JPH05225978A - マグネシウム二酸化マンガン乾電池 - Google Patents
マグネシウム二酸化マンガン乾電池Info
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- JPH05225978A JPH05225978A JP4075088A JP7508892A JPH05225978A JP H05225978 A JPH05225978 A JP H05225978A JP 4075088 A JP4075088 A JP 4075088A JP 7508892 A JP7508892 A JP 7508892A JP H05225978 A JPH05225978 A JP H05225978A
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- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、バリウムを0.4〜6.0重量%
含有しているγ形結晶を主成分とする活性化化学処理二
酸化マンガンを正極活物質に用いることにより、大電流
特性の優れたマグネシウム二酸化マンガン乾電池を提供
するものである。 【構成】 本発明は、マグネシウムまたはその合金を負
極活物質とし、二酸化マンガンを正極活物質、過塩素酸
マグネシウムを主電解液とする乾電池である。正極活物
質中にバリウムを0.4〜6.0重量%含有するγ形結
晶を主成分とする活性化化学処理二酸化マンガンを含有
させたことを特徴とするマグネシウム二酸化マンガン乾
電池である。
含有しているγ形結晶を主成分とする活性化化学処理二
酸化マンガンを正極活物質に用いることにより、大電流
特性の優れたマグネシウム二酸化マンガン乾電池を提供
するものである。 【構成】 本発明は、マグネシウムまたはその合金を負
極活物質とし、二酸化マンガンを正極活物質、過塩素酸
マグネシウムを主電解液とする乾電池である。正極活物
質中にバリウムを0.4〜6.0重量%含有するγ形結
晶を主成分とする活性化化学処理二酸化マンガンを含有
させたことを特徴とするマグネシウム二酸化マンガン乾
電池である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマグネシウム二酸化マン
ガン乾電池の大電流放電特性の改良に関するものであ
る。
ガン乾電池の大電流放電特性の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、マグネシウム二酸化マンガン
乾電池は亜鉛カーボン乾電池(マンガン乾電池)に類似
しているが、負極として、マグネシウム合金を使用し、
正極は二酸化マンガンとアセチレンブラックの混合物を
使用し、過塩素酸マグネシウム水溶液を電解液としてい
る。放電時の全反応式は次の通りである。 Mg+2MnO2+2H2O→Mg(OH)2+2MnOOH
乾電池は亜鉛カーボン乾電池(マンガン乾電池)に類似
しているが、負極として、マグネシウム合金を使用し、
正極は二酸化マンガンとアセチレンブラックの混合物を
使用し、過塩素酸マグネシウム水溶液を電解液としてい
る。放電時の全反応式は次の通りである。 Mg+2MnO2+2H2O→Mg(OH)2+2MnOOH
【0003】マグネシウム二酸化マンガン乾電池の特徴
は、マグネシウムの標準電位が高いので電池としての開
路電圧は1.9〜2.1V、作動電圧は1.5〜1.7
Vである。これらの値は亜鉛カーボン乾電池に比べて可
成り高い。又マグネシウムは電気化学当量が小さいの
で、電池の単位重量あるいは容積当りのエネルギーは大
略亜鉛カーボン乾電池の2倍も大きい。又放電中電池内
では熱及び水素を発生する腐食反応が起こり、この発熱
は電池自体を使用温度より高く保つ事となり、結果とし
て電池の放電効率が増加する。つまり低温での放電特性
が良好であると言う特徴がある。
は、マグネシウムの標準電位が高いので電池としての開
路電圧は1.9〜2.1V、作動電圧は1.5〜1.7
Vである。これらの値は亜鉛カーボン乾電池に比べて可
成り高い。又マグネシウムは電気化学当量が小さいの
で、電池の単位重量あるいは容積当りのエネルギーは大
略亜鉛カーボン乾電池の2倍も大きい。又放電中電池内
では熱及び水素を発生する腐食反応が起こり、この発熱
は電池自体を使用温度より高く保つ事となり、結果とし
て電池の放電効率が増加する。つまり低温での放電特性
が良好であると言う特徴がある。
【0004】この電池の欠点は電池貯蔵中にマグネシウ
ム缶表面にできる水酸化マグネシウムの保護皮膜によ
り、電池特有の「ボルデイジディレイ」が発生する。こ
の「おくれ」は電池に負荷がかかった場合、作動電圧が
初期におちこみ、回復するまでに時間がかかると言う現
象である(25℃で一般的放電レートで約1〜2秒)。
この現象は低温及び大電流放電、長期貯蔵ほど増大す
る。しかし、通信機器のような軍用機器に適しているこ
とが認められている。これらの電池は亜鉛カーボン乾電
池に比べ前記したように使用時間や貯蔵寿命が長く、作
動電圧が高く、かつ作動温度範囲も広いというような有
利な面がある。
ム缶表面にできる水酸化マグネシウムの保護皮膜によ
り、電池特有の「ボルデイジディレイ」が発生する。こ
の「おくれ」は電池に負荷がかかった場合、作動電圧が
初期におちこみ、回復するまでに時間がかかると言う現
象である(25℃で一般的放電レートで約1〜2秒)。
この現象は低温及び大電流放電、長期貯蔵ほど増大す
る。しかし、通信機器のような軍用機器に適しているこ
とが認められている。これらの電池は亜鉛カーボン乾電
池に比べ前記したように使用時間や貯蔵寿命が長く、作
動電圧が高く、かつ作動温度範囲も広いというような有
利な面がある。
【0005】一般に、マグネシウム二酸化マンガン乾電
池の構造は円筒形亜鉛カーボン乾電池に類似している。
衝撃押出法により製缶され、化学的に処理したマグネシ
ウム缶は、負極として作用すると共に容器の役割も果し
ている。正極合剤は基本的には二酸化マンガン、アセチ
レンブラック及び過塩素酸マグネシウム電解液の混合物
からできている。正極合剤の中心にはカーボン棒があり
電流集積材として作用する。又クラフト紙により正極と
負極を分離し、イオンのみ通過させるようにしている。
池の構造は円筒形亜鉛カーボン乾電池に類似している。
衝撃押出法により製缶され、化学的に処理したマグネシ
ウム缶は、負極として作用すると共に容器の役割も果し
ている。正極合剤は基本的には二酸化マンガン、アセチ
レンブラック及び過塩素酸マグネシウム電解液の混合物
からできている。正極合剤の中心にはカーボン棒があり
電流集積材として作用する。又クラフト紙により正極と
負極を分離し、イオンのみ通過させるようにしている。
【0006】ところで、上記マグネシウム二酸化マンガ
ン乾電池の正極活物質としては、従来より電解二酸化マ
ンガン、天然二酸化マンガン及び化学合成二酸化マンガ
ン等が用いられてきた。開示する文献としては特開昭5
3−88696号公報、特開昭60−221324号公
報をあげることができる。
ン乾電池の正極活物質としては、従来より電解二酸化マ
ンガン、天然二酸化マンガン及び化学合成二酸化マンガ
ン等が用いられてきた。開示する文献としては特開昭5
3−88696号公報、特開昭60−221324号公
報をあげることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に活性化化学処理
二酸化マンガンは、それを乾電池に充填したとき電池の
重負荷放電特性は比較的良好であるが、そのタップ密度
は1.1〜1.4g/cm2程度と小さく、非常にポー
ラスな充填状態となる。したがって、その電池における
活物質たる二酸化マンガンの量は少なく、電池の軽負荷
放電が著しく低下する。この問題を解決するために、活
性化化学処理二酸化マンガンをロールプレスして平板状
の圧縮成形体としたのち、これを所望の粒度に粉砕して
重質化する試みがなされている(特開昭60−2213
24号公報参照)。
二酸化マンガンは、それを乾電池に充填したとき電池の
重負荷放電特性は比較的良好であるが、そのタップ密度
は1.1〜1.4g/cm2程度と小さく、非常にポー
ラスな充填状態となる。したがって、その電池における
活物質たる二酸化マンガンの量は少なく、電池の軽負荷
放電が著しく低下する。この問題を解決するために、活
性化化学処理二酸化マンガンをロールプレスして平板状
の圧縮成形体としたのち、これを所望の粒度に粉砕して
重質化する試みがなされている(特開昭60−2213
24号公報参照)。
【0008】しかしながら、上記方法によってタップ密
度で1.6g/cm3以上となる圧縮成形粉を製造し、
これを用いたCD形マグネシウム二酸化マンガン乾電池
を組立て、大電流放電を行なうと、その放電持続時間は
著しく短かくなると言う問題を生じている。
度で1.6g/cm3以上となる圧縮成形粉を製造し、
これを用いたCD形マグネシウム二酸化マンガン乾電池
を組立て、大電流放電を行なうと、その放電持続時間は
著しく短かくなると言う問題を生じている。
【0009】本発明は従来の課題を解決するためになさ
れたもので、バリウムを0.4〜6.0重量%含有され
ているγ形結晶を主成分とする活性化化学処理二酸化マ
ンガンを用いて、特に大電流放電特性を改善したマグネ
シウム二酸化マンガン乾電池を提供しようとするもので
ある。
れたもので、バリウムを0.4〜6.0重量%含有され
ているγ形結晶を主成分とする活性化化学処理二酸化マ
ンガンを用いて、特に大電流放電特性を改善したマグネ
シウム二酸化マンガン乾電池を提供しようとするもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、マグネシウム
またはその合金を負極活物質とし、二酸化マンガンを正
極活物質、過塩素酸マグネシウムを主電解液とする乾電
池において、正極活物質中にバリウムを1.4〜6.0
重量%含有するγ形結晶を主成分とする活性化化学処理
二酸化マンガンを含有させたことを特徴とするマグネシ
ウム二酸化マンガン乾電池である。
またはその合金を負極活物質とし、二酸化マンガンを正
極活物質、過塩素酸マグネシウムを主電解液とする乾電
池において、正極活物質中にバリウムを1.4〜6.0
重量%含有するγ形結晶を主成分とする活性化化学処理
二酸化マンガンを含有させたことを特徴とするマグネシ
ウム二酸化マンガン乾電池である。
【0011】まず、本発明に使用される二酸化マンガン
は次に述べる方法で製造された二酸化マンガンである。
始めに、マンガン酸化物鉱石を焙焼する。鉱石として
は、各地で産出される軟マンガン鉱,菱マンガン鉱など
をあげることができるが、これらのうちとくに、二酸化
マンガン75.0〜88.0重量%、カルシウム0.0
1〜1.50重量%、ストロンチゥム0.01〜0.3
0重量%、バリウム0.40〜3.50重量%、その他
結合水、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸
化ケイ素などを、総量で5.0〜25.0重量%含有す
る軟マンガン鉱は好適である。
は次に述べる方法で製造された二酸化マンガンである。
始めに、マンガン酸化物鉱石を焙焼する。鉱石として
は、各地で産出される軟マンガン鉱,菱マンガン鉱など
をあげることができるが、これらのうちとくに、二酸化
マンガン75.0〜88.0重量%、カルシウム0.0
1〜1.50重量%、ストロンチゥム0.01〜0.3
0重量%、バリウム0.40〜3.50重量%、その他
結合水、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸
化ケイ素などを、総量で5.0〜25.0重量%含有す
る軟マンガン鉱は好適である。
【0012】このような鉱石を粉砕して例えば粒度60
メッシュ(タイラー )以下の細粉とし、この細粉を焙
焼炉により自成雰囲気中で焙焼する。焙焼温度は鉱石の
種類によって変動するが、通常は550〜1000℃で
ある。この焙焼過程で、鉱石中の二酸化マンガンは40
0〜500℃付近から三二酸化マンガンに転化し、さら
に800〜1000℃付近の温度から四三酸化マンガン
に転化する。焙焼する時間は格別限定されるものではな
いが、通常、0.5〜5時間であればよい。
メッシュ(タイラー )以下の細粉とし、この細粉を焙
焼炉により自成雰囲気中で焙焼する。焙焼温度は鉱石の
種類によって変動するが、通常は550〜1000℃で
ある。この焙焼過程で、鉱石中の二酸化マンガンは40
0〜500℃付近から三二酸化マンガンに転化し、さら
に800〜1000℃付近の温度から四三酸化マンガン
に転化する。焙焼する時間は格別限定されるものではな
いが、通常、0.5〜5時間であればよい。
【0013】このようにして得られた焙焼物を、つぎに
鉱酸で処理する。用いる鉱酸としては、例えば硫酸、硝
酸、塩酸などをあげることができる。この処理により、
下記のように例えば鉱酸として硫酸を用いたときの反応
式でみられるように、二酸化マンガンが生成する。 Mn2O3+H2SO4→MnO2+MnSO4+H2O Mn3O4+2H2SO4→MnO2+2MnSO4+2H2O
鉱酸で処理する。用いる鉱酸としては、例えば硫酸、硝
酸、塩酸などをあげることができる。この処理により、
下記のように例えば鉱酸として硫酸を用いたときの反応
式でみられるように、二酸化マンガンが生成する。 Mn2O3+H2SO4→MnO2+MnSO4+H2O Mn3O4+2H2SO4→MnO2+2MnSO4+2H2O
【0014】このとき用いる鉱酸の濃度および処理時間
は生成した二酸化マンガン中のアルカリ土類金属の含有
量に影響を与える。例えば、前記した軟マンガン鉱石を
2規定の硫酸で1時間処理したとき、バリウムは増加し
0.80〜6.00重量%の含有量になる。
は生成した二酸化マンガン中のアルカリ土類金属の含有
量に影響を与える。例えば、前記した軟マンガン鉱石を
2規定の硫酸で1時間処理したとき、バリウムは増加し
0.80〜6.00重量%の含有量になる。
【0015】原料としての鉱酸の種類によっても変化す
るが、鉱酸が硫酸であった場合は、その濃度1〜4の規
定,処理時間0.5〜5時間であることが好ましく、硝
酸であった場合は、その濃度1〜6規定,処理時間0.
5〜5時間であることが好ましく、また塩酸であった場
合は、その濃度0.5〜3規定,処理時間0.1〜1時
間であることが好ましい。処理時の鉱酸の液温も生成し
た二酸化マンガンの特性に影響を与えるが通常は60〜
95℃であることが好適である。
るが、鉱酸が硫酸であった場合は、その濃度1〜4の規
定,処理時間0.5〜5時間であることが好ましく、硝
酸であった場合は、その濃度1〜6規定,処理時間0.
5〜5時間であることが好ましく、また塩酸であった場
合は、その濃度0.5〜3規定,処理時間0.1〜1時
間であることが好ましい。処理時の鉱酸の液温も生成し
た二酸化マンガンの特性に影響を与えるが通常は60〜
95℃であることが好適である。
【0016】上記した鉱石の焙焼過程、鉱酸による処理
過程で当初から鉱石中に含有されていたバリウムはどの
ような挙動をするのかという問題は必ずしも明確ではな
いが、推定するにバリウムはそのイオン半径が比較的大
きいので、上記した過程で二酸化マンガンに大きな結晶
歪を与え、その結果、生成二酸化マンガンはその活性度
が高まるのではないかと考えられる。
過程で当初から鉱石中に含有されていたバリウムはどの
ような挙動をするのかという問題は必ずしも明確ではな
いが、推定するにバリウムはそのイオン半径が比較的大
きいので、上記した過程で二酸化マンガンに大きな結晶
歪を与え、その結果、生成二酸化マンガンはその活性度
が高まるのではないかと考えられる。
【0017】次いで、生成したMnO2を水洗、中和処
理、乾燥処理を施した後、得られた粉末を1〜10トン
/cm2の圧力下でロールプレスにより板状に圧縮成形
し、更に所定の粒度に粉砕することによりγ形結晶を主
成分とする活性化化学処理二酸化マンガン粉末を製造す
る。
理、乾燥処理を施した後、得られた粉末を1〜10トン
/cm2の圧力下でロールプレスにより板状に圧縮成形
し、更に所定の粒度に粉砕することによりγ形結晶を主
成分とする活性化化学処理二酸化マンガン粉末を製造す
る。
【0018】
【作用】本発明の活性化化学処理二酸化マンガン中のバ
リウムは、二酸化マンガンの製造過程または製造後に単
体の形、化合物の形で外部から二酸化マンガンに配合さ
れるものではなく、原料たる鉱石中に不純物として予め
含有されているものである。
リウムは、二酸化マンガンの製造過程または製造後に単
体の形、化合物の形で外部から二酸化マンガンに配合さ
れるものではなく、原料たる鉱石中に不純物として予め
含有されているものである。
【0019】この含有量が0.4重量%より少ない場合
は、二酸化マンガンの純度がたとえ同じであったとして
も、大電流放電特性の低下がみられ、また逆に6.0重
量%より多い場合は、得られた二酸化マンガンの結晶構
造は高活性なγ形が少なく電気化学的な活性の低いα形
が多く混在し、同じく特性低下を招く。又本電池は電解
質(Mg(ClO4)2)水溶液に腐食抑制剤として少
量添加しているクロム酸バリウム(BaCrO4)と同
様に二酸化マンガン中のバリウム(バリウム酸化物)が
腐食抑制効果を示すものと推定される。
は、二酸化マンガンの純度がたとえ同じであったとして
も、大電流放電特性の低下がみられ、また逆に6.0重
量%より多い場合は、得られた二酸化マンガンの結晶構
造は高活性なγ形が少なく電気化学的な活性の低いα形
が多く混在し、同じく特性低下を招く。又本電池は電解
質(Mg(ClO4)2)水溶液に腐食抑制剤として少
量添加しているクロム酸バリウム(BaCrO4)と同
様に二酸化マンガン中のバリウム(バリウム酸化物)が
腐食抑制効果を示すものと推定される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1を参照にして詳
細に説明する。 実施例1 図1は、CD形マグネシウム二酸化マンガン乾電池(高
さ90mm、径22mm)を示す断面図である。平均粒
径が20μm程度のγ形結晶のMnO2を82.0%含
みかつバリウムを0.5重量%含有する活性化化学処理
二酸化マンガン粉末50重量部と、JISK1469に
よる塩酸吸液量が3.3ml/gのアセチレンブラック
粉末8重量部、クロム酸バリウム2重量部、水酸化マグ
ネシウム1重量部とを、攪拌混合機を用いて十分に撹拌
混合し、さらにこの混合物に電解液4規定の過塩素酸マ
グネシウム溶液を39重量部を加え混合し、均一な正極
合剤を調製した。このような方法で調製された正極合剤
を用いて図1に示す構造のCD形マグネシウム二酸化マ
ンガン乾電池を組立てた。
細に説明する。 実施例1 図1は、CD形マグネシウム二酸化マンガン乾電池(高
さ90mm、径22mm)を示す断面図である。平均粒
径が20μm程度のγ形結晶のMnO2を82.0%含
みかつバリウムを0.5重量%含有する活性化化学処理
二酸化マンガン粉末50重量部と、JISK1469に
よる塩酸吸液量が3.3ml/gのアセチレンブラック
粉末8重量部、クロム酸バリウム2重量部、水酸化マグ
ネシウム1重量部とを、攪拌混合機を用いて十分に撹拌
混合し、さらにこの混合物に電解液4規定の過塩素酸マ
グネシウム溶液を39重量部を加え混合し、均一な正極
合剤を調製した。このような方法で調製された正極合剤
を用いて図1に示す構造のCD形マグネシウム二酸化マ
ンガン乾電池を組立てた。
【0021】即ち、負極を兼ねる有底円筒形のマグネシ
ウム缶(亜鉛1%、アルミニウム2%、残マグネシウ
ム)1内には、セパレータ5を介して前述した方法で調
製された正極合剤6が充填されている。この正極合剤6
の中心には炭素棒4が挿入されている。この炭素棒4
は、前記マグネシウム缶1の上部付近まで配置され、そ
の開口部を密閉するためのポリエチレン製封口板7の透
孔に嵌合されている。このポリエチレン製封口板7には
ワックスを充填したベント9がある。
ウム缶(亜鉛1%、アルミニウム2%、残マグネシウ
ム)1内には、セパレータ5を介して前述した方法で調
製された正極合剤6が充填されている。この正極合剤6
の中心には炭素棒4が挿入されている。この炭素棒4
は、前記マグネシウム缶1の上部付近まで配置され、そ
の開口部を密閉するためのポリエチレン製封口板7の透
孔に嵌合されている。このポリエチレン製封口板7には
ワックスを充填したベント9がある。
【0022】さらに炭素棒4の頭部には正極端子を兼ね
る金属キャップ8が嵌着されている。又マグネシウム缶
1の上部周縁は金属リング2でシールされている。前記
マグネシウム缶1の内部底面には、絶縁底紙10が配置
され、前記正極合剤6上には絶縁つば紙3が配置されて
いる。
る金属キャップ8が嵌着されている。又マグネシウム缶
1の上部周縁は金属リング2でシールされている。前記
マグネシウム缶1の内部底面には、絶縁底紙10が配置
され、前記正極合剤6上には絶縁つば紙3が配置されて
いる。
【0023】実施例2 実施例1と同様な平均粒径が20μm程度のγ形結晶の
MnO282.0重量%を含み、かつバリウムを1.9
重量%含有する活性化化学処理二酸化マンガン粉末を正
極活物質として用いた以外、実施例1と同様なマグネシ
ウム二酸化マンガン乾電池を組立てた。
MnO282.0重量%を含み、かつバリウムを1.9
重量%含有する活性化化学処理二酸化マンガン粉末を正
極活物質として用いた以外、実施例1と同様なマグネシ
ウム二酸化マンガン乾電池を組立てた。
【0024】実施例3 実施例1と同様な平均粒径が20μm程度のγ形結晶の
MnO281.8重量%含み、かつバリウムを5.5重
量%含有する活性化化学処理二酸化マンガン粉末を正極
活物質として用いた以外、実施例1と同様なマグネシウ
ム二酸化マンガン乾電池を組立てた。
MnO281.8重量%含み、かつバリウムを5.5重
量%含有する活性化化学処理二酸化マンガン粉末を正極
活物質として用いた以外、実施例1と同様なマグネシウ
ム二酸化マンガン乾電池を組立てた。
【0025】比較例1 市販の電解二酸化マンガンのみを正極活物質として用い
た以外、実施例1と同様なマグネシウム二酸化マンガン
乾電池を組立てた。 比較例2 国際共通サンプルI.C.S−12の化学合成二酸化マ
ンガン粉末のみを正極活物質として用いた以外、実施例
1と同様なマグネシウム二酸化マンガン乾電池を組立て
た。
た以外、実施例1と同様なマグネシウム二酸化マンガン
乾電池を組立てた。 比較例2 国際共通サンプルI.C.S−12の化学合成二酸化マ
ンガン粉末のみを正極活物質として用いた以外、実施例
1と同様なマグネシウム二酸化マンガン乾電池を組立て
た。
【0026】実施例1〜3及び比較例1〜2の電池につ
いて、25℃で放電電流60mA,400mAおよび8
00mAによる大電流放電を連続して行ない、1.25
Vの放電電圧になるまでの持続時間から放電容量を計算
した。その結果を表1に示す。表1より明らかなよう
に、実施例1〜3のマグネシウム二酸化マンガン乾電池
は、比較例1〜2のマグネシウム二酸化マンガン乾電池
よりも大巾に放電容量が大きく、良好な大電流特性を有
することがわかる。
いて、25℃で放電電流60mA,400mAおよび8
00mAによる大電流放電を連続して行ない、1.25
Vの放電電圧になるまでの持続時間から放電容量を計算
した。その結果を表1に示す。表1より明らかなよう
に、実施例1〜3のマグネシウム二酸化マンガン乾電池
は、比較例1〜2のマグネシウム二酸化マンガン乾電池
よりも大巾に放電容量が大きく、良好な大電流特性を有
することがわかる。
【0027】
【表1】
【0028】この理由は、負極の反応 Mg+2H2O→Mg(OH)2+2H++2e− は負極表面に不動態膜を形成する反応であり、これによ
り電池の自己放電が抑えられている。しかしながら、高
い電流密度で放電すると不動態皮膜が破壊され、副反応
の水素発生反応Mg+2H2O→H2+Mg(OH)2
が起こる。したがって、この副反応が本発明の二酸化マ
ンガンは少ないために二酸化マンガンの還元並びにこれ
に起因する電池電圧、放電容量の低下を防止できると推
定される。
り電池の自己放電が抑えられている。しかしながら、高
い電流密度で放電すると不動態皮膜が破壊され、副反応
の水素発生反応Mg+2H2O→H2+Mg(OH)2
が起こる。したがって、この副反応が本発明の二酸化マ
ンガンは少ないために二酸化マンガンの還元並びにこれ
に起因する電池電圧、放電容量の低下を防止できると推
定される。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば特
に大電流放電性能を改善したマグネシウム二酸化マンガ
ン乾電池を提供することができる。
に大電流放電性能を改善したマグネシウム二酸化マンガ
ン乾電池を提供することができる。
【図1】本発明の実施例のマグネシウム二酸化マンガン
乾電池の縦断面図である。
乾電池の縦断面図である。
1…マグネシウム缶 4…炭素棒 5…セパレータ 6…正極合剤 7…封口板 9…ベント
Claims (1)
- 【請求項1】 マグネシウムまたはその合金を負極活物
質とし、二酸化マンガンを正極活物質、過塩素酸マグネ
シウムを主電解液とする乾電池において、正極活物質中
にバリウムを0.4〜6.0重量%含有するγ形結晶を
主成分とする活性化化学処理二酸化マンガンを含有させ
たことを特徴とするマグネシウム二酸化マンガン乾電
池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075088A JPH05225978A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | マグネシウム二酸化マンガン乾電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075088A JPH05225978A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | マグネシウム二酸化マンガン乾電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05225978A true JPH05225978A (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=13566068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4075088A Pending JPH05225978A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | マグネシウム二酸化マンガン乾電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05225978A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005074059A1 (en) * | 2004-01-28 | 2005-08-11 | The Gilette Company | Cathode material and additive for an alkaline battery |
US8709667B2 (en) | 2011-08-02 | 2014-04-29 | SUWEI Association | Magnesium metal-air battery |
JP2014192157A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | マグネシウムバッテリー用の高容量カソード材料 |
-
1992
- 1992-02-14 JP JP4075088A patent/JPH05225978A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005074059A1 (en) * | 2004-01-28 | 2005-08-11 | The Gilette Company | Cathode material and additive for an alkaline battery |
US7351499B2 (en) | 2004-01-28 | 2008-04-01 | The Gillette Company | Cathode material for battery |
US8709667B2 (en) | 2011-08-02 | 2014-04-29 | SUWEI Association | Magnesium metal-air battery |
JP2014192157A (ja) * | 2013-03-26 | 2014-10-06 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America Inc | マグネシウムバッテリー用の高容量カソード材料 |
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