.0:98.5(重量比)であっ
た。さらにまた、このものと、20〜40メッシュに整
粒したγ−アルミナ(触媒学会,ALO−4)とを、重
量比で1:1に物理的に混合して触媒を得た。
方法において、シリカゲルの代わりにチタニア(触媒学
会,TIO−4)を用いる以外、実施例19〜23と同
じ方法により触媒を調製した。
を充填した。この反応管にジメチルエーテルと水蒸気お
よび/または二酸化炭素を所定量供給して、所定の温度
で反応させた。以上の操作により得られた反応生成物お
よび未反応物はガスクロマトグラフにより分析した。
ルエーテルと水蒸気との混合ガスを、200〜600℃
の低温で高い合成ガス収率を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくともイリジウム、白金、ロジウ
ム、またはパラジウム担持金属酸化物と固体酸性化合物
のいずれかを活性成分として含有することを特徴とす
る、ジメチルエーテルと水蒸気から合成ガスを生成させ
る触媒 - 【請求項2】 前記活性成分がイリジウムである請求項
1に記載の触媒 - 【請求項3】 前記活性成分が白金である請求項1に記
載の触媒 - 【請求項4】 前記活性成分がロジウムである請求項1
に記載の触媒 - 【請求項5】 前記活性成分がパラジウム担持金属酸化
物と固体酸性化合物である請求項1に記載の触媒 - 【請求項6】 ジメチルエーテルと水蒸気を含有する混
合ガスに、少なくともイリジウム、白金、ロジウム、ま
たはパラジウム担持金属酸化物と固体酸性化合物のいず
れかを活性成分として含有する触媒を接触させることを
特徴とする合成ガスの製造方法
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JP10683298 | 1998-04-17 | ||
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JP10682998 | 1998-04-17 | ||
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JP10-106831 | 1998-04-17 | ||
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