JPWO2015145880A1 - ナノファイバー製造装置 - Google Patents

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Abstract

これまでのESD方式に比べて高電圧を使用せず、安全性が高く、生産場所の温度、湿度の影響を受けないナノファイバーの製造装置を提供する。ナノファイバー製造装置1は、高速高温エアーを発生するエアーノズル、及び、ポリマー溶液をエアーノズルにより発生された高速高温エアーに向けて吐出する噴出ノズルを備えたナノファイバー発生装置2と、ナノファイバー発生装置2の下流側に設けられ、ナノファイバー発生装置2により発生されたナノファイバーを捕集する捕集装置6と、捕集装置6の下流側に設けられ、気体を吸引する吸引装置8と、ナノファイバー発生装置2の下流側、かつ、捕集装置6の上流側に、高速高温エアーが内部を通過するように設けられた筒状のガイド部材4と、を備える。

Description

本発明はナノファイバー製造装置に関するものである。
ナノファイバーを含んだナノファイバー繊維製品は、衣料、電気、自動車、医療、建材などの様々な分野で用いられている。また、近年、ナノファイバー製品の用途の多様化により、より繊維径の小さいナノファイバーが求められている。
特に、繊維径の小さいナノファイバーを用いたナノファイバー製品は、表面積が大きいこと、空間率が高いこと、孔径が小さいこと、通気性が高いこと、及び、流体透過速度が速いことなどの特徴を持つため、フィルタ分野、衣料分野、医療材料分野、バイオテクノロジー分野、自動車分野、建材分野などの特殊分野での利用が盛んに行われている。
ナノファイバーを含んだナノファイバー材料を製造する方法としては、主にメルトブローン(Melt Blown)方式と電界紡糸(ESD)方式が用いられている。
Melt Blown方式では、ノズルからポリマー溶液を吐出するとともに、その周囲から吐出されたポリマー溶液に向けて熱風を送り込むことにより、ポリマー溶液を延伸させて、ナノファイバーを製造する。
しかしながら、Melt Blown方式のノズルでは、高温気体を外周から内周に向かって吹き出すため、高温気体がノズル先端でぶつかり圧縮されるため、ノズルの下方で高温気体の圧縮膨張振動が発生し、これにより、繊維が途切れてしまい、製造されるナノファイバーが短繊維となる。このため、気体吹出ノズルからの高温気体の吐出速度は高くすることができない。
このように気体吹出ノズルからの高温気体の吐出速度を高速化ができないことから、Melt Blown方式では1μm以下のナノファイバー化が難しい上、1ノズル当たりの繊維が大量生産できないという問題があった。
さらに、Melt Blown方式では、高温気体を吹き出す部分が大きく開口しているために高速気体の速度を上げることができない。このことも、ナノファイバーを大量生産できない理由の一因となっている。
次に、溶剤で希釈したポリマーを用いたESD(電界紡糸)方式によるナノファイバーの製造方法を説明する。図13は、ESD方式によるナノファイバーの製造装置の一例を示す概略図である。図13に示すように、ESD方式によるナノファイバーの製造装置401は、溶剤で希釈したポリマーが充填される吐出ノズル402と、吐出ノズル402の先端に向けて配置された捕集部404と、吐出ノズル402の先端と捕集部404との間に高電圧を印加する高電圧電源406と、溶剤で希釈したポリマーを一定の流量で吐出ノズル402先端から吐出させるシリンジポンプ(図示せず)とを具備する。
そして、ESD(電界紡糸)方式によるナノファイバーの製造は以下のようにして行われる。まず、シリンジポンプに溶剤にポリマーを溶解させたポリマー溶液を充填し、高電圧電源406により吐出ノズル402の先端と捕集部404との間に高電圧を印加する。そして、シリンジポンプを作動させ、吐出ノズル402からポリマー溶液を一定の速度で吐出させる。吐出ノズル402から吐出されたポリマー溶液は、高電圧電源と同極に帯電しているため静電反発力により延伸する。そして、ポリマー溶液から溶剤が蒸発し電荷密度が上がり更に延伸し、ナノファイバーが形成される。帯電したナノファイバーは、電圧差により捕集部404に向かって運ばれ、異極に帯電した捕集部に付着される。このようにして、捕集部404上にナノファイバーが堆積され、ナノファイバー製品が形成される。
一方、ESD方式は1本の吐出ノズル402の先からは、微量のナノファイバーしか製造されない。このため、ナノファイバーの大量生産を目指し、多数の吐出ノズル402からポリマー溶液を噴霧することが試みられている。しかしながら、このような多数の吐出ノズル402を設ける方法では、吐出ノズル402同士の電界干渉を避けるため、広大なスプレー面積を必要となる。
また、ポリマーの溶剤として引火性有機溶剤を用いた場合には、溶剤が高電圧により爆発を引き起こす虞がある。このため、溶剤として、水もしくは引火しない又は引火しにくい溶剤を使用する必要があるが、このような溶剤を使用すると、ESD方式の利点である常温常圧で生産ができるといった優位性が損なわれてしまう。
このため、ESD方式では、ナノファイバー製品の製造コストが非常に高くなってしまった。
また、狭い空間でESD方式を使用してナノファイバーを大量生成すると、ポリマー溶液が繊維化せずに、滴状又は玉状のポリマー塊が基盤上に付着する。そして、このように滴状又は玉状のポリマー塊が生じてしまうため、材料利用効率が低下するとともに、滴状又は玉状のポリマーは出来上がったナノファイバー層の目詰まりを起こしたりする原因となり、ナノファイバー層の機械的特性を大きく損なう虞があった。このようなナノファイバー層を、例えば、中高性能フィルタ、HEPA、ULPA、バグフィルタなどの濾材として使用した場合には、下記の理由からフィルタの性能を低下するといった問題が生じた。
すなわち、上述の通り、ESD方式は、溶媒比率が90%近く、また、高電圧を使用するため、大量生産する際、爆発の危険性があった。また、ESD方式には、温度湿度による放電量の違い、電界干渉など多くの課題が存在した。
また、ESD方式では電位差によりポリマーを延伸するため、ナノファイバーに電荷が付与されている。このため、電荷を有するナノファイバーがサブストレートに着地する際、ナノファイバー径が300nm以下のものは剛性が低く、サブストレートに張り付く際に、図14に示すように大きな穴が空いた状態で平面状に堆積される。このような穴の発生を防止するために、ナノファイバーを大量に吹き付けることが考えられるが、ナノファイバーを大量に吹き付けても、図15に示すように、大きな穴が発生し、圧力損失だけが大きくなる。また、ESD方式により製造したナノファイバー材料1140は平面状であるため、図16のようにコンタミ(汚染物)1150が詰まり目詰りが発生しやすい。このように、ESD方式を用いて繊維径が300nm以下のナノファイバーを製造しても、ナノファイバーに期待されていた高効率、低圧力損失のフィルタの開発がうまくいかなかった。
本発明は上記の課題を解決するべくなされたものであり、その目的は、これまでのESD方式に比べて高電圧を使用せず、安全性が高く、生産場所の温度、湿度の影響を受けないナノファイバーの製造装置を提供することである。
本発明のナノファイバー製造装置は、高速高温エアーを発生するエアーノズル、及び、ポリマー溶液をエアーノズルにより発生された高速高温エアーに向けて又は高速高温エアーの近傍に向けて吐出する噴出ノズルを備えたナノファイバー発生装置と、ナノファイバー発生装置の下流側に設けられ、ナノファイバー発生装置により発生されたナノファイバーを捕集する捕集装置と、捕集装置の下流側に設けられ、気体を吸引する吸引装置と、ナノファイバー発生装置の下流側、かつ、捕集装置の上流側に、高速高温エアーが内部を通過するように設けられた筒状のガイド部材と、を備えることを特徴とする。
上記の構成の本発明によれば、ガイド部材によりエアーノズルから吸引装置に向かって安定した気流が生じる。これにより、高電圧を使用せず、ナノファイバーが周囲に飛散することを防止できるとともに、細径のナノファイバーを安定して製造できる。また、このように高電圧を使用しないため、安全性が向上され、生産場所の温度、湿度の影響を受けにくい。
本発明において、好ましくは、ポリマー溶液は、ポリマーを溶媒に溶解させてなる、又は、ポリマー溶液は、ポリマーを加熱溶解させてなる。
本発明において、好ましくは、ガイド部材は、木材、SUS、アルミニウム、PETからなる。
上記の構成の本発明によれば、これら木材、SUS、アルミニウム、PETは静電気を帯電しにくいため、ガイド部材にナノファイバーが付着することを防止できる。
本発明において、好ましくは、捕集装置の上流側に設けられた整流装置をさらに備える。
上記の構成の本発明によれば、ガイド部材内により安定した気流を発生させることができる。
本発明において、好ましくは、捕集装置はフィルタ基材を支持し、ナノファイバー発生装置により発生されたナノファイバーをフィルタ基材上に堆積させる。
本発明によれば、高電圧を使用せず、安全性が高く、生産場所の温度、湿度の影響を受けないナノファイバーの製造装置が提供される。
第1実施形態のナノファイバーの製造装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態のナノファイバーの製造装置のナノファイバー発生装置の構成を示す図である。 ナノファイバー発生装置の動作を説明するための概略図である。 第1実施形態の製造装置により得られたナノファイバー材料の構成を示す模式図である。 第2実施形態のナノファイバーの製造装置の構成を示す図である。 第2実施形態のナノファイバー製造装置で生成されたナノファイバー材料を示す図である。 第2実施形態のナノファイバー製造装置により製造したナノファイバーフィルタ材を用いたULPAの捕集効率を示したものである。 従来のフィルタ材の気体分子が衝突している状態を示す図である。 第2実施形態のナノファイバーフィルタ材の気体分子のスリップフローを示す図である。 第3実施形態のナノファイバーの製造装置の構成を示す図である。 第3実施形態のナノファイバーの製造装置におけるナノファイバー発生装置の構成を示す図である。 ナノファイバーの発生装置の別の構成を示す断面図である。 ESD方式によるナノファイバーの製造装置の一例を示す概略図である。 ESD方式により製造したナノファイバー材料の構成を示す概略図(その1)である。 ESD方式により製造したナノファイバー材料を示すESD方式により製造したナノファイバー材料を示す図である。図(その2)である。 ESD方式により生成されたナノファイバー材料を示す図である。
まず、本発明のナノファイバーの製造装置の第1及び第2実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の第1及び第2実施形態は、高速エアーを高温に加熱することで体積を膨張させて高速高温エアーを作り、この高速高温エアーで溶媒によるポリマー溶液を延伸させることでナノファイバーを生成するようにした方式(この方式を、発明者らは溶剤溶融型Zetta Spinning方式によるナノファイバーの発生手段と呼んでいる。)によるナノファイバーの製造方法に関する。
また、本発明の第1及び第2実施形態は、溶媒にて膨潤した溶融ポリマーを吐出する噴出ノズルおよび噴出ノズルから吐出する溶融ポリマーを延伸するために使用される高速高温エアーを発生するエアーノズルとからなるナノファイバー発生装置と、高速高温エアーの流れにポリマー溶液を乗せることで延伸させて生成したナノファイバーを捕集する捕集部とから構成した方式によるナノファイバーの製造方法に関する。
また、本発明の第1及び第2実施形態は、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.1mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布のフィルタ基材の一面に上記の方法で生成したナノファイバーを積層して一体化して形成した、中高性能、HEPA、ULPAなどのナノファイバーフィルタ材に関する。
また、本発明の第1及び第2実施形態は、繊維径が1.0〜100μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布のフィルタ基材の一面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に上記の方法で生成したナノファイバーを積層して一体化して形成したバグフィルタのナノファイバーフィルタ材に関する。
―第1実施形態―
以下、本発明のナノファイバーの製造装置の第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1実施形態のナノファイバーの製造装置の構成を示す概略図である。同図に示すように、ナノファイバーの製造装置1は、ナノファイバー発生装置2と、ガイドボックス4と、捕集装置6と、吸引ボックス8と、整流部材9とを備える。
本実施形態のナノファイバー製造装置では、ESD方式と異なり、ナノファイバーを帯電させない。このため、本実施形態の製造装置では、エアーを吸引することにより、ナノファイバー発生装置から発生させたナノファイバーを、延伸させて乾燥させている。
ガイドボックス4は、筒状に形成された部材であり、ナノファイバー発生装置2と、吸引ボックス8の間、すなわち、ナノファイバー発生装置2の下流側、かつ、捕集装置6の上流側に設けられている。ガイドボックス4は、吸引ボックス8が作動した際にナノファイバー発生装置2から吸引ボックス8に向かう気流の発生を助けるとともに、ナノファイバー発生装置2により製造されたナノファイバーが周囲に飛散することを防止する。なお、ガイドボックス4は例えば入れ子状の構成として伸縮可能とすることが望ましい。これは、例えば、十分にポリマー溶液が乾燥していない場合など、ガイドボックス4を伸長させることにより捕集装置6までの距離を長くし、ポリマー溶液(ナノファイバー)を十分に乾燥させるためである。また、ガイドボックス4を設けていない場合には、ナノファイバー発生装置2のエアーノズルから噴出される高速高温エアーが周囲の空気を巻き込むため、気流が不安定になる。これに対して、このようなガイドボックス4を用いることにより、安定した気流を発生させることができる。このため、細径のナノファイバーを安定して製造できる。
なお、ガイドボックス4は、木材、SUS、アルミニウム、PET等の静電気を帯電しにくい材料により構成するのが望ましい。本実施形態では、ESD方式を用いていないため、ナノファイバーはほとんど帯電していない。しかしながら、ガイドボックス4が静電気を帯電すると、ナノファイバーが引きつけられてしまい、捕集装置6においてナノファイバーが不均一に堆積してしまう。これに対して、ガイドボックス4を帯電しにくい材料により構成することにより、捕集装置6においてナノファイバーを均一に堆積させることができる。
吸引ボックス8は、捕集装置6の下流側に設けられている。吸引ボックス8はファン8Aを有し、ガイドボックス4内の空気を吸引し、ガイドボックス4内にナノファイバー発生装置2から捕集装置6に向かう気流を発生させる。また、吸引ボックス8の上流側である、吸引ボックス8の吸引口には、ハニカム状の整流部材9が設けられており、吸引ボックス8が吸気すると、整流部材9によりガイドボックス4内の気流は場所によらず均一となる。
捕集装置6は、ナノファイバー発生装置2の下流側、かつ、ガイドボックス4と整流部材9の間に配置されており、フィルタ基材を撓むことなく保持している。フィルタ基材は通気性が高く、吸引ボックス8によりガイドボックス4内に気流を発生させることを妨げることがない。なお、中高性能フィルタ、HEPA、ULPAなどのフィルタ材を製造する場合には、フィルタ基材としては、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.1mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布が好ましい。また、バグフィルタのフィルタ材を形成する場合には、繊維径が1.0〜100μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布が好ましい。さらに、フィルタ基材の一面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付与するとよい。フィルタ基材に用いる不織布又は織布としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、レーヨン、ポリプロピレン繊維などの有機繊維やガラス繊維、パルプ繊維が使用可能である。これらを単独で用いてもよいし2種類以上を併用しても良い。
図2は、ナノファイバー発生装置2の構成を示す図である。同図に示すように、ナノファイバー発生装置2は、溶融ポリマーを噴出する噴出ノズル10と、高速高温の空気流(高速高温エアー)12Aを発生させるエアーノズル12と、これら噴出ノズル10及びエアーノズル12を支持する支持部材14と、を備える。
噴出ノズル10は、ポリマー溶液が供給され、エアーノズル12により発生される高速高温エアーに向けてポリマー溶液10Aを噴出する。なお、噴出ノズル10は必ずしも高速高温エアーに向けてポリマー溶液10Aを噴出する必要はなく、高速高温エアーの近傍に向けて噴出してもよい。ポリマー溶液10Aは、例えば、溶媒にナノファイバー素材を溶解させて製造することができる。なお、以下の説明では、ポリマー溶液10Aとしては、溶媒にナノファイバー素材を溶解させて製造した場合について説明するが、第3実施形態で説明するように、ナノファイバー素材を加熱溶融させたポリマー溶液を用いてもよい。
エアーノズル12は、高温高速空気(高温高圧空気)が供給され、高温高速空気をさらに加熱及び圧縮して高速高温エアー12Aを噴出することができる。ここで、本実施形態において、高速高温エアー12Aの速度は、エアーノズル12から噴出された直後の速度は200〜350m/sが好ましい。さらに、高速高温エアー12Aの温度は、250〜350℃が好ましい。
支持部材14は、噴出ノズル10及びエアーノズル12を、これらの位置関係を調整可能に保持する装置である。なお、本実施形態では、噴出ノズル10はエアーノズル12の噴出する高速高温エアー12Aから所定の距離だけ離間させることが望ましい。これは、高速高温エアー12Aは高圧であるため、噴出ノズル10から噴出されるポリマー溶液10Aに直接、高速高温エアー12Aが当たると、ポリマー溶液10Aが粒子かしてしまい、ナノファイバーを製造することができなくなるためである。
なお、ナノファイバーの繊維径は、ポリマー溶液10Aの溶媒の濃度、高速高温エアー12Aの速度、ポリマー溶液10Aの粘度、及び、高速高温エアー12Aの温度を変更することにより調整できる。
本実施形態の装置で使用可能なナノファイバーの素材となるポリマーは、ポリエステルやポリアミド、ポリオレフイン、ポリウレタン(PU)などが挙げられる。ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ乳酸(PLA)などが挙げられる。また、ポリアミドとしてはナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン11(N11)などが挙げられる。ポリオレフインとしてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などが挙げられる。
また、ポリマー溶液を製造するために使用できる溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、などが使用でき、特にこれらに限定されるものではない。
図3は、ナノファイバー発生装置2の動作を説明するための概略図である。なお、図中噴出ノズル10及びエアーノズル12は概略的に示している。同図に示すように、エアーノズル12には高温高速エアーが供給され、高温高速エアーはエアーノズル12内に設けられたヒータ12Bで加熱され、エアーノズル12は高温高速エアーを噴出する。なお、このようにヒータ12Bで加熱することにより、高温高速エアーの体積を膨張させ、高温速度エアーをさらに加速させることができる。
噴出ノズル10は、エアーノズル12から噴出される高速高温エアーに向けて、ポリマー溶液を噴出する。噴出ノズル10から噴出されたポリマー溶液が、高速高温エアーに乗ることにより、高速高温エアーの方向に向かって延伸され、ナノファイバーが生成される。
ここで、高速高温エアーにポリマー溶液を直接当てると大きな気圧差によって粒子化する。これに対して、本実施形態では、エアーノズル12から噴出された直後の速度が200〜350m/sである高速高温エアーを吹き出すため、エアーノズル12から噴出された高速高温エアーが回りの空気を巻き込むことにより、高速高温エアーの周囲に高温高圧エアーよりも気圧が小さい緩やかな緩気流層が形成される。
噴出ノズル10から噴出されたポリマー溶液は、この緩気流層に引き込まれることにより粒子化することなく徐々に延伸される。さらに、緩気流で延伸されたポリマーは高速高温エアーに引き込まれ、高速高温エアー内でさらに延伸される。このように溶媒にポリマーが溶解されてなるポリマー溶液が、緩気流及び高速高温エアーによって延伸されながら、溶媒が徐々に蒸発する。溶媒が蒸発すると、ポリマーは延伸しなくなる。
これに対して、ナノファイバーの製造効率を向上するべく、噴出ノズル10からのポリマー溶液の噴出量を増加させると、捕集装置に到達するまでに十分に溶媒の蒸発が行われず、液滴が発生する。これに対して、本実施形態では、速度が200〜350m/s、かつ、温度が250〜350℃の高速高温エアーを用いているため、溶媒を高速に蒸発させて液滴の発生を防止し、ナノファイバーの大量生産を可能となる。さらに、ポリマーとして熱可塑性樹脂を用いたポリマー溶液の場合には、ポリマー溶液を加熱することにより溶液の粘度を下げることができ、ナノファイバーを更に細線化することができる。
このようにして生成されたナノファイバーは、吸引ボックス8がエアーを吸引することにより、ガイドボックス4を通り、捕集装置6のフィルタ基材上に堆積される。フィルタ基材上に所望の厚さまでナノファイバーが堆積するまで、ナノファイバー発生装置2を作動させた後、ナノファイバー発生装置2を停止させ、フィルタ基材上に堆積したナノファイバー材料を回収する。
本実施形態の製造装置により製造したナノファイバーを使用したフィルタ材は次のような効果が得られる。
EDS法では高電圧を使用していたのに対して、本実施形態の製造装置では高電圧を使用しないため、安全性が高く生産場所の温度湿度の影響を受けない。さらに、本実施形態の製造装置によれば、これまで実現不可能であった径が200nm以下の3次元構造のナノファイバー材料を作成することができる。また、本実施形態の製造装置によれば、ESD法において問題となっていた液滴の発生を抑えることができる。さらに、本実施形態の製造装置によれば、電界干渉が生じず、また、強制的に溶媒を蒸発させることにより生産量を飛躍的に増大することができる。
さらに、本実施形態の製造装置によれば、高速高温エアーだけを使用し、高電圧を使用しないことから、電荷干渉が起きない。このため、容易に複数のノズルを用いた大量生産が可能となり、また、ナノファイバーを製造する空間の近傍の機器の静電気の除去が不要となる。さらに、高電圧による爆発の危険性がないため安全性が高い。
また、本実施形態の製造装置によれば、3次元構造を持つナノファイバーが生成できる。これにより、本実施形態の製造装置により製造したナノファイバー材料をフィルター材に使用した場合に、圧力損失が低く、捕集効率が高く、コンタミの捕集量が多くなるという効果が得られる。さらに、このようなフィルター材によれば、逆洗をかけると大きなダストが簡単に取り除くことができる。
また、本実施形態の製造装置は、ESD方式の製造装置に比べて構造が簡単になるため、メンテナンスフリーで安価となる。さらに、熱可塑樹脂を用いてナノファイバーを製造する際に、高速高温エアーにより粘度を下げ細線化が可能となるとともに、ポリマー溶液を加熱することで、同一繊維径を得るのに溶媒濃度を下げることができる。
図4は、本実施形態の製造装置により得られたナノファイバー材料の構成を示す模式図である。図14及び図15に示すように、ESD方式により製造したナノファイバー材料には大きな穴が生じてしまう。これに対して、本実施形態の製造装置によれば、このような穴の無いナノファイバー材料20を得ることができる。また、本実施形態の製造装置によれば、従来に比べて径の小さいナノファイバーを使用したフィルタ材を構成することが可能となる。より具体的には、本実施形態の製造装置により得られたナノファイバーをイオン交換樹脂に用いることにより、水中のウイルスや有害物質をすべて取り除くことができるフィルタ材も作成できるようになる。さらには、匂いの成分も取り除くことが可能となり、タバコの匂い除去に使用できる。
また、ESD方式により製造した径が100nm程度のナノファイバーからなるナノファイバー材料は、平面的な膜状になる。これに対して、本実施形態の製造装置により形成したナノファイバー材料は嵩高く層状な構成となる。このような嵩高な層状であると、圧力損失が少ない、ダストの捕集効率が高い、ダストの捕集量が多いという効果が奏される。
また、ナノファイバーを用いていないフィルタ材によりダストの捕集効率を高くするためには、繊維量を増やしていた。このように繊維量を増やすと、圧力損失が大きくなる。これに対して、ナノファイバーを使用することにより、スリップフロー効果により圧力損失を減らすことが考えられる。しかしながら、ESD方式で生成したナノファイバーを用いた場合には、ナノファイバーの径が細くなればなるほど、ナノファイバー材料は薄くなってしまう。これは、ESD方式でナノファイバーを製造する際に、ナノファイバーが強い電荷を有するため、サブストレートに強いクーロン力で引き付けられるためである。このため、ESD方式で生成したナノファイバーのフィルタ材は、捕集効率が悪く圧力損失が増す結果となっていた。
これに比べて、本実施形態の製造装置では、ナノファイバーがサブストレート(フィルタ基材)にソフトに着地するため層状になる。また、ナノファイバーの繊維径が400nm以下になると、分子間力が強くなるなどの要因により、ダストがフィルタ材の隙間に捕獲されるのではなく、繊維に分子間力により吸着される。このため、本実施形態の製造装置により製造されたナノファイバー材料は、捕集効率が高く、圧力損失が低く、ダストの捕集量が多くなる。
また、本実施形態の製造装置によれば、繊維径が400nmよりも更に細いナノファイバーであっても、嵩高いフィルタ材を形成することができる。これにより、より細かいダストの捕集が可能となる。
−第2実施形態―
以下、本発明のナノファイバーの製造装置の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。図5は、第2実施形態のナノファイバーの製造装置101の構成を示す図である。同図に示すように、ナノファイバー製造装置101は、ナノファイバー発生装置2と、ナノファイバー発生装置2の下流側に設けられた捕集装置106と、捕集装置106の下流側に設けられた吸引ボックス108と、ナノファイバー発生装置2の下流側、かつ、捕集装置106の上流側に設けられたガイドボックス4と、フィルタ装置110と、を備える。
ナノファイバー発生装置2及びガイドボックス4は、第1実施形態と同様の構成である。ポリマー溶液としては、第1実施形態と同様に、溶媒にナノファイバー素材を溶解させたポリマー溶液を用いてもよいし、第3実施形態で説明するように、ナノファイバー素材を加熱溶融させたポリマー溶液を用いてもよい。
吸引ボックス108はファン108Aを有し、捕集装置106の下流に設けられている。吸引ボックス108はガイドボックス4内にナノファイバー発生装置から吸引ボックス108に向けた気流を発生させ、ナノファイバー発生装置2で生成したナノファイバーを吸引する。なお、本実施形態の吸引ボックス108は、ガイドボックス4の断面の中心部においてのみ吸引を行い、その他の部分はガイドボックスに向かって開口していない。
フィルタ装置110は、スクラバまたはケミカルフィルタであり、ナノファイバー発生装置2でナノファイバーを生成する際に発生する有機溶剤を含んだガスを清浄化して排気する。
捕集装置106は、ガイドボックス4の下流側に設けられ、フィルタ基材供給ロール112と、一対の繰出リール114と、熱圧着ローラ116と、巻き取りロール118とを備える。
フィルタ基材供給ロール112は、回転自在に支持された円筒状部材からなり外周にフィルタ基材120が巻きつけられている。
一対の繰出リール114はガイドボックス4の下流側開口の上下にそれぞれ設けられており、ガイドボックス4の下流側の開口端部近傍を、フィルタ基材120が通過するように配置されている。
熱圧着ローラ116は、ヒータを内蔵する一対のローラであり、フィルタ基材120を挟み込みながら加熱する。フィルタ基材120には、予め低融点の接着剤が付着されており、表面にナノファイバーが堆積したフィルタ基材120がローラ間を通過することにより、ナノファイバーが接着剤によりフィルタ基材120に固定される。
巻き取りロール118は、モータが接続された円筒状部材からなり、モータを駆動することによりフィルタ基材120を巻き取ることができる。
次に、ナノファイバーフィルタ材の製作について説明する。
まず、フィルタ材巻き取りロール118のモータを駆動する。これにより、フィルタ基材供給ロール112に巻きつけられたフィルタ基材120は、一対の繰出リール114の間を移動する。そして、吸引ボックス108を駆動し、フィルタ基材120を通してガイドボックス4内に吸引ボックス108に向かう気流を発生させる。そして、ナノファイバー発生装置2の噴出ノズルから溶融ポリマーを吐出すると共にエアーノズルから高速高温エアーを発生させる。これにより、第1実施形態で詳細に説明したように、溶融ポリマーをナノファイバーとして延伸させ、延伸したナノファイバーをフィルタ基材120上に堆積させる。このようにして、ナノファイバーが堆積したフィルタ基材120は熱圧着ローラ116にて加熱処理され積層されて一体化され、ナノファイバーフィルタ材として巻き取りロール118に巻き取られる。ナノファイバーを製造する際に発生した有機溶剤を含んだガスは、フィルタ装置110により清浄化される。
以下、本実施形態の製造装置で生成したナノファイバーをフィルタ基材に積層したフィルタ材について説明する。
本実施形態の製造装置により生成されたナノファイバーは、ESD法に比べて電荷を帯びないため、ナノファイバーの捕集は吸引ボックス108によるエアー吸引によって行う。ここで、フィルタ基材上の一部にナノファイバーが付着するとその箇所の圧力損失が大きくなる。しかしながら、このようにフィルタ基材の一部にナノファイバーが付着し、圧力損失が大きくなったとしても、吸引されたエアーが付着の少ない場所に流れこむためナノファイバー付着が均一になる。また、本実施形態では、ガイドボックス4が設けられているため、ナノファイバー発生装置2から発生したナノファイバーが確実にフィルタ基材120に向けて案内され、効率よくフィルタ基材120上に堆積する。
次に、本実施形態のナノファイバー製造装置により製造したナノファイバーフィルタ材の特性について説明する。
ESD方式では、電荷の反発力を利用してナノファイバーを作成していたためナノファイバーが電荷を有していた。このため、従来技術にも記載したが、ESD方式を用いてナノファイバー材料を製造しても、図17に示すように、ナノファイバーの繊維径が300nm以下では、平板状の単層構造のナノファイバー材料からなるフィルタ材1140しか生成できなかった。
これに対して、本実施形態のナノファイバー製造装置では生成されたナノファイバーが電荷を有していない。このため、図6に示すように、捕集時にナノファイバー141がフィルタ基材120に張り付かず3次元構造を保った状態で積層される。このため、本実施形態のナノファイバー製造装置によれば、捕集効率が高く、低圧力損失、さらにダストの捕集量が多いナノファイバーフィルタ材140を作成することができるようになった。
また、従来のフィルタ材1140の場合は、ダストを繊維の隙間で捕集をしていたため、目詰まりを起こし、逆向きに圧力をかけてもダストが取れにくかった。これに対して、本実施形態のナノファイバー製造装置で製造したナノファイバーフィルタ材140は、繊維の隙間が小さく、ダストが隙間に入りこまず、表面に付着しているため、逆向きに圧力を付与することにより容易に取り除くことができる。これにより、例えば、フィルタを2系統として片側でフィルタを駆動するとともに、もう一方で逆圧をかけることでダストを容易に除去することにより、長期間効率が高く目詰まりが起きなくすることができる。
ここで、ナノファイバーフィルタ材のフィルタ基材としては、不織布あるいは織布を用いることができ、不織布あるいは織布としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、レーヨン、ポリプロピレン繊維などの有機繊維やガラス繊維、パルプ繊維が使用可能である。また、これらを単独で用いてもよいし2種類以上を併用しても良い。これらの不織布あるいは織布の形成方法としては湿式抄紙法を用いる方法や乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法などが用いられる。
ナノファイバーフィルタ材の接着媒体はバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーなどを使用することができる。そして、バインダは有機系バインダ、無機系バインダ又は混合して加えて得られる混合バインダを使用することができる。なお、好ましくは、アクリル樹脂が使用される。溶融繊維としては、芯鞘構造の繊維などを使用することができる。さらに、接着パウダーとしては軟化点の低い樹脂の粉末などを使用することができる。
次に、本実施形態のナノファイバー製造装置により製造したナノファイバーフィルタ材を用いた、中高性能フィルタ、HEPA、ULPAについて説明する。これらフィルタは、ナノファイバーフィルタ材をジグザグ状に折り畳んでひだ折り加工し、折り畳んでひだ折り加工したナノファイバーフィルタ材間にビード状接着剤またはセパレータを挟み込み、外枠内に接着剤で気密に取り付けて製造する。フィルタ基材としては、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.1mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布が好ましい。
なお、図7は、本実施形態のナノファイバー製造装置により製造したナノファイバーフィルタ材を用いたULPAの捕集効率を示したものである。
次に、本実施形態のナノファイバー製造装置により製造したナノファイバーフィルタ材を用いたバグフィルタについて説明する。本実施形態のバグフィルタは、ナノファイバーフィルタ材を円筒状に形成することにより製造する。または、ナノファイバーフィルタ材をジグザグ状に折り畳みひだ折り加工した上で円形状又は封筒形に形成することにより製造する。フィルタ基材としては、繊維径が1.0〜100μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布が好ましい。そして、フィルタ基材の一面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付け、その上に上述のように製造してナノファイバーを積層して一体化することが好ましい。なお、図8は従来のフィルタ材の気体分子が衝突している状態を示す図であり、図9は本実施形態のナノファイバーフィルタ材の気体分子のスリップフローを示す図である。これら図に示すように、本実施形態のナノファイバーフィルタ材はスリップフロー効果により、流体の流れが良くなり低圧力損失機能が発揮される。
中高性能フィルタ、HEPA、ULPA、バグフィルタなどのフィルタを扱っている業界においては、低い圧力損失で且つ高い捕集効率および長寿命の性能を有するフィルタ材が従来から求められている。しかしこれらの性能は相反するものであり、理想的なフィルタ材が生まれてこなかった。これに対して、近年繊維業界の技術開発により、ナノファイバーが開発されてきたのをきっかけにフィルタ業界では、理想の性能をもったフィルタ材の開発が注目されている。本実施形態のナノファイバー製造装置により製造されたナノファイバーフィルタ材はこれらの問題を解決し、低圧損で高効率・長寿命の性能を有するものである。
−第3実施形態―
次に、本発明のナノファイバーの製造装置の第3実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
第3実施形態は、高速エアーを高温に加熱することで体積を膨張させて高速高温エアーを作り、この高速高温エアーで熱による溶融したポリマー溶液を延伸させることでナノファイバーを生成するようにした方式(この方式を、発明者らは加熱溶融型Zetta Spinning方式と呼んでいる。)によるナノファイバーの製造方法に関する。
また、第3実施形態は、加熱により熱可塑性ポリマーを溶融する機構と溶融した熱可塑性ポリマー溶液を吐出する噴出ノズルと噴出ノズルから吐出するポリマー溶液を延伸するために使用される高速高温エアーを発生するエアーノズルとから構成した方式によるナノファイバーの製造方法に関する。
また、第3実施形態は、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.1mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布のフィルタ基材の一面に上記の方法で生成したナノファイバーを積層して一体化して形成した中高性能フィルタ、HEPA、ULPAなどのフィルタ材に関する。
また、第3実施形態は、繊維径が1.0〜100μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合成繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布のフィルタ基材の一面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に上記の方法で生成したナノファイバーを積層して一体化して形成したバグフィルタのフィルタ材に関する。
ここで、熱可塑性ポリマーを溶融する機構は、ハンドヒータを巻いたシリンダーとシリンダー内を復運動するポリマーを押し出す機構から構成され、シリンダー内に充填した熱可塑性ポリマーをハンドヒータで溶融した後、ポリマーを押し出す機構の往復運動により噴出ノズル側へ押し出すような構成となっている。なお、ポリマーを押し出す機構はスクリュー、ピストンあるいはエアーを送り出す方式などが使用可能である。
また、溶融ポリマーを吐出する噴出ノズルと、噴出ノズルから吐出する溶融ポリマーを延伸するために使用される高速高温エアーを発生するエアーノズルとの位置関係は調整が可能であるのが望ましい。噴出ノズルはノズル径を変えることができる市販のニードルを用いてもよい。また、エアーノズルも同様に市販のニードルを使用してもよい。
本実施形態で重要な事項としては、溶融した材料の噴出ノズルの先端を高速高温エアーから適する距離を離すことである。これは、高速高温エアーは気圧差が大きく、ポリマー溶液に直接あてるとポリマー溶液が粒子化してしまい、ナノファイバーが生成できなくなるためである。また、ナノファイバーの繊維径は、高速高温エアーの速度、ポリマー溶液の粘度、及び、高速高温エアーの温度により決定される。
本実施形態で使用するナノファイバーの素材である熱可塑性ポリマーは、第1及び第2実施形態と同様のものを用いることができる。また、本実施形態によれば、第1及び第2実施形態と同様の作用効果が得られる。
以下、本実施形態のナノファイバーの製造方法およびこの製造方法により生成したナノファイバーを使用したフィルタ材について図を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態において、第1及び第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
まず、本実施形態のナノファイバーの製造装置について説明する。図10は、本実施形態のナノファイバーの製造装置の構成を示す図である。同図に示すように、ナノファイバー製造装置201は、ナノファイバー発生装置202と、ナノファイバー発生装置の下流側に設けられた捕集装置106と、捕集装置106の下流側に設けられた吸引ボックス108と、ナノファイバー発生装置202の下流側、かつ、捕集装置の上流側に設けられたガイドボックス4と、吸引ボックス108の下流側に設けられたフィルタ装置110とを備える。ガイドボックス4、捕集装置106、吸引ボックス108、及び、フィルタ装置110の構成は第2実施形態と同様である。
図11は、本実施形態のナノファイバーの製造装置201におけるナノファイバー発生装置202の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態のナノファイバーの発生装置202は、シリンダー204と、ホッパー206と、シリンダー204内に設けられたスクリュー208と、噴出ノズル210と、エアーノズル212と、ガイドボックス214と、を備える。
シリンダー204の周囲にはハンドヒータ(図示せず)が巻きつけられており、ホッパー206から供給された熱可塑性ポリマーは、ハンドヒータにより加熱溶解され、ポリマー溶液(溶融ポリマー)が製造される。シリンダー204の先端にはポリマー溶液を吐出するための噴出ノズル210が接続されている。また、噴出ノズル210には先端ノズル(ニードル)216が接続されており、先端ノズル216は、ガイドボックス214の外方まで延出している。このような構成により、溶融ポリマーは、噴出ノズル210の先端ノズル216から高温高速エアーの近傍に向けて吐出される。
ホッパー206は、シリンダー204の内側空間と連通しており、熱可塑性ポリマーが貯留されている。
スクリュー208は、シリンダー204内を往復運動する。スクリュー208がシリンダー204内を往復運動することにより、シリンダー204内の溶融ポリマーは先端ノズル216から押し出され、その分シリンダー204にはホッパー206から熱可塑性ポリマーが補充される。
ガイドボックス214は、シリンダー204の先端に設けられており、先端ノズル216の下方に吹き出し穴214Aが形成されている。
エアーノズル212には、高速(高圧)エアーが供給される。エアーノズル212には、ヒータが組み込まれており、供給された高速(高圧)エアーを加熱する。エアーノズル212には接続パイプ218が接続されており、接続パイプ218の先端はガイドボックス214に接続されている。エアーノズル212に供給された高速エアーは、ヒータにより加熱され、ガイドボックス214の吹き出し穴214Aから高温高速エアーとして吹き出される。ここで、本実施形態において、吹き出し穴214Aから噴出された高速高温エアーの速度は、200〜350m/sが好ましい。さらに高速高温エアーの温度は、250〜350℃が好ましい。
次に、本実施形態のナノファイバー発生装置202によりナノファイバーを発生させる方法について説明する。
本実施形態のナノファイバー発生装置では、エアーノズル212に高速(高圧)エアーが供給される。エアーノズル212に供給された高速エアーは、ヒータにより加熱されるため、高温になるとともに体積が膨張し、さらに高速(高圧)になる。このようにして高温かつ高速となったエアー(高速高温エアー)は、接続パイプ218を介してガイドボックス214内に送り込まれ、ガイドボックス214の吹き出し穴214Aから吹き出される。
また、ホッパー206より供給されたシリンダー204内の熱可塑性ポリマーは、ハンドヒータにより溶融されてポリマー溶液となる。そして、スクリュー208が駆動されることにより、シリンダー204内のポリマー溶液は噴出ノズル210へ押し出され、先端ノズル216を介して吐出される。このように先端ノズル216から吐出されたポリマー溶液は、高速高温のエアーの流れにより延伸され、ナノファイバーとなる。
ここで、上述の通り、高速高温のエアーにポリマー溶液を直接当てると大きな気圧差によって粒子化する。これに対して、本実施形態においても、第1及び第2実施形態と同様に、ガイドボックス214の吹き出し穴214Aから噴出された高速高温エアーが回りの空気を巻き込むことにより、高速高温エアーの周囲に、高温高圧エアーよりも気圧が小さい緩やかな緩気流が形成される。そして、先端ノズル216から吐出されたポリマー溶液は、緩気流に引き込まれることにより徐々に延伸され、さらに、緩気流で延伸されたポリマーが高速高温エアーに引き込まれて高速高温エアー内でさらに延伸される。そして、ポリマーの分子間力が徐々に強くなり、高温高速エアーの延伸力と釣合ったところで延伸が停止する。なお、本実施形態では、使用する材料が熱可塑性ポリマーであるため、加熱溶融することで粘度を下げることができ、ナノファイバーをより細線化することができる。
本実施形態のナノファイバー製造装置201においても、第2実施形態と同様にナノファイバーを製造することができる。
すなわち、フィルタ材巻き取りロール118のモータを駆動する。これにより、フィルタ基材供給ロール112に巻きつけられたフィルタ基材120は、一対の繰出リール114の間を移動する。そして、吸引ボックス108を駆動し、フィルタ基材を通してガイドボックス内に吸引ボックス108に向かう気流を発生させる。さらに、ナノファイバー発生装置202の噴出ノズルから溶融ポリマーを吐出すると共に吹き出し穴214Aから高速高温エアーを発生させる。これにより、第2実施形態で詳細に説明したように、溶融ポリマーをナノファイバーとして延伸させ、延伸したナノファイバーをフィルタ基材120上に堆積させることができる。このようにして、ナノファイバーが堆積したフィルタ基材120は熱圧着ローラ116にて加熱処理され積層されて一体化され、ナノファイバーフィルタ材として巻き取りロール118に巻き取られる。なお、ナノファイバーを製造する際に発生した汚染ガスは、フィルタ装置により清浄化される。
本実施形態のナノファイバーの製造装置によっても、第2実施形態のナノファイバー製造装置と同様の効果が得られる。なお、本実施形態のナノファイバーの製造装置を用いて、第2実施形態と同様に、中高性能フィルタ、HEPA、ULPAなどに使用するフィルタ材や、バグフィルタに使用するフィルタ材を製造することができる。
なお、本実施形態では、ポリマー溶液としてナノファイバー素材を加熱溶融させたポリマー溶液を用いたが、これに限らず、第1実施形態と同様にナノファイバー素材を溶剤に溶解させたポリマー溶液を用いてもよい。
また、本発明において用いることができるナノファイバーの発生装置は、上記各実施形態に記載されたものに限定されない。
図12は、本発明において用いることができるナノファイバーの発生装置302の別の構成を示す断面図である。同図に示すように、ノファイバーの発生装置302は、中央に気体通路304と、外周に設けられたポリマー溶液通路306とを備える。気体通路304には、高速エアー(高圧エアー)が供給される。気体通路304には発熱線が設けられており、この発熱線により供給された高速エアーが加熱、圧縮され、吐出口より高速高温エアーが吹き出される。
また、ポリマー溶液通路306にはポリマー溶液が供給されるとともに、先端にニードル308が接続されている。ポリマー溶液通路306に供給されるポリマー溶液は、ポリマーを加熱溶解させたポリマー溶液を用いてもよいし、溶媒にポリマーを溶解させたポリマー溶液を用いてもよい。このような構成のナノファイバーの発生装置302は、第1〜第3実施形態のナノファイバーの発生装置に代えて用いることができる。
1 ナノファイバー発生装置
2 ナノファイバー発生装置
4 ガイドボックス
6 捕集装置
8 吸引ボックス
8A ファン
9 整流部材
10 噴出ノズル
10A ポリマー溶液
12 エアーノズル
12A 高速高温エアー
12B ヒータ
14 支持部材
20 ナノファイバー材料
101 ナノファイバー製造装置
106 捕集装置
108 吸引ボックス
108A ファン
110 フィルタ装置
112 フィルタ基材供給ロール
114 繰出リール
116 熱圧着ローラ
118 ロール
120 フィルタ基材
140 ナノファイバーフィルタ材
141 ナノファイバー
201 ナノファイバー製造装置
202 ナノファイバー発生装置
204 シリンダー
206 ホッパー
208 スクリュー
210 噴出ノズル
212 エアーノズル
214 ガイドボックス
216 先端ノズル
218 接続パイプ
302 発生装置
304 気体通路
306 ポリマー溶液通路
308 ニードル

Claims (6)

  1. 高速高温エアーを発生するエアーノズル、及び、ポリマー溶液をエアーノズルにより発生された高速高温エアーに向けて又は高速高温エアーの近傍に向けて吐出する噴出ノズルを備えたナノファイバー発生装置と、
    前記ナノファイバー発生装置の下流側に設けられ、前記ナノファイバー発生装置により発生されたナノファイバーを捕集する捕集装置と、
    前記捕集装置の下流側に設けられ、気体を吸引する吸引装置と、
    前記ナノファイバー発生装置の下流側、かつ、前記捕集装置の上流側に、前記高速高温エアーが内部を通過するように設けられた筒状のガイド部材と、
    を備えることを特徴とするナノファイバー製造装置。
  2. 前記ポリマー溶液は、ポリマーを溶媒に溶解させてなる、請求項1に記載のナノファイバー製造装置。
  3. 前記ポリマー溶液は、ポリマーを加熱溶解させてなる、請求項1に記載のナノファイバー製造装置。
  4. 前記ガイド部材は、木材、SUS、アルミニウム、PETからなる、請求項1から3の何れかに記載のナノファイバー製造装置。
  5. 前記捕集装置の上流側に設けられた整流装置をさらに備える、請求項1から4の何れかに記載のナノファイバー製造装置。
  6. 前記捕集装置はフィルタ基材を支持し、ナノファイバー発生装置により発生されたナノファイバーを前記フィルタ基材上に堆積させる、請求項1から5の何れか1項に記載のナノファイバー製造装置。
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