JPWO2013018769A1 - マグネシウム金属空気電池 - Google Patents

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Abstract

マグネシウム又はその合金からなる負極の容量を十分に電池反応に利用することができ、負極容量に対応することが可能な正極材料を備えたマグネシウム金属空気電池である。マグネシウム金属空気電池は、マグネシウム又はその合金からなる負極と、正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含む正極側触媒層と、正極側触媒層に積層される導電材料からなる正極集電体と、負極と正極側触媒層との間でイオンの通過を許容しつつこれらを分離する分離部材とからなる基本電池セルを少なくとも1つ備える。正極側触媒層は更にカーボンブラック、金属塩化物及びグラファイトを含んでも良い。使用時に、少なくとも正極側触媒層に水あるいは金属塩化物水溶液が添加されることにより、負極と正極集電体の間に起電力が生じる。複数の基本電池セルが直列に接続される場合、基本電池セル間には絶縁体が設けられる。

Description

本発明は、空気中の酸素及び二酸化マンガンを正極活物質として用いたマグネシウム金属空気電池に関する。
近年、我が国の産業競争力の向上に貢献し得る技術の1つとして、次世代自動車や再生可能なエネルギーの導入普及に関連する次世代電池の開発が挙げられる。この次世代電池としては、現在主流となっているリチウム電池の性能の更なる向上に加えて、リチウム電池に代わる新たな蓄電用電池(二次電池)や発電用電池(一次電池)の研究及び開発が進められている。
このリチウム電池に代わる次世代電池としては、資源としてリチウムよりも埋蔵量が圧倒的に多く、しかも環境安全性に優れたマグネシウムを用いたものが挙げられる。
マグネシウムまたはその合金を負極活物質として用いた電池に関連する技術としては、例えば、次の特許文献1〜3、あるいは非特許文献1等に開示されたものが既に提案されている。
特許文献1(特開平05−225978号公報)に係るマグネシウム二酸化マンガン乾電池は、マグネシウムまたはその合金を負極活物質とし、二酸化マンガンを正極活物質、過塩素酸マグネシウムを主電解液とする乾電池において、正極活物質中にバリウムを0.4〜6.0重量%含有するγ形結晶を主成分とする活性化化学処理二酸化マンガンを含有させるように構成したものである。
また、特許文献2(特開平05−225979号公報)に係るマグネシウム二酸化マンガン乾電池は、マグネシウムまたはその合金を負極活物質とし、二酸化マンガンを正極活物質、過塩素酸マグネシウムを主電解液とする乾電池において、正極活物質として、硫酸マンガンを焙焼して得られるマンガン酸化物を酸処理してなるγ形結晶を主成分とする化学合成二酸化マンガンを含有させるように構成したものである。
さらに、特許文献3(特開2010−182435号公報)に係るマグネシウム電池は、マグネシウムからなる負極と、該負極からマグネシウムイオンを溶出させる水系電解液を保持可能な保液部とを備え、前記保液部が、多価のカルボン酸塩の水溶液を水系電解液として保持するように構成したものである。
又、非特許文献1に開示された空気マグネシウム電池は、空気中の酸素を正極活物質、マグネシウムを負極活物質、食塩水を電解液として用いるように構成したものである。
特開平05−225978号公報 特開平05−225979号公報 特開2010−182435号公報
小林明郎、"空気マグネシウム電池の製作と活用"、[online]、東レ株式会社、[平成20年12月17日検索]、インターネット<URL:http://www.toray.co.jp/tsf/rika/pdf/rik#008.pdf#search='空気マグネシウム電池の製作と活用'>
しかしながら、上記特許文献1及び2に開示されたマグネシウム二酸化マンガン乾電池の場合には、負極表面に電池反応の妨げとなる不動態膜が形成される反応を十分に抑制することができず、十分な放電容量を得ることが困難であるという技術的な問題を有している。
また、上記特許文献3に開示されたマグネシウム電池の場合には、マグネシウムからなる負極の容量を電池反応に利用することができるものの、実施例は十分に大きい電極を正極に使用したハーフセルに適用したものであり、正極材料がマグネシウムからなる負極の容量を十分に生かすことができないという技術的な問題を有している。
さらに、上記非特許文献1に開示された空気マグネシウム電池の場合には、その図5に示すように、やはり十分な放電容量を得ることが困難であるという技術的な問題を有している。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決するために案出されたものであり、その目的とするところは、マグネシウム等からなる負極の容量を十分に電池反応に利用することができるとともに、マグネシウム等からなる負極容量に対応することが可能な正極材料を備えたマグネシウム金属空気電池を提供することにある。
本発明に係る一態様によれば、
マグネシウム又はマグネシウム合金からなる負極と、
前記負極に対向し導電材料からなる正極集電体と、
前記正極集電体上の前記負極側の面上に積層され、正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含む正極側触媒層と、
前記負極と前記正極側触媒層との間に設けられ、イオンの通過を許容しつつ、前記負極と前記正極側触媒層とを分離する分離部材と、から成る基本電池セルを少なくとも一つ備え、
使用時に、少なくとも前記正極側触媒層に水又は金属塩化物水溶液が添加されることにより、前記正極集電体と前記負極との間に起電力が発生することを特徴とするマグネシウム金属空気電池が提供される。
上記のマグネシウム金属空気電池において、活性炭は、例えばクラレケミカル社製の商品名:クラレコール(登録商標)YP、BP、クラクティブ(登録商標)CHなどの高純度活性炭粉末からなることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、多価カルボン酸塩が、クエン酸塩及びコハク酸塩の少なくとも何れか1つからなることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、マンガンは、天然マンガン及び/又は電解マンガンを含むことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、金属粉が、銅粉又はマグネシウム粉からなることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、正極側触媒層は、金属粉として銅粉あるいはマグネシウム粉を活性炭の重量に対して5%〜30%の重量比で混合したことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、正極側触媒層は、活性炭と無水の多価カルボン酸塩とを重量比で2:8〜8:2の割合で含むことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、正極側触媒層のpHが、5〜11望ましくは6〜8に調製されていることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、負極は、AZ31、AZ61又はAZ91からなることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、正極側触媒層は、活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉に加えて更に、カーボンブラック、金属塩化物及びグラファイトを含むことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、カーボンブラック及びグラファイトは、活性炭の重量に対して10%〜50%程度の重量比で混合したことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、使用時、少なくとも前記正極側触媒層に添加される水又は金属塩化物水溶液の量は、基本電池セルが5cm1層あたり1〜2mlであることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、基本電池セルが複数個直列に構成されてなり、隣り合う基本電池セル間には、疎水性の絶縁部材が挿入されることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、絶縁部材は、ポリ塩化ビニル(PVC)シート又はポリエチレン(PE)シートであることを特徴とする。
本発明に係る他の態様によれば、
マグネシウム又はマグネシウム合金からなる負極と、
前記負極に対して両面から対向し、断面がコ字状又はU字状の導電材料からなる正極集電体と、
前記正極集電体上の前記負極対向面上に積層され、正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含む正極側触媒層と、
前記負極と前記正極側触媒層との間に設けられ、イオンの通過を許容しつつ、前記負極と前記正極側触媒層とを分離する断面がコ字状又はU字状の分離部材と、から成る基本電池セルを少なくとも一つ備え、
使用時に、少なくとも前記正極側触媒層に水又は金属塩化物水溶液が添加されることにより、前記正極集電体と前記負極との間に起電力が発生することを特徴とするマグネシウム金属空気電池が提供される。
上記のマグネシウム金属空気電池において、正極側触媒層は、活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉に加えて更に、カーボンブラック、金属塩化物及びグラファイトを含むことを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、基本電池セルが複数個直列に構成されて成り、隣り合う基本電池セル間には、疎水性の絶縁部材が挿入されることを特徴とする。
上記のマグネシウム金属空気電池において、絶縁部材は、ポリ塩化ビニル(PVC)シート又はポリエチレン(PE)シートであることを特徴とする。
本発明の一実施態様によれば、マグネシウム金属空気電池において、正極集電体上に積層される正極側触媒層を従来にない特徴ある構成とすることにより、空気中の酸素の反応を十分に電池性能向上に反映させ、マグネシウム等からなる負極容量に対応することで、十分な放電容量を得ることができた。
本発明の他の実施態様によれば、マグネシウム金属空気電池において、負極を中心にしてその両側面を、断面がコ字状又はU字状の分離部材(セパレータ)と正極集電体が二重に包み込むような構成とするとともに、分離部材と正極集電体との間に設けられる正極側触媒層を従来にない特徴ある構成とすることにより、前記一実施態様のマグネシウム金属空気電池よりも更に出力電流の大きいマグネシウム金属空気電池が得られた。
本発明の実施例1のマグネシウム金属空気電池を示す概観斜視図である。 本発明の実施例1のマグネシウム金属空気電池を示す分解斜視図である。 本発明の実施例1のマグネシウム金属空気電池を示す概略断面図である。 本発明の実施例1のマグネシウム金属空気電池の複数の基本電池セルを絶縁体を介して直列構成とした場合の分解斜視図である。 本発明の実施例2のマグネシウム金属空気電池を示す分解斜視図である。 本発明の実施例2のマグネシウム金属空気電池の概略断面図である。 本発明の実施例2のマグネシウム金属空気電池の複数の基本電池セルを絶縁体を介して直列構成とした場合の分解斜視図である。 正方晶系二酸化マンガンとクエン酸三ナトリウムとの放電特性を示すグラフである。 正方晶系二酸化マンガンと塩化ナトリウムとの放電特性を示すグラフである。 クエン酸三ナトリウムの濃度と放電容量との関係を示すグラフである。 本発明の実施例に係るマグネシウム金属空気電池と比較例との放電特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、添付図面の全図を通して、同一参照番号は、同一又は同等な要素又は部材を示すものとする。
図1は本発明に係る実施例1のマグネシウム金属空気電池を示す概略斜視図である。このマグネシウム金属空気電池1は、同図に示すように、例えば、比較的厚さの薄い直方体形状に形成された電池本体2を備えているが、当該電池本体2の形状は、直方体形状に限定されないことは勿論であり、使用する場所や箇所に応じて円筒形状やシート状など任意である。また、上記電池本体2には、例えば、その一側面3の下端部に正極端子4と負極端子5とが設けられている。なお、正極端子4及び負極端子5の位置は、電池本体1の一側面3の下端部に限られず、電池本体2の一側面3の上端部、電池本体2の上端面6、一側面7や底面8など任意の位置に設けて良いことは勿論である。
上記マグネシウム金属空気電池1の電池本体2の内部には、図2の分解斜視図及び図3の断面図に示すように、基本電池セル14(14a,14b)が、少なくとも1層以上積層された状態で収容されている。図2は、第1層の基本電池セル14aと第2層の基本電池セル14bが前後方向に直列に設けられた状態を示す。基本電池セル14の積層数は任意であり、正極端子4と負極端子5との間に要求される出力電圧に応じて決められる。
基本電池セル14は、負極10と、分離部材としてのセパレータ11と、正極側触媒層12と、正極集電体13との組合せが1つの構成単位である。図2において、第1層の基本電池セル14aの負極10は配線を用いて負極端子5に接続され、第2層の基本電池セル14bの正極集電体13は配線を用いて正極端子4に接続されている。また、第1層の正極集電体13と第2層の負極10との間は、直接接触により電気的な接続がなされている。なお、第1層の負極10を負極端子5に接続する配線、及び第2層(最終層)の正極集電体13を正極端子4に接続する配線は、これら負極10及び正極集電体13を構成する材料そのもので一体的に形成しても良い。
上記負極10、セパレータ11、正極側触媒層12及び正極集電体13は、図1に示すように、例えば、正面矩形状の平板状に形成されるが、これら負極10、セパレータ11、正極側触媒層12及び正極集電体13の形状は、円筒形状やシート状など任意であり、当該負極10、セパレータ11、正極側触媒層12及び正極集電体13の形状に応じて上述した電池本体2の形状が決定される。
上記負極10、セパレータ11、正極側触媒層12及び正極集電体13、特に負極10の表面積は、マグネシウム金属空気電池1から取り出せる出力電流の値を直接決定するものであり、当該マグネシウム金属空気電池1の出力電流値、例えば、約5mA〜1.5Aに応じて負極10等の表面積が決定される。また、上記負極10、セパレータ11、正極側触媒層12、正極集電体13を1つの構成単位とする基本電池セル14の積層数は、マグネシウム金属空気電池1の出力電圧値を決定するものであり、当該マグネシウム金属空気電池1に求められる出力電圧値に応じて、基本電池セル14の積層数が決定される。
次に、上記基本電池セル14を構成する各要素を説明する。先ず、負極10は、マグネシウム又はマグネシウムの合金から構成されている。負極10は、純粋なマグネシウムから構成しても良いが、その電池反応の速度等を考慮するとマグネシウムの合金を用いるのが望ましい。マグネシウム合金としては、例えば、マグネシウムとアルミニウムと亜鉛を含むASTM(American Society for Testing and Materials)で定めるAZ31、AZ61、AZ91などのマグネシウム合金や、マグネシウムとアルミニウムを含むAM60やAM80などのマグネシウム合金が用いられる。マグネシウムとアルミニウムと亜鉛を含むマグネシウム合金としては、アルミニウムを3%、亜鉛を1%含むAZ31よりも、アルミニウムの含有量が多いAZ61の方が望ましく、更にアルミニウムの含有量が多いAZ91の方が、自己放電を抑制する点からより望ましい。
上記負極10を構成するマグネシウム又はマグネシウム合金は、例えば、所定の長さ(幅)及び高さ、並びに厚さを有する正面矩形の平板状に形成されるが、その形状は先にも説明した通り任意であり、電池の外形刑状に応じて円筒形状や棒状、あるいは帯状など任意の形状にダイキャスト加工等によって形成される。
上記負極10を構成する材料としてのマグネシウムは、水または金属塩化物の水系電解質の存在下において、Mg→Mg+2 +2e-というようにイオン化してマグネシウムイオンを生成する際の標準電極電位が−2.37Vと高電圧であって、活性が高く、容量も大きいことから、電池の電極材料として非常に適している。
上記セパレータ11は、負極10と正極側触媒層12との間に配置され、負極10と正極側触媒層12とをイオンの通過を許容しつつ、負極10と正極側触媒層12とを分離する部材である。セパレータ11は、負極10と正極側触媒層12との短絡を防止するとともに、木目細かく水和性を有し、イオンの通過を許容する水系電解質を保持する水系電解質保持機能を有している。
セパレータ11としては、上記の要件を満たすものであれば広く種々の材料を用いることができ、例えば、ポリプロピレン繊維、ガラス繊維、ろ紙などを挙げることができる。また、セパレータ11には、使用時に、1つの基本電池セル14が25cm面積の場合、1層あたり1〜2ml程度の適量の水が添加されるように構成されている。
正極側触媒層12は、正極活物質として空気中の酸素を効率良く吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含むように構成されている。これらに加えて更に、カーボンブラック、金属塩化物、グラファイトを含むように構成されても良い。正極側触媒層12は、空気中から多くの酸素を取り込むことが可能な不織布等からなるシート状の基材を備えており、当該シート状基材14に正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉が少なくとも含まれて、場合によっては更に、カーボンブラック、金属塩化物、グラファイトも含む正極側触媒が塗布固着されて形成される。
上記活性炭としては、特に限定されるものではなく、公知の種々のものを用いることができる。活性炭は、その大きい表面積を利用して電気二重層キャパシタ等として使用され、大電流の放電特性に優れているだけでなく、放電による劣化が少なく、しかも安全で環境汚染がないという点で優れている。活性炭としては、例えば、クラレケミカル社製の商品名:クラレコール(登録商標)YP、BP、クラクティブ(登録商標)CHなどの高純度活性炭粉末を用いることができる。
正極側触媒層12には、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などのカルボキシル基を複数有する水溶性カルボン酸を含むことが望ましい。但し、これらのカルボン酸は、水中で酸性を示し、マグネシウム負極の自己放電を促すため、プロトンの一部もしくは全てをナトリウムNaやカリウムKに置き換えた塩として用いることが望ましい。さらに、長期安定保管を考えると、これら中性塩は無水物であることがより望ましい。具体的には、クエン酸三ナトリウム無水物、酒石酸カリウムナトリウム無水物、もしくは両者の混合物を用いることができる。
正極側触媒層12は、例えば、次のようにして調製される。まず、活性炭と、無水の多価カルボン酸塩を所定の重量比で混合する。使用する多価カルボン酸塩の種類に依存するが、およそ2:8〜8:2の割合で混合すると所望の結果が得られる。一例として、クエン酸三ナトリウム無水物を用いた場合、重量比5:5〜7:3で混合する。クエン酸三ナトリウムの濃度と放電容量との関係を図9のグラフに示す。次に、金属粉として活性炭の重量に対して5%程度の重量の銅(Cu)粉またはマグネシウム粉を加え、常温環境下において混合容器中で予め定められた時間にわたって攪拌機を用いて攪拌し、加えた銅粉が酸化して所謂銅色(赤褐色)から黒色に変色して酸化銅が生成される状態とする。その際、上記混合容器中には適量の水が噴霧される。
その後、上記混合物に天然マンガンを、上述した活性炭の重量に対して10%〜50%程度の重量比で混合するとともに、カーボンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)およびグラファイトを上述した活性炭の重量に対して10%〜50%程度の重量比、及び必要に応じてアルミニウムの粉末を上述した活性炭の重量に対して約1%程度の重量比で混合する。これらの材料を混合容器中で常温環境下において予め定められた時間にわたって攪拌機を用いて攪拌し、正極側触媒を生成する。
上記天然マンガンとしては、例えば軟マンガン鉱(MnO2)、ハウスマン鉱(Mn34)、リョウマンガン鉱(MnCO3)、ブラウン鉱(3Mn23・MnSiO3)などが挙げられる。
上記天然マンガンは、図8に示すように、マグネシウム金属イオン電池1としての出力の持続性を向上させる上で効果がある。
その後、上記の如く生成された正極側触媒のpHを調製するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、もしくは水酸化カルシウム等を添加し、正極側触媒のpHが5〜12程度となるように調製される。正極側触媒のpHが2〜2.5程度と低い酸性の場合には、水素が発生し易く望ましくなく、他方、pHが12程度と高いアルカリ性の場合には、マグネシウムの水酸化物が生成され易く望ましくない。
上記正極側触媒15は、結着樹脂を用いてカーボンシート等のシート状基材に塗布硬化され、正極側触媒層13が形成される。上記結着樹脂としては、公知の種々のものを用いることができるが、例えば、SBR(スチレンブタジエンラバー)などが挙げられる。
上記正極側触媒層13のシート状基材は、セパレータ11に密着するものであり、多孔質性を有していることが望ましく、正極としての酸素を吸着する部材である酸素吸着体を構成するものである。該酸素吸着体は、活性炭等の酸素吸着物質をそのまま用いるのではなく、この酸素吸着体は、少なくとも活性炭以外に、無水の多価カルボン酸塩、マンガン、及び金属粉を含むように構成されている。
上記酸素吸着体は、正極としての空気中の酸素を吸着し、還元することで正極側触媒層13中に水酸化物イオンを発生させる。
正極: O2+2H2O+4e →4OH
最後に上記正極集電体13は、導電材料からなり、正極側触媒層12に積層されて接触されており、当該正極側触媒層12へ電子を供給する部材である。正極集電体13は、導電体であれば、特にその材料は限定されるものではなく、例えば、銅板のような導電率が高い金属板や、カーボンシートなどから構成されている。
以上の構成において、この実施例に係るマグネシウム金属空気電池では、次のようにして、マグネシウム等からなる負極の容量を十分に電池反応に利用することができるとともに、マグネシウム等からなる負極容量に対応することが可能な正極材料を備えたマグネシウム金属空気電池を提供することができる。
すなわち、上記の如く構成されるマグネシウム金属空気電池1では、使用に際して、電池本体2内部の基本電池セル14の少なくとも正極側触媒層12に、又は同時にセパレータ11にも適量の水が供給される。この基本電池セル14への適量の水の供給は、例えば、図1に示すように、電池本体2内の天井部分に予め水を収容した合成樹脂製のパックを一体的に配置しておき、当該合成樹脂製のパックを電池本体2の上端部に設けた押ボタンを押圧して押ボタンに設けた針等で破ることによって実行される。ただし、基本電池セル14への適量の水の供給は、この方法に限られず、電池本体2の上端面に設けた図示しない注水孔から適量の水を直接滴下注水することによって供給するように構成しても良い。
上記マグネシウム金属空気電池1では、電池本体2内部の基本電池セル14、特に正極側触媒層12に適量の水が供給されると、正極側触媒層12中に含まれる無水の多価カルボン酸塩が加水分解されて多価のカルボン酸イオンを生じる。
また、上記マグネシウム金属空気電池1では、少なくとも正極側触媒層12に、又は同時にセパレータ11にも水が供給されると、当該セパレータ11と接触する負極10中のマグネシウムが、2Mg→2Mg+2 +4eというようにイオン化してマグネシウムイオンが生成されるとともに、同時に生成された電子(4e-)が負極端子10へと移動する。
また、溶出するマグネシウムイオンに多価カルボン酸塩のイオンがキレート結合してマグネシウムイオンと結合するため、マグネシウムイオンが水酸化イオンと結合するのを妨げて、マグネシウムイオンの溶解度を飛躍的に向上させ、負極10及び正極集電体13の表面に水酸化マグネシウム等からなる不動態膜が生成されるのを抑制することができる。さらに、多価カルボン酸イオンの緩衝作用によって水系電解質が容易にアルカリ性へと変化することを防止することができる。
一方、正極側触媒層12では、空気中に含まれる酸素が活性炭に吸着されるとともに、正極側触媒層12中の二酸化マンガンによって、下記の還元反応が生じる。
2MnO+H2O→Mn23+2OH-
正極側触媒層12において銅粉は、部分的に酸化してCu43、Cu2O、CuOで表わされる酸化銅を形成していると思われる。酸化銅は、水素が関与する酸化・還元反応の触媒として作用することが知られている。
全体として、正極側触媒層12では、次のような反応が生じていると考えられる。
4H+ +O2+4e →2H2O (酸性領域での酸素消費反応)
2H+ +2e→H2 (酸性領域での水素発生反応)
2H2O+O2+4e →4OH- (アルカリ領域での酸素消費反応)
2H2O+2e →H2+2OH- (アルカリ領域での水素発生反応)
何れも、負極で生じた電子を電気化学反応により消費する。各電極反応の発生割合は、正極付近のpH及び正極の電位に依存する。
本発明者は、図1乃至図3に示すマグネシウム金属空気電池1を試作し、負極の電圧及び放電容量を測定した。
[正極側触媒層の作成]
活性炭と無水の多価カルボン酸塩としてクエン酸三ナトリウムとを6:4の重量比で混合するとともに、活性炭の重量に対して5%の銅粉を十分な時間にわたって混合して正極側触媒Aを作成し、その後、当該正極側触媒Aに天然マンガンと電解マンガンとを同じ重量比率で合計して活性炭の重量に対して60%となるように混合し、更にカーボンブラックを活性炭の重量に対して20%を、十分な時間にわたって混合して正極側触媒Bを作成した。最後に、正極側触媒Bに水酸化カルシウムを混合してpHが5〜8となるように調整して、最終的な正極側触媒を得た。
そして、上記過程にて得られた正極側触媒を結着樹脂を用いて、基材となるカーボンペーパーに予め定められた量だけ塗布結着させて正極側触媒層12を作製した。
[負極の作成]
負極10として、マグネシウム合金(AZ31)の板材を用いた。
[正極の作成]
正極集電体13として、銅板を用いた。
[セパレータの調整]
マグネシウム金属空気電池1の使用時に、セパレータ11に15mlの水を供給した。
比較例
正極側触媒層に添加する触媒としてクエン酸三ナトリウムに代えて、塩化ナトリウムを添加した以外は、実施例1と同様の方法により負極の電圧及び放電容量を測定した。塩化ナトリウムを触媒として添加した場合の放電特性を図9に示す。
図11は上記実施例1及び比較例における放電特性を示すグラフである。
図11から明らかなように、本発明による実施例1の場合には、マグネシウムを負極として用いた場合の理論値である2290mAh/gの約80%に相当する1832mAh/g、最大で1920mAh/gの放電容量を達成することができることが判った。
これに対して、比較例の場合には、500mAh/g以下の放電容量しか得ることができなかった。
このように、上記実施例1によれば、マグネシウム等からなる負極の容量を十分に電池反応に利用することができるとともに、マグネシウム等からなる負極容量に対応することが可能な正極材料を備えたマグネシウム金属空気電池を提供することができる。
本発明による正極側触媒層により、空気中の酸素が十分に反応し、電池性能に反映させており、前述した式が正しい事を証明する為に、集電板に、通常の銅箔を用いた構造と、銅網を用いた実験を行なった所、1.1Vの持続時間が42時間から54時間に向上しており、空気中の酸素が十分に反応している事が実証されている。
図4に示すマグネシウム金属空気電池は、図1乃至図3に示すマグネシウム金属空気電池の改良実施例である。図1乃至図3に示す、基本電池セル14が複数個直列に接続されるマグネシウム金属空気電池では、図3に明確な通り、第1層の基本電池セル14aの正極集電体13と第2層の基本電池セル14bの負極10とが、接触面18で直接接触することになる。正極集電体13は例えば銅板からなり、負極10はマグネシウム又はその合金からなるため、種類の異なる金属が接触面18で接することになり、ここに水又は電解質溶液が入ると、電位差が生じて電池(局部電池、ガルバニ電池)が生じ、その結果、異種金属接触腐食(局部電流腐食、ガルバニック腐食)が生じることになる。
図4に示すマグネシウム金属空気電池は、このような腐食が生じないようにしたものである。具体的には、第1層の基本電池セル14aの正極集電体13と、第2層の基本電池セル14bの負極10との間に、疎水性の絶縁体20を介装して、正極集電体13と負極10とが直接接触しないように構成する。疎水性の絶縁体20としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)シートやポリエチレン(PE)シートを用いることができる。この実施例の場合、第1層の正極集電体13と第2層の負極10とは、内部配線16によって電気的に接続されることによって、第1層の基本電池セル14aと第2層の基本電池セル14bとの電気的な直列構成が達成される。この実施例によって得られる電気的な特性は、図2及び図3に示す実施例1のものと同じであることは言うまでもない。この実施例では、局部電池に基づく腐食と放電容量の低下を効率的に防ぐことができる。
次に、図5及び図6を参照しながら、本発明に係る実施例2のマグネシウム金属空気電池を説明する。本実施例2のマグネシウム金属空気電池を構成する部材又は要素で、前述の実施例1の物と同じ物には同一参照番号を付して、ここではその説明は省略する。本実施例2の特徴は、図5の概略分解斜視図及び図6の断面図より明らかな通り、共通の負極10を中心にその両面に対称的に、セパレータ11、正極側触媒層12及び正極集電体13が二組設けられていることである。最も外側に位置する正極集電体13は、コ字状又はU字状に折り曲げられて、その両内側面が負極10の両面に対向する。コ字状又はU字状の正極集電体13の内側には、やはりコ字状又はU字状に折り曲げられた分離部材(セパレータ)11が負極10を取り囲むように設けられる。セパレータ11と正極集電体13との間には、それぞれ正極側触媒層12が設けられる。
上記のように、本実施例2では、共通の負極10の両側に、セパレータ11、正極側触媒層12、正極集電体13を二組設けることにより、前述の実施例1のマグネシウム金属空気電池と比較して、基本電池セル14一個当りから取り出せる電流容量は約2倍となる。
図7は、図5及び図6に示す実施例2の基本電池セル14を2個直列に接続したマグネシウム金属空気電池の概略分解斜視図である。本実施例では、前方第1層の基本電池セル14aと後方第2層の基本電池セル14bとは、同種金属からなる正極集電体13同士が隣り合うため、異種金属同士の接触とはならず、基本電池セル14a,14b間に局部電池は形成されず、基本電池セル14a,14bを並列接続とする場合には、それらの間に、必ずしも疎水性の絶縁体20は必要ではない。しかしながら、基本電池セル14a,14bを直列接続する場合には、この絶縁体20は必須の部材となる。疎水性の絶縁体20として、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)シートやポリエチレン(PE)シートを用いることができる。
前方第1層の基本電池セル14aの正極集電体12と後方第2層の基本電池セル14bの負極10は内部配線16によって相互に電気的に接続され、前方第1層の基本電池セル14aの負極10と後方第2層の基本電池セル14bの正極集電体13との間に生じる起電力は、負極端子5と正極端子4に導かれて外部に出力される。本実施例のマグネシウム金属空気電池は、前述の実施例1のものに比較して、約2倍の電流容量を出力できる。
以上の通り、本発明に係るマグネシウム金属空気電池の好ましい実施態様を添付図面を参照しながら説明してきたが、本発明は、上述の実施形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲で規定される技術的思想の範囲内において適宜変更可能であることは言うまでもない。
再生可能なエネルギーで、環境安全性に優れた次世代電池の開発に利用できる。
1 マグネシウム金属空気電池
4 正極端子
5 負極端子
10 負極
11 分離部材(セパレータ)
12 正極側触媒層
13 正極集電体
14 基本電池セル
16 内部配線
20 絶縁体

Claims (18)

  1. マグネシウム又はマグネシウム合金からなる負極と、
    前記負極に対向し導電材料からなる正極集電体と、
    前記正極集電体上の前記負極側の面上に積層され、正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含む正極側触媒層と、
    前記負極と前記正極側触媒層との間に設けられ、イオンの通過を許容しつつ、前記負極と前記正極側触媒層とを分離する分離部材と、から成る基本電池セルを少なくとも一つ備え、
    使用時に、少なくとも前記正極側触媒層に水又は金属塩化物水溶液が添加されることにより、前記正極集電体と前記負極との間に起電力が発生することを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  2. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記活性炭が、高純度活性炭粉末からなることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  3. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記多価カルボン酸塩が、クエン酸塩及びコハク酸塩の少なくとも何れか1つからなることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  4. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記マンガンは、天然マンガン及び/又は電解マンガンを含むことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  5. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記金属粉が、銅粉又はマグネシウム粉からなることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  6. 請求項5記載のマグネシウム金属空気電池において、前記正極側触媒層は、金属粉として銅粉あるいはマグネシウム粉を活性炭の重量に対して5%〜30%の重量比で混合したことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  7. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記正極側触媒層は、活性炭と無水の多価カルボン酸塩とを重量比で2:8〜8:2の割合で含むことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  8. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記正極側触媒層のpHが、5〜11望ましくは6〜8に調製されていることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  9. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記負極は、AZ31、AZ61又はAZ91からなることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  10. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記正極側触媒層は更に、カーボンブラック、金属塩化物及びグラファイトを含むことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  11. 請求項10記載のマグネシウム金属空気電池において、前記カーボンブラック及びグラファイトは、活性炭の重量に対して10%〜50%程度の重量比で混合したことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  12. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、使用時、少なくとも前記正極側触媒層に添加される水又は金属塩化物水溶液の量は、前記基本電池セルが5cm1層あたり1〜2mlであることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  13. 請求項1記載のマグネシウム金属空気電池において、前記基本電池セルが複数個直列に構成されてなり、隣り合う基本電池セル間には、疎水性の絶縁部材が挿入されることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  14. 請求項13に記載のマグネシウム金属空気電池において、前記絶縁部材は、ポリ塩化ビニル(PVC)シート又はポリエチレン(PE)シートであることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  15. マグネシウム又はマグネシウム合金からなる負極と、
    前記負極に対して両面から対向し、断面がコ字状又はU字状の導電材料からなる正極集電体と、
    前記正極集電体上の前記負極対向面上に積層され、正極活物質として空気中の酸素を吸着する活性炭、無水の多価カルボン酸塩、マンガン及び金属粉を少なくとも含む正極側触媒層と、
    前記負極と前記正極側触媒層との間に設けられ、イオンの通過を許容しつつ、前記負極と前記正極側触媒層とを分離する断面がコ字状又はU字状の分離部材と、から成る基本電池セルを少なくとも一つ備え、
    使用時に、少なくとも前記正極側触媒層に水又は金属塩化物水溶液が添加されることにより、前記正極集電体と前記負極との間に起電力が発生することを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  16. 請求項15記載のマグネシウム金属空気電池において、前記正極側触媒層は更に、カーボンブラック、金属塩化物及びグラファイトを含むことを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  17. 請求項15記載のマグネシウム金属空気電池において、前記基本電池セルが複数個直列に構成されて成り、隣り合う基本電池セル間には、疎水性の絶縁部材が挿入されることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
  18. 請求項17記載のマグネシウム金属空気電池において、前記絶縁部材は、ポリ塩化ビニル(PVC)シート又はポリエチレン(PE)シートであることを特徴とするマグネシウム金属空気電池。
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