WO2015029540A1

WO2015029540A1 - 工作機械

Info

Publication number: WO2015029540A1
Application number: PCT/JP2014/065334
Authority: WO
Inventors: 明神田
Original assignee: コマツＮｔｃ株式会社
Priority date: 2013-08-29
Filing date: 2014-06-10
Publication date: 2015-03-05
Also published as: US20160193706A1; CN105473278B; CN105473278A; JP2015044276A; US9993902B2; JP6212331B2

Abstract

　工作機械は、フレーム（１１）の開口を開閉する扉（１５）と、工具マガジン（２０）と主軸（１６）との間で工具を交換する工具交換アーム（１８）とを備えている。工作機械は、更に、扉（１５）と工具交換アーム（１８）との間に連動機構（２５）を備えている。連動機構（２５）は、工具交換アーム（１８）の工具交換動作と連動して作動し、扉（１５）を開閉する。

Description

工作機械

　この発明は、主軸に装着された工具を交換する工具交換アームを備えた工作機械に関する。

　この種の工作機械は、例えば、特許文献１及び特許文献２に開示されている。これらの従来構成においては、駆動装置により、工具交換アームを用いて工具が交換されると共に、装置の開口に取り付けられたシャッタが開閉される。このため、特許文献１に開示の装置は、シャッタと駆動装置との間に、動力伝達機構を構成するカム機構及びリンク機構を備えている。また、特許文献２に開示の装置は、工具交換アームを動作させる駆動軸と扉との間に、動力伝達機構を構成する複数のカムや歯車等を備えている。

　両文献に開示の装置は、駆動装置と工具交換アームとの間の動力伝達機構に加え、駆動装置と扉との間に別の動力伝達機構を備えている。つまり、これらの装置は２系統の動力伝達機構を備えているため、装置の構成が複雑であった。

特開平７-６０５９６号公報特開２００４-９８２１２号公報

　この発明の目的は、構成が簡素化された工作機械を提供することにある。

　上記課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、加工が行われる加工室と、工具交換アームが配置される工具室と、加工室と工具室とを区画する区画壁と、区画壁に形成した開口を開閉する扉とを備えた工作機械が提供される。扉と工具交換アームとの間には、連動機構が設けられている。連動機構は、工具交換アームの工具交換動作と連動して作動し、扉を開閉する。

　この構成によれば、工具交換アームの工具交換動作時、連動機構は、工具交換アームの工具交換動作と連動して作動し、扉を開閉する。このため、工具交換アームから独立した動力伝達機構を、駆動装置と扉との間に設ける必要はない。よって、工作機械の構成が簡素化される。

本発明の一実施形態に係る工作機械を示す部分斜視図。工作機械の部分平面図。工作機械の部分側面図。工作機械の工具交換動作を示す部分平面図。工具交換動作を示す部分平面図。工具交換動作を示す部分平面図。工具交換動作を示す部分平面図。変更例を示す部分平面図。

　以下、本発明の工作機械の一実施形態を図１～図７に従って説明する。
　図１及び図２に示すように、工作機械のフレーム１１は、加工室１２と工具室１３とを区画する区画壁１４を有している。区画壁１４の一部には、開口１４１が形成されている。区画壁１４には、開口１４１を開閉する扉１５が横方向へ移動可能に装着されている。扉１５は、上端の案内部１５１を介してレール２４に吊り下げられている。

　図１の矢印方向に示すように、案内部１５１がレール２４上をスライドすることで、扉１５が横方向に移動し、開口１４１が開閉される。主軸１６は、加工室１２内に配置されている。主軸１６は、前後方向、左右方向の２軸方向に移動可能である。主軸１６は、工具室１３に向けて移動可能である。主軸１６の下端には、図示しないワークを加工するための工具１７が装着される。工具１７は、主軸１６に対して着脱可能である。ワークは、上下方向に移動可能な図示しないテーブル上にセットされる。

　図１及び図２に示すように、工具交換アーム１８は、工具室１３内において区画壁１４の開口１４１の近傍に配置されている。工具交換アーム１８は、上下方向に延びる回転軸１９に取り付けられている。工具交換アーム１８は、駆動機構２３によって、回転軸１９と共に回転可能にかつ回転軸１９の軸方向に移動可能である。工具交換アーム１８は、工具１７を把持する把持部１８１，１８２を有している。工具マガジン２０は、工具室１３内において工具交換アーム１８の奥に配置されている。工具マガジン２０は、円盤状に形成されている。工具マガジン２０は、回転軸１９と平行な軸線を中心に回転可能である。工具マガジン２０の外周縁には、複数の支持凹部２０１が等角度間隔を空けて形成されている。複数の支持凹部２０１のそれぞれには、工具ポット２１が装着されている。工具ポット２１は、支持凹部２０１に対して着脱可能である。工具マガジン２０は、図示しないモータによって回転する。工具ポット２１には、種類や大きさ等の異なった工具１７が支持される。工具１７は、工具ポット２１に対して着脱可能である。

　図１～図３に示すように、受け台２２は、工具室１３内において工具交換アーム１８と工具マガジン２０との間に配置されている。受け台２２は、工具１７が装着されている工具ポット２１を工具マガジン２０の支持凹部２０１から受け取るか、支持凹部２０１に受け渡す。連動機構２５は、扉１５と工具交換アーム１８との間に配置されている。連動機構２５は、工具交換アーム１８の工具交換動作と連動して作動し、扉１５を開閉する。

　連動機構２５は、扉１５から工具室１３に突出する受け部２６を有している。受け部２６の下面には、長孔２７が形成されている。長孔２７は、扉１５の移動方向と交差する方向に延びている。連動機構２５は、更に、レバー２８を有している。レバー２８は、回転軸１９の上端に固定されている。このため、レバー２８は、工具交換アーム１８と共に回転し、かつ軸方向に移動する。

　レバー２８は、工具交換アーム１８の延長方向に対して水平方向に傾斜している。レバー２８の両端上面には、受け部２６の長孔２７と係合する一対のピン２９が形成されている。工具交換アーム１８が下方に移動すると、ピン２９は長孔２７から離脱する。工具交換アーム１８の工具交換動作時には、ピン２９と長孔２７とが係合して、扉１５が開閉される。

　次に、上記の工作機械の作用について図１～図７を参照して説明する。
　図１及び図２は、主軸１６が加工室１２内に配置され、工具１７が主軸１６の下端に装着された状態を示す。この状態では、工具交換アーム１８が、扉１５の移動方向と平行な位置である非交換位置に配置されている。また、レバー２８の一方のピン２９が、受け部２６の長孔２７と係合している。これらにより、扉１５が、区画壁１４の開口１４１を閉鎖する位置に配置されている。この状態で、主軸１６が回転すると、ワークが工具１７により加工される。このとき、区画壁１４の開口１４１は、扉１５により閉鎖されている。このため、加工屑やクーラント等が加工室１２から開口１４１を通って工具室１３に侵入することはない。尚、ワークの加工中に、工具マガジン２０が回転して、次の加工の準備が行われる。即ち、支持凹部２０１に支持されている複数の工具のうち、次の加工に使用する工具１７が、受け台２２と対応する位置に配置される。

　ワークの加工が終了して工具１７の交換が必要となる場合、工具交換アーム１８は図４に示す位置へ移動する。即ち、工具交換アーム１８は、図２に示す位置から反時計周りに９０度回転して、扉１５の移動方向と交差する位置である交換位置に配置される。このとき、レバー２８も、工具交換アーム１８の回転と共に回転する。レバー２８は、工具交換アーム１８の回転方向と同方向に回転する。また、このとき、ピン２９が長孔２７と係合しているため、レバー２８により、扉１５が区画壁１４の開口１４１を開放する位置まで移動させられる。

　その後、図５に示すように、主軸１６が、加工室１２から区画壁１４の開口１４１を通って工具室１３に移動する。このとき、主軸１６に装着されている工具１７の溝部１７１（図３参照）が、工具交換アーム１８の一方の把持部１８１により把持される。それと同時に、工具マガジン２０の図示しない搬送機構により、受け台２２と対応する位置に配置された工具１７が、工具ポット２１と共に、工具マガジン２０の支持凹部２０１から受け台２２上へと搬出される。このとき、工具ポット２１に装着されている工具１７の溝部１７１が、工具交換アーム１８の他方の把持部１８２により把持される。この状態で、工具交換アーム１８が下方に移動する。これにより、使用済みの工具１７が主軸１６から、未使用の工具１７が工具ポット２１からそれぞれ抜き取られる。それと同時に、連動機構２５のピン２９が長孔２７から離脱される。

　続いて、工具交換アーム１８が、図５に示す位置から反時計周りに１８０度回転する。これにより、一方の把持部１８１に係合されている使用済みの工具１７が、受け台２２上の工具ポット２１の下方に配置される。また、他方の把持部１８２に係合されている未使用の工具１７が、主軸１６の下方に配置される。この状態で、工具交換アーム１８が上方に移動する。これにより、使用済みの工具１７が工具ポット２１に、新品の工具１７が主軸１６にそれぞれ下方から装着される。それと同時に、図５に示す状態で長孔２７から離脱したピン２９とは別のピン２９が、受け部２６の長孔２７に係合される。

　その後、図６に示すように、主軸１６が、工具室１３から区画壁１４の開口１４１を通って加工室１２に移動する。また、搬送機構により、使用済みの工具１７が、工具ポット２１と共に、受け台２２上から工具マガジン２０の支持凹部２０１へと搬入される。次に、工具交換アーム１８は図７に示す位置へ移動する。即ち、工具交換アーム１８は、図６に示す位置から時計周りに９０度回転して、扉１５の移動方向と平行な位置である非交換位置に配置される。このとき、レバー２８も、工具交換アーム１８の回転と共に回転する。レバー２８は、工具交換アーム１８の回転方向と同方向に回転する。また、このとき、ピン２９が長孔２７と係合しているため、扉１５が区画壁１４の開口１４１を閉鎖する位置まで移動させられる。そして、主軸１６に装着された工具１７によって、ワークの加工が再開される。

　従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
　（１）連動機構２５は、扉１５と工具交換アーム１８との間に配置されている。連動機構２５は、工具交換アーム１８の工具交換動作と連動して作動し、扉１５を開閉する。この構成によれば、工具交換アーム１８により工具が交換されるとき、扉１５は、工具交換アーム１８から直接動力を受けて開閉される。つまり、工具交換アーム１８に動力を付与する構成とは別に、扉１５を開閉させるための構成を設ける必要がない。よって、工作機械の構成が簡素化される。

　（２）連動機構２５は、ピン２９を有するレバー２８と、長孔２７を有する受け部２６とのみによって構成されている。つまり、連動機構２５を構成する部品の数が少ない。よって、連動機構２５の構成は、きわめて簡単である。

　（３）連動機構２５の構成が簡単であるため、特許文献１に記載の動力伝達機構とは異なり、動力の伝達経路が短く、部品間に存在するクリアランスも少ない。従って、工具を交換する際、部品間のクリアランスによる時間ロスが少なく、工具をスムーズに交換することもできる。

　（４）連動機構２５は、扉１５に固定された受け部２６と、工具交換アーム１８と共に回転するピン２９とを備えている。ピン２９は、受け部２６の長孔２７と係合すると共に、工具交換アーム１８の軸方向の移動により長孔２７から離脱する。この構成によれば、工具交換アーム１８の工具交換動作に連動して、長孔２７とピン２９とが係合して、扉１５が適切に開閉される。具体的には、まず、工具交換アーム１８が回転して、扉１５が開放される。次に、工具交換アーム１８が下方に移動することで、扉１５と工具交換アーム１８との連結が解除されると共に、使用済みの工具１７が主軸１６から、未使用の工具１７が工具ポット２１からそれぞれ抜き取られる。続いて、工具交換アーム１８が回転する。こうして、使用済みの工具１７と未使用の工具１７とが交換される。その後、工具交換アーム１８が上昇して、使用済みの工具１７が工具ポット２１に、未使用の工具１７が主軸１６にそれぞれ装着される。また、工具交換アーム１８の上昇により工具交換アーム１８と扉１５とが連結されるため、工具交換アーム１８が回転すると、扉１５が閉鎖される。このように、工具交換アーム１８の回転と上下動のみによって、扉１５の開放、工具の交換、及び扉１５の閉鎖が連続して行われる。

　（５）フレーム１１は、加工室１２と工具室１３とを区画する区画壁１４を有している。区画壁１４には、開口１４１が形成されている。工具交換アーム１８は、工具室１３内において区画壁１４の開口１４１の近傍に配置されている。この構成によれば、工具交換アーム１８の工具交換動作に連動して扉１５を開閉させることができる。これにより、工具１７を、加工室１２と工具室１３との間で出し入れすることができる。また、ワーク加工中には、加工室１２から工具室１３へのクーラントの侵入を防止することもできる。

　この実施形態は、次のように変更してもよい。
　・図８に示すように、受け部２６の長孔とレバー２８のピンとの位置関係を、前記実施形態と逆にしてもよい。即ち、レバー２８の両端に長孔３１を形成し、ピン３２を受け部２６の下面に形成してもよい。この構成によっても、ピン３２を長孔３１と係合させることができるため、工具交換アーム１８と共に回転するレバー２８によって、扉１５が開閉される。また、工具交換アーム１８の上下動により、長孔３１にピン３２が係合されると共に、長孔３１からピン３２が離脱する。よって、前記実施形態と同様な作用効果を得ることができる。

　・工具マガジン２０は、工具ポット２１を直線的に配置した構成を採用してもよい。
　・工作機械は、工具マガジン２０及び工具ポット２１が水平軸を中心に回転する構成を採用してもよい。この場合、扉１５は水平面に沿って移動して開閉されることが好ましい。

Claims

加工が行われる加工室と、工具交換アームが配置された工具室と、前記加工室と前記工具室とを区画する区画壁と、前記区画壁に形成した開口を開閉する扉とを備えた工作機械において、
　前記扉と前記工具交換アームとの間には、連動機構が設けられ、
　前記連動機構は、前記工具交換アームの工具交換動作と連動して作動し、前記扉を開閉することを特徴とする工作機械。
請求項１に記載の工作機械において、
　前記連動機構は、
　前記扉に固定され、長孔を有する受け部と、
　前記工具交換アームと共に回転し、前記長孔と係合すると共に、前記工具交換アームの軸方向の移動により前記長孔から離脱するピンと
　を備えることを特徴とする工作機械。
請求項１に記載の工作機械において、
　前記連動機構は、
　前記扉に固定され、ピンを有する受け部と、
　前記工具交換アームと共に回転するレバーに設けられ、前記ピンと係合すると共に、前記工具交換アームの軸方向の移動により前記ピンから離脱する長孔と
　を備えることを特徴とする工作機械。
請求項２に記載の工作機械において、
　前記工具交換アームの回転軸に固定されたレバーを備え、
　前記ピンは、前記レバーに設けられていることを特徴とする工作機械。
主軸を有する加工室と、工具交換アーム及び工具マガジンを有する工具室と、前記加工室と前記工具室とを区画する区画壁と、前記区画壁に形成した開口を開閉する扉とを備え、前記工具交換アームの回転及び軸方向の移動によって前記工具マガジンと前記主軸との間で工具が交換される工作機械において、
　前記扉に固定された受け部と、
　前記工具交換アームと共に回転し、前記工具交換アームの軸方向に移動するレバーと、
　前記受け部及びレバーの一方に設けられた長孔と、
　前記受け部及びレバーの他方に設けられ、前記長孔と係合するピンとを備え、
　前記工具交換アームの軸方向の移動により、前記長孔から前記ピンが離脱し、
　前記ピンが前記長孔と係合している状態で、前記工具交換アームが回転することにより、前記扉が開閉されることを特徴とする工作機械。
請求項５に記載の工作機械において、
　前記工具交換アーム及び前記工具マガジンは、上下方向の軸線を中心に回転することを特徴とする工作機械。