JPWO2013021577A1 - 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013021577A1
JPWO2013021577A1 JP2013527868A JP2013527868A JPWO2013021577A1 JP WO2013021577 A1 JPWO2013021577 A1 JP WO2013021577A1 JP 2013527868 A JP2013527868 A JP 2013527868A JP 2013527868 A JP2013527868 A JP 2013527868A JP WO2013021577 A1 JPWO2013021577 A1 JP WO2013021577A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
charge
region
reset transistor
gate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013527868A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6080048B2 (ja
Inventor
三佳 森
三佳 森
祐輔 坂田
祐輔 坂田
廣瀬 裕
裕 廣瀬
良平 宮川
良平 宮川
土井 博之
博之 土井
将史 筒井
将史 筒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JPWO2013021577A1 publication Critical patent/JPWO2013021577A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6080048B2 publication Critical patent/JP6080048B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/767Horizontal readout lines, multiplexers or registers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/616Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise involving a correlated sampling function, e.g. correlated double sampling [CDS] or triple sampling
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/65Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise applied to reset noise, e.g. KTC noise related to CMOS structures by techniques other than CDS
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/79Arrangements of circuitry being divided between different or multiple substrates, chips or circuit boards, e.g. stacked image sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/77Pixel circuitry, e.g. memories, A/D converters, pixel amplifiers, shared circuits or shared components

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

エピ層(2)と、複数の画素電極(11)と、複数の画素電極(11)の上に形成され、入射した光を電気信号に変換する光電変換膜(12)と、光電変換膜(12)の上に形成された透明電極(13)と、複数の画素電極(11)のそれぞれに対応してエピ層(2)内に形成され、対応する画素電極(11)と電気的に接続され、光電変換により光電変換膜(12)で生成された信号電荷を蓄積するn型の電荷蓄積領域(14)と、電荷蓄積領域(14)のそれぞれの底部に接するようにエピ層(2)内に形成されたp型の電荷障壁領域(21)と、電荷障壁領域(21)のそれぞれの底部に接するようにエピ層(2)内に形成されたn型の電荷排出領域(22)とを備える。

Description

本発明は、単位画素がアレイ状に配列された積層型の固体撮像装置及びその駆動方法に関する。
CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)及びMOS(Metal Oxide Semiconductor)エリアイメージセンサ(以下、両者ともMOSセンサと称する)、並びに電荷結合素子(Charge Coupled Devcies)エリアイメージセンサ(以下、CCDセンサと称する)は、入射光量に応じて発生した電荷量により画像信号を生成する。これらのイメージセンサ(固体撮像装置)は、機能素子として、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ネットワークカメラ、及び携帯電話用カメラ等、多岐にわたる撮像機器に搭載されている。
従来のイメージセンサは、半導体基板の表面付近に、光電変換部(フォトダイオード)と読み出し回路部とを有する画素部(単位画素)が二次元のアレイ状に配置された構成を有し、光電変換部の開口面積は、読み出し回路部の面積に応じて削減される。このため、従来のイメージセンサは、特に画素部のサイズが小さくなるに従い、光電変換部の開口率が低下するという課題があった。
これに対し、半導体基板の表面付近に、読み出し回路部を配置し、光電変換可能な材料を光電変換膜として半導体基板上方に積層した積層型イメージセンサが、特許文献1に報告されている。
特許文献1に記載の積層型イメージセンサの光電変換部は、光電変換膜を電極で挟んで形成されており、光信号により光電変換膜で発生する電荷は、電極を通して読み出し回路に転送されている。図15に、特許文献1の画素部の構成を示す。図15の画素部では、光電変換膜101内で発生した電荷は、画素電極102を通して、基板に形成されたPN接合の電荷蓄積部103に蓄積される。この電荷蓄積部103は、増幅トランジスタ104のゲートに結線されており、電荷蓄積部103の蓄積電荷量の変動に伴う電圧変化が画素部から出力される。電荷蓄積部103には、さらに、電荷が読み出された後に、電荷蓄積部103の電荷をリセットするために、リセットトランジスタ106のドレインが接続されている。リセットトランジスタ106がON状態となったとき、初期状態電圧に電荷蓄積部103の電圧が設定される。
特許第4444371号公報
しかしながら、特許文献1のような画素部構成と読み出し方式を用いた積層型イメージセンサは、特に高輝度撮像時に信号出力が低下し、その後の撮像時も同様の出力低下が起こるという課題が本願発明者らの研究によって明らかになった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、高輝度の被写体撮像後においても、リセットトランジスタ及び増幅トランジスタの特性劣化を抑制することが可能な高信頼性の積層型の固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板の上方にアレイ状に配置され、各々が異なる単位画素を構成する複数の第一の電極と、前記複数の第一の電極の上に形成され、光を電気信号に変換する光電変換膜と、前記光電変換膜の上に形成された第二の電極と、前記複数の第一の電極のそれぞれに対応して前記半導体基板内に形成され、対応する前記第一の電極と電気的に接続され、光電変換により前記光電変換膜で生成された電荷を蓄積する第一導電型の電荷蓄積領域と、前記電荷蓄積領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型と反対の第二導電型の電荷障壁領域と、前記電荷障壁領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型の電荷排出領域とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、高輝度被写体の撮像時にも単位画素の読み出し回路のトランジスタが損傷せず、高い信頼性の積層型固体撮像装置を実現することができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の概略構成の一例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る単位画素の構成の一例を示す回路図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の構成の一例を示す断面図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。 図5は、本発明の実施の形態1の変形例に係る固体撮像装置の構成の一例を示す断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1の変形例に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。 図7は、比較例に係る積層型固体撮像装置の画素部の構成を示すブロック図である。 図8は、比較例に係る積層型固体撮像装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 図9は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の構成を示すブロック図である。 図10は、本発明の実施の形態2に係る、画素部および信号読み出し部回路図である。 図11は、本発明の実施の形態2に係る3画素分のデバイス断面図である。 図12は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 図13は、本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 図14は、本発明の実施の形態4に係る固体撮像装置の駆動方法を示すタイミングチャートである。 図15は、従来の画素部の構成を示した断面図である。
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、背景技術の欄において記載した固体撮像装置に関し、以下の問題が生じることを見出した。
図15に示す積層型イメージセンサにおいて、電荷蓄積部103と増幅トランジスタ104のゲート電極とは、電気的に接続されている。この増幅トランジスタ104のゲート酸化膜は一般に、数nm〜数十nmの薄い膜で形成され、ゲート酸化膜を損傷せずに印加可能なゲート電圧は限界が存在する。しかし、高輝度被写体撮像時、電荷蓄積部103の電位が、光電変換膜101の上にある対向電極への印加電圧まで増加する。この際、増幅トランジスタ104のゲート酸化膜に耐圧を越える高電界が印加される。よって、増幅トランジスタ104のゲート酸化膜が損傷し、サブスレッショルド特性が著しく劣化し、画素部からの信号出力が低下する。
また、高輝度の被写体撮像時には、電荷蓄積部103すなわちリセットトランジスタ106のソースも高電圧になるため、リセット動作時のリセットトランジスタ106がON/OFF動作をする際、リセットトランジスタ106のチャネルに電荷が注入され、その電荷がドレイン−ソース間の電圧差によってチャネル内で加速されてホットキャリアとなる。そして、このホットキャリアによりインパクトイオン化現象が起こり、大量の電子正孔対が発生する。このインパクトイオン化によってリセットトランジスタ106のゲート酸化膜内に大量の電子が注入され、リセットトランジスタ106のスイッチング特性が劣化する。この特性劣化が不可逆な状態まで進行し、画素部からの出力信号が低下する。
上記の課題を解決するために、本開示に係る固体撮像装置は、半導体基板と、前記半導体基板の上方にアレイ状に配置され、各々が異なる単位画素を構成する複数の第一の電極と、前記複数の第一の電極の上に形成され、光を電気信号に変換する光電変換膜と、前記光電変換膜の上に形成された第二の電極と、前記複数の第一の電極のそれぞれに対応して前記半導体基板内に形成され、対応する前記第一の電極と電気的に接続され、光電変換により前記光電変換膜で生成された電荷を蓄積する第一導電型の電荷蓄積領域と、前記電荷蓄積領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型と反対の第二導電型の電荷障壁領域と、前記電荷障壁領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型の電荷排出領域とを備えることを特徴とする。
これにより、光電変換膜からの電荷により電荷蓄積部の電位が高くなり、ある一定電位以上になると、電荷蓄積部の電荷が電荷排出領域へ漏れこみ、ある一定電位以上に電荷蓄積部の電位が高くならない。よって、増幅トランジスタ及びリセットトランジスタの損傷を抑えることができ、高輝度の被写体の撮像を行っても、単位画素からの出力信号の低下が抑制される。
ここで、前記電荷障壁領域の不純物濃度は、前記電荷排出領域の不純物濃度より低くてもよい。
これにより、電荷が蓄積されて電荷蓄積領域の電位が増加すると、電荷排出領域に電荷の漏れこみが起こりやすくなり、電荷蓄積領域の高電位までの増加を妨げることができる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記電荷蓄積領域の電位を初期化するMOS型トランジスタを備え、前記電荷蓄積領域は、前記MOS型トランジスタのドレイン領域及びソース領域のいずれか一方に兼用され、前記MOS型トランジスタのドレイン領域及びソース領域のいずれか他方は、前記第一導電型であり、前記半導体基板において、前記電荷蓄積領域の前記半導体基板の表面からの深さは、前記ドレイン領域及びソース領域のいずれか他方の前記半導体基板の表面からの深さより深くてもよい。
これにより、単位画素内の電荷に対応する信号を出力する読み出し回路のウェル領域を半導体基板内に確保しながら、電荷蓄積領域の電位が増加する際に、電荷排出領域に電荷の漏れこみを起こりやすくし、電荷蓄積領域の高電位までの増加を妨げることができる。
また、前記電荷排出領域は、前記第二導電型の前記半導体基板と接していてもよい。
これにより、電荷排出領域に妨げられることなく、半導体基板を介しての分離領域の電位固定が可能となり、分離領域で分離された領域内にある読み出し回路の動作が安定する。
また、前記電荷排出領域の電位は、変動してもよい。
これにより、電荷蓄積領域の電位に応じて電荷排出領域の電位を調整可能となり、輝度に応じて電荷排出領域の電位を可変するため、低消費電力化ができる。
また、上記の課題を解決するために、本開示に係る固体撮像装置は、基板と、前記基板の上方に形成された第1電極と、前記第1電極の上方に形成され、光を信号電荷に変換する光電変換膜と、前記光電変換膜の上方に形成された第2電極と、前記基板上に形成され、前記第1電極と電気的に接続され、前記第1電極から流入する電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部にドレインが電気的に接続されたリセットトランジスタと、前記電荷蓄積部に電気的に接続され、前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷の量に応じた大きさの電気信号である読み出し信号を生成する信号読み出し回路と、前記リセットトランジスタのソースに前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を排斥する第1電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートに前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とするターンオン電圧を印加し、前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加しながら前記ソースに印加する電圧を前記第1電圧から前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を引き込む第2電圧に変更する制御回路と、を備える。
このような構成とすることによって、本開示に係る固体撮像装置は、高輝度被写体撮像時の各画素のリセット動作時において、リセットトランジスタのドレインとソース間に発生する高電圧を事前に低下し、その後にリセットトランジスタのゲートをオン状態とすることが可能となる。従って、従来ドレイン−ソース間電圧が高い状態でリセットトランジスタのゲートをオン状態としていた場合と異なり、チャネルホットキャリア数は大幅に低減され、インパクトイオン化による余剰電荷発生も抑止される。その結果、出力レベル変動や、リセットトランジスタの特性劣化を防止し、黒沈み現象や黒焼き付き現象も発生しない。
また、本開示に係る固体撮像装置において、前記制御回路は、前記ソースに印加する電圧を、前記第1電圧と前記第2電圧との間の中間的な電圧を経由しながら、前記第1電圧から前記第2電圧まで、前記リセットトランジスタのゲートがオン状態とされる期間内にゲートパルスの立ち上がりまたは立下りに要する時間以上の長い時間で変化させてもよい。
このような構成とすることによって、リセットトランジスタのゲートがオン状態となる前にドレイン−ソース間電圧が低く抑えられるため、リセットトランジスタのゲートをオン状態とした瞬間にチャネルホットキャリアとこれに伴うインパクトイオン化は防止され、この後ソース電位が低下するに伴って、電荷蓄積部に蓄積されていた信号電荷は、リセットトランジスタのソースから注入される電荷によって中和される。さらに、ソースに印加する電圧を急激に低下させずに徐々に低下させることによって、リセットトランジスタのソース−ドレイン間電圧を低い値に保ったまま、電荷蓄積部を残留電荷が排出された初期状態に設定することが可能となる。
また、本開示に係る固体撮像装置は、さらに、前記読み出し信号を第1参照レベルと比較する比較器を備え、前記制御回路は、前記比較器により、前記読み出し信号の大きさが前記第1参照レベル以下であると判定される場合、前記ソースに印加する電圧の変更を抑止し、前記ソースに印加する電圧を前記第2電圧に固定したまま前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加してもよい。
このような構成とすることによって、高輝度被写体からの光の強度が比較的弱く、前述したインパクトイオン化の懸念がない場合には、リセット電圧のレベル変更を行うために消費される電力が削減できるので、固体撮像装置の低消費電力化に役立つ。
また、本開示に係る固体撮像装置において、前記比較器は、さらに、前記読み出し信号を、前記第1参照レベルよりも大きい第2参照レベルと比較し、前記制御回路は、前記比較器により、前記読み出し信号の大きさが前記第2参照レベルよりも大きいと判定される場合、前記ソースに前記第1電圧を印加しながら前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加し、前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加しながら前記ソースに印加する電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に変更した後、前記ゲートに前記ターンオン電圧を持続的に印加してもよい。
このような構成とすることによって、被写体の輝度があまりにも高く、撮像を続けると黒焼き付きの発生が回避できないと想定される場合、リセットトランジスタのゲートをオン状態とし続けることで撮影動作を停止するので、リセットトランジスタを十分に保護することができる。
また、本開示に係る固体撮像装置において、前記第1電極は、複数の部分に電気的に分離して形成され、前記電荷蓄積部を含む複数の電荷蓄積部、前記リセットトランジスタを含む複数のリセットトランジスタ、前記信号読み出し回路を含む複数の信号読み出し回路、前記制御回路を含む複数の制御回路、および前記比較器を含む複数の比較器が、前記第1電極の前記複数の部分の各々に対応して設けられ、前記複数の制御回路のうちの1つの制御回路は、対応する比較器により、対応する読み出し信号が前記第2参照レベルよりも大きいと判定される場合、他の制御回路を制御することにより、他の制御回路に対応するリセットトランジスタのゲートにも前記ターンオン電圧を持続的に印加してもよい。
このような構成とすることによって、被写体の輝度があまりにも高く、撮像を続けると黒焼き付きの発生が回避できないと想定される場合、他の画素のリセットトランジスタをもいち早く保護することができる。
また、本開示に係る固体撮像装置において、前記電荷蓄積部は、前記電荷として正孔を蓄積し、前記制御回路は、前記リセットトランジスタのソースに前記第1電圧である正の電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とし、前記リセットトランジスタのゲートをオン状態としながら前記リセットトランジスタのソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも低い前記第2電圧に下げてもよい。
このような構成とすることによって、前記制御回路は、前記電荷蓄積部に蓄積される電荷が正孔である場合に適した駆動を行うことができる。
また、本開示に係る固体撮像装置において、前記電荷蓄積部は、前記電荷として電子を蓄積し、前記制御回路は、前記リセットトランジスタのソースに前記第1電圧である負の電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とし、前記リセットトランジスタのゲートをオン状態としながら前記リセットトランジスタのソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも高い前記第2電圧に上げてもよい。
このような構成とすることによって、前記制御回路は、前記電荷蓄積部に蓄積される電荷が電子である場合に適した駆動を行うことができる。
なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本発明は、例えば、このような固体撮像装置の制御回路が行う制御方法として実現したり、このような固体撮像装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような固体撮像装置を備える撮像装置(カメラ)として実現したりできる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。つまり、以下の実施の形態として開示される構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、タイミング、タイミングの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではない、任意の構成要素として説明される。また、図面において、実質的に同一の構成、動作、及び効果を表す要素については、同一の符号を付す。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る積層型の固体撮像装置の概略構成の一例を示す図であり、図2は図1の単位画素100の構成の一例を示す回路図である。なお、図1において、単位画素100は「2行2列」分だけを記載しているが、行数及び列数は任意に設定してよい。
この固体撮像装置は、シリコンからなる半導体基板(図外)と、半導体基板に行列状(2次元状)に配置された複数の単位画素100と、単位画素100に種々のタイミング信号を供給する垂直走査部(行走査部とも呼ぶ)113と、単位画素100の信号を順次水平出力端子142へ読み出す水平走査部(列走査部又は水平信号読み出し部とも呼ぶ)115と、単位画素100の列毎に形成された列信号線(垂直信号線)141と、列信号線141に出力された信号を処理する列信号処理部151とを備えている。
各単位画素100は、図2に示すように、入射光を光電変換することで信号電荷を生成する光電変換部111と、ゲートが光電変換部111と接続された増幅トランジスタ15と、ドレインが光電変換部111と接続されたリセットトランジスタ16と、増幅トランジスタ15と直列に接続された選択トランジスタ17と、光電変換部111と接続された蓄積ダイオードであり、光電変換部111からの信号電荷を蓄積する電荷蓄積領域(フローティングディフュージョン)14とを有している。
光電変換部111は、半導体基板上方に画素電極11と透明電極13とに挟まれて形成され、入射光を光電変換するアモルファスシリコン、有機材料等からなる光電変換膜12と、光電変換膜12の下方つまり半導体基板側の下面に形成された下部電極としての画素電極(第一の電極)11と、光電変換膜12の上方つまり画素電極11と反対側の上面に、複数の画素電極11に跨って形成された上部電極としての透明電極(第二の電極)13とを有する。画素電極11は、金属電極で構成されており、透明電極13は、光電変換膜12への光入射を可能とするためITO又はZnO等の透明材料で構成されている。
光電変換部111の信号電荷に対応する信号電圧を列信号線141に出力する読み出し回路を構成する増幅トランジスタ15、リセットトランジスタ16、選択トランジスタ17は、MOSトランジスタにより構成され、半導体基板内に形成されている。
光電変換部111は、増幅トランジスタ15のゲート及びリセットトランジスタ16のドレインと、光電変換部制御線131との間に挿入されている。増幅トランジスタ15は、画素電極11に接続されたゲートを有し、画素電極11の電位に応じた信号電圧を、選択トランジスタ17を介して列信号線141に出力する。リセットトランジスタ16のドレインは画素電極11に接続され、リセットトランジスタ16のソースはリセット電位に接続されており、リセットトランジスタ16は電荷蓄積領域14の電位を初期化する。選択トランジスタ17のゲートは、アドレス制御線121を介して垂直走査部113と接続されている。リセットトランジスタ16のゲートは、リセット制御線123を介して垂直走査部113と接続されている。アドレス制御線121及びリセット制御線123は単位画素100の行ごとに設けられている。増幅トランジスタ15のドレインは、電源線125に接続され、ソースは選択トランジスタ17を介して列信号線141と接続されている。選択トランジスタ17及びリセットトランジスタ16のオンオフ動作は、行リセット信号RESET及び行選択信号SELを介して垂直走査部113により制御される。
なお、実施の形態1では、リセットトランジスタ16がn型MOSトランジスタであり、そのゲートに入力されるリセット信号に含まれるリセットパルスが正パルス(上向きのパルス)であり、リセットパルスの後縁が立ち下がりエッジであるとする。
光電変換部制御線131は、全単位画素100に共通となっている。列信号線141は、単位画素100の列ごとに設けられ、列信号処理部151を介して水平信号読み出し部115と接続されている。列信号処理部151は、相関2重サンプリングに代表される雑音抑圧信号処理及びアナログ/デジタル変換等を行う。
上記構成を有する単位画素100において、光電変換部111によって生成された信号電荷は、電荷蓄積領域14に画素電極11を介して転送される。実施の形態1では、信号電荷を転送するために、透明電極13に光電変換部制御線131を介して正バイアスが印加されている。電荷蓄積領域14に転送された信号電荷は、増幅トランジスタ15によって増幅され、選択トランジスタ17をON状態にすることで列信号線141へ出力される。
続いて、実施の形態1に係る固体撮像装置が備える単位画素100の電荷蓄積領域14の断面構成の一例について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態1に係る固体撮像装置の構成の一例を示す断面図(単位画素100の構成の一例を示す断面図)である。
固体撮像装置は、高濃度のp型不純物を含む半導体基板1と、低濃度のp型不純物を含むエピ層(エピタキシャル層)2と、エピ層2の上面にアレイ状に配置され、各々が異なる単位画素100を構成する複数の画素電極11と、複数の画素電極11の上に形成され、入射した光を電気信号に変換(光電変換)することにより信号電荷を生成する光電変換膜12と、光電変換膜12の上に形成された透明電極13と、複数の画素電極11のそれぞれに対応してエピ層2内に形成され、対応する画素電極11と電気的に接続され、光電変換により光電変換膜12で生成された信号電荷を蓄積するn型(第一導電型)の電荷蓄積領域14と、電荷蓄積領域14のそれぞれの底部に接するようにエピ層2内に形成されたn型と反対のp型(第二導電型)の電荷障壁領域21と、電荷障壁領域21のそれぞれの底部に接するようにエピ層2内に形成されたn型の電荷排出領域22とを備える。
電荷障壁領域21の不純物濃度は、電荷排出領域22の不純物濃度より低い。そして、電荷排出領域22は、p型のエピ層2と接している。なお、固体撮像装置は、分離領域20と別に、隣接する電荷蓄積領域14を電気的に分離するSTI(shallow trench isolation)19を備えている。
固体撮像装置は、電荷蓄積領域14の電位を初期化するリセットトランジスタ16を備え、電荷蓄積領域14は、リセットトランジスタ16のドレイン領域に兼用され、リセットトランジスタ16のソース領域27は、n型である。
単位画素100は、半導体基板1、エピ層2、画素電極11、光電変換膜12、透明電極13、電荷蓄積領域14、分離領域20、電荷障壁領域21、電荷排出領域22、ゲート電極23、サイドウォール24、コンタクト配線25、絶縁層26及びソース領域27を有する。ゲート電極23及びその側壁としてのサイドウォール24はエピ層2内に形成され、エピ層2内に形成された電荷蓄積領域14及びソース領域27と共にリセットトランジスタ16を構成する。コンタクト配線25は、絶縁層26内に形成され、画素電極11と電荷蓄積領域14とを電気的に接続している。
単位画素100では、光電変換膜12で発生する信号電荷(ホール)は、透明電極13に正電圧を印加することにより、画素電極11を介して電荷蓄積領域14に転送され、電荷蓄積領域14に蓄積される。電荷蓄積領域14はリセットトランジスタ16のドレイン領域も兼用しており、リセットトランジスタ16をON状態にすることで電荷蓄積領域14の電位が初期化(リセット)される。電荷蓄積領域14は、分離領域20を用いて他の単位画素100と電気的に分離されている。ウェル領域を形成する分離領域20のシート抵抗を減らすために、電荷排出領域22は、格子状又はストライプ状に撮像領域(単位画素100がアレイ状に配置されたエピ層2の領域)に形成され、エピ層2と接し、撮像領域及びエピ層2の両者を接続している。電荷排出領域22には、電荷蓄積領域14の電位に応じた適切な電圧が印加され、電荷排出領域22の電位は電荷蓄積領域14の電位に応じて変動する。
半導体基板1において、電荷障壁領域21は電荷蓄積領域14より深い位置に形成され、電荷排出領域22は電荷障壁領域21より深い位置に形成されている。また、分離領域20は、電荷蓄積領域14より深く、電荷排出領域22より浅い位置に形成されている。
単位画素100では、電荷蓄積領域14に光が入射することによって発生した電荷が電荷蓄積領域14に蓄積されるにつれて電荷蓄積領域14の電位が増加するが、電荷蓄積領域14はリセットトランジスタ16のドレイン領域も兼用しているため、電荷蓄積領域14の電位が耐圧(約10V)まで到達するとリセットトランジスタ16が損傷する。このときには、電荷蓄積領域14に電気的に接続された増幅トランジスタ(図示せず)のゲートにも高電圧が印加することになり、電荷蓄積領域14の電位が増幅トランジスタのゲート酸化膜の耐圧(2〜10V)まで到達すると増幅トランジスタが損傷する。しかし、電荷蓄積領域14の下には電荷排出領域22よりも低不純物濃度の電荷障壁領域21が形成され、この電荷障壁領域21の下には電荷排出領域22が形成されている。電荷排出領域22には、ある電圧(3V以下)が印加されているため、電荷蓄積領域14の電位が増加すると、蓄積されるホールが電荷排出領域22に漏れ込む。これにより、電荷蓄積領域14の電位増加が抑制され、電荷蓄積領域14の電位についてリセットトランジスタ16及び増幅トランジスタのゲート酸化膜の耐圧を超えない制御ができる。
次に、実施の形態1に係る固体撮像装置の製造方法について、図4を用いて説明する。図4は、実施の形態1に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。
まず、図4(a)に示すように、高濃度(例えば1018〜1020cm−3)のp型の半導体基板1の上方の低濃度(例えば1016〜1017cm−3)のエピ層2内に一般的な固体撮像装置の製造方法で、複数のトランジスタを単位画素100毎に電気的に分離するSTI19を形成する。
続いて、図4(b)に示すように、所望の領域を開口するように、リソグラフィ法によりエピ層2上にパターンを形成し、このパターンを用いたイオン注入法で、電荷排出領域22と電荷障壁領域21とを形成する。また、各トランジスタのソース領域及びドレイン領域を単位画素100毎に電気的に分離するための分離領域20も同様な方法で形成する。その後、一般的な固体撮像装置の製造方法で、単位画素100内の各トランジスタのゲート酸化膜及びゲート電極23をエピ層2内に形成する。
ここで、電荷排出領域22は、n型層を形成するn型不純物としてのP原子を注入する、又はAs原子を注入すること等で形成される。電荷排出領域22の注入濃度は、例えば1016〜1018cm−3とされ、エピ層2の表面からの底面の深さは例えば0.3〜1.5μm程度とされる。また、電荷排出領域22は、撮像領域の端まで格子状又はストライプ状に拡張して連続的に設けられている。従って、電荷排出領域22には電圧を撮像領域の外側から印加することが可能であり、電圧印加の領域を単位画素100内に設ける必要が無く、単位画素100のサイズの微細化が容易にできる。
また、単位画素100内のトランジスタのウェル領域を区画する分離領域20の電位固定を、半導体基板1を介して行うことが可能になるため、ウェル領域のシート抵抗が1/3以下となり、高速に単位画素100内のトランジスタを動作させることが可能となる。
また、分離領域20は、注入濃度を例えば1016〜1019cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば1.5μm程度にして形成されている。
また、電荷障壁領域21は、電荷排出領域22と電荷蓄積領域14との間に配置され、電荷蓄積領域14の電位が約0〜3Vと低い場合、電荷排出領域22と電荷蓄積領域14とを電気的に分離し、電荷蓄積領域14の電位が約3V以上の場合、電荷蓄積領域14の電荷を電荷排出領域22に漏れこませる。実施の形態1では、3V程度まで耐圧があるリセットトランジスタ16及び増幅トランジスタを用いているが、トランジスタの耐圧限界は、電荷排出領域22の印加電圧及び電荷障壁領域21の不純物濃度により調整できる。電荷障壁領域21は、注入濃度を例えば1015〜1018cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば0.1〜1.3μm程度にして形成されている。
続いて、図4(c)に示すように、サイドウォール24及び電荷蓄積領域14を形成する。電荷障壁領域21は、その端部(半導体基板1を上方からみたときのゲート電極23側の端部)をゲート電極23の側壁に形成されたサイドウォール24と略一致させる形でサイドウォール24の前後に形成する。電荷蓄積領域14は、リセットトランジスタ16のドレイン領域も兼用しているため、電位の初期化が可能なようにゲート電極23の下方の不純プロファィル及び電荷蓄積領域14の位置が設計されている。
電荷蓄積領域14は、所望の領域を開口するように、リソグラフィ法によりエピ層2上にパターンを形成し、このパターンを用いたイオン注入法で形成される。電荷蓄積領域14は、注入濃度を例えば1016〜1020cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば0.3μm程度にして形成されている。なお、電荷蓄積領域14は、リセットトランジスタ16のソース領域27と同等の深さ及び不純物濃度で形成されている。これにより、電荷蓄積領域14とソース領域27とを同時に形成することが可能となり短TAT(Turn Around Time)を実現できる。
続いて、図4(d)に示すように、電荷蓄積領域14に光電変換膜12からの信号電荷を転送するため、一般的な固体撮像装置の製造方法で、絶縁層26及びコンタクト配線25を形成する。さらに、スパッタリング法又はCVD法にて金属膜をエピ層2上に成膜し、リソグラフィ法及びドライエッチング法により金属膜をパターン形成して画素電極11を形成する。その後、光電変換膜12を蒸着法又は塗布法を用いて画素電極11上に形成し、さらに入射光を光電変換膜12へ到達させる透明電極13をスパッタリング法にて形成する。
以上の工程を経ることで、図3に示す固体撮像装置を製造することができる。
以上のように、実施の形態1に係る固体撮像装置は、電荷蓄積領域14の下に電荷障壁領域21、電荷障壁領域21の下に電荷排出領域22を備え、ホールがn型の電荷蓄積領域14に蓄積されて電位が増加しても、所定の電位を境にして電荷排出領域22に漏れ出す。従って、電荷蓄積領域14がそのドレイン領域も兼ねたリセットトランジスタ16の損傷、及び電荷蓄積領域14が電気的に接続している増幅トランジスタの損傷を抑制できる。
(変形例)
図5は、実施の形態1の変形例に係る固体撮像装置の構成の一例を示す断面図(単位画素100の構成の一例を示す断面図)である。
この固体撮像装置は、半導体基板1における電荷蓄積領域14の底面のエピ層2の表面からの深さは、リセットトランジスタ16のソース領域27の底面のエピ層2の表面からの深さより深く形成されている点で実施の形態1の固体撮像装置と異なる。この場合、電荷蓄積領域14のエピ層2との接合面積が増加し、電荷の蓄積数が増加する。また、電荷蓄積領域14を深くまで形成可能となるため、電荷排出領域22も深く形成できる。従って、ウェル領域を形成する分離領域20のシート抵抗を、分離領域20とエピ層2との接続を不要にしても、低減できる。
次に、本変形例に係る固体撮像装置の製造方法について、図6を用いて説明する。図6は、本変形例に係る固体撮像装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。
まず、図6(a)に示す分離領域20を形成する工程は、図3(a)に示した工程と同じであり、高濃度(例えば1018〜1020cm−3)の半導体基板1の上方の低濃度(例えば1016〜1017cm−3)のエピ層2内に、一般的な固体撮像装置の製造方法で、複数のトランジスタを単位画素100毎に電気的に分離するSTI19を形成する。
続いて、図6(b)に示すように、ゲート電極23を形成する前に、所望の領域を開口するようにリソグラフィ法によりエピ層2内にパターンを形成し、このパターンを用いたイオン注入法で電荷蓄積領域14を形成する。また、各トランジスタのソース領域及びドレイン領域を単位画素100毎に電気的に分離するための分離領域20と、電荷障壁領域21も同様な方法で形成する。その後、一般的な固体撮像装置の製造方法で、単位画素100内の各トランジスタのゲート酸化膜及びゲート電極23を形成する。
ここで、電荷蓄積領域14は、注入濃度を例えば1015〜1018cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば2.0μm程度にして形成されている。これにより、ゲート電極23の厚みに影響されず、各単位画素100で同様の形状の電荷蓄積領域14を形成できる。
また、分離領域20は、注入濃度を例えば1016〜1019cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば2.0μm程度にして形成されている。
また、電荷障壁領域21は、電荷排出領域22と電荷蓄積領域14との間に配置され、電荷蓄積領域14の電位が約0〜3Vと低い場合、電荷排出領域22と電荷蓄積領域14とを電気的に分離し、電荷蓄積領域14の電位が約3V以上の場合、電荷排出領域22の電荷を電荷排出領域22に漏れこませる。実施の形態1では、3V程度まで耐圧があるリセットトランジスタ16及び増幅トランジスタを用いているが、トランジスタの耐圧限界は、電荷排出領域22の印加電圧及び電荷障壁領域21の不純物濃度により調整できる。電荷障壁領域21は、注入濃度を例えば1015〜1018cm−3、エピ層2の表面からの底面の深さを例えば0.4〜2.5μm程度にして形成されている。これにより、電荷排出領域22が大面積で形成されても、分離領域20のシート抵抗は確保される。例えば、電荷排出領域22が撮像領域の全面に配置されても、図3の分離領域20のシート抵抗に比べて半減の分離領域20を確保可能となる。
続いて、図6(c)に示すコンタクト配線25及び光電変換部111等の形成工程は、図3(d)の工程と同じである。
以上のように本変形例の固体撮像装置によれば、電荷蓄積領域14がソース領域27より深いため、分離領域20のシート抵抗を低くしながら、トランジスタの損傷を抑制できる。
以上、本発明に係る固体撮像装置の一例について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を当該実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
例えば、上記実施形態において、第1導電型はn型であり、第2導電型はp型であるとした。例えば、半導体基板の導電型はp型であり、画素回路の各トランジスタはn−チャネル型であるとしたが、半導体基板の導電型はn型であり、画素回路の各トランジスタはp−チャネル型でもかまわない。この場合は電圧電位の符号が逆になり、光電変換膜から読み出す信号電荷も正孔から電子に変わる。従って、リセットトランジスタのソース領域及びドレイン領域も逆になる。
また、上記実施形態において、単位画素100の読み出し回路を構成する各トランジスタはMOSトランジスタであるとしたが、電界効果トランジスタ(FET)であればこれに限られない。
また、上記実施形態において、半導体基板1とエピ層2とは別のものであるとしたが、半導体基板1とエピ層2とがまとめられたもの、つまりエピ層2が表面に形成された半導体基板1が本発明の半導体基板に相当する。
(実施の形態2)
以下、本発明に係る固体撮像装置の実施の形態2について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明について、以下の実施の形態に従って説明を行うが、これは例示を目的としており、本発明がこれらの開示に限定されることを意図しない。
(比較例)
本発明の実施の形態を説明する前に、比較例として、従来の積層型イメージセンサに、一般的なCMOSイメージセンサの駆動方法を適用した場合に生じる課題について詳細に述べる。
特許文献1に記載の積層センサでは、各画素の光電変換部は、画素電極と、その上方(光入射口側)に積層された有機材料を有する光電変換膜と、その上面に形成された対向電極とを含む。さらに、当該積層センサは、入射光によって発生した電荷群を電流信号として画素電極を介して光電変換部外に取り出す。通常、信号電荷の符号を選択するために、信号電荷を伝導し、その反対符号の電荷をブロックする電荷ブロッキング層を備える。当該電荷ブロッキング層は、画素電極に対向するか、又は画素電極に直接接している。
図7は、特許文献1に記載されている有機膜を光電変換部とする従来の積層型イメージセンサの画素部の回路を模式的に示したものである。なお、図7に示される回路は、図15の回路と等価であるが、説明の便宜上、図中の回路要素の配置が適宜変更されている。
光電変換部101から画素電極102を通して出力された信号電荷は、基板上に形成された空乏層容量よりなる電荷蓄積部103に蓄積される。電荷蓄積部103は配線を介して増幅トランジスタ104の入力ゲートに接続され、蓄積電荷量の変動に伴う電圧変化が検出され、当該画素の読み出しタイミングを選択する選択トランジスタ105を介して読み出し信号として出力される。さらに信号電荷が読み出された後に電荷蓄積部103の残留電荷を排出するリセット動作を行うためにリセットトランジスタ106のドレイン部が接続され、リセット動作によって電荷蓄積部103の電圧が初期状態電圧に設定される。
図8は、図7のような画素部の構成を有する従来の積層型イメージセンサを、一般的なCMOSイメージセンサの信号読み出しおよびリセットシーケンスで駆動する場合の典型的なタイミングチャートである。図8には、図7に示した主要なノードの電圧VRST、VSELECT、VRSTG、VSIGの時間変化の一例が示される。以下の説明では、電圧のハイ/ローを、電荷蓄積部103が正孔を蓄積する場合について例示している。
時刻T1において選択トランジスタ105のゲートにハイレベルの選択信号VSELECTが印加され、選択トランジスタ105のゲートがオン状態となる。このとき、電荷蓄積部103には、受光量に応じた量の信号電荷が蓄積されている。増幅トランジスタ104は、光電変換によって生成され、電荷蓄積部103に蓄積されている信号電荷の量に応じた大きさの電気信号である蓄積電荷信号を生成し、生成された蓄積電荷信号は選択トランジスタ105から読み出し信号VSIGとして出力される。
その後、時刻T2において、リセットトランジスタ106のゲートにハイレベルのゲート電圧VRSTG(ターンオン電圧)を印加することによって、リセットトランジスタ106のゲートをオン状態とし、ローレベルのリセット電圧VRSTを電荷蓄積部103に印加することによって、電荷蓄積部103をリセットする。すなわち、電荷蓄積部103の残留電荷が、リセットトランジスタ106から供給される電荷と中和されることによって、排出される。
蓄積電荷信号の読み出し動作は、選択トランジスタのゲートがオン状態となり画素が選択される時刻T1から、当該画素の電荷蓄積部103がリセットされる時刻T2までの間に、選択トランジスタ105からの読み出し信号VSIGをサンプリングすることによって行われる。
蓄積電荷信号の読み出し動作終了後の時刻T3において、リセットトランジスタ106のゲートをオフ状態とし、時刻T4において選択トランジスタ105のゲートをオフ状態とする。
リセットトランジスタ106のゲートがオフ状態となる時刻T3から、選択トランジスタ105のゲートがオフ状態となる時刻T4までの間に、読み出し信号VSIGをサンプリングすることによって、初期状態信号(ゼロレベルの基準値)が読み出される。
このシーケンスで読み出された蓄積電荷信号と初期状態信号との差分が、画像信号の正味の成分量として出力される。差分の演算方式としては相関二重サンプリング方式が最も一般的である。
このような駆動方法には、前述したように、高輝度被写体撮像時に出力レベル変動や黒沈み、さらにはこれらの現象が永久に定着するという画質低下に至る実用上大きな課題がある。
高輝度被写体撮像時においては、図7において、大量の信号電荷が電荷蓄積部103に流入することによって、電荷蓄積部103すなわちリセットトランジスタ106のドレインは極めて高い電圧(例えば正の電源電圧)に上昇する。
電荷蓄積動作時においては、リセットトランジスタ106のゲートはオフ状態にあるが、リセット動作時にリセットトランジスタ106のゲートがオン状態となると、リセットトランジスタ106のチャネルに電荷が注入され、注入された電荷は、前記高いドレイン−ソース電圧差によってチャネル内で加速され、ホットキャリアとなり、インパクトイオン化により、大量の電子―正孔対を発生する。
その結果、リセットトランジスタ106の周辺の基板部に大量の正孔が余剰電荷として注入され、基板部は正電圧に変動する。すなわち、リセットトランジスタ106がリセット動作を終了した時刻T3の直後において、読み出し信号VSIGは正しいリセットレベルよりも前記正孔余剰電荷による正電圧変動分高い電圧であり、この電圧をサンプリングして初期状態信号(ゼロレベル)として用いると、差分後の演算によって出力される信号レベルは正しい信号レベルよりも低くなり、画像が黒側に沈み込んでしまうという現象が発生する。
一方、リセットトランジスタ106のゲート酸化膜内にはインパクトイオン化によって発生した大量の電子が注入され、そのスイッチング特性が劣化する。この特性劣化が不可逆なレベルまで進行すると、電荷蓄積部103は十分に低い電圧にリセットされず、常に信号電荷が残った状態、すなわち、出力レベルが正しいリセット出力レベルよりも正電圧側にシフトした状態となり、上述と同じように黒沈み現象が発生する。さらに、リセットトランジスタ106が不可逆な特性劣化に至った場合には、常に当該画素が黒沈み状態にあるように撮像されるという、黒焼き付き現象となる。
本願発明者らは、上述したような考察を経て、図7のような画素部構成を有する積層センサにおいて、高輝度被写体撮像を行う際に発生する上記出力変動や黒焼き付き現象は、積層センサに特有の現象であることを発見した。従って、積層型イメージセンサの実用化のためには本課題の解決が不可欠である。
以下では、実施の形態2として、上記課題を解決するための具体的技術を詳述する。
本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置について図9から図12を用いて説明する。
まず、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の全体構成を説明する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置301の構成を示すブロック図である。この固体撮像装置301は、画素アレイ302と、行信号駆動回路303a及び303bと、増幅及びフィードバック機能を有する回路が列毎に配置された列フィードバックアンプ回路304と、各列に配置された列アンプとノイズキャンセラとを含むノイズキャンセラ回路305と、水平駆動回路306と、出力段アンプ307とを備える。
画素アレイ302は、行列状に配置された複数の画素310と、図9には示されていないが、列毎に設けられた複数の列信号線と、行毎に設けられた複数の行選択線とを含む。
列フィードバックアンプ回路304は、画素アレイ302からの出力信号を受け取り、かつ、受け取った出力信号に応じた制御信号を画素アレイ302にフィードバックする。よって、信号の流れの方向は図9の矢印309に示すように画素アレイ302に対して双方向となる。
図10は、固体撮像装置301に含まれる、ある1つの画素310の信号読み出し回路420とその周辺回路とを示す回路図である。
列信号線404は、画素310と同じ列に配置されている、図示されていない他の複数の画素と接続されている。そして、図10に示される構成が、各列に設けられている。
図10に示すように、画素310は、光電変換部401と、リセットトランジスタ406と、FD部(フローティングディフュージョン部)415と、信号読み出し回路420とを備える。また、固体撮像装置301は、列信号線404と、比較器405と、比較器405からの出力に応じて、リセットトランジスタ406へ制御信号を供給する制御回路407と、列選択トランジスタ410と、列増幅回路411と、バイアストランジスタ412と、容量413及び414とを備える。ここで、列信号線404と、比較器405と、制御回路407と、列選択トランジスタ410と、列増幅回路411と、バイアストランジスタ412と、容量413及び414とは、列毎に設けられている。
比較器405と、制御回路407とは、列フィードバックアンプ回路304を構成している。列選択トランジスタ410と、列増幅回路411と、バイアストランジスタ412と、容量413及び414とは、ノイズキャンセラ回路305を構成している。
光電変換部401は、入射光を光電変換することにより、入射光量に応じた信号電荷を生成する。
信号読み出し回路420は、光電変換部401で生成された信号電荷に応じた読み出し信号VSIGを出力する。信号読み出し回路420は、増幅トランジスタ402と、選択トランジスタ403とを含む。
増幅トランジスタ402は、光電変換部401で生成され、FD部415に蓄積された信号電荷の量に応じた大きさの読み出し信号VSIGを生成する。ここでFD部415は、電荷蓄積部の一例である。
選択トランジスタ403は、増幅トランジスタ402で生成された読み出し信号VSIGを列信号線404へ伝達するか否かを制御する。
リセットトランジスタ406は、光電変換部401及びFD部415をリセットするための電圧をFD部415に印加する。
制御回路407は、比較器405からの出力に応じて、リセットトランジスタ406のゲートのオン/オフ状態を制御するゲート電圧VRSTGを、信号線408を介してリセットトランジスタ406のゲートに印加すると共に、例えば接地電位(GND)とGNDよりも高い電位(VHIGH)との間で変動可能なリセット電圧VRSTを、信号線409を介してリセットトランジスタ406のソースに供給する。
列選択トランジスタ410は、読み出し信号VSIGを列増幅回路411の入力端子に伝達するか否かを制御する。
バイアストランジスタ412、容量413及び414は直列に接続されている。バイアストランジスタ412は、バイアス電圧VNCBを容量413に印加するか否かを制御する。
列増幅回路411で増幅された信号は、バイアストランジスタ412、容量413及び414で構成される差分回路に入力される。当該差分回路は、画像信号の正味の成分量に対応する電圧を容量413及び414間の電荷の再分配に基づく差分動作によって検出する。
図11は、固体撮像装置301の3画素分の領域の構造の一例を示す断面図である。なお、実際には、画素アレイ302に、例えば1000万個の画素310が配列されている。
図11に示すように、固体撮像装置301は、マイクロレンズ501と、青色カラーフィルタ502と、緑色カラーフィルタ503と、赤色カラーフィルタ504と、保護膜505と、平坦化膜506と、上部電極507(第2電極)と、光電変換膜508と、電子ブロッキング層509と、電極間絶縁膜510と、下部電極511(第1電極)と、絶縁膜512と、給電層513と、ビア514と、基板518と、ウェル519と、STI領域(シャロウトレンチ分離領域)520と、層間絶縁層521とを備える。
上部電極507(第2電極)と、光電変換膜508と、電子ブロッキング層509と、電極間絶縁膜510と、下部電極511(第1電極)とは、光電変換部401を構成している。また、図11に示す断面には、基板518に形成された拡散領域を用いて構成された、FD部415、増幅トランジスタ402、及びリセットトランジスタ406が見られる。
基板518は、半導体基板であり、例えばシリコン基板である。
マイクロレンズ501は、入射光を効率よく集光するために、固体撮像装置301の最表面に、画素310ごとに形成されている。
青色カラーフィルタ502、緑色カラーフィルタ503及び赤色カラーフィルタ504は、カラー画像を撮像するために形成されている。また、青色カラーフィルタ502、緑色カラーフィルタ503及び赤色カラーフィルタ504は、各マイクロレンズ501の直下、かつ保護膜505内に形成されている。
1000万画素分にわたって集光ムラ及び色ムラのないマイクロレンズ501及びカラーフィルタ群を形成するために、これらの光学素子は平坦化膜506上に形成されている。平坦化膜506は、例えば、SiNで構成される。
上部電極507は、平坦化膜506下に画素アレイ302の全面にわたって形成されている。この上部電極507は可視光を透過する。例えば、上部電極507はITO(Indium Tin Oxide)で構成される。
光電変換膜508は光を信号電荷に変換する。具体的には、光電変換膜508は、上部電極507の下に形成されており、高い光吸収能を有する有機分子で構成されている。光電変換膜508の厚さは、例えば500nmである。光電変換膜508は、真空蒸着法を用いて形成される。上記有機分子は波長400nmから700nmの可視光全域にわたって高い光吸収能を有する。
電子ブロッキング層509は、光電変換膜508の下に形成されており、入射光の光電変換によって発生した正孔を伝導するとともに、下部電極511からの電子注入を阻止する。この電子ブロッキング層509は、高い平坦度を有する電極間絶縁膜510と下部電極511上に形成されている。
複数の下部電極511は、基板518の上方に、行列状に配置されている。また、複数の下部電極511は、各々が電気的に分離して形成されている。具体的には、下部電極511は、電極間絶縁膜510間に形成されており、光電変換膜508で発生した正孔を収集する。この下部電極511は、例えばTiNで構成される。また、下部電極511は、平坦化された厚さ100nmの絶縁膜512上に形成されている。
また、隣接する下部電極511は0.2μmの間隙を設けて形成されている。そして、この間隙にも電極間絶縁膜510が埋め込まれている。
さらに、この間隙の下方、かつ絶縁膜512下に給電層513が配されている。この給電層513は、例えばCuで構成される。具体的には、給電層513は、隣接する下部電極511の間の領域であり、かつ下部電極511と基板518との間に形成されている。また、給電層513には、下部電極511とは独立した電位を供給可能である。
具体的には、光電変換部401が光電変換を行う露光動作時、及び信号読み出し回路420が読み出し信号を生成する読み出し動作時に、給電層513に、信号電荷を排斥するための電位が供給される。例えば、信号電荷が正孔の場合には正電圧が印加される。これにより、各画素に、隣接画素から正孔が混入することを防止できる。なお、このような電圧印加の制御は、例えば、固体撮像装置301が備える制御部(図示せず)により行なわれる。
給電層513にはビア514が接続されている。また、ビア514は、FD部415及び増幅トランジスタ402のゲート端子に接続されている。さらにFD部415は、リセットトランジスタ406のソース端子に電気的に接続されている。また、リセットトランジスタ406のソース端子とFD部415とは拡散領域を共有している。FD部415と増幅トランジスタ402とリセットトランジスタ406と、図示されてはいないが同一画素内に形成されている選択トランジスタとは全て同一のp型のウェル519内に形成されている。ウェル519は、基板518に形成されている。
また、各トランジスタは、SiOで構成されるSTI領域520によって電気的に分離されている。
このような構造から理解されるように、図10に示す信号読み出し回路420は、基板518上に形成されており、光電変換部401で生成された信号電荷を下部電極511及びビア514を介してFD部415に蓄積し、増幅トランジスタ402により、FD部415に蓄積された信号電荷の量に応じた大きさの読み出し信号VSIGを生成する。
以下、固体撮像装置301の駆動方法を説明する。なお、以下に示す制御信号の生成は、例えば、固体撮像装置301が備える制御部(図示せず)により行われる。
図12は、図10に示した主要なノードの信号VRST、VSELECT、VRSTG、VSIGの時間変化の一例を示すタイミングチャートである。
時刻T1において、選択トランジスタ403のゲートにハイレベルの選択信号VSELECTが印加され、選択トランジスタ403のゲートがオン状態となることによって、増幅トランジスタ402で生成された読み出し信号VSIGが列信号線404に出力される。比較器405は、読み出し信号VSIGの大きさを所定の参照レベル電圧VREFと比較し、その比較結果を示す信号を制御回路407へ供給する。
時刻T2において、制御回路407はリセットトランジスタ406のソースに正極性のリセット電圧VRST(例えば、正の電源電圧)を印加する。従って、この時、高輝度被写体の撮像によって光電変換部401で生成された大量の信号電荷がFD部415に蓄積され、その結果、リセットトランジスタ406のドレインの電圧が正の高い値に上昇していたとしても、リセットトランジスタ406のソース−ドレイン間電圧は正のリセット電圧VRSTの大きさだけ低減される。ここで、正極性のリセット電圧VRSTは、FD部415が蓄積している電荷(正孔)を排斥する第1電圧の一例である。
その後、時刻T3において、制御回路407は、リセットトランジスタ406のソースにハイレベルのリセット電圧VRSTを印加しながら、リセットトランジスタ406のゲートにハイレベルのゲート電圧VRSTG(ターンオン電圧)を印加することによって、リセットトランジスタ406のゲートをオン状態とする。
本駆動方法では、あらかじめ時刻T2において、正極性のリセット電圧VRSTの印加によってリセットトランジスタ406のソース−ドレイン間電圧を低く抑えているので、ゲート電圧VRSTGのローレベルからハイレベルへの遷移時に発生するインパクトイオン化は抑制される。従って、インパクトイオン化に伴う余剰電荷の発生も抑止され、リセットトランジスタ406の損傷、基板電位の変動も発生しない。また、リセットトランジスタ406のゲートがオン状態となった瞬間も、そのソース−ドレイン間電圧は低いため、読み出し信号VSIGはほとんど変動しない。
その後、時刻T4において、制御回路407は、リセットトランジスタ406のゲートにハイレベルのゲート電圧VRSTGを印加しながら、リセット電圧VRSTを前記第1電圧よりも低い正極性の電圧、接地電圧、又は負極性の電圧(例えば、負の電源電圧)に下げることによって、FD部415をリセットする。ここで、前記第1電圧よりも低い正極性の電圧、接地電圧または負極性の電圧は、FD部415が蓄積している電荷(正孔)を引き込む第2電圧の一例である。
光電変換によって生成された蓄積電荷信号の読み出し動作は、選択トランジスタ403のゲートがオン状態となり画素310が選択される時刻T1から、画素310のFD部415がリセットされる時刻T3までの間に、読み出し信号VSIGをサンプリングすることによって行われる。蓄積電荷信号の読み出し動作終了後の時刻T5において、リセットトランジスタ406のゲートをオフ状態とし、時刻T6において選択トランジスタ403のゲートをオフ状態とする。
リセットトランジスタ406のゲートがオフ状態となる時刻T5から、選択トランジスタ403のゲートがオフ状態となる時刻T6までの間に読み出し信号VSIGをサンプリングすることによって、初期状態信号が読み出される。
ノイズキャンセラ回路305は、このようなシーケンスで読み出された蓄積電荷信号と初期状態信号との差分を算出し、算出された差分を画像信号の正味の成分量として出力する。
このような駆動方法によって、高輝度被写体撮像においてリセット時に黒沈みや黒焼き付き発生の原因となるインパクトイオン化が発生しないリセット動作が可能となる。
その結果、高輝度被写体撮像時においても、リセット時にリセットトランジスタでインパクトイオン化による余剰電荷発生を抑止し、出力レベル変動や、リセットトランジスタの特性劣化を防止し、黒沈み現象や黒焼き付き現象の発生しない高画質撮像が可能な固体撮像装置とその駆動方法が実現できる。
なお、上記説明したシーケンスにおいて、参照レベル電圧VREFに、例えば、リセットトランジスタ406においてインパクトイオン化が懸念されるレベルを判定するためのしきい値を用い、比較器405にて、読み出し信号VSIGの大きさがそのような参照レベル電圧VREF以下であると判定された場合は、制御回路407は、時刻T2およびT4におけるリセット電圧VRSTの変更を抑止し、リセット電圧VRSTをローレベルに固定したまま、リセットトランジスタ406のゲートのオン/オフ状態を制御してもよい。そうすれば、高輝度被写体からの光の強度が比較的弱く、前述したインパクトイオン化の懸念がない場合に、リセット電圧VRSTのレベル変更によって消費される電力が削減できるので、固体撮像装置301の低消費電力化に役立つ。
さらに、制御回路407は、読み出し信号VSIGの大きさからFD部415の電圧VFDを算出し、算出された電圧VFDと等しいリセット電圧VRSTをリセットトランジスタ406のソースに印加してもよい。そうすれば、インパクトイオン化を防止できる最小限の振幅でリセット電圧VRSTを変化させることができるので、固体撮像装置301の低消費電力化に役立つ。
なお、上記では、制御回路407は、リセットトランジスタ406のソースに第1電圧である正の電圧を印加しながらリセットトランジスタ406のゲートをオン状態とし、リセットトランジスタ406のゲートをオン状態としながらリセットトランジスタ406のソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも低い前記第2電圧に下げた。
このような駆動方法によって、FD部415が正孔を蓄積する場合に、リセットトランジスタ406におけるインパクトイオン化を防止する効果が得られる。
なお、FD部415が電子を蓄積する場合、制御回路407は、リセットトランジスタ406のソースに第1電圧である負の電圧を印加しながらリセットトランジスタ406のゲートをオン状態とし、リセットトランジスタ406のゲートをオン状態としながらリセットトランジスタ406のソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも高い第2電圧(例えば前記第1電圧よりも高い負電圧、接地電圧、または正電圧)に上げることが望ましい。
このような駆動方法によって、FD部415が電子を蓄積する場合に、リセットトランジスタ406におけるインパクトイオン化を防止する同様の効果が得られる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る駆動方法について図13を用いて説明する。
実施の形態3では、図9および図10に示した固体撮像装置301によって実行される別の駆動方法が説明される。以下では、実施の形態2と同一の事項については適宜説明を省略し、異なる点を主に説明する。
図13は、図10に示した主要なノードの信号VRST、VSELECT、VRSTG、VSIGの時間変化の一例を示すタイミングチャートである。
実施の形態3の駆動方法では、時刻T1から時刻T3までの間、実施の形態1と同じシーケンスが実行される。その結果、実施の形態1と同じ、次のような効果が得られる。すなわち、あらかじめ時刻T2において、リセットトランジスタ406のソース−ドレイン間電圧が低く抑えられているので、ゲート電圧VRSTGのローからハイレベルへの遷移時に発生するインパクトイオン化は抑制される。従って、インパクトイオン化に伴う、余剰電荷の発生も抑止され、リセットトランジスタ406の損傷、基板電位の変動も発生しない。また、リセットトランジスタ406がオンとなった瞬間も、そのソース−ドレイン間電圧は低いため、VSIGはほとんど変動しない。
実施の形態3の駆動方法では、実施の形態2の駆動方法とは異なり、時刻T3の後、リセットトランジスタ406のゲートがオン状態に確定した後、時刻T4までの間に、リセット電圧VRSTをローレベルに徐々に低減する。時刻T4において、リセット電圧VRSTが完全にローレベルとなり、FD部415は完全にリセットされる。時刻T4において、読み出し信号VSIGは、初期状態信号に対応するレベルまで低下する。
このような駆動方法によれば、リセット電圧VRSTを徐々に低減するため、リセットトランジスタ406のソース−ドレイン間電圧を低い値に保ったまま、FD部415を残留電荷が排出された初期状態に設定することが可能となる。
その後、時刻T4から時刻T6までの間、実施の形態2と同じシーケンスが実行される。蓄積電荷信号および初期状態信号の読み出し動作、並びに、ノイズキャンセラ回路305にて、蓄積電荷信号と初期状態信号との差分を画像信号の正味の成分量として出力する動作については、実施の形態2と同様のため、説明を省略する。
このように、本実施の形態の駆動方法によって、高輝度被写体撮像においてリセット時に黒沈みや黒焼き付き発生の原因となるインパクトイオン化が発生しないリセット動作が可能となる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る駆動方法について図14を用いて説明する。
実施の形態4では、図9および図10に示した固体撮像装置301によって実行される、さらに別の駆動方法が説明される。以下では、実施の形態2および3と同一の事項については適宜説明を省略し、異なる点を主に説明する。
図14は、図10に示した主要なノードの電圧VRST、VSELECT、VRSTG、VSIGの時間変化の一例を示すタイミングチャートである。実施の形態4の駆動方法は、被写体の輝度があまりにも高く、前述の駆動方法で撮像を続けると黒焼き付きの発生が懸念される場合への対策が追加される。
実施の形態2および3では、リセットトランジスタ406においてインパクトイオン化が懸念されるレベルを判定するための参照レベル電圧VREFを用いたが、実施の形態4では、撮像を続けた場合に黒焼き付きの発生が懸念されるレベルを判定するための参照レベル電圧VREFを用いる。すなわち、実施の形態4では、実施の形態2および3で用いる参照レベル電圧VREFよりも高い参照レベル電圧VREFを用いる。
実施の形態4の駆動方法においては、実施の形態2および3の駆動方法(図12、図13)とは異なり、比較器405にて、読み出し信号VSIGの大きさが、撮像を続けた場合に黒焼き付きの発生が懸念されるレベルを示す参照レベル電圧VREFよりも大きいと判定された場合、リセット動作を終了した時刻T5の後も、リセットトランジスタのゲートにハイレベルのゲート電圧VRSTG(ターンオン電圧)を持続的に印加することによりリセットトランジスタ406のゲートをオン状態に維持し、リセットトランジスタ406のソースをGNDへ短絡する(リセット電圧VRSTをローレベルで固定)。これにより、後続の撮像動作を停止するので、さらなる蓄積電荷信号および初期状態信号の読み出し動作は行われない。
このように、本実施例の駆動方法によって、高輝度被写体撮像においてリセット時に黒沈みや焼き付き発生の原因となるインパクトイオン化が発生しないリセット動作が可能になり、かつ被写体の輝度があまりにも高く、撮像を続けると黒焼き付きの発生が回避できないと想定される場合にも適切な対策がなされる。
なお、比較器405にて、画素310から読み出された読み出し信号VSIGの大きさが、黒焼き付きの発生が懸念されるレベルよりも大きいと判定された場合、制御回路407は、他の画素に対してもリセット動作を持続的に行うことが望ましい。
すなわち、制御回路407は、同じ列に含まれる他の画素のリセットトランジスタのゲートにもターンオン電圧を持続的に印加し、当該リセットトランジスタに供給するリセット電圧をローレベルで固定してもよい。制御回路407はさらに、他の列に設けられた制御回路を制御することによって、他の列の画素に含まれるリセットトランジスタのゲートにターンオン電圧を持続的に印加し、当該リセットトランジスタに供給するリセット電圧をローレベルで固定してもよい。
このような構成とすることによって、被写体の輝度があまりにも高く、撮像を続けると他の画素でも黒焼き付きの発生が懸念される場合、他の画素のリセットトランジスタを、いち早く保護することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る固体撮像装置について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。例えば、制御回路407はさらにチップ外部からの制御信号によって、より高い自由度で制御することも可能である。
また、上記実施の形態に係る固体撮像装置に含まれる各処理部は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
また、上記の断面図において、各構成要素の角部及び辺を直線的に記載しているが、製造上の理由により、角部及び辺が丸みをおびたものも本発明に含まれる。
また、上記実施の形態に係る、固体撮像装置、及びそれらの変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された数字に制限されない。さらに、ハイ/ローにより表される電圧レベル又はオン/オフにより表されるスイッチング状態は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、例示された論理レベル又はスイッチング状態の異なる組み合わせにより、同等な結果を得ることも可能である。また、基板の拡散領域の導電型(n型及びp型)は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、これらを反転させることで、同等の結果を得ることも可能である。
また、上記で示した各構成要素の材料は、全て本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明は例示された材料に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本発明を具体的に説明するために例示するものであり、本発明の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
また、上記説明では、MOSトランジスタを用いた例を示したが、他のトランジスタを用いてもよい。
更に、本発明の主旨を逸脱しない限り、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本発明は、固体撮像装置に適用でき、特に高輝度入射光に対して高い信頼性が要求される固体撮像装置に適用される。本発明は、例えば、監視カメラ、ネットワークカメラ、車載カメラ、デジタルカメラ、及び携帯電話などに適用できる。
1 半導体基板
2 エピ層
11、102 画素電極
12、101、111、401 光電変換膜(光電変換部)
13 透明電極
14、103 電荷蓄積領域(電荷蓄積領域)
15、104、402 増幅トランジスタ
16、106、406 リセットトランジスタ
17、105、403 選択トランジスタ
19 STI
20 分離領域
21 電荷障壁領域
22 電荷排出領域
23 ゲート電極
24 サイドウォール
25 コンタクト配線
26 絶縁層
27 ソース領域
100 単位画素
103 電荷蓄積部
113 垂直走査部
115 水平走査部
121 アドレス制御線
123 リセット制御線
125 電源線
131 光電変換部制御線
141 列信号線
142 水平出力端子
151 列信号処理部
301 固体撮像装置
302 画素アレイ
303a、303b 行信号駆動回路
304 列フィードバックアンプ回路
305 ノイズキャンセラ回路
306 水平駆動回路
307 出力段アンプ
309 矢印
310 画素
404 列信号線
405 比較器
407 制御回路
408、409 信号線
410 列選択トランジスタ
411 列増幅回路
412 バイアストランジスタ
413 容量
415 FD部
420 読み出し回路
501 マイクロレンズ
502 青色カラーフィルタ
503 緑色カラーフィルタ
504 赤色カラーフィルタ
505 保護膜
506 平坦化膜
507 上部電極
508 光電変換膜
509 電子ブロッキング層
510 電極間絶縁膜
511 下部電極
512 絶縁膜
513 給電層
514 ビア
518 基板
519 ウェル
520 STI領域
521 層間絶縁層

Claims (13)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の上方にアレイ状に配置され、各々が異なる単位画素を構成する複数の第一の電極と、
    前記複数の第一の電極の上に形成され、光を電気信号に変換する光電変換膜と、
    前記光電変換膜の上に形成された第二の電極と、
    前記複数の第一の電極のそれぞれに対応して前記半導体基板内に形成され、対応する前記第一の電極と電気的に接続され、光電変換により前記光電変換膜で生成された電荷を蓄積する第一導電型の電荷蓄積領域と、
    前記電荷蓄積領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型と反対の第二導電型の電荷障壁領域と、
    前記電荷障壁領域のそれぞれの底部に接するように前記半導体基板内に形成された前記第一導電型の電荷排出領域とを備える
    固体撮像装置。
  2. 前記電荷障壁領域の不純物濃度は、前記電荷排出領域の不純物濃度より低い
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. さらに、前記電荷蓄積領域の電位を初期化するMOS型トランジスタを備え、
    前記電荷蓄積領域は、前記MOS型トランジスタのドレイン領域及びソース領域のいずれか一方に兼用され、
    前記MOS型トランジスタのドレイン領域及びソース領域のいずれか他方は、前記第一導電型であり、
    前記半導体基板において、前記電荷蓄積領域の前記半導体基板の表面からの深さは、前記ドレイン領域及びソース領域のいずれか他方の前記半導体基板の表面からの深さより深い
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記電荷排出領域は、前記第二導電型の前記半導体基板と接している
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 前記電荷排出領域の電位は、変動する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  6. 基板と、
    前記基板の上方に形成された第1電極と、
    前記第1電極の上方に形成され、光を信号電荷に変換する光電変換膜と、
    前記光電変換膜の上方に形成された第2電極と、
    前記基板上に形成され、前記第1電極と電気的に接続され、前記第1電極から流入する電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
    前記電荷蓄積部にドレインが電気的に接続されたリセットトランジスタと、
    前記電荷蓄積部に電気的に接続され、前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷の量に応じた大きさの電気信号である読み出し信号を生成する信号読み出し回路と、
    前記リセットトランジスタのソースに前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を排斥する第1電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートに前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とするターンオン電圧を印加し、前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加しながら前記ソースに印加する電圧を前記第1電圧から前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を引き込む第2電圧に変更する制御回路とを備える
    固体撮像装置。
  7. 前記制御回路は、前記ソースに印加する電圧を、前記第1電圧と前記第2電圧との間の中間的な電圧を経由しながら、前記第1電圧から前記第2電圧まで、前記リセットトランジスタのゲートがオン状態とされる期間内にゲートパルスの立ち上がりまたは立下りに要する時間以上の長い時間で変化させる
    請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 前記固体撮像装置は、さらに、
    前記読み出し信号を第1参照レベルと比較する比較器を備え、
    前記制御回路は、前記比較器により、前記読み出し信号の大きさが前記第1参照レベル以下であると判定される場合、前記ソースに印加する電圧の変更を抑止し、前記ソースに印加する電圧を前記第2電圧に固定したまま前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加する
    請求項6または7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記比較器は、さらに、前記読み出し信号を、前記第1参照レベルよりも大きい第2参照レベルと比較し、
    前記制御回路は、前記比較器により、前記読み出し信号の大きさが前記第2参照レベルよりも大きいと判定される場合、前記ソースに前記第1電圧を印加しながら前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加し、前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加しながら前記ソースに印加する電圧を前記第1電圧から前記第2電圧に変更した後、前記ゲートに前記ターンオン電圧を持続的に印加する
    請求項8に記載の固体撮像装置。
  10. 前記第1電極は、複数の部分に電気的に分離して形成され、
    前記電荷蓄積部を含む複数の電荷蓄積部、前記リセットトランジスタを含む複数のリセットトランジスタ、前記信号読み出し回路を含む複数の信号読み出し回路、前記制御回路を含む複数の制御回路、および前記比較器を含む複数の比較器が、前記第1電極の前記複数の部分の各々に対応して設けられ、
    前記複数の制御回路のうちの1つの制御回路は、対応する比較器により、対応する読み出し信号が前記第2参照レベルよりも大きいと判定される場合、他の制御回路を制御することにより、他の制御回路に対応するリセットトランジスタのゲートにも前記ターンオン電圧を持続的に印加する
    請求項9に記載の固体撮像装置。
  11. 前記電荷蓄積部は、前記電荷として正孔を蓄積し、
    前記制御回路は、前記リセットトランジスタのソースに前記第1電圧である正の電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とし、前記リセットトランジスタのゲートをオン状態としながら前記リセットトランジスタのソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも低い前記第2電圧に下げる
    請求項6から9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  12. 前記電荷蓄積部は、前記電荷として電子を蓄積し、
    前記制御回路は、前記リセットトランジスタのソースに前記第1電圧である負の電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とし、前記リセットトランジスタのゲートをオン状態としながら前記リセットトランジスタのソースに印加する電圧を前記第1電圧よりも高い前記第2電圧に上げる
    請求項6から9のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  13. 固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記固体撮像装置は、
    基板と、
    前記基板の上方に形成された第1電極と、
    前記第1電極の上方に形成され、光を信号電荷に変換する光電変換膜と、
    前記光電変換膜の上方に形成された第2電極と、
    前記基板上に前記第1電極と電気的に接続して形成され、前記第1電極から流入する電荷を蓄積する電荷蓄積部と、
    前記電荷蓄積部にドレインが電気的に接続されたリセットトランジスタと、
    前記電荷蓄積部に電気的に接続され、前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷の量に応じた大きさの電気信号である読み出し信号を生成する信号読み出し回路と、
    前記リセットトランジスタのソースおよびゲートに各独立した電圧を印加する制御回路と、
    を備え、
    前記駆動方法は、
    前記制御回路が、前記リセットトランジスタのソースに前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を排斥する第1電圧を印加しながら前記リセットトランジスタのゲートに前記リセットトランジスタのゲートをオン状態とするターンオン電圧を印加するステップと、
    前記制御回路が、前記ゲートに前記ターンオン電圧を印加しながら前記ソースに印加する電圧を前記第1電圧から前記電荷蓄積部に蓄積されている電荷を引き込む第2電圧に変更するステップとを含む
    固体撮像装置の駆動方法。
JP2013527868A 2011-08-08 2012-07-30 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法 Expired - Fee Related JP6080048B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011172635 2011-08-08
JP2011172635 2011-08-08
JP2011183136 2011-08-24
JP2011183136 2011-08-24
PCT/JP2012/004840 WO2013021577A1 (ja) 2011-08-08 2012-07-30 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016180030A Division JP2016219849A (ja) 2011-08-08 2016-09-14 固体撮像装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013021577A1 true JPWO2013021577A1 (ja) 2015-03-05
JP6080048B2 JP6080048B2 (ja) 2017-02-15

Family

ID=47668115

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013527868A Expired - Fee Related JP6080048B2 (ja) 2011-08-08 2012-07-30 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法
JP2016180030A Pending JP2016219849A (ja) 2011-08-08 2016-09-14 固体撮像装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016180030A Pending JP2016219849A (ja) 2011-08-08 2016-09-14 固体撮像装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9197830B2 (ja)
JP (2) JP6080048B2 (ja)
CN (1) CN103703759B (ja)
WO (1) WO2013021577A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9860463B2 (en) * 2013-06-07 2018-01-02 Invisage Technologies, Inc. Image sensor with noise reduction

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011116345A1 (en) 2010-03-19 2011-09-22 Invisage Technologies, Inc. Dark current reduction in image sensors via dynamic electrical biasing
WO2014083730A1 (ja) 2012-11-27 2014-06-05 パナソニック株式会社 固体撮像装置およびその駆動方法
JP6317622B2 (ja) * 2014-05-13 2018-04-25 浜松ホトニクス株式会社 固体撮像装置
JP6308864B2 (ja) * 2014-05-15 2018-04-11 キヤノン株式会社 撮像装置
WO2016019258A1 (en) * 2014-07-31 2016-02-04 Emanuele Mandelli Image sensors with noise reduction
JP2016063142A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 株式会社東芝 半導体装置
JP6555468B2 (ja) 2015-04-02 2019-08-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置
CN111818282B (zh) * 2015-09-30 2023-07-18 株式会社尼康 摄像元件及摄像装置
JP7126826B2 (ja) 2015-10-27 2022-08-29 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像素子および固体撮像素子の製造方法、並びに電子機器
EP3840364A1 (en) 2015-12-03 2021-06-23 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Image-capture device
CN107018289B (zh) 2016-01-22 2021-01-19 松下知识产权经营株式会社 摄像装置
US11504038B2 (en) 2016-02-12 2022-11-22 Newton Howard Early detection of neurodegenerative disease
US11957897B2 (en) 2016-04-22 2024-04-16 Newton Howard Biological co-processor (BCP)
JP6659447B2 (ja) * 2016-05-02 2020-03-04 浜松ホトニクス株式会社 距離センサ
JP2018082295A (ja) 2016-11-16 2018-05-24 キヤノン株式会社 撮像装置及び撮像システム
JP7000020B2 (ja) * 2016-11-30 2022-01-19 キヤノン株式会社 光電変換装置、撮像システム
JP6920652B2 (ja) 2017-02-03 2021-08-18 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置
CN108462843A (zh) * 2017-02-22 2018-08-28 松下知识产权经营株式会社 摄像装置及摄像模块
KR102427832B1 (ko) 2017-04-12 2022-08-02 삼성전자주식회사 이미지 센서
US10425601B1 (en) 2017-05-05 2019-09-24 Invisage Technologies, Inc. Three-transistor active reset pixel
CN108878462B (zh) 2017-05-12 2023-08-15 松下知识产权经营株式会社 摄像装置及照相机***
CN108987420B (zh) * 2017-06-05 2023-12-12 松下知识产权经营株式会社 摄像装置
WO2019007532A1 (de) 2017-07-07 2019-01-10 Siemens Aktiengesellschaft ELEKTRISCHE KURZSCHLIEßEINRICHTUNG
JP6485674B1 (ja) * 2017-09-14 2019-03-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像装置、及びそれを備える撮像装置
JP6485725B1 (ja) * 2017-09-14 2019-03-20 パナソニックIpマネジメント株式会社 固体撮像装置、及びそれを備える撮像装置
CN111095560A (zh) * 2017-11-30 2020-05-01 松下知识产权经营株式会社 摄像装置
JP7378935B2 (ja) * 2019-02-06 2023-11-14 キヤノン株式会社 画像処理装置
WO2021100556A1 (ja) * 2019-11-19 2021-05-27 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 撮像装置およびその製造方法、電子機器
JP7071416B2 (ja) * 2020-01-29 2022-05-18 キヤノン株式会社 固体撮像素子および撮像システム
WO2021157261A1 (ja) * 2020-02-05 2021-08-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置および画像処理方法
JP2022018480A (ja) * 2020-07-15 2022-01-27 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像装置及びその製造方法
CN118235425A (zh) * 2021-12-01 2024-06-21 松下知识产权经营株式会社 摄像元件的控制方法及相机***

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002262186A (ja) * 2001-03-02 2002-09-13 Fuji Film Microdevices Co Ltd 電圧供給回路
JP2004349907A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Minolta Co Ltd 固体撮像装置
JP2005268479A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型固体撮像装置
JP2006120922A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型カラー固体撮像装置
WO2011058684A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 パナソニック株式会社 固体撮像装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005268476A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型固体撮像装置
JP2005286115A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型固体撮像装置及びその駆動方法並びにデジタルカメラ
JP2006019487A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Nikon Corp 増幅型固体撮像素子
JP4572130B2 (ja) * 2005-03-09 2010-10-27 富士フイルム株式会社 固体撮像素子
CN101228631A (zh) * 2005-06-02 2008-07-23 索尼株式会社 半导体图像传感器模块及其制造方法
JP4769535B2 (ja) 2005-10-06 2011-09-07 富士フイルム株式会社 固体撮像素子
JP4923596B2 (ja) 2006-01-31 2012-04-25 ソニー株式会社 固体撮像装置
JP5183184B2 (ja) * 2007-12-13 2013-04-17 富士フイルム株式会社 撮像装置
JP5602390B2 (ja) * 2008-08-19 2014-10-08 富士フイルム株式会社 薄膜トランジスタ、アクティブマトリクス基板、及び撮像装置
JP2010278086A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Panasonic Corp 固体撮像装置
JP4444371B1 (ja) 2009-09-01 2010-03-31 富士フイルム株式会社 撮像素子及び撮像装置
JP2010200328A (ja) 2010-03-16 2010-09-09 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置及び半導体装置の作製方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002262186A (ja) * 2001-03-02 2002-09-13 Fuji Film Microdevices Co Ltd 電圧供給回路
JP2004349907A (ja) * 2003-05-21 2004-12-09 Minolta Co Ltd 固体撮像装置
JP2005268479A (ja) * 2004-03-18 2005-09-29 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型固体撮像装置
JP2006120922A (ja) * 2004-10-22 2006-05-11 Fuji Film Microdevices Co Ltd 光電変換膜積層型カラー固体撮像装置
WO2011058684A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 パナソニック株式会社 固体撮像装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9860463B2 (en) * 2013-06-07 2018-01-02 Invisage Technologies, Inc. Image sensor with noise reduction

Also Published As

Publication number Publication date
CN103703759A (zh) 2014-04-02
WO2013021577A1 (ja) 2013-02-14
US9197830B2 (en) 2015-11-24
JP2016219849A (ja) 2016-12-22
CN103703759B (zh) 2017-03-29
JP6080048B2 (ja) 2017-02-15
US20140146211A1 (en) 2014-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6080048B2 (ja) 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法
US9865632B2 (en) Image sensor pixel with memory node having buried channel and diode portions formed on N-type substrate
US10332928B2 (en) Solid-state imaging device, method for manufacturing solid-state imaging device, and electronic apparatus
US8692303B2 (en) Solid-state imaging device, electronic device, and manufacturing method for solid-state imaging device
US8698932B2 (en) Solid-state image pickup apparatus and camera
US8723232B2 (en) Solid-state imaging apparatus
US8106983B2 (en) Solid-state imaging device and camera
JP6084922B2 (ja) 固体撮像装置
US8618459B2 (en) Image sensor array for the back side illumination with junction gate photodiode pixels
KR102492853B1 (ko) 촬상 장치 및 전자 기기
US9369648B2 (en) Image sensors, methods, and pixels with tri-level biased transfer gates
US10244193B2 (en) Imaging apparatus and imaging system
JP4165250B2 (ja) 固体撮像装置
JP2020017724A (ja) 固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、および電子機器
JP2012227889A (ja) 固体撮像装置
US20160099283A1 (en) Photosensor with channel region having center contact
US8013365B2 (en) CMOS image sensor configured to provide reduced leakage current
JP2008177357A (ja) 固体撮像素子
JP3891125B2 (ja) 固体撮像装置
US10217784B2 (en) Isolation structure and image sensor having the same
CN113016071A (zh) 摄像装置
US20230215885A1 (en) Adjustable well capacity pixel for semiconductor imaging sensors
WO2020227880A1 (zh) 像素单元、像素单元的控制方法、图像传感器和终端
JP2013041982A (ja) 固体撮像装置
JP2013138237A (ja) 固体撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170105

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6080048

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees