本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、高精細化及び狭額縁化の両立を図ることを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の表示装置は、画像を表示可能な表示部及び前記表示部外の非表示部を有する表示パネルと、外部の信号供給源に接続される信号供給基板と、可撓性を有しており、一端側が前記表示パネルの前記非表示部に取り付けられるのに対し、他端側が前記信号供給基板に接続されることで前記信号供給基板からの信号の供給を中継するフレキシブル基板であって、前記表示パネルと前記フレキシブル基板との並び方向を第1方向とし、前記表示パネルの板面に沿い且つ前記第1方向と直交する方向を第2方向としたとき、前記第2方向についての寸法が前記信号供給基板よりも相対的に大きなものとされるとともに、前記信号供給基板に対して前記第2方向について外側に配される部分を少なくとも含む端側部分の方が、前記端側部分に対して前記第2方向について中央側に配される中央側部分よりも前記第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるフレキシブル基板と、を備える。
このようにすれば、外部の信号供給源に接続された信号供給基板からの信号は、一端側が表示パネルの非表示部に取り付けられるのに対し、他端側が信号供給基板に接続されるフレキシブル基板により中継されて表示パネルへと供給される。フレキシブル基板は、表示パネルとフレキシブル基板との並び方向を第1方向とし、表示パネルの板面に沿い且つ第1方向と直交する方向を第2方向としたとき、第2方向についての寸法が信号供給基板よりも相対的に大きなものとされるから、仮に上記寸法を信号供給基板と同じにした場合に比べると、表示パネルに対する取付範囲が拡張されることになる。従って、表示パネルが高精細化(高解像度化)されるのに伴って表示パネル上の配線数が増加された場合に好適となる。これに対し、信号供給基板は、フレキシブル基板よりも第2方向についての寸法が相対的に小さくなっているから、第2方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。
しかも、フレキシブル基板は、信号供給基板に対して第2方向について外側に配される部分を少なくとも含む端側部分の方が、端側部分に対して第2方向について中央側に配される中央側部分よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるから、端側部分を配線パターンの引き回し領域として利用することで、当該表示装置の狭額縁化を図ることが可能とされており、以下にその理由を詳しく説明する。すなわち、まず、フレキシブル基板は、第2方向についての寸法が信号供給基板よりも相対的に大きなものとされているので、フレキシブル基板の配線パターンを設計するに際しては、第2方向について端側から中央側に配線パターンを集約するよう引き回す必要がある。このとき、フレキシブル基板の端側部分は、中央側部分よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされているので、この端側部分に配線パターンを中央側に向けて集約するための引き回し領域が十分に確保される。従って、仮にフレキシブル基板の端側部分と中央側部分とにおける第1方向についての寸法を同じとした場合に、表示パネル側に配線パターンの引き回し領域を確保する必要が生じるのに比べると、表示パネルの非表示部の幅、つまり当該表示装置の額縁部分を狭くすることが可能とされるのである。以上により、表示パネルの高精細化及び当該表示装置の狭額縁化を両立することが可能となる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記フレキシブル基板の前記端側部分には、前記信号供給基板に対して前記第2方向について外側に配される部分に加えてそれに隣り合う部分が含まれている。フレキシブル基板の端側部分を配線パターンの引き回し領域として利用したとき、配線パターンの引き回し領域が第2方向についてより広くなるから、さらなる高精細化及び狭額縁化に好適となる。
(2)前記フレキシブル基板は、前記端側部分のうち前記信号供給基板に対して前記第2方向について外側に配される部分に隣り合う部分が前記信号供給基板に対して接続されるとともに、前記信号供給基板に対して前記第2方向について外側に配される部分における前記第1方向についての寸法が前記第2方向について端側から中央側に向けて一定とされるよう、または増加するよう形成されている。フレキシブル基板は、表示パネルが高精細化されるのに伴って配線パターンの配置密度が高くなる傾向とされる。上記したように信号供給基板に対して第2方向について外側に配される部分における第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向けて一定とされるよう、または増加するよう形成されているので、仮にフレキシブル基板のうち信号供給基板に対して第2方向について外側に配される部分の途中にスリットを設けるなどして第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向かう途中で局所的に小さくなる場合に比べると、配線パターンを高密度化する上で好適とされる。従って、表示パネルの高精細化に一層好適となる。
(3)前記信号供給基板は、前記フレキシブル基板の前記端側部分に接続される端側部分の方が、前記フレキシブル基板の前記中央側部分に接続される中央側部分よりも前記第1方向についての寸法が相対的に小さなものとされる。このようにすれば、仮に信号供給基板における端側部分と中央側部分とで第1方向についての寸法を同一とし且つ表示パネルに対するフレキシブル基板の取付位置をその端側部分と中央側部分とで第1方向についてずらす構成とした場合に比べると、少なくとも表示パネルに対するフレキシブル基板の端側部分及び中央側部分の取付位置を第1方向についてより近くすることができる。また、仮に信号供給基板における端側部分と中央側部分とで第1方向についての寸法を同一とし且つ信号供給基板におけるフレキシブル基板側とは反対側の端部に段差が有される構成とした場合に比べると、信号供給基板に生じ得る段差を緩和することができる。
(4)前記信号供給基板における前記端側部分及び前記中央側部分は、前記フレキシブル基板側とは反対側の端部が互いに面一状をなしている。このようにすれば、信号供給基板におけるフレキシブル基板側とは反対側の端部に段差が生じることが避けられるので、他の部材との干渉がより生じ難くなる。
(5)前記フレキシブル基板における前記端側部分及び前記中央側部分は、前記第1方向についての前記表示パネルに対する取付位置が同一とされる。このようにすれば、フレキシブル基板を表示パネルに対して取り付ける作業を行うに際して自動機を用いることが可能とされる。これにより、フレキシブル基板の取付作業を効率的に容易に行うことが可能となる。
(6)前記フレキシブル基板は、前記端側部分と前記中央側部分とが少なくとも分割されていて、前記端側部分からなる端側分割フレキシブル基板と、前記中央側部分からなる中央側分割フレキシブル基板とを少なくとも有してなる。このようにすれば、端側分割フレキシブル基板及び中央側分割フレキシブル基板は、熱環境の変化によって熱膨張または熱収縮した場合、それぞれが個別に伸縮し、その伸縮量は各分割フレキシブル基板の大きさに基づいたものとなる。各分割フレキシブル基板における熱膨張または熱収縮に伴う伸縮量は、仮にフレキシブル基板を非分割とした場合における伸縮量に比べて相対的に小さなものとなる。従って、例えばフレキシブル基板を表示パネルに対して熱圧着する場合、熱圧着に伴って生じる各分割フレキシブル基板の熱膨張または熱収縮に起因する伸縮量が小さなものとなるので、表示パネルに対する取付位置が適切なものとなる。しかも、フレキシブル基板は、端側部分と中央側部分とが少なくとも分割されており、これら端側部分及び中央側部分は第1方向についての大きさが互いに異なるものとされていることから、端側分割フレキシブル基板及び中央側分割フレキシブル基板における第1方向についての大きさは、互いに異なるもののそれぞれほぼ一定となる。従って、各分割フレキシブル基板に係る製造コストが抑制される。
(7)前記中央側分割フレキシブル基板は、複数に分割されていて、複数の中央側分割フレキシブル基板個片からなる。このようにすれば、熱膨張または熱収縮時における中央側分割フレキシブル基板を構成する各中央側分割フレキシブル基板個片の伸縮量は、仮に中央側分割フレキシブル基板を非分割とした場合における伸縮量に比べて相対的に小さなものとなる。従って、例えばフレキシブル基板を表示パネルに対して熱圧着する場合に各中央側分割フレキシブル基板個片に生じる伸縮量がより小さなものとなって表示パネルに対する取付位置がより適切なものとなる。
(8)前記信号供給基板は、前記フレキシブル基板の前記端側部分に接続される端側部分の方が、前記フレキシブル基板の前記中央側部分に接続される中央側部分よりも前記第1方向についての寸法が相対的に小さなものとされており、前記フレキシブル基板は、前記端側分割フレキシブル基板が前記信号供給基板の前記端側部分に接続されるのに対し、前記中央側分割フレキシブル基板が前記信号供給基板の前記中央側部分に接続されるよう構成されている。このようにすれば、フレキシブル基板のうち第1方向について相対的に大きな端側分割フレキシブル基板は、信号供給基板のうち第1方向について相対的に小さな端側部分に接続されるのに対し、フレキシブル基板のうち第1方向について相対的に小さな中央側分割フレキシブル基板は、信号供給基板のうち第1方向について相対的に大きな中央側部分に接続される。これにより、各分割フレキシブル基板が、信号供給基板における端側部分と中央側部分とに跨る形で接続されることが避けられる。
(9)前記表示パネルの前記非表示部において前記表示部と前記フレキシブル基板との間に位置する形で取り付けられ、前記信号供給基板及び前記フレキシブル基板を介して供給される信号を処理して生成した出力信号を前記表示部に出力することで前記表示パネルを駆動する駆動回路部を備えており、前記駆動回路部は、前記非表示部において前記第2方向に沿って複数並んで配されるとともに、前記端側分割フレキシブル基板に接続される端側用駆動回路部と、前記中央側分割フレキシブル基板に接続される中央側用駆動回路部とを少なくとも有してなる。このようにすれば、表示パネルの非表示部に取り付けられた駆動回路部は、信号供給基板及びフレキシブル基板を介して供給される信号を処理して出力信号を生成し、その出力信号を表示部に出力することで表示パネルを駆動するものとされる。このとき、端側分割フレキシブル基板からの信号は、駆動回路部をなす端側用駆動回路部により処理されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板からの信号は、駆動回路部をなす中央側用駆動回路部により処理される。このように端側分割フレキシブル基板と中央側分割フレキシブル基板とで接続対象となる駆動回路部が端側用駆動回路部と中央側用駆動回路部とに分けられているから、例えば各分割フレキシブル基板と各駆動回路部とを接続するための配線パターンを非表示部に設ける場合にその配線パターンを効率良く配置することが可能となる。これにより、高精細化及び狭額縁化により好適となる。
(10)前記フレキシブル基板のうち、前記第2方向について前記信号供給基板に対して外側に配されて前記端側部分の少なくとも一部を構成する部分は、前記他端側の端部が傾斜状に形成されている。このように、フレキシブル基板のうち第2方向について信号供給基板に対して外側に配される部分における他端側、つまり表示パネル側とは反対側の端部が傾斜状に形成されることで、フレキシブル基板に対して第1方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。
(11)前記信号供給基板と前記フレキシブル基板とが一体化されてなるフレキシブルリジッド基板を備えており、前記フレキシブルリジッド基板は、可撓性を有するフレキシブル材の一部を相対的に硬質な一対のリジッド材により挟み込んだ構成とされるとともに、前記一対のリジッド材とそれらに挟み込まれた前記フレキシブル材の一部とにより構成されるリジッド基板部と、前記フレキシブル材の残りの部分により構成されるフレキシブル基板部とからなるものとされており、前記フレキシブル基板部は、前記第2方向についての寸法が前記リジッド基板部よりも相対的に大きなものとされるとともに、前記リジッド基板部に対して前記第2方向について外側に配される部分を少なくとも含む端側部分の方が、前記端側部分に対して前記第2方向について中央側に配される中央側部分よりも前記第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされる。このようにすれば、信号供給基板とフレキシブル基板とが一体化してなるフレキシブルリジッド基板が備えられることで、仮に信号供給基板とフレキシブル基板とを別部品として相互を熱圧着などにより機械的に取り付けるようにした場合に比べると、取り付け不良が生じ難くなるとともに配線抵抗が低くなるなどの効果を得ることができる。その上で、フレキシブル基板部は、第2方向についての寸法がリジッド基板部よりも相対的に大きなものとされるから、仮に上記寸法をリジッド基板部と同じにした場合に比べると、表示パネルに対する取付範囲が拡張され、もって表示パネルの高精細化に好適となる。これに対し、リジッド基板部は、フレキシブル基板部よりも第2方向についての寸法が相対的に小さくなっているので、第2方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。しかも、フレキシブル基板部は、リジッド基板部に対して第2方向について外側に配される部分を少なくとも含む端側部分の方が、端側部分に対して第2方向について中央側に配される中央側部分よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるから、端側部分を配線パターンの引き回し領域として利用することで、当該表示装置の狭額縁化を図ることが可能とされる。
(12)前記表示パネルの前記非表示部において前記表示部と前記フレキシブル基板との間に位置する形で設けられ、前記信号供給基板及び前記フレキシブル基板を介して供給される信号を前記表示部に伝送する信号伝送配線を備えている。このようにすれば、フレキシブル基板の配線パターンを設計するに際して、フレキシブル基板の端側部分において配線パターンが端側から中央側に向けて集約するよう引き回す構成を採れば、表示パネルの非表示部に設ける信号伝送配線を設けるに際してその信号伝送配線を端側から中央側に向けて集約する必要性が低くなる。従って、表示パネルの非表示部に信号配線を設けるためのスペースをそれほど広く確保する必要がなくなり、もって表示パネルの高精細化及び当該表示装置の狭額縁化を好適に両立させることが可能とされる。
(13)前記表示パネルは、一対の基板間に液晶を封入してなる液晶パネルとされる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えば携帯型情報端末(ノート型パソコンなど)、携帯電話、携帯型ゲーム機などの各種電子機器に適用できる。
(発明の効果)
本発明によれば、高精細化及び狭額縁化の両立を図ることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図8によって説明する。本実施形態では、ノート型パソコン(ノート型パーソナルコンピュータ)NPに用いられる液晶表示装置(表示装置)10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、上下方向については、図3などを基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。
ノート型パソコンNPは、図1に示すように、パソコン本体NPBと、パソコン本体NPBに対してヒンジ部HIを介して回動可能に取り付けられる液晶表示装置10とを少なくとも有している。パソコン本体NPBは、使用者が情報を入力するためのキーボードやタッチパッドなどの入力装置INと、入力装置IN及び液晶表示装置10などに電気的に接続されてこれらと各種信号をやりとりするメイン基板部(図示せず)とを少なくとも有している。なお、パソコン本体NPBには、いずれも図示は省略するが、CPUなどからなる演算装置、半導体メモリなどからなる揮発性主記憶装置、及びハードディスクなどからなる不揮発性補助記憶装置などが備えられている。ヒンジ部HIは、パソコン本体NPBと液晶表示装置10との接合箇所における両端位置に一対設けられるとともにその軸線周りに液晶表示装置10がパソコン本体NPBに対して所定の角度範囲内で回動して開閉するのを可能としている。液晶表示装置10は、図2に示すように、画像を表示するための液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11を駆動するドライバ(駆動回路部)12と、液晶パネル11に取り付けられるフレキシブルリジッド基板(フレキシブル基板及び信号供給基板)13と、液晶パネル11に対して光を供給する外部光源であるバックライト装置(図示せず)とを少なくとも有している。なお、パソコン本体NPB及び液晶表示装置10は、それぞれ合成樹脂製または金属製のキャビネット(外装部材、化粧材)を有している。
続いて、液晶表示装置10の構成部品について詳しく説明する。まず、液晶パネル11について説明する。液晶パネル11は、図2に示すように、全体として横長な方形状(矩形状)をなしており、その短辺方向における一方の端部側(図1に示す上側)に片寄った位置に画像を表示可能な表示部(アクティブエリア)AAが配されるとともに、短辺方向における他方の端部側(図1に示す下側)に片寄った位置にドライバ12及びフレキシブルリジッド基板13がそれぞれ取り付けられている。液晶パネル11のうち表示部AA外の領域が画像を表示することがない非表示部(ノンアクティブエリア)NAAとされており、この非表示部NAAは、表示部AAを取り囲む額縁状(枠状)の領域(後述するCF基板11aにおける額縁部分)と、短辺方向の他方の端部側に確保された領域(後述するアレイ基板11bのうちCF基板11aとは重畳せずに露出する部分)とからなり、このうちの短辺方向の他方の端部側に確保され、X軸方向に沿って延在する領域にドライバ12及びフレキシブルリジッド基板13の実装領域(取付領域)が含まれている。液晶パネル11における長辺方向が各図面のX軸方向と一致し、短辺方向が各図面のY軸方向と一致している。なお、図2では、CF基板11aよりも一回り小さな枠状の実線が表示部AAの外形を表しており、当該実線よりも外側の領域が非表示部NAAとなっている。また、液晶パネル11の画面サイズは、数インチ〜10数インチ程度とされ、一般的には小型または中小型に分類される大きさとされている。
液晶パネル11は、図3に示すように、一対の透明な(透光性を有する)ガラス製の基板11a,11bと、両基板11a,11b間に介在し、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層11cとを備え、両基板11a,11bが液晶層11cの厚さ分のギャップを維持した状態で図示しないシール剤によって貼り合わせられている。両基板11a,11bのうち表側(正面側)がCF基板11aとされ、裏側(背面側)がアレイ基板11bとされる。このうち、CF基板11aは、図2に示すように、長辺寸法がアレイ基板11bと概ね同等であるものの、短辺寸法がアレイ基板11bよりも小さなものとされるとともに、アレイ基板11bに対して短辺方向についての一方(図2に示す上側)の端部を揃えた状態で貼り合わせられている。従って、アレイ基板11bのうち短辺方向についての他方(図2に示す下側)の端部は、所定範囲にわたってCF基板11aが重なり合うことがなく、表裏両板面が外部に露出した状態とされており、ここに後述するドライバ12及びフレキシブルリジッド基板13の実装領域(パネル側入力配線部18及びパネル側フレキシブル基板用端子部19の配置領域)が確保されている。なお、両基板11a,11bの内面側には、液晶層11cに含まれる液晶分子を配向させるための配向膜11d,11eがそれぞれ形成されている。また、両基板11a,11bの外面側には、それぞれ偏光板11f,11gが貼り付けられている。
続いて、アレイ基板11b及びCF基板11aにおける表示部AA内に存在する構成について順次に詳しく説明する。アレイ基板11bの内面側(液晶層側、CF基板11aとの対向面側)には、図3及び図4に示すように、スイッチング素子であるTFT(Thin Film Transistor)14及び画素電極15が多数個マトリクス状に並んで設けられるとともに、これらTFT14及び画素電極15の周りには、格子状をなすゲート配線16及びソース配線17が取り囲むようにして配設されている。ゲート配線16及びソース配線17は、それぞれ金属材料(導電材料)からなり、相互の交差部位間には絶縁層が介在する形で配されている。ゲート配線16とソース配線17とがそれぞれTFT14のゲート電極とソース電極とに接続され、画素電極15がTFT14のドレイン電極に接続されている。また、画素電極15は、平面に視て縦長の方形状(矩形状)をなすとともに、ITO(Indium Tin Oxide)或いはZnO(Zinc Oxide)といった透明電極材料からなる。なお、アレイ基板11bには、ゲート配線16に並行するとともに画素電極15を横切りつつ絶縁層を介して重畳する容量配線(図示せず)を設けることも可能である。
一方、CF基板11aには、図3及び図5に示すように、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が、アレイ基板11b側の各画素電極15と平面に視て重畳するよう多数個マトリクス状に並列して配置されたカラーフィルタ11hが設けられている。カラーフィルタ11hをなす各着色部間には、混色を防ぐための略格子状の遮光層(ブラックマトリクス)11iが形成されている。遮光層11iは、上記したゲート配線16及びソース配線17と平面に視て重畳する配置とされる。カラーフィルタ11h及び遮光層11iの表面には、アレイ基板11b側の画素電極15と対向するベタ状の対向電極11jが設けられている。
ドライバ12は、図2に示すように、内部に駆動回路を有するLSIチップからなるものとされ、電源であるメイン基板部からフレキシブルリジッド基板13を介して供給される駆動電力及び基準電位に基づいて作動することで、信号供給源であるメイン基板部からフレキシブルリジッド基板13を介して供給される画像に係る入力信号を処理して出力信号を生成し、その出力信号を液晶パネル11の表示部AAへと出力するものとされる。このドライバ12は、平面に視て横長の方形状をなすとともに、液晶パネル11のアレイ基板11bにおける非表示部NAAに対して直接実装され、つまりCOG(Chip On Glass)実装されている。ドライバ12は、その長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する形で非表示部NAAに配されている。ドライバ12は、非表示部NAAにおいて、その実装領域の延在方向、つまりX軸方向に沿って複数(図2では12個)が直線的にほぼ等間隔でもって間欠的に並んで配されており、液晶パネル11の長辺方向の両端部付近にまで配置されている。
このドライバ12が実装されるアレイ基板11bにおける非表示部NAAには、図2に示すように、ドライバ12が有するドライバ側入出力端子部(図示せず)に接続されるパネル側ドライバ用入出力端子部(図示せず)が設けられるとともに、パネル側ドライバ用入出力端子部のうちの出力側を表示部AAに接続するためのパネル側出力配線部(図示せず)と、パネル側ドライバ用入出力端子部のうちの入力側をフレキシブルリジッド基板13に接続するためのパネル側入力配線部18と、が設けられている。パネル側入力配線部18は、ドライバ12とフレキシブルリジッド基板13との並び方向(Y軸方向、第1方向)に沿って直線的に延在する形で配索されている。また、パネル側入力配線部18におけるフレキシブルリジッド基板13側(ドライバ12側とは反対側)の端部には、図8に示すように、フレキシブルリジッド基板13に対して接続されるパネル側フレキシブル基板用端子部19が設けられている。パネル側入力配線部18及びパネル側フレキシブル基板用端子部19は、アレイ基板11bの非表示部NAAのうちフレキシブルリジッド基板13に接続された長辺側の端部に沿う方向(X軸方向、第1方向と直交する第2方向)に多数間欠的に並んで配されている。パネル側ドライバ用入出力端子部及びパネル側フレキシブル基板用端子部19は、ドライバ12及びフレキシブルリジッド基板13との接続を図るために外部に露出しているのに対し、パネル側出力配線部及びパネル側入力配線部18は、その殆どが図示しない絶縁膜により覆われている。
フレキシブルリジッド基板13は、図2に示すように、液晶パネル11の非表示部NAAに対して直接取り付けられることで電気的な接続が図られるとともに、パソコン本体NPBに備えられるメイン基板部に対して図示しない配線部材を介して電気的に接続されている。フレキシブルリジッド基板13には、メイン基板部から画像に係る各種信号が供給されるようになっているので、その信号を液晶パネル11に取り付けられたドライバ12に供給に供給することが可能とされる。フレキシブルリジッド基板13は、液晶パネル11の非表示部NAAにおけるフレキシブルリジッド基板13が取り付けられる端部に沿って延在するとともにその長さ寸法が液晶パネル11の長辺寸法よりもやや短い程度とされる。フレキシブルリジッド基板13は、その幅方向が液晶パネル11とフレキシブルリジッド基板13との並び方向(Y軸方向、第1方向)と一致しているのに対し、長さ方向が液晶パネル11の板面に沿い且つ液晶パネル11とフレキシブルリジッド基板13との並び方向と直交する方向(X軸方向、第2方向)と一致していると言える。
フレキシブルリジッド基板13は、図6及び図7に示すように、柔軟性に富んだフレキシブル材20と、柔軟性を殆ど有さない硬質な一対のリジッド材21とを有してなるものとされ、フレキシブル材20の一部を一対のリジッド材21により挟み込んだ構成とされている。フレキシブル材20は、絶縁性を有する合成樹脂材料(例えばポリイミド系樹脂等)からなるフィルム状で可撓性を有する基材を備え、その基材上に配索形成された多数本のフレキシブル側配線部20aからなるフレキシブル側配線パターンを有している。フレキシブル側配線部20aにおける液晶パネル11側(リジッド材21側とは反対側)の端部には、図8に示すように、液晶パネル11に対して接続されるフレキシブル側端子部20bが設けられている。フレキシブル側端子部20bは、液晶パネル11との接続を図るために外部に露出しているのに対し、フレキシブル側配線部20aは、その殆どが図示しない絶縁膜により覆われている。このフレキシブル材20は、フィルム状の基材からなるものであるから、リジッド材21に比べると、柔軟性に富んだ性質を有しており、容易に撓み変形や屈曲変形させることが可能とされる。
リジッド材21は、図6及び図7に示すように、紙フェノールまたはガラスエポキシ樹脂などからなる所定の板厚を有するリジッドな基板上に、ドライバ12に駆動電力及び基準電位を供給する電源部品や液晶パネル11への画像に係る入力信号の伝送を制御する電子部品(回路部品)が実装されるとともに、多数本のリジッド側配線部からなるリジッド側配線パターン(共に図示せず)を有している。リジッド材21には、図示しないビアホールが多数貫通形成されており、このビアホールを通して自身が有するリジッド側配線パターンがフレキシブル材20のフレキシブル側配線パターン(詳しくは、フレキシブル側配線部20aにおけるフレキシブル側端子部20b側とは反対側の端部)に対して電気的に接続されている。リジッド材21は、フレキシブル材20よりも厚さが大きな板状をなしているから、フレキシブル材20に比べると、柔軟性を殆ど有さない硬質な性質を有しており、撓み変形や屈曲変形させることが困難なものとされる。
フレキシブルリジッド基板13は、図2,図6及び図7に示すように、一対のリジッド材21とそれらに挟み込まれたフレキシブル材20の一部とにより構成されて積層構造を有するリジッド基板部22と、フレキシブル材20のうち一対のリジッド材21により挟み込まれない残りの部分により構成されるフレキシブル基板部23とからなるものとされる。つまり、リジッド基板部22は、一対のリジッド材21と、フレキシブル材20のうちリジッド材21と平面に視て重畳する部分とを有してなるのに対し、フレキシブル基板部23は、フレキシブル材20のうちリジッド材21と平面に視て非重畳とされる部分のみにより構成されている。このうち、フレキシブル基板部23は、Y軸方向についての一端側(図2に示す上側)が液晶パネル11の非表示部NAAに取り付けられるのに対し、他端側(図2及び図6に示す下側)がリジッド基板部22に接続されている。フレキシブル基板部23及びリジッド基板部22は、相互を跨ぐ形で配されるフレキシブル材20が有するフレキシブル側配線パターン(フレキシブル側配線部20a)により電気的に接続されている。リジッド基板部22は、いずれか一方のリジッド材21に図示しないコネクタ部が設けられており、このコネクタ部が配線部材(図示せず)に接続されることで、パソコン本体NPBのメイン基板部に対して電気的に接続されている。フレキシブル基板部23が有するフレキシブル側端子部20bは、液晶パネル11が有するパネル側フレキシブル基板用端子部19に対して図示しないACF(Anisotropic Conductive Film)を介して電気的に且つ機械的に接続される(図8を参照)。なお、フレキシブルリジッド基板13のうち、リジッドなリジッド基板部22が「信号供給基板」として機能するのに対し、フレキシブルなフレキシブル基板部23が「フレキシブル基板」として機能していることになる。
上記した構成の液晶パネル11及びフレキシブルリジッド基板13に対して、パソコン本体NPBと液晶表示装置10との接合箇所に設けられる一対のヒンジ部HIは、次のような位置に配されている。すなわち、一対のヒンジ部HIは、図2に示すように、液晶パネル11におけるフレキシブルリジッド基板13が取り付けられた端部の両角部に対してY軸方向について外側(図2に示す下側)に配されるとともに、フレキシブルリジッド基板13における長さ方向の両端部に対してX軸方向について外側(図2に示す右側または左側)に配されている。なお、図2ではヒンジ部HIを二点鎖線により図示している。
ところで、液晶パネル11が高精細化(高解像度化)されると、表示部AAにおける各配線16,17の本数が増加するため、それに伴ってドライバ12の設置数が増加するとともにドライバ12をフレキシブルリジッド基板13に接続するためのパネル側入力配線部18の本数も増加することになる。このため、ドライバ12は、図2に示すように、液晶パネル11の非表示部NAAのうちX軸方向の両端部付近にも配置されることになり、この両端のドライバ12から引き出されるパネル側入力配線部18に対する接続を図るためにフレキシブルリジッド基板13の長さ寸法がX軸方向について長大化する傾向となる。これに対し、ヒンジ部HIは、フレキシブルリジッド基板13をX軸方向について両外側から挟み込む位置に配されているため、長大化するフレキシブルリジッド基板13との干渉が問題となる。ここで、ヒンジ部HIへの干渉を回避するための構成の一例として図22に示される参考例を挙げて説明する。ヒンジ部HIへの干渉を回避するには、例えば、図22に示すように、液晶パネル1の非表示部NAAに形成されたパネル側入力配線部2を、ドライバ3からフレキシブルリジッド基板4に向けてX軸方向について端側から中央側に集約するよう配索し、それに併せてフレキシブルリジッド基板4の長さ寸法を小さくすることが考えられる。ところが、そうすると、液晶パネル1の非表示部NAAにおいてパネル側入力配線部2の引き回しのために必要な設置スペースLがY軸方向(液晶パネル1とフレキシブルリジッド基板4との並び方向)について広くなるため、それに伴って非表示部NAAの範囲がY軸方向について拡張されることになる。このため、液晶表示装置の額縁部分が広くなってしまい、狭額縁化を図ることができなくなってしまう。つまり、高精細化と狭額縁化の両立は困難であった。
そこで、本実施形態では、フレキシブルリジッド基板13は、図2及び図6に示すように、フレキシブル基板部23におけるX軸方向(第2方向)についての寸法の方がリジッド基板部22の同寸法よりも相対的に大きなものとされるとともに、フレキシブル基板部23のうちリジッド基板部22に対してX軸方向について外側に配される部分(第1端側部分)24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分(端側部分)24のY軸方向(第1方向)についての寸法の方が、フレキシブル端側部分24に対してX軸方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分(中央側部分)25の同寸法よりも相対的に大きなものとされている。このように、フレキシブル基板部23におけるX軸方向についての寸法(長さ寸法)の方がリジッド基板部22の同寸法よりも相対的に大きなものとされることで、仮にこれらの寸法を同じとした場合に比べると、液晶パネル11に対するフレキシブル基板部23のX軸方向についての取付範囲が拡張され、それにより液晶パネル11の高精細化に伴うフレキシブル側配線部20aの本数の増加に容易に対応することが可能となる。これに対し、リジッド基板部22におけるX軸方向についての寸法の方がフレキシブル基板部23の同寸法よりも相対的に小さなものとされることで、X軸方向についての外側に配されるヒンジ部HIに対して干渉が生じ難くなる。詳しくは、フレキシブル基板部23におけるX軸方向についての寸法、つまり長さ寸法は、液晶パネル11の長辺寸法よりもやや短い程度で且つ液晶パネル11におけるドライバ12の実装領域の長さ寸法とほぼ同じ程度とされるのに対し、リジッド基板部22における長さ寸法は、フレキシブル基板部23の同寸法よりも短く且つ液晶パネル11におけるドライバ12の実装領域の長さ寸法よりも短いものとされている。フレキシブル基板部23とリジッド基板部22とにおける長さ寸法の差は、一対のヒンジ部HIの配置領域の長さ寸法と同じ程度かそれよりもやや小さい程度とされる。
しかも、フレキシブル基板部23のうちリジッド基板部22に対してX軸方向について外側に配される部分24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分24のY軸方向についての寸法(幅寸法)の方が、フレキシブル端側部分24に対してX軸方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分25の同寸法よりも相対的に大きなものとされているので、その相対的に幅広なフレキシブル端側部分24をフレキシブル側配線部20aの引き回し領域として利用することで、液晶表示装置10の狭額縁化を図ることが可能とされる。詳しく説明すると、まず前提として、フレキシブル基板部23におけるX軸方向についての寸法(長さ寸法)がリジッド基板部22の同寸法よりも相対的に大きなものとされているので、フレキシブル基板部23におけるフレキシブル側配線部20aの配線パターンを設計するに際しては、Y軸方向についてフレキシブル側端子部20bからリジッド基板部22に向けて、X軸方向について端側から中央側にフレキシブル側配線部20aを集約するよう引き回す必要がある。このとき、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24におけるY軸方向についての寸法が、フレキシブル中央側部分25の同寸法よりも相対的に大きなものとされているので、このフレキシブル端側部分24にフレキシブル側配線部20aを中央側に向けて集約するための引き回し領域が十分に確保される。従って、仮にフレキシブル基板部のフレキシブル端側部分とフレキシブル中央側部分とにおけるY軸方向についての寸法を同じとした場合には、液晶パネル11においてパネル側入力配線部18をX軸方向について端側から中央側に引き回すための引き回し領域を確保する必要が生じるのに比べると、液晶パネル11の非表示部NAAの幅、つまり液晶表示装置10の額縁部分を狭くすることが可能とされるのである。以上により、液晶パネル11の高精細化及び液晶表示装置10の狭額縁化を両立することが可能となる。また、フレキシブル基板部23におけるフレキシブル端側部分24に形成されたフレキシブル側配線部20aには、X軸方向について端側から中央側に集約するよう途中に屈曲部20a1を有するものが含まれている。
本実施形態では、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24には、図6に示すように、リジッド基板部22に対してX軸方向について外側に配される部分である第1端側部分24aに加えてそれに対して中央側に隣り合う部分である第2端側部分24bが含まれている。言い換えると、フレキシブル基板部23のうち、リジッド基板部22とはX軸方向について重なり合わない(オーバーラップしない)部分からなる第1端側部分24aと、リジッド基板部22とX軸方向について重なり合う(オーバーラップする)部分のうちのX軸方向についての端部からなる第2端側部分24bとによって、Y軸方向についての寸法が相対的に大きなフレキシブル端側部分24が構成されている。このフレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24は、液晶パネル11においてX軸方向について端寄りに配された2つのドライバ12とX軸方向について重なり合う配置とされるとともに、これら2つのドライバ12に接続されるパネル側入力配線部18に連なるパネル側フレキシブル基板用端子部19に対して接続されるフレキシブル側端子部20b及びフレキシブル側配線部20aを有している(図8を参照)。そして、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24のうちの端寄りの第1端側部分24aは、リジッド基板部22には直接接続されないのに対し、中央寄りの第2端側部分24bは、リジッド基板部22に直接接続されるとともに第1端側部分24aに形成されたフレキシブル側端子部20bに接続されたフレキシブル側配線部20aが引き回されている。このような構成により、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24におけるフレキシブル側配線部20aの引き回し領域がX軸方向についてより拡張されるから、さらなる液晶パネル11の高精細化及び液晶表示装置10の狭額縁化を図る上でより好適となる。
さらには、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24においてフレキシブル側配線部20aからなる配線パターンが形成される配線領域は、図6に示すように、Y軸方向についての寸法がフレキシブル端側部分24の全域にわたってほぼ一定とされている。すなわち、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24は、X軸方向について端側から中央側に向けてほぼ一定幅とされていて途中にスリットなどを有していないので、そこに確保された配線領域もX軸方向について端側から中央側に向けて途中に局所的に狭くなるような狭窄部位を有しておらず、全域にわたってほぼ一定幅となっている。これにより、配線領域に形成される配線パターンの配置密度が液晶パネル11の高精細化に伴って高くなった場合でも、その高密度の配線パターンをフレキシブル端側部分24に容易に形成することができ、もって液晶パネル11の高精細化に一層好適となる。
それに加えて、リジッド基板部22は、図6に示すように、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24に接続されるリジッド端側部分(信号供給側端側部分)26の方が、フレキシブル基板部23のフレキシブル中央側部分25に接続されるリジッド中央側部分(信号供給側中央側部分)27よりもY軸方向(第1方向)についての寸法が相対的に小さなものとされている。しかも、リジッド端側部分26とリジッド中央側部分27とにおけるY軸方向についての寸法の差は、フレキシブル端側部分24とフレキシブル中央側部分25とにおけるY軸方向についての寸法の差とほぼ等しいものとされている。これに伴い、リジッド端側部分26及びリジッド中央側部分27は、フレキシブル基板部23側とは反対側(図2及び図6に示す下側)の端部が互いに面一状をなしているので、リジッド基板部22におけるフレキシブル基板部23側とは反対側の端部に段差が生じることが避けられており、もってヒンジ部HIを含めた他の部材との干渉がより生じ難くなる。なお、リジッド端側部分26及びリジッド中央側部分27は、フレキシブル基板部23側(図2及び図6に示す上側)の端部が段差状をなしており、リジッド端側部分26がリジッド中央側部分27よりもリジッド基板部22側(液晶パネル11側とは反対側)に引っ込んでいる。さらには、フレキシブル端側部分24及びフレキシブル中央側部分25は、液晶パネル11側(リジッド基板部22側とは反対側)の端部が互いに面一状をなしていて、Y軸方向についての液晶パネル11に対する取付位置が同一とされる。これにより、フレキシブル基板部23を液晶パネル11に対して取り付ける作業を行うに際して自動機を用いることが可能とされ、もってフレキシブル基板部23の取付作業を効率的に容易に行うことが可能となる。なお、フレキシブル端側部分24及びフレキシブル中央側部分25におけるリジッド基板部22側の端部は、段差状をなしており、フレキシブル端側部分24がフレキシブル中央側部分25よりもリジッド基板部22側に引っ込んでいる。
以上説明したように本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、画像を表示可能な表示部AA及び表示部AA外の非表示部NAAを有する液晶パネル(表示パネル)11と、外部の信号供給源に接続されるリジッド基板部(信号供給基板)22と、可撓性を有しており、一端側が液晶パネル11の非表示部NAAに取り付けられるのに対し、他端側がリジッド基板部22に接続されることでリジッド基板部22からの信号の供給を中継するフレキシブル基板部(フレキシブル基板)23であって、液晶パネル11とフレキシブル基板部23との並び方向を第1方向(Y軸方向)とし、液晶パネル11の板面に沿い且つ第1方向と直交する方向を第2方向(X軸方向)としたとき、第2方向についての寸法がリジッド基板部22よりも相対的に大きなものとされるとともに、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分(端側部分)24の方が、フレキシブル端側部分24に対して第2方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分(中央側部分)25よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるフレキシブル基板部23と、を備える。
このようにすれば、外部の信号供給源に接続されたリジッド基板部22からの信号は、一端側が液晶パネル11の非表示部NAAに取り付けられるのに対し、他端側がリジッド基板部22に接続されるフレキシブル基板部23により中継されて液晶パネル11へと供給される。フレキシブル基板部23は、液晶パネル11とフレキシブル基板部23との並び方向を第1方向とし、液晶パネル11の板面に沿い且つ第1方向と直交する方向を第2方向としたとき、第2方向についての寸法がリジッド基板部22よりも相対的に大きなものとされるから、仮に上記寸法をリジッド基板部22と同じにした場合に比べると、液晶パネル11に対する取付範囲が拡張されることになる。従って、液晶パネル11が高精細化(高解像度化)されるのに伴って液晶パネル11上の配線数が増加された場合に好適となる。これに対し、リジッド基板部22は、フレキシブル基板部23よりも第2方向についての寸法が相対的に小さくなっているから、第2方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。
しかも、フレキシブル基板部23は、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分24の方が、フレキシブル端側部分24に対して第2方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分25よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるから、フレキシブル端側部分24を配線パターンの引き回し領域として利用することで、当該液晶表示装置10の狭額縁化を図ることが可能とされており、以下にその理由を詳しく説明する。すなわち、まず、フレキシブル基板部23は、第2方向についての寸法がリジッド基板部22よりも相対的に大きなものとされているので、フレキシブル基板部23の配線パターンを設計するに際しては、第2方向について端側から中央側に配線パターンを集約するよう引き回す必要がある。このとき、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24は、フレキシブル中央側部分25よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされているので、このフレキシブル端側部分24に配線パターンを中央側に向けて集約するための引き回し領域が十分に確保される。従って、仮にフレキシブル基板部のフレキシブル端側部分とフレキシブル中央側部分とにおける第1方向についての寸法を同じとした場合に、液晶パネル11側に配線パターンの引き回し領域を確保する必要が生じるのに比べると、液晶パネル11の非表示部NAAの幅、つまり当該液晶表示装置10の額縁部分を狭くすることが可能とされるのである。以上により、液晶パネル11の高精細化及び当該液晶表示装置10の狭額縁化を両立することが可能となる。
また、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24には、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aに加えてそれに隣り合う部分である第2端側部分24bが含まれている。フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24を配線パターンの引き回し領域として利用したとき、配線パターンの引き回し領域が第2方向についてより広くなるから、さらなる高精細化及び狭額縁化に好適となる。
また、フレキシブル基板部23は、フレキシブル端側部分24のうちリジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aに隣り合う部分である第2端側部分24bがリジッド基板部22に対して接続されるとともに、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aにおける第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向けて一定とされるよう形成されている。フレキシブル基板部23は、液晶パネル11が高精細化されるのに伴って配線パターンの配置密度が高くなる傾向とされる。上記したようにリジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aにおける第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向けて一定とされるよう形成されているので、仮にフレキシブル基板部のうちリジッド基板部に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分の途中にスリットを設けるなどして第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向かう途中で局所的に小さくなる場合に比べると、配線パターンを高密度化する上で好適とされる。従って、液晶パネル11の高精細化に一層好適となる。
また、リジッド基板部22は、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24に接続されるリジッド端側部分(端側部分)26の方が、フレキシブル基板部23のフレキシブル中央側部分25に接続されるリジッド中央側部分(中央側部分)27よりも第1方向についての寸法が相対的に小さなものとされる。このようにすれば、仮にリジッド基板部におけるリジッド端側部分とリジッド中央側部分とで第1方向についての寸法を同一とし且つ液晶パネル11に対するフレキシブル基板部の取付位置をそのフレキシブル端側部分とフレキシブル中央側部分とで第1方向についてずらす構成とした場合に比べると、少なくとも液晶パネル11に対するフレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24及びフレキシブル中央側部分25の取付位置を第1方向についてより近くすることができる。また、仮にリジッド基板部におけるリジッド端側部分とリジッド中央側部分とで第1方向についての寸法を同一とし且つリジッド基板部におけるフレキシブル基板部側とは反対側の端部に段差が有される構成とした場合に比べると、リジッド基板部22に生じ得る段差を緩和することができる。
また、リジッド基板部22におけるリジッド端側部分26及びリジッド中央側部分27は、フレキシブル基板部23側とは反対側の端部が互いに面一状をなしている。このようにすれば、リジッド基板部22におけるフレキシブル基板部23側とは反対側の端部に段差が生じることが避けられるので、他の部材との干渉がより生じ難くなる。
また、フレキシブル基板部23におけるフレキシブル端側部分24及びフレキシブル中央側部分25は、第1方向についての液晶パネル11に対する取付位置が同一とされる。このようにすれば、フレキシブル基板部23を液晶パネル11に対して取り付ける作業を行うに際して自動機を用いることが可能とされる。これにより、フレキシブル基板部23の取付作業を効率的に容易に行うことが可能となる。
また、リジッド基板部22とフレキシブル基板部23とが一体化されてなるフレキシブルリジッド基板13を備えており、フレキシブルリジッド基板13は、可撓性を有するフレキシブル材20の一部を相対的に硬質な一対のリジッド材21により挟み込んだ構成とされるとともに、一対のリジッド材21とそれらに挟み込まれたフレキシブル材20の一部とにより構成されるリジッド基板部22と、フレキシブル材20の残りの部分により構成されるフレキシブル基板部23とからなるものとされており、フレキシブル基板部23は、第2方向についての寸法がリジッド基板部22よりも相対的に大きなものとされるとともに、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分24の方が、フレキシブル端側部分24に対して第2方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分25よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされる。このようにすれば、リジッド基板部22とフレキシブル基板部23とが一体化してなるフレキシブルリジッド基板13が備えられることで、仮にリジッド基板部とフレキシブル基板部とを別部品として相互を熱圧着などにより機械的に取り付けるようにした場合に比べると、取り付け不良が生じ難くなるとともに配線抵抗が低くなるなどの効果を得ることができる。その上で、フレキシブル基板部23は、第2方向についての寸法がリジッド基板部22よりも相対的に大きなものとされるから、仮に上記寸法をリジッド基板部22と同じにした場合に比べると、液晶パネル11に対する取付範囲が拡張され、もって液晶パネル11の高精細化に好適となる。これに対し、リジッド基板部22は、フレキシブル基板部23よりも第2方向についての寸法が相対的に小さくなっているので、第2方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。しかも、フレキシブル基板部23は、リジッド基板部22に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分24aを少なくとも含むフレキシブル端側部分24の方が、フレキシブル端側部分24に対して第2方向について中央側に配されるフレキシブル中央側部分25よりも第1方向についての寸法が相対的に大きなものとされるから、フレキシブル端側部分24を配線パターンの引き回し領域として利用することで、当該液晶表示装置10の狭額縁化を図ることが可能とされる。
また、液晶パネル11の非表示部NAAにおいて表示部AAとフレキシブル基板部23との間に位置する形で設けられ、リジッド基板部22及びフレキシブル基板部23を介して供給される信号を表示部AAに伝送するパネル側入力配線部(信号伝送配線)18を備えている。このようにすれば、フレキシブル基板部23の配線パターンを設計するに際して、フレキシブル基板部23のフレキシブル端側部分24において配線パターンが端側から中央側に向けて集約するよう引き回す構成を採れば、液晶パネル11の非表示部NAAに設けるパネル側入力配線部18を設けるに際してそのパネル側入力配線部18を端側から中央側に向けて集約する必要性が低くなる。従って、液晶パネル11の非表示部NAAに信号配線を設けるためのスペースをそれほど広く確保する必要がなくなり、もって液晶パネル11の高精細化及び当該液晶表示装置10の狭額縁化を好適に両立させることが可能とされる。
また、表示パネルは、一対の基板11a,11b間に液晶層11cを封入してなる液晶パネル11とされる。このような表示装置は液晶表示装置10として、種々の用途、例えば携帯型情報端末(ノート型パソコンなど)、携帯電話、携帯型ゲーム機などの各種電子機器に適用できる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図9から図11によって説明する。この実施形態2では、フレキシブル基板部123を分割構造としたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレキシブルリジッド基板113を構成するフレキシブル材120は、図9に示すように、X軸方向について複数(図9では6つ)に分割されており、それによりフレキシブル基板部123は、フレキシブル端側部分124を構成する端側分割フレキシブル基板部(端側分割フレキシブル基板)28と、フレキシブル中央側部分125を構成する中央側分割フレキシブル基板部(中央側分割フレキシブル基板)29とを有してなるものとされる。さらには、中央側分割フレキシブル基板部29は、複数(図9では4つ)に分割されており、複数の中央側分割フレキシブル基板部個片(中央側分割フレキシブル基板個片)30からなるものとされる。端側分割フレキシブル基板部28は、フレキシブル基板部123において両端に一対配されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29は、X軸方向について一対の端側分割フレキシブル基板部28の間に挟み込まれる位置に配されている。中央側分割フレキシブル基板部29を構成する中央側分割フレキシブル基板部個片30は、4つがX軸方向に沿って等間隔に間欠的に並んで配されている。
フレキシブル基板部123を構成する端側分割フレキシブル基板部28と中央側分割フレキシブル基板部29との境界位置は、図10に示すように、リジッド基板部122におけるリジッド端側部分126とリジッド中央側部分127との境界位置と一致するよう構成されている。従って、端側分割フレキシブル基板部28は、リジッド端側部分126に接続されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29は、リジッド中央側部分127に接続されている。さらには、端側分割フレキシブル基板部28は、図9に示すように、液晶パネル111に実装されたドライバ112群のうち、X軸方向について端寄りの2つの端側用ドライバ31に接続されているのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29は、ドライバ112群のうち、端側用ドライバ31よりも中央寄りに配された8つの中央側用ドライバ32に接続されている。また、中央側分割フレキシブル基板部29を構成する4つの中央側分割フレキシブル基板部個片30は、8つの中央側用ドライバ32のうちの2つずつに対してそれぞれ個別に接続されている。
続いて、上記した各構成に基づいて得られる作用及び効果について説明する。まず、端側分割フレキシブル基板部28及び中央側分割フレキシブル基板部29は、熱環境の変化によって熱膨張または熱収縮した場合、それぞれが個別に伸縮し、その伸縮量は各分割フレキシブル基板部28,29の大きさに基づいたものとなる。各分割フレキシブル基板部28,29における熱膨張または熱収縮に伴う個々の伸縮量は、上記した実施形態1に記載したようにフレキシブル基板部23を非分割とした場合における伸縮量に比べて相対的に小さなものとなる。従って、フレキシブルリジッド基板113を液晶パネル111に取り付けるに際して、例えば、フレキシブル基板部123をなす各分割フレキシブル基板部28,29を個別に図示しないアライメントマークなど(位置決め部位)を用いてX軸方向について液晶パネル111に対して位置決めを図りつつ、図11に示すように、フレキシブル基板部123を液晶パネル111に対して熱圧着すれば、熱圧着に伴って生じる各分割フレキシブル基板部28,29の熱膨張または熱収縮に起因する伸縮量が小さなものとなり、液晶パネル111に対する取付位置が適切なものとなる。これにより、各分割フレキシブル基板部28,29が有する多数のフレキシブル側端子部120bを、液晶パネル111が有する多数のパネル側フレキシブル基板用端子部119に対して正確な接続を期することができ、接続不良の発生が抑制される。ここで、中央側分割フレキシブル基板部29は、複数の中央側分割フレキシブル基板部個片30に分割されているから、各中央側分割フレキシブル基板部個片30において熱圧着時に生じる熱膨張または熱収縮に伴う伸縮量がさらに小さなものとなり、もって各中央側分割フレキシブル基板部個片30を液晶パネル111に対してより適切な位置に取り付けることが可能とされる。しかも、フレキシブル基板部123は、フレキシブル端側部分124とフレキシブル中央側部分125とが少なくとも分割されており、これらフレキシブル端側部分124及びフレキシブル中央側部分125はY軸方向についての大きさが互いに異なるものとされていることから、端側分割フレキシブル基板部28及び中央側分割フレキシブル基板部29におけるY軸方向についての大きさは、互いに異なるもののそれぞれほぼ一定となる。従って、各分割フレキシブル基板部28,29に係る製造コストが抑制される。
また、フレキシブル基板部123のうちY軸方向について相対的に大きな端側分割フレキシブル基板部28は、リジッド基板部122のうちY軸方向について相対的に小さなリジッド端側部分126に接続されるのに対し、フレキシブル基板部123のうちY軸方向について相対的に小さな中央側分割フレキシブル基板部29は、リジッド基板部122のうちY軸方向について相対的に大きなリジッド中央側部分127に接続されるので、各分割フレキシブル基板部28,29が、端側分割フレキシブル基板部28におけるリジッド端側部分126とリジッド中央側部分127とに跨る形で接続されることが避けられる。また、端側分割フレキシブル基板部28からの信号は、接続された端側用ドライバ31により処理されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29からの信号は、接続された中央側ドライバ32により処理されることになる。このように端側分割フレキシブル基板部28と中央側分割フレキシブル基板部29とで接続対象となるドライバ112が端側用ドライバ31と中央側用ドライバ32とに分けられているから、各分割フレキシブル基板部28,29と各ドライバ31,32とを接続するための配線パターンをなすパネル側入力配線部118を非表示部NAAに設けるに際してそのパネル側入力配線部118を効率良く配置することが可能となる。これにより、高精細化及び狭額縁化により好適となる。
以上説明したように本実施形態によれば、フレキシブル基板部123は、フレキシブル端側部分124とフレキシブル中央側部分125とが少なくとも分割されていて、フレキシブル端側部分124からなる端側分割フレキシブル基板部(端側分割フレキシブル基板)28と、フレキシブル中央側部分125からなる中央側分割フレキシブル基板部(中央側分割フレキシブル基板)29とを少なくとも有してなる。このようにすれば、端側分割フレキシブル基板部28及び中央側分割フレキシブル基板部29は、熱環境の変化によって熱膨張または熱収縮した場合、それぞれが個別に伸縮し、その伸縮量は各分割フレキシブル基板部28,29の大きさに基づいたものとなる。各分割フレキシブル基板部28,29における熱膨張または熱収縮に伴う伸縮量は、仮にフレキシブル基板部を非分割とした場合における伸縮量に比べて相対的に小さなものとなる。従って、例えばフレキシブル基板部123を液晶パネル111に対して熱圧着する場合、熱圧着に伴って生じる各分割フレキシブル基板部28,29の熱膨張または熱収縮に起因する伸縮量が小さなものとなるので、液晶パネル111に対する取付位置が適切なものとなる。しかも、フレキシブル基板部123は、フレキシブル端側部分124とフレキシブル中央側部分125とが少なくとも分割されており、これらフレキシブル端側部分124及びフレキシブル中央側部分125は第1方向についての大きさが互いに異なるものとされていることから、端側分割フレキシブル基板部28及び中央側分割フレキシブル基板部29における第1方向についての大きさは、互いに異なるもののそれぞれほぼ一定となる。従って、各分割フレキシブル基板部28,29に係る製造コストが抑制される。
また、中央側分割フレキシブル基板部29は、複数に分割されていて、複数の中央側分割フレキシブル基板部個片(中央側分割フレキシブル基板個片)30からなる。このようにすれば、熱膨張または熱収縮時における中央側分割フレキシブル基板部29を構成する各中央側分割フレキシブル基板部個片30の伸縮量は、仮に中央側分割フレキシブル基板部を非分割とした場合における伸縮量に比べて相対的に小さなものとなる。従って、例えばフレキシブル基板部123を液晶パネル111に対して熱圧着する場合に各中央側分割フレキシブル基板部個片30に生じる伸縮量がより小さなものとなって液晶パネル111に対する取付位置がより適切なものとなる。
また、リジッド基板部122は、フレキシブル基板部123のフレキシブル端側部分124に接続されるリジッド端側部分126の方が、フレキシブル基板部123のフレキシブル中央側部分125に接続されるリジッド中央側部分127よりも第1方向についての寸法が相対的に小さなものとされており、フレキシブル基板部123は、端側分割フレキシブル基板部28がリジッド基板部122のリジッド端側部分126に接続されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29がリジッド基板部122のリジッド中央側部分127に接続されるよう構成されている。このようにすれば、フレキシブル基板部123のうち第1方向について相対的に大きな端側分割フレキシブル基板部28は、リジッド基板部122のうち第1方向について相対的に小さなリジッド端側部分126に接続されるのに対し、フレキシブル基板部123のうち第1方向について相対的に小さな中央側分割フレキシブル基板部29は、リジッド基板部122のうち第1方向について相対的に大きなリジッド中央側部分127に接続される。これにより、各分割フレキシブル基板部28,29が、リジッド基板部122におけるリジッド端側部分126とリジッド中央側部分127とに跨る形で接続されることが避けられる。
また、液晶パネル111の非表示部NAAにおいて表示部AAとフレキシブル基板部123との間に位置する形で取り付けられ、リジッド基板部122及びフレキシブル基板部123を介して供給される信号を処理して生成した出力信号を表示部AAに出力することで液晶パネル111を駆動するドライバ(駆動回路部)112を備えており、ドライバ112は、非表示部NAAにおいて第2方向に沿って複数並んで配されるとともに、端側分割フレキシブル基板部28に接続される端側用ドライバ(端側用駆動回路部)31と、中央側分割フレキシブル基板部29に接続される中央側用ドライバ(中央側用駆動回路部)32とを少なくとも有してなる。このようにすれば、液晶パネル111の非表示部NAAに取り付けられたドライバ112は、リジッド基板部122及びフレキシブル基板部123を介して供給される信号を処理して出力信号を生成し、その出力信号を表示部AAに出力することで液晶パネル111を駆動するものとされる。このとき、端側分割フレキシブル基板部28からの信号は、ドライバ112をなす端側用ドライバ31により処理されるのに対し、中央側分割フレキシブル基板部29からの信号は、ドライバ112をなす中央側用ドライバ32により処理される。このように端側分割フレキシブル基板部28と中央側分割フレキシブル基板部29とで接続対象となるドライバ112が端側用ドライバ31と中央側用ドライバ32とに分けられているから、例えば各分割フレキシブル基板部28,29と各ドライバ31,32とを接続するための配線パターンを非表示部NAAに設ける場合にその配線パターンを効率良く配置することが可能となる。これにより、高精細化及び狭額縁化により好適となる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図12によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2から端側分割フレキシブル基板部228の平面形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端側分割フレキシブル基板部228のうち、X軸方向(第2方向)についてリジッド基板部222に対して外側に配される第1端側部分224aには、図12に示すように、傾斜状部33が形成されている。傾斜状部33は、第1端側部分224aにおける液晶パネル211側とは反対側の端部に形成されており、平面に視てX軸方向及びY軸方向の双方に対して傾斜するとともにその傾斜角度が一定となるようスロープ形状(直線的な傾斜形状)をなしている。傾斜状部33は、第1端側部分224aのうちリジッド基板部222との接続箇所から液晶パネル211に対する取付位置の手前となる位置までの範囲に設けられている。このような傾斜状部33を設けることで、端側分割フレキシブル基板部228が隣接配置されたヒンジ部HIに対してより干渉し難くなる。また、傾斜状部33が設けられた端側分割フレキシブル基板部228のうち、X軸方向についてリジッド基板部222に対して外側に配される第1端側部分224aは、Y軸方向(第1方向)についての寸法がX軸方向について端側から中央側に向けて連続的に漸次増加するよう形成されている、と言える。
以上説明したように本実施形態によれば、フレキシブル基板部223は、フレキシブル端側部分224のうちリジッド基板部222に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分224aに隣り合う部分である第2端側部分224bがリジッド基板部222に対して接続されるとともに、リジッド基板部222に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分224aにおける第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向けて増加するよう形成されている。フレキシブル基板部223は、液晶パネル211が高精細化されるのに伴って配線パターンの配置密度が高くなる傾向とされる。上記したようにリジッド基板部222に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分224aにおける第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向けて増加するよう形成されているので、仮にフレキシブル基板部のうちリジッド基板部に対して第2方向について外側に配される部分である第1端側部分の途中にスリットを設けるなどして第1方向についての寸法が第2方向について端側から中央側に向かう途中で局所的に小さくなる場合に比べると、配線パターンを高密度化する上で好適とされる。従って、液晶パネル211の高精細化に一層好適となる。
また、フレキシブル基板部223のうち、第2方向についてリジッド基板部222に対して外側に配されてフレキシブル端側部分224(端側分割フレキシブル基板部228)の少なくとも一部を構成する部分である第1端側部分224aは、他端側の端部が傾斜状に形成されている。このように、フレキシブル基板部223のうち第2方向についてリジッド基板部222に対して外側に配される部分である第1端側部分224aにおける他端側、つまり液晶パネル211側とは反対側の端部が傾斜状に形成されることで、フレキシブル基板部223に対して第1方向についての外側に他の部材を配した場合に他の部材が干渉し難くなる。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図13によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態3から端側分割フレキシブル基板部328の平面形状をさらに変更したものを示す。なお、上記した実施形態3と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端側分割フレキシブル基板部328のうち、X軸方向についてリジッド基板部322に対して外側に配される第1端側部分324aに設けられた傾斜状部333は、図13に示すように、平面に視て略円弧状をなしている。傾斜状部333は、その両端位置同士を結んだ線(弦)よりも外側、つまり液晶パネル311側とは反対側に膨出する(出っ張る)弓形形状とされている。このような構成であっても、上記した実施形態3と同様に端側分割フレキシブル基板部328とヒンジ部HIとの干渉が生じ難くなる効果が得られる。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図14によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態3から端側分割フレキシブル基板部428の平面形状をさらに変更したものを示す。なお、上記した実施形態3と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る端側分割フレキシブル基板部428のうち、X軸方向についてリジッド基板部422に対して外側に配される第1端側部分424aに設けられた傾斜状部433は、図14に示すように、第1端側部分424aのうちリジッド基板部422との接続箇所から液晶パネル411に対する取付位置までの範囲、つまり液晶パネル411とは非重畳となるほぼ全域にわたって設けられている。このような構成であっても、上記した実施形態3と同様に端側分割フレキシブル基板部428とヒンジ部HIとの干渉が生じ難くなる効果が得られる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図15によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態2から中央側分割フレキシブル基板部529を非分割構造としたものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレキシブル基板部523は、図15に示すように、一対の端側分割フレキシブル基板部528と、一対の端側分割フレキシブル基板部528間に挟み込まれる形で配された1つの中央側分割フレキシブル基板部529とから構成される。言い換えると、フレキシブル基板部523における分割位置は、フレキシブル端側部分524とフレキシブル中央側部分525との境界位置のみに設定されていることになる。これにより、中央側分割フレキシブル基板部529は、X軸方向について途中で分割されることがない、非分割構造となっている。このような構成であっても、中央側分割フレキシブル基板部529は、Y軸方向についての寸法が全長にわたってほぼ一定とされ、また端側分割フレキシブル基板部528もY軸方向についての寸法が全長にわたってほぼ一定とされる。このような構成であっても、上記した実施形態2と同様にフレキシブル基板部523を液晶パネル511に対して熱圧着する際に生じる各分割フレキシブル基板部528,529の熱膨張または熱収縮に起因する伸縮量が小さなものとなるので、液晶パネル511に対する取付位置が適切なものとなる、などの効果が得られる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図16によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態2からフレキシブル基板部623における分割位置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレキシブル基板部623は、図16に示すように、フレキシブル端側部分624の全域とフレキシブル中央側部分625の一部とを含む一対の端側分割フレキシブル基板部628と、フレキシブル中央側部分625の残りの部分を含む1つの中央側分割フレキシブル基板部629とから構成される。各端側分割フレキシブル基板部628は、フレキシブル端側部分624の全域に加えて、フレキシブル中央側部分625のうちフレキシブル端側部分624に隣り合う部分を含んでおり、その長さ寸法は中央側分割フレキシブル基板部629とほぼ同じ程度とされる。つまり、フレキシブル基板部623は、等間隔に3等分されており、その分割位置はフレキシブル端側部分624とフレキシブル中央側部分625との境界位置からはX軸方向についてずれた位置に設定されている。各端側分割フレキシブル基板部628は、液晶パネル611の非表示部NAAにおいて端側から数えて4つのドライバ612に対してそれぞれ接続されている。中央側分割フレキシブル基板部629は、液晶パネル611の非表示部NAAにおける中央側の4つのドライバ612に対して接続されている。このような構成であっても、上記した実施形態2と同様にフレキシブル基板部623を液晶パネル611に対して熱圧着する際に生じる各分割フレキシブル基板部628,629の熱膨張または熱収縮に起因する伸縮量が小さなものとなるので、液晶パネル611に対する取付位置が適切なものとなる、などの効果が得られる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図17によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態1からリジッド基板部722の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るリジッド基板部722は、図17に示すように、Y軸方向についての寸法(幅寸法)が全長にわたってほぼ一定とされるとともに、平面に視てX軸方向について延在する途中で屈曲された形状とされている。詳しくは、リジッド基板部722を構成するリジッド端側部分726及びリジッド中央側部分727は、フレキシブル基板部723側の端部、及びその反対側の端部が共に段差状をなしており、リジッド端側部分726がリジッド中央側部分727よりもリジッド基板部722側(フレキシブル基板部723側とは反対側)に引っ込んでいる。リジッド基板部722は、リジッド端側部分726からリジッド中央側部分727に至る途中で略クランク状に屈曲されている。そして、リジッド端側部分726及びリジッド中央側部分727は、幅寸法がほぼ同一とされている。
<実施形態9>
本発明の実施形態9を図18によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態2からフレキシブル基板部823におけるフレキシブル端側部分824の形成範囲を変更するとともに、リジッド基板部822の形状を変更したものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るフレキシブル端側部分824は、図18に示すように、フレキシブル基板部823のうちリジッド基板部822に対してX軸方向について外側に配される部分のみによって構成されている。従って、フレキシブル基板部823の残りの部分、つまりX軸方向についてリジッド基板部822と重なり合う部分の全域によってフレキシブル中央側部分825が構成されることになる。これに対し、リジッド基板部822は、全長にわたってY軸方向についての寸法(幅寸法)が全長にわたってほぼ一定とされるとともに、X軸方向に沿って途中で屈曲されることがないほぼ真っ直ぐな形状とされる。リジッド基板部822は、フレキシブル基板部823側の端部、及びその反対側の端部が共に直線状をなしている。フレキシブル端側部分824に形成されたフレキシブル側配線部820aは、リジッド基板部822におけるY軸方向に沿う端部から接続が図られている。
<実施形態10>
本発明の実施形態10を図19または図20によって説明する。この実施形態10では、上記した実施形態2に記載したフレキシブルリジッド基板に代えて、フレキシブル基板34とリジッド基板35との2部品を用いるようにしたものを示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係る液晶パネル911には、図19及び図20に示すように、柔軟性に富んだフレキシブル基板34の一端側が取り付けられており、そのフレキシブル基板34の他端側には、柔軟性を殆ど有さない硬質なリジッド基板(信号供給基板)35が接続されている。フレキシブル基板34は、上記した実施形態2に記載したフレキシブル基板部123と同様に複数に分割されており、フレキシブル端側部分924を構成する端側分割フレキシブル基板34aと、フレキシブル中央側部分925を構成する中央側分割フレキシブル基板34bとからなるものとされる。各分割フレキシブル基板34a,34bには、フレキシブル側配線部920aが形成されるとともに、フレキシブル側配線部920aの一端側には液晶パネル911のパネル側フレキシブル基板用端子部に接続されるパネル用フレキシブル側端子部が設けられ、さらにはフレキシブル側配線部920aの他端側にはリジッド基板35のリジッド基板側フレキシブル基板用端子部に接続されるリジッド基板用フレキシブル側端子部が設けられている。これらの各端子部は、ACFを介して電気的に接続されている。なお、これら各端子部及びACFの図示は省略する。そして、端側分割フレキシブル基板34aは、X軸方向についてリジッド基板35に対して外側に配される部分を有するとともに、そのY軸方向についての寸法が、中央側分割フレキシブル基板34bの同寸法よりも大きなものとされる。リジッド基板35は、端側分割フレキシブル基板34aに接続されるリジッド端側部分35aが、中央側分割フレキシブル基板34bに接続されるリジッド中央側部分35bよりもY軸方向についての寸法に関して相対的に小さなものとされる。
<実施形態11>
本発明の実施形態11を図21によって説明する。この実施形態11では、液晶表示装置を備えるタブレット型ノートパソコンTNPを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態に係るタブレット型ノートパソコンTNPは、図21に示すように、液晶表示装置を備えるのに加え、使用者が情報を入力するためのタッチパネルやタッチパネルを保護するためのカバーパネルを備えており、上記した実施形態1に記載したノート側パソコンのようなヒンジ部、つまり折り畳み構造を有していない。このようなタブレット型ノートパソコンTNPにおいても、内部に有されるスピーカや電池などが液晶表示装置に備えられるフレキシブルリジッド基板に干渉することが懸念される場合がある。そのような場合でも、フレキシブルリジッド基板を上記した実施形態1に記載した構成とすることで、スピーカや電池などの部品に対してフレキシブルリジッド基板が干渉し難くすることが可能とされる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態(実施形態9を除く)では、フレキシブル基板部(フレキシブル基板)を構成するフレキシブル端側部分における第1端側部分と第2端側部分とがほぼ同じ長さ寸法とされるものを示したが、第1端側部分が第2端側部分よりも長さ寸法が大きくされるものや、逆に小さくされるものも本発明に含まれる。
(2)上記した各実施形態(実施形態9を除く)では、フレキシブル基板部(フレキシブル基板)を構成するフレキシブル端側部分における第1端側部分と第2端側部分との境界位置が、リジッド基板部(リジッド基板)におけるリジッド端側部分とリジッド側中央側部分との境界位置とほぼ一致する構成のものを示したが、前者の境界位置が後者の境界位置に対してX軸方向について端寄りにずれた配置としたものや、逆にX軸方向について中央寄りにずれた配置としたものも本発明に含まれる。
(3)上記した各実施形態(実施形態9を除く)では、フレキシブル基板部(フレキシブル基板)を構成するフレキシブル端側部分における第1端側部分と第2端側部分との境界位置が、液晶パネルにおいて隣り合うドライバ間の境界位置とほぼ一致する構成のものを示したが、両境界位置がX軸方向についてずれた配置とすることも可能である。
(4)上記した実施形態1〜9では、フレキシブルリジッド基板が一対のリジッド材を備える構成のものを示したが、リジッド材を3枚以上積層するようにしたものも本発明に含まれる。
(5)上記した各実施形態では、液晶パネルにおいてドライバが12個並列配置されるものを示したが、ドライバの実装数は12個以外(11個以下、または13個以上)にも適宜に変更可能である。
(6)上記した実施形態2〜7,9,10では、2つのドライバを1つの分割フレキシブル基板部(分割フレキシブル基板)に接続したものを示したが、例えば上記した(5)を適用してドライバの実装数を各分割フレキシブル基板部の設置数と同数とした場合に各分割フレキシブル基板部に対して各ドライバを個別に接続する構成とすることも可能である。それ以外にも、ドライバの実装数を各分割フレキシブル基板部の設置数の3以上の整数倍とした場合に各分割フレキシブル基板に対して各ドライバを3つ以上ずつ接続する構成とすることも可能である。
(7)上記した実施形態2〜7,9,10では、2つのドライバを1つの分割フレキシブル基板部(分割フレキシブル基板)に接続したものを示したが、複数のドライバを1つの分割フレキシブル基板部に接続する構成と、1つのドライバを1つの分割フレキシブル基板部に接続する構成とが混在する構成を採ることも可能である。
(8)上記した実施形態2〜7,9,10以外にも、フレキシブル基板部(フレキシブル基板)の具体的な分割位置及び分割数は適宜に変更可能である。
(9)上記した実施形態2〜7,9の変形例として、フレキシブル材のうちリジッド基板部を構成する部分については非分割構造とし、フレキシブル基板部を構成する部分のみを分割構造とすることも可能である。
(10)上記した実施形態1,8の変形例として、フレキシブル材のうちフレキシブル基板部を構成する部分を非分割構造とし、リジッド基板部を構成する部分については分割構造とすることも可能である。
(11)上記した各実施形態では、リジッド基板部(リジッド基板)の幅寸法に関して、リジッド端側部分の方がリジッド中央側部分よりも小さくなるものや、全長にわたって一定とされるものを示したが、リジッド端側部分の方がリジッド中央側部分よりも幅寸法が大きくなる設定とすることも可能である。
(12)上記した実施形態3〜7,9,10は、実施形態2の変形例として記載したが、このうち実施形態3〜5,9,10に記載した技術事項は、実施形態1に記載した構成にも勿論適用可能である。また、上記した実施形態11と実施形態2〜10とを組み合わせることも勿論可能である。それ以外にも各実施形態同士を自由に組み合わせることが可能である。
(13)上記した実施形態4の変形例として、端側分割フレキシブル基板部(フレキシブル端側部分)の第1端側部分に形成される傾斜状部が、その両端位置同士を結んだ線(弦)よりも内側、つまり液晶パネル側に引っ込む(凹む)弓形形状とされるものも本発明に含まれる。
(14)上記した各実施形態では、フレキシブル基板部(フレキシブル基板)とリジッド基板部(リジッド基板)とにおける長さ寸法の差が、一対のヒンジ部の配置領域の長さ寸法と同じ程度かそれよりもやや小さい程度とされるものを示したが、上記長さ寸法の差が一対のヒンジ部の配置領域の長さ寸法よりも大きくなる設定とすることも可能である。
(15)上記した実施形態1〜10では、液晶表示装置を備えたノート型パソコンを例示したが、ノート型パソコン以外にも折り畳み式でヒンジ部を有する電子機器として、例えば折り畳み式携帯電話や折り畳み式ゲーム機などにも本発明は適用可能である。
(16)上記した実施形態11では、液晶表示装置を備えたタブレット型ノートパソコンを例示したが、タブレット型ノートパソコン以外にもヒンジ部を有さない電子機器として、例えばスマートフォン、テレビ受信装置、デジタルサイネージなどにも本発明は適用可能である。
(17)上記した各実施形態では、液晶パネルの画面サイズが数インチ〜10数インチ程度とされるものを示したが、画面サイズが例えば20インチ〜90インチで、中型または大型(超大型)に分類される液晶パネルを用いた液晶表示装置にも本発明は適用可能である。
(18)上記した各実施形態では、液晶パネルが有するカラーフィルタの着色部をR,G,Bの3色としたものを例示したが、着色部を4色以上とすることも可能である。
(19)上記した各実施形態では、横長な方形状をなす液晶パネルを例示したが、縦長な方形状をなす液晶パネルや正方形状をなす液晶パネルにも本発明は適用可能である。
(20)上記した各実施形態では、外部光源であるバックライト装置を備えた透過型の液晶表示装置を例示したが、本発明は、外光を利用して表示を行う反射型液晶表示装置にも適用可能であり、その場合はバックライト装置を省略することができる。
(21)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、またカラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(22)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネル(PDP(プラズマディスプレイパネル)や有機ELパネルなど)を用いた表示装置にも本発明は適用可能である。その場合、バックライト装置を省略することが可能である。
(23)上記した各実施形態では、液晶パネルにおいて表示部が長辺方向については中央に配されるものの短辺方向についての一方の端部側に片寄った配置とされたものを示したが、液晶パネルにおいて表示部が短辺方向については中央に配されるものの長辺方向について一方の端部側に片寄った配置とされるものも本発明に含まれる。また、液晶パネルにおいて表示部が長辺方向及び短辺方向についてそれぞれ一方の端部側に片寄った配置とされるものも本発明に含まれる。逆に、液晶パネルにおいて表示部が長辺方向及び短辺方向について中央に配置されるものも本発明に含まれる。
(24)上記した各実施形態では、フレキシブルリジッド基板の長さ寸法が、液晶パネルの長辺寸法よりもやや短い程度とされるものを例示したが、フレキシブルリジッド基板の具体的な長さ寸法は、適宜に変更可能であり、例えば液晶パネルの長辺寸法の半分程度などとすることが可能である。