JPWO2012063559A1 - 斜め延伸用原反フィルム - Google Patents

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幸仁 中澤
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Abstract

本発明の目的は、厚みおよび光学特性のバラツキをより一層抑えることができる、斜め延伸用原反フィルムを提供することである。分子の配向方向が当該フィルムの幅手方向に対して交差する方向である長尺状の斜め延伸フィルムを製造する前の斜め延伸用原反フィルムであって、該原反フィルムが0.01〜1.0質量%の溶媒を含有し、かつ該原反フィルム幅手方向中央部の膜厚をTC、該原反フィルム幅手方向両端部の膜厚をそれぞれT1およびT2としたとき、該中央部と該それぞれの端部の間に、下記関係を有することを特徴とする斜め延伸用原反フィルム。(1)T1<TC(2)T2<TC

Description

本発明は、斜め延伸用原反フィルムに関し、特に、厚みおよび光学特性のバラツキをより一層抑えることができる斜め延伸用フィルムに関する。
液晶表示装置において、フィルムを製造する流れ方向に対して所定角度で斜めに配向した延伸フィルム(斜め延伸フィルム)を位相差フィルムとして製造する方法が提案されている(特許文献1)。この方法によれば、長尺状の偏光子と長尺状の位相差フィルムとをロールトゥロール法により積層することが可能となり、この場合には、積層したフィルムを、矩形フィルムの辺に対して平行に切り出すことができることから、延伸フィルムの利用効率を高めることができる。
しかしながらこの方法では、斜め延伸する前の原反フィルムの製造と斜め延伸処理とを連続的にすることを前提にしており、そのため斜め延伸処理速度が製造効率の律速となっていた。
また製造効率をあげるため、原反フィルムを溶液流延法で作製し、その後別工程で斜め延伸処理する場合には、フィルム幅手方向において中央部と端部の乾燥が均一でなく、そのため、例えばセルロースエステルフィルムを斜め延伸処理する場合には、従来は、中央部から端部まで均一とする検討が行われてきたが、乾燥条件の調整だけではバラツキを十分に防げなかった。
特開2010−152310号公報
本発明の目的は、厚みおよび光学特性のバラツキをより一層抑えることができる、斜め延伸用原反フィルムを提供することである。
本発明の目的は、下記によって達成された。
1.分子の配向方向が当該フィルムの幅手方向に対して交差する方向である長尺状の斜め延伸フィルムを製造する前の斜め延伸用原反フィルムであって、該原反フィルムが0.01〜1.0質量%の溶媒を含有し、かつ該原反フィルム幅手方向中央部の膜厚をTC、該原反フィルム幅手方向両端部の膜厚をそれぞれT1およびT2としたとき、該中央部と該それぞれの端部の間に、下記関係を有することを特徴とする斜め延伸用原反フィルム。
(1)T1<TC
(2)T2<TC
2.前記中央部の溶媒量が、前記それぞれの端部の溶媒量よりも多いことを特徴とする前記1記載の斜め延伸用原反フィルム。
本発明によれば、幅手方向の厚みが所定の関係にある延伸用原反フィルムを用いることにより、フィルムの長手方向に対して分子の配向方向が傾斜した斜め延伸フィルムにおいて、厚みおよび光学特性のバラツキをより一層小さくできるという効果がある。
本発明に係る斜め延伸テンターの模式図である。
本発明の斜め延伸用原反フィルムは、分子の配向方向が当該フィルムの幅手方向に対して交差する方向である長尺状の斜め延伸フィルムを製造する前の斜め延伸用原反フィルムであって、該原反フィルムが0.01〜1.0質量%の溶媒を含有し、かつ該原反フィルム幅手方向中央部の膜厚をTC、該原反フィルム幅手方向両端部の膜厚をそれぞれT1およびT2としたとき、該中央部と該それぞれの端部の間に、下記関係を有することを特徴とする。
(1)T1<TC
(2)T2<TC
本発明は、原反フィルムを溶液流延法で作製し、その後斜め延伸処理する場合に有効である。
<原反フィルムの膜厚>
本発明の原反フィルムにおいて中央部とは、斜め延伸用原反フィルム(以下、原反フィルムと略す)の実質的な中央をいい、真の中央に対して幅長×±1.05の範囲をいう。端部とは、原反フィルムの端から幅の幅長×1.10までの範囲をいう。
膜厚は、赤外線式厚み計(クラボウ社製、RX−100)を用いて、幅方向5mmピッチのトラバース測定を行い各位置10点測定した。そして、真の中央から幅長×±1.05の範囲の平均値を中央部の膜厚とし、両端から幅長×1.10の範囲の平均値を端部の膜厚とした。幅手方向全体の平均値を膜厚平均値とした。
本発明の原反フィルムでは、中央部の膜厚が、両端部の膜厚よりも厚いことを特徴とする。こうすることにより、溶液流延法によって作製された原反フィルムの中央部には、端部よりも残存溶媒量が実質的に多くなり、その後の斜め延伸処理による膜厚調整が効果的に行われるようになると考えている。膜厚による残存溶媒量の調整は、溶媒を残す部分、量を調整する方法として、乾燥条件のみを幅手方向で変化させることよりも有効である。
本発明の原反フィルムでは、(1)T1<TC、(2)T2<TCであることが必須であるが、下記であることが好ましい。
(3)T1×1.005<TC<T1×1.05
(4)T2×1.005<TC<T2×1.05
なお、原反フィルムに含まれる溶媒の量は、下記式で定義される。
具体的には、幅長×100mmの試料を切り出し、23℃55%RH雰囲気下で24時間放置した後の質量を測定する(原反フィルムの加熱処理前質量M1)。ついで、115℃で1時間の加熱処理をオーブンで行い、23℃55%RHの部屋にて5時間冷却する。その後質量を測定する加熱処理前後の質量を測定する(原反フィルムの加熱処理後質量M2)。
Figure 2012063559
本発明の原反フィルムの中央部、端部の膜厚の調整は、溶液流延する際のリップ(ドープの排出口)を調整することで容易にすることができる。溶液流延法では冷却したベルトまたはドラムにドープを流延することで製膜するため、ドープという溶液を使用してもレベリングすることなく、中央部、端部の膜厚を調整することができる。
溶媒量は、中央部が膜厚の厚い分だけ端部よりも多いことで足りる。したがって、単位原反体積当たりに含まれる溶媒量まで調整しなくとも効果を発揮することができる。好ましくは、乾燥条件も付与し、幅手方向の単位体積当たりに含まれる溶媒量を、中央部溶媒量>それぞれの端部溶媒量、に調整することである。
<原反フィルムの材料>
本発明は、原反フィルムがセルロースエステルフィルムである位相差フィルムである場合に効果が顕著である。すなわち、本発明の原反フィルムは、セルロースエステル樹脂を含有することが好ましい。
<セルロースエステル>
本発明のセルロースエステルフィルムの主成分としては、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートが好ましく、中でもセルロースジアセテートが好ましく用いられる。
すなわち、本発明の一実施形態において、セルロースエステル樹脂は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートからなる群から選択される少なくとも一つのセルロースアシレート樹脂を含む。
本発明のセルロースエステルフィルムは、特に偏光板保護フィルムに求められる光学等方性の観点から、アセチル基の置換度をX、その他のアシル基の置換度をYとした時、X、Yが下記式の範囲にあるセルロースエステルをフィルム構成成分の50質量%以上であるフィルムが用いられる。
Figure 2012063559
置換されていない部分は水酸基として存在している。
なお、「アセチル基の置換度X」とは、1グルコース単位あたりのアセチル基の平均数を示し、1グルコース単位の2位、3位および6位の水酸基の水素原子のいずれかがアセチル基に置換されている割合を示す。また、「その他のアシル基の置換度Y」とは、1グルコース単位あたりのその他のアシル基(アセチル基以外のアシル基)の平均数を示し、1グルコース単位の2位、3位および6位の水酸基の水素原子のいずれかがその他のアシル基に置換されている割合を示す。すなわち、2位、3位および6位の水酸基の水素原子がすべてアセチル基で置換されたとき置換度X(最大の置換度)は3.0であり、2位、3位および6位の水酸基の水素原子がすべてその他のアシル基で置換されたとき置換度Y(最大の置換度)は3.0である。
<添加剤>
本発明のセルロースエステルフィルムには、物性改良剤として糖エステル化合物を含有させることが好ましい。
糖エステル化合物としては、例えば、ピラノース構造又はフラノース構造の少なくとも一種を1個以上12個以下有しその構造のOH基のすべてもしくは一部をエステル化したエステル化合物が挙げられる。
エステル化の割合としては、ピラノース構造又はフラノース構造内に存在するOH基の40〜70%以上であることが好ましい。
前記糖エステル化合物の合成原料の糖の例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、キシロース、あるいはアラビノース、ラクトース、スクロース、ニストース、1F−フラクトシルニストース、スタキオース、マルチトール、ラクチトール、ラクチュロース、セロビオース、マルトース、セロトリオース、マルトトリオース、ラフィノースあるいはケストース挙げられる。
この他、ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース、キシロトリオース、ガラクトシルスクロースなども挙げられる。
これらの化合物の中で、特にピラノース構造とフラノース構造を両方有する化合物が好ましい。
例としてはスクロース、ケストース、ニストース、1F−フラクトシルニストース、スタキオースなどが好ましく、更に好ましくは、スクロースである。
前記ピラノース構造又はフラノース構造中のOH基のすべてもしくは一部をエステル化するのに用いられるモノカルボン酸としては、特に制限はなく、公知の脂肪族モノカルボン酸、脂環族モノカルボン酸、芳香族モノカルボン酸等を用いることができる。用いられるカルボン酸は一種類でもよいし、二種以上の混合であってもよい。
本発明のセルロースエステルフィルムには、一般式(1)で表されるエステル化合物を可塑剤として含有することが好ましい。
Figure 2012063559
(式中、Bはヒドロキシ基またはカルボン酸残基、Gは炭素数2〜12のアルキレングリコール残基または炭素数6〜12のアリールグリコール残基または炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基または炭素数6〜12のアリールジカルボン酸残基を表す。nは1以上の整数を表す。)
一般式(1)において、炭素数2〜12のアルキレングリコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール(3,3−ジメチロールペンタン)、2−n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、2−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール等があり、これらのグリコールは、1種または2種以上の混合物として使用される。
一般式(1)で表される化合物は、セルロースエステルフィルムの1〜40質量%の範囲で適宜使用することができる。
〈その他の添加剤〉
(位相差調整剤)
本発明に係るセルロースエステルフィルムは、リターデーション調整剤を含んでもよい。リターデーション調整剤とは、その添加によってセルロースエステルフィルムの逆波長分散性を向上させうる添加剤である。その具体的な構成について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。
本発明において用いられうるリターデーション調整剤としては、例えば、欧州特許第911,656A2号明細書に記載されているような、2つ以上の芳香族環を有する芳香族化合物が挙げられる。また、2種以上の芳香族化合物を併用してもよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環をも含む。芳香族性ヘテロ環であることが特に好ましく、芳香族性ヘテロ環は一般に不飽和ヘテロ環である。中でも1,3,5−トリアジン環を有する化合物が特に好ましい。
また、リターデーション調整剤の他の例として、特開2010−163482号公報に一般式(I)として開示されている化合物が挙げられる。当該一般式(I)の具体例は、同公報の段落「0052」〜「0058」に開示されている。また、特開2010−163483号公報に一般式(I)として開示されている化合物もまた、同様にリターデーション調整剤として用いられうる。当該一般式(I)の具体例は、同公報の段落「0054」〜「0068」に開示されている。
リターデーション調整剤は、セルロースエステル100質量%に対して、0.01〜20質量%の量で含まれることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。
(その他の可塑剤)
本発明のセルロースアセテートフィルムは、本発明の効果を得る上で必要に応じて一般式(1)で表される化合物以外の可塑剤を含有することができる。
可塑剤は特に限定されないが、好ましくは、多価カルボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤および多価アルコールエステル系可塑剤、エステル系可塑剤、アクリル系可塑剤等から選択される。
そのうち、可塑剤を2種以上用いる場合は、少なくとも1種は多価アルコールエステル系可塑剤であることが好ましい。
多価アルコールエステル系可塑剤は2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなる可塑剤であり、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有することが好ましい。好ましくは2〜20価の脂肪族多価アルコールエステルである。
本発明のセルロースエステルフィルムにおいて可塑剤は、セルロースエステルフィルムの1〜40質量%の範囲で適宜使用することができる。
(紫外線吸収剤)
本発明のセルロースエステルフィルムは、紫外線吸収剤を含有することもできる。紫外線吸収剤は400nm以下の紫外線を吸収することで、耐久性を向上させることを目的としており、特に波長370nmでの透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、更に好ましくは2%以下である。
紫外線吸収剤の使用量は、紫外線吸収剤の種類、使用条件等により一様ではないが、原反フィルムの乾燥膜厚が30〜200μmの場合は、原反フィルムに対して0.5〜10質量%が好ましく、0.6〜4質量%が更に好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶画像表示装置、有機EL画像表示装置などがおかれた場合には、セルロースアセテートフィルムの劣化が起こる場合がある。
酸化防止剤は、例えば、セルロースアセテートフィルム中の残留溶媒量のハロゲンやリン酸系可塑剤のリン酸等によりセルロースアセテートフィルムが分解するのを遅らせたり、防いだりする役割を有するので、前記セルロースアセテートフィルム中に含有させるのが好ましい。
これらの化合物の添加量は、セルロース誘導体に対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmが更に好ましい。
〈微粒子〉
本発明のセルロースエステルフィルムには、取扱性を向上させる為、例えば二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム等の無機微粒子や架橋高分子などのマット剤を含有させることが好ましい。中でも二酸化ケイ素がフィルムのヘイズを小さくできるので好ましい。
微粒子の1次平均粒子径としては、20nm以下が好ましく、更に好ましくは、5〜16nmであり、特に好ましくは、5〜12nmである。添加量は、適宜さだめることができる。
<原反フィルムの作製法>
本発明の原反フィルムは通常の溶液流延法で製造することができる。
本発明の原反フィルムの溶液流延法による製造は、セルロースエステル及び添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープを無限に移行する無端の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸または幅保持する工程、さらに乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻取る工程により行われる。
ドープを調製する工程について述べる。ドープ中のセルロースエステルの濃度は、濃い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、セルロースエステルの濃度が濃過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜35質量%が好ましく、さらに好ましくは、15〜25質量%である。
ドープで用いられる溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。セルロースエステルの良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶剤として特に好ましくはメチレンクロライドまたは酢酸メチルが挙げられ、貧溶剤として、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン等が好ましく用いられる。
また、ドープ中には水が0.01〜2質量%含有していることが好ましい。また、セルロースエステルの溶解に用いられる溶媒は、フィルム製膜工程で乾燥によりフィルムから除去された溶媒を回収し、これを再利用して用いられる。
上記記載のドープを調製する時の、セルロースエステルの溶解方法としては、一般的な方法を用いることができる。加熱と加圧を組み合わせると常圧における沸点以上に加熱できる。
次に、このセルロースエステル溶液を濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過する。濾過材としては、絶対濾過精度0.008mm以下の濾材が好ましく、0.001〜0.008mmの濾材がより好ましく、0.003〜0.006mmの濾材がさらに好ましい。
濾材さらには特に制限はなく、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾材や、ステンレススティール等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。
ドープの濾過は通常の方法で行うことができるが、溶剤の常圧での沸点以上で、且つ加圧下で溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら濾過する方法が、濾過前後の濾圧の差(差圧という)の上昇が小さく、好ましい温度は45〜120℃であり、45〜70℃がより好ましく、45〜55℃であることがさらに好ましい。
濾圧は小さい方が好ましい。濾圧は1.6MPa以下であることが好ましく、1.2MPa以下であることがより好ましく、1.0MPa以下であることがさらに好ましい。
ついで、ドープの流延について説明する。
ドープをステンレスベルトまたはドラム等の金属支持体に流延(キャスト)する。この際、中央部はリップを調整し所定の膜厚をなるように調整する。
金属支持体は、表面を鏡面仕上げしたものが好ましく、キャストの幅は1〜4mとすることができる。
流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤の沸点未満の温度で、好ましい支持体温度は0〜40℃であり、5〜30℃がさらに好ましい。
原反フィルムが良好な平面性を示すためには、金属支持体からウェブを剥離する際の残留溶媒量は10〜150質量%が好ましく、さらに好ましくは20〜40質量%または60〜130質量%であり、特に好ましくは、20〜30質量%または70〜120質量%である。
また、原反フィルムの乾燥工程においては、ウェブを金属支持体より剥離し、さらに乾燥し、残留溶媒量を1質量%以下とする。
フィルム乾燥工程では一般にロール乾燥方式(上下に配置した多数のロールをウェブを交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式でウェブを幅保持しながら乾燥する方式が採られる。
このように乾燥後巻き取りをして本発明の原反フィルムが作製される。
<斜め延伸処理>
本発明の原反フィルムは、その後斜め延伸処理されるが、その方法は通常の方法が採用される。例えば、特開2003−215337号公報、同2010−221624号公報、同2010−201659号公報、国際公開2009/041273号明細書記載の公知の方法をそのまま使用することができる。
<光学フィルム>
本発明の原反フィルムは、斜め延伸処理されて位相差フィルム、偏光板保護フィルム等の光学フィルムとして使用される。この光学フィルムは、有機EL表示装置の外光反射防止用途や液晶表示装置等の表示装置に使用される。
液晶表示装置に備わっている液晶セルの表示モードは特に制限されず、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどを挙げることができる。
本発明の液晶表示装置には他の部材を備えていてもよい。例えばプリズムアレイシート、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトや輝度向上フィルム等の適宜な部品を適宜な位置に1層または2層以上配置することができる。バックライトとしては、冷陰極管、水銀平面ランプ、発光ダイオード(LED)、有機EL、無機ELなどが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<製造例1>
<ロール状の原反フィルム1の作製>
(ポリエステルAの作製)
窒素雰囲気下、テレフタル酸ジメチル4.85g、1,2−プロピレングリコール4.4g、p−トルイル酸6.8g、テトライソプロピルチタネート10mgを混合し、140℃で2時間攪拌を行った後、更に210℃で16時間攪拌を行った。次に、170℃まで降温し、未反応物の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、ポリエステルAを得た。
酸価 :0.1
数平均分子量:490
分散度 :1.4
分子量300〜1800の成分含有率:90%
ヒドロキシル(水酸基)価:0.1
ヒドロキシル基(水酸基)含有量:0.04%
ポリエステルAはジカルボン酸に対してモノカルボン酸が2倍モル使用されているので末端がトルイル酸エステルになっている。
〈微粒子分散液1〉
微粒子(アエロジル R812 日本アエロジル(株)製):11質量部
エタノール:89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
〈微粒子添加液1〉
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFで濾過し、微粒子添加液1を調製した。
メチレンクロライド: 99質量部
微粒子分散液1: 5質量部
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
〈主ドープ液の組成〉
メチレンクロライド: 340質量部
エタノール: 64質量部
セルロースエステル(セルロースジアセテート:アセチル基置換度2.4、総置換度2.4):100質量部
下記糖エステル化合物A: 7.0質量部
ポリエステルA: 2.5質量部
TINUVIN928(BASFジャパン社製):1.5質量部
微粒子添加液1: 1質量部
Figure 2012063559
なお、上記糖エステル化合物Aの置換度とは、上記化学式中の8つの水酸基のうち、水素以外の置換基で置換されている数を表し、すなわち、上記化学式中の8つのRのうち、水素以外の基を含む数を表す。したがって、Rがすべて水素以外の置換基により置換された場合に、置換度は最大値の8.0となり、Rがすべて水素原子である場合には、0.0となる。
以上を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。
次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、1500mm幅でステンレスベルト支持体上に、中央部が端部より厚くなるようにリップを調整し流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が75%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力110N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。
剥離したセルロースエステルフィルムを、160℃の熱をかけながらテンターを用いて幅方向に5%延伸した。延伸開始時の残留溶媒は15%であった。
次いで、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、テンタークリップで挟んだ端部をレーザーカッターでスリットし、その後巻き取った。乾燥温度は130℃で、搬送張力は100N/mとした。
以上のようにして、平均乾燥膜厚75μm、中央部の膜厚TC76.0μm、端部T1およびT2ともに74.5μmのロール状の原反フィルム1を得た。
この原反フィルム(未延伸フィルム)1を図1に記載のオフライン延伸装置1を用いて延伸した。
ここで、テンター入口側のガイドロール8−1によって方向を制御された未延伸フィルム1は、右側のフィルム保持開始点2−1、左側のフィルム保持開始点2−2の位置で把持具(クリップつかみ部ともいう)によって担持され、テンター4にて右側のフィルム保持手段の軌跡3−1、左側のフィルム保持手段の軌跡3−2で示される斜め方向に搬送、延伸され、右側のフィルム保持終了点5−1、左側のフィルム保持終了点5−2によって把持を解放され、テンター出口側のガイドロール8−2によって搬送を制御されて斜め延伸フィルム6が形成される。図1において、未延伸フィルムは、フィルムの送り方向7−1に対して、フィルムの延伸方向9の角度で斜め延伸される。テンター部では、延伸温度175℃、延伸倍率1.5倍で斜め延伸した。
得られた位相差フィルムの平均膜厚は50μm、膜厚の幅手方向の最大値、最小値は、それぞれ50.03μm、49.95μmであった。波長550nmでの面内位相差値Ro(550)は140nm、面内遅相軸bとフィルム幅手方向aとのなす角度θは45°であった。
この斜め延伸処理を各5回行い、位相差フィルムの膜厚のバラツキを平均的に評価した。さらに、中央部、端部の膜厚を表1のように調整し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。なお、表中膜厚を表す単位はμmである。
Figure 2012063559
Figure 2012063559
表1から明らかなように、本発明では斜め延伸後均一な膜厚を有する位相差フィルムを得ることができた。
[実施例2]
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し、これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製した。
〈主ドープ液の組成〉
メチレンクロライド: 340質量部
エタノール: 64質量部
セルロースアセテートプロピオネート
(アセチル基置換度1.5、プロピオニル基置換度0.9、総置換度2.4):
100質量部
上記糖エステル化合物A: 7.0質量部
ポリエステルA: 2.5質量部
TINUVIN928(BASFジャパン社製):1.5質量部
微粒子添加液1: 1質量部
以上を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。
次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、1500mm幅でステンレスベルト支持体上に、中央部が端部より厚くなるようにリップを調整し流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
ステンレスベルト支持体上で、流延(キャスト)したフィルム中の残留溶媒量が75%になるまで溶媒を蒸発させ、次いで剥離張力110N/mで、ステンレスベルト支持体上から剥離した。
剥離したセルロースエステルフィルムを、160℃の熱をかけながらテンターを用いて幅方向に5%延伸した。延伸開始時の残留溶媒は15%であった。
次いで、乾燥ゾーンを多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ、テンタークリップで挟んだ端部をレーザーカッターでスリットし、その後巻き取った。乾燥温度は130℃で、搬送張力は100N/mとした。
以上のようにして、平均乾燥膜厚80μm、中央部の膜厚TC81.0μm、端部T1およびT2ともに79.5μmのロール状の原反フィルム2を得た。
この原反フィルム(未延伸フィルム)2を図1に記載のオフライン延伸装置1を用いて延伸した。
ここで、テンター入口側のガイドロール8−1によって方向を制御された未延伸フィルム2は、右側のフィルム保持開始点2−1、左側のフィルム保持開始点2−2の位置で把持具(クリップつかみ部ともいう)によって担持され、テンター4にて右側のフィルム保持手段の軌跡3−1、左側のフィルム保持手段の軌跡3−2で示される斜め方向に搬送、延伸され、右側のフィルム保持終了点5−1、左側のフィルム保持終了点5−2によって把持を解放され、テンター出口側のガイドロール8−2によって搬送を制御されて斜め延伸フィルム6が形成される。図1において、未延伸フィルムは、フィルムの送り方向7−1に対して、フィルムの延伸方向9の角度で斜め延伸される。テンター部では、延伸温度180℃、延伸倍率1.7倍で斜め延伸した。
得られた位相差フィルムの平均膜厚は70μm、膜厚の幅手方向の最大値、最小値は、それぞれ70.05μm、69.95μmであった。波長550nmでの面内位相差値Ro(550)は140nm、面内遅相軸bとフィルム幅手方向aとのなす角度θは45°であった。
この斜め延伸処理を各5回行い、位相差フィルムの膜厚のバラツキを平均的に評価した。さらに、中央部、端部の膜厚を表2のように調整し、同様の評価を行った。結果を表2に示す。なお、表中膜厚を表す単位はμmである。
Figure 2012063559
Figure 2012063559
表2から明らかなように、本発明では斜め延伸後均一な膜厚を有する位相差フィルムを得ることができた。
(円偏光板の作製)
厚さ、120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。
これをヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g、水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、次いでヨウ化カリウム6g、ホウ酸7.5g、水100gからなる68℃の水溶液に浸漬した。これを水洗、乾燥し偏光子を得た。
作製した実施例2の試料No2を2NのKOHで鹸化した後、完全ケン化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として、上記偏光子の片面に貼合した。その際、偏光子の透過軸と実施例2の試料No2の遅相軸が45°となるよう貼合した。偏光子のもう一方の面に、コニカミノルタタックフィルムKC4UA(コニカミノルタオプト(株)製)を、同様にアルカリケン化処理して貼り合わせて円偏光板を作製した。

(有機EL表示装置の作製)
galaxy−s sb02 (samsung社製)の有機ELセルの視認側のフィルム、タッチパネル、ガラスを全て剥がした後、粘着剤を介して、作成した円偏光板を積層した。表示装置面において500Lxの環境下において、優れた視認性を示した。
1 未延伸フィルム
2−1 右側のフィルム保持開始点
2−2 左側のフィルム保持開始点
3−1 右側のフィルム保持手段の軌跡
3−2 左側のフィルム保持手段の軌跡
4 テンター
5−1 右側のフィルム保持終了点
5−2 左側のフィルム保持終了点
6 斜め延伸フィルム
7−1 フィルムの送り方向
8−1 テンター入り口側のガイドロール
8−2 テンター出口側のガイドロール
9 フィルムの延伸方向

Claims (7)

  1. 分子の配向方向が当該フィルムの幅手方向に対して交差する方向である長尺状の斜め延伸フィルムを製造する前の斜め延伸用原反フィルムであって、該原反フィルムが0.01〜1.0質量%の溶媒を含有し、かつ該原反フィルム幅手方向中央部の膜厚をTC、該原反フィルム幅手方向両端部の膜厚をそれぞれT1およびT2としたとき、該中央部と該それぞれの端部の間に、下記関係を有することを特徴とする斜め延伸用原反フィルム。
    (1)T1<TC
    (2)T2<TC
  2. 前記中央部の溶媒量が、前記それぞれの端部の溶媒量よりも多いことを特徴とする請求項1記載の斜め延伸用原反フィルム。
  3. 前記中央部の膜厚TCと端部の膜厚T1の間に、下記関係を有することを特徴とする請求項1または2に記載の斜め延伸用原反フィルム。
    (3)T1×1.005<TC<T1×1.05
  4. 前記中央部の膜厚TCと端部の膜厚T2の間に、下記関係を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の斜め延伸用原反フィルム。
    (4)T2×1.005<TC<T2×1.05
  5. 前記原反フィルムがセルロースエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の斜め延伸用原反フィルム。
  6. 前記セルロースエステル樹脂が、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートからなる群から選択される少なくとも一つのセルロースアシレート樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の斜め延伸用原反フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の斜め延伸用原反フィルムを延伸して得られる位相差フィルム。
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