JPWO2014017051A1 - 密閉型圧縮機及びそれを備える冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る密閉型圧縮機は、電動要素(111)と、電動要素(111)によって駆動される圧縮要素(113)と、電動要素(111)と圧縮要素(113)が収容され、潤滑油(105)が貯留されている密閉容器(101)と、を備え、圧縮要素(113)は、主軸(137)及び偏心軸(139)から構成されるクランクシャフト(135)と、主軸(137)を回転自在に軸支する軸受部(123)と圧縮室(119)を形成するシリンダ(121)とを有するシリンダブロック(117)と、密閉容器(101)内から圧縮室(119)内へ向かう冷媒ガス(115)が通流する吸入マフラー(131)と、を備え、吸入マフラー(131)と電動要素(111)との間には隔壁(165)が配設され、吸入マフラー(131)と隔壁(165)との間には、第1の空間(159)が形成され、電動要素(111)と隔壁(165)との間には、第2の空間(163)が形成されている。

Description

本発明は、家庭用電気冷凍冷蔵庫又はショーケース等に使用される密閉型圧縮機及びそれを備える冷凍装置に関するものであり、特に、密閉型圧縮機の構成に関するものである。
近年、地球環境保護に対する要求はますます強まってきており、家庭用電気冷凍冷蔵庫又はその他の冷凍サイクル装置等に使用される密閉型圧縮機においても、高効率化が強く要望されている。
従来、この種の密閉型圧縮機としては、樹脂製の吸入マフラーを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
図12は、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機の縦断面図、図13は、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機の横断面図である。
図12及び図13に示すように、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機は、密閉容器1と圧縮機本体7を備えている。密閉容器1の底部には、潤滑油3が貯留されている。また、密閉容器1内には、冷媒ガス5が充填されていて、圧縮機本体7がサスペンションスプリング9によって、密閉容器1に対して弾性的に支持されている。圧縮機本体7は、電動要素11と、電動要素11の上方に配設されている圧縮要素13と、を備えている。
電動要素11は、固定子15と回転子17とを有している。また、圧縮要素13は、シリンダ19を形成するシリンダブロック21と、シリンダ19内を往復運動するピストン23と、シリンダ19の端面を封止するバルブプレート25と、バルブプレート25を覆うシリンダヘッド27と、吸入マフラー29と、偏心軸31と主軸33を有するクランクシャフト35と、偏心軸31とピストン23とを連結する連結手段37と、を備えている。
シリンダブロック21は、主軸33を軸支する軸受け部39を備えていて、軸受け部39を取り囲むように潤滑油3の排出孔41a、41b、41cが設けられている。
また、シリンダ19、バルブプレート25、及びピストン23により、圧縮室43が形成される。さらに、バルブプレート25とシリンダヘッド27との間には、吸入マフラー29が挟持されている。
特許第3225090号
しかしながら、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機では、吸入マフラー29の電動要素11に対向する面は、電動要素11の発熱で高温に晒され加熱される。その結果、吸入マフラー29内を通過する冷媒ガス5は、電動要素11に対向する面からの受熱の影響を大きく受けて温度が上昇するため、体積効率が低下するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの温度上昇を抑制し、効率の高い運転が可能な密閉型圧縮機及びそれを備える冷凍装置を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素と、前記電動要素と前記圧縮要素が収容され、潤滑油が貯留されている密閉容器と、を備え、前記圧縮要素は、主軸及び偏心軸から構成されるクランクシャフトと、前記クランクシャフトの主軸を回転自在に軸支する軸受部と圧縮室を形成するシリンダとを有するシリンダブロックと、前記密閉容器内から前記圧縮室内へ向かう冷媒ガスが通流する吸入マフラーと、を備え、前記吸入マフラーと前記電動要素との間には隔壁が配設され、前記吸入マフラーと前記隔壁との間には、第1の空間が形成され、前記電動要素と前記隔壁との間には、第2の空間が形成されている。
これによって、高温部の電動要素から低温部の吸入マフラーへの伝熱を抑制することができるので、吸入マフラー内を通流する冷媒ガスの温度上昇を抑制することができ、体積効率を高めることができる。
本発明の密閉型圧縮機及びそれを備える冷凍装置は、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの温度上昇を抑制することで、体積効率を向上することができるので、密閉型圧縮機の効率を高めることができる。
図1は、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機を鉛直方向に沿って切断したときの断面図である。 図2は、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機を水平方向に沿って切断したときの断面図である。 図3は、図1に示す密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す側面図である。 図4は、図1に示す密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す正面図である。 図5は、本実施の形態1における変形例1の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す側面図である。 図6は、図5に示す吸入マフラー及び隔壁のD−D断面図である。 図7は、本実施の形態1における変形例2の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す断面図である。 図8は、本実施の形態1における変形例3の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す断面図である。 図9は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機を鉛直方向に沿って切断したときの断面図である。 図10は、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機を水平方向に沿って切断したときの断面図である。 図11は、本実施の形態3に係る冷凍装置の概略構成を示す模式図である。 図12は、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機の縦断面図である。 図13は、特許文献1に開示されている密閉型圧縮機の横断面図である。
本発明に係る密閉型圧縮機は、電動要素と、電動要素によって駆動される圧縮要素と、電動要素と圧縮要素が収容され、潤滑油が貯留されている密閉容器と、を備え、圧縮要素は、主軸及び偏心軸から構成されるクランクシャフトと、クランクシャフトの主軸を回転自在に軸支する軸受部と圧縮室を形成するシリンダとを有するシリンダブロックと、密閉容器内から圧縮室内へ向かう冷媒ガスが通流する吸入マフラーと、を備え、吸入マフラーと電動要素との間には隔壁が配設され、吸入マフラーと隔壁との間には、第1の空間が形成され、電動要素と隔壁との間には、第2の空間が形成されている。
これにより、高温部の電動要素から低温部の吸入マフラーへの伝熱を抑制することができる。また、ロータから飛散した高温の潤滑油が、吸入マフラーに付着することを抑制することができる。このため、吸入マフラー内を通流する冷媒ガスの温度上昇を抑制することができ、体積効率を高めることができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、密閉容器の壁部を貫通して設けられ、密閉容器内へ吸入される冷媒ガスが通流する吸入管をさらに備え、吸入マフラーは、該吸入マフラーの吸入口が吸入管の出口近傍に位置するように設けられ、隔壁は、吸入マフラーにおける電動要素の回転により密閉容器内で誘起される冷媒ガスの流動方向において上流側に位置する部分である後端部を覆うように形成されていてもよい。
これにより、密閉容器内の高温の冷媒ガスが、電動要素の回転により、密閉容器内を通流して、吸入マフラーの後端部側に移動しても、吸入マフラーへの伝熱を抑制することができる。また、高温の冷媒ガスが、第1の空間内に流入することを抑制することができる。このため、吸入マフラー内を通流する冷媒ガスの温度上昇をより抑制することができ、体積効率をより高めることができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、隔壁は、吸入マフラーの前端部を覆うように形成されていてもよい。
これにより、吸入管の出口から排出された冷媒ガスを吸入マフラー内により導入することができる。また、密閉容器内の高温の冷媒ガスから吸入マフラーの前端部への伝熱を抑制することができるので、吸入マフラー内を通流する冷媒ガスの温度上昇をより抑制することができ、体積効率をより高めることができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、隔壁は、少なくとも吸入マフラーの背面における該吸入マフラー内の冷媒流路を投影した部分を覆うように形成されていてもよい。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、隔壁は、吸入マフラーの背面全体を覆うように形成されていてもよい。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、隔壁は、吸入マフラーに取り付けられていてもよい。
これにより、隔壁と吸入マフラーとを一体化して組み立てることが可能となり、密閉型圧縮機の生産性を向上させることができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、電動要素は、シリンダブロックに固定されたステータと、クランクシャフトに固定されたロータと、を備え、隔壁は、ステータに取り付けられていてもよい。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、隔壁は、ステータの上端よりも上方に延出するように形成されていてもよい。
これにより、ロータから飛散した高温の潤滑油が、吸入マフラーに付着することをより抑制することができるので、吸入マフラー内を通流する冷媒ガスの温度上昇を抑制することができ、体積効率を高めることができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、ステータは、突極構造を有し、巻線が突極に集中巻きされていてもよい。
これにより、ステータ巻線のコイルエンドの高さが、ロータのエンドリングの高さよりも同等もしくは低くなるため、ロータから潤滑油が飛散しやすくなるが、隔壁により、高温の潤滑油が吸入マフラーに付着することをより抑制することができる。
また、本発明に係る密閉型圧縮機では、電動要素は、複数の運転周波数で駆動されるように構成されていてもよい。
これにより、電動要素が、複数の運転周波数で駆動されても、吸入マフラー内を通過する冷媒ガスの速度が遅くなる低速回転では、高温部のステータから低温部の吸入マフラーへの伝熱を抑制することができる。一方、ロータから飛散する潤滑油の量が多くなる高速回転においては、飛散した高温の潤滑油が吸入マフラーに付着することを抑制することができる。
さらに、本発明に係る密閉型圧縮機では、電動要素は、圧縮要素の上方に配置されていてもよい。
また、本発明に係る冷凍装置は、上記いずれかの密閉型圧縮機を備える。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、全ての図面において、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。さらに、全ての図面において、本発明を説明するために必要となる構成要素を抜粋して図示しており、その他の構成要素については図示を省略している場合がある。
(実施の形態1)
[密閉型圧縮機の構成]
図1は、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機を鉛直方向に沿って切断したときの断面図である。図2は、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機を水平方向に沿って切断したときの断面図であり、密閉型圧縮機の上面側から見た図である。
なお、図1においては、図に示す上下方向及び左右方向が、密閉型圧縮機における上下方向及び左右方向を示す。また、図2においては、図に示す前後方向及び左右方向が、密閉型圧縮機における前後方向及び左右方向を示す。
図1及び図2に示すように、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100は、密閉容器101と該密閉容器101の内部に収容された圧縮機本体102を備えている。また、密閉容器101には、密閉容器101内外を連通する吐出管103(図9参照)及び吸入管104(図2参照)が設けられている。吸入管104は、冷凍装置(図11参照)から供給される冷媒ガスが通流するように構成されている。また、吸入管104の下流端(出口)である開口部108は、密閉容器101内に開口されている。
密閉容器101は、鉄板の絞り成型によって形成されている。また、圧縮機本体102は、電動要素111と、該電動要素111によって駆動される圧縮要素113と、を備えていて、サスペンションスプリング106(図9参照)により、密閉容器101に弾性的に支持されている。
また、密閉容器101内には、例えば、地球温暖化係数の低い炭化水素系のR600a(イソブタン)等の冷媒ガス115が封入され、また、密閉容器101内の底部には、潤滑用の潤滑油105が封入されている。
電動要素111は、本実施の形態1においては、圧縮要素113の上方に配置されていて(密閉容器101内の上方に配置されていて)、一定の運転周波数で駆動されるように構成されている。また、電動要素111は、ステータ(固定子)107及びロータ(回転子)109を備えている。
ステータ107は、後述するシリンダブロック117に、ボルト(図示せず)により固定されている。ステータ107の内側には、ロータ109が、該ステータ107と同軸上に位置するように、後述するクランクシャフト135の主軸137に焼き嵌め、又は圧入等により、固定されている。
圧縮要素113は、クランクシャフト135、シリンダブロック117、ピストン141、及び連結手段143等で構成されている。また、圧縮要素113には、ピストン141の往復運動により圧縮された冷媒ガス115を、密閉容器101に固定された吐出管103へ流す高圧管145が接続されている。
クランクシャフト135は、軸心を上下方向へ向けた主軸137と、該主軸137の下端に接続された偏心軸139と、給油機構110と、を備えている。給油機構110は、偏心軸139から下方へ延びる管と主軸137表面に設けられた螺旋状の溝等からなり、潤滑油105を軸受部123及び連結手段143等に給油するように構成されている。
シリンダブロック117には、軸心を上下方向に向けた円筒形の内面を有する軸受部123が設けられている。軸受部123には、クランクシャフト135の主軸137が回転自在に挿入されている。
また、シリンダブロック117には、軸心を水平方向に向けた円筒状のシリンダ121が設けられている。シリンダ121には、ピストン141が進退自在に挿入されている。ピストン141には、連結手段143を介して、偏心軸139が接続されている。
シリンダ121のクランクシャフト135に対して遠い側の端面には、吸入孔118と吐出孔(共に図示せず)を備えるバルブプレート125が配置されている。バルブプレート125には、吸入孔118を開閉する吸入バルブ133と、吐出孔を開閉する吐出バルブ(図示せず)と、が設けられている。そして、バルブプレート125は、ピストン141とともに、圧縮室119を形成している。
また、バルブプレート125は、該バルブプレート125を覆うように配置されているシリンダヘッド127とともに、ヘッドボルト120(図9参照)により、シリンダブロック117に固定されている。シリンダヘッド127には、吐出室(図示せず)が形成されている。
バルブプレート125とシリンダヘッド127の間には、吸入マフラー131が挟持されている。吸入マフラー131は、本実施の形態1においては、後述する吸入口151が吸入管104の出口近傍に位置するように設けられている。
吸入マフラー131は、圧縮室119、又は吸入バルブ133で発生した騒音を減衰する手段としての消音器である。また、吸入マフラー131は、密閉型圧縮機100の性能向上の観点から、熱伝導率の低い材料、例えば、合成樹脂材料で構成されることが望ましい。合成樹脂材料としては、冷媒ガス雰囲気、高温下という使用環境を考慮すると、例えば、PBT(Polybutyleneterephtalate)、又はPPS(Polyphenylenesulfide)等であってもよい。
ここで、図1〜図4を参照しながら、吸入マフラー131について、詳細に説明する。
図3は、図1に示す密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す側面図である。図4は、図1に示す密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す正面図である。
なお、図3及び図4においては、吸入マフラーの上下方向を図における上下方向として表している。また、図3における正面方向は、図1及び図2における右方向に対応し、背面方向は、図1及び図2における左方向に対応する。さらに、図4における第1側面方向は、図1及び図2における前方向に対応し、第2側面方向は、図1及び図2における後方向に対応する。
図1〜図4に示すように、吸入マフラー131は、マフラー本体147と、マフラーカバー149と、入口管(尾管)153と、出口管(連通管)157と、を備えている。通常、これらの各構成部品が組立てられた後に、超音波溶着法等により、マフラー本体147及びマフラーカバー149は、互いに溶着結合され、吸入マフラー131が形成される。
マフラー本体147は、所定の厚み寸法を有する横長の直方体形状に構成されていて、その内部空間が消音空間150を形成している。また、マフラーカバー149は、マフラー本体147の上端部を覆うように配置されている。
入口管153は、筒状に形成されていて、一端が消音空間150に開口し、他端である吸入口151が密閉容器101内に開口するように配置されている。また、入口管153の途中には、L字状の屈折部155が設けられている。出口管157は、筒状に形成されていて、一端が消音空間150に開口し、他端が圧縮室119に連通するように配置されている。
そして、冷媒ガスは、吸入口151、入口管153(途中の屈折部155を含む)、消音空間150、及び出口管157を通流して、圧縮室119に供給される。なお、吸入口151、入口管153(途中の屈折部155を含む)、消音空間150、及び出口管157で構成されるU字状の流路を冷媒流路Cという(図4参照)。
また、吸入マフラー131と電動要素111との間には、隔壁165が配設されている
(図1及び図2を参照)。より詳細には、隔壁165は、吸入マフラー131(マフラー本体147)の背面と隔壁165の正面との間に、第1の空間159(空間Aという場合もある)が形成されるように、かつ、電動要素111の側面(ステータ107の周面)と隔壁165の正面との間に、第2の空間163(空間Bという場合もある)が形成されるように、配設されている。
なお、本実施の形態1においては、吸入マフラー131と隔壁165との間の距離(最短距離)が2mm、隔壁165の厚み寸法が2mm、電動要素111と隔壁165との間の距離(最短距離)が2mmとなるように形成されている。
また、隔壁165は、密閉容器101の内壁面と該内壁面と対向する吸入マフラー131の正面との間には、配置されないように構成されている。すなわち、隔壁165は、吸入マフラー131全体を囲む二重壁にはならないように形成されている。
これにより、吸入マフラー131全体を二重壁構造にした場合に比して、その構造及び構成が簡易となるため、密閉型圧縮機100の生産性を向上させることができる。また、吸入マフラー131全体を二重壁構造にした場合に比して、隔壁165に使用する材料を削減することができる。
隔壁165は、主面165Aと接続部165Bを有していて、L字状に形成されている。接続部165Bは、吸入マフラー131の上部(マフラーカバー149)に固定されている。なお、本実施の形態1においては、隔壁165は、吸入マフラー131の上部に固定されている形態を採用したが、これに限定されない。例えば、隔壁165は、吸入マフラー131の背面に固定されていてもよく、また、吸入マフラー131の前端部又は後端部に固定されていてもよい。
主面165Aは、吸入マフラー131の背面と略同等の大きさとなるように形成されている。これにより、ステータ107から吸入マフラー131全体への放熱を抑制することとなり、吸入マフラー131内を流れる冷媒ガス115への放熱を、より抑制することができる。
なお、隔壁165(主面165A)は、その大きさ(高さ寸法)が、以下の範囲内になるように形成されていてもよい。図3に示すように、吸入マフラー131の高さ寸法をLとする。隔壁165(主面165A)の上端Xは、吸入マフラー131の上端から1/3×Lの高さから、吸入マフラー131の上端から−1/3×Lの高さまでの間における任意の位置にあってもよい。また、隔壁165(主面165A)の下端Yは、出口管157におけるシリンダヘッド127に入らない部分の最も低い部分と一致する高さに位置してもよい。
また、隔壁165(主面165A)の上端Xは、ステータ107を構成している巻線のコイルエンド高さ程度に位置してもよい。これにより、電動要素111のステータ107のコイルエンドから吸入マフラー131全体への放熱も抑制することができる。
その結果、ステータ107からの放熱によって吸入マフラー131内を通過する冷媒ガス115が、加熱されることをより低減することができ、体積効率をより向上させることとなり、密閉型圧縮機100の効率を、より一層高めることができる。
また、主面165Aは、本実施の形態1においては、吸入マフラー131の後端部を覆うように、後端部165Cが屈曲している。ここで、吸入マフラー131の後端部は、吸入マフラー131における、電動要素111の回転により、密閉容器101内で誘起される冷媒ガス115の流動方向E(図2参照)の上流側に位置する部分をいい、図4においては、第2側面側をいう。
なお、主面165Aの後端部165Cは、吸入マフラー131の後端部全体を覆うように形成されていてもよく、吸入マフラー131の後端部の一部を覆うように形成されていてもよい。また、後端部165Cは、第1の空間159を塞ぐように形成されていてもよい。
また、隔壁165は、熱伝導率の低い材料、例えば、合成樹脂材料を使用してもよい。合成樹脂材料としては、冷媒ガス雰囲気、高温下という使用環境を考慮すると、吸入マフラー131と同様に、例えば、PBT(Polybutyleneterephtalate)、又はPPS(Polyphenylenesulfide)等であってもよい。
また、隔壁165は、吸入マフラー131と同じ合成樹脂材料を使用することにより、吸入マフラー131に超音波溶着法等を用いることで、隔壁165と吸入マフラー131とを、容易に固定することができる。具体的には、隔壁165をマフラーカバー149に超音波溶着法により掛止させ、固定させることができる。
[密閉型圧縮機の動作及び作用]
次に、このように構成された本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100の動作及び作用を説明する。
まず、電動要素111に通電することにより、ステータ107に電流を流して磁界を発生させ、主軸137に固定されたロータ109が回転する。ロータ109の回転により、クランクシャフト135が回転し、偏心軸139の回転運動が連結手段143により直線的な往復運動に変換され、ピストン141がシリンダ121内を往復運動する。
そして、吸入管104を通流して密閉容器101内に戻った冷媒ガス115は、ピストン141の往復運動に伴い、吸入マフラー131を介して圧縮室119内へ吸入される。圧縮室119内に吸入された冷媒ガス115は、圧縮室119内で圧縮された後、高圧管145を介して吐出管103へと流れる。そして、冷媒ガス115は、吐出管103から冷凍装置を経由する間に熱交換して、再び吸入管104内を通流する。
次に、密閉型圧縮機100の吸入行程及び圧縮行程について、より詳細に説明する。
ピストン141が、圧縮室119の容積を増加する方向に移動すると、圧縮室119内の冷媒ガス115が膨張する。そして、圧縮室119内の圧力が吸入圧力を下回ると、圧縮室119内の圧力と吸入マフラー131内の圧力との差により、吸入バルブ133が開き始める。
この動作に伴い、冷凍サイクルから戻った温度の低い冷媒ガス115は、吸入管104の開口部108から密閉容器101内に一旦開放され、その後、吸入マフラー131の吸入口151から吸入され、入口管153(途中の屈折部155を含む)及び出口管157を経て圧縮室119内に流入する。
その後、ピストン141の動作が、下死点から圧縮室119内の容積を減少する方向に転じると、圧縮室119内の冷媒ガス115が圧縮され、圧縮室119内の圧力は上昇する。そして、圧縮室119内の圧力が、吸入マフラー131内の圧力を上回ると、吸入バルブ133は閉じる。
ここで、一般的に吸入マフラー131は、マフラー本体147の容積を十分確保するため、密閉容器101内でスペースを確保しやすいステータ107(電動要素111)近傍に配置されることが多い。このため、ステータ107の発熱によって、マフラー本体147のステータ107側側面(マフラー本体147の背面)が加熱される。
その結果、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115は、マフラー本体147の背面を介して加熱され、温度が上昇する。そして、圧縮室119内に流入する冷媒ガス115の温度が上昇すると、圧縮室119内に流入する冷媒ガス115の密度が小さくなり、体積効率が悪化する。
また、例えば、吸入マフラー131と電動要素111との間の空間(以下、空間Cという)内の冷媒ガス115が、クランクシャフト135の回転により密閉容器101内に誘起されたガス流動に付勢されにくいような場合、空間C内の冷媒ガス115の流動が抑制される。この場合、空間C内の冷媒ガス115の入れ替えが抑制され、冷媒ガス115の温度がより上昇することになる。
しかしながら、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100では、吸入マフラー131と電動要素111との間に、第1の空間159と第2の空間163を形成するように、隔壁165が配設されている。これにより、電動要素111(ステータ107)に近い位置に存在する、高温の冷媒ガス115が、吸入マフラー131側へ移動することが防止される。このため、吸入マフラー131(マフラー本体147)の背面が加熱されることが抑制され、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇を抑制することができる。
さらに、本実施の形態1においては、隔壁165の後端部165Cは、吸入マフラー131の後端部を覆うように形成されている。
これにより、密閉容器101内の高温の冷媒ガス115が、電動要素111の回転により、密閉容器101内を通流して、吸入マフラー131の後端部側に移動しても、隔壁165の後端部165Cにより、吸入マフラー131への伝熱(放熱)を抑制することができる。また、高温の冷媒ガス115が、隔壁165の後端部165Cにより、第1の空間159内に流入することを抑制することができる。このため、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇をより抑制することができ、体積効率をより高めることができる。
また、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100では、電動要素111が、圧縮要素113の上方に配置されている。この場合、電動要素111が、圧縮要素113の下方に配置されているものと比較して、電動要素111は潤滑油105により冷却されにくい。このため、電動要素111が圧縮要素113の上方に配置されているものと、電動要素111が圧縮要素113の下方に配置されているものと比較した場合、電動要素111の発熱量を同一と仮定すると、電動要素111からの放熱を抑制する効果が、より顕著になる。
なお、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100では、電動要素111が一定の運転周波数で駆動される形態を採用したが、これに限定されない。例えば、電動要素111が外部のインバータ駆動回路と接続されていて、該インバータ駆動回路により、電動要素111が、複数の運転周波数で駆動(インバータ駆動)されてもよい。
インバータ駆動される場合、低速回転において、吸入マフラー131内を通過する冷媒ガス115の速度が遅くなるため、ステータ107からの受熱の影響が大きくなる。しかしながら、本実施の形態1においては、空間Cに隔壁165を第1の空間159及び第2の空間163が形成されるように配設することにより、電動要素111のステータ107から吸入マフラー131内を流れる冷媒ガス115への放熱を抑制することができる。このため、低速運転時においては、本実施の形態1に係る密閉型圧縮機100の効果がより顕著となる。
次に、本実施の形態1における変形例の密閉型圧縮機について説明する。
[変形例1]
図5は、本実施の形態1における変形例1の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す側面図である。図6は、図5に示す吸入マフラー及び隔壁のD−D断面図である。なお、図5においては、吸入マフラーにおける上下方向を図における上下方向として示す。
図5及び図6に示すように、本変形例1の密閉型圧縮機100は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と基本的構成は同じであるが、隔壁165の形状が異なる。具体的には、隔壁165(主面165A)は、吸入マフラー131の後端部は覆わず、少なくとも吸入マフラー131の背面における冷媒流路Cを投影した部分を覆うように形成されている。
このように構成された本変形例1の密閉型圧縮機100であっても、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同様に、電動要素111のステータ107から吸入マフラー131内を流れる冷媒ガス115への放熱を抑制することができる。
なお、本変形例1においては、隔壁165を吸入マフラー131の背面における冷媒流路Cを投影した部分を覆うように形成したが、これに限定されず、吸入マフラー131の背面全体を覆うように形成してもよい(吸入マフラー131の背面と略同等の大きさとなるように形成してもよい)。
[変形例2]
図7は、本実施の形態1における変形例2の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す断面図である。
図7に示すように、本変形例2の密閉型圧縮機100は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と基本的構成は同じであるが、隔壁165の形状が異なる。具体的には、隔壁165(主面165A)は、吸入マフラー131の後端部は覆わず、吸入マフラー131の前端部を覆うように、前端部165Dが屈曲している。ここで、吸入マフラー131の前端部は、吸入マフラー131における、電動要素111の回転により、密閉容器101内で誘起される冷媒ガス115の流動方向E(図2参照)の下流側に位置する部分をいい、図7においては、第1側面側をいう。
なお、主面165Aの前端部165Dは、吸入マフラー131の前端部全体を覆うように形成されていてもよく、吸入マフラー131の前端部の一部を覆うように形成されていてもよい。また、前端部165Dは、第1の空間159を塞ぐように形成されていてもよい。
このように構成された本変形例2の密閉型圧縮機100であっても、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同様に、電動要素111のステータ107から吸入マフラー131内を流れる冷媒ガス115への放熱を抑制することができる。
また、本変形例2の密閉型圧縮機100では、隔壁165の前端部165Dにより、吸入管104の出口から排出された冷媒ガス115を吸入マフラー131内により導入することができる。また、密閉容器101内の高温の冷媒ガス115から吸入マフラー131の前端部への伝熱を抑制することができるので、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇をより抑制することができ、体積効率をより高めることができる。
[変形例3]
図8は、本実施の形態1における変形例3の密閉型圧縮機の吸入マフラー及び隔壁の概略構成を示す断面図である。
図8に示すように、本変形例3の密閉型圧縮機100は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と基本的構成は同じであるが、隔壁165の形状が異なる。具体的には、隔壁165(主面165A)は、吸入マフラー131の後端部だけでなく、吸入マフラー131の前端部も覆うように、後端部165Cと前端部165Dの両方が屈曲している。
このように構成された本変形例3の密閉型圧縮機100であっても、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同様に、電動要素111のステータ107から吸入マフラー131内を流れる冷媒ガス115への放熱を抑制することができる。
また、本変形例3の密閉型圧縮機100では、吸入管104の出口から排出された冷媒ガス115を吸入マフラー131内により導入することができる。また、密閉容器101内の高温の冷媒ガス115から吸入マフラー131の前端部への伝熱を抑制することができるので、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇をより抑制することができ、体積効率をより高めることができる。
(実施の形態2)
[密閉型圧縮機の構成]
図9は、実施の形態2に係る密閉型圧縮機を鉛直方向に沿って切断したときの断面図である。図10は、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機を水平方向に沿って切断したときの断面図であり、密閉型圧縮機の上面側から見た図である。
なお、図9においては、図に示す上下方向及び左右方向が、密閉型圧縮機における上下方向及び左右方向を示す。また、図10においては、図に示す前後方向及び左右方向が、密閉型圧縮機における前後方向及び左右方向を示す。
図9及び図10に示すように、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と基本的構成は同じであるが、圧縮要素113が、電動要素111よりも上方に位置する点と、シリンダブロック117に排出孔146が設けられている点と、が異なる。排出孔146は、シリンダブロック117の軸受部123に設けられていて、上下方向に貫通する貫通孔で構成されている。
また、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100では、隔壁165がステータ107に取り付けられている。具体的には、隔壁165は、ステータ107の上部に固定されている。より詳細には、隔壁165は、ステータ107のコア部の上部に、嵌め合い接合、又はカシメ接合等により固定されている。
隔壁165は、ステータ107の上端よりも上方に延出するように形成されていて、本実施の形態2においては、シリンダブロック117の下方近傍にまで延出するように形成されている。なお、ステータ107は、突極構造を有し、巻線が突極に集中巻きされている(図示せず)。
[密閉型圧縮機の動作及び作用]
次に、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100の動作及び作用について説明する。なお、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100の基本的動作(吸入行程及び圧縮行程)は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同じであるので、その詳細な説明は省略し、密閉型圧縮機100の動作に伴う潤滑油105の動きについて説明する。
密閉容器101の底部に貯留されている潤滑油105は、クランクシャフト135の回転により、遠心力でクランクシャフト135(主軸137)の下端部より吸い上げられる。吸い上げられた潤滑油105は、主軸137表面に設けられた螺旋状の溝を通流して、圧縮要素113の上部へ搬送される。圧縮要素113へ搬送された潤滑油105は、主軸137と軸受部123との摺動部等を潤滑した後、偏心軸139の上端から飛散する。
偏心軸139より飛散した潤滑油105の一部は、ピストン141及びシリンダ121等に降りかかり、ピストン141とシリンダ121との摺動部等の潤滑を行う。また、偏心軸139より飛散した潤滑油105の他の一部は、シリンダブロック117の軸受部123上部に滞留する。この滞留した潤滑油105は、シリンダブロック117に設けられた排出孔146より、電動要素111側へ滴下する(図9参照)。そして、電動要素111側へ滴下した潤滑油105は、ロータ109上部に落下し、ロータ109の回転により外側へ飛散する。
ここで、飛散した潤滑油105は、摺動部及びロータ109で加熱されているため、温度が高くなっている。このため、ロータ109から飛散した高温の潤滑油105が、吸入マフラー131に付着すると、吸入マフラー131の温度が上昇する。その結果、吸入マフラー131内を通過する冷媒ガス115が加熱されることとなり、圧縮室119内に流入する冷媒ガス115の温度が上昇し、密度が小さくなるため、体積効率が悪化する。
特に、本実施の形態2のように、インバータ駆動される場合、高速回転になるとロータ109から飛散する潤滑油105の量が多くなる。
また、ステータ107が、突極集中巻構造である場合、ステータ107のコイルエンドの高さが、ロータ109のエンドリングの高さに対して同等もしくは低くなるため、ロータ109の回転により飛散した潤滑油105が吸入マフラー131へ直接降りかかることになる。
しかしながら、本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100では、隔壁165が、ステータ107の上端よりも上方に延出するように形成されているため、潤滑油105が吸入マフラー131に降りかかることを防止することができる。このため、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇を抑制することができ、体積効率を高めることができる。
このように構成された本実施の形態2に係る密閉型圧縮機100であっても、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同様の作用効果を奏する。また、上述したように、圧縮要素113が電動要素111よりも上方に配置されている場合、隔壁165が、ステータ107の上端よりも上方に延出するように形成されているため、潤滑油105が吸入マフラー131に降りかかることを防止することができる。このため、吸入マフラー131内を通流する冷媒ガス115の温度上昇を抑制することができ、体積効率を高めることができる。
(実施の形態3)
図11は、本実施の形態3に係る冷凍装置の概略構成を示す模式図である。
ここでは、冷媒回路に、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100を搭載した構成とし、冷凍装置の基本構成について説明する。
図11に示すように、本実施の形態3に係る冷凍装置200は、一面が開口した断熱性の箱体とその開口を開閉する扉体とから構成される本体201と、本体201の内部を物品の貯蔵空間203と機械室205とに区画する区画壁207と、貯蔵空間203内を冷却する冷媒回路209と、を具備している。
冷媒回路209は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と、放熱器213と、減圧装置215と、吸熱器217と、を環状に配管接続した構成となっている。そして、吸熱器217は、送風機(図示せず)を具備した貯蔵空間203内に配置されている。
吸熱器217の冷却熱は、図11中の矢印で示すように、送風機によって貯蔵空間203内を循環するように撹拌される。
このように構成された本実施の形態3に係る冷凍装置200は、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100を備えているため、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100と同様の作用効果を奏し、冷凍装置200の消費電力が低減でき、省エネルギー化を実現できる。
なお、本実施の形態3に係る冷凍装置200では、実施の形態1に係る密閉型圧縮機100を備える形態を採用したが、これに限定されず、実施の形態1の変形例1〜3の密閉型圧縮機100、及び実施の形態2に係る密閉型圧縮機100のいずれかの密閉型圧縮機100を備える形態を採用してもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。したがって、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の要旨を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。
本発明に係る密閉型圧縮機及びそれを備える冷凍装置は、吸入マフラーの吸入効率を高め、圧縮機の効率を向上することができるので、電気冷蔵庫、あるいはエアーコンディショナー等の家庭用に限らず、業務用ショーケース、自動販売機等の冷凍装置に広く適用することができる。
1 密閉容器
3 潤滑油
5 冷媒ガス
7 圧縮機本体
9 サスペンションスプリング
11 電動要素
13 圧縮要素
15 固定子
17 回転子
19 シリンダ
21 シリンダブロック
23 ピストン
25 バルブプレート
27 シリンダヘッド
29 吸入マフラー
31 偏心軸
33 主軸
35 クランクシャフト
37 連結手段
39 軸受け部
41a 排出孔
43 圧縮室
100 密閉型圧縮機
101 密閉容器
102 圧縮機本体
103 吐出管
104 吸入管
105 潤滑油
106 サスペンションスプリング
107 ステータ
108 開口部
109 ロータ
110 給油機構
111 電動要素
113 圧縮要素
115 冷媒ガス
117 シリンダブロック
118 吸入孔
119 圧縮室
120 ヘッドボルト
121 シリンダ
123 軸受部
125 バルブプレート
127 シリンダヘッド
131 吸入マフラー
133 吸入バルブ
135 クランクシャフト
137 主軸
139 偏心軸
141 ピストン
143 連結手段
145 高圧管
146 排出孔
147 マフラー本体
149 マフラーカバー
150 消音空間
151 吸入口
153 入口管
155 屈折部
157 出口管
159 第1の空間
163 第2の空間
165 隔壁
165A 主面
165B 接続部
165C 後端部
165D 前端部
200 冷凍装置
201 本体
203 貯蔵空間
205 機械室
207 区画壁
209 冷媒回路
213 放熱器
215 減圧装置
217 吸熱器

Claims (12)

  1. 電動要素と、
    前記電動要素によって駆動される圧縮要素と、
    前記電動要素と前記圧縮要素が収容され、潤滑油が貯留されている密閉容器と、を備え、
    前記圧縮要素は、主軸及び偏心軸から構成されるクランクシャフトと、前記クランクシャフトの主軸を回転自在に軸支する軸受部と圧縮室を形成するシリンダとを有するシリンダブロックと、前記密閉容器内から前記圧縮室内へ向かう冷媒ガスが通流する吸入マフラーと、を備え、
    前記吸入マフラーと前記電動要素との間には隔壁が配設され、
    前記吸入マフラーと前記隔壁との間には、第1の空間が形成され、前記電動要素と前記隔壁との間には、第2の空間が形成されている、密閉型圧縮機。
  2. 前記密閉容器の壁部を貫通して設けられ、前記密閉容器内へ吸入される冷媒ガスが通流する吸入管をさらに備え、
    前記吸入マフラーは、該吸入マフラーの吸入口が前記吸入管の出口近傍に位置するように設けられ、
    前記隔壁は、前記吸入マフラーにおける前記電動要素の回転により前記密閉容器内で誘起される冷媒ガスの流動方向において上流側に位置する部分である後端部を覆うように形成されている、請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記隔壁は、前記吸入マフラーの前端部を覆うように形成されている、請求項1又は2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記隔壁は、少なくとも前記吸入マフラーの背面における該吸入マフラー内の冷媒流路を投影した部分を覆うように形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記隔壁は、前記吸入マフラーの背面全体を覆うように形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 前記隔壁は、前記吸入マフラーに取り付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  7. 前記電動要素は、前記シリンダブロックに固定されたステータと、前記クランクシャフトに固定されたロータと、を備え、
    前記隔壁は、前記ステータに取り付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  8. 前記隔壁は、前記ステータの上端よりも上方に延出するように形成されている、請求項7に記載の密閉型圧縮機。
  9. 前記ステータは、突極構造を有し、巻線が突極に集中巻きされている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  10. 前記電動要素は、複数の運転周波数で駆動されるように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  11. 前記電動要素は、前記圧縮要素の上方に配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の密閉型圧縮機を備える、冷凍装置。

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