JP4724973B2 - ジメチルエーテル改質触媒および該触媒を用いる水素含有ガス製造方法 - Google Patents

ジメチルエーテル改質触媒および該触媒を用いる水素含有ガス製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はジメチルエーテルの水蒸気改質による水素含有ガス製造法に関する。水素ガスはアンモニア合成、各種有機化合物の水素化、石油精製、脱硫等の化学工業用あるいは半導体や冶金の雰囲気ガス、ガラス製造等に広く使用されている。また、最近は自動車等の動力源となる燃料電池用の原料としても注目され、今後も水素ガス需要の大幅な拡大が期待されている。
【0002】
【従来の技術】
水素ガスの製造法としては、例えば、ナフサ、天然ガスや石油液化ガス等の炭化水素類の水蒸気改質法が知られている。この方法は原料の脱硫が必要なこと、反応温度が800〜1000℃で非常に高いこと等の欠点を有する。
また、メタノールを原料とした水蒸気改質法もよく知られており、脱硫が不要で反応温度が低い等の利点を有し、近年注目され、小規模から大規模までの設備が多数設置されている。
【0003】
一方、その他の水蒸気改質法による水素製造法ではジメチルエーテルを原料とする方法が挙げられる。ジメチルエーテルはクリーンな燃料として自動車および発電用途として期待されており、常温において約2気圧程度で容易に液化するため、貯蔵や運搬等液化プロパンガスと同等の取り扱いが可能である。
ジメチルエーテルは現在、メタノールの脱水反応によって製造されており、高価ではあるが、合成ガスからの直接合成法が開発されるに至って安価に、かつ、大量に供給できる可能性が生じている。
【0004】
ジメチルエーテルの水蒸気改質反応は(1)式でおよび(2)式の2段反応で進行するものと考えられている。
CH3OCH3+ H2O = 2CH3OH +23.5kJ/mol (1)
CH3OH + H2O = CO2 + 3H2+49.5kJ/mol (2)
また、上記の主反応の他に(3)式のシフト反応や(4)式のメタネーション反応などにより少量の一酸化炭素やメタンが副生する。
CO2 + H2= CO + H2O +41.17kJ/mol(3)
CO + 3H2= CH4+ H2O - 206.2kJ/mol(4)
【0005】
これらの反応により副生した一酸化炭素やメタンは高純度水素に精製する際に除去しにくく、極力少ない方が好ましい。熱力学平衡から、低温ほど、また水蒸気とジメチルエーテルのモル比(以下、S/D比)が大きいほど改質ガス中の副生物濃度を低くさせることができる。
ジメチルエーテルの水蒸気改質反応は(2)式のみのメタノール改質反応に比べて化学量論上は2倍量の水素を生成させることが可能であるが、(1)式の水和反応が吸熱反応であるため、より高温での反応条件が必要である。従って、より低温においても高活性を有する触媒であれば、外熱供給システムを小型化することが可能となり、熱効率も上がる。
【0006】
一方、ジメチルエーテルと水蒸気と共に空気を導入してジメチルエーテルの一部を酸化し、その熱を利用して(1)および(2)式の主反応である吸熱反応を起こさせる自己熱供給型反応がある。この方法はジメチルエーテルの一部を(5)式に示すように水素と二酸化炭素に酸化し、この熱を利用して(1)および(2)式の主反応を行うものである。
CH3OCH3+ 3/2O2 = 3H2 + 2CO2 -603.7kJ/mol(5)
この方法によれば反応開始時に必要な温度レベルにまで昇温する熱以外は、反応が継続されると熱の供給を必要としない特徴を有する。
【0007】
ジメチルエーテルの水蒸気改質反応に使用される触媒としては、例えば、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物を含有する触媒(米国特許5,498,370号公報)、銅、亜鉛、アルミニウムの酸化物を含有する触媒とゼオライトやシリカ−アルミナの混合触媒(特開平9-118501号公報)、銅触媒とγ−アルミナ、ゼオライト、シリカ−アルミナを物理混合した触媒(特開2001-96159号公報)等が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ジメチルエーテルを水蒸気改質し、水素を製造する場合には、一般に350〜450℃の反応温度が必要であり、エネルギーコストを考えた場合、より低温での熱供給に対して高活性を示す触媒が求められる。
また、自己熱供給型反応においては反応開始時のみの熱供給で済むことから非常に有利である。しかしながら、ジメチルエーテルと水蒸気および空気を反応させて水素を製造する自己熱供給型反応では、ジメチルエーテルの一部を酸化させるために、反応が起こっている近傍は水蒸気改質反応と比較してはるかに高い温度となる。従って、自己熱供給型反応の触媒には高い耐熱性が求められる。また、自動車等の動力源となる燃料電池用に水素を製造する場合には、搭載容量等に制限があるために、改質反応器を小型化することが必要であり、ガス空間速度(以下、GHSVとする)が高い場合においても、より活性の高い触媒が求められる。
【0009】
前述のように、ジメチルエーテルと水蒸気を原料とするジメチルエーテルの水蒸気改質触媒として種々の触媒が提案されている。しかしながら、従来知られているジメチルエーテルの水蒸気改質触媒では耐熱性や活性が十分でなく、そのまま自己熱供給型反応に使用することができない。例えば、銅、亜鉛の酸化物触媒と固体酸触媒をある粒径で物理混合する触媒は自己熱供給型反応のジメチルエーテル水蒸気改質反応に使用することができるが、この場合、反応熱により触媒成分である銅、亜鉛のシンタリングや触媒粒子の粉化等により、短時間でその活性が低下する。
耐熱性を高めるためにアルミニウム酸化物を添加した銅、亜鉛、アルミニウム系触媒が知られているが、この触媒も自己熱供給型反応には十分でない。
また、銅を固体酸等に担持させた触媒では反応率は高いものの、一酸化炭素や残存メタノール等の副生物濃度が高く、燃料電池用に使用する場合には、生成する一酸化炭素のため、電極が被毒され、電極寿命を短縮させる。
本発明の目的は自己熱供給型反応のジメチルエーテルの水蒸気改質においても高活性を有する触媒を開発し、小型装置にて容易に水素含有ガスを製造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはジメチルエーテルの水蒸気改質により水素含有ガスを製造する方法における上記課題について鋭意研究した結果、特定の方法で調製した触媒が高活性を有し、しかも耐熱性も有することから自己熱供給型反応にも好適であることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物と活性アルミナを混合して調製することを特徴とするジメチルエーテル改質触媒の製造方法、同方法で調製された触媒、および当該触媒を使用した水素含有ガス製造方法に関するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の触媒は、銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物と活性アルミナを混合して調製する。
この銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物は、各金属成分を含有する沈殿物を含むスラリー状混合物である。
各金属成分を含有する沈殿物は、当該金属を含有する化合物を処理することで得られ、原料としては、この沈殿物を焼成したときに酸化物に変化し得る金属化合物が用いられる。
【0012】
銅化合物としては、例えば酢酸銅等の有機酸の水溶性塩、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅等の無機酸の水溶性塩等が使用できる。
亜鉛化合物としては、例えば酢酸亜鉛等の有機酸の水溶性塩、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛等の無機酸の水溶性塩や酸化亜鉛等が使用できる。
アルミニウム化合物としては、例えば酢酸アルミニウム等の有機酸の水溶性塩、塩酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等の無機酸の水溶性塩等が使用できる。
【0013】
これらの金属塩の水溶液に沈殿剤を作用させることにより、当該金属を含有する沈殿物を得ることができる。
沈殿剤には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の水溶性アルカリ化合物が用いられる。
なお、酸化亜鉛を使用する際には、水中に分散させ、炭酸ガスと接触させることにより、炭酸亜鉛の沈殿物を得ることができる。
【0014】
また、これらの沈殿調製時にホウ素化合物を共存させると調製後の触媒の活性が向上するのでより好ましい。
ホウ素化合物としては、例えばホウ酸が好適に使用できる。
【0015】
沈殿調製時の金属塩水溶液の濃度は0.2〜3モル/リットル、好ましくは0.5〜2モル/リットルである。金属塩に対する沈殿剤の量は、化学等量の1〜2倍、好ましくは1.1〜1.6倍である。また、沈殿調整時の温度は20〜90℃、好ましくは35〜85℃である。
【0016】
本発明による触媒の組成は銅/亜鉛の原子比で0.2〜12、好ましくは0.5〜10である。銅、亜鉛およびアルミニウムの金属としての組成は銅15〜40重量%、亜鉛15〜40重量%、アルミニウム15〜40重量%の範囲が好ましい。また、ホウ素化合物を共存させる場合は、ホウ素として0.1〜3重量%である。
【0017】
本発明の銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物は、(1)上述の方法で得られた沈殿物を混合する、(2)ある金属の沈殿物存在下で他の金属を沈殿させる、(3)3種の金属を同時に沈殿させる等の各種方法で得られる。
本発明では、銅および亜鉛の沈殿物を含有するスラリーとアルミニウムの沈殿物を含有するスラリーを別途調製し、これらのスラリーを混合すると触媒成分が緊密に混合され、優れた触媒性能を与えるので好ましい。
【0018】
銅および亜鉛の沈殿物を含有するスラリーは、共沈殿法で調製されたものが好ましく、例えば銅および亜鉛を含む水溶液と炭酸アルカリのような沈殿剤で沈殿させる方法、銅の沈殿スラリーに酸化亜鉛を分散させ、炭酸ガスにより炭酸化する方法等で調製することができる。ホウ素化合物の共存下で、銅の無機酸塩水溶液とアルカリ沈殿剤、および酸化亜鉛と炭酸ガスを用いて調製されたものがより好ましい。
【0019】
このようにして得られた混合スラリーは通常純水等で洗浄する。原料に硫酸塩を使用した場合には希薄アルカリ水溶液等で洗浄することが好ましい。
【0020】
以上の方法により調製して得られた洗浄後の混合スラリーは、乾燥し、焼成する。乾燥温度は50〜150℃で、焼成は空気中180℃〜500℃、好ましくは200〜400℃で行われる。
【0021】
このようにして得られた乾燥粉あるいは焼成粉は粉砕し、活性アルミナの粉末とよく混合させる。活性アルミナと乾燥粉とを混合した場合はその後、焼成する。また、混合スラリーと活性アルミナを混合後、乾燥および焼成してもよい。
本発明では、各種の活性アルミナを使用できるが、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナが好ましく、γ−アルミナが特に好ましい。
活性アルミナの混合比は乾燥粉あるいは焼成粉に対し、活性アルミナが体積比で1/3〜2、好ましくは1/5〜3/2の割合である。混合スラリーの場合も前記に準ずる。
【0022】
このようにして得られた焼成粉は大きさを揃えて錠剤成型し、粒径を揃えて粉砕する等して、使用することができる。また、活性アルミナと乾燥粉とを混合したものを水に懸濁させ、必要に応じてアルミナゾルのようなバインダーを添加して、担体や担体構造物に担持することができる。担持後、乾燥してそのまま、あるいは焼成後使用することができる。活性アルミナと焼成粉とを混合したものについても同様に担体や担体構造物に担持することができ、担持後、乾燥してそのまま、あるいは焼成後使用することができる。
【0023】
触媒の使用にあたってはジメチルエーテルと水蒸気および空気を反応させる自己熱供給型反応では、水蒸気改質反応の場合と同様に、例えば水素、一酸化炭素含有ガスによって活性化処理を行っても良いし、活性化処理をすることなく、反応に供することもできる。
【0024】
ジメチルエーテルと水蒸気を反応させる水蒸気改質反応あるいは空気を導入する自己熱供給型反応では水蒸気/ジメチルエーテル比(S/D)は3〜10、好ましくは3〜6であり、空気/ジメチルエーテル比(A/D)は0.5〜10、好ましくは、1.5〜5である。空気を導入する場合には、ジメチルエーテルの爆発範囲を避け、燃焼反応による発熱と水蒸気改質反応による吸熱がバランスするような条件が選定される。
【0025】
反応温度は150〜600℃、好ましくは200〜500℃で、圧力は常圧が好ましい。単位触媒当たりの水蒸気およびジメチルエーテルのガス空間速度(GHSV)は、空気を共存させない水蒸気改質反応では300〜8000(1/h)、好ましくは500〜3000(1/h)であり、自己熱供給型反応では300〜100000(1/h)、好ましくは1000〜25000(1/h)である。
【0026】
【実施例】
以下に実施例、比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
【0027】
<触媒の調製>
実施例1
炭酸水素アンモニウム140.4gを1186mlのイオン交換水と共に5リットルの丸底フラスコに入れ溶解し、40℃に保持した。また、硝酸銅(5水塩)195gおよびホウ酸18.8gをイオン交換水1290mlに溶解し、40℃とした溶液を前述の炭酸水素アンモニウム溶液へ注加した。続いて同溶液に、酸化亜鉛49.35gをイオン交換水500mlに分散したスラリーを加え、直ちに炭酸ガスを6L/hの流速で吹き込んだ。1時間後、80℃へ昇温し、30分保持した。炭酸ガスは2時間で停止し、60℃まで冷却した。濾過、洗浄後、濾別した沈殿物にアルミナゾル(日産化学工業#200)60gとイオン交換水60mlの混合スラリーを加え、混練した。次いで、80℃で乾燥後、380℃で焼成した。
この焼成粉20mlに市販のγ−アルミナ(比表面積230m2/g)を等体積量加え、乾式でよく混合し、3mmφ×5mmhの円柱形状に打錠成型したものを20〜35メッシュに粉砕、整粒した。このようにして銅、亜鉛、アルミニウムを主成分とする触媒Aを得た。
【0028】
実施例2
実施例1と同様の手法で調製した混合スラリーを乾燥後、市販のγ−アルミナ(比表面積230m2/g)を等体積量加え、乾式でよく混合し、380℃で焼成した。得られた焼成粉を3mmφ×5mmhの円柱形状に打錠成型したものを20〜35メッシュに粉砕、整粒した。このようにして銅、亜鉛、アルミナを主成分とする触媒Bを得た。
【0029】
実施例3
実施例1と同様の手法で調製した焼成粉に市販のγ−アルミナ(比表面積230m2/g)を等体積量加え、1時間イオン交換水を用い、湿式粉砕した。
得られたスラリーを400セル/平方インチのコージェライトハニカムへ約200g/L担持して、触媒Cを得た。
【0030】
比較例1
市販の銅、亜鉛系触媒(CuO 30重量%、ZnO 70重量%)の円柱状成型品を20〜35メッシュに粉砕、整粒し、触媒Dを得た。
【0031】
比較例2
比較例1で得られた触媒と市販のγ−アルミナ(比表面積230m2/g)を円柱状成型品とし、20〜35メッシュに粉砕、整粒したものを物理的に混合し、触媒Eを得た。
【0032】
比較例3
実施例1と同様の手法で調製した焼成粉に市販のゼオライト(水素型モルデナイト)を等体積量加え、乾式でよく混合し、3mmφ×5mmhの円柱形状に打錠成型したものを20〜35メッシュに粉砕、整粒した。このようにして触媒Fを得た。
【0033】
比較例4
実施例1と同様の手法で調製した焼成粉に試薬のりん酸アルミニウムを等体積量加え、乾式でよく混合し、3mmφ×5mmhの円柱形状に打錠成型したものを20〜35メッシュに粉砕、整粒した。このようにして触媒Gを得た。
【0034】
比較例5
実施例1と同様の手法で調製した焼成粉を3mmφ×5mmhの円柱形状に打錠成型したものを20〜35メッシュに粉砕、整粒した。このようにして触媒Hを得た。
【0035】
比較例6
比較例1で得られた触媒と市販のγ−アルミナ(比表面積230m2/g)を等体積量加え、1時間イオン交換水を用い、湿式粉砕した。得られたスラリーを400セル/平方インチのコージェライトハニカムへ約200g/L担持して、触媒Iを得た。
【0036】
比較例7
市販のγ−アルミナ(比表面績230m2/g)を9.2g秤量し、そこへ硝酸銅三水和物3.04gとイオン交換水との45重量%硝酸銅水溶液を調製したものを加えた。このスラリーをエバポレーターで70〜90℃に加熱し、硝酸銅をよく含浸させ、次いで130℃で乾燥させ、水分を蒸発させた後、500℃で3時間焼成し、硝酸成分を分解除去し、約8重量%の銅が担持された触媒Jを得た。
【0037】
<水素の製造>
実施例4
固定床流通反応装置の反応管に触媒Aを2ml充填し、常圧、触媒層温度260〜350℃でスチーム/ジメチルエーテル比(S/D)5/1、GHSV1660/hで触媒の活性を評価した。反応後のガスはガスクロマトグラフィーにより分析し、各成分及びを反応率を表1に示す。
【0038】
比較例7
触媒Aの代わりに触媒Hを用いた以外は実施例4と同様とした。
【0039】
Figure 0004724973
【0040】
実施例5
固定床流通反応装置の反応管に触媒Aを2ml充填し、常圧、触媒層温度300℃となるようにして、スチーム/ジメチルエーテル比(S/D)5/1、GHSV1660/hで触媒の活性を評価した。反応時間は20時間行い、以下の値はその平均値を示す。反応後のガスはガスクロマトグラフィーにより分析した。
各成分及びを反応率を表2に示す。
【0041】
実施例6
触媒Aの代わりに触媒Bを用いた以外は実施例5と同様とした。
【0042】
比較例8
触媒Aの代わりに触媒Dを用いた以外は実施例5と同様とした。
【0043】
比較例9
触媒Aの代わりに触媒Eを用いた以外は実施例5と同様とした。
【0044】
比較例10
触媒Aの代わりに触媒Fを用いた以外は実施例5と同様とした。
【0045】
比較例11
触媒Aの代わりに触媒Gを用いた以外は実施例5と同様とした。
【0046】
Figure 0004724973
【0047】
実施例7
固定床流通反応装置の反応管に触媒C(ハニカムの有効体積3.73ml)を充填し、常圧、触媒層への入口ガス温度を290℃となるようにして、スチーム/ジメチルエーテル比(S/D)5/1、GHSV3320/h、空気を空気/ジメチルエーテル比(A/D)2.5〜4.5で導入し、自己熱供給型反応における触媒の活性を評価した。反応後のガスはガスクロマトグラフィーにより分析した。水素、一酸化炭素(CO)、メタン、残存DME、残存メタノール濃度を表3に示す。
【0048】
比較例12
触媒Cの代わりに触媒Iを用いた以外は実施例7と同様とした。
【0049】
比較例13
触媒Cの代わりに触媒Jを用いた以外は実施例7と同様とした。
【0050】
Figure 0004724973
【0051】
実施例8
固定床流通反応装置の反応管に触媒C(ハニカムの有効体積0.93ml)を充填し、常圧、触媒層への入口ガス温度を290℃となるようにして、スチーム/ジメチルエーテル比(S/D)5/1、GHSV13260/h、空気を空気/ジメチルエーテル比(A/D)3.77で導入し、自己熱供給型反応における触媒の活性を評価した。反応後のガスはガスクロマトグラフィーにより分析し、水素、一酸化炭素(CO)、メタン、残存DME、残存メタノール濃度を表4に示す。
【0052】
比較例14
触媒Cの代わりに触媒Jを用いた以外は実施例8と同様とした。
【0053】
Figure 0004724973
【0054】
【発明の効果】
本発明による触媒はジメチルエーテルと水蒸気を反応させる水蒸気改質反応においては低温活性が高く、高い水素濃度を含有する混合ガスを得るための有効な触媒として用いられ、空気を導入する自己熱供給型反応では空気導入量を増やしても高い水素濃度を維持し、一酸化炭素やメタン、あるいは残存メタノール等の副生物が少ない混合ガスが得られる。すなわち、このジメチルエーテル改質触媒を用いれば、小型装置で容易に水素濃度の高い混合ガスを製造することができる。

Claims (9)

  1. ホウ素化合物の共存下で調製された銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物と活性アルミナを混合して調製することを特徴とするジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  2. 前駆体混合物と活性アルミナを混合後、乾燥および焼成して調製する請求項1に記載のジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  3. 前駆体混合物を乾燥および焼成後、活性アルミナと混合して調製する請求項1に記載のジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  4. 銅、亜鉛およびアルミニウム成分を含有する沈殿物を含むスラリー状前駆体混合物と活性アルミナを混合して調製することを特徴とするジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  5. 銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物を乾燥後、活性アルミナと混合し、その後焼成して調製するジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  6. 活性アルミナがγ−アルミナ、δ−アルミナおよび/またはθ−アルミナである請求項1〜のいずれかに記載のジメチルエーテル改質触媒の製造方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の方法で調製されたジメチルエーテル改質触媒。
  8. 請求項に記載の触媒の存在下で、ジメチルエーテルと水蒸気を反応させ、水素を製造することを特徴とする水素含有ガス製造方法。
  9. 銅、亜鉛およびアルミニウムを含有する前駆体混合物と活性アルミナを混合して調整されたジメチルエーテル改質触媒の存在下で、ジメチルエーテルと水蒸気を酸素の共存下で反応させ、水素を製造することを特徴とする水素含有ガス製造方法。
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