WO2007129391A1

WO2007129391A1 - 焼成用治具組立装置、焼成用治具分解装置、循環装置、セラミック成形体の焼成方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

Info

Publication number: WO2007129391A1
Application number: PCT/JP2006/309117
Authority: WO
Inventors: Tsuyoshi Kawai; Takamitsu Saijo; Kenichiro Kasai
Original assignee: Ibiden Co., Ltd.
Priority date: 2006-05-01
Filing date: 2006-05-01
Publication date: 2007-11-15
Also published as: EP1852211A1; EP1852211B1; PL1852211T3; US7687013B2; US20080157445A1

Abstract

本発明は、人手をかけずに、効率よく、セラミック成形体を焼成することができる焼成用治具の循環装置を提供することを目的とし、本発明の循環装置は、焼成用治具組立装置、焼成炉、焼成用治具分解装置、及び、搬送コンベアを備えており、上記焼成用治具組立装置は、上記テーブル又はコンベア上に載置された上記焼成用治具の所定の位置に上記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を上記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、上記焼成用治具分解装置は、焼成処理された上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を上記焼成炉から受け取る治具受取機構と、上記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から上記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とする。

Description

明細書

焼成用治具組立装置、焼成用治具分解装置、循環装置、セラミック成形体の焼成方法、及び、ハニカム構造体の製造方法

技術分野

[0001] 本発明は、焼成用治具組立装置、焼成用治具分解装置、循環装置、セラミック成形体の焼成方法、及び、ハニカム構造体の製造方法に関する。

背景技術

[0002] バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関力も排出される排ガス中に含有されるスス等のパティキュレートが環境や人体に害を及ぼすことが最近問題となっている。そこで、排ガス中のパティキュレートを捕集して、排ガスを浄ィ匕するフィルタとしてハ- カム構造体を用いたノヽ-カムフィルタが種々提案されてヽる。

[0003] 図 12は、このようなハ-カム構造体の一例を模式的に示す斜視図であり、図 13 (a) は、上記ハ-カム構造体を構成するハ-カム焼成体を模式的に示す斜視図であり、 (b)は、その A— A線断面図である。

[0004] ハ-カム構造体 30では、図 13に示すようなハ-カム焼成体 40がシール材層（接着材層） 31を介して複数個結束されるハ-カムブロック 33を構成し、さらに、このハ-カムブロック 33の外周にシール材層（コート層） 32が形成されている。

また、ハ-カム焼成体 40は、図 13に示すように、長手方向（図 13中、 a参照）に多数のセル 41が並設され、セル 41同士を隔てるセル壁 43がフィルタとして機能するようになっている。

[0005] すなわち、ハ-カム焼成体 40に形成されたセル 41は、図 13 (b)に示すように、排ガスの入口側又は出口側の端部のいずれかが封ロ材層 42により目封じされる。一のセル 41に流入した排ガスは、必ずセル 41を隔てるセル壁 43を通過した後、他のセル 4 1力も流出するようになっており、排ガスがこのセル壁 43を通過する際、パティキユレートがセル壁 43部分で捕捉され、排ガスが浄ィ匕される。

[0006] 従来、このようなハ-カム構造体 30を製造する際には、例えば、まず、セラミック粉末とバインダと分散媒液等とを混合して湿潤混合物を調製する。そして、この湿潤混合物をダイスにより連続的に押出成形し、押し出された成形体を所定の長さに切断することにより、柱形状のハニカム成形体を作製する。

[0007] 次に、得られたハニカム成形体に、マイクロ波乾燥や熱風乾燥を利用して乾燥処理を施す。

その後、このハ-カム成形体の端部を上記セラミック粉末を主成分とする封止材ぺーストで巿松模様状に封口し、その後、脱脂、焼成の各処理を施すことでハ-カム焼成体を製造する。

[0008] この後、ハ-カム焼成体の側面にシール材ペーストを塗布し、ハ-カム焼成体同士を接着剤を用いて接着させることにより、シール材層 (接着材層）を介してハ-カム焼成体が多数結束した状態のハニカム焼成体の集合体を作製する。次に、得られたハニカム焼成体の集合体に、切削機等を用いて円柱、楕円柱等の所定の形状に切削加ェを施してハ-カムブロックを形成し、最後に、ハ-カムブロックの外周にシール材ぺ一ストを塗布してシール材層（コート層）を形成することにより、ハ-カム構造体の製造を終了する。

[0009] このようなハ-カム構造体の製造方法において、焼成処理は、通常、ハ-カム成形体を焼成用治具に載置し、この焼成用治具に蓋部材の取り付けて行う。そして、この焼成用治具や蓋部材は、通常、繰り返し使用される。

例えば、特許文献 1には、ハニカム成形体を載置する受け皿を繰り返し使用するために、受け皿を循環させる方法が開示されている。

[0010] 特許文献 1：国際公開第 2005Z024326号パンフレット

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] 焼成用治具や蓋部材を繰り返して使用する場合、使用後に、これらを焼成用治具に蓋部材を取り付ける工程まで搬送する必要がある。

そして、これらの作業を人手により行うと、作業速度や生産性を向上させることが困難であった。

また、特許文献 1に開示された繰り返し使用する受け皿は、ハニカム成形体に乾燥処理において使用するものであるため、焼成処理で使用するには耐熱温度が低ぐノヽ二カム成形体を単に載置するだけのものであり、また、成形体を処理する際に成形体を覆うように蓋部材を取り付けることは想定されて、な、ため、焼成方法に適用することはできなかった。

課題を解決するための手段

[0012] 本発明者等は、上述した課題を解決すべく鋭意検討を行い、本発明を完成させた。

即ち、本発明の焼成用治具組立装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置であって、

上記テーブル又はコンベア上に載置された上記焼成用治具の所定の位置に、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構を有することを特徴とする。

[0013] 上記焼成用治具組立装置は、上記セラミック成形体が搭載された複数の上記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有することが望ましい。

また、上記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなるものであることが望ましい。

[0014] 上記焼成用治具組立装置において、上記コンベアは、断続的に移動し、

上記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行することが望まし、。

[0015] 本発明の焼成用治具分解装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記焼成用治具に取り付けられた上記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置であって、

上記テーブル又はコンベア上に載置され、上記蓋部材が取り付けられた上記焼成用治具から、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構を有することを特徴とする。

[0016] 上記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた上記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有することが望ましい。

また、上記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなるものであることが望ましい。 [0017] 上記焼成用治具分解装置において、上記コンベアは、断続的に移動し、上記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行することが望まし、。

[0018] 本発明の循環装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

焼成用治具に搭載されたセラミック成形体を焼成する焼成炉、

ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに、蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記焼成用治具に取り付けられた上記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

上記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を上記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置であって、上記焼成用治具組立装置は、上記テーブル又はコンベア上に載置された上記焼成用治具の所定の位置に、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、

上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、

上記焼成用治具分解装置は、焼成処理された上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉から受け取る治具受取機構と、上記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とする。

[0019] 上記循環装置において、上記焼成用治具組立装置は、上記セラミック成形体が搭載された複数の上記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、上記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた上記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有することが望ましい。また、上記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなるものであること望ましい。さらに、上記底部材は、脱脂用治具として使用可能であることが望ましい。

[0020] 上記循環装置において、上記焼成用治具立装置及び Z又は上記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する上記コンベアを備え、

[0021] 本発明のセラミック成形体の焼成方法は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記焼成用治具に取り付けられた上記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

上記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を上記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置を使用し、セラミック成形体を搭載した上記焼成用治具を上記焼成炉内を通過させて行うセラミック成形体の焼成方法であって、

上記焼成用治具組立装置は、上記テーブル又はコンベア上に載置された上記焼成用治具の所定の位置に、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、

[0022] 上記セラミック成形体の焼成方法において、上記焼成用治具立装置は、上記セラミック成形体が搭載された複数の上記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、

上記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた上記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有することが望ましい。

また、上記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなるものであること望ましい。さらに、上記底部材は、脱脂用治具として使用可能であることが望ましい。

[0023] 上記セラミック成形体の焼成方法において、上記焼成用治具立装置及び Z又は上記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する上記コンベアを備え、

[0024] 本発明のハ-カム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することで、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体を作製し、ハ-カム成形体を焼成用治具に搭載して焼成処理を施してハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハニカム構造体の製造方法であって、

上記焼成処理は、ロボットアームと、ハニカム成形体焼成時にハニカム成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記ハ-カム成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

焼成用治具に搭載されたハニカム成形体を焼成する焼成炉、

ロボットアームと、ハニカム成形体焼成時にハニカム成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テ一ブル又はコンベア上で、上記焼成用治具に取り付けられた上記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

上記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を上記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置を使用して行い、上記焼成用治具組立装置は、上記テーブル又はコンベア上に載置された上記焼成用治具の所定の位置に、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、

上記ハニカム成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、

上記焼成用治具分解装置は、焼成処理された上記ハニカム成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉から受け取る治具受取機構と、上記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とする。

[0025] 上記ハニカム構造体の製造方法において、上記焼成用治具組立装置は、上記ハニカム成形体が搭載された複数の上記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、

[0026] 上記ハニカム構造体の製造方法において、上記焼成用治具は、底部材と側壁部材と力もなるものであること望ましい。この場合、上記底部材は、脱脂用治具として使用可能であることが望ましい。

[0027] また、上記焼成用治具は、成形体載置部材と、その下側に一体的に設けられた側壁部材とからなるものであることも望ましい。この場合、上記焼成用治具は、脱脂用治具として使用可能であることが望ましい。

[0028] 上記ハニカム構造体の製造方法において、上記焼成用治具組立装置及び Z又は上記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する上記コンベアを備え、

発明の効果

[0029] 本発明の焼成用治具組立装置は、ロボットアームやテーブル又はコンベアを備え、セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける工程を自動的に行うので、この工程を人手をかけずに、効率よく行うことができる。

[0030] 本発明の焼成用治具分解装置は、ロボットアームやテーブル又はコンベアを備え、焼成処理されたセラミック成形体 (セラミック焼成体)を載置した焼成用治具から、蓋部材を取り外す工程を自動的に行うので、この工程を人手をかけずに、効率よく行うことができる。

[0031] 本発明の循環装置は、焼成用治具組立装置、焼成炉、焼成用治具分解装置、及び、搬送コンベアを備えた循環装置を用いているため、焼成用治具に蓋部材を取り付ける工程、焼成工程、蓋部材を取り外す工程、取り外された蓋部材を搬送する工程といった一連の工程を自動的に行うことができ、人手をかけずに、効率よぐノ、二カム成形体を焼成することができる。

[0032] 本発明のセラミック成形体の焼成方法は、焼成用治具組立装置、焼成炉、焼成用治具分解装置、及び、搬送コンベアを備えた循環装置を用いて行うため、焼成用治具に蓋部材を取り付ける工程、焼成工程、蓋部材を取り外す工程、取り外された蓋部材がを搬送する工程と、つた一連の焼成工程を自動的に行うことができ、人手をかけずに、効率よぐハニカム成形体を焼成することができる。

[0033] 本発明のハニカム構造体の製造方法では、焼成用治具組立装置、焼成炉、焼成用治具分解装置、及び、搬送コンベアを備えた循環装置を用いて行うため、焼成用治具に蓋部材を取り付ける工程、焼成工程、蓋部材を取り外す工程、取り外された蓋部材を搬送する工程といった一連のハ-カム成形体の焼成工程を自動的に行うことができ、人手をかけずに、効率よぐハ-カム構造体を製造することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0034] まず、本発明の焼成用治具組立装置について説明する。

本発明の焼成用治具組立装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置であって、

[0035] なお、本明細書において、ロボットアームとは、モータ等を有する能動関節を備えるとともに、必要に応じて、モータ等を有さない非能動関節を備えるアームをいう。

[0036] 図 1は、本発明の焼成用治具組立装置の概要を模式的に示す概念図である。

図 1に示すように、焼成用治具組立装置 111は、 2台のロボットアーム 113 (113A、 1 13B)、 2台のロボットアーム 114 (114A、 114B)及び 2台のロボットアーム 115 (115 A、 115B)と、セラミック成形体 11を搭載した焼成用治具 100を載置するテーブルとして機能する回転テーブル 112とを備えている。ここで、焼成用治具 100は、底部材 101と側壁部材 102とから構成されている。

この焼成用治具組立装置 111では、セラミック成形体 11が搭載された焼成用治具 1 00に、蓋部材 103を取り付ける工程を自動的に行う。

また、焼成用治具組立装置 111では、後に詳述するが、回転テーブル 112上で、底部材 101に側壁部材を取り付ける工程も自動的に行うことができる。

[0037] 焼成用治具組立装置 111において、ロボットアーム 113は把持機構を有しており、これにより、底部材 101を含む焼成用治具 100を把持して移動させる役割を有しており、ロボットアーム 114は把持機構を有しており、これにより、側壁部材 102を把持して移動、組立等を行う役割を有しており、ロボットアーム 115は吸引機構を有しており、これにより、蓋部材 103を吸引して移動、組立等を行う役割を有している。

[0038] 焼成用治具組立装置 111では、ロボットアーム 113〜115は、上述した機構を有しているが、ロボットアーム 113〜115は、吸引機構及び把持機構の両方を有していてもよぐどちらか一方の機構のみを有していてもよい。

また、ロボットアーム 113〜115は、ェアーシリンダを備えており、これにより上下方向の移動を行う。また、シリンダより延設された部分は、水平方向に設けられたボールネジに螺嵌されており、ボールネジを利用した移動機構により水平方向の移動を行う。

[0039] 焼成用治具組立装置 111で使用する焼成用治具 100は、底部材と側壁部材とからなる焼成用治具である。このような焼成用治具について、図面を参照しながらもう少し詳しく説明する。

[0040] 図 2は、本発明で使用する焼成用治具の一例を模式的に示す分解斜視図である。図 2に示すように、焼成用治具 100は、板状の底部材 101と、中空の角柱形状を有する側壁部材 102とから構成されてヽる。

また、焼成用治具 100では、底部材 101の上面の四隅の近傍に貫通孔 101aが形成されており、側壁部材 102の底面の四隅の近傍に凸部 102aが形成されている。そして、この凸部 102aを貫通孔 101aに嵌合させることにより、側壁部材 102を底部材 10 1に確実に取り付けることができる。

なお、本発明で使用する焼成用治具において、上記貫通孔ゃ上記凸部は、必ずしも形成されていなくてもよい。

[0041] また、図 2に示した底部材 101では形成していないが、本発明で使用する焼成用治具を構成する底部材は、その底面に溝部が形成されていてもよぐこの場合、溝部は、ロボットアームで把持する際に把持部の一部をはめ込むことができる形状を有していてもよい。底部材 101をロボットアームで確実に把持することができるからである。また、図 2に示した側壁部材 102では形成していないが、本発明の使用する焼成用治具を構成する側壁部材は、その上面の四隅近傍にも、凸部 102aと同様の凸部が形成されていてもよい。例えば、この凸部と嵌合するような貫通孔を有する蓋部材で蓋をする場合、蓋部材が確実に取り付けられることとなるからである。

[0042] このような構成力もなる焼成用治具 100では、後述するように、さらにセラミック成形体を覆うように蓋部材を取り付けることにより、焼成炉内で、確実にセラミック成形体を焼成することができる。

また、上記底部材ゃ側壁部材には、適宜、通気孔が形成されていてもよい。

[0043] 本発明の焼成用治具組立装置で使用する焼成用治具は、図 2に示したような、底部材と側壁部材とからなるものであることが望ましい。

底部材と側壁部材とを別々の部材としておくことにより、側壁部材を取り付ける前に底部材にセラミック成形体を載置することができるため、セラミック成形体の載置が容易であり、さらに、側壁部材を設けることにより焼成用治具を多段に積み重ねることが容易になるからである。

[0044] また、図 2に示した焼成用治具 100の底部材 101上には、 2箇所、平行に細い帯状の炭素繊維マット 104が固定されており、炭素繊維マット 104を介してセラミック成形体が載置されるように構成されている。なお、炭素繊維マット 104は、必要に応じて備えていればよい。

上記炭素繊維マットは、セラミック成形体が底部材の上面に直接接触することを防止するために設けたものであり、焼成処理温度に対する耐久性を有するものであれば、炭素繊維マット以外の繊維力なるマットを設けてもよぐセラミック等力なる多孔質部材を炭素繊維マットの代わりに設けてもょ、。

[0045] 焼成用治具組立装置 111では、まず、外部力コンベア 125により搬送されてきた側壁部材 102が、ロボットアーム 114Aにより回転テーブル 112上に載置される。

ロボットアーム 114Aは把持機構を備えており、把持部 114aで、側壁部材 102の側面を把持し、側壁部材 102を回転テーブル 112上に移動させる。

[0046] 次に、回転テーブル 112が所定の角度回転すると、外部力も底部材搬送コンベア 11 9により搬送されてきた、セラミック成形体 11が載置された底部材 101がロボットァーム 113Aにより回転テーブル 112上に載置される。

ロボットアーム 113Aは把持機構を備えており、把持部 113aで底部材 101を把持し、セラミック成形体 11を載置したまま底部材 101を回転テーブル 112上に移動させる。なお、回転テーブル 112は、断続的に回転と停止とを繰り返している。

[0047] 次に、回転テーブル 112が回転すると、側壁部材 102をロボットアーム 114Bにより把持し、この側壁部材 102をセラミック成形体 11が載置された底部材 101に取り付ける。ロボットアーム 114Bは、ロボットアーム 114Aと同様の構成を有している。

これにより、セラミック成形体が焼成用治具に搭載されることとなる。

[0048] 次に、回転テーブル 112が回転すると、外部力もコンベア 124により搬送されてきた板状の蓋部材 103が、ロボットアーム 115Aにより回転テーブル 112上に載置されるロボットアーム 115Aは、吸引機構を備えており、吸引部 115aで蓋部材 103の上面を吸引し、蓋部材 103を回転テーブル 112上に移動させる。

[0049] 次に、回転テーブル 112が回転すると、今度は、ロボットアーム 115Bにより蓋部材 1 03を吸引し、焼成用治具 100を覆うように、側壁部材 102上に取り付ける。

なお、ロボットアーム 115Bは、ロボットアーム 115Aと同様の構成を有している。従って、焼成用治具組立装置 111では、ロボットアーム 115Bが、蓋部材取り付け機構として機會することとなる。

[0050] また、図 1に示した蓋部材 103は平板状である力例えば、上記側壁部材として、上面の四隅近傍に、凸部が形成されている側壁部材を使用する場合には、上記蓋部材の四隅の近傍に貫通孔が形成され、上記側壁部材の上面の凸部と嵌合するような形状を有していてもよい。

なお、蓋部材 103には、適宜、通気孔が形成されていてもよい。

[0051] 次に、回転テーブル 112が回転すると、セラミック成形体 11が搭載され、蓋部材 103 が取り付けられた焼成用治具 100をロボットアーム 113Bによりコンベア 123上に載置する。そして、コンベア 123上に載置された焼成用治具 100は、次工程 (例えば、焼成工程）に搬出される。

なお、ロボットアーム 113Bはロボットアーム 113Aと同様の構成を有している。

[0052] 焼成用治具組立装置 111が備える底部材搬送コンベア 119、コンベア 123〜125のそれぞれの具体例としては、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等が挙げられる。

[0053] また、焼成用治具組立装置 111において、底部材搬送コンベア 119は断続的に移動しているが、この断続的に移動する底部材搬送コンベア 119は、停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態から停止状態へと移行することが望ましい。停止状態に移行する直前の移動速度が 1. 5mZminより大きい場合には、停止した際に、慣性力によりセラミック成形体 11が底部材 101上で移動するおそれがあるからである。

[0054] また、ここまで説明した焼成用治具組立装置では、回転テーブル 112上にて、底部材に側壁部材を取り付けることとしている力例えば、回転テーブル 112上にセラミツク成形体 11を載置した底部材 101を搬送して来る時点で、底部材 101には、側壁部材 102が取り付けられて!/、てもよ!/、。

また、図 1に示した構成の脱脂用治具組立装置において、ロボットアームの個数は 6 つに限定されず、 6つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。 [0055] また、本発明の焼成用治具組立装置の構成は、図 1に示したような回転テーブルを備えた構成に限定されず、例えば、図 3、 4に示したようなコンベアを備えた構成を有するものであってもよい。

図 3、 4は、それぞれ本発明の焼成用治具組立装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

[0056] 図 3に示す焼成用治具^ &立装置 211は、ロボットアーム 213〜216と、セラミック成形体 11を搭載した焼成用治具 100を載置するコンベアとして機能する治具組立用べルトコンベア 212A、 212Bとを備えている。

この焼成用治具組立装置 211でも、セラミック成形体 11が搭載された焼成用治具 10 0に、蓋部材 103を取り付ける工程を自動的に行うことができる。なお、焼成用治具の構成は、既に説明したとおりである。

[0057] また、焼成用治具^ &立装置 211では、後に詳述するように、セラミック成形体が搭載された焼成用治具 100を多段に積み重ねる工程を自動的に行うことができる。

[0058] 焼成用治具組立装置 211において、ロボットアーム 213は、焼成用治具組立装置 11 1を構成するロボットアーム 113と同様の構成を有しており、ロボットアーム 214は、焼成用治具組立装置 111を構成するロボットアーム 114と同様の構成を有しており、口ボットアーム 215は、焼成用治具組立装置 111を構成するロボットアーム 115と同様の構成を有している。

また、ロボットアーム 216は、把持機構 (把持部 216a)を有しており、これにより一段の焼成用治具又は積み重ねられた焼成用治具を把持して上下方向に移動させる役割を有しており、例えば、焼成用治具を把持して持ち上げ、持ち上げられた焼成用治具の下側に、治具組立用ベルトコンベア 212A、 212Bによる焼成用治具 100の移動により、

新たに別の焼成用治具を配置し、この別の焼成用治具の上に持ち上げた焼成用治具を積み重ねることにより、焼成用治具を多段に積み重ねることができる。なお、ロボットアーム 216は、ェアーシリンダを備えており、これにより上下方向の移動を行う。

[0059] 焼成用治具組立装置 211では、まず、外部力も底部材搬送コンベア 219により搬送されてきたセラミック成形体 11が載置された底部材 101を、ロボットアーム 213により、断続的に移動する治具組立用ベルトコンベア 212A上に載置する。

このとき、治具組立用ベルトコンベア 212Aは、停止している。

[0060] 次に、治具組立用ベルトコンベア 212Aが所定距離移動した後、再度停止すると、外部からコンベア 225により搬送されてきた側壁部材 102を、ロボットアーム 214により把持し、この側壁部材 102をセラミック成形体 11が載置された底部材 101に取り付ける。

[0061] その後、セラミック成形体 11が搭載された、底部材と側壁部材とからなる焼成用治具 100は、治具組立用ベルトコンベア 212Aの移動により、次の治具組立用ベルトコンベア 212Bに搬送される。

ここで、治具組立用ベルトコンベア 212B側では、先に搬送させてきた焼成用治具 10 0がロボットアーム 216により上方向に持ち上げられており、この持ち上げられた焼成用治具 100の下側に新たに搬送されてきた焼成用治具 100が載置される。その後、新たに搬送されてきた焼成用治具 100上に持ち上げられていた焼成用治具 100を積み重ねる。

このようにして、治具組立用ベルトコンベア 212B側では、まず、所定の段数に焼成用治具 100が積み重ねられる。従って、焼成用治具組立装置 211では、ロボットァーム 216が治具積層機構として機能する。

[0062] そして、焼成用治具 100が所定段数積み重ねられると、次に、治具組立用ベルトコンベア 212Bは、所定距離移動した後、再度停止し、コンベア 224により外部力も搬送されてきた蓋部材 103をロボットアーム 215で吸引し、最上段の焼成用治具を覆うように取り付ける。

従って、焼成用治具組立装置 211では、ロボットアーム 215が蓋部材取り付け機構として機能する。

そして、蓋部材 103を取り付けた後は、次工程 (例えば、焼成工程）に搬出される。なお、治具組立用ベルトコンベア 212B上で、焼成用治具 100を積み重ねる際に、その段数は特に限定されず、任意の段数であればよいが、通常、 5〜10段程度である。勿論、積み重ねることなぐ蓋部材を取り付けて次工程に搬出してもよい。

[0063] また、図 3に示した構成の脱脂用治具組立装置において、ロボットアームの個数は 4 つに限定されず、 4つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。

具体的には、例えば、底板を移動させるロボットアーム 213及び側壁部材を取り付けるロボットアーム 214に代えて、一つのロボットアームで底板の移動と側壁部材の取り付けを行うことができるように構成されて、てもよ、。

[0064] また、図 3に示した焼成用治具組立装置 211では、焼成用治具 100を多段に積み重ねる際に、先に搬送された焼成用治具 100の下側に、後から搬送される焼成用治具 100を送り込むことにより多段に積み重ねているが、本発明の焼成用治具組立装置では、先に搬送された焼成用治具 100の上側に、後から搬送される焼成用治具 100 を順次積層することにより、焼成用治具 100を多段に積み重ねてもよい。

[0065] また、図 3に示した焼成用治具^ a立装置 211にお、て、治具^ a立用ベルトコンベア 2

12A、 212Bは、断続的に移動するコンベアである力ここで、治具組立用ベルトコンベア 212A、 212Bが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態から停止状態へと移行することが望まし、。

停止状態に移行する直前の移動速度が 1. 5mZminより大きい場合には、停止した際に、慣性力によりセラミック成形体 11が底部材 101上で移動するおそれがあるからである。

そして、セラミック成形体 11が底部材 101上で移動してしまうと、焼成条件に合わせて所定の間隔で載置して、たセラミック成形体 11同士の間隔が変わってしま!/、、焼成度合いにばらつきが生じたり、さらには、移動した際にセラミック成形体 11同士が接触したり、セラミック成形体 11と側壁部材 102との間で接触したりしてセラミック成形体 11が破損する場合があるからである。

また、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力も停止状態へと移行する際には、移動状態力停止状態へと瞬間的に移行してもよいし、移動状態から除々に移動速度が減少して、停止状態に移行してもよい。

従って、底部材 101上に載置されたセラミック成形体 11を 1. 5mZminより速い速度で搬送する場合には、停止前に、ー且、 1. 5mZmin以下の移動速度に減速し、その後、停止状態に至ることが望ましい。 [0066] 図 3に示した焼成用治具^ a立装置 211において、底部材搬送コンベア 219もまた断続的に移動するコンベアである力この底部材搬送コンベア 219も、停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行することが望ましい

[0067] 本発明の焼成用治具組立装置は、図 4に示すような構成を有していてもよい。

図 4に示す焼成用治具組立装置 311は、ロボットアーム 313〜315、 316A、 316Bと、セラミック成形体 11を搭載した焼成用治具 100を載置するコンベアとして機能する治具組立用パレットコンベア 312A、 312Bとを備えて、る。

この焼成用治具組立装置 311でも、セラミック成形体 11が搭載された焼成用治具 10 0に、蓋部材 103を取り付ける工程を自動的に行うことができる。なお、焼成用治具の構成は、既に説明したとおりである。

なお、焼成用治具組立装置 311は、図 3に示した焼成用治具組立装置 211と比べると、治具組立用ベルトコンベア 212A、 212Bに代えて治具組立用パレットコンベア 3 12A、 312Bを備え、治具積層機構として機能するロボットアーム 316A、 316Bを備えている点で異なり、これ以外の構成は、焼成用治具組立装置 211と同様である。

[0068] 焼成用治具組立装置 311では、まず、外部力も底部材搬送コンベア 319により搬送されてきたセラミック成形体 11が載置された底部材 101を、ロボットアーム 313により、治具組立用パレットコンベア 312Aのパレット 312a上に載置する。

[0069] 次に、底部材 101を載置した状態でパレット 312aが、治具組立用パレットコンベア 3 12B側に所定距離移動した後停止し、外部力コンベア 325により搬送されてきた側壁部材 102を、ロボットアーム 314により把持し、この側壁部材 102をパレット 312a上でセラミック成形体 11が載置された底部材 101に取り付ける。

[0070] 次に、パレット 312aが、治具組立用パレットコンベア 312B側に再度所定距離移動した後停止する。

このとき、治具組立用パレットコンベア 312B側では、先に搬送させてきた焼成用治具 100がロボットアーム 316Bの把持部 316bにより把持されて、上方向に持ち上げられており、この持ち上げられた焼成用治具 100の下側のパレット 312b上に、新たな焼成用治具 100として、パレット 312a上の焼成用治具 100がロボットアーム 316Aの把持部 316aにより把持されて移動させられ、載置される。その後、新たに載置された焼成用治具 100上に持ち上げられていた焼成用治具 100を積み重ねる。

このようにして、治具組立用パレットコンベア 312B側では、まず、所定の段数に焼成用治具 100が積み重ねられる。従って、焼成用治具組立装置 311では、ロボットァーム 316A、 316Bが治具積層機構として機能する。

[0071] そして、パレット 312b上で焼成用治具 100が所定段数積み重ねられると、次に、治具組立用パレットコンベア 312Bは、所定距離移動した後、再度停止し、ロボットァーム 315により外部力も搬送されてきた蓋部材 103を吸引し、最上段の焼成用治具を覆うように取り付ける。

従って、焼成用治具組立装置 311では、ロボットアーム 315が蓋部材取り付け機構として機能する。

そして、蓋部材 103を取り付けた後は、次工程 (例えば、焼成工程）に搬出される。なお、治具組立用パレットコンベア 312B上で、焼成用治具 100を積み重ねる際に、その段数は特に限定されず、任意の段数であればよいが、通常、 5〜10段程度である。勿論、積み重ねることなぐ蓋部材を取り付けて次工程に搬出してもよい。

[0072] また、図 4に示した構成の脱脂用治具組立装置において、ロボットアームの個数は 5 つに限定されず、 5つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。

具体的には、例えば、底板を移動させるロボットアーム 313及び側壁部材を取り付けるロボットアーム 314に代えて、一つのロボットアームで底板の移動と側壁部材の取り付けを行うことができるように構成されて、てもよ、。

[0073] また、図 4に示した焼成用治具組立装置 311では、焼成用治具 100を多段に積み重ねる際に、先に搬送された焼成用治具 100の下側に、後から搬送される焼成用治具 100を送り込むことにより多段に積み重ねているが、本発明の焼成用治具組立装置では、先に搬送された焼成用治具 100の上側に、後から搬送される焼成用治具 100 を順次積層することにより、焼成用治具 100を多段に積み重ねてもよい。

[0074] また、図 4に示した焼成用治具組立装置 311においても、断続的に移動する治具組立用パレットコンベア 312A、 312Bや底部材搬送コンベア 319が停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態から停止状態へと移行することが望ましい。

[0075] また、本発明の焼成用治具組立装置で使用する焼成用治具は、図 2に示した焼成用治具 100に限定されず、例えば、図 5に示したような焼成用治具であってもよい。図 5は、本発明で使用する焼成用治具の別の一例を示す斜視図である。

[0076] 図 5に示す焼成用治具 200は、成形体載置部材 201と、その下側に一体的に設けられた側壁部材 202とからなる。

また、図 5に示した焼成用治具 200の成形体載置部材 201上には、図 2に示した焼成用治具 100と同様、 2箇所、平行に細い帯状の炭素繊維マット 204が固定されており、炭素繊維マット 204を介してセラミック成形体が載置されるように構成されている。なお、炭素繊維マット 204は、必要に応じて備えていればよい。

[0077] このような焼成用治具 200は、多段に積み重ねる際に好適に使用することができる。

一の焼成用治具 200の上に他の焼成用治具 200を積層するだけで、下段の焼成用治具 200に側壁部材が形成されることとなるからである。

[0078] 焼成用治具 200では、成形体載置部材 201の上面の四隅の近傍に凹部 201aが形成されており、側壁部材 202の底面の四隅の近傍に凸部 202aが形成されている。従って、複数の焼成用治具 200を積み重ねる際に、凸部 202aを凸部 201aに嵌合させることにより、下段の焼成用治具 200に上段の焼成用治具 200を確実に取り付けることがでさる。

なお、上記凸部ゃ上記凹部は必要に応じて形成すればょ、。

[0079] なお、図 3に示した焼成用治具^ &立装置 211において、図 5に示した焼成用治具 20 0を使用する場合、側壁部材を搬送してくるコンベア 225、及び、側壁部材を取り付けるためのロボットアーム 214は不要となる。

これは、図 4に示した焼成用治具^ &立装置 311において、図 5に示した焼成用治具 2 00を使用する場合も同様である。

[0080] また、本発明の焼成用治具組立装置は、特に図示していないが、例えば、図 4に示した構成の焼成用治具立装置において、治具立用パレットコンベアに代えて、レ一ル等を介して移動可能なテーブルを備えるものであってもよい。

この場合、テーブルが治具組立用パレットコンベアのパレットと同様に移動することにより、テーブル上で焼成用治具に蓋部材を取り付けることができる。

[0081] 次に、本発明の焼成用治具分解装置について説明する。

本発明の焼成用治具分解装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、

上記テーブル又はコンベア上で、上記焼成用治具に取り付けられた上記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置であって、

[0082] 以下、本発明の焼成用治具分解装置について、図面を参照しながら説明する。

図 6は、本発明の焼成用治具分解装置の概要を模式的に示す概念図である。

図 6に示すように、本発明の焼成用治具分解装置の構成部材は、上述した本発明の焼成用治具組立装置の構成部材と略同様である。

すなわち、図 6に示すように、焼成用治具分解装置 131は、 2台のロボットアーム 133 (133A、 133B)、 2台のロボットアーム 134 (134A、 134B)、 2台のロボットアーム 13 5 (135A、 135B)及び 1台のロボットアーム 137と、焼成処理されたセラミック成形体 (セラミック焼成体) 13を搭載した焼成用治具 100を載置するテーブルとして機能する回転テーブル 132とを備えている。

なお、本明細書においては、焼成処理されたセラミック成形体をセラミック焼成体とい

[0083] 焼成用治具分解装置 131では、側壁部材 102と底部材 101とからなり、セラミック焼成体 13を載置した焼成用治具 100を覆うように取り付けられた蓋部材 103を取り外す工程を自動的に行う。なお、焼成用治具 100については、焼成用治具組立装置の説明で、既に説明した通りである。

[0084] 焼成用治具分解装置 131では、コンベア 143により、セラミック焼成体 13を搭載し、蓋部材を取り付けた状態で搬送されてきた焼成用治具 100は、まず、ロボットアーム 133Aにより回転テーブル 132上に載置される。なお、コンベア 143は断続的に移動している。また、ロボットアーム 133Aは、既に説明したロボットアーム 113と同様の構成を有している。

[0085] 次に、回転テーブル 132が所定の角度回転すると、ロボットアーム 135Aにより蓋部材 103が焼成用治具 100から取り外される。ロボットアーム 135Aは、既に説明した口ボットアーム 115と同様の構成を有して、る。

従って、焼成用治具分解装置 131では、ロボットアーム 135Aが蓋部材取り外し機構として機會することとなる。

なお、回転テーブル 132は、断続的に回転、停止を繰り返す。

[0086] 続いて、回転テーブル 132が回転すると、今度は、吸引機構を備えたロボットアーム 135Bにより、既に取り外されている蓋部材 103をコンベア 144に受け渡す。これにより、蓋部材 103は外部に搬送されることとなる。なお、ロボットアーム 135Bは、既に説明したロボットアーム 115と同様の構成を有して!/、る。

[0087] 一方、蓋部材 103が取り外された焼成用治具 100は、さらに回転テーブル 132が回転した後、ロボットアーム 134Aにより、側壁部材 102が取り外される。なお、ロボットアーム 134Aは、既に説明したロボットアーム 114と同様の構成を有している。

[0088] さらに、回転テーブル 132が回転すると、今度は、底部材 101上に載置されていた、セラミック焼成体 13が、ロボットアーム 137により焼成体搬出コンベア 139上に移動され、このセラミック焼成体 13は焼成体搬出コンベア 139により次工程に搬出される。ここで、ロボットアーム 137は把持部 137aを有しており、底部材 101上のセラミック焼成体 13を把持し、焼成体搬出コンベア 139上に載置する。ロボットアーム 137は吸引機構を備えていてもよぐ吸引機構と把持機構とを備えていてもよい。

なお、図 6に示した態様では、ロボットアーム 137は、セラミック焼成体 13を 1つずつ把持して移動しているが、焼成用治具分解装置 131は、ロボットアーム 137に代えて複数のセラミック焼成体 13を同時に把持又は吸引することができるロボットアームを備えていてもよい。

[0089] 次に、回転テーブル 132が回転すると、ロボットアーム 133B、 134Bのそれぞれにより、底部材 101と側壁部材 102とのそれぞれ力コンベア 145、 146のそれぞれに移動され、これらのコンベアにより外部に搬送される。なお、ロボットアーム 133B、 134 Bは、既に説明したロボットアーム 113、 114と同様の構成を有している。

[0090] また、図 6に示した構成の脱脂用治具分解装置において、ロボットアームの個数は 7 つに限定されず、 7つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。

具体的には、例えば、 2つのロボットアーム 133B、 134Bに代えて、一つのロボットァ一ムで底板の移動と側壁部材の取り付けを行うことができるように構成されて、てもよい。

[0091] 上記焼成用治具分解装置が備える焼成体搬出コンベア 139、コンベア 143〜146のそれぞれの具体例としては、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等が挙げられる。

また、図 6に示した焼成用治具分解装置 131において、コンベア 143は断続的に移動しているが、この断続的に移動するコンベア 143は、停止する際には、移動速度 1 . 5mZmin以下の移動状態力も停止状態へと移行することが望ま、。

[0092] また、本発明の焼成用治具分解装置の構成は、図 6に示したような回転テーブルを備えた構成に限定されず、例えば、図 7、 8に示したようなコンベアを備えた構成を有するものであってもよい。

図 7、 8は、それぞれ本発明の焼成用治具分解装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。なお、図 7、 8には、多段に積み重ねられた状態で搬送されてきた焼成用治具を分解する焼成用治具分解装置を示す。

[0093] 図 7に示す焼成用治具分解装置 231は、ロボットアーム 233〜237と、セラミック焼成体 13を搭載し、蓋部材 103が取り付けられた焼成用治具 100を載置するコンベアとして機能する治具分解用ベルトコンベア 232A、 232Bとを備えている。

[0094] この焼成用治具分解装置 231でも、側壁部材 102と底部材 101とからなり、セラミック焼成体 13を載置した焼成用治具 100を覆うように取り付けられた蓋部材 103を取り外す工程を自動的に行う。なお、焼成用治具 100については既に説明した通りである。

また、焼成用治具分解装置 231において、ロボットアーム 233〜235、 237は、それぞれ、焼成用治具分解装置 131を構成するロボットアーム 134〜135、 137と同様の構成を有している。

[0095] 焼成用治具分解装置 231では、セラミック焼成体 13を搭載し、多段に積み重ねた状態で外部から搬送されてきた焼成用治具 100が、まず、治具分解用ベルトコンベア 2 32A上に載置される。

[0096] そして、治具分解用ベルトコンベア 232A上では、まず、ロボットアーム 235により蓋部材 103を焼成用治具 100から取り外し、取り外した蓋部材 103をコンベア 244により外部に搬送する。

従って、焼成用治具分解装置 231では、ロボットアーム 235が蓋部材取り外し機構として機能することとなる。なお、この操作の際、治具分解用ベルトコンベア 232Aは、停止している。

[0097] 続いて、治具分解用ベルトコンベア 232Aが所定距離移動した後、停止すると、多段に積み重ねられた焼成用治具 100のうち、上段の焼成用治具 100から順次、ロボットアーム 236により、治具分解用ベルトコンベア 232B上に移動される。この際、治具分解用ベルトコンベア 232Bは断続的に移動している。従って、焼成用治具分解装置 2 31では、ロボットアーム 236が治具取出機構として機能することとなる。

なお、ロボットアーム 236は、焼成用治具分解装置 131を構成するロボットアーム 13 3と同様の構成を有している。

[0098] また、ここでは、多段に積み重ねられた焼成用治具 100から焼成用治具 100を 1つずつ移動させる際に、上段に位置する焼成用治具 100から順次移動させているが、本発明の焼成用治具分解装置では、必ずしも上段の焼成用治具 100から移動させる必要はなぐ例えば、下段に位置する焼成用治具 100から順次、移動させてもよい。なお、この場合は、例えば、図 4に示したロボットアーム 316A、 316Bと同様の構成のロボットアームを使用すればよい。

[0099] 次に、治具分解用ベルトコンベア 232Bが所定距離移動すると、今度は、ロボットァーム 234により、セラミック焼成体 13を搭載した焼成用治具 100から側壁部材 102を取り外し、取り外した側壁部材 102をコンベア 246上に載置し、外部に搬送する。

[0100] さらに、治具分解用ベルトコンベア 232Bが所定距離移動すると、今度は、底部材 10 1上に載置されていた、セラミック焼成体 13が、ロボットアーム 237により焼成体搬出コンベア 239上に移動され、このセラミック焼成体 13は焼成体搬出コンベア 239により次工程に搬出される。

また、ここでは、既に説明した焼成用治具分解装置 131と同様、ロボットアーム 237に代えて複数のセラミック焼成体 13を同時に把持又は吸引することができるロボットァームを備えていてもよい。

[0101] 次に、治具分解用ベルトコンベア 232Bが所定距離移動すると、ロボットアーム 233 により、底部材 101が、コンベア 245に移動され、このコンベア 245により外部に搬送される。

[0102] 図 7に示した態様の焼成用治具分解装置 231において、この焼成用治具分解装置を構成する、焼成体搬出コンベア 239、及び、コンベア 244〜246は、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等であればよい。

[0103] また、図 7に示した焼成用治具分解装置 231において、治具分解用ベルトコンベア 2 32A、 232Bは、断続的に移動するコンベアである力ここで、治具分解用ベルトコンベア 232A、 232Bが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態から停止状態へと移行することが望まし、。

停止状態に移行する直前の移動速度が 1. 5mZminより大きい場合には、停止した際に、慣性力によりセラミック焼成体 13が底部材 101上で移動するおそれがあるからである。

そして、セラミック焼成体 13が底部材 101上で移動してしまうと、移動した際にセラミック焼成体 13同士が接触したり、セラミック焼成体 13と側壁部材 102との間で接触したりしてセラミック焼成体 13が破損する場合があるからである。

従って、底部材 101上に載置されたセラミック焼成体 13を 1. 5mZminより速い速度で搬送する場合には、停止前に、ー且、 1. 5mZmin以下の移動速度に減速し、その後、停止状態に至ることが望ましい。

[0104] また、図 7に示した構成の脱脂用治具分解装置において、ロボットアームの個数は 5 つに限定されず、 5つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。

[0105] 本発明の焼成用治具分解装置は、図 8に示したような構成を有するものであってもよい。

図 8に示す焼成用治具分解装置 331は、ロボットアーム 333〜337と、セラミック焼成体 13を搭載し、蓋部材 103が取り付けられた焼成用治具 100を載置するコンベアとして機能する治具分解用パレットコンベア 332A、 332Bとを備えてヽる。

この焼成用治具分解装置 331でも、側壁部材 102と底部材 101とからなり、セラミック焼成体 13を載置した焼成用治具 100を覆うように取り付けられた蓋部材 103を取り外す工程を自動的に行う。なお、焼成用治具 100については既に説明した通りである。

また、焼成用治具分解装置 331は、治具分解用ベルトコンベア 232A、 232Bに代えて、治具分解用パレットコンベア 332A、 332Bを備えている以外は、図 7に示した焼成用治具分解装置 231と同様の構成を有している。従って、ロボットアーム 333〜33

7は、ロボットアーム 233〜237と同様の構成を有して!/、る。

[0106] 焼成用治具分解装置 331では、セラミック焼成体 13を搭載し、多段に積み重ねた状態で外部から搬送されてきた焼成用治具 100が、まず、治具分解用パレットコンベア

332Aのパレット 332a上に載置される。

[0107] そして、治具分解用パレットコンベア 332A上では、まず、ロボットアーム 335により蓋部材 103を焼成用治具 100から取り外し、取り外した蓋部材 103をコンベア 344により外部に搬送する。

従って、焼成用治具分解装置 331では、ロボットアーム 335が蓋部材取り外し機構として機能することとなる。なお、この操作の際、治具分解用パレットコンベア 332Aは、停止している。

[0108] 続いて、治具分解用パレットコンベア 332Aが所定距離移動した後、停止すると、多段に積み重ねられた焼成用治具 100のうち、上段の焼成用治具 100から順次、ロボットアーム 336により、治具分解用パレットコンベア 332B上に移動される。この際、治具分解用パレットコンベア 332Bは断続的に移動している。従って、焼成用治具分解装置 331では、ロボットアーム 336が治具取出機構として機能することとなる。

[0109] また、ここでは、多段に積み重ねられた焼成用治具 100から焼成用治具 100を 1つずつ移動させる際に、上段に位置する焼成用治具 100から順次移動させているが、必ずしも上段の焼成用治具 100から移動させる必要はなぐ例えば、下段に位置する焼成用治具 100から順次、移動させてもよい。

[0110] 次に、治具分解用パレットコンベア 332Bが所定距離移動すると、今度は、ロボットァーム 334により、セラミック焼成体 13を搭載した焼成用治具 100から側壁部材 102を取り外し、取り外した側壁部材 102をコンベア 346上に載置し、外部に搬送する。

[0111] さら〖こ、治具分解用パレットコンベア 332Bが所定距離移動すると、今度は、底部材 1

01上に載置されていた、セラミック焼成体 13が、ロボットアーム 337により焼成体搬出コンベア 339上に移動され、このセラミック焼成体 13は焼成体搬出コンベア 339により次工程に搬出される。

[0112] 次に、治具分解用パレットコンベア 332Bが所定距離移動すると、ロボットアーム 333 により、底部材 101が、コンベア 345に移動され、このコンベア 345により外部に搬送される。

[0113] 図 8に示した態様の焼成用治具分解装置 331において、この焼成用治具分解装置を構成する、焼成体搬出コンベア 339、及び、コンベア 344〜346は、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等であればよい。

[0114] また、図 8に示した焼成用治具分解装置 331においても、断続的に移動する治具分解用パレットコンベア 332A、 332Bが停止する際には、移動速度 1. 5m/min以下の移動状態力停止状態へと移行することが望まし、。

[0115] また、図 8に示した構成の脱脂用治具分解装置において、ロボットアームの個数は 5 つに限定されず、 5つ未満であってもよく。この場合、一のロボットアームが複数の役割を果たすようにすればょ、。

[0116] また、本発明の焼成用治具分解装置は、特に図示していないが、例えば、図 8に示した構成の焼成用治具分解装置において、治具分解用パレットコンベアに代えて、レ一ル等を介して移動可能なテーブルを備えるものであってもよい。

この場合、テーブルが治具分解用パレットコンベアのパレットと同様に移動することにより、テーブル上で蓋部材を取り外すことができる。

また、図 8に示した焼成用治具分解装置 331において、断続的に移動するパレットを備えた治具分解用パレットコンベア 332A、 332Bの移動状態と停止状態とを切り換える際には、除々に移動速度を減少、又は、増加させて切り換えることが望ましい。

[0117] 次に、本発明の循環装置について説明する。

本発明の循環装置は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

[0118] 以下、本発明の循環装置について、図 9を参照しながら説明する。

図 9は、本発明の循環装置の一例を模式的に示す概念図である。循環装置 110は、焼成用治具組立装置 111、焼成炉 151、焼成用治具分解装置 13 1、蓋部材搬送コンベア 161、及び、側壁部材搬送コンベア 162A〜162Cを備えている。

ここで、焼成用治具組立装置 111、及び、焼成用治具分解装置 131としては、既に説明した焼成用治具組立装置 111 (図 1参照)及び焼成用治具分解装置 131 (図 6 参照)それぞれを用いることができ、ここでは、その詳細な説明を省略する。

また、ここでは、セラミック成形体 11の流れに沿って、循環装置 110について説明する。

[0119] 本発明の循環装置 110では、まず、焼成用治具組立装置 111において、側壁部材搬送コンベア 162C (図 1中、コンベア 125)により搬送されてきた側壁部材 102と、底部材搬送コンベア 119により搬送されてきた底部材 101とからなる焼成用治具 100に、焼成用治具 100を覆うように蓋部材 103を取り付ける。

[0120] 次に、セラミック成形体 11を搭載し、蓋部材 103が取り付けられた焼成用治具 100は、ロボットアーム 113Bにより、焼成炉 151の炉内搬送コンベア 156 (図 1中、コンベア 123)上に載置され、さらに、焼成炉 151内で所定の温度で焼成処理された後、炉内搬送コンベア 156 (図 6中、コンベア 143)により焼成用治具分解装置 131に搬送される。

循環装置 110では、ロボットアーム 113Bが治具受渡機構として機能することとなる。

[0121] 次に、焼成処理が施されたセラミック成形体 11 (セラミック焼成体 13)を搭載した焼成用治具 100は、ロボットアーム 133Aにより焼成用治具分解装置 131に移され、その後、焼成用治具 100に取り付けられた蓋部材 103が取り外され、さらにセラミック焼成体 13が取り出される。そして、このセラミック焼成体 13は、ロボットアーム 137によりコンベア 139に移され、このコンベアで次工程に搬出される。

また、蓋部材 103、ロボットアーム 135Bにより、蓋部材搬送コンベア 161 (図 6中、コンベア 144、図 1中、コンベア 124)上に載置され、蓋部材搬送コンベア 161により、焼成用治具組立装置 111に戻されることとなる。

循環装置 110では、ロボットアーム 133Aが治具受取機構として機能することとなる。

[0122] また、循環装置 110では、焼成用治具分解装置 131で底部材 101から取り外された側壁部材 102もまた、焼成用治具組立装置 111に戻されることとなる。図 9に示すように、側壁部材 102は、側壁部材搬送コンベア 162A〜162Cを介して焼成用治具組立装置 111に戻される。

また、底部材 101については、特に図示していないが、ハ-カム焼成体 13を取り出した後、コンベアにより脱脂装置に搬送されるように構成されていてもよい。

[0123] また、循環装置 110を構成する焼成炉 151は特に限定されず、従来公知の焼成炉を使用することができる。ここで、上記焼成炉は、連続炉であってもよいし、バッチ炉であってもよいが、作業効率の向上、自動化への適応容易性の点から焼成炉であることが望ましい。

なお、上記焼成炉が備えるコンベアとしては、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等が挙げられる。

[0124] また、循環装置 110では、蓋部材 103を循環させる蓋部材搬送コンベア 161と、側壁部材 102を循環させる側壁部材搬送コンベア 162A〜162Cとは、別々に構成されているが、循環装置 110において、蓋部材 103と側壁部材 102とは同一のコンベアにより、焼成用治具分解装置 131から焼成用治具組立装置 111に向力つて搬送してちょい。

[0125] また、これらのコンベアは、搬送効率を向上させるため、側壁部材搬送コンベアの一部又は全部が 2段以上の複数段で構成されて、てもよ、。

蓋部材搬送コンベア 161や、側壁部材搬送コンベア 162A〜 162Cの具体例としては、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラーコンベア、パレットコンベア等が挙げられる。

[0126] また、本発明の循環装置の構成は、図 9に示したような構成、即ち、回転テーブルを備えた焼成用治具組立装置と、回転テーブルを備えた焼成用治具分解装置とを有する構成に限定されず、例えば、図 10に示したような構成を有するものであってもよい。

図 10は、本発明の循環装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。なお、図 10に示した循環装置では、焼成用治具を多段に積み重ねた状態で焼成処理を行うことができる。 [0127] 図 10に示した循環装置 210は、焼成用治具組立装置 211 (図 3参照）、焼成炉 251 、焼成用治具分解装置 231 (図 7参照）、蓋部材搬送コンベア 261A〜261C、及び、側壁部材搬送コンベア 262A〜262Cを備えて、る。

[0128] 循環装置 210では、焼成用治具組立装置 211において、側壁部材搬送コンベア 26 1C (図 3中、コンベア 225)により搬送されてきた側壁部材 102と、底部材搬送コンペァ 219により搬送されてきた底部材 101とからなる焼成用治具 100を治具組立用べルトコンベア 212A、 212B上で多段に積み重ねるととともに、多段に積み重ねられた焼成用治具 100を覆うように蓋部材 103を取り付ける。

[0129] 次に、多段に積み重ねられ、蓋部材 103が取り付けられた焼成用治具 100は、治具組立用ベルトコンベア 212Bにより焼成炉 251に搬送され、焼成炉 251内で所定の温度で焼成処理された後、炉内搬送コンベア 256により焼成用治具分解装置 231に搬送される。

なお、循環装置 210では、治具組立用ベルトコンベア 212Bと炉内搬送コンベア 256 とが一体ィ匕している。但し、両者は必ずしも一体ィ匕している必要はなぐ治具組立用ベルトコンベア 212B力も炉内搬送コンベア 256に焼成用治具を積み替えるように構成されていてもよい。

なお、循環装置 210では、治具組立用ベルトコンベア 212B力治具受渡機構としてち機會することとなる。

[0130] 次に、焼成処理が施されたセラミック成形体 11 (セラミック焼成体 13)を搭載した焼成用治具 100は、焼成用治具分解装置 231に搬送され、まず、焼成用治具 100に取り付けられた蓋部材 103が取り外され、一段ずつ治具分解用ベルトコンベア 232B上に載置され、さらにセラミック焼成体 13が取り出される。そして、このセラミック焼成体 13は、ロボットアーム 237により焼成体搬出コンベア 239に移され、このコンベアで次工程に搬出される。

[0131] なお、循環装置 210では、治具分解用ベルトコンベア 232Aと炉内搬送コンベア 256 とが一体ィ匕している。但し、両者は必ずしも一体ィ匕している必要はなぐ炉内搬送コンベア 256から治具分解用ベルトコンベア 232Aに焼成用治具を積み替えるように構成されてもよい。なお、循環装置 210では、治具分解用ベルトコンベア 232Aが、治具受取機構としてち機會することとなる。

[0132] また、蓋部材 103は、ロボットアーム 235により、蓋部材搬送コンベア 261A (図 7中、コンベア 244)上に載置され、さらに蓋部材搬送コンベア 261B、 261C (図 3中、 224 )を介して、焼成用治具組立装置 211に戻されることとなる。

[0133] また、循環装置 210では、焼成用治具分解装置 231で底部材 101から取り外された側壁部材 102もまた、焼成用治具組立装置 211に戻されることとなる。図 10に示すように、側壁部材 102は、側壁部材搬送コンベア 262A〜262Cを介して焼成用治具組立装置 211に戻される。

[0134] 循環装置 210を構成する焼成炉、蓋部材搬送コンベア及び側壁部材搬送コンベアの構成は、それぞれ、循環装置 110を構成する焼成炉、蓋部材搬送コンベア及び側壁部材搬送コンベアと同様である。

[0135] 本発明の循環装置は、図 9、 10に示したような構成に限定されず、例えば、図 10に示した循環装置において、焼成用治具組立装置として、図 4に示した焼成用治具組立装置 311を備え、焼成用治具分解装置として図 8に示した焼成用治具分解装置 3 31を備えた構成を有して、てもよ!/、。

[0136] また、ここまで説明した循環装置では、上記循環装置を構成する焼成用治具組立装置及び焼成用治具分解装置は、それぞれ同一の態様のテーブル又はコンペァを備えたものであるが、上記循環装置は、異なるテーブル又はコンベアを備えた焼成用治具組立装置と焼成用治具分解装置とから構成されて!、てもよ！/ヽ。

即ち、回転テーブルを備えた焼成用治具組立装置と治具分解用ベルトコンペァを備えた焼成用治具分解装置とから構成されている、治具組立用ベルトコンベアを備えた焼成用治具組立装置と治具分解用パレットコンベアを備えた焼成用治具分解装置とから構成されて、る等であってもよ、。

[0137] 本発明の循環装置では、蓋部材搬送コンベア、側壁部材搬送コンベア及び底部材搬送コンベアが別々の搬送コンベアで構成されて、てもよ、し、 1つ又は 2つの搬送コンベアで蓋部材、側壁部材及び底部材が搬送されるように構成されて、てもよ!/、。また、上記循環装置では、蓋部材、側壁部材及び底部材のうちの少なくとも 1っを搬送コンベアで循環させ、残りを保存するようにしてもよい。また、側壁部材と底部材とを循環させる場合には、側壁部材を底部材に取り付けた状態で焼成用治具として循環させてもよい。

また、焼成用治具は、側壁部材と底部材と分離可能な治具であってもよいし、一体ィ匕した治具であってもよぐまた、蓋部材は側壁部材を兼ねた形状を有していてもよい。なお、このような一体化した治具や、側壁部材を兼ねた形状を有している蓋部材もまた、搬送コンベアで循環させてもよい。

次に、本発明のセラミック成形体の焼成方法について説明する。

本発明のセラミック成形体の焼成方法は、ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、上記テーブル又はコンベア上で、上記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、上記焼成用治具分解装置は、焼成処理された上記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、上記焼成炉から受け取る治具受取機構と、上記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、上記ロボットアームを用いて、上記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とする。

[0139] 本発明のセラミック成形体の焼成方法では、循環装置を使用して、セラミック成形体の焼成処理を行う。ここで、循環装置としては、上述した本発明の循環装置を好適に使用することができる。

ここでは、被焼成物であるセラミック成形体として、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体を用いる場合を例に、望ま、焼成条件等を説明する。

勿論、本発明の焼成方法における被焼成物は、ハニカム成形体に限定されるわけではなぐ種々のセラミック成形体が被焼成物となる。

また、本明細書では、焼成処理されたハニカム成形体をハニカム焼成体という。

[0140] 本発明の焼成方法では、まず、ハニカム成形体が搭載された焼成用治具を焼成用治具組立装置に搬入し、この焼成用治具組立装置において、焼成用治具に蓋部材を取り付ける。

焼成用治具組立装置にぉ、て、焼成用治具に蓋部材を取り付ける方法にっ、ては、本発明の焼成用治具立装置の説明において、既に説明したとおりであるので、ここではその説明を省略する。

[0141] 次に、上記焼成用治具に載置されたハニカム成形体を焼成炉に投入し、焼成処理を行う。

具体的な脱脂条件、ハニカム成形体の大きさや形状等によって変化するので一概には規定することができないが、例えば、ハ-カム成形体のサイズが 34 X 34 X 15〜4 Omm程度である場合には、ハ-カム成形体同士を 5〜8mmの間隔で載置し、 1400 〜2300°C程度で、 5〜20時間程度焼成処理することが望まヽ。

[0142] 次に、焼成されたハニカム焼成体を搭載した焼成用治具を、焼成用治具分解装置に搬送し、ここで、ハニカム焼成体が載置された焼成用治具から蓋部材を取り外し、さらに、焼成用治具力ハニカム焼成体を取り出す。

焼成用治具分解装置において、焼成用治具から蓋部材を取り外す方法については、本発明の焼成用治具分解装置の説明において、既に説明したとおりであるので、ここではその説明を省略する。

[0143] また、上記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材は、蓋部材搬送コンベアを介して上記焼成用治具組立装置に戻される。

従って、蓋部材は繰り返し使用されることとなる。

なお、蓋部材搬送コンベアの構成については、本発明の循環装置の説明において、既に説明した通りであるので、ここでは、その説明を省略する。

[0144] また、本発明の焼成方法で使用する焼成用治具の底部材は、脱脂用治具としても使用可能であるものが望ましい。

焼成処理を施す前には、通常、ハ-カム成形体には脱脂処理を施すこととなるが、脱脂処理の終了したノ、二カム成形体は、脆ぐ壊れやすいため、脱脂処理終了後、焼成用治具へ掴んで移動させることは好ましくない。

そこで、焼成用治具を構成する底部材上に予めハニカム成形体を載置した状態で脱脂処理を施し、脱脂処理終了後、底部材上に脱脂処理されたハニカム成形体を載置したまま、側壁部材を取り付けて焼成用治具とすることが望ましいのである。

[0145] このような構成力なる本発明のセラミック成形体の焼成方法では、焼成用治具組立装置、焼成炉、焼成用治具分解装置、及び、搬送コンベアを備えているため、一連の焼成工程を自動的に行うことができ、人手をかけずに、効率よぐセラミック成形体を焼成することができる。

[0146] 次に、本発明のハ-カム構造体の製造方法について説明する。

本発明のハ-カム構造体の製造方法は、セラミック原料を成形することで、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハ-カム成形体を作製し、ハ-カム成形体を焼成用治具に搭載して焼成処理を施してハニカム焼成体からなるハニカム構造体を製造するハニカム構造体の製造方法であって、

上記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を上記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置を使用して行い、

本発明の製造方法により製造するハ-カム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設されたノヽ-カム成形体を焼結させたノヽ-カム焼成体力なるものであればよい。従って、上記ハ-カム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を焼成し、得られたハニカム焼成体をシール材層 (接着剤層）を介して複数個結束されたもの（図 12参照)でもよいし、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設されたノヽ-カム成形体を焼成して得られる一のハ二カム焼結体からなる柱状のハ-カム構造体であってもよい。なお、本明細書において、前者のハニカム焼成体がシール材層 (接着剤層）を介して複数個結束されたノヽ二カム構造体を集合型ハニカム構造体、後者の一のハニカム焼結体からなる柱状のハ-カム構造体を一体型ハ-カム構造体と、う。

[0148] 本発明の製造方法により製造するハニカム構造体の材料の主成分としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケィ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケィ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、アルミナ、ジルコユア、コージエライト、ムライト、チタン酸アルミニウム等の酸ィ匕物セラミック等が挙げられる。これらのなかでは、耐熱性が大きぐ機械的特性に優れ、かつ、熱伝導率も大きい炭化ケィ素の粉末が望ましい。なお、上述したセラミックに金属ケィ素を配合したケィ素含有セラミックや、ケィ素やケィ酸塩ィ匕合物で結合されたセラミック等であってもよぐ例えば、炭化ケィ素に金属ケィ素を配合したものが好適である。

以下、炭化ケィ素を構成材料の主成分とするハニカム構造体の製造方法を例に、本発明のハニカム構造体の製造方法を工程順に説明する。

[0149] まず、平均粒子径の異なる炭化ケィ素粉末等の無機粉末と有機バインダとを乾式混合して混合粉末を調製するとともに、液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合して混合液体を調製し、続いて、上記混合粉末と上記混合液体とを湿式混合機を用いて混合することにより、成形用の湿潤混合物を調製する。

[0150] 上記炭化ケィ素粉末の粒径は特に限定されないが、後の焼成工程で収縮の少ないものが好ましぐ例えば、 0. 3〜50 111程度の平均粒径を有する粉末100重量部と0 . 1〜1. 0 m程度の平均粒径を有する粉末 5〜65重量部とを組み合せたものが好ましい。

ハニカム焼成体の気孔径等を調節するためには、焼成温度を調節する必要があるが、無機粉末の粒径を調節することにより、気孔径を調節することができる。

[0151] 上記有機バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシェチルセルロース、ポリエチレングリコール、フエノール榭脂、エポキシ榭脂等が挙げられる。これらのなかでは、メチルセルロースが望ましい。上記バインダの配合量は、通常、無機粉末 100重量部に対して、 1〜10重量部程度が望ましい。 [0152] 上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。

また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルェ一テル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。

潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。

なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、上記混合液体に含まれていなくてもよい

[0153] また、上記湿潤混合物を調製する際には、分散媒液を使用してもよぐ上記分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。

さらに、上記湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。

上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹼、ポリアルコール等が挙げられる。

[0154] さらに、上記湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラフアイト等の造孔剤を添加してもよい。

上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン（FAバルーン）、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。

[0155] また、ここで調製した、炭化ケィ素粉末を用いた湿潤混合物は、その温度が 28°C以下であることが望ましい。温度が高すぎると、有機バインダがゲルイ匕してしまうことがあるカゝらである。

また、上記湿潤混合物中の有機分の割合は 10重量％以下であることが望ましぐ水分の含有量は 8〜20重量％以下であることが望ましい。

[0156] 次に、この湿潤混合物を押出成形法等により押出成形する。そして、押出成形により得られた成形体を切断機で切断することにより、図 13に示した柱状のハ-カム焼成体 40と同形状の目封じのされて、な、ハ-カム成形体を作製する。 [0157] 次に、上記ハ-カム成形体に、必要に応じて、各セルのいずれか一方の端部に封止材となる封止材ペーストを所定量充填し、セルを目封じする。

具体的には、セラミックフィルタとして機能するハ-カム構造体を製造する場合には、各セルの、ずれか一方の端部を目封じする。

また、上記ハ-カム成形体を目封じする前には、必要に応じて、乾燥処理を施してもよぐこの場合、上記乾燥処理は、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、減圧乾燥機、誘電乾燥機、凍結乾燥機等を用いて行えばよい。

[0158] 上記封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が 30〜75%となるものが望ましぐ例えば、上記湿潤混合物と同様のものを用いることができる。

[0159] 上記封止材ペーストの充填は、必要に応じて行えばよぐ上記封止材ペーストを充填した場合には、例えば、後工程を経て得られたハ-カム構造体を好適に使用することができ、上記封止材ペーストを充填しな力つた場合には、例えば、後工程を経て得られたノ、二カム構造体を触媒担持体として好適に使用することができる。

[0160] 次に、必要に応じて封止材ペーストが充填されたハニカム成形体に、所定の条件 (例えば、 200〜500°C程度で 2〜4時間程度)で脱脂処理を施す。

[0161] 次に、脱脂処理されたハニカム成形体に循環装置を用いて焼成処理を処理を施すことにより、複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止された柱状のハニカム焼成体を製造する

上記循環装置を用いた焼成方法については、本発明の焼成方法として既に説明したとおりであるため、ここではその説明を省略する。

なお、上記ハニカム成形体の脱脂条件や焼成条件は、従来から多孔質セラミックからなるフィルタを製造する際に用いられている条件を適用することができる。

[0162] ここで、上記焼成処理を行う際に使用する焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなるものや、成形体載置部材と側壁部材とからなるものであることが望ましぐこの底部材ゃ成形体載置部材は上記脱脂処理を行う際にも使用することが望ましい。この理由は、既に説明したとおりである。

従って、本発明のハニカム構造体の製造方法で使用する焼成用治具の底部材ゃ成形体載置部材は、焼成用治具としても使用可能であるものが望ましい。

[0163] このような脱脂工程及び焼成工程について、図面を参照しながらもう少し詳しく説明する。

図 11は、本発明のハ-カム構造体の製造方法における脱脂工程及び焼成工程の一例を模式的に示す説明図である。

[0164] 図 11に示すように、本発明のハ-カム構造体の製造方法における脱脂工程及び焼成工程では、前工程 (例えば、封止材ペーストを充填する工程)から、成形体投入コンベア 159により搬送されてきたノヽ-カム成形体 11が、まず、脱脂装置 171において、底部材 101上に載置される。

そして、底部材 101上に搭載されたハ-カム成形体 11は、脱脂炉において脱脂され、さらに、ハニカム成形体 11を底部材 101上に載置した状態で、既に説明した焼成用治具組立装置 111に搬送される。

そして、この焼成用治具組立装置 111では、ハニカム成形体を載置した底部材 101 に、側壁部材 102と蓋部材 103とを取り付け、続いて、ハ-カム成形体 11が搭載され、蓋部材 103が取り付けられた焼成用治具 100を、炉内搬送コンベア 156により焼成炉 151内に搬送する。

[0165] そして、焼成炉 151内で焼成処理されたハ-カム成形体は、そのまま炉内搬送コンベア 156により焼成用治具分解装置 131まで搬送され、焼成用治具分解装置 131 において蓋部材 103と側壁部材 102とが取り外され、さらに、ハ-カム焼成体 13が取り出され、このハ-カム焼成体 13が焼成体搬出コンベア 139により次工程に搬出される。

[0166] 一方、焼成用治具分解装置 131において、底部材 101から取り外された蓋部材 103 は蓋部材搬送コンベア 161により、側壁部材 102は側壁部材搬送コンベア 162により、それぞれ焼成用治具分解装置 131から焼成用治具組立装置 111に戻される。また、焼成用治具 100を構成する底部材 101は、ハニカム焼成体を取り出した後、コンベア 163により、焼成用治具分解装置 131から脱脂装置 171まで戻される。

このような脱脂工程及び焼成工程を行うことにより、底部材と側壁部材とからなる焼成用治具及び上記焼成用治具を覆うように取り付ける蓋部材を繰り返し使用することができ、さらに、脱脂処理されたノヽ-カム成形体を掴んで移動する必要もないため、好適に脱脂処理及び焼成処理を行うことができる。

[0167] なお、ここでは、焼成用治具組立装置として、図 1に示した焼成用治具組立装置 111 を使用し、焼成用治具分解装置として図 6に示した焼成用治具分解装置 131を使用することとして、脱脂工程及び焼成工程を説明したが、本工程では、焼成用治具組立装置として本発明の焼成用治具組立装置を使用することができ、焼成用治具分解装置として本発明の焼成用治具分解装置を使用することができる。

また、使用する焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる焼成用治具 (図 2参照）に限定されず、成形体載置部材とその下側に一体的に設けられた側壁部材とからなる焼成用治具 (図 5参照)等も好適に使用することができる。

[0168] 次に、ハ-カム成形体の側面に、シール材層（接着材層）となるシール材ペーストを均一な厚さで塗布し、このシール材ペースト層の上に、順次他のハ-カム成形体を積層する工程を繰り返し、所定の大きさのハニカム成形体の集合体を作製する。

[0169] 上記シール材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機ノインダと無機繊維及び Z又は無機粒子とからなるもの等が挙げられる。

上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。

[0170] 上記有機バインダとしては、例えば、ポリビュルアルコール、メチルセルロース、ェチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望まし!/、。

[0171] 上記無機繊維としては、例えば、シリカアルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバ一等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。

[0172] 上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等を挙げることができ、具体的には、炭化ケィ素、窒化ケィ素、窒化ホウ素からなる無機粉末等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケィ素が望まヽ。

[0173] さらに、上記シール材ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラフアイト等の造孔剤を添加してもよい。

[0174] 次に、このハ-カム成形体の集合体を加熱してシール材ペーストを乾燥、固化させてシール材層（接着材層）とする。

次に、ダイヤモンドカッター等を用い、ハ-カム成形体がシール材層（接着材層）を介して複数個接着されたハニカム成形体の集合体に切削加工を施し、円柱形状のハ二カムブロックを作製する。

[0175] そして、ハ-カムブロックの外周に上記シール材ペーストを用いてシール材層（コート層）を形成することで、ハ-カム成形体がシール材層 (接着材層）を介して複数個接着された円柱形状のハ-カムブロックの外周部にシール材層（コート層）が設けられたハ-カム構造体を製造することができる。

[0176] その後、必要に応じて、ハ-カム構造体に触媒を担持させる。上記触媒の担持は集合体を作製する前のハニカム成形体に行ってもょ、。

触媒を担持させる場合には、ハ-カム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。

[0177] 上記ハ-カム構造体の表面にアルミナ膜を形成する方法としては、例えば、 Α1 (ΝΟ

3

) 等のアルミニウムを含有する金属化合物の溶液をノ、二カム構造体に含浸させてカロ

3

熱する方法、アルミナ粉末を含有する溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。

上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、 Ce (NO ) 等の希土類

3 3

元素等を含有する金属化合物の溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液（[Pt (NH ) (NO ) ]HNO、白金濃度 4. 53重量％)等をハニカム構造体に

3 2 2 2 3

含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。

また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハ-カム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。

[0178] また、ここまで説明したノ、二カム構造体の製造方法は、集合型ハ-カム構造体の製造方法であるが、本発明の製造方法により製造するハニカム構造体は、柱形状のハ二カムブロックが 1つのハ-カム成形体から構成されているハ-カム構造体（一体型ハ-カム構造体）であってもよ、。

なお、集合型ハ-カム構造体の主な構成材料は、炭化ケィ素や炭化ケィ素に金属ケィ素を配合したものが望ましぐ一体型ハ-カム構造体の主な構成材料は、コージェライトやチタン酸アルミニウムが望まし、。

[0179] このような一体型ハ-カム構造体を製造する場合は、まず、押出成形により成形するハ-カム成形体の大きさが、集合型ハ-カム構造体を製造する場合に比べて大きい以外は、集合型ハ-カム構造体を製造する場合と同様の方法を用いて、ハ-カム成形体を作製する。

[0180] 次に、集合型ハ-カム構造体の製造と同様に、必要に応じて、乾燥処理や封止材ぺ一ストの充填を行い、さらに、その後、集合型ハ-カム構造体の製造と同様に、脱脂、焼成を行うことによりハ-カムブロックを製造し、必要に応じて、シール材層（コート層）の形成を行うことにより、一体型ハ-カム構造体を製造することができる。また、上記一体型ハ-カム構造体にも、上述した方法で触媒を担持させてもよ!ヽ。

[0181] 以上、説明した本発明のハ-カム構造体の製造方法では、所定の形状のハ-カム構造体を好適に製造することができる。

またここでは、ハ-カム構造体として、排ガス中のパティキュレートを捕集する目的でも用いるハ-カムフィルタを中心に説明した力上記ハ-カム構造体は、排ガスを浄化する触媒担体 (ハ-カム触媒)としても好適に使用することができる。

実施例

[0182] 以下に実施例を掲げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。

(実施例 1)

平均粒径 10 mの α型炭化ケィ素粉末 250kgと、平均粒径 0. 5 mの α型炭化ケィ素粉末 100kgと、有機バインダ (メチルセルロース） 20kgとを混合し、混合粉末を調製した。

次に、別途、潤滑剤 (日本油脂社製ュニループ） 12kgと、可塑剤（グリセリン） 5kgと、水 65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。

[0183] 次に、搬送装置を用いて、この湿潤混合物を押出成形機に搬送し、押出成形機の原料投入口に投入した。

そして、押出成形により、セルの端部が封止されていない以外は、図 14に示した形状と同様の形状の成形体を作製した。

[0184] 次に、マイクロ波と熱風とを併用した乾燥機を用いて上記ハ-カム成形体を乾燥させ

、次に、上記湿潤混合物と同様の組成の封止材ペーストを所定のセルに充填した。

[0185] 次いで、脱脂装置と本発明の循環装置 210とを用いて、脱脂処理及び焼成処理を行った（図 10、 11参照)。

ここで、脱脂条件は、 400°Cで 3時間とした。なお、このときハ-カム成形体同士は、 6 mmの隙間をあけて、脱脂用治具の底板上に載置した。

また、焼成条件は、常圧のアルゴン雰囲気下 2200°Cで、 3時間とした。

このような脱脂、焼成処理により、気孔率力 0%、平均気孔径が 12. 5 /ζ πι、その大きさが 34. 3mm X 34. 3mm X 254mm、セルの数（セル密度）が 46. 5個 Zcm²、セル壁の厚さが 0. 25mmの炭化ケィ素焼結体力もなるハニカム焼成体を作製した。

[0186] また、循環装置 210において、焼成用治具組立装置 211を構成する治具組立用べルトコンベア 212A、 212B、及び、焼成用治具分解装置 231を構成る治具分解用べルトコンベア 232A、 232Bは、ともに断続的に移動している。

具体的には、搬送時には、移動速度 3mZminで移動し、移動状態から停止状態に移行する際には、まず、移動速度 3mZminから移動速度 (停止前移動速度) 0. 5m Zminに減速し、その後、停止状態に移行する。 [0187] 次に、平均繊維長 20 μ mのアルミナファイバ 30重量⁰ /₀、平均粒径 0. 6 μ mの炭化ケィ素粒子 21重量％、シリカゾル 15重量％、カルボキシメチルセルロース 5. 6重量 %、及び、水 28. 4重量％を含む耐熱性のシール材ペーストを用いてハ-カム焼成体を多数接着させ、さらに、 120°Cで乾燥させ、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切断することにより、シール材層（接着剤層）の厚さ lmmの円柱状のハ-カムブロックを作製した。

[0188] 次に、無機繊維としてシリカ一アルミナファイノ（平均繊維長 100 m、平均繊維径 1 0 m) 23. 3重量％、無機粒子として平均粒径 0. 3 mの炭化ケィ素粉末 30. 2重量⁰ /₀、無機ノインダとしてシリカゾル (ゾル中の SiOの含有率： 30重量⁰ /₀) 7重量⁰ /₀、

2

有機バインダとしてカルボキシメチルセルロース 0. 5重量％及び水 39重量％を混合、混練してシール材ペーストを調製した。

[0189] 次に、上記シール材ペーストを用いて、ハ-カムブロックの外周部に厚さ 0. 2mmのシール材ペースト層を形成した。そして、このシール材ペースト層を 120°Cで乾燥して、外周にシール材層（コート層）が形成された直径 143. 8mm X長さ 254mmの円柱状のハ-カム構造体を作製した。

[0190] 本実施例の方法では、所望の形状のハ-カム構造体を作製することができた。

また、本実施例において、製造工程上で作成されたノヽ-カム焼成体を目視観察したところ、欠け等が発生しているハ-カム焼成体は発見されな力つた。なお、目視観察において、サンプル数は 300個である。

図面の簡単な説明

[0191] [図 1]本発明の焼成用治具組立装置の概要を模式的に示す概念図である。

[図 2]焼成用治具の一例を模式的に示す分解斜視図である。

[図 3]本発明の焼成用治具組立装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

[図 4]本発明の焼成用治具組立装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

[図 5]焼成用治具の別の一例を模式的に示す分解斜視図である。

[図 6]本発明の焼成用治具分解装置の概要を模式的に示す概念図である。圆 7]本発明の焼成用治具分解装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

圆 8]本発明の焼成用治具分解装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

圆 9]本発明の循環装置の一例を模式的に示す概念図である。

圆 10]本発明の循環装置の別の一例の概要を模式的に示す概念図である。

圆 11]本発明のハ-カム構造体の製造方法における脱脂工程及び焼成工程の一例を模式的に示す説明図である。

[図 12]ハ-カム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。

[図 13] (a)は、ハ-カム構造体を構成するハ-カム焼成体を模式的に示す斜視図であり、（b)は、その A— A線断面図である。

符号の説明

11 セラミック成形体 (ハニカム成形体）

13 セラミック焼成体 (ハニカム焼成体）

30 ハ-カム構造体

100、 200 焼成用治具

101 底部材

102、 202 側壁部材

103 蓋部材

110、 210、 310 循環装置

111、 211、 311 焼成用治具組立装置

112、 132 回転テーブル

113A、 114A、 114B、 115A、 213、 214、 313、 314 ロボットアーム

113B ロボットアーム (治具受渡機構）

115B、 215、 315 ロボットアーム（蓋部材取り付け機構）

216、 316A、 316B ロボットアーム (治具積層機構）

131、 231、 331 焼成用治具分解装置

133A ロボットアーム (治具受取機構） 133B、 134A、 134B、 135B、 137、 233、 234、 237、 333、 334、 337 ロボットァーム

135A、 235、 335 ロボットアーム（蓋部材取り外し機構）

236、 336 ロボットアーム (治具取出機構）

151、 251 焼成炉

161、 261A〜261C 蓋部材搬送コンベア

212A 治具組立用ベルトコンベア

212B 治具組立用ベルトコンベア (治具受渡機構）

232A 治具分解用ベルトコンベア (治具受取機構）

232B 治具分解用ベルトコンベア

312A、 312B 治具組立用パレットコンベア

332A、 332B 治具分解用パレットコンベア

Claims

請求の範囲

[1] ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置であって、

前記テーブル又はコンベア上に載置された前記焼成用治具の所定の位置に、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構を有することを特徴とする焼成用治具組立装置。

[2] 前記セラミック成形体が搭載された複数の前記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有する請求項 1に記載の焼成用治具組立装置。

[3] 前記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる請求項 1又は 2に記載の焼成用治具組立装置。

[4] 前記コンベアは、断続的に移動し、

前記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行する請求項 1〜3のいずれかに記載の焼成用治具組立装置。

[5] ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記焼成用治具に取り付けられた前記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置であって、

前記テーブル又はコンベア上に載置され、前記蓋部材が取り付けられた前記焼成用治具から、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構を有することを特徴とする焼成用治具分解装置。

[6] 多段に積み重ねられた前記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有する請求項 5に記載の焼成用治具分解装置。

[7] 前記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる請求項 5又は 6に記載の焼成用治具分解装置。

[8] 前記コンベアは、断続的に移動し、

前記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行する請求項 5〜7のいずれかに記載の焼成用治具分解装置。

[9] ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに、蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記焼成用治具に取り付けられた前記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

前記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を前記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置であって、前記焼成用治具組立装置は、前記テーブル又はコンベア上に載置された前記焼成用治具の所定の位置に、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、

前記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、前記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、

前記焼成用治具分解装置は、焼成処理された前記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、前記焼成炉から受け取る治具受取機構と、前記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とする循環装置。

[10] 前記焼成用治具組立装置は、前記セラミック成形体が搭載された複数の前記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、

前記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた前記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有する請求項 9に記載の循環装置。

[11] 前記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる請求項 9又は 10に記載の循環装置。

[12] 前記底部材は、脱脂用治具として使用可能である請求項 11に記載の循環装置。

[13] 前記焼成用治具組立装置及び Z又は前記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する前記コンベアを備え、

前記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行する請求項 9〜 12のヽずれかに記載の循環装置。

[14] ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記セラミック成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

ロボットアームと、セラミック成形体焼成時にセラミック成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記焼成用治具に取り付けられた前記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

前記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を前記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置を使用し、セラミック成形体を搭載した前記焼成用治具を前記焼成炉内を通過させて行うセラミック成形体の焼成方法であって、

前記焼成用治具組立装置は、前記テーブル又はコンベア上に載置された前記焼成用治具の所定の位置に、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り付ける蓋部材取り付け機構と、

前記焼成用治具分解装置は、焼成処理された前記セラミック成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、前記焼成炉から受け取る治具受取機構と、前記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とするセラミック成形体の焼成方法。

[15] 前記焼成用治具組立装置は、前記セラミック成形体が搭載された複数の前記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、

前記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた前記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有する請求項 14に記載のセラミック成形体の焼成方法。

[16] 前記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる請求項 14又は 15に記載のセラミツク成形体の焼成方法。

[17] 前記底部材は、脱脂用治具として使用可能である請求項 16に記載のセラミック成形体の焼成方法。

[18] 前記焼成用治具組立装置及び Z又は前記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する前記コンベアを備え、

前記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行する請求項 14〜 17のいずれかに記載のセラミック成形体の焼成方法

[19] セラミック原料を成形することで、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製し、ハニカム成形体を焼成用治具に搭載して焼成処理を施してハ-カム焼成体力なるハ-カム構造体を製造するハ-カム構造体の製造方法であって、

前記焼成処理は、ロボットアームと、ハニカム成形体焼成時にハニカム成形体が搭載される焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テーブル又はコンベア上で、前記ハ-カム成形体が搭載された焼成用治具に、蓋部材を取り付ける焼成用治具組立装置、

ロボットアームと、ハニカム成形体焼成時にハニカム成形体が搭載されるとともに蓋部材が取り付けられた焼成用治具を載置するテーブル又はコンベアとを備え、前記テ一ブル又はコンベア上で、前記焼成用治具に取り付けられた前記蓋部材を取り外す焼成用治具分解装置、並びに、

前記焼成用治具分解装置で取り外された蓋部材及び焼成用治具の少なくとも一方を前記焼成用治具組立装置に搬送する搬送コンベアを備えた循環装置を使用して行い、

前記ハニカム成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、前記焼成炉に受け渡す治具受渡機構とを有し、

前記焼成用治具分解装置は、焼成処理された前記ハニカム成形体が搭載され、蓋部が取り付けられた焼成用治具を、前記焼成炉から受け取る治具受取機構と、前記テーブル又はコンベア上に載置され、蓋部材が取り付けられた焼成用治具から、前記ロボットアームを用いて、前記蓋部材を取り外す蓋部材取り外し機構とを有することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。

[20] 前記焼成用治具組立装置は、前記ハニカム成形体が搭載された複数の前記焼成用治具を、多段に積み重ねる治具積層機構を有し、

前記焼成用治具分解装置は、多段に積み重ねられた前記焼成用治具から、一の焼成用治具を取り出す治具取出機構を有する請求項 19に記載のハニカム構造体の製造方法。

[21] 前記焼成用治具は、底部材と側壁部材とからなる請求項 19又は 20に記載のハニカム構造体の製造方法。

[22] 前記底部材は、脱脂用治具として使用可能である請求項 21に記載のハニカム構造体の製造方法。

[23] 前記焼成用治具は、成形体載置部材と、その下側に一体的に設けられた側壁部材と力もなる請求項 19又は 20記載のハ-カム構造体の製造方法。

[24] 前記焼成用治具は、脱脂用治具として使用可能である請求項 23に記載のハニカム構造体の製造方法。

[25] 前記焼成用治具組立装置及び Z又は前記焼成用治具分解装置は、断続的に移動する前記コンベアを備え、

前記コンベアが停止する際には、移動速度 1. 5mZmin以下の移動状態力停止状態へと移行する請求項 19〜24のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。