JPWO2012081619A1 - レジスト下層膜形成組成物及びそれを用いたレジストパターンの形成方法 - Google Patents

レジスト下層膜形成組成物及びそれを用いたレジストパターンの形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、LERの低減に有用なレジスト下層膜を形成するための組成物を得ることを目的とする。また、レジスト下層膜上のレジストパターンが所望の形状となる、レジスト下層膜を形成するための組成物を得ることを目的とする。【解決手段】下記式(1)及び式(2)で表される構造単位を有するポリマー、架橋剤及び溶剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。【化1】(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、L1は単結合、又は直鎖状若しくは分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基を有する2価の連結基を表し、Aはヒドロキシ基を含む少なくとも一つの置換基を有する芳香環基を表し、Dは直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のヒドロキシアルキル基を表す。)【選択図】なし

Description

本発明は、所望の形状のレジストパターン形成に有用なリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物、並びに該レジスト下層膜形成組成物を用いるレジストパターン形成方法に関するものである。より詳細には、半導体装置製造のリソグラフィープロセスにおいて、レジストパターンのパターン側壁のラフネス低減を図った、レジスト下層膜形成組成物に関する。
従来から半導体装置の製造において、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。前記微細加工は、シリコンウエハー等の半導体基板上にフォトレジスト組成物の薄膜を形成し、その上にデバイスのパターンが描かれたマスクパターンを介して紫外線などの活性光線を照射し、現像し、得られたフォトレジストパターンを保護膜として基板をエッチング処理することにより、基板表面に、前記パターンに対応する微細凹凸を形成する加工法である。近年、半導体デバイスの高集積度化が進み、使用される活性光線もi線(波長365nm)、KrFエキシマレーザー(波長248nm)からArFエキシマレーザー(波長193nm)へと短波長化されている。これに伴い、活性光線の半導体基板からの乱反射や定在波の影響が大きな問題となった。そこでこの問題を解決すべく、レジストと半導体基板の間に反射防止膜(Bottom Anti−Reflective Coating:BARC)を設ける方法が広く検討されている。当該反射防止膜はレジスト下層膜とも称される。かかる反射防止膜としては、その使用の容易さなどから、吸光基を有するポリマー等からなる有機反射防止膜について数多くの検討が行われている(例えば、特許文献1)。
一方、さらなる微細加工技術である、EUV(極端紫外線の略称、波長13.5nm)露光を採用したリソグラフィーでは基板からの露光光の反射はないものの、パターン微細化に伴いレジストパターン側壁のラフネスが問題となるため、矩形性の高いレジストパターン形状を形成するためのレジスト下層膜に関して多くの検討が行われている。EUV、電子線等の高エネルギー線露光用レジスト下層膜を形成する材料として、アウトガス発生が低減されたレジスト下層膜形成組成物が開示されている(特許文献2)。しかしながら、当該特許文献2には、パターン側壁のラフネスの問題は記載も示唆もない。また、上記特許文献1にも同様に記載も示唆もない。
特開2000−187331号公報 国際公開第2010/061774号
上述のレジスト下層膜に要求される特性としては、例えば、レジストとのインタ−ミキシングが起こらないこと(レジスト溶剤に不溶であること)、塗布時又はその後に行われるベーク時にレジスト下層膜から上層のレジストへの低分子物質の拡散が生じないこと、裾引き等のない形状のレジストパターンが形成できること、レジストとの密着性に優れること、レジストに比べて大きなドライエッチング速度を有することが挙げられる。さらに、フォーカス深度マージンを広くとることができるという特性、及び高い解像度を達成できるという特性への要求も高まっている。フォーカス深度マージンとは、露光時に最適なフォーカス位置に対して上方又は下方にフォーカスがずれた際にレジストパターンが実用可能な状態で維持できる全深度領域の幅のことである。すなわち、フォーカス深度マージンの拡張は、製造工程における余裕度を大きくすることに寄与する。
EUV露光を伴うリソグラフィーの場合、形成されるパターン線幅は32nm以下となり、パターン側壁のラインエッジラフネス(本明細書では以下、LERと略称する。)への要求は厳しくなる。形成されたレジストパターン形状が、裾引き形状または隣り合うパターンが分離されず繋がった形状の場合、パターン上方から観察したときのLERの値は大きくなり、寸法制御に悪影響を与える。そのため、レジストパターン形状をLERの値の小さい矩形形状にすることが強く要求される。さらに、EUV露光用のレジスト下層膜の場合、膜厚が20nm以下である薄膜を形成して用いられることが多い。
本発明は、レジスト膜との密着性が高く、レジストの薄膜化に対応してレジスト下層膜が薄膜でも良好な(矩形形状の)レジストパターンを形成でき、LERの低減に有用なレジスト下層膜を形成するための組成物を得ることを目的とする。また、レジスト下層膜上のレジストパターンが所望の形状となる、レジスト下層膜を形成するための組成物を得ることを目的とする。本発明の組成物は、形成されるレジスト下層膜がその上に塗布されるレジストの溶剤に不溶であること、及び形成されるレジスト下層膜とレジスト膜との間にインターミキシングが起こらないことが条件である。
本発明の第1の態様は、
下記式(1)及び式(2)で表される構造単位を有するポリマー、架橋剤及び溶剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に関する。
Figure 2012081619
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、L1は単結合、又は直鎖状若しくは分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基を有する2価の連結基を表し、Aはヒドロキシ基を含む少なくとも一つの置換基を有する芳香環基を表し、Dは直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のヒドロキシアルキル基を表す。)
前記ポリマーにおける、前記式(1)及び式(2)で表される構造単位の繰り返し数は、例えば10〜10,000の範囲である。
前記ポリマーが、上記式(1)及び式(2)で表される構造単位に加え、下記式(3)で表される構造単位をさらに有する共重合体であってもよい。
Figure 2012081619
(式中、R3は水素原子又はメチル基を表し、L2は単結合又は直鎖状若しくは分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基を表し、Eはラクトン環を含む基又はアダマンタン環を含む基を表す。)
式(1)のL1が単結合を表す場合上記Aで表される芳香環基が酸素原子と直接結合することを意味し、式(3)のL2が単結合を表す場合上記Eで表されるラクトン環を含む基又はアダマンタン環を含む基が酸素原子と直接結合することを意味する。前記ラクトン環及びアダマンタン環は、置換基を有しても未置換でもよい。前記ラクトン環は、ビシクロ環又は多環(例えば、トリシクロ環)の一部を構成しても、他の環と結合していてもよい。さらに、上記2価の連結基は、直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基に限定されず、例えば当該アルキレン基と−C(=O)−O−基、−O−C(=O)−基又は−O−基との組み合わせでもよく、当該アルキレン基は置換基としてヒドロキシ基を有していてもよい。
本発明の第2の態様は、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、前記露光後に現像液によって前記レジスト膜を現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法に関する。前記露光は、例えば極端紫外線(EUV)を用いて行われるが、EUVに限定されず、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー又は電子線を用いることもできる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、当該レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーの側鎖末端に置換基としてヒドロキシ基を有する芳香環基(一例としてヒドロキシフェニル基)を組み込んだ点を特徴とするものであり、斯かるポリマーと、架橋剤及び溶剤とを含有する組成物である。このような構成としたことにより、レジスト下層膜はその上層に設けられるレジスト膜との密着性に優れ、パターン剥れやパターン消失のない良好なレジストパターンを形成することができる。
また本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、底部に裾引き形状をほとんど有さない良好な形状を有し、寸法制御性に優れるレジストパターンを上層に形成できる、レジスト下層膜を提供することができる。
さらに、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物から形成されたレジスト下層膜は、高エネルギー線、特にEUVに対して高感度、高解像度でLERが小さいレジストパターンを作製できる。
[ポリマー]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーは、前記式(1)及び式(2)で表される構造単位を必須の構造単位として含む。
前記式(1)で表される構造単位は、形成されるレジスト下層膜の光学パラメーター(n値(屈折率)及びk値(減衰係数又は吸光係数))を調整する光吸収部位であると共に、架橋剤との反応により架橋密度向上に寄与する部位でもあり、当該式においてAで表される芳香環基が有する置換基であるヒドロキシ基が酸性ユニットとして働くことで、裾引きの無いレジストパターン形状を得る効果を発する部位でもある。式(2)で表される構造単位は、架橋剤と反応し、溶剤耐性を備えたレジスト下層膜を形成する部位である。
前記芳香環基における芳香環として、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環を挙げることができる。
前記式(1)で表される構造単位を形成するモノマーとしては、例えば、p−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、p−ヒドロキシベンジル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
前記式(2)で表される構造単位を形成するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシ基を少なくとも一つ有するモノマーである、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
前記式(3)で表される構造単位を形成するモノマーのうち、好ましい例として、以下の構造式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2012081619
上記式中、Raは水素原子又はメチル基を表し、Rbはそれぞれ独立して水素原子又は直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し、Rcは直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至5のアルキル基を表し、Rdはそれぞれ独立して直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至5のアルキル基を表す。
より具体的には、例えば以下に示すラクトン環を含む基又はアダマンタン環を含む基を有するモノマーを挙げることができる。
Figure 2012081619
Figure 2012081619
Figure 2012081619
特に好ましい本発明のレジスト下層膜形成組成物に用いるポリマーとしては、下記式(1−1)、式(2−1)及び式(3−1)で表される構造単位を含む共重合体である。
Figure 2012081619
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に用いるポリマーにおける前記式(1)、式(2)、及び必要に応じて有する式(3)で表される構造単位の総計を100質量%とすると、式(1)で表される構造単位の割合は1質量%〜80質量%(モノマーの仕込み比換算)であり、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは20質量%〜40質量%である。また、式(2)で表される構造単位の割合は1質量%〜80質量%(モノマーの仕込み比換算)であり、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは20質量%〜40質量%である。式(3)で表される構造単位の割合は1質量%〜60質量%(モノマーの仕込み比換算)であり、好ましくは5質量%〜50質量%、より好ましくは20質量%〜40質量%である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に用いるポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。本発明のレジスト下層膜を形成する樹脂は、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合などの方法により合成することができる。その重合方法としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、塊状重合など種々の方法が可能であり、適宜重合触媒等を用いてもよい。
重合方法の一例として、有機溶媒中で、上記式(1)、式(2)、及び必要に応じて有する式(3)で表される構造単位を形成するモノマーに、重合開始剤を加えて加熱重合を行い合成することができる。ここで使用する有機溶媒は、後述する本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる溶剤として好ましい例示の中より適宜選択できる。当該重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシドを挙げることができ、加熱温度としては通常50℃〜80℃を挙げることができる。反応時間としては通常2時間〜100時間、又は5時間〜30時間である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物におけるポリマーの割合は、当該レジスト下層膜形成組成物に対し、例えば0.5質量%〜30質量%の割合とすることができる。また、前記レジスト下層膜形成組成物から後述する溶剤を除いた成分を固形分と定義すると、その固形分はポリマー及び、架橋剤、その他必要に応じて添加される後述する添加剤を含む。固形分中のポリマーの割合は、例えば70質量%〜98質量%である。
[架橋剤]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物はさらに架橋剤を含む。その架橋剤として特に制限はないが、少なくとも二つの架橋形成置換基を有する架橋性化合物が好ましく用いられる。当該架橋剤としては、例えば、メチロール基、メトキシメチル基といった架橋形成置換基を有するメラミン系化合物、置換尿素系化合物、エポキシ基を含有するポリマー系化合物等が挙げられる。好ましくは、メチロール基又はアルコキシメチル基で置換された窒素原子を2乃至4つ有する含窒素化合物である。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物における上記架橋剤の含有量は、当該レジスト下層膜形成組成物から後述する溶剤を除いた成分を固形分と定義する(すなわち固形分はポリマー及び、架橋剤、その他必要に応じて添加される後述する添加剤を含む。)と、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分の含有量に基づいて、1質量%〜50質量%であり、又は8質量%〜40質量%であり、又は15質量%〜30質量%である。
上記架橋剤は自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、前記ポリマー、特に、架橋剤と反応して架橋を形成する構造単位である、ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリレート化合物に由来する構造単位中の架橋官能基(ヒドロキシ基)と架橋反応を起こすことができる。
架橋反応を促進させるために、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、さらに架橋触媒を含むことができる。そのような架橋触媒としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、サリチル酸、カンファースルホン酸、5−スルホサリチル酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸等のスルホン酸化合物及びカルボン酸化合物が挙げられる。これら架橋触媒は、一種のみを使用することができ、また、二種以上を組み合わせて用いることもできる。架橋触媒が使用される場合、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物における上記架橋触媒の含有量は、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分の含有量に基づいて、0.01質量%〜10質量%であり、又は0.1質量%〜8質量%であり、又は0.5質量%〜5質量%である。
[溶剤]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物はさらに溶剤を含む。本発明において使用される溶剤としては、前述のポリマーを溶解することができれば特に制限されず、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチルを用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、又は2種以上の組合せで使用される。
さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶媒を混合して使用することができる。
上記溶剤の中で、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノンが好ましい。そして、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれる上記溶剤の割合は、例えば当該レジスト下層膜形成組成物の50質量%〜99.5質量%である。
[その他の添加剤]
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物には、必要に応じて界面活性剤、接着補助剤、レオロジー調整剤等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない限りにおいてさらに含んでもよい。
界面活性剤は、基板に対するレジスト下層膜形成組成物の塗布性を向上させるための添加物である。ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤のような公知の界面活性剤を用いることができる。
上記界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)(旧(株)ジェムコ)製)、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R30(DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上の組合せで添加することもできる。
上記界面活性剤が使用される場合、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物における界面活性剤の含有量は、当該レジスト下層膜形成組成物の固形分の、例えば3質量%以下であり、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下である。
次に本発明のレジストパターン形成法について説明する。まず、精密集積回路素子の製造に使用される基板〔例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜又は酸化窒化珪素膜で被覆されたシリコンウエハー等の半導体基板、窒化珪素基板、石英基板、ガラス基板(無アルカリガラス、低アルカリガラス、結晶化ガラスを含む)、ITO膜が形成されたガラス基板〕上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を塗布し、その後、ホットプレート等の加熱手段を用いてベークして硬化させレジスト下層膜を作製する。
塗布後、ベークする条件としては、例えばベーク温度80℃〜250℃、ベーク時間0.3分〜60分間の範囲から適宜選択され、好ましくは例えば、150℃〜250℃、0.5分〜5分間である。このような条件でベークすることにより、ポリマーの構造単位中のヒドロキシ基等の架橋部位と架橋剤が反応して架橋構造が形成される。特に、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物に含まれるポリマーを架橋させることで、架橋ポリマーの架橋密度を高くすることができる。また、レジスト下層膜の膜厚としては、例えば0.001μm〜3.0μmであり、好ましくは0.002μm〜1.0μmであり、より好ましくは0.003μm〜0.5μmである。
次に、レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する。レジスト膜の形成は一般的な方法、すなわち、レジスト溶液のレジスト下層膜上への塗布及びベークによって行うことができる。
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜の上層に塗布されるレジストとしては、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUV、電子線等に感光するものであれば、特に限定はなく、ネガ型、ポジ型いずれも使用できる。当該レジストとしては、例えば、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとを含有するポジ型レジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤とを含有する化学増幅型レジスト、酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とを含有する化学増幅型レジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤とを含有する化学増幅型レジスト、電子線によって分解してアルカリ溶解速度を変化させる基を有するバインダーを含有する非化学増幅型レジスト、電子線によって切断されアルカリ溶解速度を変化させる部位を有するバインダーを含有する非化学増幅型レジストがある。
具体的には、住友化学(株)製、商品名PAR710、同PAR855;JSR(株)製、商品名AR2772JN;信越化学工業(株)製、商品名SEPR430;ダウケミカル社(旧ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ社)製、商品名APEX−Xが挙げられる。また、Proc.SPIE,Vol.3999,330−334(2000)、Proc.SPIE,Vol.3999,357−364(2000)、及びProc.SPIE,Vol.3999,365−374(2000)に記載されているような、含フッ素原子ポリマー系レジストも挙げることができる。
続いて、レジスト下層膜の上層に形成されたレジスト膜に対して、所定のマスク(レチクル)を通して露光する。露光には、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、EUVを使用することができる。但し、電子線露光の場合、マスク(レチクル)を必要としない。また露光後、必要に応じて露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行うこともできる。露光後加熱の条件としては、加熱温度80℃〜150℃、加熱時間0.3分〜60分間の範囲から適宜選択される。
露光後、レジスト膜を現像、リンス及び乾燥することにより良好なレジストパターンが得られる。
ポジ型レジストを用いて形成されるレジスト膜の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第2級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3級アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、前記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第4級アンモニウム塩の水溶液、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液である。
現像の条件としては、現像温度5℃〜50℃、現像時間10秒〜300秒の範囲から適宜選択される。
そして、レジスト膜が前記工程により現像除去されたことにより露出した部分のレジスト下層膜をドライエッチングにより除去し、所望のパターンを基板上に形成することができる。
以下、本発明について合成例及び実施例を挙げて詳述するが、本発明は下記記載に何ら限定されるものではない。
下記合成例1乃至合成例4に示す重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、本明細書ではGPCと略称する。)による測定結果に基づく。測定には東ソー(株)製GPC装置を用い、測定条件は下記のとおりである。
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)
流量:0.6ml/分
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株))
ディテクター:RI
<合成例1:PQMA/HPMA/GBLMA=34/33/33(質量%)>
p−ヒドロキシフェニルメタクリレート(PQMAと略称、昭和高分子株式会社製)2.72g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMAと略称、東京化成工業株式会社製)2.64g及びγ−ブチロラクトンメタクリレート(GBLMAと略称、大阪有機化学工業株式会社製)2.64gを乳酸エチル22.64gに溶解させ、ラジカル重合によりポリマー化した。反応後冷却して、固形分20質量%のポリマー溶液を得た。得られた溶液中のポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量14,400であった。
<合成例2:PQMA/HPMA/GBLMA=20/47/33(質量%)>
p−ヒドロキシフェニルメタクリレート(PQMAと略称、昭和高分子株式会社製)1.60g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMAと略称、東京化成工業株式会社製)3.76g及びγ−ブチロラクトンメタクリレート(GBLMAと略称、大阪有機化学工業株式会社製)2.64gを乳酸エチル22.64gに溶解させ、ラジカル重合によりポリマー化した。反応後冷却して、固形分20質量%のポリマー溶液を得た。得られた溶液中のポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量14,700であった。
<合成例3:PQMA/HPMA/GBLMA=50/17/33(質量%)>
p−ヒドロキシフェニルメタクリレート(PQMAと略称、昭和高分子株式会社製)4.00g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMAと略称、東京化成工業株式会社製)1.36g及びγ−ブチロラクトンメタクリレート(GBLMAと略称、大阪有機化学工業株式会社製)2.64gを乳酸エチル22.64gに溶解させ、ラジカル重合によりポリマー化した。反応後冷却して、固形分20質量%のポリマー溶液を得た。得られた溶液中のポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量15,100であった。
<合成例4:PQMA/HPMA/OTDMA=34/33/33(質量%)>
p−ヒドロキシフェニルメタクリレート(PQMAと略称、昭和高分子株式会社製)2.72g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(HPMAと略称、東京化成工業株式会社製)2.64g及び、8−又は9−メタクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(OTDMAと略称、三菱レイヨン株式会社製)2.64gを乳酸エチル22.64gに溶解させ、ラジカル重合によりポリマー化した。反応後冷却して、固形分20質量%のポリマー溶液を得た。得られた溶液中のポリマーのGPC分析を行ったところ、標準ポリスチレン換算にて重量平均分子量14,800であった。
<実施例1>
前記合成例1で得たポリマー1gを含有する溶液5gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ株式会社、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.25g及びピリジニウム−p−トルエンスルホナート0.0156gを混合し、この混合物を乳酸エチル20.43g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.47gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
<実施例2>
前記合成例2で得たポリマー1gを含有する溶液5gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ株式会社、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.25g及びピリジニウム−p−トルエンスルホナート0.0156gを混合し、この混合物を乳酸エチル20.43g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.47gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
<実施例3>
前記合成例3で得たポリマー1gを含有する溶液5gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ株式会社、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.25g及びピリジニウム−p−トルエンスルホナート0.0156gを混合し、この混合物を乳酸エチル20.43g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.47gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
<実施例4>
前記合成例4で得たポリマー1gを含有する溶液5gに、テトラメトキシメチルグリコールウリル(日本サイテックインダストリーズ株式会社、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.25g及びピリジニウム−p−トルエンスルホナート0.0156gを混合し、この混合物を乳酸エチル20.43g及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.47gに溶解させ溶液とした。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ過して、レジスト下層膜形成組成物を調製した。
<比較例1>
下記式(4)で表される共重合体をポリマーとして含み、さらに添加物として下記式(5)で表される架橋剤、及びピリジニウム−p−トルエンスルホナートを含むレジスト下層膜形成組成物を用意した。
Figure 2012081619
Figure 2012081619
〔レジストとのインターミキシング試験〕
本発明の実施例1乃至実施例4で調製したレジスト下層膜形成組成物、及び比較例1で示したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピナーを用いてシリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上で、205℃で1分間ベークし、レジスト下層膜(膜厚0.10μm)を形成した。
このレジスト下層膜の上層に、市販のレジスト溶液(住友化学株式会社製、商品名:PAR855)を、スピナーを用いて塗布し、ホットプレート上で100℃にて1分間ベークすることによりレジスト膜(120nm)を形成した。露光装置を用いて露光した後、露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を105℃で1分間行った。そのレジスト膜を現像及びリンス処理した後、レジスト下層膜の膜厚を測定し、実施例1乃至実施例4で調製したレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜とレジスト膜とのインターミキシングが起こらないことを確認した。
〔ドライエッチング速度の測定〕
本発明の実施例1乃至実施例4で調製したレジスト下層膜形成組成物、及び比較例1で示したレジスト下層膜形成組成物を、それぞれスピナーを用いてシリコンウエハー上に塗布した。ホットプレート上で、205℃で1分間加熱し、レジスト下層膜を形成した。そして、日本サイエンティフィック社製、RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下でドライエッチング速度を測定した。
レジスト溶液(住友化学株式会社製、商品名:PAR710)を、スピナーを用いてシリコンウエハー上に塗布し、前述と同様の方法によりレジスト膜を形成した。そして日本サイエンティフィック社製、RIEシステムES401を用い、ドライエッチングガスとしてCF4を使用した条件下でドライエッチング速度を測定した。
実施例1乃至実施例4及び比較例1の各レジスト下層膜形成組成物から得られた5種類のレジスト下層膜と、上記住友化学株式会社製レジスト溶液から得られたレジスト膜のドライエッチング速度との比較を行った。レジスト膜のドライエッチング速度に対するレジスト下層膜のドライエッチング速度の比(ドライエッチング速度の選択比)を表1に示す。各実施例のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜は、比較例1のレジスト下層膜形成組成物から得られたレジスト下層膜よりも、ドライエッチング速度の選択比は大きい値となった。
Figure 2012081619
〔レジストパターンの形成〕
シリコンウエハー上に、本発明の実施例1で調製したレジスト下層膜形成組成物をスピンコートし、205℃で1分間加熱することにより、レジスト下層膜を形成した。そのレジスト下層膜上に、EUV用レジスト溶液(メタクリレート樹脂系レジスト)をスピンコートし、加熱を行い、レジスト膜を形成した。EUV露光装置(ASML社製EUV−ADT)を用い、NA=0.25、σ=0.5の条件で露光した。露光後、PEBを行い、クーリングプレート上で室温まで冷却し、現像及びリンス処理をし、レジストパターンを形成した。評価は、30nmのラインアンドスペースの形成可否、パターン上面からの観察によるパターンのラインエッジラフネス(LER)の大小により行った。
比較例2として、レジスト下層膜を形成する代わりに、シリコンウエハーにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理を施した基板を用いて上記と同じ試験を行った。
本明細書では、ラインアンドスペースのラインパターンにおいて、基板に垂直方向の断面が矩形形状である場合を“良好”、前記断面がテーパー(台形状)又は裾引き形状である場合を“可”と評価し、一方パターンの倒壊または解像不良によりラインアンドスペースが形成されたとはいえない場合を“不可”と評価する。
LERの測定は、Critical Dimension Scanning Electron Microscopy(CD−SEM)を用い、パターンエッジ位置を上部から二次元的に検出し、その位置のばらつきをLERとして定量化する。LERが小さいほどばらつきがが少なく好ましい。具体的には、CD−SEMで検出されるホワイトバンド幅を用いて、パターン底部から上面までの高さの70%の部位の線幅を400ポイント測長し、それらの値の3σをLER値とした。ここで、σは標準偏差を表す。
フォーカス深度(DOF)の測定は、最適フォーカス位置を基準としてフォーカスの位置を20nmステップで上下にずらしながら露光を行い、その後現像及びリンス処理によりレジストパターンを形成したラインアンドスペースを用いて行った。ラインパターン幅の許容範囲を目的とするパターン幅の±10%とし、パターン倒壊またはパターン変形のないフォーカス範囲をDOFマージンとした。
Figure 2012081619
Figure 2012081619
表2に示すとおり、本発明の実施例1で調製したレジスト下層膜形成組成物を用いた場合、比較例2の場合と比較してLERの値が小さく、製造工程におけるパターン寸法精度が高いことが確認された。LER値は通常、4.0nm以下であることが望ましい。表2中、“>4.5”とは、LER値が4.5nmより大きいという意味である。さらに、表3に示すとおり、本発明の実施例1で得たレジスト下層膜形成組成物を用いた場合、30nm及び28nmという微細なラインパターン幅でも十分なDOFマージンを有することが確認された。

Claims (5)

  1. 下記式(1)及び式(2)で表される構造単位を有するポリマー、架橋剤及び溶剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
    Figure 2012081619
    (式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表し、L1は単結合、又は直鎖状若しくは分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基を有する2価の連結基を表し、Aはヒドロキシ基を含む少なくとも一つの置換基を有する芳香環基を表し、Dは直鎖状又は分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のヒドロキシアルキル基を表す。)
  2. 前記ポリマーが下記式(3)で表される構造単位をさらに有する共重合体である、請求項1に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
    Figure 2012081619
    (式中、R3は水素原子又はメチル基を表し、L2は単結合又は直鎖状若しくは分岐鎖状の炭素原子数1乃至13のアルキレン基を表し、Eはラクトン環を含む基又はアダマンタン環を含む基を表す。)
  3. 架橋触媒をさらに含む請求項1又は請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程、前記露光後に前記レジスト膜を現像液によって現像する工程を含む、レジストパターンの形成方法。
  5. 前記露光は極端紫外線を用いて行われる請求項4に記載のレジストパターンの形成方法。
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