JPWO2010104074A1 - 側鎖にアセタール構造を有するポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物及びレジストパターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】側鎖にアセタール構造を有するポリマーを含むレジスト下層膜形成組成物及びレジストパターンの形成方法の提供。【解決手段】(A)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物。(A)成分:下記式(1)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー(B)成分:架橋性化合物【化1】{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表し、Pは2価の有機基を表し、Qは未置換のナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)又はヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基又はアリール基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有するナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)を表す。}【選択図】図1
Description
本発明は、レジスト下層膜形成組成物及び該組成物から形成されるレジスト下層膜を用いたレジストパターンの形成方法に関し、より詳細には、アルカリ性現像液を用いたとき現像残渣をより低減できるレジスト下層膜形成組成物及び該組成物から形成されるレジスト下層膜を用いたレジストパターンの形成方法に関する。
リソグラフィー工程では基板からの露光光の反射による定在波の影響や基板段差による露光光の乱反射の影響によりフォトレジストパターンの寸法精度が低下するという問題が生じる。そこで、露光・現像後のパターンの精度を向上させるために、フォトレジストと基板の間に反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating)を設ける方法が広く検討されている。これらの反射防止膜は、その上に塗布されるフォトレジストとのインターミキシングを防ぐため、熱架橋性組成物を使用して形成されることが多い。その結果、形成された反射防止膜はフォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に不溶となる。そのため、半導体基板加工に先立つ反射防止膜の除去は、ドライエッチングによって行なうことが必要である(例えば、特許文献1参照)。しかし、反射防止膜のドライエッチングによる除去と同時に、フォトレジストもドライエッチングされる。そのため、基板加工に必要なフォトレジストの膜厚の確保が難しくなるという問題が生じる。特に解像性の向上を目的として、薄膜のフォトレジストが使用されるような場合に、重大な問題となる。そこで、この問題を解決すべく、露光部分をフォトレジストと共にアルカリ現像液により除去され得るようにした反射防止膜であるDBARC(Developable Bottom Anti−Reflective Coating)を設ける方法が従来提案されている。
この方法に用いる反射防止膜は、フォトレジストの現像に使用されるアルカリ性現像液に溶解し、フォトレジストと同時に現像除去することが可能な膜であることが求められる。そして、これまでに、フォトレジストと同時に現像除去することができる反射防止膜についての様々な検討がなされている(特許文献2〜6参照)。この種の反射防止膜は、典型的にはヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基を側鎖に持つポリマーと、ビニルエーテル架橋剤と、光酸発生剤より構成される。そして、この種の反射防止膜の反射防止機能をより向上させるために、KrF等の露光波長で光吸収をなす発色団(クロモフォア)を膜形成ポリマーに取り入れた、例えば、このような発色団基を有する少なくとも一種の繰り返し単位と、ヒドロキシ及び/またはカルボキシル基を有する少なくとも一種の繰り返し単位とを含んでなるポリマー、末端ビニルエーテル基を有する架橋剤、場合によっては光酸発生剤及び/または酸及び/または熱酸発生剤を含む、反射防止膜形成組成物が提案されている(特許文献7参照)。
この反射防止膜形成組成物のポリマーは、ビニルエーテル基を有する架橋剤と反応し、アセタール結合にて架橋される。その後、得られた反射防止膜及びレジストに含まれる光酸発生剤から、露光時に酸が発生し、その酸により、アセタール結合が外れ脱架橋され、アルカリ現像液に溶解する仕組みとなっている。しかし、この反射防止膜は、脱架橋された後のポリマーが、アルカリ溶解性が低く、残渣を生じる原因となりやすかった。そのポリマーがアルカリ現像液に溶解しにくい原因として、ポリマーに含有するクロモフォアの疎水性によるものが大きい。
本発明は、上記の事情に基づきなされたものであり、その課題は、疎水性の高いクロモフォアを、下記式(I)又は式(II)で表されるアセタール結合にてポリマーに含有させることによって解決される。露光時に発生する酸により、架橋剤とのアセタール架橋構造だけでなく、下記式(I)又は式(II)で表される結合が切断され、その結果クロモフォア部がポリマーから外れるため、ポリマー自身のアルカリ溶解性が向上し、アルカリ性現像液を用いてレジスト下層膜を現像しても残渣の発生を低減できるレジスト下層膜形成組成物及び該組成物から形成されるレジスト下層膜を用いたレジストパターンの形成方法を提供することである。
また、本発明は、短波長の光、例えばArFエキシマレーザー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)に対して強い吸収を持つレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供することにある。
さらに、本発明は、ArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーの照射光をリソグラフィー工程の微細加工に使用する際に、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、そして、フォトレジスト膜とのインターミキシングを起こさないレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供することである。
(式中、R2は水素原子又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表す。)
また、本発明は、短波長の光、例えばArFエキシマレーザー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)に対して強い吸収を持つレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供することにある。
さらに、本発明は、ArFエキシマレーザー及びKrFエキシマレーザーの照射光をリソグラフィー工程の微細加工に使用する際に、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、そして、フォトレジスト膜とのインターミキシングを起こさないレジスト下層膜を形成するためのレジスト下層膜形成組成物を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく鋭意研究を行った結果、前記式(I)又は式(II)で表される結合を介して、ポリマー側鎖に光吸収部位のクロモフォア(発色団)を導入することで、ポリマーのアルカリ溶解性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1態様は、
(A)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物である。
(A)成分:下記式(1)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表し、Pは2価の有機基を表し、Qは未置換のナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)又はヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基又はアリール基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有するナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)を表す。}
すなわち、本発明の第1態様は、
(A)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物である。
(A)成分:下記式(1)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
本発明の第2態様は、
(A’)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物である。
(A’)成分:下記式(6)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R6はベンゼン環又は直接結合を表し、またPは2価の有機基を表し、Qは未置換のナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)又はヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基又はアリール基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有するナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)を表す。}
(A’)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物である。
(A’)成分:下記式(6)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
本発明の第3態様は、本発明のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、該レジスト下層膜上にフォトレジスト膜を形成する工程、該レジスト下層膜と該フォトレジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、及び露光後に該フォトレジスト膜と該レジスト下層膜を現像する工程を含む、半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、KrF等の露光波長に光吸収するクロモフォア(ナフタレン環、アントラセン環の発色団)を下記式(I)又は式(II)で表される結合を介して、ポリマー主鎖に結合させた。そのため、露光時に、上層のレジスト及びレジスト下層膜中に含まれる光酸発生剤から発生する酸により、レジスト下層膜の、架橋剤によるアセタール架橋構造だけでなく、上記式(I)又は式(II)で表される結合も切断される。そして、上記クロモフォア(発色団)からなる光吸収部位も脱保護され、ポリマー自身のアルカリ溶解性が高まる。したがって、当該組成物をベークして形成されるレジスト下層膜のアルカリ溶解性が向上するため、アルカリ性現像液を用いてレジスト下層膜を現像しても残渣の発生を著しく低減させることが可能である。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物は、上記クロモフォア(発色団)の導入により、例えば、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)のような短波長の光に対して強い吸収を持つレジスト下層膜を形成することが可能である。
さらに、本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されたレジスト下層膜は、ArFエキシマレーザーやKrFエキシマレーザーの照射光をリソグラフィー工程の微細加工に使用する際に、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、そして、フォトレジスト膜とのインターミキシングを起こさせないことが可能である。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物を用いてレジスト下層膜を形成する際、(A)成分のポリマー又は(A’)成分のポリマーと、(D)成分である塩基性化合物がカルボキシル基又はヒドロキシ基を有する場合当該基と、(C)成分である光酸発生剤がカルボキシル基又はヒドロキシ基を有する場合当該基と、(B)成分の架橋性化合物との間で、熱架橋により、アセタール結合がレジスト下層膜中にいくつも生成しているため、露光後、現像したときに、結合が切断される箇所が多くあり、アルカリ現像性が良好なため、微細なパターンが作製でき解像度の向上が達成される。
(式中、R2は水素原子又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表す。)
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物は、上記クロモフォア(発色団)の導入により、例えば、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)のような短波長の光に対して強い吸収を持つレジスト下層膜を形成することが可能である。
さらに、本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されたレジスト下層膜は、ArFエキシマレーザーやKrFエキシマレーザーの照射光をリソグラフィー工程の微細加工に使用する際に、半導体基板からの反射光を効果的に吸収し、そして、フォトレジスト膜とのインターミキシングを起こさせないことが可能である。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物を用いてレジスト下層膜を形成する際、(A)成分のポリマー又は(A’)成分のポリマーと、(D)成分である塩基性化合物がカルボキシル基又はヒドロキシ基を有する場合当該基と、(C)成分である光酸発生剤がカルボキシル基又はヒドロキシ基を有する場合当該基と、(B)成分の架橋性化合物との間で、熱架橋により、アセタール結合がレジスト下層膜中にいくつも生成しているため、露光後、現像したときに、結合が切断される箇所が多くあり、アルカリ現像性が良好なため、微細なパターンが作製でき解像度の向上が達成される。
以下、各成分の詳細を説明する。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から溶剤を除いた全固形分は、0.1乃至70質量%、好ましくは1乃至60質量%である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から溶剤を除いた全固形分は、0.1乃至70質量%、好ましくは1乃至60質量%である。
<(A)成分>
(A)成分のポリマーは、下記式(1)で表される単位構造を有する重量平均分子量が1,000乃至200,000のポリマーである。
{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は水素原子又は炭素原子数1乃至3のアルキル基を表し、R3は水素原子又はメチル基を表し、Pは2価の有機基を表し、Qは未置換のナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)又はヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基又はアリール基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有するナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)を表す。}
(A)成分のポリマーは、下記式(1)で表される単位構造を有する重量平均分子量が1,000乃至200,000のポリマーである。
前記(A)成分のポリマーとして、例えば下記式(a)〜式(e)で表される構造のポリマーを用いることができる。
<(A’)成分>
(A’)成分のポリマーは、下記式(6)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
{式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R6はベンゼン環又は直接結合を表し、またPは2価の有機基を表し、Qは未置換のナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)又はヒドロキシ基、カルボキシル基、ハロゲン原子、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃至10のアルキル基又はアリール基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を有するナフタレン環(ナフチル基)若しくはアントラセン環(アントラセニル基)を表す。}
(A’)成分のポリマーは、下記式(6)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
前記式(1)又は式(6)において、前記2価の有機基Pは、例えば、下記式(2)若しくは式(3)で表される基、又は炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。
{式(2)及び(3)中、m及びnは、それぞれ独立して1乃至10の整数を表す。}
また、前記(A)成分のポリマーは、前記式(1)で表される構造単位以外の構造単位として、下記式(4)で表される構造単位を有していても良い。
(式中、R4は水素原子又はメチル基を示す。)
一方、前記(A’)成分のポリマーは、上記式(6)で表される構造単位以外の構造単位として、下記式(7)で表される構造単位を有していても良い。
{式中、R7は水素原子又はメチル基を表し、jは0又は1を表す。jが0の場合は、ヒドロキシル基を置換基として有するフェニル基が主鎖に直接結合する。一方、jが1の場合は、Aは−C(=O)−NH−基又は−C(=O)−O−基を表す。}
さらに、前記(A)成分のポリマーは、上記式(1)で表される構造単位以外の構造単位として、上記式(4)で表される構造単位に代えて、又は上記式(4)で表される構造単位と共に、下記式(5)で表される構造単位を有していても良い。
(式中、R5は水素原子又はメチル基を表し、Xは炭素原子数1乃至10のアルキレン基又はフェニレン基を表し、kはXで表される基の数を表し、kは0又は1である。但し、kが0の場合は、カルボキシル基が主鎖に直接結合する。)
前記(A’)成分ポリマーについても、上記式(6)で表される構造単位以外の構造単位として、上記式(7)で表される構造単位に代えて、又は上記式(7)で表される構造単位と共に、上記式(5)で表される構造単位を有していても良い。
上記アルキレン基、及び本明細書において以下に記載のアルキレン基の炭素原子数が3以上の場合、該アルキレン基は直鎖状に限らず分岐状でもよい。
上記アルキレン基、及び本明細書において以下に記載のアルキレン基の炭素原子数が3以上の場合、該アルキレン基は直鎖状に限らず分岐状でもよい。
ここで、前記(A)成分のポリマーが、前記式(4)又は式(5)で表される構造単位も有する場合は、上記式(1)と前記式(4)又は前記式(5)のモル比は、100:1乃至10000であり、好ましくは100:10乃至1000である。
同様に、前記(A’)成分のポリマーが、前記式(5)又は式(7)で表される構造単位も有する場合は、上記式(6)と前記式(5)又は前記式(7)のモル比は、100:1乃至10000であり、好ましくは100:10乃至1000である。
同様に、前記(A’)成分のポリマーが、前記式(5)又は式(7)で表される構造単位も有する場合は、上記式(6)と前記式(5)又は前記式(7)のモル比は、100:1乃至10000であり、好ましくは100:10乃至1000である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物における(A)成分のポリマーは、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、10質量%以上であり、例えば30乃至99質量%、又は49乃至90質量%、好ましくは59乃至80質量%である。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物における(A’)成分のポリマーは、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、1乃至99質量%であり、好ましくは10乃至95質量%であり、より好ましくは50乃至90質量%である。
この割合が過小である場合及び過大である場合には、溶剤耐性が得られにくくなることがあるからである。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物における(A’)成分のポリマーは、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、1乃至99質量%であり、好ましくは10乃至95質量%であり、より好ましくは50乃至90質量%である。
この割合が過小である場合及び過大である場合には、溶剤耐性が得られにくくなることがあるからである。
前記(A)成分のポリマーの重量平均分子量は、例えば1,000乃至200,000、好ましくは3,000乃至20,000である。
また、前記(A’)成分のポリマーの重量平均分子量は、好ましくは1,000乃至200,000であり、より好ましくは3,000乃至100,000である。
このポリマーの重量平均分子量が3000より小さいと、溶剤耐性が不十分になる場合があるからであり、一方、重量平均分子量が大きすぎると解像性に問題が生じる場合があるからである。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
また、前記(A’)成分のポリマーの重量平均分子量は、好ましくは1,000乃至200,000であり、より好ましくは3,000乃至100,000である。
このポリマーの重量平均分子量が3000より小さいと、溶剤耐性が不十分になる場合があるからであり、一方、重量平均分子量が大きすぎると解像性に問題が生じる場合があるからである。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準試料としてポリスチレンを用いて得られる値である。
<(B)成分>
(B)成分である架橋性化合物としては、例えば、少なくとも2つのビニルエーテル基を有する化合物が挙げられる。そして、当該少なくとも2つのビニルエーテル基を有する化合物とは、2乃至20個、好ましくは3乃至10個、より好ましくは3乃至6個のビニルエーテル基を有する化合物である。
(B)成分である架橋性化合物としては、例えば、少なくとも2つのビニルエーテル基を有する化合物が挙げられる。そして、当該少なくとも2つのビニルエーテル基を有する化合物とは、2乃至20個、好ましくは3乃至10個、より好ましくは3乃至6個のビニルエーテル基を有する化合物である。
前記架橋性化合物としては、例えば、ビス(4−(ビニロキシメチル)シクロヘキシルメチル)グルタレート、トリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル、アジピン酸ジビニルエステル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリス(4−ビニロキシ)ブチルトリメリテート、ビス(4−(ビニロキシ)ブチル)テレフタレート、ビス(4−(ビニロキシ)ブチル)イソフタレート、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、及びペンタエリスリトールテトラビニルエーテル等を挙げることができる。これらの化合物は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
また、前記架橋性化合物(B)として、下記式(8)又は式(9)で表される化合物を用いることが好ましい。
(式中、qは1乃至10の整数を表す。)
(式中、rは1乃至10の整数を表す。)
上記(A)成分のポリマーと共に用いる前記架橋性化合物(B)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0.01乃至60質量%、例えば0.1乃至50質量%、又は0.1乃至40質量%である。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記架橋性化合物(B)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、1乃至70質量%であり、好ましくは3乃至60質量%であり、より好ましくは5乃至50質量%である。
この割合が過小である場合や過大である場合には、溶剤耐性が得られにくくなるからである。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記架橋性化合物(B)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、1乃至70質量%であり、好ましくは3乃至60質量%であり、より好ましくは5乃至50質量%である。
この割合が過小である場合や過大である場合には、溶剤耐性が得られにくくなるからである。
<(C)成分>
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、(C)成分として光酸発生剤を含有することができる。光酸発生剤としては、露光に使用される光の照射によって酸を発生する化合物が挙げられ、例えば、ジアゾメタン化合物、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、ニトロベンジル化合物、ベンゾイントシレート化合物、ハロゲン含有トリアジン化合物、及びシアノ基含有オキシムスルホネート化合物等が挙げられる。これらの中で、好ましくは、オニウム塩化合物である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、(C)成分として光酸発生剤を含有することができる。光酸発生剤としては、露光に使用される光の照射によって酸を発生する化合物が挙げられ、例えば、ジアゾメタン化合物、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、ニトロベンジル化合物、ベンゾイントシレート化合物、ハロゲン含有トリアジン化合物、及びシアノ基含有オキシムスルホネート化合物等が挙げられる。これらの中で、好ましくは、オニウム塩化合物である。
前記オニウム塩化合物としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート及びビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート等のヨードニウム塩化合物、又はトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート等のスルホニウム塩化合物等が挙げられる。
前記スルホンイミド化合物としては、例えば、N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)スクシンイミド、及びN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド等が挙げられる。
上記(A)成分のポリマーと共に用いる前記光酸発生剤(C)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0.01乃至15質量%、又は0.1乃至10質量%である。光酸発生剤(C)の使用割合が0.01質量%未満の場合には、発生する酸の割合が少なくなり、その結果、露光部のアルカリ性現像液に対する溶解性が低下し、現像後に残渣が存在することがある。15質量%を超える場合にはレジスト下層膜形成組成物の保存安定性が低下することがあり、その結果、フォトレジストのパターン形状に影響を与えることがある。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記光酸発生剤(C)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0乃至10質量%であり、好ましくは0%乃至5質量%である。この割合が10質量%以上である場合にはレジスト下層膜形成組成物の保存安定性が低下することがあるため、フォトレジストのパターン形状に影響を与えることがある。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記光酸発生剤(C)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0乃至10質量%であり、好ましくは0%乃至5質量%である。この割合が10質量%以上である場合にはレジスト下層膜形成組成物の保存安定性が低下することがあるため、フォトレジストのパターン形状に影響を与えることがある。
<(D)成分>
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、(D)成分として塩基性化合物を含有することができる。塩基性化合物は、添加することにより、レジスト下層膜の露光時の感度調節を行うことができる。したがって、塩基性化合物が露光時に光酸発生剤により発生した酸と反応し、レジスト下層膜の感度を低下させることが可能である。また、露光部のレジスト下層膜中の光酸発生剤より生じた酸の未露光部のレジスト下層膜への拡散を抑えることができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、(D)成分として塩基性化合物を含有することができる。塩基性化合物は、添加することにより、レジスト下層膜の露光時の感度調節を行うことができる。したがって、塩基性化合物が露光時に光酸発生剤により発生した酸と反応し、レジスト下層膜の感度を低下させることが可能である。また、露光部のレジスト下層膜中の光酸発生剤より生じた酸の未露光部のレジスト下層膜への拡散を抑えることができる。
前記塩基性化合物としては、例えば、アミン類、水酸化アンモニウム類等を挙げることができる。
前記アミン類としては、特に制限はないが、例えば、トリエタノールアミン、トリブタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリイソプロパノールアミン、フェニルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、及びジアザビシクロオクタン等の第3級アミンや、ピリジン及び4−ジメチルアミノピリジン等の芳香族アミンを挙げることができる。また、ベンジルアミン及びn−ブチルアミン等の第1級アミン、ジエチルアミン及びジ−n−ブチルアミン等の第2級アミンも挙げることができる。
前記アミン類としては、特に制限はないが、例えば、トリエタノールアミン、トリブタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリイソプロパノールアミン、フェニルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、及びジアザビシクロオクタン等の第3級アミンや、ピリジン及び4−ジメチルアミノピリジン等の芳香族アミンを挙げることができる。また、ベンジルアミン及びn−ブチルアミン等の第1級アミン、ジエチルアミン及びジ−n−ブチルアミン等の第2級アミンも挙げることができる。
前記アミン類は、上記光酸発生剤により生じた酸の未露光部のレジスト下層膜への拡散を抑える働きと同時に、(A)成分のポリマー又は(A’)成分のポリマーと(B)成分の架橋性化合物により熱架橋時に形成された架橋ポリマーに取り込まれ、そして露光部において(C)成分の光酸発生剤により発生した酸により架橋が切断されるため、ヒドロキシ基を生成しアルカリ現像液に溶解性を示すことが可能となる。したがって、(D)成分である塩基性化合物は、ヒドロキシ基を有することが好ましく、トリエタノールアミン、トリブタノールアミンが特に好ましい。前記塩基性化合物は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
上記(A)成分のポリマーと共に用いる前記塩基性化合物(D)の含有量は、(A)成分のポリマー100質量部に対して、0.001乃至5質量部、例えば0.01乃至1質量部、又は、0.1乃至0.5質量部である。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記塩基性化合物(D)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0乃至10質量%であり、好ましくは0乃至5質量%であり、より好ましくは0乃至1質量%である。
この割合が前記値より大きい場合には、感度が低下するからである。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる前記塩基性化合物(D)の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、0乃至10質量%であり、好ましくは0乃至5質量%であり、より好ましくは0乃至1質量%である。
この割合が前記値より大きい場合には、感度が低下するからである。
また、本発明のレジスト下層膜形成組成物は、界面活性剤を含有することもできる。
当該界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成株式会社(旧(株)ジェムコ)製)、メガファックF171、F173、R30(DIC株式会社(旧大日本インキ化学工業(株))製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
当該界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352(三菱マテリアル電子化成株式会社(旧(株)ジェムコ)製)、メガファックF171、F173、R30(DIC株式会社(旧大日本インキ化学工業(株))製)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
上記(A)成分のポリマーと共に用いる界面活性剤の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の全成分中、通常0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下である。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる界面活性剤の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、3質量%以下であり、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
また、上記(A’)成分のポリマーと共に用いる界面活性剤の含有量は、本発明のレジスト下層膜形成組成物の固形分中の含有量に基づいて、3質量%以下であり、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
さらに、本発明のレジスト下層膜組成物は、その他必要に応じてレオロジー調整剤、接着補助剤等を含有していても良い。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は、上記の各成分を適当な溶剤に溶解させることによって調製でき、均一な溶液状態で得られる。
そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等を用いることができる。また、プロピレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することもできる。これらの溶剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
そのような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等を用いることができる。また、プロピレングリコールモノブチルエーテル及びプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することもできる。これらの溶剤は、単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)は、孔径が例えば0.2μm程度のフィルタなどを用いてろ過した後、使用することが好ましい。このように調製されたレジスト下層膜形成組成物は、室温で長期間の貯蔵安定性にも優れる。
以下、本発明のレジスト下層膜形成組成物の使用について説明する。
基板{例えば、酸化珪素膜で被覆されたシリコン等の半導体基板、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜で被覆されたシリコン等の半導体基板、窒化珪素基板、石英基板、ガラス基板(無アルカリガラス、低アルカリガラス、結晶化ガラスを含む)、ITO膜が形成されたガラス基板等}上に、スピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明のレジスト下層膜形成組成物が塗布され、その後、ホットプレート等の加熱手段を用いてベークすることにより、レジスト下層膜が形成される。
ベーク条件としては、ベーク温度80℃乃至250℃、ベーク時間0.3分乃至60分間の中から適宜選択される。好ましくは、ベーク温度130℃乃至250℃、ベーク時間0.5分乃至5分間である。ベーク温度が、上記範囲より低い場合にはレジスト下層膜における架橋が不十分となり、レジスト下層膜がフォトレジストとインターミキシングを起こすことがある。他方、ベーク温度が、高すぎる場合もレジスト下層膜における架橋が切断され、レジスト下層膜がフォトレジストとインターミキシングを起こすことがある。
また、本発明のレジスト下層膜の膜厚としては、0.001μm乃至3.0μm、例えば0.01μm乃至1.0μm、又は0.03μm乃至0.5μmである。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、形成時のベーク条件によりビニルエーテル化合物が架橋することによって強固な膜となる。このため、本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、フォトレジストとのインターミキシングを起こさないものとなる。
そして、該膜上に塗布されるフォトレジスト溶液として、一般的に使用される有機溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ピルビン酸メチル、乳酸エチル、及び乳酸ブチル等である。
そして、該膜上に塗布されるフォトレジスト溶液として、一般的に使用される有機溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレンセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ピルビン酸メチル、乳酸エチル、及び乳酸ブチル等である。
次にレジスト下層膜上にフォトレジスト膜が形成される。フォトレジスト膜の形成は一般的な方法、すなわち、フォトレジスト溶液のレジスト下層膜上への塗布及びベークによって行うことができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物により得られたレジスト下層膜上に形成されるフォトレジストとしては、露光光に感光し、ポジ型の挙動を示すものであれば、特に限定はない。当該フォトレジストとしては、例えば、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤とからなる化学増幅型フォトレジスト等がある。
具体的には、商品名:APEX−X(ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社(旧シプレイ社)製)、商品名:PAR710(住友化学(株)製)、商品名:SEPR430(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
具体的には、商品名:APEX−X(ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社(旧シプレイ社)製)、商品名:PAR710(住友化学(株)製)、商品名:SEPR430(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明では、半導体製造装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法において、露光は所定のパターンを形成するためのマスク(レチクル)を通して露光が行われる。露光には、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー等を使用することができる。露光後、必要に応じて露光後加熱(Post Exposure Bake)が行われる。露光後加熱の条件としては、加熱温度80℃乃至150℃、加熱時間0.3分乃至60分間の中から適宜選択される。レジスト下層膜とフォトレジスト膜で被膜された半導体基板を、フォトマスクを用いて露光を行い、その後に現像する工程により半導体装置を製造する。本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、露光時にレジスト膜に含まれている光酸発生剤から発生する酸の作用によって、アルカリ性現像液に可溶となる。露光を行った後、アルカリ性現像液でフォトレジスト膜及びレジスト下層膜両層の一括現像を行うと、そのフォトレジスト膜及びレジスト下層膜の露光された部分はアルカリ溶解性を示すため、除去される。
前記アルカリ性現像液としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリン等の水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミン等のアミン水溶液等のアルカリ性水溶液等が挙げることができる。
さらに、これらの現像液に界面活性剤等を加えることもできる。
さらに、これらの現像液に界面活性剤等を加えることもできる。
現像の条件としては、現像温度5℃乃至50℃、現像時間10秒乃至300秒から適宜選択される。本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、フォトレジストの現像に汎用されている2.38質量%の水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて、室温で容易に現像を行うことができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物から形成されるレジスト下層膜は、基板とフォトレジスト膜との相互作用を防止するための層、フォトレジスト膜に用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の半導体基板への悪影響を防ぐ層、ベーク時に半導体基板から生成する物質の上層フォトレジスト膜への拡散を防ぐ機能を有する層、及び誘電体層によるフォトレジストのポイズニング効果を減少させるためのバリア層等として使用することも可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでない。
[モノマーの合成]
<合成例1>
9−アントラセンカルボン酸(東京化成工業(株))40gと塩化チオニル214gを、加熱還流させながら5時間反応させた。その後、この反応物を濃縮しトルエンで共沸させ、そして減圧下で乾燥させて、9−アントラセンカルボン酸クロリド41gを得た。
次に、窒素雰囲気下、エチレングリコール12.5g及びトリエチルアミン21.6gを塩化メチレン128gに溶解させた。その後、前記9−アントラセンカルボン酸クロリド38gを塩化メチレン68gに溶解させたものを滴下した。そして、加熱還流させながら3時間反応させた。その後、濃縮及び抽出し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いて再結晶させることで、下記式(10)で表される2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン44gを得た。
<合成例1>
9−アントラセンカルボン酸(東京化成工業(株))40gと塩化チオニル214gを、加熱還流させながら5時間反応させた。その後、この反応物を濃縮しトルエンで共沸させ、そして減圧下で乾燥させて、9−アントラセンカルボン酸クロリド41gを得た。
次に、窒素雰囲気下、エチレングリコール12.5g及びトリエチルアミン21.6gを塩化メチレン128gに溶解させた。その後、前記9−アントラセンカルボン酸クロリド38gを塩化メチレン68gに溶解させたものを滴下した。そして、加熱還流させながら3時間反応させた。その後、濃縮及び抽出し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いて再結晶させることで、下記式(10)で表される2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン44gを得た。
<合成例2>
9−ヒドロキシメチルアントラセン150g、炭酸ナトリウム42g、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマー(東京化成工業(株))6g及びトルエン1.2Lを100℃で加熱し、酢酸ビニル155gを滴下した。1時間後室温に戻し、酢酸エチルで抽出を行い、ヘキサン/酢酸エチル混合溶剤を用いて再結晶することで、下記式(11)で表される9−アントラセンメチルビニルエーテル112gを得た。
9−ヒドロキシメチルアントラセン150g、炭酸ナトリウム42g、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマー(東京化成工業(株))6g及びトルエン1.2Lを100℃で加熱し、酢酸ビニル155gを滴下した。1時間後室温に戻し、酢酸エチルで抽出を行い、ヘキサン/酢酸エチル混合溶剤を用いて再結晶することで、下記式(11)で表される9−アントラセンメチルビニルエーテル112gを得た。
<合成例3>
2−ナフタレンカルボン酸(東京化成工業(株))50gと塩化チオニル207gを、50℃に加熱し1.5時間反応させた。その後、この反応物を濃縮しトルエンで共沸させ、そして減圧下で乾燥させて、2−ナフタレンカルボン酸クロリドを55gを得た。
次に、窒素雰囲気下、エチレングリコールモノビニルエーテル43g及びトリエチルアミン81gを塩化メチレン402gに溶解させた。その後、前記2−ナフタレンカルボン酸クロリド55gを塩化メチレン200gに溶解させたものを滴下した。そして、加熱還流させながら3時間反応させた。その後、濃縮及び抽出し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いて再結晶させることで、下記式(12)で表される2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン56gを得た。
2−ナフタレンカルボン酸(東京化成工業(株))50gと塩化チオニル207gを、50℃に加熱し1.5時間反応させた。その後、この反応物を濃縮しトルエンで共沸させ、そして減圧下で乾燥させて、2−ナフタレンカルボン酸クロリドを55gを得た。
次に、窒素雰囲気下、エチレングリコールモノビニルエーテル43g及びトリエチルアミン81gを塩化メチレン402gに溶解させた。その後、前記2−ナフタレンカルボン酸クロリド55gを塩化メチレン200gに溶解させたものを滴下した。そして、加熱還流させながら3時間反応させた。その後、濃縮及び抽出し、ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒を用いて再結晶させることで、下記式(12)で表される2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン56gを得た。
<合成例4>
メタクリル酸36.8g、合成例2で得られた9−アントラセンメチルビニルエーテル20g、4−メトキシフェノール0.06g及びトルエン85.1gの溶液にピリジニウムp−トルエンスルホネート0.15gを加え、室温で12時間反応させた。その後、炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その後、溶剤を減圧留去することで、下記式(13)で表されるメタクリレートモノマーを27.3g得た。
メタクリル酸36.8g、合成例2で得られた9−アントラセンメチルビニルエーテル20g、4−メトキシフェノール0.06g及びトルエン85.1gの溶液にピリジニウムp−トルエンスルホネート0.15gを加え、室温で12時間反応させた。その後、炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で抽出を行い、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。その後、溶剤を減圧留去することで、下記式(13)で表されるメタクリレートモノマーを27.3g得た。
[ポリマーの合成]
<合成例5>
ポリ(4−ビニルフェノール)10.0g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン79gの溶液に、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン20g、36質量%塩酸0.1gを加えて、室温で16時間撹拌して反応させた。その後、この反応溶液に28質量%アンモニア水1.0gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(14)で表されるポリマー23gを得た。
得られたポリマーについて1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の36%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
<合成例5>
ポリ(4−ビニルフェノール)10.0g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン79gの溶液に、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン20g、36質量%塩酸0.1gを加えて、室温で16時間撹拌して反応させた。その後、この反応溶液に28質量%アンモニア水1.0gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(14)で表されるポリマー23gを得た。
得られたポリマーについて1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の36%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
<合成例6>
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン16gの溶液に、合成例2で得られた9−アントラセンメチルビニルエーテル3.8g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で16時間撹拌して反応させた。その後、この反応溶液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(15)で表されるポリマー6.4gを得た。
得られたポリマーについて1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の28%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン16gの溶液に、合成例2で得られた9−アントラセンメチルビニルエーテル3.8g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で16時間撹拌して反応させた。その後、この反応溶液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(15)で表されるポリマー6.4gを得た。
得られたポリマーについて1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の28%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
<合成例7>
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン19gの溶液に、合成例3で得られた2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン4.9g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で47時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(16)で表されるポリマー4.0gを得た。
得られたポリマーについて、1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の40%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン19gの溶液に、合成例3で得られた2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン4.9g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で47時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(16)で表されるポリマー4.0gを得た。
得られたポリマーについて、1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の40%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
<合成例8>
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン20gの溶液に、合成例3で得られた2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン1.5g、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン4.4g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で36時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(17)で表されるポリマー5.8gを得た。
得られたポリマーについて、1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の34%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。なお、アセタール保護された中での、保護基の修飾割合は、ナフタレン誘導体/アントラセン誘導体=24/76(モル比)であった。
ポリ(4−ビニルフェノール)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(東ソー(株))及びテトラヒドロフラン20gの溶液に、合成例3で得られた2−ビニルオキシ−1−(2−ナフタレンカルボニルオキシ)エチレン1.5g、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン4.4g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で36時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水を加え、ポリマーを沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(17)で表されるポリマー5.8gを得た。
得られたポリマーについて、1H−NMR分析より、ポリ(4−ビニルフェノール)中のフェノール性ヒドロキシ基の34%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。なお、アセタール保護された中での、保護基の修飾割合は、ナフタレン誘導体/アントラセン誘導体=24/76(モル比)であった。
<合成例9>
ポリ(4−ビニルフェノール/メタクリル酸=73.9/26.1コポリマー)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(丸善石油化学(株))及びテトラヒドロフラン20gの溶液に、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン6.2g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で22時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水に加えて、ポリマー沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(18)で表されるポリマー4.1gを得た。
得られたポリマーについて、13C−NMR分析より、フェノール性ヒドロキシ基の23%、カルボキシル基の19%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
ポリ(4−ビニルフェノール/メタクリル酸=73.9/26.1コポリマー)3.1g(重量平均分子量Mw=15000)(丸善石油化学(株))及びテトラヒドロフラン20gの溶液に、合成例1で得られた2−ビニルオキシ−1−(9−アントラセンカルボニルオキシ)エチレン6.2g及び36質量%塩酸0.01gを加えて、室温で22時間撹拌して反応させた。その後、この反応混合液に28質量%アンモニア水0.6gを加えた後、水に加えて、ポリマー沈殿させた。得られたポリマーをアセトンへ再溶解させた後、トルエンを用いてポリマーを沈殿させた。そして、このポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(18)で表されるポリマー4.1gを得た。
得られたポリマーについて、13C−NMR分析より、フェノール性ヒドロキシ基の23%、カルボキシル基の19%がアセタール化(アセタール保護)されていることが確認された。
<合成例10>
9−アントラセンメチルメタクリレート4.5g、4−アセトキシスチレン15g及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル1.2gを、2−ブタノン31gに溶解させた後、この溶液を2−ブタノン52gが加熱還流されているフラスコ中に2時間かけて滴下した。その後12時間加熱還流した後、室温に戻し、得られた溶液をヘキサンに加えることにより、下記式(19)で表されるポリマー10.5gを白色粉末として得た。
次に、上記式(19)で表されるポリマー10g及びトリエチルアミン10gを、水5g、メタノール30g及びテトラヒドロフラン30gに溶解させた。その後、5時間加熱還流を行った後、室温に戻し、得られた溶液を水に加えた。その後、テトラヒドロフランに再溶解させた後、ジエチルエーテルに加えることにより、下記式(20)で表されるポリマー1.1gを淡褐色粉末として得た。
9−アントラセンメチルメタクリレート4.5g、4−アセトキシスチレン15g及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル1.2gを、2−ブタノン31gに溶解させた後、この溶液を2−ブタノン52gが加熱還流されているフラスコ中に2時間かけて滴下した。その後12時間加熱還流した後、室温に戻し、得られた溶液をヘキサンに加えることにより、下記式(19)で表されるポリマー10.5gを白色粉末として得た。
<合成例11>
4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド5.17g、合成例4で得られた式(13)で表されるアセタールモノマー4g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.55g及びテトラヒドロフラン43.9gの溶液を加熱還流させて17時間反応させた。その後、アセトニトリルを用いてポリマーを沈殿させ、ポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(21)で表されるポリマーを7.0g得た。
得られたポリマーの重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で16,200であった。
4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド5.17g、合成例4で得られた式(13)で表されるアセタールモノマー4g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.55g及びテトラヒドロフラン43.9gの溶液を加熱還流させて17時間反応させた。その後、アセトニトリルを用いてポリマーを沈殿させ、ポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(21)で表されるポリマーを7.0g得た。
得られたポリマーの重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で16,200であった。
<合成例12>
4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド5.99g、9−アントラセンメチルメタクリレート4g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.60g及びテトラヒドロフラン47.35gの溶液を加熱還流させて17時間反応させた。その後、アセトニトリルを用いてポリマーを沈殿させ、ポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(22)で表されるポリマーを8.2g得た。
得られたポリマーの重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で13000であった。
4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド5.99g、9−アントラセンメチルメタクリレート4g、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル0.60g及びテトラヒドロフラン47.35gの溶液を加熱還流させて17時間反応させた。その後、アセトニトリルを用いてポリマーを沈殿させ、ポリマーを減圧下で乾燥させ、下記式(22)で表されるポリマーを8.2g得た。
得られたポリマーの重量平均分子量は標準ポリスチレン換算で13000であった。
実施例1乃至5は、本発明の第1態様に対応する実施例であり、比較例1は本発明の第1態様に対する比較例である。また、実施例6は、本発明の第2態様に対応する実施例であり、比較例2は本発明の第2態様に対する比較例である。
<実施例1>
合成例5で得たポリマー0.2gに、上記式(8)においてq=4で表される1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
合成例5で得たポリマー0.2gに、上記式(8)においてq=4で表される1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
<実施例2乃至実施例5>
実施例1と同様に、合成例6乃至合成例9で得たポリマー0.2gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
合成例6で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例2に対応し、合成例7で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例3に対応し、合成例8で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例4に対応し、合成例9で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例5に対応する。
実施例1と同様に、合成例6乃至合成例9で得たポリマー0.2gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
合成例6で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例2に対応し、合成例7で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例3に対応し、合成例8で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例4に対応し、合成例9で得たポリマーを用いて調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)が実施例5に対応する。
<実施例6>
合成例11で得られたポリマー0.4gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.08g及びp−トルエンスルホネート0.02gを混合し、これをプロピレングリコールモノメチルエーテル18gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、さらに孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
合成例11で得られたポリマー0.4gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.08g及びp−トルエンスルホネート0.02gを混合し、これをプロピレングリコールモノメチルエーテル18gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、さらに孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
<比較例1>
実施例1と同様に、合成例10で得たポリマー0.2gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過してレジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
実施例1と同様に、合成例10で得たポリマー0.2gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.04g及びトリフェニルスルホニウムp−トルエンスルホネート0.004gを混合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル10gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過してレジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
<比較例2>
合成例12で得られたポリマー0.4gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.08g及びp−トルエンスルホネート0.02gを混合し、これをプロピレングリコールモノメチルエーテル18gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、さらに孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
合成例12で得られたポリマー0.4gに、1,3,5−トリス(4−ビニルオキシブチル)トリメリット酸0.08g及びp−トルエンスルホネート0.02gを混合し、これをプロピレングリコールモノメチルエーテル18gに溶解させて溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、さらに孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、レジスト下層膜形成組成物(溶液)を調製した。
[フォトレジスト溶剤への溶出試験]
実施例1乃至実施例6、並びに比較例1及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜[膜厚0.06μm(実施例6及び比較例2については膜厚0.05μm)]を形成した。このレジスト下層膜をフォトレジストに使用する溶剤、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬した。その結果、この溶剤に難溶である事を確認した。
実施例1乃至実施例6、並びに比較例1及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜[膜厚0.06μm(実施例6及び比較例2については膜厚0.05μm)]を形成した。このレジスト下層膜をフォトレジストに使用する溶剤、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルに浸漬した。その結果、この溶剤に難溶である事を確認した。
[光学パラメーターの試験]
実施例1乃至実施例6、並びに比較例1及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜[膜厚0.06μm(実施例6及び比較例2については膜厚0.05μm)]を形成した。そして、これらのレジスト下層膜を光エリプソメーター(J.A.Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長248nm及び193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。その結果を表1に示す。
実施例1乃至実施例6、並びに比較例1及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜[膜厚0.06μm(実施例6及び比較例2については膜厚0.05μm)]を形成した。そして、これらのレジスト下層膜を光エリプソメーター(J.A.Woollam社製、VUV−VASE VU−302)を用い、波長248nm及び193nmでの屈折率(n値)及び減衰係数(k値)を測定した。その結果を表1に示す。
表1に示す結果から、本発明のレジスト下層膜形成組成物より得られたレジスト下層膜は、248nm及び193nmの光に対して十分に有効な屈折率と減衰係数を有していることが判る。
[パターン形状の評価]
実施例4及び比較例1で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、200℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.05μm)を形成した。このレジスト下層膜の上に、市販のフォトレジスト溶液(JSR(株)製、商品名:V146G)をスピナーにより塗布し、110℃のホットプレート上で60秒間加熱してフォトレジスト膜(膜厚0.425μm)を形成した。そして、次いで、ASML社製ASM750スキャナー(波長248nm、NA:0.70、σ:0.875/0.575(ANNULAR))を用い、現像後にフォトレジストパターンのライン幅及びそのライン間の幅が0.18μmになるよう設定されたマスクを通して、露光を行った。その後、110℃のホットプレート上で60秒間“露光後加熱”を行った。冷却後、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
実施例4及び比較例1で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、200℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.05μm)を形成した。このレジスト下層膜の上に、市販のフォトレジスト溶液(JSR(株)製、商品名:V146G)をスピナーにより塗布し、110℃のホットプレート上で60秒間加熱してフォトレジスト膜(膜厚0.425μm)を形成した。そして、次いで、ASML社製ASM750スキャナー(波長248nm、NA:0.70、σ:0.875/0.575(ANNULAR))を用い、現像後にフォトレジストパターンのライン幅及びそのライン間の幅が0.18μmになるよう設定されたマスクを通して、露光を行った。その後、110℃のホットプレート上で60秒間“露光後加熱”を行った。冷却後、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
現像後、得られた各フォトレジストパターンの断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その結果、実施例4で調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)を用いた場合、得られたフォトレジストパターンの形状は、図1に示すように良好なストレートの裾形状を有していることが観察され、残渣は観察されなかった。一方、比較例1で調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)を用いた場合、レジスト下層膜の一部が現像されず残渣が残っていた。
[現像性の評価]
実施例6及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.05μm)を形成した。次に露光機(波長248nm)により全面露光し、60秒間露光を行った後、110℃のホットプレート上で60秒間加熱した。冷却後、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
実施例6及び比較例2で調製された各レジスト下層膜形成組成物(溶液)をスピナーにより、半導体基板(シリコンウェハー)上に塗布した。その後、160℃のホットプレート上で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.05μm)を形成した。次に露光機(波長248nm)により全面露光し、60秒間露光を行った後、110℃のホットプレート上で60秒間加熱した。冷却後、現像液として0.26規定のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像した。
その結果、実施例6で調製されたレジスト下層膜形成組成物(溶液)を用いた場合は、すべて現像液に溶解した。一方、比較例2では現像後に0.02μm残膜が残っていた。
前記式(1)又は式(6)において、前記2価の有機基Pは、例えば、下記式(2)で表される基、又は炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す。
{式(2)中、mは、1乃至10の整数を表す。}
一方、前記(A’)成分のポリマーは、上記式(6)で表される構造単位以外の構造単位として、下記式(7)で表される構造単位を有していても良い。
{式中、R7は水素原子又はメチル基を表し、jは0又は1を表す。jが0の場合は、ヒ
ドロキシ基を置換基として有するフェニル基が主鎖に直接結合する。一方、jが1の場合は、Aは−C(=O)−NH−基を表す。}
ドロキシ基を置換基として有するフェニル基が主鎖に直接結合する。一方、jが1の場合は、Aは−C(=O)−NH−基を表す。}
Claims (13)
- (A)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物。
(A)成分:下記式(1)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
- 前記2価の有機基Pは、下記式(2)若しくは式(3)で表される基、又は炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記(A)成分のポリマーは、前記式(1)で表される構造単位以外の構造単位として、下記式(4)で表される構造単位を有する、請求項1又は請求項2に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記(A)成分のポリマーは、さらに下記式(5)で表される構造単位を有する、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- さらに光酸発生剤を含む、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- さらに塩基性化合物を含む、請求項5に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- (A’)成分、(B)成分、及び溶剤を含有するレジスト下層膜形成組成物。
(A’)成分:下記式(6)で表される構造単位を有する重量平均分子量1,000乃至200,000のポリマー
(B)成分:架橋性化合物
- 前記2価の有機基Pは、炭素原子数1乃至10のアルキレン基を表す、請求項7に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記(A’)成分のポリマーは、上記式(6)で表される構造単位以外の構造単位として、下記式(7)で表される構造単位を有する、請求項7又は請求項8に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記(A’)成分のポリマーは、さらに下記式(5)で表される構造単位を有する、請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- さらに光酸発生剤を含む、請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- さらに塩基性化合物を含む、請求項11に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載のレジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、
該レジスト下層膜上にフォトレジスト膜を形成する工程、
該レジスト下層膜と該フォトレジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、及び
露光後に該フォトレジスト膜と該レジスト下層膜を現像する工程
を含む、半導体装置の製造に用いるフォトレジストパターンの形成方法。
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