JPWO2012020768A1 - ニッケル−コバルト含有複合化合物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

広い電圧範囲で使用でき、放電容量が高く、高安全性で、充放電サイクル耐久性に優れたリチウムイオン二次電池用正極活物質の前駆体となる不純物の少ないニッケル−コバルト含有複合化合物を安価に提供する。ニッケルアンミン錯体、コバルトアンミン錯体およびM元素源を混合して得たニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱し、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を熱分解させてニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を生成させることを特徴とするニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の正極活物質前駆体に適したニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法、および該ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を用いる正極材料の製造方法に関する。
近年、機器のポータブル化、コードレス化が進むにつれ、小型、軽量でかつ高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池に対する要求がますます高まっている。かかる非水電解液二次電池用の正極活物質には、LiCoO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiNi0.8Co0.2、LiMn、LiMnOなどのリチウムと遷移金属元素とを含有する複合酸化物が知られている。
なかでも、安価であるマンガンを含むためコストメリットがあり、安全性、電池特性のバランスに優れているリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物が次世代のリチウムイオン二次電池用正極材料として期待されている。
しかし、それぞれの金属源の粉体を混合して焼成する従来の固相法を用いて得られたリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物では、良い電池特性が得られないため、金属硫酸塩を原料として合成されるニッケル−コバルト−マンガン共沈水酸化物を用いることが提案されている(特許文献1および2参照)。
また、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を合成するにあたり、金属硫酸塩を原料として合成されるニッケル−コバルト−マンガン共沈炭酸塩を用いることも提案されている(特許文献3および4参照)。
またニッケル−コバルトアンミン錯塩を加熱分解して、ニッケル−コバルト含有複合化合物を合成し、さらにリチウム化することによりリチウム−ニッケル−コバルト含有複合酸化物を合成することが提案されている(特許文献5参照)。
特開2002−201028号公報 特開2003−059490号公報 米国特許出願公開第2009/0087746号明細書 米国特許出願公開第2010/0151332号明細書 特開2001−076728号公報
リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を合成する場合、特許文献1〜4に記載のように、ニッケル、コバルトおよびマンガンが溶解した硫酸塩などの水溶液に、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリを溶解した水溶液と、硫酸アンモニウムまたは水酸化アンモニウムなどを溶解した水溶液を、pHを調整しながら滴下して、共沈水酸化物または共沈炭酸塩を晶析させる共沈法が一般的である。しかし、得られた共沈水酸化物または共沈炭酸塩を用いて、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を合成する場合、原料由来のナトリウムイオン(Na)や硫酸イオン(SO 2−)が不純物として残留するという問題があった。
また、特許文献5に記載のコバルトニッケルアンミン錯塩を加熱分解する方法では、ニッケルのアンミン錯塩とコバルトのアンミン錯体とを含む溶液に高圧蒸気を吹き込み、コバルトニッケル複合酸化物を合成しているが、電池性能自体が不十分であり、さらなる改善が必要とされる。このため、ニッケルおよびコバルトに加えて、さらに他の元素を添加する複合酸化物が考えられるが、一般的に、他の元素を含むアンミン錯塩はコバルトニッケルアンミン錯塩より不安定であるため、これらの他の元素を含む複合酸化物の合成はこれまで知られていない。
本発明は、このような課題を解決でき、均一な組成を有し、不純物の含有量が少なく、広い電圧範囲で使用でき、放電容量が高く、高安全性で、充放電サイクル耐久性に優れたリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造に用いるニッケル、コバルトおよびM元素を含有する前駆体の安価な製造方法の提供、及び該前駆体を用いるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を続けたところ、下記を要旨とする発明により、上記のニッケルおよびコバルトに加え、さらに第三の元素を含む複合化合物の合成に関する課題が良好に達成されることを見出した。
(1)下式(1)で表わされるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法であって、ニッケルアンミン錯体、コバルトアンミン錯体およびM元素源を混合して得たニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱し、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を熱分解させてニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を生成させることを特徴とするニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
NixCo 式(1)
(但し、MはCoおよびNiを除く遷移金属元素、アルカリ土類金属元素ならびにアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。0.1≦x≦0.85、0.05≦y≦0.85、0.03≦z≦0.8、x+y+z=1、0≦p≦1.6、0.9≦q≦3.1、0≦r≦3.1である。)
(2)ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体が炭酸アンミン錯体である上記(1)に記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(3)ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を80〜250℃に加熱する上記(1)または(2)に記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(4)ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に100〜250℃のスチームを導入して加熱する上記(1)〜(3)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(5)M元素源が、M元素のアンミン錯体である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(6)M元素源が、金属マンガン、酸化マンガン、四酸化三マンガン、塩基性炭酸マンガン、炭酸マンガンおよびオキシ水酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも一種からなる平均粒径D50が5μm以下の粒子である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(7)M元素源が、マンガンのカルバメートである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(8)M元素源が、アルミニウムのトリエタノールアミン錯体を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(9)ナトリウムの含有量が0.01質量%以下、かつ鉄の含有量が0.002質量%以下である上記(1)〜(8)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(10)ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱する前に濾過する、上記(1)〜(9)のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の製造方法で得られたニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物とリチウム化合物を混合し、酸素含有雰囲気下700〜1000℃で焼成するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
本発明によれば、均一な組成を有し、不純物の含有量が少なく、広い電圧範囲で使用でき、放電容量が高く、高安全性で、充放電サイクル耐久性に優れたリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造に用いるニッケルーコバルトおよびM元素を含有する前駆体の安価な製造方法とこれを用いるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法が提供される。
本発明により提供される、前記式(1)で表わされるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物が、何故に上記のごとき、リチウムイオン二次電池用正極活物質用前駆体として優れた特性を発揮するかについては必ずしも明らかではないが、ほぼ次のように考えられる。
金属硫酸塩や金属塩化物などを原料として、アルカリで中和する共沈法では、上記のように、原料に用いる塩のアニオンである硫酸イオン(SO 2−)および塩化物イオン(Cl)ならびに中和に用いるアルカリに含まれるナトリウムイオン(Na)は、洗浄が困難であり、これらのイオンが不純物として正極材料中に残留する。それに対して本発明のようにアンミン錯体の水溶液を熱分解する方法では、原料元素以外のアンモニアや炭酸ガスは系外に放出されて不純物が正極材料中に残留しない。
また、金属硫酸塩や金属塩化物などを原料として、アルカリで中和する共沈法では複数の元素を晶析される場合ではそれぞれの最適なpH、温度が微妙に異なるために粒子内部に元素の濃度勾配が生じるが、アンミン錯体水溶液熱分解では、分解温度以上のスチームを直接導入して全ての元素を同時に析出させるため粒子内部の元素が均一に存在する。
したがって、本発明により提供されるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物は、硫酸根、塩素、ナトリウム、鉄などの不純物の含有量が極めて少ないので、この複合化合物を用いて得られる正極活物質が優れた電池性能を発現するものと考えられる。
例1で得られたニッケル−コバルト−マンガン複合化合物のSEM像 例1で得られたニッケル−コバルト−マンガン複合化合物のXRDスペクトルのチャート 例5で得られたニッケル−コバルト−マンガン複合水酸化物のXRDスペクトルのチャート
本発明において、アンミン錯体とはアンモニアなどのアミンを配位子とする錯体をいい、アミンとして各種の有機アミンを配位子とするものもアンミン錯体という。アンミン錯体の配位子としては、具体的には、アンモニア(NH)、アンモニアの脂肪族誘導体、ジアミン、ピリジン、アニリン、ジピリジルおよびフェナントロリンからなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。なかでもアンモニア(NH)、トリエタノールアミン、ピリジン、アニリン、ジピリジルおよびフェナントロリンからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。なかでもアンモニア(NH)が特に好ましい。また配位子には、アコ(OH)、カルボナト(CO 2−)、アシド(CN)、ヒドロキソ(OH)などのアンミン錯体以外の配位子を含んでもよい。また配位するアンモニアの数は少なくとも1つ含んでいればよく、2つ以上でもよい。
中心金属が+3価の場合は、中心金属に配位するアンモニアの数が少なく、カルボナトを配位子として持つものが好ましい。具体的には、[MeIII(NH(CO)]、[MeIII(NH(CO]、[MeIII(NH(CO]3−がより好ましい。この場合、+3価で安定なCoの溶解度が大きくなる一方で、Meが不安定化するので好ましくないので、中心金属Meの酸化を抑制する不活性雰囲気下が好ましい。具体的には、窒素ガス雰囲気下が好ましく、水溶液を調製する際に水も窒素ガスをバブリングして酸素および炭酸ガスを脱気したものを用いるのがより好ましい。
本発明で用いる、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体の原料は特に限定されないが、なかでも金属、水酸化物、炭酸塩、オキシ水酸化物、または酸化物が好ましく、金属、水酸化物、炭酸塩、またはオキシ水酸化物がより好ましい。具体的には、ニッケル源としては金属ニッケル、酸化ニッケル、水酸化ニッケル、炭酸ニッケル、塩基性炭酸ニッケル、またはオキシ水酸化ニッケルが好ましい。コバルト源としては金属コバルト、酸化コバルト、水酸化コバルト、炭酸コバルト、またはオキシ水酸化コバルトが好ましい。
これらのニッケル源およびコバルト源にアンモニア水などを加えて攪拌し、さらに炭酸アンモニウムなどを加えた後、20〜60℃で30分〜12時間撹拌することによりニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体含有水溶液を合成することができる。
本発明で用いるM元素源の原料としては、特に限定されないが、なかでもアンミン錯体、金属、水酸化物、炭酸塩、オキシ水酸化物、または酸化物が好ましく、アンミン錯体、金属、炭酸塩、オキシ水酸化物、または酸化物がより好ましく、アンミン錯体が特に好ましい。
本発明において、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液は、必ずしも全ての成分が溶解する必要はなく、一部の成分が分散していてもよく、懸濁液またはコロイド形態の溶液も含む。特にM元素源が、水に難溶性である金属、水酸化物、炭酸塩、オキシ水酸化物または酸化物である場合、微粒状のM元素源を用いて、M元素源を分散させた水性分散液を加熱して、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を熱分解させると好ましい。
なかでもM元素源は水溶性であると好ましい。M元素源が溶液であると、ニッケル、コバルトおよびM元素が非常に均一に分散して電池特性が向上する傾向が見られる。また、M元素源が水不溶性または難溶性の場合は、M元素源を微粒子として含むニッケル−コバルト−M元素含有水性分散液を加熱し、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を熱分解させてニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を合成することができる。
水溶性のM元素源は、M元素原料にアンモニア水、カルバミン酸アンモニウム、トリエタノールアミンなどを加えて、0〜60℃で30分〜12時間撹拌して、例えば炭酸アンモニウムなどを加えてアンミン錯体からなる水溶液を調製することで得られる。M元素源がアンミン錯体であると、ニッケル、コバルトおよびM元素が非常に均一に分散して電池性能が向上する傾向が見られるため、好ましい。
アンミン錯体を形成する際に用いるアミン源は、液体アンモニア、アンモニア水、炭酸アンモニウム、または重炭酸アンモニウムが用いられる。さらにはアンモニアの脂肪族誘導体、ジアミン、ピリジン、アニリン、ジピリジルおよびフェナントロリンからなる群から選ばれる少なくとも1種もまた好ましく使用できる。なかでもコストを考慮する場合、アンモニア水が好ましい。また、アンミン錯体の配位子として、カルボナト(CO)が含まれると好ましく、炭酸源は特に限定されないが、なかでも液体二酸化炭素が好ましい。上記した炭酸アンモニウムは形式上、化学式が(NHCOと表される化合物であるが、通常、入手可能な試薬では、炭酸水素アンモニウム(NH・HCO)とカルバミン酸アンモニウム(NHCOONH)との混合物である。
本発明において、M元素はCoおよびNiを除く遷移金属元素、アルカリ土類金属元素ならびにアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の元素である。ここで、上記遷移金属元素は、周期表の3族、4族、5族、6族、7族、8族、9族、10族、11族または12族の遷移金属元素を表す。中でも、M元素はMn、Al、Mg、Zr、TiおよびHfからなる群から選ばれるのが好ましい。さらに放電容量、安全性、充放電サイクル耐久性などの見地より、M元素は、Mn、AlおよびMgからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であることがより好ましく、なかでもMnまたはAlがさらに好ましく、Mnが特に好ましい。M元素がマンガンである場合、マンガンに多量に含まれている不純物である鉄(Fe)を容易に濾過することで除去できる。鉄は電池特性に悪影響を与える不純物として知られているが、従来の共沈法では、鉄がマンガン原料に多量に含まれており、精製が困難である。一方、本発明の方法では、3価の鉄Fe(III)はアンミン錯体をほとんど形成しないためアンミン錯体の水溶液を濾過することで除去できる。
M元素がMnを含む場合に用いるマンガン原料としては、金属マンガン、酸化マンガン(MnO)、二酸化マンガン(MnO)、三酸化二マンガン(Mn)、四酸化三マンガン(Mn)、塩基性炭酸マンガン、炭酸マンガンおよびオキシ水酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも一種が好ましく、金属マンガン、酸化マンガン、四酸化三マンガン、塩基性炭酸マンガン、炭酸マンガンおよびオキシ水酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、酸化マンガン、四酸化三マンガン、塩基性炭酸マンガン、炭酸マンガン、またはオキシ水酸化マンガンがさらに好ましい。溶解性の点において、ニッケル源が塩基性炭酸ニッケル、コバルト源が水酸化コバルト、マンガン源が金属マンガンの組み合わせが特に好ましい。なお、原料は不純物を含まず、溶解性が高い原料が好ましい。また金属は粉末を用いると反応性が高いため好ましい。
特にM元素がMnを含む場合、マンガンイオンの安定性を向上させるためにマンガンのアンミン錯体を用いると好ましく、マンガンのアンミン錯体としては、マンガン酸アンモニウムの錯体であるマンガンカルバメートを用いるとより好ましい。
マンガンカルバメートは、濃アンモニア水に炭酸アンモニウムを溶解させた溶液に金属マンガンまたは酸化マンガン(MnO)を溶解させることにより調製できる。マンガンカルバメート錯体を安定化するためには、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液の[NH]のモル数に対する[CO]のモル数の比率である[CO]/[NH](モル比)が、0.03〜0.12の範囲内であることが好ましく、0.05〜0.09がさらに好ましい。なお、この[CO]/[NH]の値は仕込み量から計算することで求められる。
アンミン錯体の安定性は、ニッケル、コバルト、マンガンの順に低下するため、M元素がマンガンを含む場合、マンガンのアンミン錯体を合成して、別に合成したニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を混合する工程を経るのが好ましい。マンガンを安定化してアンミン錯体を形成させる配位子としては、ピリジン−2−メタノール、エタンジアミン、エチレンジアミンなどが好ましい。
M元素がAlである場合、Alの原料としては特に限定されないが、なかでも金属アルミニウムまたは水酸化アルミニウムが好ましい。アルミニウムは過剰のアンモニアには溶解し難いので水溶液中で安定な錯体を形成するトリエタノールアミン錯体水溶液を調製してからニッケルアンミン錯体溶液およびコバルトアンミン錯体溶液と混合すると好ましい。M元素がAlの場合は[MIII(NH3+のアンミン錯体を形成させるのが好ましい。
M元素がMgである場合、[MII(NH]2+のアンミン錯体を形成させると安定に存在するので均一な組成の分解生成物が得られるため好ましい。
ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱した際に脱離するアンモニアと炭酸ガスは容易に回収して、また利用することができる。また、晶析物中に残留する不純物は基本的にアンモニアと炭酸ガスだけであるので、簡単な固液分離プロセスだけでよく、金属硫酸塩を原料とする共沈法のように入念な洗浄プロセスが必要ない。金属硫酸塩を原料とする共沈法では中和して副生するNaSO、(NHSOと水洗に必要な水が消費され、さらに廃液を無害化する必要があり多大なコストがかかる。金属硫酸塩を原料とする共沈法に対して、本発明の製造方法では、副生物がなくアンモニアなどの原料をリサイクルでき、廃液の処理も必要ないため環境に優しく安価で非常に効率の良いプロセスである。
ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に含まれるニッケル(x)−コバルト(y)−M(z)の元素のモル比は、前記式(1)に含まれるx、y、およびzのモル比とするのが好ましい。また、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に含まれるニッケルアンミン錯体の濃度は質量%で、2〜7%が好ましく、3〜6%がより好ましい。また、コバルトアンミン錯体の濃度は質量%で、2〜7%が好ましく、3〜6%がより好ましい。また、M元素源の濃度は質量%で1〜6%が好ましく、2〜5%がより好ましい。また、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に含まれるニッケルアンミン錯体、コバルトアンミン錯体およびM元素源の合計の質量%は5〜10%が好ましい。また、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に含まれる金属元素の濃度は、1〜10質量%が好ましく、3〜6質量%がより好ましい。
M元素源が水に不溶性、または難溶性の場合、ニッケル−コバルト−M元素含有水性分散液に含まれるM元素源の平均粒径D50は10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましく、2μm以下が特に好ましい。D50が10μmを越えると加熱後に得られる粒子が、粒子中の組成に濃度勾配がついたコア−シェル構造となり、M元素が不均一なニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物が得られる傾向がある。D50は小さいほど均一な組成が得られるが、小さくするほど製造コストが高くなるので電池特性とのバランスを考慮すると、M元素の化合物の平均粒径D50は0.01μm以上が好ましく、0.1μm以上がより好ましく、0.5μm以上がさらに好ましい。
なお、本発明で平均粒径D50とは、体積基準で粒度分布を求め、全体積を100%とした累積カーブにおいて、その累積カーブが50%となる点の粒径である、体積基準累積50%径(D50)を意味する。なお、本発明では、平均粒径D50またはD50ということがある。また、D10とは体積基準累積10%径を、D90とは体積基準累積90%径を意味する。粒度分布は、レーザー散乱粒度分布測定装置で測定した頻度分布および累積体積分布曲線で求められる。粒径の測定は、粒子を水媒体中に超音波処理などで充分に分散させて粒度分布を測定することにより行われる(例えば、日機装社製マイクロトラックHRA(X−100)などを用いる。)。また、この平均粒径D50は、測定する粒子が二次粒子の場合は、一次粒子が相互に凝集してなる二次粒径についての体積平均粒径となり、粒子が一次粒子のみからなる場合は、一次粒子についての平均粒径となる。
なお、本発明で得られるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物において、水酸基、炭酸基およびOOH基からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む化合物が好ましく、水酸基と炭酸基の両方を含む化合物またはOOH基を含む化合物がより好ましい。
本発明で得られるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の組成は、下記式(1)で表わされる。
NixCo 式(1)
(ただし、0.1≦x≦0.85、0.05≦y≦0.85、0.03≦z≦0.8、0≦p≦1.6、0.9≦q≦3.1、0≦r≦3.1、x+y+z=1である。)
なかでもx、yおよびzはそれぞれ0.3≦x≦0.85、0.05≦y≦0.5、0.03≦z≦0.7が好ましく、0.3≦x≦0.75、0.05≦y≦0.3、0.03≦z≦0.6がより好ましい。x、yおよびzが上記した範囲にあると、高価なコバルト量を減らして安価なニッケルを増やすことができ、ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を安価に得られるため好ましい。
NixCoは、NixCo(CO(OH)または、NixCoOOHであるのが好ましい。ここで、0≦a≦1、0≦b≦2、かつ、1≦a+bである。
NixCoOOHは、Ni、CoおよびMnの平均価数が3である場合の一つの態様である。NixCo(CO(OH)において、Ni、Co、Mnの平均価数が2である場合の態様は、a×2+b=2を満足するaおよびbの組み合わせである。aおよびbは、整数でない組み合わせもある。整数である場合は、a=1かつb=0またはa=0かつb=2である。Ni、Co、Mnの平均価数が3である場合の態様は、a×2+b=3を満足するaおよびbの組み合わせである。aおよびbは、整数でない組み合わせもある。具体例としては、a=1かつb=1、またはa=0.5かつb=2である。
熱分解反応の条件およびMが酸化されやすいかどうかにより、a、bの数値またはNixCoOOHの組成になるか決まる。熱分解の条件が激しい場合、例えばより高温で熱分解すると、炭酸基の割合が減少し、水酸基が増加する。Mを多量に含み、かつMが酸化されやすい場合は、Ni、Co、Mnの平均価数は、2価より大きく3価以下のいずれかの価数をとることになる。
また、リチウム化合物と反応させて、得られるリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を正極活物質として用いる場合、安価で安全性が高く、かつ放電容量が高くなるため、M元素の割合が多いのが好ましい。
またxが0.62より大きくなると、リチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を得る焼成工程において、仮焼成が必要となることがあるが、xが0.62以下であると仮焼成が不要となる傾向が見られ、効率よく合成できるため、0.42≦x≦0.62、0.1≦y≦0.2、0.2≦z≦0.6が好ましい。また、熱分解によって生成する複合化合物は熱分解の条件によって形態が異なり、水酸化物、オキシ水酸化物、酸化物、炭酸塩またはこれらの混合物となる。複合化合物に含まれる酸素の割合が高く、水素の割合が低いほどリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を得る焼成工程において酸化反応が進み易いため、0≦p≦1.5、1.3≦q≦3.0、0.6≦r≦2.4が好ましい。
さらに複合化合物をリチウム化して得られる正極活物質の充放電サイクル耐久性、レート特性、安全性、低遊離アルカリ含量などを考慮すると、0.46≦x≦0.54、0.16≦y≦0.24、0.26≦z≦0.34、x+y+z=1、0≦p≦1.5、1.9≦q≦2.4、0.9≦r≦1.4が好ましい。
上記式(1)で表わされる複合化合物の具体例としては、Ni0.5Co0.20.3(OH)またはNi0.6Co0.20.2(OH)で表される水酸化物、Ni0.5Co0.20.3OOHまたはNi0.6Co0.20.2OOHで表されるオキシ水酸化物、Ni0.5Co0.20.3(CO)(OH)、Ni0.6Co0.20.2(CO)(OH)、Ni0.5Co0.20.3(CO0.5(OH)またはNi0.6Co0.20.2(CO0.5(OH)で表される塩基性炭酸塩、およびNi0.5Co0.20.3(CO)またはNi0.6Co0.20.2(CO)で表される炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
一方、複合化合物をリチウム化して得られる正極活物質の重量容量密度、安全性、製造コストなどを考慮すると、M元素の含有量が多い方が好ましく、x、yおよびzは、それぞれ0.1≦x≦0.3、0.05≦y≦0.2、0.5≦z≦0.7が好ましい。
上記式(1)で表わされる複合化合物の例としては、Ni1/6Co1/64/6(OH)で表される水酸化物、Ni1/6Co1/64/6OOHで表されるオキシ水酸化物、Ni1/6Co1/64/6(CO)(OH)またはNi1/6Co1/64/6(CO0.5(OH)で表される塩基性炭酸塩、およびNi1/6Co1/64/6(CO)で表される炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
なお、本発明において、粒子に含まれる元素量はICP分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)装置で分析することができる。
本発明において、複合化合物をリチウム化して得られる正極活物質の充放電サイクル耐久性、レート特性、安全性、低遊離アルカリ含量などを考慮すると、M元素がMnであり、かつNixCoにおけるx、y、zが、それぞれ0.46≦x≦0.62、0.15≦y≦0.22、0.16≦z≦0.33であるのが好ましい。より具体的な組成としては、Ni0.5Co0.2Mn0.3(OH)またはNi0.6Co0.2Mn0.2(OH)で表される水酸化物、Ni0.5Co0.20.3OOHまたはNi0.6Co0.2Mn0.2OOHで表されるオキシ水酸化物、Ni0.5Co0.2Mn0.3(CO0.5(OH)またはNi0.6Co0.2Mn0.2(CO0.5(OH)、Ni0.5Co0.2Mn0.3(CO)(OH)またはNi0.6Co0.2Mn0.2(CO)(OH)で表される塩基性炭酸塩、およびNi0.5Co0.2Mn0.3(CO)またはNi0.6Co0.2Mn0.2(CO)で表される炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
複合化合物をリチウム化して得られる正極活物質の重量容量密度、安全性、製造コストなどを考慮すると、M元素がMnであり、かつNixCoにおけるx、y、zが、それぞれ0.1≦x≦0.3、0.05≦y≦0.2、0.5≦z≦0.7であるのが好ましい。より具体的な組成としては、Ni1/6Co1/6Mn4/6(OH)で表される水酸化物、Ni1/6Co1/6Mn4/6OOHで表されるオキシ水酸化物、Ni1/6Co1/6Mn4/6(CO)(OH)またはNi1/6Co1/6Mn4/6(CO0.5(OH)で表される塩基性炭酸塩、およびNi1/6Co1/6Mn4/6(CO)で表される炭酸塩からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
本発明において、複合化合物をリチウム化して得られる正極活物質の充放電サイクル耐久性、レート特性、重量容量密度、低遊離アルカリ含量などを考慮すると、M元素がAlであり、かつNixCoにおけるx、y、zが、それぞれ0.7≦x≦0.82、0.05≦y≦0.2、0.03≦z≦0.13であるのが好ましい。また、0.03≦z≦0.05であるのがより好ましい。なお、この場合、Alの20〜80モル%をMnで置換してもよい。
より具体的な組成としては、例えば、Ni0.8Co0.15Al0.05(OH)、またはNi0.8Co0.15Al0.03Mn0.02(OH)で表される水酸化物が挙げられる。
M元素にマグネシウム(Mg)が含まれる場合は、Mgは全金属元素中の3モル%以下が好ましく、1モル%がより好ましい。M元素に含まれるAlまたはMgが上記した範囲にあると放電容量が向上する傾向が見られるため好ましい。
ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液に含まれるM元素源がM元素アンミン錯体である場合は、ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液に含まれる元素が全て溶解しているため、水溶液を加熱する前に濾過するとアンミン錯体を形成し難いFeなどの不純物を除去できる。特にM元素がMnの場合は電池特性に悪影響を与えるFe不純物を多量に含んでいる場合が多いので、従来よりも非常に不純物が少ないニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物が得られるため好ましい。
M元素がMnまたはMgを含む場合、[MII(NH]2+のアンミン錯体を形成させると安定に存在するので均一な組成の分解生成物が得られるため好ましい。
ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱する方法としては、特に限定されないが、80〜250℃で加熱することが好ましく、なかでも100〜250℃で加熱することがより好ましい。瞬時に熱分解温度以上で分解させるには100℃以上のスチームをニッケル−コバルト−M元素含有水溶液に直接導入するのが効果的で好ましい。導入するスチームの温度は100〜250℃が好ましく、120〜180℃がより好ましく、反応を均一に短期間に終了させるには150〜180℃がさらに好ましい。なおスチームの温度を130℃以上とする場合は、高い圧力にも耐える設備を用意する必要がある。
また、反応容器内の圧力は減圧下でも高圧下でもよく、なかでも反応性が向上することから、0.03〜2MPaが好ましく、0.1〜2MPaがより好ましく、0.2〜1MPaの圧力下で加熱することが特に好ましい。加熱時間は0.1〜12時間が好ましく、0.5〜10時間がより好ましい。
得られたニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物とリチウム化合物との混合物を焼成して得られるリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物は、ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の粒径の影響を受ける傾向が見られる。そのため、正極活物質として用いた際に安全性と放電レート特性のバランスが良好となることから、ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の平均粒径D50は、2〜25μmの範囲にあるのが好ましく、5〜15μmの範囲がより好ましく、8〜12μmがさらに好ましい。
また、ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の比表面積は、リチウム化合物との反応性を高めるために大きい方が好ましい。
加熱して水溶液中に晶析したニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を水溶液から分離する際には、不純物の洗浄、除去が必要ないので特に限定されないが、吸引濾過、フィルタープレス、ベルトフィルター、遠心分離などがあげられる。複合化合物を分離した後に乾燥する際に、乾燥の負荷を減らすために、毛細管現象を利用した圧搾空気ブロー法を用いて、吸着している水分を除去してもよい。
ニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を水溶液から分離した後は、複合化合物に含まれる金属の含量が測定でき、ハンドリングが可能であれば乾燥は必要ないが、必要に応じて乾燥してもよい。乾燥する際は、80〜150℃で乾燥することが好ましく、なかでも100〜150℃がより好ましく、複合化合物が反応性の高いオキシ水酸化物となり好ましい。
本発明で得られるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物に含まれる不純物量は少ない方が好ましい。電池性能に影響を及ぼす元素にはナトリウム(Na)、硫黄(S)および鉄(Fe)が挙げられる。ナトリウムの含有量は0.01質量%以下が好ましく、0.008質量%以下がより好ましい。またナトリウムの含有量は0.0001質量%以上であってもよい。硫黄の含有量は0.07質量%以下が好ましく、0.04質量%以下がより好ましい。また硫黄の含有量は0.0001質量%以上であってもよい。鉄の含有量は0.002質量%以下が好ましく、0.001質量%以下がより好ましい。また鉄の含有量は0.0001質量%以上であってもよい。クロムの含有量は0.0005質量%以下が好ましい。またクロムの含有量は0.00001質量%以上であってもよい。
さらに、得られたニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物とリチウム化合物とを混合した後、焼成することでリチウムイオン二次電池の正極材料として有用なリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物が得られる。使用するリチウム化合物は特に限定されないが、なかでも安価であることから水酸化リチウムまたは炭酸リチウムが好ましく、炭酸リチウムがより好ましい。焼成の条件としては、酸素含有雰囲気下が好ましい。また700〜1000℃の条件下で焼成することが好ましい。焼成温度が700℃より低い場合にはリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物の生成が不十分であり不純物を含む結果となる。一方、焼成温度が1000℃を越える場合は充放電サイクル耐久性や放電容量が低下する傾向が見られる。なかでも、焼成温度は、下限が850℃、上限が970℃であるのが好ましい。また、酸素含有雰囲気は大気中が好ましく、具体的には雰囲気中に含まれる酸素含有量が10〜40体積%であるとより好ましい。焼成時間は1〜24時間が好ましく、2〜18時間がより好ましく、4〜14時間が特に好ましい。
本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物の粒子において、平均粒径D50は2〜25μmが好ましく、5〜15μmがより好ましく、8〜12μmがさらに好ましい。また比表面積は0.1〜1.0m/gが好ましく、0.3〜0.8m/gがより好ましい。なお、本発明において、比表面積は全てBET法を用いて測定した。プレス密度は、2.9〜3.4g/cmが好ましく、3.0〜3.4g/cmがより好ましく、3.2〜3.4g/cmが特に好ましい。また、本発明において、プレス密度とはリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物の粉末を1.0トン/cmの圧力でプレスしたときの粉末の見かけ密度を意味する。
なお、本発明において、遊離アルカリ量は、リチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物の粉末5gを50gの純水中に分散して30分間撹拌した後、濾過して得られたろ液を0.02mol%/リットルの塩酸水溶液で中和滴定して、pHが4.0に至るまでに使用した塩酸水溶液の量から求められる。
本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物からリチウム二次電池用正極を製造する場合には、かかる複合酸化物の粉末に、アセチレンブラック、黒鉛、ケッチェンブラックなどのカーボン系導電材と結合材を混合することにより形成される。上記結合材には、好ましくは、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、アクリル樹脂などが用いられる。本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物粉末、導電材および結合材を溶媒又は分散媒を使用し、スラリー又は混練物とされる。これをアルミニウム箔、ステンレス箔などの正極集電体に塗布などにより担持せしめて本発明のリチウム二次電池用の正極が製造される。
本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を正極活物質に用いるリチウム二次電池において、セパレータとしては、多孔質ポリエチレン、多孔質ポリプロピレンのフィルムなどが使用される。また、電池の電解質溶液の溶媒としては、種々の溶媒が使用できるが、なかでも炭酸エステルが好ましい。炭酸エステルは環状、鎖状いずれも使用できる。環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート(EC)などが例示される。鎖状炭酸エステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネートなどが例示される。
本発明の上記リチウム二次電池では、上記炭酸エステルを単独で又は2種以上を混合して使用できる。また、他の溶媒と混合して使用してもよい。また、負極活物質の材料によっては、鎖状炭酸エステルと環状炭酸エステルを併用すると、放電容量、サイクル特性、充放電効率が改良できる場合がある。
また、本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を正極活物質に用いるリチウム二次電池においては、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(例えばアトケム社製:商品名カイナー)あるいはフッ化ビニリデン−パーフルオロプロピルビニルエーテル共重合体を含むゲルポリマー電解質としてもよい。上記の電解質溶媒又はポリマー電解質に添加される溶質としては、ClO4−、CFSO3−、BF4−、PF6−、AsF6−、SbF6−、CFCO2−、(CFSOなどをアニオンとするリチウム塩のいずれか1種以上が好ましく使用される。上記リチウム塩からなる電解質溶媒又はポリマー電解質に対して、0.2〜2.0mol/Lの濃度で添加するのが好ましい。この範囲を逸脱すると、イオン伝導度が低下し、電解質の電気伝導度が低下する。なかでも、0.5〜1.5mol/Lが特に好ましい。
本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を正極活物質に用いるリチウム二次電池において、負極活物質には、リチウムイオンを吸蔵、放出可能な材料が用いられる。この負極活物質を形成する材料は特に限定されないが、例えばリチウム金属、リチウム合金、炭素材料、周期表14、又は15族の金属を主体とした酸化物、炭素化合物、炭化ケイ素化合物、酸化ケイ素化合物、硫化チタン、炭化ホウ素化合物などがあげられる。炭素材料としては、種々の熱分解条件で有機物を熱分解したものや人造黒鉛、天然黒鉛、土壌黒鉛、膨張黒鉛、鱗片状黒鉛などを使用できる。また、酸化物としては、酸化スズを主体とする化合物が使用できる。負極集電体としては、銅箔、ニッケル箔などが用いられる。かかる負極は、上記活物質を有機溶媒と混練してスラリーとし、該スラリーを金属箔集電体に塗布、乾燥、プレスして得ることにより好ましくは製造される。
本発明のリチウム−ニッケル−コバルト−M元素含有複合酸化物を正極活物質に用いるリチウム二次電池の形状には特に制約はない。シート状、フィルム状、折り畳み状、巻回型有底円筒形、ボタン形などが用途に応じて選択される。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定して解釈されないことはもちろんである。なお、以下において、例1〜例4は、本発明の実施例であり、例5は比較例である。
[例1]
塩基性炭酸ニッケル66.70g、水酸化コバルト18.59g、金属マンガン粉末(平均粒径5μm)16.48gに25%アンモニア水1062.71gを加えて、窒素ガスで2時間バブリングして脱気したイオン交換水197.37gを加えて攪拌している中に、炭酸アンモニウム81.68gを加えて、窒素ガスのフロー下で、25℃で2時間攪拌した。
得られたニッケル−コバルト−マンガンのアンミン水溶液を濾過して、溶け残った成分を除去した後、該アンミン水溶液に0.3MPa、約135℃のスチームを直接導入し、30分間反応させてニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物を得た。このニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物を濾過して、100℃で2時間乾燥してニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物の粉末を得た。
得られた複合化合物の平均粒径D50は13.1μmであり、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンの合計に対して、各元素の割合は、モル比で、Ni:Co:Mn=5:2:3であった。この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンは、合計で42.8質量%であった。この複合化合物の組成は、Ni0.5Co0.2Mn0.3(CO)(OH)であった。得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物について、ICP分析で不純物の量を分析して、表1にまとめた。この複合化合物の走査型電子顕微鏡(以下、SEMという。)像を図1に示す。
また得られた複合化合物について、リガク社製RINT2200Vを用いて、加速電圧40KV、加速電流40mAの条件で粉末X線回折スペクトル(本発明においてXRDスペクトルということがある)を測定した。なお線源はCu−Kα線を用いた。そのスペクトルのチャートを図2に示す。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物100.0gとリチウム含量18.7質量%の炭酸リチウム28.4gとを混合し、大気雰囲気下で960℃、14時間焼成した後、粉砕することにより、Li1.015[Ni0.5Co0.2Mn0.30.985で表されるリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物の粉末を得た。
得られた複合酸化物の平均粒径D50は11.9μm、D10は4.1μm、D90は19.7μm、比表面積は0.35m/gであった。この複合酸化物のプレス密度は2.99g/cmであり、遊離アルカリ量は0.43モル%であった。
得られたリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物と、アセチレンブラックと、ポリフッ化ビニリデン粉末とを90/5/5の質量比で混合し、N−メチルピロリドンを添加してスラリーを作製し、厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレードを用いて片面塗工し、乾燥し、ロールプレス圧延を2回行うことによりリチウム電池用の正極体シートを作製した。
そして、上記正極体シートを打ち抜いたものを正極に用い、厚さ500μmの金属リチウム箔を負極に用い、負極集電体にニッケル箔20μmを使用し、セパレータには厚さ25μmの多孔質ポリプロピレンを用い、さらに電解液には、濃度1MのLiPF/EC+DEC(1:1)溶液(LiPFを溶質とするECとDECとの重量比(1:1)の混合溶液を意味する。後記する溶媒もこれに準じる)を用いて、アルゴングローブボックス内で2個のステンレス製簡易密閉セル型リチウム電池を組み立てた。
上記1個の電池については、25℃にて正極活物質1gにつき75mAの負荷電流で4.3Vまで充電し、正極活物質1gにつき75mAの負荷電流にて2.5Vまで放電して1回目の充放電容量密度(本明細書において、初期重量容量密度ということがある)を求めた。次に75mAの負荷電流で4.3Vまで充電し、113mAの負荷電流にて2.5Vまで放電したときの放電容量を求めた。また、この電池について、引き続き充放電サイクル試験を30回行った際の放電容量を求めた。その結果、25℃、2.5〜4.3Vにおける正極活物質の初期重量容量密度は、173mAh/gであった。また放電レート特性に関連する、113mAの高負荷で放電したときの放電容量から求めた高負荷容量維持率は89.3%であった。また30回充放電サイクル後の容量維持率は95.1%であった。
[例2]
28%アンモニア水182gにイオン交換水219gを加えて、さらに重炭酸アンモニウム78.5gを加え攪拌をしながら溶解させた。この溶液に塩基性炭酸ニッケル50.0g、水酸化コバルト14.2gを室温にて加えて2時間攪拌した。溶解した後、加圧濾過にて不溶解成分を除去し、ニッケル−コバルトのアンミン溶液を得た。得られたニッケル−コバルトのアンミン水溶液に平均粒径0.8μmの微粒状の炭酸マンガン26.5gを加え攪拌し、ニッケル−コバルト−炭酸マンガン懸濁液を調製した。
1Lの反応容器に300mlのイオン交換水を入れ、攪拌しながら100℃に加熱した。続けて、この反応器に上記懸濁液を2時間かけて滴下を行った。発生する蒸気は環流せず留去した。懸濁液の滴下終了後、30分間加熱・留去を継続した。冷却後、反応液を濾別し洗浄を行った後、固形分を100℃で12時間乾燥しニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物を得た。得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物について、ICP分析で不純物の量を分析して、表1にまとめた。得られた複合化合物の平均粒径D50は6.8μmであり、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンの合計に対して、各元素の割合は、モル比で、Ni:Co:Mn=5:2:3であった。また、この複合化合物含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンは合計で47.2質量%であり、この複合化合物の組成比はNi0.5Co0.2Mn0.3(CO)(OH)0.26であった。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物85.0gとリチウム含量18.7質量%の炭酸リチウム26.6gとを混合し、大気雰囲気下で960℃、14時間焼成した後、粉砕することによりLi1.015[Ni0.5Co0.2Mn0.30.985で表されるリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物の粉末を得た。
得られた複合酸化物の平均粒径D50は5.7μm、D10は3.5μm、D90は9.6μm、比表面積は0.52m/gであった。この複合酸化物のプレス密度は2.90g/cmであり、遊離アルカリ量は0.58モル%であった。
正極体シートは、上記リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を用いて作製されたものである以外は、例1と同様に電極および電池を作製し、評価を行った。
その結果、25℃、2.5〜4.3Vにおける正極活物質の初期重量容量密度は、174mAh/gであった。また放電レート特性に関連する、113mAの高負荷で放電したときの放電容量から求めた高負荷容量維持率は93.2%であった。また30回充放電サイクル後の容量維持率は95.6%であった。
[例3]
28%アンモニア水182gにイオン交換水219gを加えて、さらに重炭酸アンモニウム78.5gを加え攪拌をしながら溶解させた。この溶液に塩基性炭酸ニッケル50.0g、水酸化コバルト14.2gを室温にて加えて2時間攪拌した。溶解した後、加圧濾過にて不溶解成分を除去し、ニッケル−コバルトのアンミン溶液を得た。一方で、28%アンモニア水268gに炭酸アンモニウム34.9gを加え攪拌をしながら15℃に冷却した。この溶液に平均粒径30μmの金属マンガン粉12.4gを内温が20℃を超えないように冷却しながら添加した。ほとんどが溶解した後、加圧濾過をして不溶解成分を除去し、マンガンカルバメート溶液を得た。
1Lの反応容器に300mlのイオン交換水を入れ、攪拌しながら0.3MPa、約135℃のスチームを直接導入し、内温を100℃まで上げた後、ニッケル−コバルトアンミン溶液を4.3g/min、マンガンカルバメート溶液を2.5g/minの速度でそれぞれを継続的に供給し反応器へ滴下した。発生する蒸気は環流せず、留去した。溶液の滴下終了後、30分間スチーム導入を継続した。冷却後、反応液を濾別し洗浄を行った後、固形分を100℃で12時間乾燥しニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物を得た。得られたリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物について、ICP分析で不純物の量を分析して、表1にまとめた。得られた複合化合物の平均粒径D50は18.6μmであり、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンの合計に対して、各元素の割合は、モル比で、Ni:Co:Mn=5:2:3であった。また、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンは合計で47.0質量%であり、この複合化合物の組成比はNi0.5Co0.2Mn0.3(CO)(OH)0.29であった。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物85.0gとリチウム含量18.7質量%の炭酸リチウム26.5gとを混合し、大気雰囲気下で960℃、14時間焼成した後、粉砕することによりLi1.015[Ni0.5Co0.2Mn0.30.985で表されるリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物の粉末を得た。
得られた複合酸化物の平均粒径D50は16.2μm、D10は7.6μm、D90は26.8μm、比表面積は0.32m/gであった。この複合酸化物のプレス密度は3.18g/cmであり、遊離アルカリ量は0.40モル%であった。
正極体シートが、上記リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を用いて作製されたものである以外は、例1と同様に電極および電池を作製し、評価を行った。
その結果、25℃、2.5〜4.3Vにおける正極活物質の初期重量容量密度は、173mAh/gであった。また放電レート特性に関連する、113mAの高負荷で放電したときの放電容量から求めた高負荷容量維持率は90.2%であった。また30回充放電サイクル後の容量維持率は96.5%であった。
[例4]
28%アンモニア水182gにイオン交換水219gを加えて、さらに重炭酸アンモニウム78.5gを加え攪拌をしながら溶解させた。この溶液に塩基性炭酸ニッケル50.0g、水酸化コバルト14.2gを室温にて加えて2時間攪拌した。溶解した後、加圧濾過にて不溶解成分を除去し、ニッケル−コバルトのアンミン溶液を得た。得られたニッケル−コバルトのアンミン水溶液に平均粒径0.6μmの微粒状の四酸化三マンガン17.4gを加え攪拌し、ニッケル−コバルト−四酸化三マンガン懸濁液を調製した。
攪拌機を備えたオートクレーブにイオン交換水300mlを仕込み、一定速度で攪拌しながら0.3MPaのスチームを導入し、内圧を0.2MPa、内温を120℃とした。上記で得られたニッケル−コバルト−四酸化三マンガン懸濁液を3g/minの速度で添加した。懸濁液の添加と同時に内圧が上昇するため、ガスを外部へ放出させながら、内圧が0.2MPaを維持するように調整した。懸濁液の添加の終了後、0.3MPaのスチームの導入を30分継続し、その後冷却した。冷却後、反応液を濾別し洗浄を行った後、固形分を100℃で12時間乾燥しニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物を得た。
得られたリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物について、ICP分析で不純物の量を分析して、表1にまとめた。得られた複合化合物の平均粒径D50は8.2μmであり、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンの合計に対して、各元素の割合は、モル比で、Ni:Co:Mn=5:2:3であった。また、この複合化合物含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンは合計で53.1質量%であり、この複合化合物の組成比はNi0.5Co0.2Mn0.3(CO0.70.4(OH)0.15であった。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物75.0gとリチウム含量18.7質量%の炭酸リチウム26.4gとを混合し、大気雰囲気下で960℃、14時間焼成した後、粉砕することによりLi1.015[Ni0.5Co0.2Mn0.30.985で表されるリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物の粉末を得た。
得られた複合酸化物の平均粒径D50は7.2μm、D10は3.1μm、D90は14.2μm、比表面積は0.46m/gであった。この複合酸化物のプレス密度は2.92g/cmであり、遊離アルカリ量は0.55モル%であった。
正極体シートは、上記リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を用いて作製されたものである以外は、例1と同様に電極および電池を作製し、評価を行った。
その結果、25℃、2.5〜4.3Vにおける正極活物質の初期重量容量密度は、174mAh/gであった。また放電レート特性に関連する、113mAの高負荷で放電したときの放電容量から求めた高負荷容量維持率は92.8%であった。また30回充放電サイクル後の容量維持率は95.8%であった。
[例5]
2.5mol/Lの硫酸ニッケルと1.0mol/Lの硫酸コバルトと1.5mol/Lの硫酸マンガンを含有する硫酸塩水溶液を作製して濾過して、ニッケル−コバルト−マンガン含有硫酸塩水溶液を得た。次いで、反応槽にイオン交換水500gを入れ、窒素ガスでバブリングしながら50℃に保持しつつ400rpmで攪拌した。このイオン交換水に、上記のニッケル−コバルト−マンガン含有硫酸塩水溶液を1.2L/hrで、かつアンモニア水溶液を0.03L/hrで同時に連続的に供給しつつ、18mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液にて反応槽内のpHが11を保つように供給した。フィルターを通した吸引濾過により反応系内の液量を調節し、50℃で24時間熟成した後、共沈スラリーを濾過、水洗し、次いで70℃で乾燥することによりニッケル−コバルト−マンガン含有複合水酸化物を得た。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合水酸化物について、ICP分析にて不純物の量を分析して、表1にまとめた。得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合水酸化物の粒子は球状であり、その平均粒径は12.7μmであり、この複合水酸化物に含まれるニッケル、コバルト、マンガンの合計に対して、各元素の割合は、モル比で、Ni:Co:Mn=5:2:3であった。この複合水酸化物の組成は、Ni0.5Co0.2Mn0.3(OH)であった。また、この複合化合物に含まれるニッケル、コバルトおよびマンガンは、合計で61.5質量%であった。得られた複合水酸化物について、リガク社製RINT2200Vを用いて、例1と同様の測定条件でXRDスペクトルを測定した。そのスペクトルのチャートを図3に示す。
得られたニッケル−コバルト−マンガン含有複合化合物195.59gとリチウム含量18.7質量%の炭酸リチウム79.81gとを混合し、大気雰囲気下で960℃、14時間焼成した後、粉砕することにより、Li1.015[Ni0.5Co0.2Mn0.30.985で表される、略球状のリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物の粉末を得た。
得られた複合酸化物のD50は11.2μm、D10は5.3μm、D90は19.0μm、比表面積は0.38m/gであった。この粉末のプレス密度は2.97g/cmであり、遊離アルカリ量は0.48モル%であった。
正極体シートが、上記リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン含有複合酸化物を用いて作製されたものである以外は、例1と同様に電極および電池を作製し、評価を行った。
その結果、25℃、2.5〜4.3Vにおける正極活物質の初期重量容量密度は、169mAh/gであった。また放電レート特性に関連する、113mAの高負荷で放電したときの放電容量から求めた高負荷容量維持率は87.5%であった。また30回充放電サイクル後の容量維持率は92.8%であった。
Figure 2012020768
本発明によれば、均一な組成を有し、不純物の含有量が少なく、広い電圧範囲で使用でき、放電容量が高く、高安全性で、充放電サイクル耐久性に優れたリチウムイオン二次電池用正極活物質用の前駆体を安価に提供される。また、該前駆体をもちいるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法が提供される。それらは、リチウムイオン二次電池分野において有用であり、本分野における利用可能性は極めて高い。
なお、2010年8月10日に出願された日本特許出願2010−179707号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (11)

  1. 下式(1)で表わされるニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法であって、ニッケルアンミン錯体、コバルトアンミン錯体およびM元素源を混合して得たニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を加熱し、ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体を熱分解させてニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物を生成させることを特徴とするニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
    NixCo 式(1)
    (但し、MはCoおよびNiを除く遷移金属元素、アルカリ土類金属元素ならびにアルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。0.1≦x≦0.85、0.05≦y≦0.85、0.03≦z≦0.8、x+y+z=1、0≦p≦1.6、0.9≦q≦3.1、0≦r≦3.1である。)
  2. ニッケルアンミン錯体およびコバルトアンミン錯体が炭酸アンミン錯体である請求項1に記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  3. ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液を80〜250℃に加熱する請求項1または2に記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  4. ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液または水性分散液に100〜250℃のスチームを導入して加熱する請求項1〜3のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  5. M元素源が、M元素のアンミン錯体である請求項1〜4のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  6. M元素源が、金属マンガン、酸化マンガン、四酸化三マンガン、塩基性炭酸マンガン、炭酸マンガンおよびオキシ水酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも一種からなる平均粒径D50が5μm以下の粒子である、請求項1〜4のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  7. M元素源が、マンガンのカルバメートである、請求項1〜4のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  8. M元素源が、アルミニウムのトリエタノールアミン錯体である請求項1〜4のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  9. ナトリウムの含有量が0.01質量%以下、かつ鉄の含有量が0.002質量%以下である請求項1〜8のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  10. ニッケル−コバルト−M元素含有水溶液を加熱する前に濾過する、請求項1〜9のいずれかに記載のニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法で得られたニッケル−コバルト−M元素含有複合化合物とリチウム化合物を混合し、酸素含有雰囲気下700〜1000℃で焼成するリチウム二次電池用正極活物質の製造方法。
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