WO1999064315A1 - Couvercle de recipient - Google Patents

Description

明 細 書 キャップ付き容器 技術分野

本発明は、 キャップ付き容器に関するものである。 背景技術

従来、 容器本体にキャップを取り付けたキャップ付き容器力提供されている （ 特開平 7 - 2 7 7 3 2 4号公報参照） 。

第 1図は従来のキヤップ付き容器の要部断面図である。

図に示されるように、 容器本体 1の頂壁に、 蓋 （ふた） 受けフランジ部 5及び 蓋板 3から成るキャップが取り付けられる。 前記蓋板 3は、 ヒンジ部 2を支点と して前記蓋受けフランジ部 5に対して揺動自在に支持され、 図に示される矢印方 向に開閉させられる。 そして、 前記蓋板 3を最初に開いたときに、 封止用シール 4を、 端部を把持して引き剥 （は） がすと、 蓋板 3を開いた状態でキャップ付き 容器が開封され、 液体注出口 1 Aから内容物としての液体食品を注出することが できる。

また、 前記容器本体 1の頂壁には、 前記蓋受けフランジ部 5が液体注出口 1 A の上側の周緣に沿って配設され、 前記蓋受けフランジ部 5と蓋板 3の周縁に形成 されたフック部 3 Aとを両者の反発力に抗して係合させることによって、 蓋板 3 を再び閉じた状態に保持することができる。

次に、 従来の他のキャップ付き容器について説明する （特表平 9— 5 0 1 8 9 0号公報参照） 。

第 2図は従来の他のキャップ付き容器の要部断面図である。

図に示されるように、 容器本体 1 1の頂壁に、 ベ一スフランジ 1 5、 移動筒 1 6及びスクリューキャップ 1 7から成るキャップが取り付けられる。 キャップ付 き容器の開封前には、 容器本体 1 1の頂壁に形成された液休注出口 1 1 Aは、 封 止用シール 1 2によって封止されている。 前記液体注出口 1 1 Aの上側の周縁に は、 下部にフランジ部 1 3を、 上部に前記フランジ部 1 3と一体に形成された筒 状部分 1 4を備えたベ一スフランジ 1 5が固定される。

前記筒状部分 1 4の内周面には雌ねじ 1 4 Aが、 外周面には雄ねじ 1 4 Bが形 成される。 そして、 前記筒状部分 1 4内には、 雌ねじ 1 4 Aと螺 （ら） 合させて 移動筒 1 6が嵌 （は） め込まれる。 該移動筒 1 6の下端には、 封止用シール 1 2 を破断させるための尖 （せん） 端部 1 6 Aが形成され、 移動筒 1 6の内周面に上 下方向に延在させて複数のリブ 1 6 Bが形成される。

また、 前記雄ねじ 1 4 Bと、 スクリューキャップ 1 7の内周面に形成された雌 ねじ 1 Ί Bとが螺合させられるとともに、 前記スクリューキャップ 1 7内に、 ス クリュ一キャップ 1 7の頂壁から下方に向けて複数のアーム 1 7 Aが突出させて 形成される。 そして、 前記スクリユーキャップ 1 7を締める方向に回転させると 、 前記アーム 1 Ί Aと前記リブ 1 6 Bとが係合させられ、 スクリユーキャップ 1 7の回転に伴って移動筒 1 6が回転させられ、 該移動筒 1 6は、 筒状部分 1 4に 沿つて所定の位置まで下方に移動させられる。

ところで、 キャップ付き容器の開封前には、 尖端部 1 6 Aの位置が封止用シー ル 1 2より上方に設定され、 キャップ付き容器を開封するためにスクリユーキヤ ッフ ° 1 7を締める方向に回転させると、 尖端部 1 6 Aによって封止用シール 1 2 が破断される。 その後、 スクリユーキャップ 1 7を、 開く方向に回転させて筒状 部分 i 4から取り外すことができる。

なお、 スクリユーキャップ 1 7を開く方向に回転させる場合、 前記アーム 1 7 Aと前記リブ 1 6 Bとは係合させられず、 アーム 1 7 Aはリブ 1 6 Bの上を滑る 。 そのために、 リブ 1 6 B及びアーム 1 7 Aの端面のうちの少なくとも一方に傾 斜部が形成される。

前記構成の各キャップ付き容器においては、 第 1図に示されるキヤップ付き容 器の場合、 蓋板 3を開いた後にキャップ付き容器を開封するために封止用シール 4を引き剝がす必要があり、 作業が煩わしい。 また、 蓋板 3を閉じた状態で蓋受 けフランジ部 5とフック部 3 Aとの係合が不完全であると、 再封性が低下してし まい、 キャップ付き容器内の液体食品が漏れ出してしまう。

また、 第 2図に示されるキャップ付き容器においては、 スクリューキャップ 1 7を締める方向に回転させることによって封止用シール 1 2を破断させること力く でき、 スクリユーキャップ 1 7を、 開く方向に回転させて筒状部分 1 4から取り 外すことができるので、 単純な操作でスクリューキャップ 1 7の開閉を行うこと ができる力く、 移動筒 1 6の内周面に複数のリブ 1 6 Bを形成し、 かつ、 スクリュ 一キャップ 1 7の頂壁から下方に向けて複数のアーム 1 7 Aを突出させて形成す る必要があるので、 移動筒 1 6及びスクリューキャップ 1 7の構造が複雑になる だけでなく、 キャップ付き容器のコス 卜が高くなつてしまう。

特に、 スクリユーキャップ 1 7を締める際にアーム 1 7 Aがリブ 1 6 Bに対し て空転しないように、 アーム 1 7 Aの材料、 構造、 強度等に留意してアーム 1 Ί Aに剛性を持たせる必要があるので、 キヤップ付き容器のコス卜が一層高くなつ てしまう。

本発明は、 前記従来のキャップ付き容器の問題点を解決して、 開封するための 作業を簡素化することができ、 再封性を向上させることができ、 内容物が漏れ出 すことがなく、 コス トを低くすることができるキヤップ付き容器を提供すること を目的とする。 発明の開示

そのために、 本発明のキャップ付き容器においては、 注出口を形成するための 破断部を備えた容器本体と、 前記破断部に対応させて容器本体に取り付けられた キャップとを有する。

そして、 該キャップは、 容器本体に固定された環状のベース部、 スクリューキ ヤップ、 及び先端に前記破断部を破断させるための開封部材が、 前記ベース部と の間に第 1の螺合部が、 前記スクリユーキャップとの間に第 2の螺合部が形成さ れたリテーナを備える。

また、 前記第 1、 第 2の螺合部は互いに逆の螺合方向に形成される。

そして、 前記スクリューキヤップ及びリテーナは、 許容値以下の力が加わつた ときに相対的な回転を禁止し、 許容値より大きい力が加わつたときに相対的な回 転を許容する回転制御部を備える。

また、 前記リテーナは、 前記破断部が破断させられた後、 軸方向に所定量移動 したときに停止手段によって停止させられる。

この場合、 スクリユーキャップを取り外すために回転させると、 スクリユーキ ャッブとリテ一ナとは相対的な回転が禁止されているので、 リテーナが前進させ られ、 開封部材によって破断部が破断させられ、 注出口が形成される。

続いて、 前記リテ一ナは、 軸方向に所定量移動したときに停止手段によって停 止させられ、 その後、 スクリユーキャップを回転させると、 スクリューキャップ とリテ一ナとの相対的な回転は許容されるので、 スクリユーキャップを取り外す ことができる。

このように、 スクリユーキャップを時計回りに回転させるだけで、 破断部を破 断させ、 キャップ付き容器を開封することができるので、 開封するための作業を 簡素化することができる。 また、 スクリューキャップを締めるために反時計回り に回転させるだけで、 キャップを閉じることができるので、 再封性を向上させる ことができ、 内容物が漏れ出すことがない。 そして、 リテ一ナ及びスクリューキ ャップの構造を簡素化することができるので、 キャップ付き容器のコストを低く することができる。

また、 スクリユーキャップを取り外してキャップ付き容器を一旦 （いったん） 開封すると、 開封に伴って第 1の螺合部における螺合が深くなる。 したがって、 再びスクリユーキャップを締めてもキヤップ付き容器を初期状態に戻すことがで きないので、 キヤップ付き容器が既に開封されていることを容易に識別すること ができる。

本発明の他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記第 1の螺合部は、 前 記リテ一ナの下部の外周面に形成されたリテーナ下部雄ねじ、 及び前記ベース部 の内周面に形成されたベース雌ねじから成る。

本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記第 2の螺合部は 、 前記リテーナの上部の外周面に形成されたリテーナ上部雄ねじ、 及び前記スク リユーキヤッブの内周面に形成されたスクリユーキャップ雌ねじから成る。 この場合、 リテ一ナがスクリューキャップによって覆われるので、 第 2の螺合 部の接触面積を大きくすることができる。

したがって、 スクリューキャップからリテーナに伝達される トルクを大きくす ることができるので、 回転制御部において相対的な回転が安易に許容されること がなくなる。

本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記第 2の螺合部は 、 前記スクリユーキャップの外周面に形成されたスクリューキャップ雄ねじ、 及 び前記リテ一ナの上部の内周面に形成されたリテーナ上部雌ねじから成る。 本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記スクリューキヤ ップは取り外す方向に回転させられて前進させられる。

本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記リテーナは、 前 記回転制御部によつて相対的な回転が禁止されている間、 スクリユーキャップの 回転に伴って回転させられて前進させられ、 前記開封部材によって前記破断部が 破断させられる。

本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記回転制御部は、 スクリュ一キャップ及びリテーナを互いに溶着することによって形成された溶着 部である。

本発明の更に他のキャップ付き容器においては、 さらに、 前記停止手段は、 前 記リテーナに形成された段差部、 及びベース部に形成された上面から成る。 この場合、 リテーナを停止させるために特別のス トツパ等を形成する必要がな い。 したがって、 キャップ付き容器の構造を簡素化することができるだけでなく 、 コス トを低くすることができる。 図面の簡単な説明

第 1図は従来のキャップ付き容器の要部断面図、 第 2図は従来の他のキャップ 付き容器の要部断面図、 第 3図は本発明の第 1の実施の形態におけるキャップ付 き容器の第 1の状態を示す要部断面図、 第 4図は本発明の第 1の実施の形態にお けるキャップ付き容器の第 2の状態を示す要部断面図、 第 5図は本発明の第 1の 実施の形態におけるキャップ付き容器の第 3の状態を示す要部断面図、 第 6図は 本発明の第 1の実施の形態におけるキヤップ付き容器の第 4の状態を示す要部断 面図、 第 7図は本発明の第 1の実施の形態におけるキャップ付き容器の第 5の状 態を示す要部断面図、 第 8図は本発明の第 1の実施の形態におけるキヤップ付き 容器の第 6の状態を示す要部断面図、 第 9図は本発明の第 2の実施の形態におけ るキャップ付き容器の第 1の状態を示す要部断面図、 第 1 0図は本発明の第 2の 実施の形態におけるキャップ付き容器の第 2の状態を示す要部断面図、 第 1 1図 は本発明の第 2の実施の形態におけるキャップ付き容器の第 3の状態を示す要部 断面図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 第 3図は本発明の第 1の実施の形態におけるキャップ付き容器の第 1の状態を 示す要部断面図、 第 4図は本発明の第 1の実施の形態におけるキャップ付き容器 の第 2の状態を示す要部断面図、 第 5図は本発明の第 1の実施の形態におけるキ ャップ付き容器の第 3の状態を示す要部断面図、 第 6図は本発明の第 1の実施の 形態におけるキャップ付き容器の第 4の状態を示す要部断面図、 第 7図は本発明 の第 1の実施の形態におけるキャップ付き容器の第 5の状態を示す要部断面図、 第 8図は本発明の第 1の実施の形態におけるキヤップ付き容器の第 6の状態を示 す要部断面図である。

図において、 2 1は内容物としての液体食品を収容するキャップ付き容器であ り、 該キャップ付き容器 2 1 は容器本体 2 2及びキャップ 2 3から成る。 前記容 器本体 2 2は、 耐漏液処理が施された紙基材の両面に樹脂製のフィルムを被覆す ることによって形成された包材から成り、 頂壁に液体食品を注出するための開口 部 2 2 Aが形成され、 該開口部 2 2 Aは、 前記容器本体 2 2の内側 （第 3図にお ける下側） から貼 （ちょう） 付された封止用フィルム 2 4によって封止され、 破 断部が形成される。 前記キャップ 2 3は、 開口部 2 2 Aにおける容器本体 2 2の 外側 （第 3図における上側） の周緣に、 溶着によって固定された環状のベース部 2 5、 ほぼ筒状のリテ一ナ 2 6、 及びスクリュ一キャップ 2 7を備え、 前記破断 部に対応させて容器本体 2 2に取り付けられる。 なお、 前記ベース部 2 5、 リテ ーナ 2 6及びスクリューキャップ 2 7はいずれも樹脂によって形成される。 そし て、 前記破断部が破断されると、 注出口が形成される。 また、 破断部を、 前記紙 基材にあらかじめ形成された穴部において、 前記フィルムを貼 （は） り合わせ ¾ ことによって形成したり、 注出口に沿ってミシン目が形成された紙基材に前記フ ルムを被覆することによって形成したりすることができる。

そして、 前記ベース部 2 5の内周面には、 左ねじから成るベース雌ねじ 2 5 A が形成される。 また、 前記リテーナ 2 6は、 段差部 2 6 Dによって分けられた小 径の下部及び大径の上部から成り、 下部の外周面に左ねじから成るリテーナ下部 雄ねじ 2 6 Aが、 上部の外周面に右ねじから成るリテーナ上部雄ねじ 2 6 Bが形 成される。 そして、 リテーナ 2 6の先端 （図における下端） には、 封止用フィル ム 2 4を破断させるための、 例えば、 鋸 （のこぎり） 歯状に突出させられた開封 部材としての尖端部 2 6 Cが形成される。 また、 スクリューキャップ 2 7の内周 面には、 右ねじから成るスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aが形成される。 なお、 前記右ねじは右巻きに前進するねじ、 左ねじは左巻きに前進するねじであり、 前 記右ねじ及び左ねじは互いに螺合方向が逆にされる。 そして、 右ねじによって第 1の螺合方向ねじが、 左ねじによって第 2の螺合方向ねじが構成される。

なお、 前記リテーナ 2 6とベース部 2 5との間には、 リテ一ナ下部雄ねじ 2 6 A及びベース雌ねじ 2 5 Aによって第 1の螺合部が、 リテーナ 2 6とスクリュー キャップ 2 7との間には、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 B及びスクリュ一キャップ雌 ねじ 2 7 Aによって第 2の螺合部が形成される。

次に、 前記キャップ 2 3の機能について説明する。

まず、 キャップ付き容器 2 1の未開封状態、 すなわち、 初期状態においては、 第 3図に示されるように、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 Bとスクリユーキャップ雌ね じ 2 7 Aとが完全に螺合させられ、 リテ一ナ上部雄ねじ 2 6 Bの下端とスクリュ 一キャップ雌ねじ 2 7 Aの下端とがスポッ ト溶着によって暫定的に溶着される。 これにより、 回転制御部としての溶着部 2 8が形成され、 該溶着部 2 8は、 許容 値以下の力力く加わったときに、 スクリューキャップ 2 7とリテーナ 2 6との間の 相対的な画転を禁止し、 許容値より大きい力が加わったときにスクリ ユーキヤッ プ 2 7とリテ一ナ 2 6との間の相対的な回転を許容する。

そして、 リテーナ下部雄ねじ 2 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとは比較的浅く螺合 させられ、 尖端部 2 6 Cが封止用フィルム 2 4の上方に位置し、 尖端部 2 6じと 封止用フィルム 2 4とは接触しない。 次に、 第 4図に示されるように、 スクリユーキャップ 2 7を取り外すために反 時計回り、 すなわち、 矢印 A方向に回転させる。 このとき、 リテ一ナ下部雄ねじ 2 6 A及びべ一ス雌ねじ 2 5 Aがいずれも左ねじであり、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 B及びスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aがいずれも右ねじであって、 リテ一ナ 下部雄ねじ 2 6 A及びベース雌ねじ 2 5 Aの螺合方向と、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 B及びスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aの螺合方向とが互いに逆であるととも に、 リテ一ナ上部雄ねじ 2 6 Bの下端とスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aの下端 とが暫定的に溶着されているので、 スクリユーキャップ 2 7を矢印 A方向に回転 させると、 スクリューキャップ 2 7及びリテーナ 2 6は、 相対的な回転が禁止さ れ、 一体になつて回転させられ、 前進 （図における下方に移動） させられて、 リ テーナ下部雄ねじ 2 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとの螺合が深くなる。 この場合、 スクリユーキャップ 2 7は外れない。

その結果、 前記尖端部 2 6 Cが封止用フィルム 2 4を破断させ、 開口部 2 2 A を開放させる。 そして、 第 4図に示される状態において、 スクリューキャップ 2 7を更に矢印 A方向に回転させると、 リテーナ 2 6の段差部 2 6 Dがベース部 2 5の上面に当接し、 リテ一ナ 2 6及びスクリユーキャップ 2 7がそれ以上前進す るのが阻止され、 リテ一ナ 2 6の回転が阻止される。 このようにして、 前記リテ ーナ 2 6は、 尖端部 2 6 Cによって前記破断部が破断させられた後、 轴方向に所 定量移動したときに停止させられる。 なお、 前記段差部 2 6 D及びベース部 2 5 の上面によって停止手段が構成される。 この場合、 リテーナ 2 6を停止させるた めに特別のス トッパ等を形成する必要がないので、 キャップ付き容器 2 1の構造 を簡素化することができるだけでなく、 コス トを低くすることができる。

続いて、 第 5図に示されるように、 スクリューキャップ 2 7を更に矢印 A方向 に回転させると、 溶着部 2 8が切断され、 スクリューキャップ 2 7とリテーナ 2 6との相対的な回転が許容され、 スクリューキャップ 2 7は、 停止状態にあるリ テ一ナ 2 6のリテーナ上部雄ねじ 2 6 Bに対して矢印 A方向に回転させられる。 その結果、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 Bとスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aとの螺 合が浅くなり、 第 6図に示されるように、 スクリューキャップ 2 7がリテ一ナ 2 6から離れる。 そして、 この状態において、 注出口が形成され、 キャップ付き容 器 2 1内の液体食品を注出することができる。

この場合、 リテーナ上部雄ねじ 2 6 Bの長さ、 及びべ一ス部 2 5の高さを所定 の値に設定することによって、 液体食品を飲みやすい形状の飲み口を形成するこ とができる。

次に、 キャップ付き容器 2 1を閉じる場合、 第 7図に示されるように、 スクリ ユーキャップ 2 7を締めるために時計回り、 すなわち、 矢印 B方向に回転させる 。 このとき、 スクリユーキャップ雌ねじ 2 7 A及びリテ一ナ上部雄ねじ 2 6 B力く いずれも右ねじであるので、 第 8図に示されるように、 リテ一ナ上部雄ねじ 2 6 Bとスクリュ一キャップ雌ねじ 2 7 Aとを完全に螺合させることができる。 そし て、 リテーナ 2 6及びスクリュ一キヤップ 2 7によって液密性の高いシールを実 現することができる。

このように、 スクリユーキヤ ッフ' 2 7を外すために矢印 A方向に回転させるだ けで、 封止用フィルム 2 4を破断させ、 キャップ付き容器 2 1を開封することが できるので、 開封するための作業を簡素化することができる。 また、 スクリユー キャップ 2 7を締めるために矢印 B方向に回転させるだけで、 キャップ付き容器 2 1を閉じることができるので、 再封性を向上させることができ、 液体食品が漏 れ出すことがない。 そして、 リテ一ナ 2 6及びスクリューキャップ 2 7の構造を 簡素化することができるので、 キャップ付き容器 2 1のコストを低くすることが できる。

この場合、 リテ一ナ 2 6がスクリューキャップ 2 7によって覆われるので、 リ テーナ上部雄ねじ 2 6 Bとスクリユーキャップ雌ねじ 2 7 Aとの間の接触面積を 大きくすることができる。 したがって、 スクリューキャップ 2 7からリテーナ 2 6に伝達される トルクを大きくすることができるので、 溶着部 2 8が安易に切断 されることがなくなる。

また、 スクリユーキャップ 2 7を取り外してキャップ付き容器 2 1を一旦開封 すると、 開封に伴ってリテ一ナ下部雄ねじ 2 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとの螺合 が深くなり、 段差部 2 6 Dがベース部 2 5の上面に当接する。 したがって、 再び スクリューキャップ 2 7を締めても、 キャップ付き容器 2 1を初期状態に戻すこ とができないので、 キャップ付き容器 2 1が既に開封されていることを容易に識 別することができる。

次に、 本発明の第 2の実施の形態について説明する。 なお、 第 1の実施の形態 と同じ構造を有するものについては、 同じ符号を付与することによってその説明 を省略する。

第 9図は本発明の第 2の実施の形態におけるキャップ付き容器の第 1の状態を 示す要部断面図、 第 1 0図は本発明の第 2の実施の形態におけるキャップ付き容 器の第 2の状態を示す要部断面図、 第 1 1図は本発明の第 2の実施の形態におけ るキヤップ付き容器の第 3の状態を示す要部断面図である。

図において、 3 1はキャップ付き容器、 3 3はキャップであり、 該キャップ 3 3は、 ベース部 2 5、 リテ一ナ 3 6及びスクリユーキャップ 3 7力、ら成る。 該ス クリューキャップ 3 7は、 縦方向の断面においてほぼ T字状の形状を有し、 円板 状のスクリユーキャップ本体 3 7 B、 及び該スクリユーキャップ本体 3 7 Bの下 面の中央から下方に突出させて一体に形成された雄ねじ栓部 3 7 Cを備える。 ま た、 該雄ねじ栓部 3 7 Cの外周には、 右ねじから成るスクリューキャップ雄ねじ 3 7 Dが形成される。 そして、 リテーナ 3 6は、 ほぼ筒状の形状を有し、 段差部 3 6 Dによって分けられた小径の下部及び大径の上部から成り、 下部の外周面に 左ねじから成るリテーナ下部雄ねじ 3 6 A力 上部の内周面に右ねじから成るリ テ一ナ上部雌ねじ 3 6 Eが形成される。 また、 リテ一ナ 3 6の先端 （図における 下端） には、 封止用フィルム 2 4を破断させるための尖端部 3 6 Cが形成される 。 なお、 リテ一ナ 3 6の上部の外周面にはねじは形成されない。 また、 リテーナ 3 6とベース部 2 5との間に、 リテーナ下部雄ねじ 3 6 A及びベース雌ねじ 2 5 Aによって第 1の螺合部が形成され、 リテーナ 3 6とスクリューキャップ 3 7と の間に、 スクリューキヤップ雄ねじ 3 7 D及びリテーナ上部雌ねじ 3 6 Eによつ て第 2の螺合部が形成される。

次に、 前記キャップ 3 3の機能について説明する。

まず、 キャップ付き容器 3 1の未開封状態、 すなわち、 初期状態においては、 第 9図に示されるように、 リテーナ上部雌ねじ 3 6 Eとスクリユーキャップ雄ね じ 3 7 Dと力く完全に螺合させられ、 リテーナ上部雌ねじ 3 6 Eの下端とスクリュ 一キャップ雄ねじ 3 7 Dの下端とがスポッ ト溶着によって溶着される。 これによ り、 回転制御部としての溶着部 2 8が形成される。

そして、 リテーナ下部雄ねじ 3 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとは比較的浅く螺合 させられ、 尖端部 3 6 Cが封止用フィルム 2 4の上方に位置し、 尖端部 3 6じと 封止用フィルム 2 4とは接触しない。

次に、 前記初期状態から、 スクリューキャップ 3 7を取り外すために反時計回 り、 すなわち、 矢印 A方向に回転させる。 このとき、 リテーナ下部雄ねじ 3 6 A 及びベース雌ねじ 2 5 Aがいずれも左ねじであり、 リテーナ上部雌ねじ 3 6 E及 びスクリユーキャップ雄ねじ 3 7 Dがいずれも右ねじであって、 リテーナ下部雄 ねじ 3 6 A及びベース雌ねじ 2 5 Aの螺合方向と、 リテーナ上部雌ねじ 3 6 E及 びスクリユーキャップ雄ねじ 3 7 Dの螺合方向とが互いに逆であるとともに、 リ テ一ナ上部雌ねじ 3 6 Eの下端とスクリユーキャップ雄ねじ 3 7 Dの下端とが溶 着されているので、 スクリユーキャップ 3 7を矢印 A方向に回転させると、 スク リユーキャップ 3 7及びリテーナ 3 6が一体になつて回転させられ、 前進 （図に おける下方に移動） させられて、 リテ一ナ下部雄ねじ 3 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとの螺合が深くなる。 続いて、 段差部 3 6 Dがベース部 2 5の上面に当接する と、 リテ一ナ 3 6及びスクリュ一キャップ 3 7がそれ以上前進するのが阻止され 、 リテーナ 3 6の回転が阻止される。 この場合、 スクリユーキャップ 3 7は外れ ない。

その結果、 第 1 0図に示されるように、 前記尖端部 3 6 Cが封止用フィルム 2 4を破断させ、 開口部 2 2 Aを開放させる。 そして、 第 1 0図に示される状態に おいて、 スクリユーキャップ 3 7を更に矢印 A方向に回転させると、 溶着部 2 8 が切断され、 スクリューキャップ 3 7は、 停止状態にあるリテ一ナ 3 6のリテ一 ナ上部雌ねじ 3 6 Eに対して矢印 A方向に回転させられる。 その結果、 リテーナ 上部雌ねじ 3 6 Eとスクリユーキャップ雄ねじ 3 7 Dとの螺合が浅くなり、 第 1 1図に示されるように、 スクリユーキャップ 3 7がリテーナ 3 6から離れる。 そ して、 この状態において、 注出口が形成され、 キャップ付き容器 3 1内の内容物 としての液体食品を注出することができる。

次に、 キャップ付き容器 3 1を閉じる場合、 スクリユーキャップ 3 7を締める ために時計回り、 すなわち、 矢印 B (第 7図） 方向に回転させる。 このとき、 リ テーナ上部雌ねじ 3 6 E及びスクリユーキヤッブ雄ねじ 3 7 Dがいずれも右ねじ であるので、 リテーナ上部雌ねじ 3 6 Eとスクリユーキャップ雄ねじ 3 7 Dとを 完全に螺合させることができる。 そして、 リテーナ 3 6及びスクリユーキャップ 3 7によって液密性の高いシールを実現することができる。

このように、 スクリューキヤップ 3 7を取り外すために矢印 A方向に回転させ るだけで、 封止用フィルム 2 4を破断させ、 キャップ付き容器 3 1を開封するこ とができるので、 開封するための作業を簡素化することができる。 また、 スクリ ユーキャップ 3 7を締めるために矢印 B方向に画転させるだけで、 キャップ付き 容器 3 1を閉じることができるので、 再封性を向上させることができ、 液体食品 が漏れ出すことがない。 そして、 リテ一ナ 3 6及びスクリユーキャップ 3 7の構 造を簡素化することができるので、 キャップ付き容器 3 1のコストを低くするこ とができる。

また、 スクリユーキャップ 3 7を外してキャップ付き容器 3 1を一旦開封する と、 開封に伴ってリテ一ナ下部雄ねじ 3 6 Aとベース雌ねじ 2 5 Aとの螺合が深 くなり、 段差部 3 6 Dがベース部 2 5の上面に当接する。 したがって、 再びスク リューキャップ 3 7を締めても、 キャップ付き容器 3 1を初期状態に戻すことが できないので、 キャップ付き容器 3 1が既に開封されていることを容易に識別す ることができる。

なお、 前記各実施の形態において、 ベース部 2 5の上面に、 例えば、 弾力性を 有する樹脂シール材を貼着することによって、 スクリユーキャップ 2 7 、 3 7と ベース部 2 5との当接面の液密性を高くすることができる。

また、 第 2の実施の形態において、 リテ一ナ 3 6の上部の外径及びベース部 2 5の外径を等しくすることによって、 液体食品を飲用するときの唇の当たりを良 くすることもできる。

なお、 本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、 本発明の趣旨に基 づいて種々変形させることが可能であり、 それらを本発明の範囲から排除するも のではない。 産業上の利用可能性 この発明は、 液体食品を収容するキャップ付き容器に適用することができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . ( a ) 注出口を形成するための破断部を備えた容器本体と、

( b ) 前記破断部に対応させて容器本体に取り付けられたキャップとを有すると ともに、

( c ) 該キャップは、 容器本体に固定された環状のベース部、 スクリューキヤッ プ、 及び先端に前記破断部を破断させるための開封部材が、 前記べ一ス部との間 に第 1の螺合部が、 前記スクリュ一キヤップとの間に第 2の螺合部が形成された リテーナを備え、

( d ) 前記第 1、 第 2の螺合部は互いに逆の螺合方向に形成され、

( e ) 前記スクリュ一キヤップ及びリテーナは、 許容値以下の力が加わつたとき に相対的な回転を禁止し、 許容値より大きい力が加わつたときに相対的な回転を 許容する回転制御部を備え、

( f ) 前記リテーナは、 前記破断部が破断させられた後、 軸方向に所定量移動し たときに停止手段によって停止させられることを特徴とするキャップ付き容器。

2 . 前記第 1の螺合部は、 前記リテーナの下部の外周面に形成されたリテーナ下 部雄ねじ、 及び前記ベース部の内周面に形成されたベース雌ねじから成る請求項 1に記載のキャップ付き容器。

3 . 前記第 2の螺合部は、 前記リテーナの上部の外周面に形成されたリテーナ上 部雄ねじ、 及び前記スクリュ一キャップの内周面に形成されたスクリュ一キヤッ プ雌ねじから成る請求項 1に記載のキャップ付き容器。

4 . 前記第 2の螺合部は、 前記スクリューキャップの外周面に形成されたスクリ ユーキヤ 'ンプ雄ねじ、 及び前記リテーナの上部の内周面に形成されたリテ一ナ上 部雌ねじから成る請求項 1に記載のキヤップ付き容器。

5 . 前記スクリユーキヤップは取り外す方向に回転させられて前進させられる請 求項 1に記載のキヤップ付き容器。

6 . 前記リテーナは、 前記回転制御部によって相対的な回転が禁止されている間 、 スクリューキャップの回転に伴って回転させられて前進させられ、 前記開封部 材によって前記破断部が破断させられる請求項 1に記載のキャップ付き容器。

7 . 前記回転制御部は、 スクリューキャップ及びリテーナを互いに溶着すること によって形成された溶着部である請求項 1に記載のキャップ付き容器。

8 . 前記停止手段は、 前記リテーナに形成された段差部、 及びベース部に形成さ れた上面から成る請求項 1に記載のキャップ付き容器。