JPWO2010007657A1 - パージ装置、ロードポート及びパージ方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、基板を処理する処理室は、通常、室内の雰囲気をクリーンに維持するために室外の雰囲気をフィルタ通して吸入しており、基板収納容器内よりも圧力が高い場合が多い。従来のパージ装置は、このような条件で基板収納容器内の雰囲気を置換しようすると、処理室と基板収納容器との差圧によって、処理室の雰囲気が基板収納容器内に流入してしまうため、基板収納容器内の酸素濃度を十分に低下できない場合があった
第2の発明は、第1の発明のパージ装置おいて、前記囲い部(30)は、囲い部本体(31)と、前記囲い部本体とは別部材で形成され、前記囲い部本体の縁部(31a)との間に前記間隙部(S4)を形成する仕切り部(32)とを備えること、を特徴とするパージ装置である。
第3の発明は、第2の発明のパージ装置おいて、前記仕切り部(32)は、前記囲い部本体(31)の前記縁部(31a)を収容した状態で、前記縁部との間に前記間隙部(S4)を形成する溝部(32a)を有し、前記吸入部(33)は、前記溝部内に吸入口(33b)を有すること、を特徴とするパージ装置である。
第4の発明は、第3の発明のパージ装置おいて、前記囲い部本体(31)を、前記基板収納容器(100)に連通した空間を形成する囲い位置と、前記容器開口部(100a)から退避した囲い部退避位置との間で駆動する囲い部駆動部(34)を備えること、を特徴とするパージ装置である。
第5の発明は、第1から第4までのいずれかの発明のパージ装置おいて、前記囲い部(30,315,331)を、前記基板収納容器(100)内に連通した空間を形成する囲い位置と、前記容器開口部から退避した囲い部退避位置との間で駆動する囲い部駆動部(34)を備えること、を特徴とするパージ装置である。
第6の発明は、第1から第5までのいずれかの発明のパージ装置おいて、前記流出部(50)を、前記容器開口部(100a)近傍の流出位置と、前記容器開口部近傍から退避した流出部退避位置との間で駆動する流出部駆動部(53)を備えること、を特徴とするパージ装置である。
第7の発明は、第1から第6までのいずれかの発明のパージ装置おいて、前記吸入部(33,333)を制御して前記間隙部(S4,S34)近傍の雰囲気を吸入した後に、前記流出部(50)を制御して置換ガスを流出させる制御部(62)を備えること、を特徴とするパージ装置である。
第8の発明は、第1から第7までのいずれかの発明のパージ装置おいて、前記基板収納容器(100)に蓋部材(102)が装着された状態で、前記囲い部(30,315,331)内に前記置換ガスを流出する囲い部内流出部(40)と、前記囲い部内の雰囲気を吸入する囲い部内吸入部(41)とを有し、前記囲い部内の雰囲気を置換する囲い部置換部(40,41)を備えること、を特徴とするパージ装置である。
第10の発明は、第9の発明のロードポートにおいて、前記パージ装置は、前記基板収納容器(100)に蓋部材(102)が装着された状態で、前記囲い部(30,315,331)内に前記置換ガスを流出する前記囲い部内流出部(40)と、前記囲い部内の雰囲気を吸入する前記囲い部内吸入部(41)とを有し、前記囲い部内の雰囲気を置換する囲い部置換部(40,41)を備え、前記制御部(62)は、前記囲い部置換部を駆動して、前記囲い部内の雰囲気を置換した状態で、前記蓋着脱装置(10)を駆動して、前記基板収納容器(100)の蓋部材(102)を取り外すこと、を特徴とするロードポートである。
(1)本発明は、置換空間と外部空間とを連通させ、置換空間と外部空間の各雰囲気が混合する領域である間隙部の雰囲気を吸入するので、外部空間の雰囲気が置換空間に流入することを防止することができるため、基板収納容器内の酸素濃度を低下して、基板の化学反応を抑制することができる。
(2)本発明は、吸入口が、囲い部本体の縁部を収容する溝部内に設けられているので、縁部と溝部との間隙部内の雰囲気を吸入することにより、置換空間の雰囲気と外部空間の雰囲気とを、確実に吸入することができ、外部空間の雰囲気が置換空間に流入することを防止する効果を向上することができる。
(4)本発明は、囲い部を囲い位置と囲い部退避位置との間で駆動するので、基板収納容器の開口部を開放して基板の搬送、搬出等をする場合に、囲い部本体を移動することができる。
(5)本発明は、流出部を流出位置と流出部退避位置との間で駆動するので、基板収納容器の開口部を開放して基板の搬送、搬出等をする場合に、流出部を移動することができる。
(7)本発明は、基板収納容器に蓋部材が装着された状態で、囲い部内の雰囲気を置換する囲い部置換部を備えるので、蓋部材を取り外して置換空間を形成する場合に、外部空間の雰囲気が基板収納容器内に流入することがなく、基板収納容器内の雰囲気を効率よく置換することができる。
2 壁部
10 蓋部材着脱装置
13 ポート扉昇降駆動部
15,315 背面ケース
パージ装置20
30 囲い部
31 囲い部本体
31a 縁部
32a 溝部
32A 背部仕切り部
32B 上部仕切り部
33 溝部吸入部
34 囲い部昇降駆動部
40 ダウンフロー流出部
41 ダウンフロー吸入部
50 パージプレート
51 シールドプレート
62 制御部
100 基板収納容器
100a 容器開口部
102 蓋部材
315b 段部
331 開閉扉
333 段部吸入部
R1 処理室
R2 クリーンルーム
S3,S23,S33 置換空間
S4,S34 間隙部
W 基板
図1は、第1実施形態のロードポート1の斜視図である。
図2は、第1実施形態のロードポート1の縦断面図である。
図1に示すように、ロードポート1は、処理室R1(外部空間)とクリーンルームR2とを仕切る壁部2に設けられている。処理室R1は、半導体の製造工程において、基板W(半導体ウエハ)のパターン形成等をするための空間であり、クリーンルームR2よりもクリーン度が高く保たれている。なお、処理室R1は、基板Wに実際にパターン形成をする空間等を含む他、ロードポート1から実際にパターン形成をする空間等へと、基板Wを搬送するEFEM(Equipment Front End Module)等を含む概念である。
基板収納容器100は、その内部に所定間隔(10mm程度)で基板Wを収納する容器であって、FOUP(Front Opening Unified Pod)、FOSB(Front Opening Shipping Box)等である。
蓋部材着脱装置10は、テーブル11と、ポート扉12と、ポート扉昇降駆動部13とを備えている。
テーブル11は、基板収納容器100がその蓋部材102を壁部2の方向に向けて載置されると、表面から突出するように設けられ係合ピン11aが、基板収納容器100の底部の係合溝(図示せず)に係合する。そして、テーブル11内部に配置されDCモータ等を備えたテーブル駆動部11bが、基板収納容器100を壁部2に向けて移動するようになっている。
基板収納容器100が壁部2に向けて移動すると、ポート扉12のキー12aが基板収納容器100の蓋部材102の係合穴102aに係合する。
なお、ロードポート1は、前述した動作とは逆の動作をすることによって、背面ケース15内に装着された蓋部材102を、基板収納容器100に装着することができる。
図3は、第1実施形態の基板収納容器100の内部を開放した状態におけるロードポート1を背面から見た斜視図である。
図4は、第1実施形態の置換状態におけるロードポート1を背面から見た斜視図である。
図5は、第1実施形態のロードポート1の横断面図(図3のV−V部矢視断面図)である。
図6は、第1実施形態のロードポート1の横断面図の一部(図5の2点鎖線内)の拡大図である。
図7,図8は、第1実施形態のロードポート1の縦断面図である。
図3〜図5に示すように、囲い部30は、置換空間S3と処理室R1とを仕切るための部分である。囲い部30は、囲い部本体31と、囲い部本体31とは別部材で形成された背部仕切り部32A(図7参照)と、上部仕切り部32Bと、溝部吸入部33と、囲い部昇降駆動部34とを備えている。
囲い部本体31は、表面が鉛直方向Zになるように配置された平板の左右方向Xの端を、手前側Y1に折り曲げたような形状であり、内側の面が手前側Y1を向くように配置される。囲い部本体31は、退避位置(図3に示す位置)と囲い位置(図4に示す位置)との間で鉛直方向Zに昇降可能にロードポート1に保持される。囲い部本体31は、退避位置では、背面ケース15内に収容されて、基板収納容器100の容器開口部100a側近傍から退避している状態であり、また、囲い位置では、基板収納容器100の容器開口部100a側近傍に配置される。
上部仕切り部32Bは、背部仕切り部32Aに連設されており、ロードポート1の背面上部に、ひさしのように突出するように設けられている。
図6に示すように、溝部32aは、囲い部本体31の縁部31aを収容し、縁部31aとの間に間隙部S4を形成する。間隙部S4は、置換空間S3と処理室R1とを連通させる空間である。囲い部30は、縁部31aが溝部32aに収容され、間隙部S4を保った状態で、溝部32aに沿って鉛直方向Zに昇降するようになっている。
また、図4に示すように、溝部32aは、背部仕切り部32Aの部分から連設するように、上部仕切り部32の外縁部分にも設けられている。上部仕切り部32の溝部32aは、囲い部本体31が囲い位置に配置された場合に、囲い部本体31の上端の縁部との間に、間隙部を形成するようになっている。
管部33aは、背部仕切り部32A内に鉛直方向Zに設けられた空洞であり、上部仕切り部32の空洞33c(図4参照)に接続されている。管部33aは、この空洞33cに設けられた電動ファン(図示せず)が駆動されることによって、溝部32a内の雰囲気を吸入口33bから吸入する。
吸入口33bは、溝部32aの底部に、鉛直方向Zに所定の間隔で設けられている(図3参照)。吸入口33bは、管部33aに接続されている。
なお、本実施形態では、基板Wの化学反応を抑制するために、置換ガスとして窒素ガスを用いているが、これに限定されない。例えば、処理室R1で処理済みの基板Wを基板収納容器100に収容する場合に、基板Wに付着した水分等を除去する必要があるときは、窒素ガスの代わりに乾燥した空気(ドライエア)を流出してもよい。
図8に示すように、ダウンフロー流出部40及びダウンフロー吸入部41は、囲い部30内の雰囲気を上側Z1から下側Z2に向けて、囲い部30内の雰囲気を置換する。
図5に示すように、パージプレート50は、流出位置(図4に示す位置)において、基板収納容器100の容器開口部100a側の近傍の図中左側の範囲を覆うように配置される。
一方、シールドプレート51は、パージプレート50と同様な板状の部材であり、流出位置(図4に示す位置)において、基板収納容器100の容器開口部100a側の近傍の図中右側の範囲を覆うように配置される。
なお、処理済の基板Wに処理液等が付着して腐食性のガス等を発生するような場合にはシールドプレート51に、このガス等を吸入する吸入口を設けてもよい。
ロードポート1は、前述したハードウェアの他に、置換ガス供給部60と、記憶部61と、制御部62とを備えている。
置換ガス供給部60は、ダウンフロー流出部40及びパージプレート50に供給する置換ガスを貯留する装置等である。
記憶部61は、ロードポート1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
図10,図11は、第1実施形態のロードポート1の処理を示すフローチャートである。
図10(A)は、基板収納容器100の蓋部材102を取り外して、基板収納容器100内から基板Wを取り出す場合のフローチャートである。
図10(B)は、基板収納容器100に基板Wに収容して、基板収納容器100に蓋部材102を装着する場合のフローチャートである。
図11(C)は、基板Wの取り出し及び収容を待機する場合の処理を示すフローチャートである。
最初に、ロードポート1を動作させる前処理として、処理室R1内の雰囲気を清浄に保つために、処理室R1外部の雰囲気を、清浄用のフィルタを通して処理室R1に送り込む。これによって、処理室R1内の圧力(気圧)が、1Pa程高くなっている。
S11において、テーブル11上に基板収納容器100が載置されると、制御部62は、テーブル駆動部11bを制御して、テーブル11を壁部2の方向に前進させて奥側Y2に移動する。
S12において、制御部62は、囲い部昇降駆動部34を制御して、囲い部本体31を退避位置(図3参照)から囲い位置(図4参照)へと上昇させる。
以上の処理よって、ロードポート1は、囲い部30内の空間S1と背面ケース15とを連通した背部空間を形成し(図8参照)、また、囲い部本体31と背部仕切り部32Aとの間に間隙部S4を形成する(図6参照)。
S14において、制御部62は、図6に示すように、溝部吸入部33を駆動して、囲い部本体31と背部仕切り部32Aとの間の間隙部S4の雰囲気を吸入する。なお、処理室R1の圧力が背面空間の圧力よりも1Pa程高いので、処理室R1の雰囲気が背面空間に流入しようとするが、ロードポート1は、間隙部S4の雰囲気を吸入することによって、処理室R1の雰囲気が置換空間S3に流入することを防止することができる。
これまでの処理によって、図5に示すように、ロードポート1は、囲い部本体31を、容器開口部100aを覆うように配置して、囲い部本体31の内側の空間S1と基板収納容器100内の空間S2とを連通させた一体の空間である置換空間S3を形成する。また、ロードポート1は、パージプレート50及びシールドプレート51を、容器開口部100a近傍の流出位置に配置する。
なお、これまでの処理において、制御部62は、置換空間S3への置換ガスの流入量が置換空間S3からの流出量よりも多くなるように、ダウンフロー流出部40、溝部吸入部33、パージプレート50等を制御する。
図5に示すように、シールドプレート51に流出した置換ガスは、基板収納容器100内を対流して、パージプレート50とシールドプレートとの隙間から、囲い部本体31の内側の空間S1へと流出する。その後、空間S1へと流出した置換ガスは、一部がダウンフローによって下側Z2に流れ、一部が左右方向Xに流れる。
これによって、ロードポート1は、置換空間S3内の置換ガスの濃度を高濃度にすることができる。
処理室R1は、外部から内部に雰囲気が送りこまれているので、圧力P1は、大気圧よりも1Pa程度高い。
置換空間S3は、置換ガスの流入量が流出量よりも多くなっているので、圧力P2は、大気圧よりも高いが、圧力P1よりも低い。
管部33a内の圧力P3は、吸引されていることによって、大気圧よりも低い。
従って、各空間の圧力の状態は、「圧力P3<圧力P2<圧力P1」を満足する状態になって、処理室R1及び置換空間S3の雰囲気が管部33aへと吸入される。
S19において、制御部62は、囲い部昇降駆動部34を制御して、囲い部本体31を降下させる。
S20において、制御部62は、パージプレート昇降駆動部53を駆動して、パージプレート50及びシールドプレート51を降下させる。この状態では、基板収納容器100内部が処理室R1に露出した状態になる(図3参照)。そして、ロボット(図示せず)によって、基板Wが処理室R1内に取り出される。
そして、S21において、制御部62は、基板収納容器100内から基板Wを取り出す場合の処理を終了する。
なお、基板収納容器100内から処理室R1への雰囲気が流出することが要求されない場合には、ロードポート1は、置換処理をすることなく、基板収納容器100から蓋部材102を取り外せばよい。
S31において、処理室R1での基板Wの処理が終了して、基板Wを基板収納容器100に収容すると、制御部62は、囲い部本体31を囲い位置へと上昇させる(S12参照)。
S32において、制御部62は、ダウンフロー流出部40及びダウンフロー吸入部41を制御して、置換ガスを背部空間内に上側Z1から下側Z2に向けて流すこと(ダウンフロー)によって、背部空間内に置換ガスを満たす(図8参照)。
S33において、制御部62は、溝部吸入部33を駆動して、間隙部S4の雰囲気を吸入する(S14参照)。
S35において、制御部62は、パージプレート50を駆動して、置換ガスを置換空間S3内に流入する(S17参照)。これによって、前述したように、ロードポート1は、置換空間S3内の置換ガスの濃度を高濃度にすることができる。
S37において、制御部62は、パージプレート50及びシールドプレート51を降下させる(S20参照)。
この場合、置換空間S3内は、置換ガスが高濃度に保たれているので、ロードポート1は、置換空間S3内で蓋部材102を装着することにより、基板収納容器100内の置換ガスが高濃度になるように、蓋部材102を装着することできる。
その後、S39において、制御部62は、基板収納容器100が載置されたテーブルを後退させ、S40において、一連の処理を終了する。
以下説明する図11(C)の処理は、処理済の基板Wを基板収納容器100に収容して、次の基板Wを基板収納容器100から取り出してその処理が終了するのを待機している間に、処理済の基板Wを処理室R1内の酸素に触れさせたくない場合等に有効である。
図11(C)に示すように、基板収納容器100から1枚目の基板Wの取り出しが終了すると(S20参照)、制御部62が一連の処理を開始する。
S51〜S54までの処理は、S12〜S14,S16の処理と同様である。S54までの処理によって、S16までの処理が終了したときと同様に、図5に示すように、ロードポート1は、置換空間S3を形成する。
また、ロードポート1は、処理済の基板Wに処理液等が付着して腐食性のガス等を発生するような場合であっても、このガス等が処理室R1に流出することを防止できるので安全性を向上等することができる。
S57において、制御部62は、囲い部本体31を降下させる(S19参照)。
S58において、制御部62は、パージプレート50及びシールドプレート51を降下させて、基板収納容器100内部を処理室R1に露出させる(S20、図3参照)。そして、ロボット(図示せず)によって、処理済の基板Wが基板収納容器100に収容され、次に処理を行う基板Wが処理室R1内に取り出される。
制御部62は、基板収納容器100内の全ての基板Wの処理が終了するまで、S51から処理を繰り返す。
次に、ロードポート1による置換ガスの置換実験について説明する。
図12は、第1実施形態のロードポート1による条件1〜5の置換実験の結果を示すグラフである。
共通した条件は、基板収納容器100として300mmウエハ25枚収容用のFOUPを利用して、ダウンフロー流出部40及びパージプレート50からの窒素ガス(置換ガス)の流出量を合計150L/分として、基板収納容器100内の酸素濃度を測定した。
また、変動した条件は、以下の条件1〜5のように、処理室R1(圧力P1)内とクリーンルームR2(圧力P0)との差圧(=圧力P1−圧力P0)を変化させて、また溝部吸入部33をON,OFFとした。
条件1(図中三角印):差圧0Pa、溝部吸入部OFF
条件2(図中四角印):差圧2Pa、溝部吸入部OFF(差圧対策未実施)
条件3(図中丸印):差圧2Pa、溝部吸入部ON(差圧対策実施)
条件4(図中×印):差圧1Pa、溝部吸入部OFF(差圧対策未実施)
条件5(図中アステリスク印):差圧1Pa、溝部吸入部ON(差圧対策実施)
条件2では、差圧2Pa、溝部吸入部OFF(差圧対策未実施)であるため、処理室R1から置換空間S3へと雰囲気が流入してしまうので、これら条件1〜5のうち最も酸素濃度が高く、60秒後には約2.8%である。
条件3では、差圧2Pa、溝部吸入部33をON(差圧対策実施)、つまり条件2から溝部吸入部33をONにした条件である。この場合、条件2よりも酸素濃度が低下して、60秒後には約0.9%程度である。これは、溝部吸入部33をONにすることによって、処理室R1から置換空間S3への雰囲気の流入が減少したためである。
条件5は、差圧1Pa、溝部吸入部33がON(差圧対策実施)、つまり条件4から溝部吸入部33をONにした条件である。この場合、酸素濃度が条件4よりも低下して、60秒後には条件1と同等の約0.3%程度である。つまり、条件2〜5のうち最も良好である。これは、溝部吸入部33をONにすることによって、処理室R1から置換空間S3への雰囲気の流入がほとんどなくなったためである。
次に、本発明を適用したロードポートの第2実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図13は、第2実施形態のロードポート200の横断面図(第1実施形態の図5に相当する図)である。
図14は、第2実施形態のロードポート200の縦断面図(第1実施形態の図8に相当する図)である。
第1実施形態では、図10,図11に示すように、制御部62は、ポート扉12及び蓋部材102を背面ケース15内に降下させた状態で(S15等参照)、S17,S35及びS55において、置換処理を行った。
これに対して、図12,図13に示すように、ロードポート200は、制御部がポート扉12及び蓋部材102を、奥側Y2に退避のみした状態(つまり降下はさせない状態)で、置換処理を行う。
この場合、囲い部本体31の内側にポート扉12及び蓋部材102が存在するので、空間S21の容積は、第1実施形態の空間S1(図5参照)よりも小さくなり、置換空間S23の容積も第1実施形態の置換空間S3よりも小さくなる。
次に、本発明を適用したロードポートの第3実施形態について説明する。
図15は、第3実施形態のロードポート300を示す図である。
図15(A),図15(B)は、ロードポート300を背面から見た斜視図である。
図15(C)は、背面ケース15と開閉扉311との間隙部S34付近を拡大して示す横断面図(図15(A)のC−C部矢視断面図)である。
なお、開閉扉331は、第1実施形態の囲い部昇降駆動部34(図7参照)と同様な駆動装置によって、上下駆動される。
この段部315bには、第1実施形態の溝部吸入部33(図6参照)と同様な、段部吸入部333が設けられている。段部吸入部333は、管部333aと、吸入口333bとを備え、間隙部S34の雰囲気を吸入する。
Claims (11)
- 基板収納容器の蓋部材が取り外された状態で、前記基板収納容器内の雰囲気を置換するパージ装置において、
前記基板収納容器の容器開口部を覆うように配置され、内側の空間と前記基板収納容器内の空間とを連通させた一体の空間である置換空間を形成して前記置換空間と外部空間とを仕切り、前記置換空間と前記外部空間とを連通させる間隙部を有する囲い部と、
前記間隙部又は前記間隙部近傍に配置され、前記間隙部の雰囲気を吸入する吸入部と、
前記基板収納容器の雰囲気を置換するための置換ガスを、前記置換空間内に流出させる流出部と、
を備えるパージ装置。 - 請求項1に記載のパージ装置おいて、
前記囲い部は、
囲い部本体と、
前記囲い部本体とは別部材で形成され、前記囲い部本体の縁部との間に前記間隙部を形成する仕切り部とを備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項2に記載のパージ装置おいて、
前記仕切り部は、前記囲い部本体の前記縁部を収容した状態で、前記縁部との間に前記間隙部を形成する溝部を有し、
前記吸入部は、前記溝部内に吸入口を有すること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項3に記載のパージ装置おいて、
前記囲い部本体を、前記基板収納容器に連通した空間を形成する囲い位置と、前記容器開口部から退避した囲い部退避位置との間で駆動する囲い部駆動部を備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のパージ装置おいて、
前記囲い部を、前記基板収納容器内に連通した空間を形成する囲い位置と、前記容器開口部から退避した囲い部退避位置との間で駆動する囲い部駆動部を備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のパージ装置おいて、
前記流出部を、前記容器開口部近傍の流出位置と、前記容器開口部近傍から退避した流出部退避位置との間で駆動する流出部駆動部を備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のパージ装置おいて、
前記吸入部を制御して前記間隙部近傍の雰囲気を吸入した後に、前記流出部を制御して置換ガスを流出させる制御部を備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のパージ装置おいて、
前記基板収納容器に蓋部材が装着された状態で、前記囲い部内に前記置換ガスを流出する前記囲い部内流出部と、前記囲い部内の雰囲気を吸入する前記囲い部内吸入部とを有し、前記囲い部内の雰囲気を置換する囲い部置換部を備えること、
を特徴とするパージ装置。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のパージ装置と、
前記基板収納容器の蓋部材を着脱する蓋着脱装置と、
前記蓋着脱装置が前記基板収納容器の蓋部材を取り外した状態で、前記パージ装置を制御して、前記基板収納容器の雰囲気を置換する制御部と、
を備えるロードポート。 - 請求項9に記載のロードポートにおいて、
前記パージ装置は、前記基板収納容器に蓋部材が装着された状態で、前記囲い部内に前記置換ガスを流出する囲い部内流出部と、前記囲い部内の雰囲気を吸入する囲い部内吸入部とを有し、前記囲い部内の雰囲気を置換する囲い部置換部を備え、
前記制御部は、前記囲い部置換部を駆動して、前記囲い部内の雰囲気を置換した状態で、前記蓋着脱装置を駆動して、前記基板収納容器の蓋部材を取り外すこと、
を特徴とするロードポート。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のパージ装置を使用したパージ方法であって、
前記外部空間の圧力を、前記囲い部内の空間の圧力よりも高くする工程と、
蓋着脱装置を駆動して、前記基板収納容器の蓋部材を取り外し、前記置換空間を形成する工程と、
前記吸入部を駆動して、前記間隙部近傍の雰囲気を吸入する工程と、
前記流出部を駆動して、前記基板収納容器の雰囲気を置換するための置換ガスを、前記置換空間に流出する工程と、
を備えるパージ方法。
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