JPWO2015122430A1 - 金属ナノ微粒子の製造方法 - Google Patents
金属ナノ微粒子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2015122430A1 JPWO2015122430A1 JP2015562841A JP2015562841A JPWO2015122430A1 JP WO2015122430 A1 JPWO2015122430 A1 JP WO2015122430A1 JP 2015562841 A JP2015562841 A JP 2015562841A JP 2015562841 A JP2015562841 A JP 2015562841A JP WO2015122430 A1 JPWO2015122430 A1 JP WO2015122430A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- mol
- compound
- composition
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F9/00—Making metallic powder or suspensions thereof
- B22F9/16—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
- B22F9/30—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with decomposition of metal compounds, e.g. by pyrolysis
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F1/00—Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
- B22F1/05—Metallic powder characterised by the size or surface area of the particles
- B22F1/054—Nanosized particles
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F1/00—Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
- B22F1/05—Metallic powder characterised by the size or surface area of the particles
- B22F1/054—Nanosized particles
- B22F1/056—Submicron particles having a size above 100 nm up to 300 nm
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F1/00—Metallic powder; Treatment of metallic powder, e.g. to facilitate working or to improve properties
- B22F1/10—Metallic powder containing lubricating or binding agents; Metallic powder containing organic material
- B22F1/102—Metallic powder coated with organic material
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
- H01B1/20—Conductive material dispersed in non-conductive organic material
- H01B1/22—Conductive material dispersed in non-conductive organic material the conductive material comprising metals or alloys
Abstract
Description
(i) 金属化合物(a)とアミン化合物(b)を含有し、アミン化合物(b)の含有量が、金属化合物(a)に含まれる金属原子の物質量1molに対して、0molを超え1mol以下である組成物を反応させることにより、平均粒子径が約20〜200nmである金属ナノ微粒子を効率よく製造できる。
(ii) この金属ナノ微粒子を配合した導電性ペースト又はインクは導電性が良い。
(iii) この金属ナノ微粒子は平均粒子径が大きいために、導電性ペースト又はインクに配合した場合に、比較的短時間又は比較的低温での熱処理で回路などを形成できる。
項1. 金属化合物(a)とアミン化合物(b)を含有する組成物を反応させる金属ナノ微粒子の製造方法であって、組成物中のアミン化合物(b)の含有量が、金属化合物(a)に含まれる金属原子の物質量1molに対して、0molを超え1mol以下の範囲であることを特徴とする方法。
項2. 組成物が、さらに、20℃の水に対して1g/L以上溶解する有機溶媒(c)を含有する項1に記載の製造方法。
項3. 有機溶媒(c)が、エーテル結合とヒドロキシル基を有する溶媒を含む項2に記載の製造方法。
項4. 有機溶媒(c)が、グリコールエーテル類、及びアルコキシ基を有するアルコール類からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒を含む項2又は3に記載の製造方法。
項5. 金属化合物(a)が、蓚酸金属塩である項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
項6. アミン化合物(b)が、第1級アミン、及び第1級アミンと第3級アミンを有するジアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
項7. 組成物が、さらに、脂肪酸(d)を含有する項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
項8. 組成物中の脂肪酸の含有量が、金属化合物(a)1重量部に対して、0.1重量部以上15重量部以下である項7に記載の製造方法。
項9. 反応が、50℃以上250℃以下の温度での熱分解反応である項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
項10. 項1〜9のいずれかに記載の製造方法により得られた平均粒子径が20nm以上200nm以下の金属ナノ微粒子。
項11. 項1〜9のいずれかに記載の製造方法により得られた金属ナノ微粒子を含有する導電性インク組成物、又は導電性ペースト。
項12. 項11に記載の導電性インク組成物、又は導電性ペーストを用いて形成された回路配線又は電極。
本発明の製造方法に用いる組成物は、金属化合物(a)とアミン化合物(b)を含有し、組成物中のアミン化合物(b)の含有量が、金属化合物(a)に含まれる金属原子の物質量1molに対して、約0molを超え1mol以下の範囲であることを特徴とする。上記組成物を本発明の製造方法に用いることにより、平均粒子径が約20nm以上200nm以下(例えば、約20nm以上150nm以下であり、特に、約20nm以上100nm以下)の範囲である金属ナノ微粒子を製造することができる。
本発明の製造方法に用いる金属化合物(a)として、金属のカルボン酸塩のような有機金属塩;金属のスルホン酸塩、チオール塩、塩化物、硝酸塩、又は炭酸塩のような無機金属塩等を例示することができる。中でも、金属ナノ微粒子が生成した後、対イオン由来の物質の除去が容易である点で、有機金属塩及び炭酸塩が好ましく、有機金属塩がより好ましく、中でも、蟻酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸等のカルボン酸塩がより好ましく、熱分解の容易さの点から、蓚酸塩がさらにより好ましい。
金属化合物は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。金属化合物(a)は、市販品を購入して用いることができる。
組成物中の金属化合物(a)の含有量は、組成物の全体に対して、1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、20重量%以上がさらにより好ましい。また、95重量%以下が好ましく、80重量%以下がより好ましく、70重量%以下がさらにより好ましい。
組成物中の金属化合物(a)の含有量としては、約1〜95重量%、約1〜80重量%、約1〜70重量%、約10〜95重量%、約10〜80重量%、約10〜70重量%、約20〜95重量%、約20〜80重量%、約20〜70重量%が挙げられる。上記範囲内であれば、本発明の効果を十分に得ることができる。
本発明の製造方法に用いるアミン化合物(b)は、金属化合物(a)と結合する能力を有し、かつ金属ナノ微粒子が生成した際に、金属ナノ微粒子の表面上で保護層を形成し得るものであれば、制限なく用いることができる。
例えば、アンモニアの3個の水素原子のうち、1個を直鎖、分岐、または環状の炭化水素基で置換した化合物である第1級アミン化合物(b−1)、2個を同様に置換した第2級アミン化合物(b−2)、及び3個を同様に置換した第3級アミン化合物(b−3)を例示することができる。中でも、金属化合物(a)と結合する能力が高く、また得られた金属ナノ微粒子を用いた導電性インク、又は導電性ペーストを基板上に塗布した際、比較的低温(例えば、120℃以下)の熱処理によって金属ナノ微粒子表面から容易に脱離する点で、第1級アミン化合物(b−1)が好ましい。
アミン化合物(b)は、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には、(b-1)、(b-2)、(b-3)、(b-4)の中の1つ以上を使用することができ、特に、(b-1)のみ、(b-4)のみ、及び(b-1)と(b-4)との組み合わせが好ましい。さらに、(b-1)、(b-2)、(b-3)、(b-4)の各群の中でも1種以上を使用することができる。
組成物中の、金属化合物(a)に含まれる金属原子の物質量1molに対するアミン化合物(b)の含有量としては、約0molを超え1mol以下、約0.1mol以上1mol以下、約0.2mol以上1mol以下、約0.3mol以上1mol以下、約0.4mol以上1mol以下、約0.1mol以上0.9mol以下、約0.2mol以上0.9mol以下、約0.3mol以上0.9mol以下、約0.4mol以上0.9mol以下、約0.1mol以上0.8mol以下、約0.2mol以上0.8mol以下、約0.3mol以上0.8mol以下、約0.4mol以上0.8mol以下が挙げられる。
なお、製造に用いる組成物中に含まれるアミン化合物(b)は、得られた金属ナノ微粒子を配合した導電性インク、又は導電性ペーストを熱処理に付して回路パターン(導電膜)を形成する際の熱処理によって、アミン化合物(b)のほとんどが金属ナノ微粒子の表面から脱離するため、組成物中にアミン化合物(b)を多量に添加しても回路パターンを形成した際の塗膜の導電性にほとんど影響を与えない。
また、アミン化合物(b)の物質量(mol)は、一方が第1級アミン若しくは第2級アミン、他方が第3級アミンであるジアミン化合物では、第1級アミン又は第2級アミンの数を基準として算出する。即ち、分子のモル数が物質量(mol)となる。これは、第3級アミンは立体障害が大きく金属化合物(a)との配位が困難であるため、金属化合物(a)との配位が容易である第1級アミン又は第2級アミンの数を基準とするのが適切だからである。
有機溶媒(c)は、それには限定されないが、20℃の水に対して約1g/L以上溶解するものが好ましく、約10g/L以上溶解するものがより好ましい。1つの化合物(有機溶媒)の中にエーテル結合とヒドロキシル基の両方の官能基を有する有機溶媒を好適に使用できる。この有機化合物は、エーテル結合以外の結合、及びヒドロキシル基以外の官能基を有していても良い。
有機溶媒(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。有機溶媒(c)を用いて組成物の粘度を適宜調整することが可能である。
また、組成物中の有機溶媒(c)の含有量は、金属化合物(a)1重量部に対して、1000重量部以下が好ましく、500重量部以下が好ましく、300重量部以下が好ましい。この範囲であれば、反応液が希薄になりすぎて反応が長くなったり、回収コストが増大するという事態が避けられる。
組成物中の有機溶媒(c)の含有量としては、金属化合物(a)1重量部に対して、約5〜1000重量部、約5〜500重量部、約5〜300重量部、約10〜1000重量部、約10〜500重量部、約10〜300重量部、約30〜1000重量部約30〜500重量部、約30〜300重量部が挙げられる。
本発明の製造方法に用いる組成物には、必要に応じてさらに脂肪酸(d)を添加してもよい。脂肪酸(d)は、金属ナノ微粒子の表面に強く結合するため、導電性インク、又は導電性ペースト中における金属ナノ微粒子の分散性向上に寄与する。脂肪酸(d)は、金属化合物(a)と結合する能力を有し、金属ナノ微粒子が生成した際に、金属ナノ微粒子の表面上で保護層として機能するものであれば、特に制限なく使用することができる。
脂肪酸(d)としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、2-エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸等を例示することができる。また、シクロヘキサンカルボン酸のような環状アルキルカルボン酸も使用することができる。中でも、金属ナノ微粒子生成時の反応液中における分散安定性が良い点で、カプロン酸、2-エチルヘキシル酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸が好ましい。
脂肪酸(d)は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、組成物中の脂肪酸(d)の含有量は、金属化合物(a)1重量部に対して、15重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、8重量部以下がさらにより好ましい。一般に、脂肪酸(d)は、金属ナノ微粒子と強く結合することが知られており、金属ナノ微粒子を用いた導電性インク、又は導電性ペーストを基板上に塗布した際に通常実施される熱処理では脱離し難く、組成物中に含まれる脂肪酸の多くが金属ナノ微粒子の表面に残留する傾向にあるが、上記範囲であれば、基板上の脂肪酸の残留が抑制される。
金属化合物(a)1重量部に対する脂肪酸(d)の含有量としては、約0.1重量部以上15重量部以下、約0.5重量部以上15重量部以下、約1重量部以上15重量部以下、約0.1重量部以上10重量部以下、約0.5重量部以上10重量部以下、約1重量部以上10重量部以下、約0.1重量部以上8重量部以下、約0.5重量部以上8重量部以下、約1重量部以上8重量部以下が挙げられる。
上述した組成物を以下に例示する金属ナノ微粒子の製造方法に用いることで、平均粒子径約20nm以上200nm以下の範囲の金属ナノ微粒子を製造することができる。
本発明の製造方法は、上記組成物の調整工程を含むことができるが、予め調整された上記組成物を使用することもできる。調整工程における各成分の混合方法、及び混合順序は、各成分が組成物中で均一に分散され、また混合された状態となる方法であれば、特に制限されない。混合方法として、メカニカルスターラー、マグネティックスターラー、ボルテックスミキサー、遊星ミル、ボールミル、三本ロール、ラインミキサー、プラネタリーミキサー、ディゾルバー等を用いる方法例示でき、製造設備の規模や能力に応じて、これらの方法から適宜選択して実施することができる。なお、混合時の溶解熱、摩擦熱等の影響で組成物の温度が上昇し、金属ナノ微粒子の熱分解反応が開始することを回避するたに、調整工程における混合は、組成物の温度が60℃以下となるように行うことが好ましく、40℃以下に抑えながら行うことがより好ましい。
上記説明した組成物を反応容器で熱反応(反応工程)に供することにより、金属化合物(a)の熱分解反応が起こり、金属ナノ微粒子が生成する。反応方法は、プリンテッドエレクトロニクスに供される金属ナノ微粒子の製造方法において通常行われる方法であれば、特に制限されない。例えば、予め加熱しておいた反応容器内に組成物を導入してもよく、組成物を反応容器内導入した後に加熱してもよい。
反応温度としては、約50℃以上250℃以下、約100℃以上250℃以下、約120℃以上250℃以下、約50℃以上240℃以下、約100℃以上240℃以下、約120℃以上240℃以下、約50℃以上230℃以下、約100℃以上230℃以下、約120℃以上230℃以下が挙げられる。
また、反応時間は、所望する平均粒子径の大きさや、それに応じた組成物の組成に合せて、適宜選択すればよい。例えば、約1分から100時間であればよく、約1分から10時間が好ましい。
熱分解反応により生成した金属ナノ微粒子は、未反応原料(有機溶媒(c)を添加した場合は、有機溶媒)を含む混合物として得られる。当該混合物を精製することによって、目的の金属ナノ微粒子を得ることができる。精製方法としては、通常のフィルターろ過による固液分離方法に加えて、金属ナノ微粒子と有機溶媒の比重差を利用した沈殿方法等を例示することができる。固液分離の具体的な方法として、遠心分離やサイクロン式、又はデカンタといった方法を例示することができる。これらの方法で精製を実施する際、金属ナノ微粒子を含有する混合物の粘度を調整するために、アセトン、メタノール等の低沸点溶媒で混合物を希釈してもよい。
本発明の製造方法によって得られる金属ナノ微粒子は、導電性インク、又は導電性ペーストに用いた際に、種々の溶媒に容易に分散することが可能である。さらには、本発明の製造方法によって得られる金属ナノ微粒子を用いて形成した回路は低い体積抵抗値を示すため、種々の導電材料等に用いることが可能である。
実施例及び比較例の金属ナノ微粒子の製造に用いた組成物を構成する各成分を以下に示す。
a1:蓚酸銀((COOAg)2)
なお、蓚酸銀0.5モル(銀原子1モル)に対するアミン化合物(b)のモル比を、0モルを超え、1モル以下の範囲で調整した。また、蓚酸銀は特許文献3(特開2012−162767)に記載の方法により合成した。
b1:n-ドデシルアミン(和光純薬工業株式会社製)
b2:n-オクチルアミン(和光純薬工業株式会社製)
b3:N,N-ジメチル-1,3-プロパンジアミン(和光純薬工業株式会社製)
b4:n-ブチルアミン(和光純薬工業株式会社製)
n-ドデシルアミン、n-オクチルアミン、N,N-ジメチル-1,3-ジアミノプロパン、n-ブチルアミンを、それぞれ10モル%、50モル%、5モル%、35モル%配合して、アミン化合物液(b)混合液を調製し、全ての実施例及び比較例に用いた。なお、アミン化合物(b)液と蓚酸銀中の銀原子(a1)のモル比(アミン化合物(b)/銀原子(a1))は、後述する表1に示す比率に調整した。
c1:3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(東京化成工業株式会社製)
c2:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬工業株式会社製)
磁気撹拌子を入れた50mLガラス製遠沈管に、上記アミン化合物(b)混合液を表1に示すモル量となる量(0.9g(実施例3、5)、1.8g(実施例1、2、4)、3.6g(比較例1、2))を投入し、有機溶媒(c)を添加する実施例においては、表1に示す重量(1.5g(実施例2、3、比較例2)、3.0g(実施例4、5))を添加し、磁気攪拌機にて1分程度攪拌し、金属ナノ微粒子の製造(反応)に用いる各組成物を調整した。その後、表1に示すように、3.0gの硝酸銀(a1)を添加し、室温下で約10分攪拌したのち、遠沈管を立てて設置可能なアルミブロックを備えたホットスターラー(小池精密機器製作所製HHE-19G-U)上にて130℃で加熱した。加熱開始から10〜15分で反応が開始し、その後3分〜10分程度で反応が終了した。放冷後、磁気撹拌子を取り出し、メタノール30gを添加してボルテックスミキサーで攪拌した後、遠心分離機(日立工機製CF7D2)にて3000rpm(約1600×G)、1分間遠沈操作を実施し、上澄みを除去した。メタノール添加、撹拌、遠心分離、及び上澄み除去の工程を2回繰り返し、製造された各金属ナノ微粒子を回収した。
各実施例及び比較例で使用した組成物の組成を後掲の表1に示す。
各反応で得られた金属ナノ微粒子は、遠沈管を傾けすべての溶媒を除去後、導電性インク化用溶媒(オクタン/ブタノール=80/20(Vol/Vol%)を、風袋差引した金属ナノ微粒子重量と同重量投入し、銀ナノ微粒子を分散させることで導電性インクを調製した。
得られた銀ナノ粒子分散インクとスピンコーター(アクテス社製ASC-4000、1500rpm)を用い、PETフィルム(東レ製ルミラーU483)上に400nm厚さの薄膜を作製した。得られた金属薄膜を未焼成のまま走査型電子顕微鏡(日立ハイテク製S-4500)で観察し、表面の粒子形状を観察した。平均粒子径は画像の粒子の長辺を計測し、20個の粒子の平均値から算出した。結果を表1に示す。
実施例1〜5、及び比較例1、2の各導電性インクとスピンコーター(アクテス社製ASC-4000、1500rpm)を用い、PETフィルム(東レ製ルミラーU483)上に400nm厚さの薄膜を作製した。スピンコートによって得られた金属薄膜を室温下3日間放置したものの抵抗値(熱処理無)、及びスピンコート後速やかに70℃にて1時間熱処理を施したものの抵抗値(熱処理有)を、それぞれ四探針型導電率計(三菱化学アナリテック製ロレスターAX)を用いて測定した。結果を表2に示す。
本発明の各実施例の金属ナノ粒子の導電性は、平均粒子径20nm未満の比較例の金属ナノ粒子とほぼ同等以上の導電性を有していた。また、本発明の各実施例の金属ナノ粒子は、平均粒子径が比較的大きいために、保護層の量が比較的少なく、その分、金属ナノ粒子を含む導電性インク又はペーストの熱処理時間を短くし、又は熱処理温度を低くすることができる。即ち、本発明の金属ナノ粒子は、平均粒子径20nm未満の金属ナノ粒子が有する高い導電性を保持しながら、導電性インク又はペーストの熱処理温度又は時間を小さくできるものである。
Claims (12)
- 金属化合物(a)とアミン化合物(b)を含有する組成物を反応させる金属ナノ微粒子の製造方法であって、組成物中のアミン化合物(b)の含有量が、金属化合物(a)に含まれる金属原子の物質量1molに対して、0molを超え1mol以下の範囲であることを特徴とする方法。
- 組成物が、さらに、20℃の水に対して1g/L以上溶解する有機溶媒(c)を含有する請求項1に記載の製造方法。
- 有機溶媒(c)が、エーテル結合とヒドロキシル基を有する溶媒を含む請求項2に記載の製造方法。
- 有機溶媒(c)が、グリコールエーテル類、及びアルコキシ基を有するアルコール類からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒を含む請求項2又は3に記載の製造方法。
- 金属化合物(a)が、蓚酸金属塩である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- アミン化合物(b)が、第1級アミン、及び第1級アミンと第3級アミンを有するジアミン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 組成物が、さらに、脂肪酸(d)を含有する請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 組成物中の脂肪酸の含有量が、金属化合物(a)1重量部に対して、0.1重量部以上15重量部以下である請求項7に記載の製造方法。
- 反応が、50℃以上250℃以下の温度での熱分解反応である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法により得られた平均粒子径が20nm以上200nm以下の金属ナノ微粒子。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法により得られた金属ナノ微粒子を含有する導電性インク組成物、又は導電性ペースト。
- 請求項11に記載の導電性インク組成物、又は導電性ペーストを用いて形成された回路配線又は電極。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014024960 | 2014-02-13 | ||
JP2014024960 | 2014-02-13 | ||
PCT/JP2015/053751 WO2015122430A1 (ja) | 2014-02-13 | 2015-02-12 | 金属ナノ微粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2015122430A1 true JPWO2015122430A1 (ja) | 2017-03-30 |
JP6414085B2 JP6414085B2 (ja) | 2018-10-31 |
Family
ID=53800172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015562841A Active JP6414085B2 (ja) | 2014-02-13 | 2015-02-12 | 金属ナノ微粒子の製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6414085B2 (ja) |
KR (1) | KR102260398B1 (ja) |
CN (1) | CN105992663B (ja) |
TW (1) | TWI634165B (ja) |
WO (1) | WO2015122430A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6404523B1 (ja) * | 2017-03-06 | 2018-10-10 | バンドー化学株式会社 | 銀ナノ粒子の製造方法 |
CN108274015B (zh) * | 2018-01-30 | 2020-07-28 | 西安交通大学 | 一种三维有序介孔贵金属纳米颗粒的制备方法及其应用 |
US10982107B2 (en) * | 2018-07-24 | 2021-04-20 | Xerox Corporation | Metal nanoparticle ink composition |
TWI819082B (zh) * | 2018-09-03 | 2023-10-21 | 日商大阪曹達股份有限公司 | 銀奈米粒子、導電性接著劑、燒結體、及構件間具備燒結體的裝置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004149900A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属の製造方法 |
JP2005273011A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-10-06 | Hitachi Metals Ltd | 鉄系ナノサイズ粒子およびその製造方法 |
JP2008031554A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-02-14 | Ne Chemcat Corp | 金属ナノ粒子の製造方法及び同法で製造される金属ナノ粒子 |
JP2009270146A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Shoei Chem Ind Co | 銀超微粒子の製造方法 |
JP2010265543A (ja) * | 2009-04-17 | 2010-11-25 | Yamagata Univ | 被覆銀超微粒子とその製造方法 |
JP2012193409A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Teijin Ltd | 鉄微粒子、及びその製造方法 |
WO2013133085A1 (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | ナミックス株式会社 | 銀微粒子焼結体 |
WO2014084275A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | ナミックス株式会社 | 導電ペースト及びその製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS467066Y1 (ja) | 1966-12-08 | 1971-03-12 | ||
JP5371247B2 (ja) | 2008-01-06 | 2013-12-18 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | 銀塗料およびその製造法 |
JP5661273B2 (ja) | 2008-11-26 | 2015-01-28 | 三ツ星ベルト株式会社 | 金属コロイド粒子及びそのペースト並びにその製造方法 |
JP6241908B2 (ja) | 2011-02-04 | 2017-12-06 | 国立大学法人山形大学 | 被覆金属微粒子とその製造方法 |
KR101151366B1 (ko) * | 2011-11-24 | 2012-06-08 | 한화케미칼 주식회사 | 도전성 입자 및 이의 제조방법 |
-
2015
- 2015-02-11 TW TW104104530A patent/TWI634165B/zh active
- 2015-02-12 JP JP2015562841A patent/JP6414085B2/ja active Active
- 2015-02-12 CN CN201580008570.8A patent/CN105992663B/zh active Active
- 2015-02-12 KR KR1020167017560A patent/KR102260398B1/ko active IP Right Grant
- 2015-02-12 WO PCT/JP2015/053751 patent/WO2015122430A1/ja active Application Filing
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004149900A (ja) * | 2002-10-31 | 2004-05-27 | Nippon Shokubai Co Ltd | 金属の製造方法 |
JP2005273011A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-10-06 | Hitachi Metals Ltd | 鉄系ナノサイズ粒子およびその製造方法 |
JP2008031554A (ja) * | 2006-06-30 | 2008-02-14 | Ne Chemcat Corp | 金属ナノ粒子の製造方法及び同法で製造される金属ナノ粒子 |
JP2009270146A (ja) * | 2008-05-02 | 2009-11-19 | Shoei Chem Ind Co | 銀超微粒子の製造方法 |
JP2010265543A (ja) * | 2009-04-17 | 2010-11-25 | Yamagata Univ | 被覆銀超微粒子とその製造方法 |
JP2012193409A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Teijin Ltd | 鉄微粒子、及びその製造方法 |
WO2013133085A1 (ja) * | 2012-03-05 | 2013-09-12 | ナミックス株式会社 | 銀微粒子焼結体 |
WO2014084275A1 (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-05 | ナミックス株式会社 | 導電ペースト及びその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN105992663A (zh) | 2016-10-05 |
TWI634165B (zh) | 2018-09-01 |
KR102260398B1 (ko) | 2021-06-02 |
WO2015122430A1 (ja) | 2015-08-20 |
TW201538645A (zh) | 2015-10-16 |
JP6414085B2 (ja) | 2018-10-31 |
CN105992663B (zh) | 2019-05-14 |
KR20160120716A (ko) | 2016-10-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6241908B2 (ja) | 被覆金属微粒子とその製造方法 | |
JP6673352B2 (ja) | 金属ナノ微粒子製造用組成物 | |
JP2008198595A (ja) | 金属微粒子インクペースト及び有機酸処理金属微粒子 | |
JP6414085B2 (ja) | 金属ナノ微粒子の製造方法 | |
JP2008084620A (ja) | 銀粒子粉末およびその製造法 | |
TWI696509B (zh) | 含銅粒子、導體形成組成物、導體的製造方法、導體以及電子零件 | |
JP2009270146A (ja) | 銀超微粒子の製造方法 | |
JPWO2018190246A1 (ja) | 銅粒子混合物及びその製造方法、銅粒子混合物分散液、銅粒子混合物含有インク、銅粒子混合物の保存方法及び銅粒子混合物の焼結方法 | |
JP5924481B2 (ja) | 銀微粒子の製造法及び該銀微粒子の製造法によって得られた銀微粒子並びに該銀微粒子を含有する導電性ペースト | |
JPWO2017169534A1 (ja) | 導電性接着剤 | |
JP5773148B2 (ja) | 銀微粒子並びに該銀微粒子を含有する導電性ペースト、導電性膜及び電子デバイス | |
JP2016145299A (ja) | 導電材料及びそれを用いた導電体 | |
TWI813559B (zh) | 鎳粉及鎳糊 | |
TWI757412B (zh) | 銀奈米粒子的製造方法 | |
WO2015045932A1 (ja) | 銅薄膜形成組成物 | |
WO2019111795A1 (ja) | インクジェット印刷用インク | |
JP6365544B2 (ja) | 金属ナノ粒子の連続的な製造方法 | |
JP6152744B2 (ja) | 金属ナノ粒子の製造方法 | |
JP2016160455A (ja) | 銅含有粒子、導体形成組成物、導体の製造方法、導体及び装置 | |
JP2023019161A (ja) | 表面被覆銅フィラーの製造方法 | |
TW202122506A (zh) | 鎳奈米粒子組成物及積層體的製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161027 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170831 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180816 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180917 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6414085 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R157 | Certificate of patent or utility model (correction) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R157 |