JPWO2015145994A1 - 薄板体搬送装置及び搬送用ディスタッカ - Google Patents
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Abstract
Description
このディスタッカを駆動する手段には、主として、エアシリンダ駆動式と、サーボ駆動式とがある。
従来のエアシリンダ駆動式のディスタッカの駆動手段では、動作時間・動作モーションを調整する手段、及び衝撃を緩和する手段として、例えば、スピードコントローラーを調整する手段や、電磁弁の切替えタイミングを制御する手段、或いは上記手段の両者を併用する手段が用いられている。
この装置は、具体的には、製品受けとなる製品の成型型の外形形状に類似した型枠と、この型枠を頂点とし所定の面に対して上下移動を行うエアシリンダとを有する。製品受けは所定の面の下方であり落下する製品の略中心部へ設置される。
複数の製品の最初の製品がパイラーから所定の面へ落下された後に、エアシリンダによりシャフトに直結された型枠を上昇させ最初の製品を型枠で所定の面から持ち上げ、製品の自重によって製品と型枠とを重なり合わせる。
両者の位置関係を安定させた後に、エアシリンダにより型枠を下降させ所定の面より下方とし、製品を再び所定の面に置くことによりパイラーから落下される第2以降の製品の中心位置と最初の製品の中心位置とを一致させる。
複数の製品が安定した状態で重なり合うよう最初の製品の位置調整をする。
具体的には、この薄板体搬送装置は、表面がほぼ水平方向に向いた状態で薄板体を積み重ね収納する収納部と、この収納部に収納された薄板体のうちの最上部に位置する薄板体をそれの上面から吸着して上方に移動させる第1搬送装置を備える。
また、この第1搬送装置により上方に移動されてきた薄板体を上方から受け止めるとともに吸着した状態で水平方向の所定箇所に移動させるために無端状に回動する無端体を備える第2搬送装置を備える。
第1搬送装置により移動されてきた薄板体を第2搬送装置により受け止める前に該第2搬送装置の搬送を停止し、かつ、該第2搬送装置により薄板体を受け取った後に該第2搬送装置の搬送を開始するべく、該第2搬送装置を間欠駆動するように構成している。
まず、エアシリンダ駆動式については、スピードコントローラーや電磁弁切替えタイミングの調整が困難という問題点がある。
また、鋼板等の板金類の吸着時の衝撃によってブランクの品質不良が発生することがあるという問題を有している。
因みに、このような距離センサは、各ディスタッカのバキュームカップ(吸着部)の上方位置に設置されている。
また、この距離センサについては、調整が困難であり、正確な動作に必要な測定精度が保証されないという問題点もある。
さらに、駆動部をメンテナンスすることが困難であるという問題点がある。
また、薄板体搬送装置に使用されるディスタッカの駆動をサーボ駆動式にすると共に距離センサの設置を不要にしたことにより、製造コストの低減が可能なサーボ駆動式ディスタッカを提供することができる効果がある。
これにより、前記距離の算出は、従来の距離センサ(例えば光学的センサ)による下降位置の検出方法よりも迅速かつ正確に実行可能となる。
また、距離センサは不要となるので、装置のコストを低減することが可能となる。
更に、ディスタッカを駆動するために市販の安価なサーボ駆動装置を使用することができる。
これにより、装置のコストを低減することができる。
これにより、従来の光学的センサは不要となるので、装置のコストを低減することが可能となる。
これにより、ディスタッカの動作を迅速化することが可能となると共に、装置のコストを低減することが可能となる。
これにより、薄板体の厚みが一様均一ではない場合にも、下降させたディスタッカの吸着部の位置決めを正確に行うことができる。
本発明の実施形態に係る薄板体搬送装置は、鋼板等の平面を有する薄板体を吸着してコンベア等の他の運搬装置にまで搬送するディスタッカを、サーボ駆動装置で駆動するものである。
なお、サーボ駆動装置は、サーボモータTMを駆動源とするものであり、例えば、サーボモータTMの回転出力を、ボールネジBのナットNを介してディスタッカ1の吸着部Vの上昇下降移動に変えるものである(図11参照)。したがって、ディスタッカ1はサーボモータTMの回転に対応して上昇下降移動する。
その後、該算出した距離分だけ迅速にディスタッカを下降させ、薄板体を上記吸着部の接触面に接触させて吸引する。
これにより、スタックされた複数の薄板体の搬送工程をスピードアップさせることができる。
なお、ディスタッカの実際の搬送は、搬送装置が行うものであり、ディスタッカの役割は、上記吸着部で吸引された上記薄板体を吊り上げて、この搬送装置に引き渡す所までである。
同図において、本実施形態の薄板体搬送装置の要部は、本発明の実施形態に係るディスタッカ1と、加工すべき薄板体を積層するクレーンセーバ2と、を備えて構成される。
また、薄板体をディスタッカ1から受け取って搬送する搬送装置として、第1ブランクフィーダ31及び第2ブランクフィーダ32を備える。
さらに、第1ブランクフィーダ31が保持する薄板体を第2ブランクフィーダ32に落とし込むキッカー4を備える。
以下、図2〜図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る薄板体搬送装置の動作を、加工対象である薄板体の移動経路に沿って説明する。
この積載が完了すると、クレーンセーバ2上の運搬装置であるキャリッジ22(図1参照)が稼働して、上記積載されたスタックをクレーンセーバ2の中央部にまで移動させる。
その後、これら複数のディスタッカ1の各々の下部に設けられた複数の吸着部の各々が、スタックの最上段に積載されている1枚のシートを吸着する。
また、これら複数のディスタッカ1の各々は、上記制御部によって独立に制御され、独立して上下動させることが可能である。
この場合、スタック上面には、位置によって段差が生じているので、上記複数のディスタッカ1の各々の下降距離は等しくない。
2回目以降の薄板体の搬送に際しては、上記制御部は、上記検出した距離をシート1枚の減少分だけ補正することによって、ディスタッカ1の各々が下降すべき距離を把握する(詳細は後述する)。
その後、ディスタッカ1と上記1枚分のシートとの吸着を開放する。
これにより、該1枚分のシートは、第1ブランクフィーダ31によって移動可能な状態となる。
シートが所定の搬送位置に達すると、キッカー4を下降させて、第1ブランクフィーダ31に吸着しているシートを、下方に位置する第2ブランクフィーダ32にまで落とす。
その後、第2ブランクフィーダ32が該シートをセンタリングステーションSまで搬送する。
上記のセンタリングステーションSにおいてセンタリング装置がシートの位置を矯正した後、該シートを第2ブランクフィーダ32上のアイドルステーションTまで搬送し、図示していないトランスファ装置がシートをプレス装置P(外部装置)に搬入する。
上述したように、運搬すべき上記スタックの高さは、水平方向において、すべて同じではない。その理由は、積層された薄板体各々の面方向の厚みが必ずしも一定ではないからである。すなわち、先述したように、厚みが異なる薄板片同士を接合一体化して一枚の薄板体とする場合があるからである(図6に示すスタックでは、厚さが異なる2枚の薄板片を接合一体化した薄板体の積層した状態を、視覚的に把握し易いような高さ比で誇張して描写している)。
上記制御部は、少なくとも、スタックの1枚目の薄板体を搬送する際に、ディスタッカ1の各々が各吸着部先端とスタック上面との間の距離を測定する距離測定手段と、スタックの2枚目以降の薄板体を搬送する際に、上記測定した距離を基準とし、ディスタッカ1の吸着部とスタックの新たな上面との間の距離を計算する、すなわち、既搬出の薄板体の厚み分だけ調整した距離を算出する距離補正手段と、調整した距離を参照して、計算された距離分だけディスタッカ1各々の吸着部を下降させるディスタッカ下降手段とを備える。
なお、この2枚目以降の薄板体を搬送する際の上記吸着部の下降は、ディスタッカ下降手段により迅速に実行されることが要求される。
また、該下降により、上記吸着部各々の先端は、同時にスタック上面に達することが好ましい。
この時点では、ディスタッカ1の各吸着部(ここでは4個のカップとしている)先端部と、当該吸着部直下のスタック表面までの間の距離は、それぞれL1〜L4となっているが、勿論、この時点では、上記制御部は、この距離L1〜L4を未だ把握してはいない。
ディスタッカ1の各吸着部は、前述のとおり、各々独立に制御されて独立に下降するが、ここで、直下のスタック表面に先端が達した吸着部は、負荷状態が変化するので、前述のサーボ駆動装置、すなわち、サーボモータが出力するトルクが変化する。
よって、この時に前記制御部(距離測定手段)は当該ディスタッカ1の下降を停止させると共に、停止させるまでのサーボモータのモータ回転数から、ディスタッカ1の吸着部先端から当該吸着部直下のスタック表面までの距離を算出することができる。なお、モータの回転とディスタッカ1の下降距離とは比例するため、モータ回転数を測定することにより、ディスタッカ1の下降距離を算出することが可能である。
また、別の方法として、前記制御部(距離測定手段)は当該ディスタッカ1の下降を停止させると共に、当該ディスタッカ1の下降速度を、下降開始時点から出力トルクが変化する時点までの時間で積分することにより、当該ディスタッカ1の吸着部先端から当該吸着部直下のスタック表面までの距離を算出することもできる。
より具体的には、上記制御部は、所定の出力トルク変化が出現したことにより、全ての吸着部の先端が各々の直下のスタック表面に達したことを知ることができる。
なお、この時までに、上記制御部は、距離L1〜L4を算出して把握している。
最後に図6(c)に示す工程では、上記制御部は、床FLの上面からスタックリフタ位置までの距離(ここではMとする)で示されるスタックリフタ位置として、この距離Mを記憶する。
なお、次回以降の搬送時には、制御部は、上記の距離計算を省略し、上記の距離を薄板の厚み分で補正するだけで、各々の吸着部の先端を、対応する距離L1〜L4の上記補正後の距離まで、速やかに下降させることができる。
上記補正計算の詳細は後述するが、上記距離Mは、この補正計算において基準とされる。
また、距離計算等に必要な内部パラメータを、初回搬送時の値に設定する。
以後、制御部(距離測定手段)は、ディスタッカ1各々の負荷環境に起因する所定の出力トルク変化を検出する方法で、ディスタッカ1各々に対応する上記距離L1〜L4を計算する。
また、当該所定の出力トルク変化を検出した時に、前記制御部は当該ディスタッカ1の下降を停止させる。
また、前記出力トルクが前記閾値に達した時は制御の流れをステップS4に移す。
なお、この閾値は、経験則に基づいて決定されているものである。
また、上記距離(距離L1〜L4)で記憶し終えていないものがある時には、ステップS3に先行するステップS2直後の処理に移る。
最後に、ステップS6では、制御部は、距離Mを内部メモリに記憶する。
図9では、スタート時点〔(1)で示す時点〕の直後の時点では出力トルクが少しだけ上昇することを示している。
また、ディスタッカ1の吸着部先端とスタック上面とが接触する時点までの間〔(2)で示す期間〕ではサーボ駆動装置の出力トルクは平坦であって上昇していないことを示している。
またディスタッカ1の吸着部先端とスタック上面とが接触した時点から、サーボ駆動装置の出力トルクは右肩上がりで上昇することを示している。
そして、上昇したある時点で閾値に達することとなる。最初にスタック上面に達するディスタッカ1の後に、次々にスタック上面に達するディスタッカ1においても、図9で示したような出力トルクとなる。
しかし、この距離L1〜L4は、当該薄板体搬送装置が搬送を開始し、何枚かの薄板体を搬送し終えた直後の時点(図10に示す状態)では、距離L1’〜L4’へと変化する。
また、床FLの上面からスタックリフタ位置までの距離M(図6)は、搬送により除去された薄板体の分だけリフタが上昇するので、距離M’に変化している。
また、一般に、ディスタッカ1の直下に位置するスタックの高さをHで示すものとして、番号i(i=1,2,3,4)のディスタッカ1の直下に位置するスタックの高さ(スタック全体の厚み)を数値Hiで示す(即ち、ディスタッカ1の直下に位置する上記スタックの高さは数値H1〜H4の分布を有するものとしている)。
また、上記箇所に対応するディスタッカ1の吸着部の先端部からスタック表面までの間の距離をLminで示すものとする。
但し、ディスタッカ1の各吸着部は、今回の搬送サイクルの初期状態の位置を維持しているものとする。
Hmax=B−Lmin−M,Hi=B−Li−M(i=1,2,3,4)……(1)
まず、数値t1を初期状態のスタックが保持していた薄板体の内、厚みが最大の薄板体の該厚みとする(この数値t1は設定値として与えられているか、若しくは事前に入力するものとする)。
さらに、数値tを数値Hmaxに対応する箇所の薄板体の厚み(最大の板厚であり、事前に入力する)とし、数値ti(i=1,2,3,4)を数値Hi(i=1,2,3,4)に対応する箇所の薄板体の厚みとする。
この時、上記制御部(距離測定手段)は、この数値ti(i=1,2,3,4)を、(2)式で計算することができる。
ti=(Hi/Hmax)×t(i=1,2,3,4)……(2)
図10に示す状態は、n回のディスタックを完了した直後の状態であるとすると、上記制御部(距離補正手段)は、上述の距離Li’(i=1,2,3,4)を、(3)式で計算することができる。
Li’=Li+ti×n−(M’−M)(i=1,2,3,4)……(3)
これにより、この距離の算出は、従来の距離センサ(例えば光学的センサ)による下降位置の検出方法よりも迅速かつ正確に実行可能となる。
また、距離センサは不要となるので、装置のコストを低減することが可能となる。
これにより、装置のコストを低減することができる。
これにより、従来の光学的センサーは不要となるので、装置のコストを低減することができる。
これにより、ディスタッカ1の動作を迅速化することが可能となると共に、装置のコストを低減することができる。
なお、ディスタッカ1の吸着部がスタックの上面に達するまでの間のディスタッカ1の下降速度をディスタッカ1の吸着部が前記スタックの上面に達するまでの時間で積分して測定することも可能である。
よって、薄板体の厚みが一様均一ではない場合にも、ディスタッカ下降手段が下降させたディスタッカ1の吸着部の位置決めを正確に行うことが可能となる効果が得られる。
本発明に係る薄板体搬送装置よれば、ディスタッカ1の駆動をサーボ駆動式にすると共に距離センサの設置を不要にすることが可能であり、製造コストの低減性が優れたものとなる。
2…クレーンセーバ
21…スタックリフタ
22…キャリッジ
31…第1ブランクフィーダ
31A…上流側マグネットフロータ
31B…下流側マグネットフロータ
32…第2ブランクフィーダ
4…キッカー
Claims (7)
- 積層された薄板体からなるスタックの該薄板体を搬送する薄板体搬送装置であって、
前記薄板体を吸着するための吸着部を前記スタックの上面まで下降させた後に前記薄板体を前記吸着部で吸着しながら上昇させて該吸着した薄板体を運搬装置に引き渡す複数のディスタッカと、
前記積層された1枚目の薄板体を搬送する際に、前記ディスタッカの吸着部と前記スタックの上面との間の距離を測定する距離測定手段と、
前記積層された2枚目以降の薄板体を搬送する際に、前記測定した距離を基準とし、前記ディスタッカの吸着部と前記スタックの新たな上面との間の距離を計算する距離補正手段と、
前記計算された距離分だけ前記ディスタッカを下降させるディスタッカ下降手段と、
を備え、
前記ディスタッカはサーボ駆動装置によって駆動されることを特徴とする薄板体搬送装置。 - 前記距離測定手段は、前記ディスタッカの吸着部を前記スタックの上面まで下降させる際の前記サーボ駆動装置の出力トルクの変化を検出することにより、前記ディスタッカの吸着部が前記スタックの上面に到達したことを検知することを特徴とする請求項1記載の薄板体搬送装置。
- 前記距離測定手段は、前記サーボ駆動装置の出力トルクの変化を検出することにより、全ての前記ディスタッカの吸着部が前記スタックの上面に到達したことを検知することを特徴とする請求項2記載の薄板体搬送装置。
- 前記距離測定手段は、前記ディスタッカの吸着部と前記スタックの上面との間の距離を算出する方法として、前記サーボ駆動装置におけるサーボモータのモータ回転数に基づいて算出することを特徴とする請求項2または請求項3記載の薄板体搬送装置。
- 前記距離測定手段は、前記ディスタッカの吸着部と前記スタックの上面との間の距離を算出する方法として、前記ディスタッカの吸着部が前記スタックの上面に達するまでの間の前記ディスタッカの下降速度を、前記ディスタッカの吸着部が前記スタックの上面に達するまでの時間で積分することにより算出することを特徴とする請求項2または請求項3記載の薄板体搬送装置。
- 前記距離補正手段は、前記薄板体の2枚目以降の搬送に際しては、前記薄板体の最大の厚み、前記スタックの最大の高さ、本装置が設置されている床の上面と前記ディスタッカの吸着部との間の距離、及び前記ディスタッカの吸着部と前記スタック上面との間の最小の距離を参照して前記ディスタッカの吸着部と前記スタックの新たな上面との間の距離を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の薄板体搬送装置。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のディスタッカとして構成された搬送用ディスタッカ。
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