JPWO2019124084A1 - 誘導加熱装置 - Google Patents
誘導加熱装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2019124084A1 JPWO2019124084A1 JP2019560949A JP2019560949A JPWO2019124084A1 JP WO2019124084 A1 JPWO2019124084 A1 JP WO2019124084A1 JP 2019560949 A JP2019560949 A JP 2019560949A JP 2019560949 A JP2019560949 A JP 2019560949A JP WO2019124084 A1 JPWO2019124084 A1 JP WO2019124084A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical filter
- filter
- detection unit
- infrared energy
- induction heating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 title claims abstract description 85
- 230000006698 induction Effects 0.000 title claims abstract description 43
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims abstract description 135
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 97
- 238000010411 cooking Methods 0.000 claims abstract description 58
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 claims description 36
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 17
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 17
- 230000003321 amplification Effects 0.000 description 4
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 description 4
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 2
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 2
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 2
- 238000005286 illumination Methods 0.000 description 1
- 239000000696 magnetic material Substances 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
- G01J5/10—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using electric radiation detectors
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/02—Induction heating
- H05B6/10—Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications
- H05B6/12—Cooking devices
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
- Induction Heating Cooking Devices (AREA)
Abstract
誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。トッププレートには、調理容器が載置される。検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、トッププレートと検出部との間に配置される。加熱コイルは、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギに応じて高周波電流を加熱コイルに供給する。光学フィルタは、変更可能なフィルタ特性を有する。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギの量に応じて、光学フィルタのフィルタ特性を変更する。
Description
本開示は、一般家庭、オフィス、レストランなどで使用される誘導加熱装置に関する。
従来、誘導加熱装置には、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出することで、温度を計測するものがある。このような誘導加熱装置は、調理容器の載置状況や周辺の光の影響を受け易い。
そこで、不要な光に含まれる赤外線エネルギを除去するために、光学フィルタが用いられる。この光学フィルタのフィルタ特性は、不要な光の想定される最大の赤外線エネルギに応じて設計される(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記従来の誘導加熱装置では、不要な光が少ない場合でも、赤外線エネルギの一部が光学フィルタによって遮断され、赤外線エネルギの検出装置に到達しない。このため、受光する赤外線エネルギの量は減少する。その結果、感度が低下して誤差が大きくなるとともに、検出可能な調理容器の下限温度が高くなる。
本開示は、上記従来の問題を解決するもので、温度検出範囲を広げるとともに温度検出精度を向上させることを目的とする。
本開示の一態様の誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。
トッププレートには、調理容器が載置される。検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、トッププレートと検出部との間に配置される。加熱コイルは、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる。
制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギに応じて高周波電流を加熱コイルに供給する。光学フィルタは、変更可能なフィルタ特性を有する。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギの量に応じて、光学フィルタのフィルタ特性を変更する。
本開示によれば、誘導加熱装置の使用環境に応じて光学フィルタのフィルタ特性を変更することによって、温度検出範囲を広げるとともに温度検出精度を向上させることができる。調理容器の正確な温度に基づいて火力を制御することで、所望の調理性能が得られる。
本開示の第1の態様の誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。
トッププレートには、調理容器が載置される。検出部は、調理容器から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタは、トッププレートと検出部との間に配置される。加熱コイルは、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる。
制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギに応じて高周波電流を加熱コイルに供給する。光学フィルタは、変更可能なフィルタ特性を有する。制御部は、検出部により検出された赤外線エネルギの量に応じて、光学フィルタのフィルタ特性を変更する。
本開示の第2の態様の誘導加熱装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタのフィルタ特性は、検出部の感度波長域内で変更される透過波長域を有する。
本開示の第3の態様の誘導加熱装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタは、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成される。
本開示の第4の態様の誘導加熱装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタは複数のフィルタを含む。光学フィルタのフィルタ特性は、複数のフィルタのいずれかをトッププレートと検出部との間の光路上に配置することで変更される。
本開示の第5の態様の誘導加熱装置では、第1の態様に加えて、光学フィルタは微小電気機械システムデバイスで構成される。
本開示の第6の態様の誘導加熱装置では、第1の態様に加えて、制御部は、加熱前に検出部により検出された赤外線エネルギから光学フィルタのフィルタ特性を決定する。
本開示の第7の態様の誘導加熱装置では、第6の態様に加えて、制御部は、加熱前に検出部3により検出された赤外線エネルギの量が少ないほど、光学フィルタのカットオフ波長をより短い波長に設定する。
以下、本開示の誘導加熱装置について、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態では、周知事項の説明、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1に係る誘導加熱装置のブロック図である。
図1は、本開示の実施の形態1に係る誘導加熱装置のブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る誘導加熱装置は、トッププレート2と検出部3と光学フィルタ4と加熱コイル5と制御部6とレンズ7とを備える。
トッププレート2は、誘導加熱装置の外郭を形成する筐体の一部であり、その上に調理容器1が載置される。
調理容器1は、通常は磁性材料で形成された、例えば鍋、フライパン、やかんである。調理容器1は、加熱コイル5の上方に位置するトッププレート2に載置され、加熱コイル5と磁気結合する。
検出部3は、調理容器1から放射される赤外線エネルギを、トッププレート2を通して受光し、受光したエネルギの量に基づいて調理容器1の温度を演算し、その温度情報を制御部6に送る。
検出部3は、赤外線センサと増幅部と演算部とを備える。赤外線センサは、赤外線エネルギを受光し、その赤外線エネルギの量に応じた信号を出力する。増幅部は、赤外線センサの出力信号を増幅する。演算部は、増幅部の出力信号から温度を演算する。
演算部は制御部6に含まれてもよい。増幅部と赤外線センサとが一体的に構成されてもよい。赤外線センサには、例えば、フォトダイオードなどの量子型や、サーモパイルなどの熱型が含まれる。
検出部3は、調理容器1からの赤外線エネルギを直接受光する。このため、検出部3は、調理容器1とトッププレート2との接触面積やトッププレート2の熱容量に影響されることなく、調理容器1の温度変動を即座に検出することができる。
光学フィルタ4は、トッププレート2と検出部3との間に配置され、不要な赤外線エネルギを遮断する。光学フィルタ4は、特定の範囲の波長を有する赤外線エネルギを透過させるバンドパスフィルタ、または、所定の波長以上の波長を有する赤外線エネルギを透過させるローパスフィルタである。
光学フィルタ4は、ガラス基材に光学薄膜などを形成したもの、光を吸収する物質をガラスに混ぜたものを含む。レンズ7は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出部3に集中させる。
制御部6は、使用者の指示に応じて加熱電力を設定するとともに、検出部3により検出された温度に応じて加熱電力の調整または停止を行う。制御部6は、インバータ回路(図示せず)を含み、加熱電力に応じた高周波電流を加熱コイル5に供給するように、インバータ回路を制御する。
例えば、揚げ物調理を行うためのモードで加熱を開始した場合、制御部6は、調理容器1の温度を所定値に維持するように加熱電力を調整する。制御部6は、調理容器1の温度が異常に高くなると、加熱電力の低減または停止を行う。
制御部6は、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムICなどによって構成される。
加熱コイル5は、インバータ回路により供給された高周波電流に応答して誘導磁界を発生させ、トッププレート2上の調理容器1を誘導加熱する。
このような誘導加熱装置において、調理容器1からの赤外線エネルギ以外の赤外線エネルギは測定誤差の要因となる。具体的には、この赤外線エネルギは照明や太陽光などの外乱光である。
トッププレート2の透過波長域は、おおよそ0.4〜3.0μmである。そのため、検出部3は、それと同じ範囲の分光感度特性を有しなければならない。照明は可視光であるため、おおよそ0.4〜0.76μmの波長を有する。太陽光は広いスペクトルを持つ。しかし、そのスペクトルのピークは0.5μmの波長を有し、大半のエネルギは1.3μm以下の波長を有する。
誘導加熱装置では、検出部3は、0.3〜1.1μm、0.8〜1.7μm、0.9〜2.1μmなどの分光感度特性を有する赤外線センサで構成される場合が多い。このような赤外線センサを使用した場合、照明や太陽光の赤外線エネルギによるノイズに、調理容器1から放射された赤外線エネルギが埋もれてしまう。
赤外線センサの分光感度波長域における短波長側のエネルギには、多くのノイズが含まれる。このため、光学フィルタ4を用いて短波長側のエネルギを遮断することで、S/N比を向上させることができる。
図2Aは、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。量子型の赤外線センサの場合、特定の波長域(λ1〜λ2)の赤外線エネルギには反応し、それ以外の波長域の赤外線エネルギには反応しない。以下、λ1〜λ2の波長域を、検出部3の感度波長域という。
図2Aに示すように、感度波長域内で波長によって感度は異なる。最も感度の高い波長(図2Aではλ3)はピーク感度波長と呼ばれる。なお、熱型の赤外線センサでは、波長に依らず感度は一定であり、感度波長域も広い。
図2B、図2Cは、光学フィルタ4のフィルタ特性を示す。光学フィルタ4のカットオフ波長は、想定されるノイズ量と、測定したい調理容器1の温度と、検出部3の受光感度とに基づいて決定される。
想定されるノイズ量が大きい場合、光学フィルタ4のフィルタ特性は、カットオフ波長が長波長側に設定された第1のフィルタ特性(図2B参照)に設定される。想定されるノイズ量が小さい場合、光学フィルタ4のフィルタ特性は、カットオフ波長が短波長側に設定された第2のフィルタ特性(図2C参照)に設定される。ここで、図2A〜図2Cに示すように、λ4、λ5は、λ1より大きく、λ2より小さい。λ4はλ5より大きい。
従来、光学フィルタ4のカットオフ波長は変更されない。このため、カットオフ波長は、想定される範囲内の最長の値に設定される。これにより、想定される範囲内のノイズであれば、調理容器1の温度を測定することができる。
しかしながら、実際には、想定される最大のノイズが存在することは少ない。この場合、調理容器1から放射される赤外線エネルギも、光学フィルタ4によって遮断される。このため、検出部3により受光される赤外線エネルギは減少し、検出可能な調理容器1の下限温度は高くなる。
本実施の形態では、光学フィルタ4は、そのフィルタ特性が制御部6によって変更可能に構成される。これにより、検出部3の分光感度波長域を有効に使用することできる。その結果、S/N比が向上し、正確に温度を検出することが可能となる。
図3Aは、図2Aと同様、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。図3Bは、光学フィルタ4のフィルタ特性を示す。図3Bに示すように、光学フィルタ4は、λ4のカットオフ波長を有するローパスフィルタである。
このようなフィルタ特性を有する光学フィルタ4を、調理容器1と赤外線センサとを結ぶ光路上に配置すると、光学フィルタ4は、λ4〜λ2の波長域の赤外線エネルギを透過させ、λ1〜λ4の波長域の赤外線エネルギを遮断する。
このため、赤外線センサは、λ1〜λ4の波長域の赤外線エネルギを受光することができない。すなわち、赤外線センサは、λ1〜λ4の波長域で感度を有しない。一方、λ4以上の波長域には、赤外線センサの受光感度がそのまま現れる。従って、光学フィルタ4と組み合わされた赤外線センサは、等価的に図3Cに示すような分光感度特性を有すると考えることができる。
以上のように、本実施の形態では、光学フィルタ4は、変更可能なフィルタ特性を有する。図2Bに示す第1のフィルタ特性と、図2Cに示す第2のフィルタ特性とを切り替えて、赤外線センサの分光感度特性を変更することで、調理容器1の温度をより正確に検出することが可能となる。
(実施の形態2)
以下、本開示の実施の形態2に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態では、光学フィルタ4が、ローパスフィルタではなくバンドパスフィルタで構成される点である。
以下、本開示の実施の形態2に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。実施の形態1と異なるのは、本実施の形態では、光学フィルタ4が、ローパスフィルタではなくバンドパスフィルタで構成される点である。
図4Aは、検出部3に含まれた赤外線センサの分光感度特性を示す。図4Bは光学フィルタ4の第1のフィルタ特性を示し、図4Cは光学フィルタ4の第2のフィルタ特性を示す。
光学フィルタ4の第1のフィルタ特性を示す図4Bにおいて、λ4、λ5はλ1より大きく、λ2より小さい。光学フィルタ4は、図4Aに示す検出部3の分光感度特性に対してバンドパスフィルタとして機能する。
仮にλ5がλ2より大きいと、λ5は検出部3の感度波長域外となる。この場合、光学フィルタ4は実質的にローパスフィルタとして機能する。従って、光学フィルタ4がバンドパスフィルタとして機能するためには、λ5はλ2より小さくなければならない。
同様に、光学フィルタ4の第2のフィルタ特性を示す図4Cにおいて、λ6、λ7はλ1より大きく、λ2より小さい。光学フィルタ4は、図4Aに示す検出部3の分光感度特性に対してバンドパスフィルタとして機能する。
λ4をλ6より大きくすると、ノイズが多い場合のための第1のフィルタ特性と、ノイズが少ない場合のための第2のフィルタ特性とを有する光学フィルタ4を構成することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、バンドパスフィルタである光学フィルタ4を用いて、検出部3の分光感度特性の短波長側に含まれた外乱光によるノイズを除去することができる。
(実施の形態3)
以下、本開示の実施の形態3に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。
以下、本開示の実施の形態3に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。
本実施の形態では、光学フィルタ4は複数のフィルタを有する。複数のフィルタのいずれかが、トッププレート2と検出部3との間の光路上に配置される。これにより、光学フィルタ4のフィルタ特性が変更される。
図5は、本実施の形態の要部を示す模式図である。図5に示すように、レンズ7は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出部3に集中させる。
光学フィルタ4に含まれた複数のフィルタのうち、使用されるフィルタは、レンズ7と検出部3との間の光路(図5におけるハッチング部分)を完全に覆うように配置される。これにより、レンズ7を通った不要な赤外線エネルギは、光学フィルタにより遮断され、検出部3に到達することがない。光学フィルタ4に含まれた複数のフィルタのうち、使用されないフィルタは、光路から完全に外れた位置に配置される。
図6A、図6B、図7A、図7Bは、光学フィルタ4のフィルタ特性がどのように変更されるかを示す模式図である。
光学フィルタ4は、フィルタ4a、4bを含む。フィルタ4a、4bは、それぞれ第1のフィルタ特性、第2のフィルタ特性を有する。図6A、図6Bに示す例では、搬出部8は、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えるために、制御部6の指令に応じてフィルタ4a、4bを水平移動させる。
図6Aでは、フィルタ4aは、レンズ7と検出部3との間の光路を完全に覆うように配置され、フィルタ4bは、光路から完全に外れた位置に配置される。図6Bでは、フィルタ4aは、光路から完全に外れた位置に配置され、フィルタ4bは、光路を完全に覆うように配置される。本構成によれば、誘導加熱装置の高さを抑制することが可能となる。
図7A、図7Bに示す例では、搬出部8は、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えるために、制御部6の指令に応じて、フィルタ4a、4bを水平な回転軸に関して回転移動させる。
図7Aでは、フィルタ4aは、レンズ7と検出部3との間の光路を完全に覆うように配置され、フィルタ4bは、光路から完全に外れた位置に配置される。図7Bでは、フィルタ4aは、光路から完全に外れた位置に配置され、フィルタ4bは、光路を完全に覆うように配置される。本構成によれば、誘導加熱装置の平面視における面積を抑制することが可能となる。
(実施の形態4)
以下、本開示の実施の形態4に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。本実施の形態では、光学フィルタ4が、微小電気機械システム(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)デバイスで構成される。
以下、本開示の実施の形態4に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。本実施の形態では、光学フィルタ4が、微小電気機械システム(MEMS:Micro Electro Mechanical Systems)デバイスで構成される。
MEMSは、半導体の集積回路に立体形状や可動構造が形成され、例えば、外部電圧によってその可動構造を動かすことにより、様々な機能を実現する。
本実施の形態では、MEMSデバイスで構成された光学フィルタ4の可動構造を動かすことにより、光学フィルタ4のフィルタ特性を切り替えて、検出部3の分光感度特性を変更する。
図8は、本実施の形態の要部を示すブロック図である。図8において、制御部6は、MEMSデバイスの可動構造を動かすために、光学フィルタ4に必要な電圧を供給する。これにより、光学フィルタ4のフィルタ特性が変更される。
(実施の形態5)
以下、本開示の実施の形態5に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。本実施の形態では、制御部6は、加熱前に検出部3により検出されたエネルギから光学フィルタ4のフィルタ特性を決定する。
以下、本開示の実施の形態5に係る誘導加熱装置について説明する。本実施の形態における基本的な構成は、実施の形態1と同じである。本実施の形態では、制御部6は、加熱前に検出部3により検出されたエネルギから光学フィルタ4のフィルタ特性を決定する。
実施の形態1で説明したように、外乱光の赤外線エネルギが多いか少ないかによって、光学フィルタ4のフィルタ特性が切り替えられる。外乱光の赤外線エネルギの量を判定するのは、加熱前が最も相応しい。なぜならば、調理容器1から放射される赤外線エネルギは加熱前が最も少ないからである。
通常、外乱光である照明や太陽光は、短時間で変化しない。しかし、照明のオンオフ、調光、照明と検出部3の間を遮る障害物などにより、検出部3で検出された赤外線エネルギが短時間で変化する。太陽光に関しても、カーテンの開閉や障害物などが原因で、同様のことが起こりうる。
しかしながら、これらは例外的であり、通常はあまり起こらない。このような短時間での変化は、調理容器1から放射される赤外線エネルギでは起こり得ないような速度で発生するため、その変化の要因を推定することができる。
以上のように、加熱前には調理容器1から赤外線エネルギはほとんど放射されない。加熱前に、検出部3により検出された赤外線エネルギのほとんどは、外乱光の赤外線エネルギである。従って、制御部6は、この赤外線エネルギの量に応じて、光学フィルタ4のフィルタ特性を変更すればよい。
図9Aは、本実施の形態における光学フィルタ4のフィルタ特性を示す図である。図9Bは、本実施の形態における、赤外線エネルギの波長と検出部3による受光量との関係を示す図である。
図示しない操作部により加熱開始が指示されると、制御部6は、まず光学フィルタ4のカットオフ波長を最も大きい値に設定する。図9A、図9Bに示すように、この場合、光学フィルタ4のカットオフ波長はλ4であり、検出部3により検出された赤外線エネルギの量はEaである。
次に、制御部6は、光学フィルタ4のカットオフ波長を1段階短い波長、すなわちλ3に変更する。この場合、検出部3により検出された赤外線エネルギの量はEaのままである。従って、光学フィルタ4のカットオフ波長は、λ4よりλ3の方が好ましい。
光学フィルタ4のカットオフ波長を短くしても、検出部3により検出された赤外線エネルギの量が変わらなければ、光学フィルタ4のカットオフ波長は短い方が好ましい。なぜならば、検出部3は、外乱光の影響を受けることなく、調理容器1から放射された赤外線エネルギを多く受光することができるからである。
さらに、制御部6は、光学フィルタ4のカットオフ波長を1段階短い波長、すなわちλ2に変更する。この場合、検出部3により検出された赤外線エネルギの量はEaのままである。従って、光学フィルタ4のカットオフ波長は、λ3よりλ2の方が好ましい。
さらに、制御部6は、光学フィルタ4のカットオフ波長を1段階短い波長、すなわちλ1に変更する。この場合、検出部3により検出された赤外線エネルギの量は増加し、Eaより多いEbとなる。これは、カットオフ波長を短くしたことにより、検出部3により検出された外乱光の量が増加したことを意味する。
従って、制御部6は、光学フィルタ4のカットオフ波長を、検出部3により検出された赤外線エネルギの量がEaのままである最も短い波長であるλ2に設定して、調理容器1の加熱を開始する。このようにして、制御部6は、光学フィルタ4のフィルタ特性を決定する。この条件の下で、検出部3は、最も精度良く調理容器1の温度を検出することができる。
加熱前に検出部3により検出された赤外線エネルギが少ないということは、外乱光の赤外線エネルギが少ないことを意味する。この場合、光学フィルタ4のカットオフ波長をより短い波長に設定して検出部3の感度波長域を広くしても、外乱光の影響は少ない。そのため、検出部3により検出された赤外線エネルギの量が少ないほど、制御部6は、光学フィルタ4のカットオフ波長をより短い波長に設定する。
本実施の形態によれば、小型で動作の安定した誘電加熱装置を実現することができる。その結果、使用者の利便性が向上する。
以上のように、本開示の一態様の誘導加熱装置は、トッププレートと検出部と光学フィルタと加熱コイルと制御部とを備える。
トッププレート2には、調理容器1が載置される。検出部3は、調理容器1から放射された赤外線エネルギを検出する。光学フィルタ4は、トッププレート2と検出部3との間に配置される。加熱コイル5は、調理容器1を加熱するために誘導磁界を発生させる。
制御部6は、検出部3により検出された赤外線エネルギに応じて高周波電流を加熱コイル5に供給する。光学フィルタ4は、変更可能なフィルタ特性を有する。制御部6は、検出部3により検出された赤外線エネルギの量に応じて、光学フィルタ4のフィルタ特性を変更する。
本態様によれば、その使用環境に応じて光学フィルタ4のフィルタ特性を変更することによって、調理容器1から放射される赤外線エネルギをできるだけ多く検出部3に到達させることができる。その結果、S/N比が向上するとともに、検出可能な調理容器1の下限温度を下げることができる。
従って、調理容器1の温度検出範囲を広げるとともに温度検出精度を向上させることができる。調理容器1の正確な温度に基づいて火力を制御することで、所望の調理性能が得られる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、光学フィルタ4のフィルタ特性は、検出部3の感度波長域内で変更される透過波長域を有する。本態様によれば、調理容器1からの赤外線エネルギ以外の赤外線エネルギが検出部3に入射しても、光学フィルタ4でその赤外線エネルギを遮断することで、S/N比を向上させることが可能となる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、光学フィルタ4は、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成される。本態様によれば、必要な感度波長域より短い波長の赤外線エネルギを受光しないようにすることで、外乱光の影響を排除することができる。その結果、正確に温度を測定することができる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、光学フィルタ4は複数のフィルタを含む。光学フィルタ4のフィルタ特性は、複数のフィルタのいずれかをトッププレート2と検出部3との間の光路上に配置することで変更される。本態様によれば、複数の異なる感度波長域を有する検出部3を構成することができる。その結果、正確に温度を測定することができる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、光学フィルタ4はMEMSデバイスで構成される。本態様によれば、光学フィルタ4を小型化することができる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、制御部6は、加熱前に検出部3により検出された赤外線エネルギから光学フィルタ4のフィルタ特性を決定する。本態様によれば、最適な光学フィルタ4のフィルタ特性を選択することが可能となる。
本開示の一態様の誘導加熱装置において、制御部6は、加熱前に検出部3により検出された赤外線エネルギの量が少ないほど、光学フィルタ4のカットオフ波長をより短い波長に設定する。
加熱前に検出部3により検出された赤外線エネルギが少ない場合、調理容器1からの赤外線エネルギ以外の赤外線エネルギが少ない。この場合、光学フィルタ4のカットオフ波長をより短い波長に設定して検出部3の感度波長域を広くしても、外乱光の影響は少ない。
これにより、調理容器1から放射される赤外線エネルギを多く受光することができる。その結果、S/N比を向上させるとともに、検出可能な調理容器1の下限温度を下げることができる。
本開示は、民生用および業務用の誘導加熱装置に適用可能である。
1 調理容器
2 トッププレート
3 検出部
4 光学フィルタ
4a、4b フィルタ
5 加熱コイル
6 制御部
7 レンズ
8 搬出部
2 トッププレート
3 検出部
4 光学フィルタ
4a、4b フィルタ
5 加熱コイル
6 制御部
7 レンズ
8 搬出部
Claims (7)
- 調理容器を載置するためのトッププレートと、
前記調理容器から放射された赤外線エネルギを検出するように構成された検出部と、
前記トッププレートと前記検出部との間に配置された光学フィルタと、
前記調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させるように構成された加熱コイルと、
前記検出部により検出された前記赤外線エネルギに応じて高周波電流を前記加熱コイルに供給するように構成された制御部と、を備え、
前記光学フィルタは、変更可能なフィルタ特性を有し、
前記制御部は、前記検出部により検出された前記赤外線エネルギの量に応じて、前記フィルタ特性を変更するように構成された、誘導加熱装置。 - 前記光学フィルタの前記フィルタ特性が、前記検出部の感度波長域内で変更される透過波長域を有する、請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記光学フィルタが、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタで構成された、請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記光学フィルタが複数のフィルタを含み、前記光学フィルタの前記フィルタ特性が、前記複数のフィルタのいずれかを前記トッププレートと前記検出部との間の光路上に配置することで変更される、請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記光学フィルタが微小電気機械システムデバイスで構成された、請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記制御部が、加熱前に前記検出部により検出された前記赤外線エネルギから前記光学フィルタの前記フィルタ特性を決定するように構成された、請求項1に記載の誘導加熱装置。
- 前記制御部が、前記検出部により検出された前記赤外線エネルギの量が少ないほど、前記光学フィルタのカットオフ波長をより短い波長に設定する、請求項6に記載の誘導加熱装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017241286 | 2017-12-18 | ||
JP2017241286 | 2017-12-18 | ||
PCT/JP2018/044813 WO2019124084A1 (ja) | 2017-12-18 | 2018-12-06 | 誘導加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2019124084A1 true JPWO2019124084A1 (ja) | 2020-12-17 |
Family
ID=66992746
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019560949A Pending JPWO2019124084A1 (ja) | 2017-12-18 | 2018-12-06 | 誘導加熱装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2019124084A1 (ja) |
WO (1) | WO2019124084A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20240192059A1 (en) | 2021-05-07 | 2024-06-13 | Trinamix Gmbh | Device and method for monitoring an emission temperature of a radiation emitting element |
JP2024519730A (ja) | 2021-05-07 | 2024-05-21 | トリナミクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 放射線放出素子の放射温度を監視する装置及び方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01227986A (ja) * | 1988-03-08 | 1989-09-12 | Tomomichi Nakajima | 人数測定センサー |
JPH05191728A (ja) * | 1992-01-09 | 1993-07-30 | Fujitsu Ltd | 赤外線撮像装置 |
JP3969986B2 (ja) * | 2001-09-28 | 2007-09-05 | 大阪瓦斯株式会社 | クッキングヒータ装置 |
JP4356724B2 (ja) * | 2006-09-20 | 2009-11-04 | 株式会社デンソー | 赤外線式ガス検知装置およびそのガス検知方法 |
JP2009004141A (ja) * | 2007-06-20 | 2009-01-08 | Panasonic Corp | 多口加熱調理器 |
ES2388805T3 (es) * | 2007-08-13 | 2012-10-18 | Panasonic Corporation | Cocina de calentamiento por inducción |
JP2013062188A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Toshiba Corp | 誘導加熱調理器 |
GB2497296B (en) * | 2011-12-05 | 2017-07-12 | Gassecure As | Gas sensors |
DE102012210851A1 (de) * | 2012-06-26 | 2014-01-02 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Induktionskochgerät mit IR-Sensor |
JP6198411B2 (ja) * | 2013-03-04 | 2017-09-20 | 大阪瓦斯株式会社 | 温度測定装置 |
-
2018
- 2018-12-06 WO PCT/JP2018/044813 patent/WO2019124084A1/ja active Application Filing
- 2018-12-06 JP JP2019560949A patent/JPWO2019124084A1/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2019124084A1 (ja) | 2019-06-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8212192B2 (en) | Induction heating cooker | |
JP4776636B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
US6169486B1 (en) | Monitoring and control system for monitoring the temperature of a glass ceramic cooktop | |
US20100102054A1 (en) | Induction heating device | |
JP5083283B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP5077268B2 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JPWO2019124084A1 (ja) | 誘導加熱装置 | |
JP4492135B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP2012098088A (ja) | 温度センサ | |
JP4393799B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP5244861B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP4345580B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP4345504B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP2009252633A (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JPWO2019124129A1 (ja) | 温度検出装置および誘導加熱装置 | |
JP2008117783A (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP2009004141A (ja) | 多口加熱調理器 | |
JP4381918B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP4497196B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP5209399B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP4357938B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP4222216B2 (ja) | 誘導加熱調理器 | |
JP5920388B2 (ja) | 温度センサ | |
JP2008262933A (ja) | 誘導加熱調理器 | |
CN103687120B (zh) | 感应加热烹调器 |