JPWO2010089991A1 - リチウム二次電池用ファイバー電極及びその製造方法並びにファイバー電極を備えたリチウム二次電池 - Google Patents
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Abstract
Description
1.リチウム二次電池用ファイバー正極及びその製造方法並びにファイバー正極を備えたリチウム二次電池
[リチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法 ]
(1) リチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法は、
(a)炭素繊維集電体上に、遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜を円環状に形成する工程と、
(b)上記の炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜が円環状に形成された物を、密閉された系内で酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む溶液中で100〜250℃で熱処理し、炭素繊維集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る工程とを備えることを特徴としている。
(2) 工程(a)が、電解析出法により、炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物皮膜又は遷移金属水酸化物皮膜を円環状に形成する工程であることが好ましい。
(3) 工程(a)が、電気めっき法により、炭素繊維集電体上に遷移金属皮膜を円環状に形成し、その後酸化雰囲気下で500〜1000℃で高温酸化処理することで,遷移金属酸化物皮膜を形成する工程であることが好ましい。
(4) 工程(a)が、導電助剤を共析させる方法で、電解析出浴に導電助剤を分散し、析出皮膜に導電助剤を含有させる工程であることが好ましい。
(5) 工程(a)が、導電助剤を共析させる方法で、電気めっき浴に導電助剤を分散し、析出皮膜に導電助剤を含有させる工程であることが好ましい。
(6) 工程(b)における密閉された系内での熱処理が、ソルボサーマル処理であることが好ましい。
(7) 炭素繊維集電体にAl皮膜が形成されていることが好ましい。
(8) 上記Al皮膜の厚さが0.1〜1μmであることが好ましい。
(9) 炭素繊維集電体の直径が1〜100μmであることが好ましい。
(10)遷移金属酸化物が、式(1):MaOb
(式(1)中、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属であり、1≦a≦3、1≦b≦5である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2):LidMeOc
(式(2)中、2≦c≦5、0<d≦2、1≦e≦5であり、Mは式(1)と同じである)で表されることが好ましい。
(11)遷移金属酸化物が、Mn3O4であり、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2−1):Lid1Mne1Oc1
(式(2−1)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c1≦4、0<d1≦2、1≦e1≦2である)で表されることが好ましい。
(12)遷移金属酸化物が、式(1−2):(Mn1-XAX)3O4
(式(1−2)中、Aは、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Sr、Y、Zr、及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、0.05≦x≦0.25である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2−2):Lid2(Mn1-yAy)e2Oc2
(式(2−2)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c2≦4、0<d2≦2、1≦e2≦2、0.05≦y≦0.25であり、Aは式(1−2)と同じである)で表されることが好ましい。
[リチウム二次電池用ファイバー正極]
(13)リチウム二次電池用ファイバー正極は、上記のいずれかに記載の製造方法により製造されることが好ましい。
(14)上記のいずれかに記載の製造方法により製造されるリチウム二次電池用ファイバー正極は、リチウムドープした遷移金属酸化物が、炭素繊維集電体の表面に対して垂直方向にフレーク状に形成されている多孔性物質であることが好ましい。
(15)上記のフレーク状に形成されている多孔性物質であるリチウムドープした遷移金属酸化物は、厚みが5〜600nm、幅が0.1〜10μm、長さが0.1〜10μmであることが好ましい。
(16)上記のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法により製造される、炭素繊維集電体上に円環状に形成されるリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜上にセパレータ層を形成することによって、ファイバー正極とセパレータの積層体を得ることが好ましい。
[リチウム二次電池]
(17)リチウム二次電池は、上記のリチウム二次電池用ファイバー正極と電解質と負極とを備えることが好ましい。
2.リチウム二次電池用ファイバー負極及びその製造方法並びにファイバー負極を備えたリチウム二次電池
[リチウム二次電池用ファイバー負極]
(18)リチウム二次電池用ファイバー負極は、
(c)炭素繊維集電体と、
(d)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成されたSn酸化物及びMXOyの複合層からなる外側層と、
(e)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、Sn合金からなるリチウム吸蔵能を有する中間層とを有することを特徴としている。
((d)のMXOy中、Mは、Fe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属原子であり、xは0<x<3であり、酸素原子Oの数yは、金属原子Mと酸素原子Oとの化学結合における化学量論に基づく酸素原子Oの数をwとしたとき、0≦y≦wである。)
(19)上記中間層のSn合金層が、Sn以外の合金成分としてFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属成分を含むSn合金めっき層であることが好ましい。
(20)上記中間層がCuSn合金の層であって、外側層がSn及びCuの酸化物の複合層であることが好ましい。
(21)上記中間層がCu3Snの層であって、外側層がSnO2及びCu2Oの複合層であることが好ましい。
(22)上記中間層及び外側層の合計厚さが、1〜10μmであることが好ましい。
(23)炭素繊維は、単繊維の直径が1〜100μmであることが好ましい。
(24)炭素繊維は、単繊維100〜5000本が束になった状態であることが好ましい。
(25)炭素繊維は、単繊維50〜1000本が撚られた状態であることが好ましい。
(26)上記中間層及び外側層が、導電剤及び/又はバインダを有することが好ましい。
(27)上記導電剤がカーボンブラックであることが好ましい。
(28)上記バインダがポリテトラフルオロエチレンであることが好ましい。
(29)上記のいずれかに記載の外側層上にセパレータ層を形成することによって、ファイバー負極とセパレータの積層体を得ることが好ましい。
(30)充電後のリチウム二次電池用ファイバー負極は、
(c)炭素繊維集電体と、
(f)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成され、Li2Oマトリックス中にFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属及びLi4.4Snが分散した層からなる外側層と、
(g)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、リチウム放出能を有する中間層とを有することを特徴としている。
(31)放電後のリチウム二次電池用ファイバー負極は、
(c)炭素繊維集電体と
(h)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成され、Li2Oマトリックス中にFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属及びSn、又はSn合金が分散した層からなる外側層と、
(i)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、リチウム吸蔵能を有する中間層とを有することを特徴としている。
[リチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法]
(32)リチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法は、
炭素繊維集電体上に、電気めっき法によって、Fe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属皮膜並びにSn皮膜、又はSn合金皮膜を形成した後に、微量酸素雰囲気下、350〜650℃で加熱処理を行うことを特徴としている。
(33)上記電気めっき浴に導電剤及び/又はバインダを分散させて、炭素繊維集電体上に、導電剤及び/又はバインダを共析めっきさせることが好ましい。
(34)上記リチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法で製造された負極にリチウムをプリドープすることが好ましい。
[リチウム二次電池]
(35)リチウム二次電池は、上記のリチウム二次電池用ファイバー負極と電解質と正極とを備えることが好ましい。
(36)リチウム二次電池は、上記のリチウム二次電池用ファイバー負極と上記のリチウム二次電池用ファイバー正極と電解質を備えることが好ましい。
1.リチウム二次電池用ファイバー正極及びその製造方法
本発明のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法は、
(a)炭素繊維集電体上に、遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜を円環状に形成する工程と、
(b)上記の炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜が円環状に形成された物を、密閉された系内で酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む溶液中で100〜250℃で熱処理し、炭素繊維集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る工程とを備えることを特徴としている。
[工程(a)]
工程(a)では、炭素繊維集電体上に、遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜を円環状に形成する。
[炭素繊維集電体]
集電体を板状、箔状等ではなく、細い円柱状の導電性繊維にすると、工程(b)において、各々の繊維上に円環状の活物質層が形成される。この場合、活物質層が閉じた円環を形成しているため、充放電に伴う体積変化が抑制され、膨張と収縮を繰り返した場合でも、板状電極と比べて、活物質層の剥離と脱落が起こりにくく、充放電サイクル寿命の向上と出力特性の向上等の利点が見込まれる。さらに、この繊維を束にすることにより、繊維同士が互いに圧着され、活物質の脱落防止にさらに効果的となる。
非水溶液系の電解めっき法によれば、めっき浴に炭素繊維集電体が接触さえしていれば、たとえ複雑で入り組んだ形状を持つ炭素繊維群にも、均一にAl皮膜を形成することができる。
[遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物]
遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物としては、上記炭素繊維集電体上に皮膜を形成できるものであれば特に制限されないが、例えば、TiO、Ti2O3、TiO2、V2O3、V2O5、CrO、Cr2O3、CrO2、MnO、Mn3O4、Mn2O3、MnO2、MnO3、FeO、Fe3O4、Fe2O3、CoO、Co2O3、Co3O4、CoO2、NiO、Ni3O4、Ni2O3、NiO2、Cu2O、CuO、ZnO等が挙げられ、これらの水和酸化物及び水酸化物等が使用できる。
[円環状皮膜の形成]
炭素繊維集電体上に、遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜を円環状に形成する方法としては、特に制限されるわけではないが、スラリー法、物理的薄膜形成法、エアロゾルデポジション法、電気めっき法、電解析出法等が挙げられる。以下、それぞれの形成方法について説明する。
[工程(b)]
次に、工程(b)では、炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜が円環状に形成された物を、密閉された系内で酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む溶液中で100〜250℃で熱処理し、炭素繊維集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る。
(式(1)中、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属であり、1≦a≦3、1≦b≦5である)で表される遷移金属酸化物皮膜を形成した後、これを酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む溶液中で100〜250℃で熱処理することで、炭素繊維集電体上に形成された遷移金属酸化物はリチウム変性し、
式(2):LidMeOc
(式(2)中、2≦c≦5、0<d≦2、1≦e≦5であり、Mは式(1)と同じである)で表されるリチウムドープされた遷移金属酸化物となる。
(式(2−1)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c1≦4、0<d1≦2、1≦e1≦2である)で表されるものとなる。
(式(1−2)中、Aは、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Sr、Y、Zr及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、0.05≦x≦0.25である)で表される遷移金属酸化物皮膜を形成し、
その後リチウムドープすることで、式(2−2):Lid2(Mn1-yAy)e2Oc2
(式(2−2)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c2≦4、0<d2≦2、1≦e2≦2、0.05≦y≦0.25であり、Aは式(1−2)と同じである)で表されるリチウムドープされた遷移金属酸化物の皮膜を形成する。
[酸化剤と還元剤]
酸化剤は、酸化力を有していればよく、例えば、空気、酸素、オゾン、塩素、臭素、塩素酸塩、ペルオキソ二硫酸塩、次亜塩素酸塩、過酸化水素水等が挙げられ、特に次亜塩素酸塩が好ましく、さらに次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
[熱処理]
工程(b)の熱処理の際には、酸化剤又は還元剤およびリチウムイオンを含む溶液がアルカリ性条件下にある場合は、そのまま加熱してもよいが、酸性条件下、特にpH値(水素イオン濃度指数)が小さい場合は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ;アンモニアガス、アンモニア水等のアンモニア化合物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム等の炭酸アルカリ化合物等を添加してpH値を上昇させて加熱するとよい。
リコール及びこれらの組み合わせ等の有機溶媒、イミダゾール塩系イオン性液体、ピリジニウム塩系イオン性液体、又はオニウム塩系イオン性液体等のイオン性液体等が使用される。特に、塩化コリン等のように常温では固体だが、温度を上げると液体になる物質を反応場としてもよい。なお、液体として水を使用するものを、特に水熱合成と呼び、本発明では、環境面、作業の容易性、コスト等の点から、この水熱合成が好ましい。
2.リチウム二次電池用ファイバー負極及びその製造方法
本発明のリチウム二次電池用ファイバー負極を用いたリチウム二次電池によれば、Sn(スズ)の存在により、高い充放電容量を有する。
[炭素繊維集電体]
本発明に用いる炭素繊維集電体は、直径1〜100μmの炭素繊維であるのが好ましい。特許文献3にも記載されているように、周知の箔状の集電体では、190℃を超えるとめっき層が剥離する。より好ましい炭素繊維の直径は、5〜10μmである。理由は上記のファイバー正極と同様であり、炭素繊維の直径が1μm未満のように小さい場合には、その機械的強度や電気伝導性の低下が問題になり、電極作製が困難である。一方、炭素繊維の直径が100μmを超える場合、曲率低下によって活物質層に歪みが生じやすく、剥離や脱落が生じやすくなるほか、電極の嵩の増大による体積当たりの活物質充填量の低下も問題になる。また、ファイバー負極を作製する場合でも、用いる炭素繊維は単繊維でもよいし、複数の単繊維を集合させたものも有効である。
[Sn合金からなる中間層、Sn酸化物及びMXOyの複合層からなる外側層]
本発明のリチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法において、炭素繊維集電体上に、電気めっき法によって、Fe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属(以下、金属Mともいう)めっき層並びにSnめっき層、又はSn合金めっき層を形成した後に、加熱処理することにより、炭素繊維の表面に被覆された該金属Mめっき層とSnめっき層、又はSn合金めっき層が合金化する。微量酸素雰囲気中でさらに温度を上げると、合金化した皮膜(めっき層)は外周から徐々に酸化が始まり、Sn酸化物及びMxOyの複合層に変化する。この際、金属原子Mの数xは0<x<3であり、また酸素原子Oの数yは、金属原子Mと酸素原子Oとの化学結合における化学量論に基づく酸素原子Oの数をwとしたとき、0≦y≦wである。金属原子Mとしては、Cu及びNiが好ましい。
[加熱処理]
金属M皮膜とSn皮膜、又はSn合金皮膜を形成した後、さらに300℃以下で加熱処理を施すと、Snと金属Mが合金化する。例えば、金属MがCuの場合、SnとCuが合金化し、Cu6Sn5及び/又はCu3Snが得られる。しかし、この際に得られる負極は合金化しただけで表面が酸化されていない。これに、微量酸素雰囲気中で300℃を超える温度で加熱処理を施すと、Sn、金属M、SnM合金が酸化する。例えば、金属MがCuの場合、Sn、Cu、Cu6Sn5及びCu3Snなどが酸化され、SnO2とCu2Oが生成する。
3.ファイバー正極およびファイバー負極を備えたリチウム二次電池
本発明のファイバー正極および/またはファイバー負極を用いて得られるリチウム二次電池は、電解質がリチウムイオンを含有する必要があることから、その電解質塩としては、リチウム塩が好適である。このリチウム塩としては、特に制限されないが、具体的には、ヘキサフルオロリン酸リチウム、過塩素酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウムなどが挙げられ、これらのうちから1種又は2種以上のものを用いることができる。上記リチウム塩は、電気陰性度が高くイオン化しやすいことから、充放電サイクル特性に優れ、二次電池の充放電容量を向上させることができる。
1.ファイバー正極に関する製造例、実施例および試験例
《製造例1》:(電解析出法)Mn3O4/炭素繊維
まず、電析浴にMn(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)を用い、作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。電解析出条件としては、定電流密度50mA/cm2で10分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、100℃で24時間以上乾燥させ、炭素繊維にMn3O4を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4を被覆しただけでは正極として機能はしない。製造例1の電極のSEM写真を図2に示す。
《製造例2》:(電解析出法)NiO/炭素繊維
まず、電析浴にNi(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)を用い、作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。電解析出条件としては、定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、130℃で24時間以上乾燥させ、炭素繊維にNiOを被覆した電極を得た。なお、NiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
《製造例3》:(電解析出法)Mn3O4+NiO/炭素繊維
電解析出法によって、Mn3O4及びNiOを被覆するため、電析浴にはMn(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)及びNi(NO3)2水溶液(0.03mol/liter)の混合物を用いた。作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、130℃で24時間以上乾燥させ、炭素繊維にMn3O4及びNiOを被覆した電極を得た。なお、Mn3O4及びNiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
《製造例4》:(電気めっき法)NiO/炭素繊維
まず、電気めっき浴に硫酸ニッケル水溶液(0.3mol/liter)を用い、作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。電気めっき条件としては、定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、酸素雰囲気下、650℃で24時間以上酸化処理し、炭素繊維にNiOを被覆した電極を得た。なお、NiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
《製造例5》:(電解析出法)Mn3O4+NiO/Al被覆炭素繊維
まず、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドと塩化アルミニウムとを1mol:2molの割合で混合し、常温溶融塩を作製した。これを、Alめっき浴として用い、作用極へ炭素繊維(直径6μm)、対極へアルミニウム箔を用い、炭素繊維表面に約0.1μmのアルミニウムを被覆させた。めっき条件としては、定電流密度10mA/cm2で10分間めっきした。
《製造例6》:(電解析出法)Mn3O4+Al2O3/炭素繊維
電解析出法によって、Mn3O4及びAl2O3を被覆するため、電析浴にはMn(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)及びAl(NO3)3水溶液(0.03mol/liter)の混合物を用いた。作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。定電流密度50mA/cm2で10分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、70℃で24時間以上乾燥させ、炭素繊維にMn3O4及びAl2O3を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4及びAl2O3を被覆しただけでは正極として機能はしない。
《製造例7》:(電解析出法)Mn3O4+Al2O3+KB/炭素繊維
電解析出法によって、Mn3O4及びAl2O3を被覆するため、電析浴にはMn(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)及びAl(NO3)3水溶液(0.03mol/liter)の混合物にケッチェンブラック(KB)を1wt%、トリトン(界面活性剤)を0.5wt%添加したものを用いた。作用極には炭素繊維(直径6μm)を用い、対極には白金箔を用いた。スターラーで電析浴をかき混ぜながら、定電流密度50mA/cm2で10分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、70℃で24時間以上乾燥させ、炭素繊維にMn3O4及びAl2O3を被覆し、KBが共析した電極を得た。なお、Mn3O4及びAl2O3を被覆しただけでは正極として機能はしない。
《参考製造例8》:(電解析出法)Mn3O4/Al箔(板状の集電体)
まず、電析浴にMn(NO3)2水溶液(0.3mol/liter)を用い、作用極には板状の集電体であるAl箔(厚み20μm)を用い、対極には白金箔を用いた。電解析出条件としては、定電流密度50mA/cm2で10分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、100℃で24時間以上乾燥させ、Al箔にMn3O4を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4を被覆しただけでは正極として機能はしない。
《実施例1》:(水熱合成法)LiMnO2+Mn(OH)2/炭素繊維
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、0.5酸化当量の酸素ガス(8mg/liter)を加えた水酸化リチウム水溶液中に製造例1の電極を浸漬し、110℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例1のファイバー正極を得た。
《実施例2》:(水熱合成法)LiMnO2/炭素繊維
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、1酸化当量の次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.01mol/liter)を加えた水酸化リチウム水溶液中に製造例1の電極を浸漬し、130℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例2のファイバー正極を得た。
《実施例3》:(水熱合成法)LiMn2O4/炭素繊維
以下の実施例3−1〜3−5のように、酸化当量を変化させ、炭素繊維集電体上に、LiMn2O4の皮膜を形成したファイバー正極を得た。
《実施例3−1》:1.5酸化当量
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、1.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.02mol/liter)中に製造例1の電極を浸漬し、110℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例3−1のファイバー正極を得た。
《実施例3−2》:2酸化当量
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、2酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.04mol/liter)中に製造例1の電極を浸漬し、110℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例3−2のファイバー正極を得た。
《実施例3−3》:2.5酸化当量
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、2.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウム:0.06mol/liter)中に製造例1の電極を浸漬し、110℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例3−3のファイバー正極を得た。
《実施例3−4》:3酸化当量
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、3酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウム:0.08mol/liter)中に製造例1の電極を浸漬し、110℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例3−4のファイバー正極を得た。
《実施例3−5》:3.5酸化当量
製造例1で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、3.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.1mol/liter)中に製造例1の電極を浸漬し、125℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例3−5のファイバー正極を得た。
《実施例4》:(水熱合成法)LiNiO2+Ni(OH)2/炭素繊維
製造例2で炭素繊維集電体上に形成されたNiOを1当量として、1酸化当量の過酸化水素水を加えた水酸化リチウム水溶液中(過酸化水素の濃度:0.005mol/liter)に製造例2の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例4のファイバー正極を得た。
《実施例5》:(水熱合成法)LiNiO2/炭素繊維
製造例2で炭素繊維集電体上に形成されたNiOを1当量として、2酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液中(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.04mol/liter)に製造例2の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例5のファイバー正極を得た。
《実施例6》:(水熱合成法)LiMn1.9Ni0.1O4/炭素繊維
製造例3で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4及びNiOを合計1当量として、1.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.02mol/liter)中に製造例3の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例6のファイバー正極を得た。
《実施例7》:(水熱合成法)LiNiO2+Ni(OH)2/炭素繊維
製造例4で炭素繊維集電体上に形成されたNiOを1当量として、1酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.01mol/liter)中に製造例4の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例7のファイバー正極を得た。
《実施例8》:(水熱合成法)LiMn1.9Ni0.1O4/Al被覆炭素繊維
製造例5でAl被覆炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4及びNiOを合計1当量として、1.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウム(0.02mol/liter)を加えた水酸化リチウム水溶液中に製造例5の電極を浸漬し、130℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例8のファイバー正極を得た。
《実施例9》:(水熱合成法)LiMn1.9Al0.1O4/炭素繊維
製造例6で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4及びAl2O3を合計1当量として、1.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液中(0.02mol/liter)に製造例6の電極を浸漬し、130℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例9のファイバー正極を得た。
《実施例10》:(水熱合成法)LiMn1.9Al0.1O4+KB/炭素繊維
製造例7で炭素繊維集電体上に形成されたMn3O4及びAl2O3を合計1当量として、1.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液中(0.02mol/liter)に製造例7の電極を浸漬し、130℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例10のファイバー正極を得た。
《実施例11》:(ソルボサーマル法)LiMnO2/炭素繊維
製造例1で得られた炭素繊維集電体にMn3O4が被覆された電極を、空気雰囲気下、塩化コリン、尿素及び水酸化リチウムの混合粉末中に埋め、150℃で20時間の条件下で、ソルボサーマル処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、実施例11のファイバー正極を得た。
《比較例1》:(水熱合成法)LiMnO2/Al箔
参考製造例8でAl箔集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、1酸化当量の次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ナトリウムの濃度:0.01mol/liter)を加えた水酸化リチウム水溶液中に参考製造例8の電極を浸漬し、130℃で20時間の条件下で水熱合成を行った。その後、電極を水洗いし、110℃で24時間以上減圧乾燥を行い、比較例1の板状正極を得た。
《試験例1》:ファイバー正極の観察
[X線回折]
実施例2、3−5及び4のX線回折パターンを図3に示す。なお、参考として、熱処理を施していない製造例1及び2も同図に示した。
[走査電子顕微鏡]
図7に実施例2のファイバー正極のSEM(走査電子顕微鏡)写真を示す。図7から明らかなように、炭素繊維集電体に多孔質の物質が付着し、層を形成していることがわかる。この層は、フレーク形状を有する活物質粒子が集電体に対して垂直方向に形成して構成されている。また、このフレーク状粒子は互いに重なり合い、その重なった場所を起点として、そこからさらに新たなフレーク状の粒子が形成している。よって、フレーク状の粒子が凝集した集合体を形成することで、多孔質の活物質層が形成されたものと思われる。拡大して観察したところ、厚み約100nm、幅約1.5μm、長さ約2μmのフレーク状の粒子が、凝集して電極を被覆していたことが分かった。先のX線回折パターン測定の結果より明らかなように、実施例2の活物質層はマンガン酸リチウムを主成分としている。すなわち、図7に示した多孔質な層は、LiMnO2である。
《試験例2》:電池試験
実施例1〜11の各サンプルを試験極とし、金属リチウム箔を対極として用い、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを体積比1:1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/literの濃度で溶解した溶液を用いて、2極式評価セルを作製し、充放電試験を行った。試験はカットオフ電圧で制御し、0.2Cに相当する充放電電流で行った。
2.ファイバー負極に関する実施例
《実施例12、13及び比較例2〜7》(Cuめっき後にSnめっき)
単繊維の直径が8μmのカーボンファイバー(炭素繊維)上に、電気めっき法によって厚さ約1μmの銅めっき皮膜を形成し、その上に厚さ約2μmのSnめっき皮膜を形成した。
《実施例14及び比較例8〜10》(CuSn合金めっき)
単繊維の直径が8μmのカーボンファイバー(炭素繊維)上に、電気めっき法によって厚さ約3μmのCuSn合金めっき皮膜を形成した。
[充放電後の電極構造(実施例12、14)]
充電後の実施例12と実施例14の電池を解体して電極構造を調べたところ、新たにCuとLi4.4SnとLi2Oが観測された。
《実施例15〜22》(CuSn合金共析)
CuSnめっき液に導電剤及び/又はバインダを分散させ、単繊維の直径が8μmの炭素繊維上に、電気めっき法によって厚さ約3μmの導電剤及び/又はバインダを含むCuSn合金皮膜を形成した(共析)。形成した合金皮膜の組成は下記表6に記載の通りである。
した溶媒にLiPF6を1mol/literの濃度で溶解した溶液を用いて、2極式評価セルを作製し、充放電試験を行った。試験はカットオフ電圧で制御し、0.2Cに相当する充放電電流で行った。ここで、Sn極にLiが挿入される反応を充電、Liが放出される反応を放電とした。実施例15〜22の充放電試験結果を、下記表7に示す。
3.ファイバー正極とファイバー負極を組み合わせて得られる二次電池に関する実施例
《実施例23》
実施例9で得られたファイバー正極と実施例12で得られたファイバー負極の間にポリエチレン製の微多孔膜セパレータを挟み、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を体積比1:1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/literの濃度で溶解した溶液を用いて、2極式評価セルを作製し、充放電試験を行った。なお、ファイバー負極については、不可逆容量分のLiをプリドープしたものを用いた。図32は、実施例23の2極式評価セルの概略構成を示す平面図であり、3はセル外壁、4はファイバー正極、5はファイバー負極、6aは微多孔膜セパレータ、7は電解液を示す。各ファイバー正極4は正極端子(図示せず)に接続されており、各ファイバー負極5は負極端子(図示せず)に接続されている。
《実施例24》
実施例9で得られたファイバー正極と実施例12で得られたファイバー負極のそれぞれをSiO2の微粉末(直径30nm以下のもの)を分散させたポリエチレン溶解液に含浸し、乾燥させた。その後、ファイバー正極とファイバー負極を、90℃の30wt%LiOH水溶液に3時間浸漬し、ファイバー正極上とファイバー負極上に、それぞれポリエチレン多孔膜のセパレータを形成した。その後、ファイバー負極については、不可逆容量のLiをプリドープした。このようにして得られたファイバー正極とセパレータの積層体と、ファイバー負極とセパレータの積層体とを組み合わせ、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を体積比1:1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/literの濃度で溶解した溶液を用いて、2極式評価セルを作製し、充放電試験を行った。図33は、実施例24の2極式評価セルの概略構成図であり、3はセル外壁、4はファイバー正極、5はファイバー負極、6bはセパレータ、7は電解液を示す。各ファイバー正極4は正極端子(図示せず)に接続されており、各ファイバー負極5は負極端子(図示せず)に接続されている。
[充放電試験結果(実施例23、24)]
実施例23と24の充放電試験を行って結果、高率放電時の容量と中間放電電圧を下記表8に示す。試験はカットオフ電圧で制御し、充電は0.2Cに相当する電流で行い、放電は0.5C〜300Cに相当する電流で行った。ここで、Sn極にLiが挿入される反応を充電、Liが放出される反応を放電とした。
〈参考発明例〉
次に、参考発明例として、リチウム二次電池の正極として好適な、リチウムドープされた遷移金属酸化物を主活物質とする正極及びその製造方法を提供すること、特に、触媒粒子の活性面積の低下を抑え、長期耐久性に優れ、高い電流密度での充放電可能なリチウムドープされた遷移金属酸化物正極を安価に量産する方法を提供することについて、本発明者等は鋭意研究した結果、集電体へ遷移金属酸化物皮膜を形成した後、これを酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む水溶液中で100〜400℃で水熱処理を施すことで、リチウムドープされた遷移金属酸化物を主体活物質とするリチウム二次電池用正極を得ることに成功したので、以下に説明する。
(X)集電体上に遷移金属酸化物皮膜を形成する工程と、
(Y)遷移金属酸化物皮膜が形成された集電体を、酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む水溶液中で100〜400℃で水熱処理し、集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る工程とを備えることを特徴としている。
(式(3)中、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属であり、1≦a≦3、1≦b≦5である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(4):LidMeOc
(式(4)中、2≦c≦5、0<d≦2、1≦e≦5であり、Mは式(3)と同じである)で表されることが好ましい。
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(4−1):Lid1Mne1Oc1
(式(4−1)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c1≦4、0<d1≦2、1≦e1≦2である)
で表されることが好ましい。
(式(3−2)中、Aは、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Sr、Y、Zr、In、Sn及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、0.05≦x≦0.25である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(4−2):Lid2(Mn1-yAy)e2Oc2
(式(4−2)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c2≦4、0<d2≦2、1≦e2≦2、0.05≦y≦0.25であり、Aは式(3−2)と同じである)で表されることが好ましい。
(X)集電体上に遷移金属酸化物皮膜を形成する工程と、
(Y)遷移金属酸化物皮膜が形成された集電体を、酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む水溶液中で100〜400℃で水熱処理し、集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る工程とを備えることを特徴としている。
(式(3)中、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属であり、1≦a≦3、1≦b≦5である)で表される遷移金属酸化物皮膜を形成した後、これを酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む水溶液中で水熱処理することで、集電体上に形成された遷移金属酸化物はリチウム変性し、 式(4):LidMeOc
(式(4)中、2≦c≦5、0<d≦2、1≦e≦5であり、Mは式(3)と同じである)で表されるリチウムドープされた遷移金属酸化物となる。
(式(4−1)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c1≦4、0<d1≦2、1≦e1≦2である)で表されるものとなる。
(式(3−2)中、Aは、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Sr、Y、Zr、In、Sn及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、0.05≦x≦0.25である)で表される遷移金属酸化物皮膜を形成し、
その後リチウムドープすることで、式(4−2):Lid2(Mn1-yAy)e2Oc2
(式(4−2)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c2≦4、0<d2≦2、1≦e2≦2、0.05≦y≦0.25であり、Aは式(3−2)と同じである)で表されるリチウムドープされた遷移金属酸化物の皮膜を形成する。
〈参考製造例1〉:(電解析出法)Mn3O4/アルミニウム箔
まず、電析浴にMn(NO3)2水溶液(0.25mol/liter)を用い、作用極にはアルミニウム箔を用い、対極には白金箔を用いた。電解析出条件としては、定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、100℃で24時間以上乾燥させ、アルミニウム箔にMn3O4を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4を被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例2〉:(スラリー法)Mn3O4/アルミニウム箔
Mn3O4粉末を90wt%、カルボキシメチルセルロース(CMC)を10wt%になるよう秤量し、これに水を加えて混合し、スラリーを作製した。作製したスラリーをアルミニウム箔上に塗布し、次いで、600℃で24時間、CMCを炭化処理し、アルミニウム箔にMn3O4を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4を被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例3〉:(エアロゾル法)Mn3O4/アルミニウム箔
エアロゾルデポジションターゲットにMn粉末(平均粒子径10μm)を用い、アルミニウム箔上にMn薄膜を形成し、これを空気雰囲気下、700℃で24時間、高温酸化処理を施し、アルミニウム箔にMn3O4を被覆した電極を得た。なお、Mn3O4を被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例4〉:(電解析出法)Mn3O4+NiO/アルミニウム箔
電解析出法によって、Mn3O4及びNiOを被覆するため、電析浴にはMn(NO3)2水溶液(0.25mol/liter)及びNi(NO3)2水溶液(0.01mol/liter)の混合物を用いた。作用極にはアルミニウム箔を用い、対極には白金箔を用いた。定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、100℃で24時間以上乾燥させ、アルミニウム箔にMn3O4及びNiOを被覆した電極を得た。なお、Mn3O4及びNiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例5〉:(電解析出法)NiO/アルミニウム箔
まず、電析浴にNi(NO3)2水溶液(0.25mol/liter)を用い、作用極にはアルミニウム箔を用い、対極には白金箔を用いた。電解析出条件としては、定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、空気雰囲気下、120℃で24時間以上乾燥させ、アルミニウム箔にNiOを被覆した電極を得た。なお、NiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例6〉:(エアロゾル法)MnO2/アルミニウム箔
MnO2粉末の平均粒子径が100μm、平均二次粒子径が5μm、成膜室とエアロゾル室との圧力差が40kPaの条件により、アルミニウム箔にMnO2を被覆した電極を得た。なお、MnO2を被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考製造例7〉:(電気めっき法)NiO/アルミニウム箔
まず、電析浴に硫酸ニッケル水溶液(0.25mol/liter)を用い、作用極にはアルミニウム箔を用い、対極には白金箔を用いた。電気めっき条件としては、定電流密度50mA/cm2で30分間電解析出した。その後、電極を水洗いし、酸素雰囲気下、650℃で24時間以上酸化処理し、アルミニウム箔にNiOを被覆した電極を得た。なお、NiOを被覆しただけでは正極として機能はしない。
〈参考例1〉:(電解析出法)LiMnO2+Mn(OH)2/アルミニウム箔
参考製造例1で集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、1酸化当量の過酸化水素水を加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例1の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例1の正極を得た。
〈参考例2〉:(電解析出法)LiMnO2+Mn(OH)2/クロムめっきした発泡ニッケル
集電体をアルミニウム箔ではなく、クロムめっきした発泡ニッケルを使用したこと以外は参考例1と同様に、参考例2の正極を製造した。
〈参考例3〉:(電解析出法)LiMn2O4/アルミニウム箔
参考製造例1で集電体上に形成されたMn3O4を1当量として、2.5酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例1の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例3の正極を得た。
〈参考例4〉:(電解析出法)LiMn2O4/アルミメッシュ
集電体をアルミニウム箔ではなく、アルミメッシュを使用したこと以外は参考例3と同様に、参考例4の正極を製造した。
〈参考例5〉:(電解析出法)LiMn2O4/クロムめっきした発泡ニッケル
集電体をアルミニウム箔ではなく、クロムめっきした発泡ニッケルを使用したこと以外は参考例3と同様に、参考例5の正極を製造した。
〈参考例6〉:(電解析出法)Li2Mn2O4/クロムめっきした発泡ニッケル
参考例5においては、正極活物質はLixMn2O4であり、活物質がLiMn2O4となるように4V領域である0<x≦1の範囲(理論容量148mAh/g)で充放電を行ったものである。参考例6においては活物質がLi2Mn2O4となるように3V領域である0<x≦2の範囲(理論容量285mAh/g)で充放電を行い、参考例6の正極を製造した。
〈参考例7〉:(スラリー法)LiMn2O4/アルミニウム箔
参考製造例1の電極ではなく、参考製造例2の電極を用いたこと以外は参考例3と同様に、参考例7の正極を製造した。
〈参考例8〉:(エアロゾル法)LiMn2O4/アルミニウム箔
参考製造例1の電極ではなく、参考製造例3の電極を用いたこと以外は参考例3と同様に、参考例8の正極を製造した。
〈参考例9〉:(電解析出法)LiMn1.85Ni0.15O4/アルミニウム箔
参考製造例4で集電体上に形成されたMn3O4及びNiOを合計1当量として、2酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例4の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例9の正極を得た。
〈参考例10〉:(電解析出法)LiNiO2+Ni(OH)2/アルミニウム箔
参考製造例5で集電体上に形成されたNiOを1当量として、1酸化当量の過酸化水素水を加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例5の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例10の正極を得た。
〈参考例11〉:(電解析出法)LiNiO2/アルミニウム箔
参考製造例5で集電体上に形成されたNiOを1当量として、2酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例5の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例11の正極を得た。
〈参考例12〉:(電解析出法)LiNiO2/アルミメッシュ
集電体をアルミニウム箔ではなく、アルミメッシュを使用したこと以外は参考例11と同様に、参考例12の正極を製造した。
〈参考例13〉:(電解析出法)LiNiO2/クロムめっき処理した発泡ニッケル
集電体をアルミニウム箔ではなく、クロムめっき処理した発泡ニッケルを使用したこと以外は参考例10と同様に、参考例13の正極を製造した。
〈参考例14〉:(エアロゾル法)還元剤によるLiMn4O2/アルミニウム箔
参考製造例6で集電体上に形成されたMnO2を1当量として、0.6還元当量のイソアスコルビン酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例6の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例14の正極を得た。
〈参考例15〉:(エアロゾル)還元剤によるLiMnO2/アルミニウム箔
0.6還元当量のイソアスコルビン酸ナトリウムではなく、4還元当量のイソアスコルビン酸ナトリウムを加えたこと以外は参考例14と同様に、参考例15の正極を得た。
〈参考例16〉:(電気めっき法)LiNiO2+Ni(OH)2/アルミニウム箔
参考製造例7で集電体上に形成されたNiOを1当量として、1酸化当量の次亜塩素酸ナトリウムを加えた水酸化リチウム水溶液(3mol/liter)中に参考製造例7の電極を浸漬し、120℃で20時間の条件下で水熱処理を行った。その後、電極を水洗いし、100℃で24時間以上減圧乾燥を行い、参考例16の正極を得た。
〈参考試験例1〉:正極の観察
[X線回折]
参考例1、3及び10のX線回折パターンを図28に示す。なお、参考例1において水熱処理を施していないものを比較参考例1とし、参考例5において水熱処理を施していないものを比較参考例5として、同図に示した。
[走査電子顕微鏡(SEM)]
図29に参考例1の正極の酸化物皮膜側の表面のSEM写真を示す。図29から明らかなように、集電体に多孔質の物質が付着し、層を形成していることがわかる。この層は、フレーク形状を有する活物質粒子が集電体の表面に対して垂直方向に形成して構成されている。また、このフレーク状粒子は互いに重なり合い、その重なった場所を起点として、そこからさらに新たなフレーク状の粒子が形成している。よって、フレーク状の粒子が凝集した集合体を形成することで、多孔質の活物質層が形成されたものと思われる。拡大して観察したところ、厚み約100nm、幅約1.5μm、長さ約2μmのフレーク状の粒子が、凝集して電極を被覆していたことが分かった。先のX線回折パターン測定結果を示す図28より明らかなように、参考例1の活物質層はマンガン酸リチウムを主成分としている。すなわち、図29に示した多孔質の層は、LiMnO2である。
〈参考試験例2〉:電池試験
参考例1〜16の各サンプルを試験極とし、金属リチウム箔を対極として用い、電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とを体積比1:1で混合した溶媒にLiPF6を1mol/literの濃度で溶解した溶液を用いて、2極式評価セルを作製し、充放電試験を行った。試験はカットオフ電圧で制御し、0.3Cに相当する充放電電流で行った。
2 遷移金属酸化物
3 セル外壁
4 ファイバー正極
5 ファイバー負極
6a 微多孔膜セパレータ
6b セパレータ
7 電解液
Claims (36)
- (a)炭素繊維集電体上に、遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜を円環状に形成する工程と、
(b)上記の炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物又は遷移金属水酸化物からなる皮膜が円環状に形成された物を、密閉された系内で酸化剤又は還元剤の存在下、リチウムイオンを含む溶液中で100〜250℃で熱処理し、炭素繊維集電体上にリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜を得る工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。 - 工程(a)が、電解析出法により、炭素繊維集電体上に遷移金属酸化物皮膜又は遷移金属水酸化物皮膜を円環状に形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 工程(a)が、電気めっき法により、炭素繊維集電体上に遷移金属皮膜を円環状に形成し、その後酸化雰囲気下で500〜1000℃で高温酸化処理することで、遷移金属酸化物皮膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 工程(a)が、導電助剤を共析させる方法で、電解析出浴に導電助剤を分散し、析出皮膜に導電助剤を含有させる工程であることを特徴とする請求項2に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 工程(a)が、導電助剤を共析させる方法で、電気めっき浴に導電助剤を分散し、析出皮膜に導電助剤を含有させる工程であることを特徴とする請求項3に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 工程(b)における密閉された系内での熱処理が、ソルボサーマル処理であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 炭素繊維集電体にAl皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- Al皮膜の厚さが0.1〜1μmであることを特徴とする請求項7に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 炭素繊維集電体の直径が1〜100μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。
- 遷移金属酸化物が、式(1):MaOb
(式(1)中、Mは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属であり、1≦a≦3、1≦b≦5である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2):LidMeOc
(式(2)中、2≦c≦5、0<d≦2、1≦e≦5であり、Mは式(1)と同じである)で表されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。 - 遷移金属酸化物が、Mn3O4であり、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2−1):Lid1Mne1Oc1
(式(2−1)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c1≦4、0<d1≦2、1≦e1≦2である)で表されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。 - 遷移金属酸化物が、式(1−2):(Mn1-XAX)3O4
(式(1−2)中、Aは、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Sr、Y、Zr、及び希土類元素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素であり、0.05≦x≦0.25である)で表され、
リチウムドープした遷移金属酸化物が、式(2−2):Lid2(Mn1-yAy)e2Oc2
(式(2−2)中、Mnの価数は3〜4の範囲内であって、2≦c2≦4、0<d2≦2、1≦e2≦2、0.05≦y≦0.25であり、Aは式(1−2)と同じである)で表されることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法。 - 請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー正極。
- リチウムドープした遷移金属酸化物が、炭素繊維集電体の表面に対して垂直方向にフレーク状に形成されている多孔性物質であることを特徴とする請求項13に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極。
- フレーク状に形成されている多孔性物質であるリチウムドープした遷移金属酸化物は、厚みが5〜600nm、幅が0.1〜10μm、長さが0.1〜10μmであることを特徴とする請求項14に記載のリチウム二次電池用ファイバー正極。
- 請求項1〜12のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極の製造方法により製造される、炭素繊維集電体上に円環状に形成されるリチウムドープした遷移金属酸化物の皮膜上にセパレータ層を形成することによって得られることを特徴とするファイバー正極とセパレータの積層体。
- 請求項13〜16のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極と、電解質と、負極とを備えることを特徴とするリチウム二次電池。
- (c)炭素繊維集電体と、
(d)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成されたSn酸化物及びMXOyの複合層からなる外側層と、
(e)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、Sn合金からなるリチウム吸蔵能を有する中間層とを有することを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー負極。
((d)のMXOy中、Mは、Fe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属原子であり、xは0<x<3であり、酸素原子Oの数yは、金属原子Mと酸素原子Oとの化学結合における化学量論に基づく酸素原子Oの数をwとしたとき、0≦y≦wである。) - 中間層のSn合金層が、Sn以外の合金成分としてFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属成分を含むSn合金めっき層であることを特徴とする請求項18に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 中間層がCuSn合金の層であって、外側層がSn及びCuの酸化物の複合層であることを特徴とする請求項18または19に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 中間層がCu3Sn層であって、外側層がSnO2及びCu2Oの複合層であることを特徴とする請求項18または19に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 中間層及び外側層の合計厚さが、1〜10μmであることを特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 炭素繊維は、単繊維の直径が1〜100μmであることを特徴とする請求項18〜22のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 炭素繊維は、単繊維100〜5000本が束になった状態であることを特徴とする請求項18〜23のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 炭素繊維は、単繊維50〜1000本が撚られた状態であることを特徴とする請求項18〜23のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 中間層及び外側層が、導電剤及び/又はバインダを有することを特徴とする請求項18〜25のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 導電剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項26に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- バインダがポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項26又は27に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 請求項18〜25のいずれかに記載の外側層上にセパレータ層を形成することによって得られることを特徴とするファイバー負極とセパレータの積層体。
- 充電後は、
(c)炭素繊維集電体と、
(f)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成され、Li2Oマトリックス中にFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属及びLi4.4Snが分散した層からなる外側層と、
(g)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、リチウム放出能を有する中間層とを有することを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー負極。 - 放電後は、
(c)炭素繊維集電体と
(h)上記炭素繊維集電体上に円環状に形成され、Li2Oマトリックス中にFe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属及びSn、又はSn合金が分散した層からなる外側層と、
(i)上記炭素繊維集電体と上記外側層との界面に存在する、リチウム吸蔵能を有する中間層とを有することを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー負極。 - 炭素繊維集電体上に、電気めっき法によって、Fe、Mo、Co、Ni、Cr、Cu、In、Sb、及びBiからなる群より選択される少なくとも1種の金属皮膜並びにSn皮膜、又はSn合金皮膜を形成した後に、微量酸素雰囲気下、350〜650℃で加熱処理を行うことを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法。
- 電気めっき浴に導電剤及び/又はバインダを分散させて、炭素繊維集電体上に、導電剤及び/又はバインダを共析めっきさせることを特徴とする請求項30に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法。
- 請求項32又は33に記載のリチウム二次電池用ファイバー負極の製造方法で製造された負極にリチウムをプリドープして得られることを特徴とするリチウム二次電池用ファイバー負極。
- 請求項18〜31および34のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー負極と、電解質と、正極とを備えることを特徴とするリチウム二次電池。
- 正極が請求項13〜16のいずれかに記載のリチウム二次電池用ファイバー正極であることを特徴とする請求項35に記載のリチウム二次電池。
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