JPWO2017047460A1 - 接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 - Google Patents
接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2017047460A1 JPWO2017047460A1 JP2017539850A JP2017539850A JPWO2017047460A1 JP WO2017047460 A1 JPWO2017047460 A1 JP WO2017047460A1 JP 2017539850 A JP2017539850 A JP 2017539850A JP 2017539850 A JP2017539850 A JP 2017539850A JP WO2017047460 A1 JPWO2017047460 A1 JP WO2017047460A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- polyacetal copolymer
- group
- polyacetal
- fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F6/00—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
- D01F6/58—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products
- D01F6/66—Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolycondensation products from polyethers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L59/00—Compositions of polyacetals; Compositions of derivatives of polyacetals
- C08L59/04—Copolyoxymethylenes
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F8/00—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof
- D01F8/04—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof from synthetic polymers
- D01F8/16—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof from synthetic polymers with at least one other macromolecular compound obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds as constituent
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D03—WEAVING
- D03D—WOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
- D03D15/00—Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used
- D03D15/40—Woven fabrics characterised by the material, structure or properties of the fibres, filaments, yarns, threads or other warp or weft elements used characterised by the structure of the yarns or threads
- D03D15/497—Knitted threads
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D10—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
- D10B2321/00—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
- D10B2321/06—Fibres made from polymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds polymers of unsaturated alcohols, e.g. polyvinyl alcohol, or of their acetals or ketals
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
- Bedding Items (AREA)
- Knitting Of Fabric (AREA)
Abstract
Description
<1>オキシメチレン基と下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、
前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、かつ
JIS L 1096 A法にしたがって測定され、下記数式[1]で定義される、前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維。
(式(1)中、R0及びR0’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR0及びR0’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは2〜6の整数を表す。)
(数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表し、Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表す。)
<2>前記ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が60%以上である、<1>に記載の繊維。
<3>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<4>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維をポリアセタールコポリマー(X)で被覆した多層繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<5>前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)を有する複合繊維である、<1>又は<2>に記載の繊維。
<6>前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー(X)以外のポリアセタールコポリマー、ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、及びこれらのエラストマーから選択される1種類又は2種類以上である、<4>又は<5>に記載の繊維。
<7><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた衣料品。
<8><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた寝装品。
<9><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いたインテリア品。
<10><1>〜<6>のいずれか一項に記載の繊維を用いた自動車内装品。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、オキシメチレン基と後述する一般式(1)で表されるオキシアルキレン基を含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、かつJIS L 1096 A法にしたがって測定され、後述する下記数式[1]で定義される前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維である。
本発明の接触冷感用繊維は、オキシメチレン基と後述する一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%である。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維は、従来公知の繊維の製造方法にしたがって製造できる。例えば、ポリアセタールコポリマー(X)のペレットを溶融紡糸して製造できる。その際、配向度を高くする観点から、溶融紡糸した繊維を更に延伸加工するのが好ましい。延伸加工の条件も従来公知の方法、条件で行うことができる。延伸倍率は、配向度の観点から3倍以上であるのが好ましい。延伸倍率の上限は配向度の点で限定されるものではないが、生産時の安定性(糸切れ防止)や過度なフィブリル化防止の点から15倍である。なお、溶融紡糸、延伸加工の装置は、従来公知の装置を用いて行うことができる。
本発明のポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)は、分子中にオキシメチレン基(−CH2−O−)以外に、下記一般式(1)で表される構造のオキシアルキレン基を有する。
式(1)中、R0及びR0’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR0及びR0’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、mは2〜6の整数を表す。
本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)の製造方法は任意であり、従来公知の任意の方法によって製造すればよい。例えば、オキシメチレン基と、炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を構成単位とするポリアセタール樹脂の製造方法としては、ホルムアルデヒドの3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のオキシメチレン基の環状アセタールと、エチレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキソカン、1,3−ジオキセパン等の炭素数2以上4以下のオキシアルキレン基を含む環状アセタールとを共重合することによって製造することができる。中でも本発明のポリアセタールコポリマー(X)としては、トリオキサンやテトラオキサン等の環状アセタールと、エチレンオキシド又は1,3−ジオキソランとの共重合体であることが好ましく、中でもトリオキサンと1,3−ジオキソランとの共重合体であることが特に好ましい。
また、本発明を実施するとき、本発明におけるポリアセタールコポリマー(X)には、本発明の目的を損なわない範囲内で、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、アミノ置換トリアジン化合物、リン系安定剤、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、脂肪酸塩、無機酸塩、又はアルコキシドからなる群で示される金属含有化合物を添加することができる。以下、本明細書では、上述した「ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、アミノ置換トリアジン化合物、リン系安定剤、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、脂肪酸塩、無機酸塩、又はアルコキシドからなる群で示される金属含有化合物」のことを「任意成分」ということもある。これらの任意成分としては、従来公知のものを使用することができる。
本発明における接触冷感は、JIS L 1096 A法(恒温法)に従って求められる保温率と相関がある。前記保温率は、熱を伝えにくくする空気の層を繊維の内部に有することで高い値を示す傾向がある。例えば、木綿は繊維の中心部が中空になっているため、熱伝導率が低く、熱が放出されにくい特徴があり、前記保温率は20〜30%といった高い値を示す。すなわち、保温率が低いほど接触冷感に優れる傾向がある。
数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量(単位:J/cm2)を表す。Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量(単位:J/cm2)を表す。
前記保温率は、9%以下がより好ましく、7%以下が特に好ましい。前記保温率が10%以下であれば、接触冷感に優れる。保温率の下限は、接触冷感の点から限定されるものではないので、0%である。保温率は、実施例で述べた方法で測定できる。
本発明における繊維の速乾性とは、水分を含んだ繊維が速く乾く性質を表す指標であり、速乾性に優れることが一般に知られているポリエステル(PET)繊維よりも速く乾く繊維が、肌着や寝具のようにヒトの肌に接する用途として清涼感を与え、より接触冷感を感じやすいので好ましい。これは、肌から繊維に吸収された水分が蒸発する際に、潜熱を奪うことによるものと考えられる。速乾性は、実施例で述べる方法で測定できる。PET繊維からなる繊維の乾燥速度を基準(1.0)とした場合、0.9以下が好ましく、0.8以下がより好ましい。速乾性は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量が少ないほど優れる傾向がある。速乾性の点から、本発明の繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量は5mol%以下が好ましく、2mol%以下が特に好ましい。また、速乾性は、ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が高いほど優れる傾向がある。速乾性の点から、配向度は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましく、90%以上が特に好ましい。
本発明における繊維の光沢性とは、繊維の表面が光を受けた際の輝きの度合いを表す指標であり、数値が大きいほど、表面が滑らかで艶があり高級感を付与することができる。光沢性は、実施例で述べた可視光線の反射率を測定する方法で、測定できる。PET繊維の光沢性を基準(1.0)とした場合、1.1以上が好ましく、1.2以上がより好ましい。光沢性は、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量が5mol%以下であれば良い傾向があるので、本発明の繊維におけるポリアセタールコポリマー(X)中のオキシアルキレン基の含有量は5mol%以下が好ましい。
本発明の接触冷感用繊維から得られる繊維製品は、特に限定されるものではなく、例えば、織物、編物などの布地、不織布といった一次加工品、前記した織物などを更に加工して得られる二次加工品(後述)が挙げられる。前記一次加工品としては、具体的には、たて糸とよこ糸を直角に組み合わせて一定の幅と厚みをもった平面状とする織物や、編目(ループ)をつなげて平面状とする編物の形態が挙げられ、撚り、組物、レース、フェルトの形態もこれに含まれる。特に、織物、編物の形態が、接触冷感の特性を十分に発揮できるので好ましい。
実施例及び比較例で用いたポリアセタールコポリマー(X)は、以下のとおりである。なお、ポリアセタールコポリマー(X)中のオキシエチレン基の含有量(オキシエチレン基のモル量)は、オキシメチレン基のモル量とオキシエチレン基のモル量の合計に対する値である。
POM−1:オキシエチレン基の含有量が0.4mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−2:オキシエチレン基の含有量が1.6mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−3:オキシエチレン基の含有量が3.0mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−4:オキシエチレン基の含有量が4.7mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
POM−5:オキシエチレン基の含有量が5.7mol%であり、MVRが15であるポリアセタールコポリマー。
ポリアセタールコポリマー(X)のMVRは、ISO1133に従って測定した。
実施例及び比較例で用いたポリアセタールコポリマーをヘキサフルオロイソプロパノール(d2)に溶解させて、NMR測定試料を作製し、この測定試料についてNMRスペクトルを測定して、ポリアセタールコポリマー中のオキシエチレン基の含有量を測定した。
実施例及び比較例で用いた布地を作成するためのポリアセタールコポリマー繊維は次のようにして作成した。シリンダー、ノズル部の温度を200℃に加温し、直径が0.6mmのホールを36個備えたノズルから0.8〜1.2kg/hの速度で、溶融樹脂を吐出した。この時、引取り速度を約200〜400m/分で連続的に未延伸繊維を採取し、得られた未延伸繊維を引き続き加熱延伸工程へ導き、ロール温度120〜140℃で延伸処理を行って繊維試料を作成した。なお、芯鞘複合繊維の場合は、ノズルからの吐出速度は、芯成分の樹脂、鞘成分の樹脂ともに0.4kg/hとした。
PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂):単繊度2デシテックスのマルチフィラメントをそのまま用いた。
繊維の繊度[dtex(デシテックス)]は、光学顕微鏡を用いて単繊維の繊径を測定し、繊維の密度から繊度を算出し、測定本数50本の平均値を、繊維の繊度とした。繊維の密度は、ポリアセタールコポリマーの単層繊維の場合は、1.40g/cm3とした。また、多層繊維の場合は、構成する材料の密度についての加重平均値とした。また、PETの単層繊維の場合は、1.37g/cm3とした。
広角X線回折装置(株式会社島津製作所製 DP−D1)を用い、CuKα(Niフイルターを使用)を線源として測定した(出力45KV、40mA)。分子鎖の配向度(fc)は、2θ=22.2°付近に観察される(100)面について、円周方向にスキャンして得られる回折強度の分布曲線(方位角分布曲線)の半値幅FWHM(°)から、下記の数式[2]を用いて求めた。
実施例及び比較例で用いた布地は、上述の方法で作成したポリアセタールコポリマーを表面に有する繊維又はPET繊維を用いて、縦密度130本/インチ、横密度96本/インチにて編み立てて作成した。
実施例及び比較例で用いた布地の保温率は、JIS L 1096 A法に従って、保温性試験機(株式会社 大栄科学精器製作所製、保温・熱抵抗試験機ASTM−100A)を用いて、以下のようにして測定した。まず、温度36±0.5℃に設定した熱板(アルミニウム合金板)上に、大きさ40×40cmの試験片(布地)をセットし、2時間放置した。2時間の間に前記試験片を介して放散された単位表面積当たりの熱量C(単位:J/cm2)を求めた。一方、前記試験片をセットしない状態においても同様の操作をおこない、2時間の間に放散された単位表面積当たりの熱量D(単位:J/cm2)を別途求めた。布地の保温率(%)は、下記の数式[1]から算出した。保温率が小さいほど、熱の移動速度が速く、接触冷感に優れる。
大きさ10cm×10cmの布地に0.6gの水をしみこませ、温度20℃、相対湿度65%の環境中に、この布地を吊り下げた状態で放置した。一定時間ごとに、放置した布地の質量を測定して、布地中の残留水分量を算出し、残留水分率(単位:質量%)として求めた。残留水分率が10質量%に到達するまでの時間(分)を速乾性の指標とした。時間が短いほど、速乾性に優れる。
株式会社島津製作所製の紫外・可視・近赤外分光光度計UV−3600(積分球:ISR−3100)を用いて、測定波長域400〜780nmにおける光線反射率として、可視光線反射率を求めた。可視光線反射率が大きいほど光沢性が高いことを意味する。
実施例及び比較例の繊維から得られた布地に、触れたときの感触をA〜Dの4段階で評価した。以下に評価の基準を示した。
A:接触冷感に特に優れる。
B:接触冷感に優れる。
C:接触冷感は良好である。
D:接触冷感に劣る。
表1に、オキシエチレン基の含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの単層繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーの多層繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲内であるポリアセタールコポリマーとポリ乳酸樹脂(PLA)の多層繊維を用いて作成した布地に関する実施例、並びにPET繊維を用いて作成した布地、オキシエチレン基含有量が所定範囲よりも多いポリアセタールコポリマー単層繊維を用いて作成した布地に関する比較例を示した。
Claims (10)
- オキシメチレン基と下記一般式(1)で表されるオキシアルキレン基とを含有するポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維であって、
前記ポリアセタールコポリマー(X)中の前記オキシアルキレン基の含有量が、オキシメチレン基のモル量とオキシアルキレン基のモル量の合計に対して0.2〜5.0mol%であり、かつ
JIS L 1096 A法にしたがって測定され、下記数式[1]で定義される、前記繊維からなる布地の保温率が10%以下である、接触冷感用繊維。
(式(1)中、R0及びR0’は、各々、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルキル基を有する有機基、フェニル基、又はフェニル基を有する有機基を表す。複数あるR0及びR0’は、同一であってもよく、異なっていてもよい。mは2〜6の整数を表す。)
(数式[1]中、Cは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置した際、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表し、Dは、温度36±0.5℃に設定した熱板上に、前記繊維を含む布地を設置しない際の、2時間の間に前記熱板から放散される単位表面積当たりの熱量を表す。) - 前記ポリアセタールコポリマー(X)の分子鎖の配向度が60%以上である、請求項1に記載の繊維。
- 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、ポリアセタールコポリマー(X)の単層繊維である、請求項1又は2に記載の繊維。
- 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維をポリアセタールコポリマー(X)で被覆した多層繊維である、請求項1又は2に記載の繊維。
- 前記ポリアセタールコポリマー(X)を表面に有する繊維が、熱可塑性樹脂を含む繊維の表面にポリアセタールコポリマー(X)を有する複合繊維である、請求項1又は2に記載の繊維。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー(X)以外のポリアセタールコポリマー、ポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニル樹脂、及びこれらのエラストマーから選択される1種類又は2種類以上である、請求項4又は5に記載の繊維。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の繊維を用いた衣料品。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の繊維を用いた寝装品。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の繊維を用いたインテリア品。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の繊維を用いた自動車内装品。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015184686 | 2015-09-18 | ||
JP2015184686 | 2015-09-18 | ||
PCT/JP2016/076234 WO2017047460A1 (ja) | 2015-09-18 | 2016-09-07 | 接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2017047460A1 true JPWO2017047460A1 (ja) | 2018-07-05 |
JP6806067B2 JP6806067B2 (ja) | 2021-01-06 |
Family
ID=58289204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017539850A Active JP6806067B2 (ja) | 2015-09-18 | 2016-09-07 | 接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20180266018A1 (ja) |
EP (1) | EP3351662A4 (ja) |
JP (1) | JP6806067B2 (ja) |
KR (1) | KR102566071B1 (ja) |
CN (1) | CN108026669B (ja) |
MY (1) | MY192177A (ja) |
TW (1) | TWI701365B (ja) |
WO (1) | WO2017047460A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108026675A (zh) * | 2015-09-18 | 2018-05-11 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 接触冷感和染色牢度优异的布料 |
CN110892100B (zh) * | 2017-07-14 | 2022-05-13 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 聚缩醛纤维的制造方法 |
CN110017699B (zh) * | 2019-04-03 | 2020-07-24 | 中国船舶重工集团公司第七一九研究所 | 一种抽气器换热管振动的控制方法及*** |
KR102212470B1 (ko) | 2019-08-12 | 2021-02-04 | 주식회사 웰테크글로벌 | 심초형 접촉 냉감용 복합방사섬유 및 이를 구비하는 원단과 의류 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS436101B1 (ja) * | 1965-08-13 | 1968-03-06 | ||
JPH08144128A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-06-04 | Kanebo Ltd | 複合繊維および不織布および編織物 |
JP2003183943A (ja) * | 2001-12-14 | 2003-07-03 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン樹脂製フラットヤーン、その製造方法及び用途 |
JP2003268627A (ja) * | 2002-03-07 | 2003-09-25 | Toray Ind Inc | ポリアセタール系繊維 |
JP2008127698A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン繊維製縫糸 |
JP2008163505A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | オキシメチレン複合繊維 |
WO2014050448A1 (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-03 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリアセタール延伸繊維 |
JP2017506489A (ja) * | 2014-01-28 | 2017-03-02 | 広東欧珀移動通信有限公司 | 電源アダプター、端末及び充電回路の異常の処理方法 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002235278A (ja) | 2001-02-06 | 2002-08-23 | Shikibo Ltd | 接触冷感性繊維及び繊維製品並びにこれらの製造方法 |
JP4907023B2 (ja) * | 2001-09-18 | 2012-03-28 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリオキシメチレン繊維の製造方法 |
JP2004360146A (ja) | 2003-06-09 | 2004-12-24 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン樹脂製不織布及びその製造方法 |
JP2005013829A (ja) | 2003-06-25 | 2005-01-20 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン樹脂製フィルター |
JP2005256189A (ja) * | 2004-03-09 | 2005-09-22 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン樹脂製撚糸 |
JP4874530B2 (ja) * | 2004-06-25 | 2012-02-15 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリオキシメチレン樹脂製繊維及びその製造方法 |
JP4468086B2 (ja) * | 2004-06-28 | 2010-05-26 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリオキシメチレン樹脂製複合繊維 |
US20100190406A1 (en) * | 2007-07-19 | 2010-07-29 | Daiwabo Holdings Co., Ltd. | Heat-bondable composite fiber, process for producing the same, and fibrous mass |
CN202786605U (zh) * | 2012-06-04 | 2013-03-13 | 东洋纺高机能制品贸易株式会社 | 长短复合纺纱丝及其编织布 |
US20180080149A1 (en) * | 2015-03-18 | 2018-03-22 | Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. | Antimicrobial fibers |
-
2016
- 2016-09-07 CN CN201680053897.1A patent/CN108026669B/zh active Active
- 2016-09-07 US US15/759,377 patent/US20180266018A1/en not_active Abandoned
- 2016-09-07 TW TW105128974A patent/TWI701365B/zh active
- 2016-09-07 WO PCT/JP2016/076234 patent/WO2017047460A1/ja active Application Filing
- 2016-09-07 MY MYPI2018700936A patent/MY192177A/en unknown
- 2016-09-07 KR KR1020187006922A patent/KR102566071B1/ko active IP Right Grant
- 2016-09-07 EP EP16846331.3A patent/EP3351662A4/en active Pending
- 2016-09-07 JP JP2017539850A patent/JP6806067B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS436101B1 (ja) * | 1965-08-13 | 1968-03-06 | ||
JPH08144128A (ja) * | 1994-11-15 | 1996-06-04 | Kanebo Ltd | 複合繊維および不織布および編織物 |
JP2003183943A (ja) * | 2001-12-14 | 2003-07-03 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン樹脂製フラットヤーン、その製造方法及び用途 |
JP2003268627A (ja) * | 2002-03-07 | 2003-09-25 | Toray Ind Inc | ポリアセタール系繊維 |
JP2008127698A (ja) * | 2006-11-17 | 2008-06-05 | Polyplastics Co | ポリオキシメチレン繊維製縫糸 |
JP2008163505A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | オキシメチレン複合繊維 |
WO2014050448A1 (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-03 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリアセタール延伸繊維 |
JP2017506489A (ja) * | 2014-01-28 | 2017-03-02 | 広東欧珀移動通信有限公司 | 電源アダプター、端末及び充電回路の異常の処理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
TWI701365B (zh) | 2020-08-11 |
KR102566071B1 (ko) | 2023-08-10 |
TW201712172A (zh) | 2017-04-01 |
KR20180055813A (ko) | 2018-05-25 |
MY192177A (en) | 2022-08-04 |
CN108026669B (zh) | 2020-08-04 |
CN108026669A (zh) | 2018-05-11 |
WO2017047460A1 (ja) | 2017-03-23 |
EP3351662A4 (en) | 2018-10-24 |
US20180266018A1 (en) | 2018-09-20 |
JP6806067B2 (ja) | 2021-01-06 |
EP3351662A1 (en) | 2018-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107407010B (zh) | 抗菌用纤维 | |
JP6806067B2 (ja) | 接触冷感用繊維及びそれを用いた繊維製品 | |
TWI452187B (zh) | 抗靜電性、吸水性及接觸冷感性優異之複合纖維 | |
JP6796068B2 (ja) | 接触冷感及び染色堅牢度に優れた布地 | |
ES2385426T3 (es) | Textil bacteriostático a base de poliamida 11 | |
KR101038466B1 (ko) | 내구 흡한속건성 난연 폴리에스테르 섬유 및 그 제조방법 | |
CN104903499A (zh) | 具有改进的水分管理性质的纤维混纺物 | |
Arık et al. | Thermogravimetric, microscopic and mechanical analyses of PBT and pet yarns | |
EP1928953A2 (en) | Composition for producing poyester and polyamide yarns with improved moisture management properties | |
TW200837231A (en) | Composition for producing polyester and polyamide yarns with improved moisture management properties | |
WO2017006234A1 (en) | Polyester fiber | |
JP2007277757A (ja) | 不織布及びその製造方法 | |
JP2016194170A (ja) | 芯鞘型複合繊維 | |
JP2004360098A (ja) | 耐滅菌用布帛と医療用品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171207 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190705 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200526 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200625 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201104 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20201117 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6806067 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |