麵^
Λ速度センサ
½術分野
木発明は航空機、 Π動 ϊ Γ!ボッ 卜、 船舶、 :中: j等の姿勢制御ゃナ ビゲ一 -シ 3ンシステム等に If]いられる Λ速俊センサに関する。 技術
従来の角速度センサとしては、 米【Kj特許第 5 4 3 8 2 3 1 公報に 記載されたものが知られている。 この角速度センサについて I 8を川 いて説明する。
[¾ι 8は従来の 速皮センサの斜視 Iである。 18において、 j 度 センサ ] 0 1 は、 シリコンなどの非/; ¾材料からなる ¾ 1 0 2、 Ύ ―ム 1 0 3、 ァ一ム 1 0 4、 ¾部 1 0 5、 アーム 1 0 3の上に設けら れた ド部 fli極 ] 0 6、 アーム 1 04の上に設けられた下部 ¾極〗 0 7、 下部 ¾極 1 0 6の上に設けられた ¾ 股 1 0 8、 下部 ¾極 1 0 7の 上に設けられた圧¾薄股 1 0 9、 股 ] 0 8の上に設けられた上 部 ¾極 1 1 0及び上部 ill極 ] ] 1 、 1-:¾薄股 1 0 9の上に設けられた 上部 ¾極 1 〗 2及び上部 ¾極 ] 1 3で構成されている。 そして、 上部 ¾極 ] ] 0 , ] 1 ] 、 1 1 2 , ] 1 3に交流 fll を印加することによ Of ^ 1 0 2が共扳する。
上述の角速度センサ 1 0 1 の ΐί¾ 1 0 2は、 I 交する 2つの fti動モ - -ド ( X方 f"Jの 動モ一ドと Jj [HJの W動モ一ド) をおしている。 ϊ',- ¾ 1 0 2は、 その一方の ίΜ動モー ド (例えば X方向の振動モ一 ド) の みが駆動される。 この状態で、 j ·. の - :交する 2つの扳動モ一ドの軸 ( X軸、 z軸 ) と π \ゝに 交する軸 ( γ軸 ) を屮心に tr-i jn速度が [:|1 加された時、 ff ¾ 1 0 2はコリォリ力によってもう - ·力- ( Z方 fnj ) の
動モ -― ドが励振される。 m速度センサ 1 0 〗 は、 この %[ mを利川し ている。 このような ^速度センサ 1 0 1 の構成において、 印加された 速度に対して信頼性の ¾い検出^ を得るためには、 ^父 1 0 2の \ii交する 2つの 動モ一 ド ( X方向の振動モー ドと Z方向の U動モ一 ド) の-共扳周波数は離れていることが必要となる。 しかし、 印加され た角速度に対して検出信 ¾·の感度を 上させるためには、 昔 ¾ 1 0 2 の if" (交する 2つの振動モ一 ド ( X方 の振動モー ドと Z方「 の扳動モ ド) の共振周波数が Kいに近接していることが^利となる。 すなわ ち、 印加された^速度に対する検出信 の信頼性と感度の観点から、 2つの共扳周波数は結 を起こさない程度に十分接近していることが ましい。 しかし、 印加された ^速度に対する検出信 の感度の 顿 性に関して、 i ¾を構成する材料の結品の面方位による弾性率の違い と共扳周波数の観点から考察した文献は上述の米 ¾特許第 5 4 3 8 2 3 1 公報を合めてこれまでになかった。
上述の点について、 以下に詳述する。 共振周波数 f は、 (式〗 ) で ¾ される。 ここで、 cは弹性率を、 pは密度を、 dはァ一ムの幅を、 1 はァ一-ムの さを夫々表している。
f oc ^(c 7p ) * d Z 1 2 (式 1 ) 上記 (式〗 ) より、 if ¾ 1 0 2の X方向の扳動モ一ドの共振 M1波数 は、 弹性率 c によって変化することは明らかである。 ところで、 従来 の角速度センサでは、 アーム ] 0 3、 1 0 の側面に結品の面方位と してどの而を選択するかによって、 ^父 1 0 2の X方向 (駆動方向) の弾性率 cがばらつき、 印加された; ¾速度に対する検出信 の感度が ばらつくといった 頼性の低下を招くという課题があった。 発明の 示
扳 9)1休を備えた βΐ速度センサにおいて、
その振動体は面方位 ( l o o ) を:小: とするシリコン ¾板で形 成され、
その振動体の駆動方 |Hjとほぼ— :交する面が弹性率の方位角のず れに対して変化の少なレ 方位である
Λ速度センサ。 ifiiの簡単な説明
] は、 本発明の角速度センサの ¾施の形態 1 の斜視図である。
M 2は、 図 1 に示された 速度センサの Λ— Λ断面 である。
3は、 本発明における角速度センサのシリコン基板内の配 mで ある。
M 4は、 シリコン基板の面方位 1である。
M 5は、 シリコン基板の弹性率と方位 i(i度との関係を示す特性 [ |で ある。
M 6 Λ〜 I 6 Hは、 本発明における Λ速度センサを i 3の 1)一 I)断 面を川いて説明した製造工程 [¾1である。
7は、 本発明の角速度センサの ¾施の形態 2におけるシリコン¾ 板内の配^図である。
図 8は、 従来の Λ速度センサの斜視図である。 発明を实施する ¾ i の形態
本発明は、 上述した従来方式での課題を解決し、 振動体の駆動共扳 周波数のばらつきを抑え、 印加された^速度に対する検出信 の感]^ の信頼性を向上させた^]速度センサを提供することを I的とする。 以下、 本発明の実施の形態について、 [ 1 1 から 1 7 を川いて説明す る。 本発明の 速度センサは扳動体を しているが、 以下に す ¾施 の形態では、 その振動体として -'f ¾を採用した場合を例に げて説明
する。
(実施の形態 1 )
図 1は本発明の角速度センサの実施の形態 1の斜視図、 図 2は図 1 の角速度センサの A— A断面図、 図 3はシリコン基板内の角速度セン サの配置図、 図 4は図 3に示すシリコン基板の面方位図、 図 5は図 3 に示すシリコン基板の弾性率と方位角度との関係を示す特性図である。 図 1の矢印 X、 矢印 Y、 矢印 Ζはそれぞれお互いに直交する 3つの 方向を示している。 また、 以降の説明では、 矢印 X、 矢印 Υ、 矢印 Ζ はそれぞれ方向 X、 方向 Υ、 方向 Ζとも記載される。 図 1、 図 2、 図 3に示すように、 平行な 2本のアーム 1及びアーム 2と、 この 2本の アーム 1及びアーム 2を連結する基部 3を有した振動体としての音叉 4は、 非圧電材料のシリコンからなる。 音又 4の主面 5はシリコン基 板 3 0の面方位 ( 1 0 0 ) である。 また、 この主面 5は図 3に示され たシリコン基板 3 0のオリフラ 3 1を基準にしてアーム 1及びアーム 2のそれぞれの側面 6及び側面 7が面方位 ( 0 0 1 ) であって、 ァー ム 1及びアーム 2の長手方向 (Υ方向) に直交する面が面方位 ( 0 1 0 ) になるように形成されている。 第 1の電極 1 0はアーム 1の主面 5上にあって、 アーム 1の中心線 8の内側に設けられている。 第 2の 電極 1 1はアーム 1の主面 5上にあって、 中心線 8の外側に設けられ ている。 第 1の電極 1 0と第 2の電極 1 1はそれぞれ離間されている。 第 1の電極 1 2はアーム 2の主面 5上にあって、 アーム 2の中心線 9 の内側に設けられている。 第 2の電極 1 3はアーム 2の主面 5上にあ つて、 中心線 9の外側に設けられている。 第 1の電極 1 2と第 2の電 極 1 3はそれぞれ離間されている。 第 1の圧電薄膜 1 4 、 1 6はそれ ぞれ中心線 8 、 9の内側にあって、 かつ、 第 1の電極 1 0 、 1 2上に それぞれ設けられている。 第 2の圧電薄膜 1 5 、 1 7はそれぞれ中心 線 8 、 9外側にあって、 かつ、 第 2の電極 1 1 、 1 3上にそれぞれ設
けられている。 第 3の電極 1 8 、 2 0は第 1の圧電薄膜 1 4 、 1 6の 上にそれぞれ設けられている。 第 4の電極 1 9 、 2 1は第 2の圧電薄 膜 1 5 、 1 7の上にそれぞれ設けられている。
以上の第 1の電極 1 0 、 1 2、 第 2の電極 1 1 、 1 3、 第 1の圧電 薄膜 1 4 、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5 、 1 7、 第 3の電極 1 8 、 2 0 、 第 4の電極 1 9 、 2 1により駆動部が構成されている。
第 5の電極 2 2はアーム 1の主面 5上であって基部 3よりの側に設 けられている。 かつ、 第 5の電極 2 2は、 第 1の電極 1 0と第 2の電 極 1 1に対して離間して設けられている。 第 6の電極 2 3は、 第 5の 電極 2 2上に設けられた第 3の圧電薄膜 2 6上に設けられている。 尚、 第 3の圧電薄膜 2 6は、 図 1 と図 3では第 6の電極 2 3で隠れていて 見えていないが、 断面図である図 6 Dに明示されている。 同じく、 第 5の電極 2 4はアーム 2の主面 5上であつて基部 3よりの側に設けら れている。 かつ、 第 5の電極 2 4は、 第 1の電極 1 2と第 2の電極 1 3に対して離間して設けられている。 第 6の電極 2 5は、 第 5の電極 2 4上に設けられた第 3の圧電薄膜 2 7上に設けられている。 尚、 第 3の圧電薄膜 2 7は、 図 1と図 3では第 6の電極 2 5で隠れていて見 えていないが、 断面図である図 6 Dに明示されている。
以上の第 5の電極 2 2 、 2 4、 第 3の圧電薄膜 2 6 、 2 7、 第 6の 電極 2 3 、 2 5により検知部が構成されている。
上述のようにして、 角速度センサ 5 0が構成されている。
次に、 角速度センサ 5 0の動作原理について説明する。
図 1、 図 2において、 第 1の電極 1 0と第 3の電極 1 8との間、 第 1の電極 1 2と第 3の電極 2 0との間、 第 2の電極 1 1 と第 4の電極 1 9との間、 第 2の電極 1 3と第 4の電極 2 1 との間にそれぞれ 2 0 V程度の直流電圧を印加すると、 第 1圧電薄膜 1 4 、 1 6、 第 2の圧 電薄膜 1 5 、 1 7の分極はそれぞれ一定方向に揃う。 同じく、 第 5の
電極 2 2と第 6の電極 2 3との間、 第 5の電極 2 4と第 6の電極 2 5 との間にそれぞれ 2 0 V程度の直流電圧を印加すると、 第 3の圧電薄 膜 2 6、 27の分極は一定方向に揃う。
例えば、 第 1の電極 1 0、 1 2、 第 2の電極 1 1、 1 3、 及び第 5 の電極 2 2、 24が高電位側になるように直流電圧を印加すると、 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7及び第 3の圧電 薄膜 2 6、 2 7の分極の方向は、 第 1の電極 1 0、 1 2、 第 2の電極 1 1、 1 3及び第 5の電極 2 2、 24から第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 2 1及び第 6の電極 2 3、 2 5の方向に向く。 この分 極方向は、 上述の直流電圧の印加を止めても一定方向のままで維持さ れる。 これは自発分極と呼ばれる。 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2 の圧電薄膜 1 5、 1 7及び第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7がこのような自 発分極を持つとき、 第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 2 1及 び第 6の電極 2 3、 2 5が第 1の電極 1 0、 1 2、 第 2の電極 1 1、 1 3及び第 5の電極 2 2、 2.4よりも高電位の場合は、 第 1の圧電薄 膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7及び第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7はそれぞれの分極の方向が緩和する方向に動く。 従って、 第 1の 圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7及び第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7は分極と平行な方向に縮み、 垂直な方向に伸びる。 逆に、 第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 2 1及び第 6の電極 2 3、 2 5が第 1の電極 1 0、 1 2、 第 2の電極 1 1、 1 3及び第 5の電極 2 2、 24よりも低電位の場合は、 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2 の圧電薄膜 1 5、 1 7及び第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7は分極と平行な 方向に伸び、 垂直な方向に縮む。
したがって、 第 1の電極 1 0を GND電極又は仮想 GND電極とし、 第 3の電極 1 8に交流電圧を印加すると、 第 1の圧電薄膜 1 4は Y軸 方向に伸び縮みする。 以上は、 アーム 1上の内側に設けられた駆動部
について説明したが、 アーム 1上の外側に設けられた駆動部、 アーム 2上の内側、 外側に設けられた駆動部についても同様な動作をする。 また、 図 1、 図 2に示す第 3の電極 1 8と第 4の電極 1 9に互いに 位相が 1 8 0 ° 異なる交流電圧を印加することで、 第 1の圧電薄膜 1 4が伸びる時に第 2の圧電薄膜 1 5は縮む。 逆に、 第 1の圧電薄膜 1 4が縮む時に第 2の圧電薄膜 1 5は伸びる。
以上の原理に基づき、 第 3の電極 1 8 、 2 0に同位相、 第 4の電極 1 9 、 2 1に対しては第 3の電極 1 8 、 2 0と逆位相の交流電圧を印 加すると、 アーム 1とアーム 2は互いに逆方向 (X方向) に音 ¾振動 する。
また、 アーム 1 、 2は形状に依存した固有共振周波数を有している。 第 3の電極 1 8 、 2 0、 第 4の電極 1 9 、 2 1に印加する交流電圧の 周波数をこの形状の固有の共振周波数と同じにすれば、 アーム 1 、 2 は X方向 (駆動方向) へ駆動共振させられる。 X方向 (駆動方向) で 共振している状態で Y軸の回りに角速度が印加されると、 アーム 1 、 2はコリオリカにより Z方向 (検出方向) に互いに逆向きに撓む。 こ の撓みによりアーム 1 、 2上にそれぞれ設けられている第 3の圧電薄 膜 2 6 、 2 7には、 それぞれ逆向きの電荷が発生する。 この逆向きの 電荷を第 6の電極 2 3 、 2 5が検出することにより、 印加された角速 度に対応した出力が得られる。
なお、 アーム 1 、 2は X方向 (駆動方向) へ動く振動モードと、 Z 方向 (検出方向) へ動く振動モードを持っている。 この 2つの振動モ ードの共振周波数を同じに設定すると、 駆動共振によって検出側 (Z 方向) にも共振が発生するので、 コリオリカによって発生したひずみ の識別が困難となる。 そのため、 検出側 (Z方向) の共振周波数は駆 動側 (X方向) の共振周波数と少し異なる設定にして検出側 ( Z方 向) の共振周波数と駆動側 (X方向) の共振周波数の結合を抑制する
必要がある。
しかし、 大きく異なる周波数に設定すると、 検出側 (Z方向) にコ リオリカが発生しても駆動側 (X方向) の共振周波数と離れているた め、 検出側 (Z方向) は大きな振動が発生しなくなる。 つまり駆動側 (X方向) の共振周波数と検出側 (Z方向) の共振周波数とは、 結合 を起こさない程度には離し、 検出側 (Z方向) の感度を高めるために は両共振周波数は近くに設定する必要がある。
本実施の形態においては、 アーム 1、 2の駆動方向 (X方向) の幅 を検出方向 (Z方向) の厚みより大きくした例について、 説明する。 一例として、 図 2に示すようにアーム 1、 2の幅を 0. 2 mm、 厚み を 0. 1 9 mmにしている。 この音叉 4の駆動方向 (X方向) の共振 周波数は例えば 2 2 k H z、 検出方向 (Z方向) の共振周波数は例え ば 2 0 k H zになる。
ここで、 図 4に示すようにシリコンの面方位 ( 1 0 0)、 面方位 ( 0 1 0 )、 面方位 (0 0 1 ) はそれぞれ垂直な面の関係にあり、 く 0 1 0 >方位とぐ 0 1 1 >方位、 < 0 1 1〉方位と < 0 0 1 >方位はそれぞ れ 45 ° 異なる関係にある。
また、 図 5はシリコンの方位角度と弾性率との関係を示している。 横軸は < 0 1 0>方位を基準とした方位角度を表し、 縦軸は弾性率を 表している。 図 5に示すように、 面方位 ( 1 0 0 ) のシリコンの弾性 率は < 0 1 0 >方位近傍 (即ち方位角度が 0 ° 近傍)、 < 0 1 1 >方位 近傍 (即ち方位角度が 4 5 ° 近傍)、 <0 0 1〉方位近傍 (即ち方位角 度が 9 0 ° 近傍) では弾性率の方位角度に対する変動量が少ない。 ぐ 0 1 0〉方位と < 0 0 1 >方位の弾性率は同じである。 このように面 方位 ( 1 0 0 ) のシリコンの弾性率に関しては、 方位角度が 4 5 ° 周 期で弾性率の方位角度依存性が少ないところがあり、 弾性率自体は方 位角度が 9 0 ° 周期で変化する。 つまり、 図 3に示すように面方位
( 1 0 0) のシリコン基板 3 0を用いて立体的に形成した音叉 4のァ ーム 1、 2の長手方向 ( Y方向) をぐ 0 1 0 >方位で構成することに より、 音叉 4の駆動方向 (X方向) がく 0 0 1〉方位となる。 また、 検出方向 ( Z方向) がぐ 1 0 0 >方位であるため、 駆動方向 (X方 向) と検出方向 (Z方向) の振動モードにおいて、 弾性率をほぼ同じ にすることができるとともに方位角度ずれに対する弾性率の変化を少 なくできる。 従って、 駆動方向 (X方向) の共振周波数のばらつきが 小さくなり高精度化が図れるため、 印加された角速度の検出信号の感 度の信頼性が向上する。 同じく、 音叉 4のアーム 1、 2の長手方向 (Y方向) をぐ 0 0 1 >方位で構成し、 駆動方向 (X方向) が< 0 1 0>方位になるように構成しても同様の効果が得られる。
なお、 上記の説明では、 面方位 ( 1 0 0 ) に着目して、 面方位 ( 1 0 0 ) における方位 < 1 0 0〉、 方位く 0 1 0 >、 方位 < 00 1 >と 弾性率との関係を記載した。 面方位 ( 0 1 0 ) や面方位 ( 0 0 1 ) の の場合についても、 弾性率は方位ぐ 1 0 0 >、 方位 < 0 1 0〉、 方位 < 0 0 1 >に依存して変化する。 これは即ちシリコンの結晶性は対称 軸を有しており、 < 1 0 0〉、 < 0 1 0 >、 < 0 0 1〉は対称な軸で あるからである。 よって、 本発明では主面を ( 1 0 0) としたが、 (0 1 0 )、 (0 0 1 ) としてもよく、 これは便宜上、 方位の名前が変わる だけで実質的には全く同じことが適応される。 即ち、 面方位を決定す ればそれに対する 3つの方位が一義的に決定される。 そうして、 これ ら 2つの面方位においても、 方位角度と弾性率との関係は図 5に示さ れた関係と同等の特徴を有する。
次に、 本実施の形態に示す角速度センサの製造方法について、 以下 に説明する。
図 6 A〜図 6 Hは、 図 3に示された角速度センサの D— D断面を用 いて説明した製造工程図である。
図 6 Aに示されたように面方位 ( 1 0 0 ) で厚み 2 0 0 xm程度の シリコン基板 3 0が準備される。 次に、 図 6 Bに示されるように、 シ リコン基板 3 0の主面 5上に貴金属材料と酸化されやすい材料との合 金膜がスパッ夕もしくは蒸着により 2 0 0 O A程度の厚みに成膜され る。 貴金属材料と酸化されやすい材料との合金膜としては、 白金 (P t ) 一チタン (T i ) またはイ リジウム ( I r ) 一チタン (T i ) な どである。 この成膜によって下部電極膜 40が形成される。 さらにこ の下部電極膜 40の上にチタン酸ジルコン酸鉛 (P Z T) などの圧電 材料がスパッ夕により 1〜 4 ^ m程度の厚みに成膜され、 圧電薄膜 4 1が形成される。 この圧電薄膜 4 1の上に金 (Au)、 クロム (C r)、 アルミニウム (A l )、 銅 (C u)、 チタン (T i ) などの材料からな る上部電極膜 4 2がスパッ夕あるいは蒸着により 2 0 0 0 A程度の厚 みに成膜される。
次に、 図 6 Cに示されるように、 上部電極膜 42の上にレジス ト 4 3がパターンニングされる。 このレジス ト 4 3は、 所定の形状である 第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 .2 1、 第 6の電極 2 3、 2 5、 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7、 第 3の 圧電薄膜 2 6、 2 7とをフォ トリソグラフィ技術を用いて形成するた めにパターンニングされる。 続いて、 図 6 Dに示されるように上部電 極膜 4 2および圧電薄膜 4 1がエッチングされる。 そうして、 図 6 E に示されるようにレジス ト 44がパターンニングされる。 このレジス ト 44は、 フォ トリソグラフィ技術を用いて所定の形状である第 1の 電極 1 0、 1 2、 第 2の電極 1 1、 1 3、 第 5の電極 2 2、 2 4を形 成するために作成される。 レジス ト 44は、 第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 2 1、 第 6の電極 2 3、 2 5、 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7、 第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7を覆う ように形成され、 パターンニングされる。 そうして、 図 6 Fに示され
るように下部電極膜 40が所定形状にエッチングされる。
次に、 図 6 Gに示されるように、 第 1の電極 1 0、 1 2、 第 2の電 極 1 1、 1 3、 第 5の電極 2 2、 2 4、 第 1の圧電薄膜 1 4、 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7、 第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7、 第 3の電極 1 8、 2 0、 第 4の電極 1 9、 2 1、 第 6の電極 2 3、 2 5とシリコ ン基板 3 0の主面 5上を覆うように形成したレジスト 4 5がパターン ニングされる。 このレジス ト 4 5は、 フォ トリソグラフィ技術を用い て所定の形状のシリコンからなる音叉 4を形成するためにパターン二 ングされる。 そうして、 図 6 Hに示されるように、 シリコン基板 3 0 は誘導結合型の反応性イオンエッチングされる。
上述の角速度センサの製造方法において、 図 6 C、 図 6 E、 図 6 G に示されたレジス ト 43、 44、 4 5のパ夕一ニングの際には、 図 3 に示されているようにオリフラ 3 1の位置を < 0 1 1 >方位として、 このオリフラ 3 1 とフォ トマスクとの位置を調整し、 アーム 1、 2の それぞれの側面 4 6、 4 7が ( 0 0 1 ) の面方位となるようにパ夕一 ニングされる。 また、 図 6 Hに示されるアーム 1、 2の幅はシリコン 基板 3 0の厚みよりわずかに大きくなるように形成されているため、 駆動側 (X方向) の共振周波数が検出側 (; Z方向) の共振周波数より 高くなる。
シリコン基板 3 0を誘導結合性の反応性イオンエッチングする際は、 少なく とも 2種類以上のガスが用いられる。 2種類以上のガスは少な くともエッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスであり、 これによりエッチングの促進と抑制を高精度に行うことができる。 そ の結果、 シリコン基板 3 0の主面 5に対して垂直方向にのみエツチン グが進行するようにできる。 結果として、 シリコン基板 3 0の主面 5 に対して垂直な側面 46、 4 7が得られる。
さらに、 図 6 Hに示されるように、 音叉 4がシリコン基板 3 0内に
ほぼ同じ間隔 D l、 D 2、 D 3になるように配置され、 反応性イオン エッチングされる幅が均一になることで、 エッチング状態が安定し、 音叉 4の切り出し断面がより垂直となる。 つまり、 アーム 1、 2の加 ェ方法による幅の寸法精度が向上し、 音叉 4の駆動方向 (X方向) で の共振周波数のばらつきが小さくなり、 高精度化が図れることで、 印 加された角速度の検出感度の信頼性がより一層向上する。
本実施の形態においては、 第 1の電極、 第 2の電極、 第 5の電極と しての下部電極膜 4 0に白金 (P t ) —チタン (T i ) またはイリジ ゥム ( I r) —チタン (T i ) を用いた例について説明した。 しかし、 下部電極膜 4 0として下部 (シリコン基板 3 0) 側に設けられた T i 膜と上部 (第 1の圧電薄膜 1 4, 1 6、 第 2の圧電薄膜 1 5、 1 7、 第 3の圧電薄膜 2 6、 2 7 ) 側に設けられた P t —T i膜または I r _T i膜から構成されるのがより好ましい。 この構成により、 T i膜 はシリコン及び P t — T i膜または I r— T i膜と密着性が強固で、 P t — T i膜または I r— T i膜は P Z T等の圧電薄膜の配向を良好 にすることができる。
また、 本実施の形態においては、 白金 (P t ) 一チタン (T i ) ま たはイリジウム ( I r ) —チタン (T i ) からなる下部電極膜 4 0の 上に直接圧電薄膜 4 1を設けた構成とした例について説明した。 しか し、 P t — T i膜と圧電薄膜との間に、 さらにランタン (L a) とマ グネシゥム (Mg) が添加されたチタン酸鉛 (P LMT) 膜が設けら れた構成にするのがより好ましい。 この構成により、 P Z T等の圧電 薄膜の良好な配向を得るための製造条件の許容範囲を広くすることが できる。
また、 本実施の形態においては、 圧電薄膜としてチタン酸ジルコン 酸鉛 (P Z T) を用いた例について説明した。 しかし、 圧電薄膜をマ グネシゥム (Mg)、 ニオブ (N b)、 マンガン (Mn) の内から少な
くとも 1つが加えられたチタン酸ジルコン酸鉛 (P Z T) 系から構成 することも可能である。 この構成により、 P Z Tと同様に圧電薄膜の 圧電定数が大きく、 電気 ·機械変換効率が高くなり、 印加された角速 度に対する検出信号の高感度化を図ることができる。 また、 本実施の 形態においては、 圧電薄膜 4 1は、 P Z TまたはMg、 N b、 Mnの 内から少なくとも一つが加えられた P Z T系で構成されており、 この 圧電薄膜 4 1の結晶構造のいずれかの面は、 アーム 1、 2の主面に平 行に優先的に配向している。 そのため、 印可された駆動電界の方向に 対して複数の分極べク トルの角度が前記優先的配向度に応じて等しく なり、 印可された角速度に対する検出信号の安定性が図れる。
好ましくは、 圧電薄膜 4 1の結晶構造は菱面体晶構造もしくは正方晶 構造であり、 これの ( 0 0 1 ) 面がアーム 1、 2の主面に平行に優先 的に配向していることである。 この構造により、 圧電薄膜 4 1の圧電 特性は印可電圧に対して非線形性を持つことなく、 より安定した角速 度センサの駆動及び角速度の検出が行えるようになる。
また、 別の目的のため好ましくは、 圧電薄膜 4 1の結晶構造は菱面 体晶構造もしくは正方晶構造であり、 これの ( 1 1 1 ) 面がアーム 1、 2の主面に平行に優先的に配向していることである。 この構造により、 圧電薄膜 4 1の圧電特性は印可電圧に対して非線形性を持つことにな るが、 印可する電圧が高電圧ほど高い圧電特性を示すようになり、 よ り大きな駆動振幅を必要とする場合に有効である。
また、 本実施の形態においては、 駆動部がアーム 1、 2の中央部よ り先端側に設けられ、 検知部がアーム 1、 2の中央部から基部 3近傍 の間に設けられた構成の例について説明した。 しかし、 駆動部を少な くともアーム 1、 2のいずれか一方の少なくともいずれか一方の主面 のほぼ中央部から基部 3近傍の間に設け、 検知部は駆動部を構成する 第 1の電極 1 0、 1 2と第 2の電極 1 1、 1 3よりもアーム 1、 2の
先端側に設ける方がより好ましい。 この構成により、 アーム 1 、 2の 2次モードの共振周波数におけるァドミッタンスを小さくすることが 可能となり、 振動の安定性が高まり、 印加された角速度に対する検出 信号の精度が高くなる。
(実施の形態 2 )
図 7は本発明の角速度センサの実施の形態 2におけるシリコン基板 内の配置図である。 本実施の形態 2において、 実施の形態 1において 述べられた構成と同一構成部分には同一番号を付与して詳細な説明を 省略し、 異なる部分についてのみ詳述する。 本実施の形態 2において、 実施の形態 1 と異なるのは、 シリコン基板内における角速度センサの 配置である。
図 7において、 オリフラ 5 0は面方位 ( 1 0 0 ) のシリコン基板 3 0の主面 5に垂直で、 かつ、 く 0 1— 1 >方位に垂直である。 アーム 1 、 2の長手方向 (Y方向) がぐ 0 1 — 1 >方位になるように選択さ れているため、 駆動方向 (X方向) は < 0 1 1〉方位となる。 従って、 図 5に示すように駆動方向 (X方向) となるぐ 0 1 1〉方位は、 方位 の角度ずれに対する弾性率の変化が少なくなり、 且つ駆動方向 (X方 向) に対する弾性率が一段と大きくなる。 これにより、 音又 4の駆動 方向 (X方向) の共振周波数の変動が小さく抑えられ、 且つ弾性率自 体も大きい。 そのため、 音又 4の駆動方向 (X方向) の共振周波数を 大きくでき、 印加された角速度に対する検出信号の感度の信頼性が向 上し、 且つ感度自体も大きくできる。
なお、 実施の形態 1および 2においては、 2本のアーム 1 、 2と基 部 3から構成された音 ¾ 4について説明した。 しかし、 アームは 1本 あるいは 3本以上であっても本発明は適応可能である。 即ち、 本発明 の技術思想である方位の角度ずれに対する弾性率の変化が少なくなる 面方位を選択すれば、 駆動方向の共振周波数の変動が小さく抑えられ、
印加された角速度に対する検出信号の感度の信頼性を向上させること ができる。
以上のように本発明は、 振動体を備えた角速度センサにおいて、 そ の振動体は面方位 ( 1 0 0 ) を主面とするシリコン基板から形成され、 さらにその振動体の駆動方向とほぼ直交する面が弾性率の方位角依存 性の少ない面方位となるように構成されている。 そのため、 面方位に 多少のずれがあっても振動体の駆動共振周波数の変動が小さく抑えら れ、 印加された角速度に対する検出信号の感度の信頼性を向上させる ことができる。
また、 本発明はアームの側面が弾性率の方位角依存性の少ない面方 位となるように選択することも示した。 こうすることで、 面方位に多 少のずれがあっても音 ¾の駆動共振周波数の変動が小さく抑えられ、 印加された角速度に対する検出信号の感度の信頼性を向上させること ができる。
また、 本発明はアームの側面が ( 0 1 0 ) または ( 0 0 1 ) の面 方位であることも示した。 こうすることで、 面方位に多少のずれがあ つても音叉の駆動共振周波数の変動が小さく抑えられ、 印加された角 速度に対する検出信号の感度の信頼性を向上させることができる。 また、 本発明はアームの側面が < 0 1 1〉方位であることも示した。 こうすることで、 面方位に多少のずれがあっても音叉の駆動共振周波 数の変動が小さく抑えることができる。 更に、 弾性率自体も大きいた め、 音叉の駆動共振周波数を大きくでき、 印加された角速度に対する 検出信号の感度の信頼性を向上でき、 且つ感度自体も大きくできる。 また、 本発明はアームの検出方向 (Z方向) の厚みを駆動方向 (X 方向) の厚みより薄くなるように構成することも示した。 こうするこ とで、 角速度センサの薄型化を図ることができる。
また、 本発明は第 1の電極、 第 2の電極、 第 5の電極は貴金属材料
と酸化されやすい材料との合金膜からなるように構成することも示し た。 こうすることで、 貴金属材料と酸化されやすい材料との合金膜は P Z T等の圧電薄膜の配向を良好にすることができる。
また、 本発明はその貴金属材料が P t または I rで構成することも 示した。 こうすることで、 P tまたは I rからなる貴金属材料は P Z T等の圧電薄膜の配向を良好にすることができる。
また、 本発明はその酸化されやすい材料との合金膜が P t— T i膜 または I r _ T i膜で構成することも示した。 こうすることで、 P t 一 T i膜または I r— T i膜からなる合金膜は P Z T等の圧電薄膜の 配向をさらに良好にすることができる。
また、 本発明は第 1の電極、 第 2の電極、 第 5の電極は下部に設けら れた T i膜と上部に設けられた P t _ T i膜または I r — T i膜で構 成することも示した。 こうすることで、 T i膜はシリコンおよび P t — T i膜または I r 一 T i膜と密着性が強固で、 P t — T i膜または I r— T i膜は P Z T等の圧電薄膜の配向を良好にすることができる。 また、 本発明は P t — T i膜と圧電薄膜または I r _ T i膜と圧電 薄膜の間に、 さらにランタンとマグネシウムが添加されたチタン酸鉛 ( P L M T ) 膜が設けて構成することも示した。 こうすることで、 P Z T等の圧電薄膜の良好な配向を得るための製造条件の許容範囲を広 くすることができる。
また、 本発明は圧電薄膜としてチタン酸ジルコン酸鉛 (P Z T )、 ま たは、 M g、 N b、 M nの内から少なくとも 1つが加えられたチタン 酸ジルコン酸鉛 (P Z T ) 系で構成することも示した。 こうすること で、 圧電薄膜の圧電定数が大きく、 電気,機械変換効率が高くなり、 印加された角速度に対する検出信号の高感度化を図ることができる。 また、 本発明は圧電薄膜として、 この結晶構造のいずれかの面が、 アームの主面に優先的に配向した構造で構成することも示した。 こう
することで、 印可された駆動電界の方向に対して複数の分極べク トル の角度が前記優先的配向度に応じて等しくなり、 印可された角速度に 対する検出信号の安定性が図れる。
また本発明は、 圧電薄膜として、 その結晶構造は菱面体晶構造もし くは正方晶構造であり、 これの ( 0 0 1 ) 面がアームの主面に平行に 優先的に配向した構造で構成することも示した。 こうすることで、 圧 電薄膜の圧電特性は印可電圧に対して非線形性を持つことなく、 より 安定した角速度センサの駆動及び角速度の検出が行えるようになる。
また、 本発明は別の目的のため、 圧電薄膜として、 その結晶構造は 菱面体晶構造もしくは正方晶構造であり、 これの ( 1 1 1 ) 面がァ一 ムの主面に平行に優先的に配向した構造で構成することも示した。 こ うすることで、 圧電薄膜の圧電特性は印可電圧に対して非線形性を持 つことになるが、 印可する電圧が高電圧ほど高い圧電特性を示すよう になり、 より大きな駆動振幅を必要とする場合に有効である。
また、 本発明は駆動部としていずれかのアームの少なくともいずれ か一方の主面のほぼ中央部から基部近傍の間に設け、 検知部は第 1の 電極と第 2の電極よりもアームの先端側に設ることも示した。 こうす ることで、 アームの 2次モードの共振周波数におけるアドミッタンス を小さくすることが可能となり、 振動の安定性が高まり、 印加された 角速度に対する検出信号の精度が高くなる。
また、 本発明は少なくとも 2種類以上のガスを用いた誘導結合性の 反応性イオンエッチングにより面方位 ( 1 0 0 ) を主面とするシリコ ン基板に対して垂直方向にエッチングし音又を形成することも示した。 こうすることで、 アームの側面の主面に対する直交度を高精度にする ことができる。 産業の利用可能性
本発明による角速度センサは、 面方位 ( 1 0 0 ) を主面とするシリ コン基板で形成された振動体を備え、 その振動体の駆動方向とほぼ直 交する面が弾性率の方位角依存性の少ない面方位となるように構成さ れている。 こうすることで、 本発明による角速度センサは、 振動体の 駆動共振周波数の変動が小さく抑えることができ、 印加された角速度 に対する検出信号の感度の信頼性を向上させることができる。