JPWO2019240226A1 - ゴム組成物、タイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れるタイヤが得られるを提供する。前記ゴム組成物は、CTAB比表面積が30〜150m2/gのカーボンブラック(A1)及びCTAB比表面積が210m2/g以上のシリカ(A2)を含む充填剤(A)と、連続相を構成するジエン系重合体及び非連続相を構成し充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を含むゴム成分(B)と、脂肪酸金属塩(C)とを含有し、充填剤(A)の含有量が、ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部であり、カーボンブラック(A1)の含有量(a1)とシリカ(A2)の含有量(a2)との割合(a1:a2)が、70〜95:30〜5である。

Description

本発明は、ゴム組成物、タイヤトレッド用ゴム組成物及びタイヤに関する。
近年、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なものとなりつつある。そのため、タイヤトレッド等に使用するタイヤ用ゴム組成物として、tanδが低く、低発熱性に優れたものが望まれている。
そのため、現在、低燃費性に加えて、耐摩耗性を改善できる技術の開発が望まれている。それらの技術の一つとして、例えば特許文献1では、ゴム成分とカーボンブラックとの科学的相互作用を向上させることを目的として、天然ゴムを含むエラストマーに、カーボンブラック及び特定のヒドラジド化合物を配合したゴム組成物が開示されている。
特表4014−501827号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術については、低燃費化に対する要求を考慮すると、低発熱性が十分でなく、更なる改善が望まれていた。また、低燃費性の改善に加えて、耐摩耗性、耐亀裂性についても更なる改善が求められていた。
本発明は、上記事情に鑑み、低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れるタイヤ並びに該タイヤが得られるゴム組成物及びタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することを課題とする。
<1> セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が30〜150m/gのカーボンブラック(A1)及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が210m/g以上のシリカ(A2)を含む充填剤(A)と、連続相を構成するジエン系重合体及び非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を含むゴム成分(B)と、脂肪酸金属塩(C)とを含有し、前記充填剤(A)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部であり、前記カーボンブラック(A1)の含有量(a1)と前記シリカ(A2)の含有量(a2)との割合が、(a1):(a2)=70〜95:30〜5であるゴム組成物である。
<2> 前記脂肪酸金属塩(C)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対し、0.1〜10質量部である<1>に記載のゴム組成物である。
<3> 前記ゴム成分(B)が、前記連続相を構成するジエン系重合体を50〜95質量%含有し、前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を5〜50質量%含有し、前記連続相を構成するジエン系重合体が天然ゴムを含み、前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体が前記充填剤(A)と親和性を有する官能基を1種以上有する変性共役ジエン系重合体を含む<1>又は<2>に記載のゴム組成物である。
<4> 前記ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量が、0〜0.5質量部である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のゴム組成物である。
<5> 前記カーボンブラック(A1)の水素放出率が0.3質量%よりも高い<1>〜<4>のいずれか1つに記載のゴム組成物である。
<6> 前記充填剤(A)と親和性を有する官能基が、窒素原子、酸素原子、及びケイ素原子からなる群より選択される少なくとも1つを含む<3>〜<5>のいずれか1つに記載のゴム組成物である。
<7> 前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体が変性ポリブタジエンである<1>〜<6>のいずれか1つに記載のゴム組成物である。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載のゴム組成物を含むタイヤトレッド用ゴム組成物である。
<9> <1>〜<7>のいずれか1つに記載のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤである。
本発明によれば、低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れるタイヤ並びに該タイヤが得られるゴム組成物及びタイヤトレッド用ゴム組成物を提供することができる。
本発明に係るカーボンブラックを製造するためのカーボンブラック製造炉の一例の部分断面説明図である。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が30〜150m/gのカーボンブラック(A1)及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が210m/g以上のシリカ(A2)を含む充填剤(A)と、連続相を構成するジエン系重合体及び非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を含むゴム成分(B)と、脂肪酸金属塩(C)とを含有し、前記充填剤(A)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部であり、前記カーボンブラック(A1)の含有量(a1)と前記シリカ(A2)の含有量(a2)との割合が、(a1):(a2)=70〜95:30〜5である。
以下、セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積を、「CTAB比表面積」又は、単に「CTAB」と称することがある。
従来、互いに相溶しない2種以上のジエン系重合体を用いて、連続相と非連続相とを有するゴム成分を用いた場合、連続相によりタイヤの耐亀裂性を確保すると共に、非連続相に充填剤を含ませることで、タイヤの耐摩耗性を持たせていた。しかしながら、これまでの手法では、耐摩耗性が不十分であり、耐摩耗性をより向上するには、非連続相への充填剤の偏在量を高める必要があった。しかし、そのためには、非連続相の量を増やす必要があったために、連続相の量を減らすことになり、耐亀裂性を損ねてしまう問題があった。また、単に非連続相への充填剤の偏在量を高めるばかりでは、充填剤を凝集させ、低発熱性を損なうため、低燃費性を損ない易い。
これに対し、本発明のゴム組成物では、上記構成にて、CTAB比表面積の異なる大小のカーボンブラックとシリカとを特定の量で組み合わせて用いることで、大粒径の粒子の中に小粒径の粒子を配置することができる。これにより、充填剤の凝集を抑制することもできるため、低発熱性に優れ、低燃費性を向上することができると共に、カーボンブラックとシリカとの相互作用を高めるため、タイヤの耐摩耗性と耐亀裂性を向上することができると考えられる。また、連続相の量を減らさずに、非連続相への充填剤の偏在量を高めることができるため、タイヤの耐摩耗性と低燃費性を向上することができる上に、連続相によるタイヤの耐亀裂性を損ないにくいと考えられる。更には、ゴムの加硫反応を制御する成分として、脂肪酸に代えて、脂肪酸金属塩を用いることで、タイヤの耐亀裂性を改善することができると考えられる。
以下、本発明のゴム組成物及びタイヤの詳細について説明する。
〔充填剤(A)〕
本発明のゴム組成物は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が30〜150m/gのカーボンブラック(A1)及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が210m/g以上のシリカ(A2)を含む充填剤(A)を、ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部含有する。
充填剤(A)の含有量が、ゴム成分(B)100質量部に対して30質量部未満であると、タイヤの耐摩耗性及び耐亀裂性が得られず、80質量部を超えると、タイヤの転がり抵抗が大きくなり、低燃費性に優れない。
充填剤(A)の含有量は、タイヤの耐摩耗性をより向上する観点から、ゴム成分(B)100質量部に対して35質量部以上であることが好ましく、40質量部以上であることがより好ましく、45質量部以上であることが更に好ましい。また、タイヤの低燃費性の観点から、充填剤(A)の含有量は、ゴム成分(B)100質量部に対して75質量部以下であることが好ましく、70質量部以下であることがより好ましく、65質量部以下であることが更に好ましい。
(カーボンブラック(A1))
充填剤(A)は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が30〜150m/gのカーボンブラック(A1)を含む。
カーボンブラックのCTAB比表面積が30m/g未満であると耐摩耗性及び耐亀裂性に優れず、150m/gを超えると低燃費性に優れない。耐摩耗性及び耐亀裂性をより向上する観点からカーボンブラックのCTAB比表面積は50m/g以上であることが好ましく、70m/g以上であることがより好ましい。また、低燃費性をより向上する観点からカーボンブラックのCTAB比表面積は140m/g以下であることが好ましく、130m/g以下であることがより好ましい。
カーボンブラックのCTAB比表面積は、JIS K 6217−3:2001(比表面積の求め方−CTAB 吸着法)に準拠した方法で測定することができる。
カーボンブラックの種類は、CTAB比表面積が上記範囲となるものであれば特に制限されず、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。
カーボンブラック(A1)は、水素放出率が0.3質量%より高いことが好ましい。
カーボンブラック(A1)の水素放出率が0.3質量%より高いことで、ゴム組成物中でのカーボンブラックのポリマー補強性を充分に確保することができ、タイヤの耐摩耗性及び耐亀裂性に優れ、かつ低燃費性にも優れる。カーボンブラック(A1)の水素放出率には特に上限はないが、装置的な制約による製造し易さの観点から、該水素放出率の上限は、通常0.60質量%程度である。
なお、カーボンブラック(A1)の水素放出率は、(1)カーボンブラック試料を105℃の恒温乾燥機中で1時間乾燥し、デシケータ中で室温(23℃)まで冷却し、(2)スズ製のチューブ状サンプル容器に約10mgを精秤し、圧着して密栓し、(3)ガスクロマトグラフ装置を使用して、アルゴン気流下、2000℃で15分間加熱したときの水素ガス発生量を測定し、その質量%で表示される。
水素放出率が0.3質量%より高いカーボンブラック(A1)の製造方法は特に制限されないが、例えば、次のようにして得ることができる。
具体的には、燃焼ガス生成帯域と、反応帯域と、反応停止帯域とが連設されてなる反応装置(カーボンブラック製造炉)を用い、燃焼ガス生成帯域内で高温燃焼ガスを生成させ、次いで反応帯域に原料を噴霧導入してカーボンブラックを含む反応ガス流を形成させたのち、反応停止帯域にて、多段急冷媒体導入手段により、該反応ガス流を急冷して、反応を終結させればよい。
カーボンブラック製造炉において、製造空気量(kg/hr)、空気温度(℃)、燃料導入量(kg/hr)、原料導入量(kg/hr)及び原料予熱温度(℃)を適宜制御することにより、所望する水素放出率となるカーボンブラックが得られる。
図1は、本発明に係るカーボンブラックを製造するためのカーボンブラック製造炉の一例の部分断面説明図であって、カーボンブラックの原料(原料炭化水素)を含んだ高温ガスが導入される反応室10及び反応継続兼冷却室11を示す。図1に示すように、カーボンブラック製造炉1は、反応停止帯域として、多段急冷媒体導入手段12を有する反応継続兼冷却室11を備える。多段急冷媒体導入手段12は、反応帯域からの高温燃焼ガス流に対して、水などの急冷媒体を噴霧する。反応停止帯域内では、高温燃焼ガス流を急冷媒体により急冷して反応を終結する。
また、カーボンブラック製造炉1は、反応帯域あるいは反応停止帯域において、ガス体を導入する装置を更に備えてもよい。ここで、「ガス体」としては、空気、酸素と炭化水素の混合物、これらの燃焼反応による燃焼ガス等が使用可能である。
また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は70m/g以上が好ましい。カーボンブラックのNSAが70m/g以上であることで、タイヤの耐摩耗性及び耐亀裂性をより向上することができる。また、カーボンブラックのNSAは140m/g以下が好ましい。140m/g以下であることでゴム組成物中のカーボンブラックの分散性に優れる。
なお、カーボンブラックのNSAは、JIS K 6217−2:2001(比表面積の求め方−窒素吸着法−単点法)のA法によって求められる。
ジブチルフタレート吸油量(DBP吸油量)は70ml/100g以上が好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量が70ml/100g以上であることで、タイヤの耐摩耗性及び耐亀裂性をより向上することができる。また、ゴム組成物の加工性の観点から、カーボンブラックのDBP吸油量は180ml/100g以下が好ましい。
なお、カーボンブラックのDBP吸油量は、JIS K 6217−4:2001(オイル吸収量の求め方)によって求められる。
カーボンブラック(A1)及びシリカ(A2)は、カーボンブラック(A1)の含有量(a1)とシリカ(A2)の含有量(a2)との割合が、(a1):(a2)=70〜95:30〜5となる範囲でゴム組成物に含まれる。この範囲は、カーボンブラック(A1)の含有量(a1)とシリカ(A2)の含有量(a2)との合計量(a3)中の、シリカ(A2)の比率(以下、「シリカ比率」と称することがある)が、5〜30質量%であることを意味する。
シリカ比率が5質量%未満であると、タイヤの耐亀裂性に優れず、30質量%を超えると低燃費性に優れない。シリカ比率は10〜25質量%であることが好ましく、12〜23質量%であることがより好ましい。
カーボンブラック(A1)の含有量(a1)は、ゴム組成物中の充填剤(A)の含有量とシリカ比率とが、既述の範囲である中で、自由に用いることができるが、タイヤの耐摩耗性、耐亀裂性及び低燃費性をより高める観点から、ゴム成分(B)100質量部に対して、25〜70質量部であることが好ましく、30〜65質量部であることがより好ましく、32〜60質量部であることが更に好ましく、35〜55質量部であることがより更に好ましい。
〔シリカ(A2)〕
本発明のゴム組成物は、セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が210m/g以上のシリカ(A2)を含む。
シリカ(A2)のCTAB比表面積が210m/g未満であると、タイヤの耐摩耗性と耐亀裂性に優れない。シリカ(A2)のCTAB比表面積の上限は特に制限されないが、現時点において、300m/gを超える製品は入手することができない。
シリカ(A2)のCTAB比表面積は、タイヤの耐摩耗性と耐亀裂性をより向上する観点から、215m/g以上であることが好ましく、220m/g以上であることが好ましい。
シリカ(A2)のCTAB比表面積は、ASTM−D3765−80の方法に準拠した方法で測定することができる。
シリカ(A2)としては、CTAB比表面積が210m/g以上となるものであれば特に制限はなく、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ等が挙げられる。
CTAB比表面積が210m/g以上となるシリカは、市販品でもよく、例えば、ローディア社のZeosil Premium200MP(商品名)等として、入手することができる。
カーボンブラックのCTAB比表面積(カーボンブラックCTAB)とシリカのCTAB比表面積(シリカCTAB)との比率としては、タイヤの耐摩耗性、耐亀裂性及び低燃費性を一層向上するという観点から、(シリカCTAB/カーボンブラックCTAB)=1.7〜3.5とすることが好ましく、2.0〜3.0とすることがより好ましく、2.3〜2.8とすることがより好ましい。
シリカ(A2)の含有量(a2)は既述のとおりであり、シリカ(A2)は、 ゴム組成物中の充填剤(A)の含有量とシリカ比率とが、既述の範囲である中で、自由に用いることができる。
[シランカップリング剤]
本発明のゴム組成物は、少量ではあるが、シリカ含有するため、シリカ−ゴム成分間の結合を強化して補強性をさらに高めた上で、シリカの分散性を向上させるために、本発明のゴム組成物は、更に、シランカップリング剤を用いることが望ましい。
本発明のゴム組成物中のシランカップリング剤の含有量は、シリカの含有量に対して5〜15質量%以下であることが好ましい。シランカップリング剤の含有量がシリカの含有量に対して15質量%以下であることで、ゴム成分の補強性及び分散性を改良する効果が得られ、経済性も損ないにくい。また、シランカップリング剤の含有量が、シリカの含有量に対して5質量%以上であることで、ゴム組成物中のシリカの分散性を高めることができる。
なお、シランカップリング剤としては、特に制限されず、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールトリスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド等が好適に挙げられる。
本発明のゴム組成物は、カーボンブラック(A1)及びシリカ(A2)以外の充填剤を含んでいてもよく、かかる充填剤としては、例えば、アルミナ、チタニア等の金属酸化物が挙げられる。
充填剤(A)は、カーボンブラック(A1)及びシリカ(A2)からなることが好ましく、カーボンブラック(A1)及びシリカ(A2)の合計量(a3)が、ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部であることが好ましい。
〔ゴム成分(B)〕
本発明のゴム組成物は、連続相を構成するジエン系重合体及び非連続相を構成し充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を含むゴム成分(B)を含有する。
以下、連続相を構成するジエン系重合体をジエン系重合体(B1)と称することがある。また、非連続相を構成するジエン系重合体をジエン系重合体(B2)と称することがある。
以下、「ジエン系重合体(B1)」、「ジエン系重合体(B2)」と区別して記載せず、単に「ジエン系重合体」と記載した場合、その記載事項は、ジエン系重合体(B1)とジエン系重合体(B2)の両方に共通する事項である。
ジエン系重合体(B2)は充填剤(A)と親和性を有する重合体である。ジエン系重合体(B2)が、充填剤(A)と親和性を有することで、非連続相に充填剤を偏在させることができる。
ジエン系重合体としては、天然ゴム(NR)及び合成ジエン系ゴムからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
合成ジエン系ゴムとして、具体的には、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム(BIR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体ゴム(SBIR)等が挙げられる。
連続相及び非連続相は、ジエン系重合体を、一種単独で含んでもよいし、二種以上をブレンドして含んでもよい。また、連続相及び非連続相は、本発明の効果を損なわない限度において、非ジエン系重合体を含有していてもよい。
ゴム成分(B)は、連続相と非連続相の相分離状態を保つため、連続相を構成するジエン系重合体(B1)を50〜95質量%含有し、非連続相を構成するジエン系重合体(B2)を5〜50質量%含有することが好ましい。
タイヤの耐亀裂性、耐摩耗性及び低燃費性を向上する観点から、ゴム成分(B)中のジエン系重合体(B1)の含有量(b1)は、51〜90質量%であることがより好ましく、55〜85質量%であることが更に好ましい。同様の観点から、ゴム成分(B)中のジエン系重合体(B1)の含有量(b2)は、10〜49質量%であることがより好ましく、15〜45質量%であることが更に好ましい。
連続相は、天然ゴムと合成ジエン系ゴムのいずれか一方のみを含んでいてもよいし、両方を含んでいてもよいが、タイヤの耐亀裂性を向上する観点から、少なくとも天然ゴムを含むことが好ましい。具体的には、連続相中の天然ゴムの含有量は50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましく、100質量%であってもよい。
非連続相を構成するジエン系重合体(B2)(充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体)は、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ブタジエン−イソプレン共重合体(BIR)、スチレン−ブタジエン−イソプレン共重合体(SBIR)等のブタジエン系重合体が挙げられる。ブタジエン系重合体は変性されていてもよいし、未変性であってもよい。
以上の中でも、ジエン系重合体(B2)はポリブタジエンゴム(BR)が好ましい。
非連続相は、変性ブタジエン系重合体または未変性のブタジエン系重合体のみからなっていてもよいし、更に他のジエン系重合体を含んでいてもよい。タイヤの耐亀裂性を向上する観点から、非連続相中の変性ブタジエン系重合体または未変性のブタジエン系重合体の含有量が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが更に好ましく、100質量%であってもよい。
また、ジエン系重合体(B2)は、タイヤの耐摩耗性と低燃費性を向上する観点から、充填剤(A)と親和性を有する官能基を1種以上有する変性共役ジエン系重合体であることが好ましい。
既述の変性ブタジエン系重合体は、充填剤(A)と親和性を有する官能基を1種以上有するブタジエン系重合体であることが好ましく、充填剤(A)と親和性を有する官能基を1種以上有する変性ポリブタジエンであることが好ましい。
充填剤(A)と親和性を有する官能基は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、半金属原子及び金属原子から選ばれる1種以上の原子を有する官能基が挙げられる。
半金属原子としては、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン及びテルルから選ばれる1種以上の原子が好ましく、ホウ素、ケイ素及びゲルマニウムから選ばれる1種以上の原子がより好ましく、ケイ素が特に好ましい。
金属原子としては、スズ、チタン、ジルコニウム、ビスマス及びアルミニウムから選ばれる1種以上の原子が好ましく、スズ及びチタンから選ばれる1種以上の原子がより好ましく、スズが特に好ましい。
充填剤(A)と親和性を有する官能基は、窒素原子、酸素原子、及びケイ素原子からなる群より選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
窒素原子、酸素原子、硫黄原子、半金属原子及び金属原子から選ばれる1種以上の原子を有する官能基は、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、半金属原子及び金属原子から選ばれる1種以上の原子を有する化合物(以下、「ヘテロ原子含有化合物」と称することがある)の残基である。
ヘテロ原子含有化合物が、変性剤として共役ジエン系重合体の活性末端と反応して変性共役ジエン系重合体を形成してもよいし、ヘテロ原子含有化合物としての窒素含有化合物がアルカリ金属と反応して、アニオン重合の重合開始剤を形成して、共役ジエン系重合体の開始末端に窒素含有化合物残基を有する変性共役ジエン系重合体を形成してもよい。
共役ジエン系重合体の活性末端と反応する変性剤としては、以下の、スズ化合物、窒素及びケイ素含有化合物、酸素及びケイ素含有化合物、硫黄及びケイ素含有化合物及び窒素含有化合物から選ばれる1種以上の変性剤が挙げられる。
スズ化合物としては、四塩化スズ及びトリブチル塩化スズから1種以上選ばれるスズ化合物が好適に例示される。窒素及びケイ素含有化合物としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、1−トリメチルシリル−2,2−ジメトキシ−1−アザ−2−シラシクロペンタン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン及びN,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシランから選ばれる保護された第一級アミノ基を有するシラン化合物が好適に例示され、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ヘキサメチレンイミン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ヘキサメチレンイミン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピロリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピロリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピペリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(ピペリジン−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(イミダゾール−2−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−トリメチルシリル(イミダゾール−2−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、N−トリメチルシリル(4,5−ジヒドロイミダゾール−5−イル)プロピル(メチル)ジメトキシシラン及びN−トリメチルシリル(4,5−ジヒドロイミダゾール−5−イル)プロピル(メチル)ジエトキシシランから選ばれる保護された第二級アミノ基を有するシラン化合物が好適に例示される。
また、酸素及びケイ素含有化合物としては、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、(2−グリシドキシエチル)メチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシランから1種以上選ばれるエポキシ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物が好適に例示され、硫黄及びケイ素含有化合物としては、上記エポキシ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物のエポキシ基をチオエポキシ基に置換した置き換えたチオエポキシ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物が好適に例示される。窒素含有化合物としては、ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン及び4−ジメチルアミノベンジリデンアニリンから1種以上選ばれる化合物が好適に例示される。
変性共役ジエン系重合体を形成する変性前の共役ジエン系重合体は、共役ジエン系単量体1種を重合してなる共役ジエン系単独重合体でもよいし、単量体2種以上を重合してなる共役ジエン系共重合体でもよい。共役ジエン系共重合体としては、共役ジエン系単量体2種以上を重合してなるものであってもよいし、共役ジエン系単量体1種以上と芳香族ビニル化合物1種以上とを共重合してなるものであってもよい。
共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらの中で、1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンが特に好ましい。
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロへキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらの中で、スチレン基が特に好ましい。
変性共役ジエン系重合体を形成する変性前の共役ジエン系重合体としては、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム(IBR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)などが好ましいが、タイヤトレッド性能向上の観点からポリブタジエンゴム及びポリイソプレンゴムがより好ましく、ポリブタジエンゴムが特に好ましい。
共役ジエン系重合体の重合方法としては、アニオン重合でもよいし、配位重合でもよい。
共役ジエン系重合体をアニオン重合により得る場合、重合開始剤としては、アルカリ金属化合物が用いられるが、リチウム化合物が好ましい。
重合開始剤のリチウム化合物としては、特に制限はないが、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が好ましく用いられ、前者のヒドロカルビルリチウムを用いる場合には、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、かつ他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。また、後者のリチウムアミド化合物を用いる場合には、重合開始末端に窒素含有基を有し、他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。
上記ヒドロカルビルリチウムとしては、炭素数2〜20のヒドロカルビル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロへキシルリチウム、シクロベンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応性生物などが挙げられるが、これらの中で、特にn−ブチルリチウムが好適である。
また、リチウムアミド化合物としては例えば、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジへプチルアミド、リチウムジへキシルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ−2−エチルへキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピベラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミドなどが挙げられる。これらの中で、カーボンブラックに対する相互作用効果及び重合開始能の点から、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミドなどの環状リチウムアミドが好ましく、リチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドがより好適である。
重合開始剤として、リチウムヘキサメチレンイミドを用いると、共役ジエン系重合体の開始末端に、炭素及び水素以外の原子を有する官能基として、窒素含有化合物残基であるヘキサメチレンイミノ基を有する変性共役ジエン系重合体が得られるので、さらに好ましい。
共役ジエン系重合体の開始末端に窒素含有化合物残基を有し、かつ共役ジエン系重合体の活性末端にスズ化合物残基、窒素及びケイ素含有化合物残基、酸素及びケイ素含有化合物残基、硫黄及びケイ素含有化合物残基及び窒素含有化合物残基から選ばれる1種以上の化合物残基を有する変性共役ジエン系重合体は、転がり抵抗をより低減し、低燃費性に優れ、耐摩耗性及び耐亀裂性をより改良する観点から、さらに好ましい。
リチウム化合物を重合開始剤として用い、アニオン重合によって共役ジエン系重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、前記リチウム化合物を重合開始剤として、所望により、用いられるランダマイザーの存在下にアニオン重合させることにより、目的の共役ジエン系重合体が得られる。
炭化水素系溶剤としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−へキセン、2−へキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、所望により用いられるランダマイザーとは共役ジエン系重合体のミクロ構造の制御、例えばブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン部分の1,2結合、イソプレン重合体における3,4結合の増加など、あるいは共役ジエン化合物−芳香族ビニル化合物共重合体における単量体単位の組成分布の制御、例えばブタジエンースチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイサーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。具体的には、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2,2−ビス(2−テトラヒドロフリル)−プロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピぺリジノエタンなどのエーテル類及び三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム−tert−アミレート、カリウム−tert−ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム−tert−アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。
これらのランダマイザーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、リチウム化合物1モル当たり、好ましくは0.01〜1000モル当量の範囲で選択される。
この重合反応における温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜130℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができるが、通常は単量体を実質的に液相に保つに十分な圧力で操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される個々の物質、用いる重合媒体及び重合温度等にもよるが、所望ならばより高い圧力を用いることができ、このような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られる。
一方、希土類金属化合物を重合開始剤として、配位重合で当該変性共役ジエン系重合体を製造する場合は、下記(D)成分、(E)成分、(F)成分を組み合わせて用いるのが更に好ましい。
上記配位重合に用いる(D)成分は、希土類金属化合物、及び希土類金属化合物とルイス塩基との錯化合物等から選択される。ここで、希土類金属化合物としては、希土類元素のカルボン酸塩、アルコキサイド、β−ジケトン錯体、リン酸塩及び亜リン酸塩等が挙げられ、ルイス塩基としては、アセチルアセトン、テトラヒドロフラン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、チオフェン、ジフェニルエーテル、トリエチルアミン、有機リン化合物、1価又は2価のアルコール等が挙げられる。上記希土類金属化合物の希土類元素としては、ランタン、ネオジム、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウムが好ましく、これらの中でも、ネオジムが特に好ましい。また、(D)成分として、具体的には、ネオジムトリ−2−エチルヘキサノエート,それとアセチルアセトンとの錯化合物,ネオジムトリネオデカノエート,それとアセチルアセトンとの錯化合物,ネオジムトリn−ブトキシド等が挙げられる。これら(D)成分は一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
配位重合に用いる(E)成分は、有機アルミニウム化合物から選択される。該有機アルミニウム化合物として、具体的には、式:R12 Alで表されるトリヒドロカルビルアルミニウム化合物、式:R12 AlH又はR12AlHで表されるヒドロカルビルアルミニウム水素化物(式中、R12は、それぞれ独立して炭素数1〜30の炭化水素基である)、炭素数1〜30の炭化水素基をもつヒドロカルビルアルミノキサン化合物等が挙げられる。該有機アルミニウム化合物として、具体的には、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムヒドリド、アルキルアルミニウムジヒドリド、アルキルアルミノキサン等が挙げられる。これらの化合物は一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。なお、(E)成分としては、アルミノキサンと他の有機アルミニウム化合物とを併用するのが好ましい。
配位重合に用いる(F)成分は、加水分解可能なハロゲンを有する化合物又はこれらとルイス塩基の錯化合物;三級アルキルハライド、ベンジルハライド又はアリルハライドを有する有機ハロゲン化物;非配位性アニオン及び対カチオンからなるイオン性化合物等から選択される。かかる(F)成分として、具体的には、アルキルアルミニウム二塩化物、ジアルキルアルミニウム塩化物、四塩化ケイ素、四塩化スズ、塩化亜鉛とアルコール等のルイス塩基との錯体、塩化マグネシウムとアルコール等のルイス塩基との錯体、塩化ベンジル、塩化t−ブチル、臭化ベンジル、臭化t−ブチル、トリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。これら(F)成分は一種単独で用いても、二種以上を混合して用いてもよい。
重合開始剤は、上記の(D)、(E)、(F)成分以外に、必要に応じて、重合用単量体と同じ共役ジエン化合物及び/又は非共役ジエン化合物を用いて予備的に調製してもよい。また、(D)成分又は(F)成分の一部又は全部を不活性な固体上に担持して用いてもよい。上記各成分の使用量は、適宜設定することができるが、通常、(A)成分は単量体100g当たり0.001〜0.5ミリモル(mmol)である。また、モル比で(E)成分/(D)成分は5〜1,000、(F)成分/(D)成分は0.5〜10が好ましい。
配位重合における重合温度は、−80〜150℃の範囲が好ましく、−20〜120℃の範囲が更に好ましい。また、配位重合に用いる溶媒としては、上述のアニオン重合で例示した反応に不活性な炭化水素溶媒を用いることができ、反応溶液中の単量体の濃度もアニオン重合の場合と同様である。更に、配位重合における反応圧力もアニオン重合の場合と同様であり、反応に使用する原材料も、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物等の反応阻害物質を実質的に除去したものが望ましい。
当該変性共役ジエン系重合体としては、有機アルカリ金属化合物、特にアルキルリチウムを用いてアニオン重合してなるものが好ましい。
共役ジエン重合体は、アニオン重合及び配位重合のいずれの場合においても、重合反応後に重合活性末端と上述の変性剤とを変性反応させて、変性共役ジエン系重合体を得ることができる。
変性反応の温度は、20℃以上で行うことが好ましいが、共役ジエン系重合体の重合温度をそのまま用いることができ、30〜120℃がさらに好ましい範囲として挙げられる。反応温度が低くなると重合体の粘度が上昇しすぎる、反応物の分散性が悪くなる傾向がある。一方、反応温度が高くなると、重合活性部位が失活し易くなる傾向がある。
なお、変性剤の使用量は、共役ジエン系重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.25〜3.0molの範囲が好ましく、0.5〜1.5molの範囲が更に好ましい。
〔脂肪酸金属塩(C)〕
本発明のゴム組成物は、脂肪酸金属塩(C)を含有する。
脂肪酸金属塩(C)としては、飽和脂肪酸の金属塩、不飽和脂肪酸の金属塩、又はそれらの混合物を用いることができる。
具体的には、脂肪酸金属塩(C)としては、パルミチン酸、ステアリン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等の飽和脂肪酸の金属塩;ゾーマリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、エルシン酸、鯨油酸、リノール酸、エレオステアリン酸、モロクチ酸、バリナリン酸、イワシ酸、ヒラガシラ酸、ニシン酸、リシノレイン酸、ラウロレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノエライジン酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸の金属塩が挙げられる。
上述した飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸と金属塩を形成する金属元素としては、K、Ca、Na、Mg、Zn、Co、Ni、Ba、Fe、Al、Cu及びMnよりなる群から選択された少なくとも1種の金属元素が挙げられ、Zn、K、及びCaよりなる群から選択された少なくとも1種の金属元素が好ましく、Zn(亜鉛)がより好ましい。従って、脂肪酸金属塩は、脂肪酸亜鉛であることが特に好ましい。
脂肪酸金属塩(C)として好ましくは、炭素8〜18のモノ脂肪酸の金属塩が挙げられ、具体的には、カプリル酸亜鉛、ペラルゴン酸亜鉛、カプリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、リノール酸亜鉛等が好ましく例示される。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、及びパルミチン酸亜鉛が好ましく例示される。
脂肪酸金属塩(C)は、上市されている製品を使用してもよく、具体的には、Aktiplastシリーズ(ラインケミー社製、具体的には、Aktiplast PP(主成分は、オレイン酸亜鉛及びパルミチン酸亜鉛))、ULTRALFOWシリーズ(パフォーマンスアディティブス社製)、STRUKTOL A50P(Structol社製)、エクストンL−2−G(川口化学工業株式会社製)等が例示される。
脂肪酸金属(C)塩は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
耐摩耗性及び耐亀裂性の劣化を抑制する観点から、脂肪酸金属塩(C)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましく、0.5〜7質量部であることがより好ましく、1〜5量部であることが更に好ましい。
〔脂肪酸〕
本発明のゴム組成物は、脂肪酸を含まないことが好ましく、ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量が0.5質量部以下であることが好ましい。具体的には、ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量が、0〜0.5質量部であることが好ましい。
ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量が0.5質量部以下であることで、タイヤの耐亀裂性の低下を抑制することができる。
ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量は、0〜0.3質量部であることがより好ましく、0質量部であることが更に好ましい。
(各種成分)
本発明のゴム組成物には、既述のゴム成分(B)、カーボンブラック(A1)及びシリカ(A2)、並びに必要に応じて含まれるシランカップリング剤以外に、例えば、加硫剤、加硫促進剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤等のゴム業界で通常使用される各種成分を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら各種成分としては、市販品を好適に使用することができる。また、上記ゴム組成物は、ゴム成分と、カーボンブラック(A1)と、シリカ(A2)と、適宜選択した各種成分とを配合して、バンバリーミキサー、インターナルミキサー、インテンシブミキサーなどの密閉型混練り装置、ロールなどの非密閉型混練り装置等を用いて混練り後、熱入れ、押出等することにより調製することができる。
<タイヤトレッド用ゴム組成物>
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、本発明のゴム組成物を含む。
本発明のゴム組成物は、タイヤ、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト等のベルト、ゴムクローラ、各種ホースなどの種々のゴム製品の製造に用いることができる。
本発明のゴム組成物をトレッドに用いて製造されたタイヤは、低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れることから、本発明のゴム組成物は、タイヤトレッド用ゴム組成物に適する。
<タイヤ>
本発明のゴム組成物を加硫して得られる加硫ゴムは、タイヤ、防振ゴム、免震ゴム、コンベアベルト等のベルト、ゴムクローラ、各種ホースなどの種々のゴム製品に用いることができる。
中でも、本発明のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤに用いることが好ましく、該タイヤは、低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れる
タイヤにおける本発明のゴム組成物の適用部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、タイヤケース、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーなどが挙げられる。
タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に本発明のゴム組成物及びコードからなるカーカス層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱し、加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<ゴム組成物の調製、加硫ゴムの製造と評価>
〔実施例1〜5、実施例7〜9、比較例1、比較例3、及び比較例5〜7〕
表1、4、及び5に示す配合処方のゴム組成物を常法に従って調製した。
調製したゴム組成物を加硫して加硫ゴムを作製し、加硫ゴムから切り出した試験片を用いて、タイヤの低燃費性、耐摩耗性及び耐亀裂性を評価した。結果を表4〜5に示す。
〔実施例6、比較例2、比較例4、及び比較例8〕
表1、4、及び5に示す配合処方のゴム組成物を常法に従って調製した。
調製したゴム組成物を加硫して加硫ゴムを作製し、加硫ゴムから切り出した試験片を用いて、タイヤの低燃費性、耐摩耗性及び耐亀裂性を評価する。結果を表4〜5に示す。
(1)低燃費性
〔実施例1〜5、実施例7〜9、比較例1、比較例3、及び比較例5〜7〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板形状の試験片を切り出した。株式会社上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%で、試験片の損失正接(tanδ)を求め、比較例1の値を100として指数表示した。指数値が小さいほど、損失正接(tanδ)が低くなるので低発熱性に優れることを意味する。これは、当該試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤの転がり抵抗が小さいことを意味し、試作タイヤが低燃費性に優れていることを示す。
〔実施例6、比較例2、比較例4、及び比較例8〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板形状の試験片を切り出す。株式会社上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%で、試験片の損失正接(tanδ)を求め、比較例1の値を100として指数表示する。指数値が小さいほど、損失正接(tanδ)が低くなるので低発熱性に優れることを意味する。これは、当該試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤの転がり抵抗が小さいことを意味し、試作タイヤが低燃費性に優れていることを示す。
(2)耐摩耗性
〔実施例1〜5、実施例7〜9、比較例1、比較例3、及び比較例5〜7〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板形状のゴム板を切り出した。切り出したゴム板から試験片を作製し、耐摩耗性を評価した。
耐摩耗性は、JIS K 6264−1993に準拠したランボーン摩耗試験により、試験片の摩耗量を220℃で試験して、実施例及び比較例の試験片の摩耗量を求めた。比較例1を100として、実施例及び比較例の試験片の摩耗量から、下記式により指数を算出した。
耐摩耗性指数=(比較例1の摩耗量/各試験片の摩耗量)×100
耐摩耗性指数が大きいほど、試験片の耐摩耗性が優れることを意味し、試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤが耐摩耗性に優れることを意味する。なお、「220℃で試験した」とは、試験片表面温度の最高温度が220±10℃となる下記条件で試験したことをいう。試験条件は、以下の通りである。
試験片寸法:直径×厚さ=49.0mm×5.0mm
試験片回転速度:200rpm
試験路面回転速度:20rpm
試験荷重:7kgf
試験時間:16秒
雰囲気温度:25℃
〔実施例6、比較例2、比較例4、及び比較例8〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板形状のゴム板を切り出す。切り出したゴム板から試験片を作製し、耐摩耗性を評価する。
耐摩耗性は、JIS K 6264−1993に準拠したランボーン摩耗試験により、試験片の摩耗量を220℃で試験して、実施例及び比較例の試験片の摩耗量を求める。比較例1を100として、実施例及び比較例の試験片の摩耗量から、下記式により指数を算出する。
耐摩耗性指数=(比較例1の摩耗量/各試験片の摩耗量)×100
耐摩耗性指数が大きいほど、試験片の耐摩耗性が優れることを意味し、試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤが耐摩耗性に優れることを意味する。なお、「220℃で試験する」とは、試験片表面温度の最高温度が220±10℃となる下記条件で試験することをいう。試験条件は、以下の通りである。
試験片寸法:直径×厚さ=49.0mm×5.0mm
試験片回転速度:200rpm
試験路面回転速度:20rpm
試験荷重:7kgf
試験時間:16秒
雰囲気温度:25℃
(3)耐亀裂性
〔実施例1〜5、実施例7〜9、比較例1、比較例3、及び比較例5〜7〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板状のシートを切り出した。切り出したゴムシートからJIS5号形の試験片を作製し、試験片中心部に0.5mmの亀裂を入れた。
試験片の両端を掴み、下記条件下で繰り返し入力を行い、試験片が破断するまでの回数を測定した。耐亀裂性は下記式より算出し、比較例1を100として指数表示した。
耐亀裂性指数=(各試験片の破断回数/比較例1の破断回数)×100
耐亀裂性指数が大きい程、試験片の耐亀裂性が優れることを意味し、試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤが耐亀裂性に優れることを意味する。
標点間距離:30.0mm
試験応力:1.5N(最大)、0N(最小)
周波数:5Hz
雰囲気温度:80℃
〔実施例6、比較例2、比較例4、及び比較例8〕
加硫ゴムから厚さ2mmの板状のシートを切り出す。切り出したゴムシートからJIS5号形の試験片を作製し、試験片中心部に0.5mmの亀裂を入れる。
試験片の両端を掴み、下記条件下で繰り返し入力を行い、試験片が破断するまでの回数を測定する。耐亀裂性は下記式より算出し、比較例1を100として指数表示する。
耐亀裂性指数=(各試験片の破断回数/比較例1の破断回数)×100
耐亀裂性指数が大きい程、試験片の耐亀裂性が優れることを意味し、試験片の加硫ゴムで構成される試作タイヤが耐亀裂性に優れることを意味する。
標点間距離:30.0mm
試験応力:1.5N(最大)、0N(最小)
周波数:5Hz
雰囲気温度:80℃
Figure 2019240226
〔表1中の各成分の詳細〕
表1中のゴム成分、充填剤及び脂肪酸金属塩を除く各成分の詳細は次のとおりである。
(1)シランカップリング剤:信越化学工業株式会社製、ABC−856
(2)脂肪酸:新日本理化株式会社製、商品名「ステアリン酸50S」
(3)硫黄:鶴見化学社株式会製、商品名「粉末硫黄」
(4)加硫促進剤:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーCZ−G」
(5)亜鉛華:ハクスイテック株式会社製、商品名「3号亜鉛華」
(6)老化防止剤:N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック 6C」
〔表4〜5中の各成分の詳細〕
表4〜5に示す各成分の詳細は次のとおりである。
(1)NR:天然ゴム、RSS#1
(2)変性BR:下記製造例により製造した変性ポリブタジエンゴム
(3)CB−1:旭カーボン社製、商品名「旭#70」(CTAB:83m/g、DBP吸油量:77ml/100g、NSA:101m/g、水素放出率:0.3質量%以下)
(4)CB−2:旭カーボン社製、商品名「旭#80」(CTAB:100m/g、DBP吸油量:115ml/100g、NSA:113m/g、水素放出率:0.3質量%以下)
(5)CB−3:下記製造例により製造した高水素カーボンブラック(CTAB:125m/g、DBP吸油量:170、水素放出率:0.35質量%)
(6)シリカ−1:Evonik社製、商品名「9500GR」(CTAB:220m/g)
(7)シリカ−2:Rohdia、商品名「zeosil Premium200MP」(CTAB:200m/g)
(8)シリカ−3:下記製造方法により製造したCTAB比表面積が230m/gのシリカ
(9)脂肪酸金属塩1:ラインケミー社製、商品名「Aktiplast PP」(主成分は、オレイン酸亜鉛及びパルミチン酸亜鉛)
(10)脂肪酸金属塩2:パフォーマンスアディティブス社製、商品名「ULTRA−FLOW 500」
〔変性ポリブタジエンゴム(変性BR)の製造例〕
乾燥し、窒素置換した約900mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン283g、1,3−ブタジエン50g、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.0057mmol、及びヘキサメチレンイミン0.513mmolを加え、更にn−ブチルリチウム(BuLi)0.57mmolを加えた後、撹拌装置を具えた50℃の温水浴中で4.5時間重合を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、この重合反応系に、変性剤(カップリング剤)として四塩化スズ0.100mmolを速やかに加え、更に50℃で30分間撹拌して変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6−ジ-t-ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して変性ポリブタジエンゴム(変性BR)を得た。得られた変性BRは、ブタジエン部分のビニル結合量が14%で、ガラス転移温度(Tg)が−95℃で、カップリング効率65%であった。
なお、得られた変性BRについて、1H−NMRスペクトルの積分比からブタジエン部分のビニル結合量を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による分子量分布曲線の全体の面積に対する最も高分子量側のピーク面積の割合からカップリング率を、DSCの曲線の変曲点からガラス転移温度を求めた。
〔高水素カーボンブラックの製造例(カーボンブラックCB−3の製造方法)〕
特開2015−131926号公報に示される手法に基づきカーボンブラックCB−3を製造した。具体的には、図1に示すカーボンブラック製造炉を用いて、カーボンブラックCB−3を製造した。ただし、図1において多段急冷媒体導入手段12として、第1番目の急冷媒体導入手段12−X、第2番目の急冷媒体導入手段12−Y及び最後の急冷媒体導入手段12−Zからなる3段急冷媒体導入手段を用いた。
また、製造炉内の温度をモニターするため、任意の数ヶ所に熱電対を炉内に挿入できる構造を備える上記製造炉を用いた。カーボンブラック製造炉において、燃料には比重0.8622(15℃/4℃)のA重油を用い、原料油としては下記表2に示した性状の重質油を使用した。また、カーボンブラック製造炉の操作条件及びカーボンブラックCB−3の特性を下記表3に示す。
Figure 2019240226
Figure 2019240226
〔シリカ−3の製造方法〕
10g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.5のSiO/NaO質量比)の12Lを25Lのステンレス鋼製反応器に導入した。この溶液を80℃に加熱した。全反応をこの温度で実施した。80g/Lの濃度を有する硫酸をpHが8.9の値に達するまで撹拌しながら(300rpm、プロペラ攪拌機)導入した。
230g/Lの濃度を有する珪酸ナトリウム溶液(3.5のSiO/NaO質量比を有する)を76g/分の速度で、及び80g/Lの濃度を有する硫酸を反応混合物のpHを8.9の値に維持するように設定された速度で該反応器に15分にわたって同時に導入した。しかして、かろうじて凝集した粒子のゾルが得られた。このゾルを回収し、そして冷水が循環している銅コイルを使用して急速に冷却した。反応器を迅速に清浄にした。
4Lの純水をこの25L反応器に導入した。80g/Lの濃度を有する硫酸をpHが4の値に達するまで導入した。195g/分の流量での冷却ゾル及びpHを4に設定するのを可能にする流量での硫酸(80g/Lの濃度を有する)の同時添加を40分にわたって実施した。10分間続く熟成工程を実施した。
同時ゾル/硫酸添加の40分後には、20分間にわたる76g/分の流量での珪酸ナトリウム(第1の同時添加の場合と同一の珪酸ナトリウム)及び反応混合物のpHを4の値に維持するように設定された流量での硫酸(80g/L)の同時添加があった。20分後に、酸の流れを8のpHが得られるまで停止させた。
新たな同時添加を60分にわたって76g/分の珪酸ナトリウム流量で(第1の同時添加の場合と同一の珪酸ナトリウム)及び反応混合物のpHを8の値に維持するように設定された硫酸(80g/Lの濃度を有する)の流量で実施した。撹拌速度を混合物が非常に粘稠になったときに増加させた。
この同時添加後に、反応混合物を80g/Lの濃度を有する硫酸によって5分間にわたって4のpHにした。混合物を10分にわたってpH4で熟成させた。
スラリーを減圧下で濾過及び洗浄し(15%のケーク固形分)、希釈後、得られたケークを機械的に砕解した。得られたスラリーをタービン噴霧乾燥機によって噴霧乾燥させ、シリカ−3を得た。
CB−1〜CB−3の水素放出率は、(1)カーボンブラック試料を105℃の恒温乾燥機中で1時間乾燥し、デシケータ中で室温(23℃)まで冷却し、(2)スズ製のチューブ状サンプル容器に約10mgを精秤し、圧着・密栓し、(3)ガスクロマトグラフ装置(島津製作所製「GC−9A」)を使用して、アルゴン気流下、2000℃で15分間加熱したときの水素ガス発生量を測定し、その水素ガス発生量を質量%で表示した。
Figure 2019240226
Figure 2019240226
表4〜5から明らかなように、比較例の加硫ゴムは、耐摩耗性と耐亀裂性のいずれかが損なわれているのに対し、実施例の加硫ゴムは、低燃費性を損なわずに、耐摩耗性と耐亀裂性のいずれにも優れていることがわかる。
実施例1と比較例3;実施例2と比較例4;実施例3と比較例5は、それぞれ、ゴム成分、充填剤及びシランカップリング剤の量が同じで、実施例では脂肪酸を用い、比較例では脂肪酸金属塩−1を用いている点で異なる成分組成である。それぞれの対比からわかるように、耐亀裂性は、実施例1は比較例3よりも優れ、実施例2は比較例4よりも優れ、実施例3は比較例5よりも優れていることがわかる。
実施例の加硫ゴムをタイヤに適用すれば、低燃費性を損なわずに、耐摩耗性と耐亀裂性のいずれにも優れるタイヤとなることが期待される。
本発明のゴム組成物を用いることで、低燃費性を損なわずに耐摩耗性及び耐亀裂性に優れるタイヤが得られるため、本発明のゴム組成物を用いたタイヤは、乗用車用、軽乗用車用、軽トラック用及び重荷重用{トラック・バス用、オフザロードタイヤ用(鉱山用車両用、建設車両用、小型トラック用等)}等の各種タイヤのタイヤケース、トレッド部材等に好適に用いられる。
1 カーボンブラック製造炉
10 反応室
11 反応継続兼冷却室
12 多段急冷媒体導入手段

Claims (9)

  1. セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が30〜150m/gのカーボンブラック(A1)及びセチルトリメチルアンモニウムブロミド比表面積が210m/g以上のシリカ(A2)を含む充填剤(A)と、
    連続相を構成するジエン系重合体及び非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を含むゴム成分(B)と、
    脂肪酸金属塩(C)と、
    を含有し、
    前記充填剤(A)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対して30〜80質量部であり、
    前記カーボンブラック(A1)の含有量(a1)と前記シリカ(A2)の含有量(a2)との割合が、(a1):(a2)=70〜95:30〜5であるゴム組成物。
  2. 前記脂肪酸金属塩(C)の含有量が、前記ゴム成分(B)100質量部に対し、0.1〜10質量部である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分(B)が、前記連続相を構成するジエン系重合体を50〜95質量%含有し、前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体を5〜50質量%含有し、前記連続相を構成するジエン系重合体が天然ゴムを含み、前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体が前記充填剤(A)と親和性を有する官能基を1種以上有する変性共役ジエン系重合体を含む請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分(B)100質量部に対する脂肪酸の含有量が、0〜0.5質量部である請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  5. 前記カーボンブラック(A1)の水素放出率が0.3質量%よりも高い請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  6. 前記充填剤(A)と親和性を有する官能基が、窒素原子、酸素原子、及びケイ素原子からなる群より選択される少なくとも1つを含む請求項3〜5のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  7. 前記非連続相を構成し前記充填剤(A)と親和性を有するジエン系重合体が変性ポリブタジエンである請求項1〜6のいずれか1項に記載のゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴム組成物を含むタイヤトレッド用ゴム組成物。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤ。
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