JPWO2009096419A1 - 可撓性を有する変形センサ - Google Patents

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Abstract

空気中で安定的に高い応答感度で機能する軽量で可撓性を有する安価な変形センサの提供。変形センサ6は、ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体、および該重合体のブロックを含むブロック共重合体の少なくとも一方から選ばれる高分子成分と、イオン液体とを含有する非水系高分子固体電解質10、および非水系高分子固体電解質10を挟む少なくとも一対の電極7および8からなるシートであって、変形によって起電力を生じ、変形位置および圧力分布を検出可能である。

Description

本発明は、可撓性素子の変形によって起電力を生じる変形センサ、或いは変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサに関するものである。
近年、医療介護機器、産業用ロボットやパーソナルロボットなどの分野において、小型で軽量なセンサの必要性が高まっている。また歪みセンサ、振動センサとして、複雑な形状の構造物に設置可能な軽量で柔軟なセンサの必要性が高まっている。
機械エネルギーを電気エネルギーに変換するセンサとしては、圧電セラミックス等を用いた圧電素子が広く用いられている。チタン酸バリウムやジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などに代表される圧電セラミックスは、該セラミックスが応力を受けることで電荷を発生する圧電効果により、機械エネルギーを電気エネルギーに変換している。
しかしこれらの圧電セラミックスを用いたセンサは、高密度の無機材料を用いるために、低重量であることが求められる用途では使用できないことが多い。また、耐衝撃性に劣るために、外部からの衝撃が加わった場合に圧電セラミックスが破壊されてセンサ機能が低下しやすい。また、可撓性に劣るために、球面や凹凸を有する複雑な形状の構造物に設置することが求められる用途では使用することが難しく、大きな変形や小さな応力を検出することができなかった。
これまでは、3次元空間における、変位や位置、さらには2次元平面上での圧力分布、のいずれの情報もセンシング可能なセンサは存在しなかった。
2次元平面上の圧力分布を検出できる圧力センサとしては、例えばフッ化ビニリデン等の高分子圧電体を用いたセンサ(特許文献1)や、感圧ゴムに代表される異方性導電物質を用いて抵抗変化を検出するセンサ(特許文献2)等が知られている。しかし、これらでは圧力分布の検出は可能であるが、高さ方向の変位や位置を検出することはできなかった。
これらセンサの逆作用をするものとしてアクチュエータが知られており、なかでも高分子アクチュエータが注目されている。例えば含水高分子ゲルの温度変化、pH変化、電場印加等の刺激による形体変化を利用した高分子アクチュエータが考案されている(特許文献3参照)。この高分子アクチュエータは、逆作用として圧力や変位等の機械エネルギーを電気エネルギーに変換することができるため、センサとしての使用もできる(例えば特許文献4参照)。
しかしながら、含水高分子ゲルの種々の刺激による形態変化は一般に非常に遅く、また含水高分子ゲルの不均一な架橋構造に由来して力学強度も低いため、実際に変形センサとして利用するには更なる改良が必要である。
上記の課題を克服すべく、イオン交換樹脂膜とその両面に接合した電極とからなり、前記イオン交換樹脂膜の含水状態において、前記イオン交換樹脂膜に電位差をかけて湾曲及び変形を生じさせることを特徴とする高分子アクチュエータが考案されている(特許文献5参照)。しかしながら、上記した高分子アクチュエータはその動作に水が必須であるため動作環境は湿潤環境に限られる、また応答感度に劣るといった問題がある。
上記のような動作環境の問題を考慮し、イオン液体とモノマー、架橋剤を混合し硬化させることで作製した固体電解質に電極として金箔を貼り合わせた高分子アクチュエータが報告されている(特許文献6)。しかしながら、イオン液体を架橋により固定するため、形状選択性が低いものであった。
また、イオン液体とイオン交換樹脂膜からなる高分子固体電解質を用いたセンサが報告されている(非特許文献1)。しかしながら、この場合、イオン交換樹脂膜の分極により膜の誘電率が上がるため、静電容量が上がり、応答感度が低いという問題があった。
特開平10−38736号公報 特開2007−10482号公報 特開昭63−309252号公報 特開2006−173219号公報 特開2004−289994号公報 特開2005−51949号公報 Proc.of SPIE Vol. 6529 L-1
本発明の目的は、上記のような問題点を克服するためのセンサ素子であって、素子の変形により起電力を生じるセンサに関するもので、空気中で安定的に高い応答感度で機能する軽量で可撓性を有する変形センサを提供することにある。
この目的を達成するためになされた本発明の請求項1に係る発明は、ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体、および該重合体のブロックを含むブロック共重合体の少なくとも一方から選ばれるイオン解離性基を含まない高分子成分と、イオン液体とを含有する非水系高分子固体電解質、および少なくとも一対の電極からなる可撓性素子であって、該電極の非水系高分子固体電解質に接していない面の、少なくとも一部の表面抵抗が10Ω/□以下であり、該可撓性素子の1cmあたりの静電容量が0.1〜500mFであり、該可撓性素子の変形によって起電力を生じることを特徴とする変形センサである。
同じく本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の変形センサであって、該非水系高分子固体電解質のイオン伝導度が1×10−7S/cm以上、1×10−1S/cm以下であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明の変形センサであって、該電極が構成成分として炭素微粒子を含むことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明の変形センサであって、該高分子成分が、該イオン液体と相溶である重合体ブロック、および該イオン液体と非相溶である重合体ブロックを含む共重合体を成分として含み、該共重合体が該イオン液体によって含浸された状態にあることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る発明の変形センサであって、該電極の一面であって非水系高分子固体電解質に接していない面に、外部電気回路に導通する集電体層が付されていることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明の変形センサであって、該集電体層がパターン形状であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明の変形センサであって、前記一対の電極の双方の一面であって、非水系高分子固体電解質に接していない面に、外部電気回路に導通する同一パターンの集電体層が付されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の変形センサであって、同一パターンの集電体層が該非水系高分子固体電解質、及び該非水系高分子固体電解質を挟む双方の該電極を介して合一する位置にあり、該同一パターンが多角形、円形、または/および楕円形が等間隔に並んでいることを特徴とする。
また、前記目的を達成するためになされた本発明の請求項9に係る発明は、ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体、および該重合体のブロックを含むブロック共重合体の少なくとも一方から選ばれる高分子成分と、イオン液体とを含有する非水系高分子固体電解質、および該非水系高分子固体電解質を挟む少なくとも一対の電極からなる可撓性素子であって、該可撓性素子の変形によって起電力を生じることを特徴とする変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサである。
同じく本発明の請求項10に係る発明は、請求項9に係る発明の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサであって、該電極がパターン形状であることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項9に係る発明の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサであって、前記一対の電極の夫々が、互いに導通することなく外部回路に繋がる複数の導電性パターンであり、該非水系高分子固体電解質を挟む一対の導電性パターンの対向点が検知位置であることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項9に係る発明の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサであって、前記一対の電極の双方が、同一形状のパターンであることを特徴とする。
請求項13に係る発明は、請求項12に記載に記載の変形センサであって、該パターンが該非水系高分子固体電解質を介して合一する位置にあり、該同一パターンが多角形、円形、または/および楕円形が等間隔に並んでいることを特徴とする。
請求項14に係る発明は、請求項9に係る発明の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサであって、前記一対の電極の夫々の一面であって、非水系高分子固体電解質に接していない面に、互いに導通することなく外部回路に繋がる複数のパターンの集電体層が付与されており、集電体層のパターン部の対向点が検知位置であることを特徴とする。
本発明の変形センサは、非水系高分子固体電解質を対の電極で挟んだ構造を有する。この構造に機械的な変形を与えたときにイオンの移動が生じ、電荷の偏りが生じることで電圧を発生する。発生電圧が高く応答感度の高いセンサである。
この変形センサは、空気中のような乾燥状態で機械的な変形に高い感度で応答し、軽量で可撓性を有している。実用的には、例えば速度センサ、加速度センサ、圧力センサ、角度センサ、流速センサ、歪みセンサ、変位センサ、位置センサ、曲げセンサ、曲率センサ、触覚センサ、構造物の振動検知装置、あるいはセンサによって検出された情報を画像変換することで、触覚ディスプレイ等の多様な用途に適用できる。
本発明を適用する変形センサと集電体層との断面を示す図である 本発明を適用する変形センサの電極パターンがストライプ電極である例の斜視図である。 本発明を適用する変形センサの電極パターンの形状の別な実施例の平面図である。 本発明を適用する変形センサの電極パターンの形状のさらに別な実施例の平面図である。 同じく変形センサの電極パターンの形状のさらに別な実施例の平面図である。 同じく変形センサの電極パターンの形状のさらに別な実施例の平面図である。 同じく変形センサの電極パターンの形状のさらに別な実施例の平面図である。 同じく変形センサの電極パターンの形状のさらに別な実施例の平面図である。 本発明を適用する変形センサの起電力測定の構成図である。
符号の説明
2・4は集電体層、6は変形センサのサンプル、8・7は電極、9はデータロガー、10は非水系高分子固体電解質、12・12・12・・・はストライプ電極、13・13・13・・・はストライプ電極、15・15・15・・・は電極パタ−ン15・15・15・・・、15A・15A・15A・・・は電極パターン、20A・20Bは絶縁フィルム、21は測定サンプル、22・24はリード線、26・28は固定治具である。
発明を実施するための好ましい形態
以下、本発明の変形センサについて好ましい実施形態を具体的に説明する。
本発明の変形センサは、非水系高分子固体電解質を少なくとも1対の電極で挟んだ可撓性素子構造である。変形センサの性能指針は、機械的な変形を与えることで高い電圧を発生できる構造にすることが要求される。空気中のような乾燥状態で機械的な変形を与えたときに安定してイオンの移動が生じる必要がある。そのために非水系高分子固体電解質は、ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体または該重合体のブロックを含むブロック共重合体から選ばれ、イオン解離性基を含まない高分子成分と、イオン液体とを含有する。ここで、非水系高分子固体電解質とは水の含有量が20質量%未満の高分子固体電解質を言う。
ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体または該重合体のブロックを含むブロック共重合体とは、主鎖の繰り返し単位の20質量%以上がヘテロ原子を有する繰り返し単位である高分子である。したがって、繰り返し単位の20質量%未満がヘテロ原子に変性しているような高分子、例えば末端が酸化等によりヘテロ原子に変性されたポリオレフィン等は含まない。ヘテロ原子の種類に特に制限はなく、酸素、フッ素、塩素、臭素、硫黄、窒素などが用いられる。非水系高分子固体電解質の成分としては、例えばナフィオン、フレミオン等を適用することができる。
イオン解離性基を含まない高分子とは、繰返し単位中にイオン解離性基を含んでいないものを言い、主鎖の繰り返し単位の20質量%未満がイオン解離性基に変性しているような高分子は含まない。ここで、イオン解離性基とはプロトンの解離定数がカルボン酸以上のものを言い、具体的にはスルホニル基、カルボキシル基等が挙げられる。
非水系高分子固体電解質を構成する少なくともヘテロ原子を有する高分子成分としては、該高分子固体電解質を構成するイオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)及び該イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を有する共重合体(P)、及び該イオン液体と相溶である重合体(Q)が好適なものとして挙げられる。上記で共重合体(P)は重合体ブロック(Pa)及び重合体ブロック(Pb)はそれぞれ1つもしくは2つ以上有することができる。
共重合体(P)を構成するイオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)の例としては、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等の酢酸ビニル系重合体ブロック;ポリフッ化ビニリデン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のハロゲン化ビニル系重合体ブロック;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体ブロック;ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数2〜6のヒドロキシアルキルエステル重合体ブロック;(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル重合体ブロック;(メタ)アクリル酸ヒドロキシオリゴアルキレングリコールエステル重合体ブロック;(メタ)アクリル酸アルコキシオリゴアルキレングリコールエステル重合体ブロック;ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル等のビニルエーテル系重合体ブロック;ポリメチルビニルケトン、ポリメチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン系重合体ブロック;ポリエチレンオキシド等のポリエーテルブロック;ポリ(メタ)アクロレイン等のアクロレイン系重合体ブロック;ポリ(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド系重合体ブロック;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルブロック;ポリアミド−6、ポリアミド−6,6、ポリアミド−6,12等のポリアミドブロック;ポリジメチルシロキサン等のシロキサン系重合体ブロック;ポリアクリロニトリル等のニトリル系重合体ブロックを挙げることができる。またここには列記はしていないが、上述したような重合体ブロックの構成成分が共重合して構成する重合体ブロックも用いることができる。
共重合体(P)を構成するイオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリオクテン、ポリイソブチレン等の炭素数2〜8のアルケンの重合体ブロックなどのオレフィン系重合体ブロック;ポリスチレンブロック、ポリ(4−メチルスチレン)等のベンゼン環やα位に炭素数1〜4のアルキル基が合計で1もしくは2個置換したスチレンの重合体のブロック等のスチレン系重合体ブロック等を挙げることができる。
またここには列記していないが、上述したような重合体ブロックの構成成分が他のモノマーと共重合して構成する重合体ブロック、例えばスチレン−ブタジエン重合体ブロック等の、非置換の又はベンゼン環やα位に炭素数1〜4のアルキル基が合計で1もしくは2個置換したスチレンなどのスチレン系モノマーと炭素数4〜8の共役ジエンとの共重合体ブロックも用いることができる。
共重合体(P)における重合体ブロック(Pa)と重合体ブロック(Pb)の結合様式には特に制限はなく、共重合体(P)は重合体ブロック(Pa)及び重合体ブロック(Pb)をそれぞれ1つ以上含んでいる限り、ブロック共重合体であってもグラフト共重合体であってもよい。これらの中でも製造容易性の観点からブロック共重合体であることが好ましく、得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度の観点から重合体ブロック(Pb)を2つ以上有するブロック共重合体であることが好ましい。
共重合体(P)の分子量に特に制限はないが、数平均分子量で1,000〜2,000,000であることが好ましく、5,000〜1,000,000であることがより好ましく、10,000〜500,000であることがより一層好ましい。数平均分子量が1,000未満である場合には、共重合体(P)ひいては得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度が劣る傾向となり、数平均分子量が2,000,000を超える場合には、共重合体(P)ひいては得られる非水系高分子固体電解質の粘度が大きくなり取扱い性に劣る傾向となる。
共重合体(P)における重合体ブロック(Pa)の質量分率に特に制限はないが、得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度の観点から、80質量%以下であることが好ましく、75質量%以下であることがより好ましく、70質量%以下であることがより一層好ましい。一方、得られる非水系高分子固体電解質のイオン伝導率の観点から、重合体ブロック(Pa)の質量分率は15質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、25質量%以上であることがより一層好ましい。
共重合体(P)の製造方法としては、特に制限はなく、リビング重合法、前駆体として用意したポリマーの末端もしくは側鎖からモノマーを重合する方法、互いに反応し得る官能基を末端に有するポリマー同士を反応させる方法などを挙げることができる。これらは目的とする共重合体(P)の構造に応じて適宜選択することができる。
イオン液体と相溶である重合体(Q)の例としては、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体;ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル系重合体;ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート、ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系重合体;ポリエチレンオキシド等のエーテル系重合体;ポリアクリロニトリル等のアクリロニトリル系重合体等を挙げることができる。これらの中で、得られる非水系高分子固体電解質のイオン伝導率の観点から、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体;ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル系重合体;及びポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート、ポリメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系重合体が好ましい。
重合体(Q)の分子量に特に制限はないが、数平均分子量で1,000〜2,000,000であることが好ましく、5,000〜1,000,000であることがより好ましく、10,000〜500,000であることがより一層好ましい。数平均分子量が1,000未満である場合には、重合体(Q)ひいては得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度が劣る傾向となり、数平均分子量が2,000,000を超える場合には、重合体(Q)ひいては得られる非水系高分子固体電解質の粘度が大きくなり取扱い性に劣る傾向となる。
重合体(Q)の例として上記に挙げたポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体におけるヘキサフルオロプロピレン単位の質量分率に特に制限はないが、得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度の観点から、98質量%以下であることが好ましく、95質量%以下であることがより好ましく、90質量%以下であることがより一層好ましい。一方、得られる非水系高分子固体電解質の柔軟性の観点から、ヘキサフルオロプロピレン単位の質量分率は2質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがより一層好ましい。
以上のように、本発明で用いる非水系高分子電解質を構成する高分子成分としては、共重合体(P)および共重合体(Q)を共に利用できるが、得られる非水系高分子固体電解質のイオン伝導度の観点から、共重合体(P)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート及びポリメチル(メタ)アクリレートがより好ましく、得られる非水系高分子固体電解質の機械的強度の観点から、イオン液体と相溶である重合体ブロック(Pa)を1つ以上有し、イオン液体と非相溶である重合体ブロック(Pb)を2つ以上有する共重合体(P)がより一層好ましい。
非水系高分子固体電解質はイオン液体と高分子成分とからなり、高分子成分からなる骨格にイオン液体が含浸した形態となっている。非水系高分子固体電解質におけるイオン液体と高分子成分との質量分率は特に制限されないが、非水系高分子固体電解質のイオン伝導率及び機械的強度の観点から、0.1:1〜10:1程度であることが好ましい。また、高分子成分が共重合体(P)である場合、イオン液体と重合体ブロック(Pa)との質量分率は0.03:1〜40:1程度であることが好ましい。非水系高分子固体電解質の形状についても特に制限はなく、例えば膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状、直方体状等であることができる。
本発明で用いる非水系高分子固体電解質の製造方法については特に制限はなく、例えば、加熱下においてイオン液体と高分子成分を機械的に混練し、ついで成形する方法;イオン液体及び高分子成分を適当な溶媒に溶解させた後に溶媒を除去し、ついで成形する方法;イオン液体及び高分子成分を適当な溶媒に溶解させた後に型内または型上で溶媒を除去することにより成形する方法;高分子成分にイオン液体を含浸させ、ついで成形する方法;成形された高分子成分にイオン液体を含浸させる方法;イオン液体中で高分子成分の製造に用いるモノマーと重合開始剤の存在下に反応させ、ついで成形する方法等が挙げられる。
これらは目的に応じ、適宜選択することができる。上記で、イオン液体及び高分子成分を適当な溶媒に溶解させた後に溶媒を除去する方法における溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。
本発明の変形センサにおける電極は、該非水系高分子固体電解質を挟んでこれに密着し、互いに接触しないように設置される。また、電極は、それぞれ独立に、一体化されていてもよいし、一体化されず、すなわち複数の、固体として別個の電極からなっていてもよい。
非水系高分子固体電解質と電極とが重なり合った方向における該非水系高分子固体電解質の厚さといずれか一方の電極の厚さとの比率については特に制限はないが、本発明の特徴を効果的に発揮する観点から、0.05:1〜1×10:1程度であることが好ましく、0.1:1〜5×10:1程度であることがより好ましく、0.2:1〜1×10程度であることがさらに好ましい。
イオン液体とは、常温溶融塩または単に溶融塩などとも称されるものであり、例えばサイエンス(Science)、302号、792頁、2003年によれば、100℃以下において流動性を有し、完全にイオンからなる液体と定義されている。本発明では、従来より知られた各種のイオン液体を使用することができるが、常温(室温)または可及的に常温に近い状態において液体状態を呈し安定なもの、常温におけるイオン伝導率が0.001S/cm以上のものが好ましく用いられる。
イオン液体は、蒸気圧がほとんどないため引火性が低く、熱的安定性に優れる。イオン液体を非水系高分子固体電解質の構成成分として用いることで、水や有機溶媒を電解液に用いる場合に懸念される電解液の蒸発の問題を回避できる。
本発明において用いられる好適なイオン液体を構成する有機カチオンの例としては、下記化学式I〜Vの構造のものを挙げることができる。
Figure 2009096419
(I式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、または炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表す。)
Figure 2009096419
(II式中、Rは水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表し、R’は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、nは0〜5の正数を表す。nが2以上の場合、各R’は同一の基でもよいし、異なる基でもよい。)
Figure 2009096419
(III式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR〜Rのうち2つの基が共同して環構造を形成する。)
Figure 2009096419
(IV式中、R、R10、R11及びR12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR〜R12ののうち2つの基が共同して環構造を形成する。)
Figure 2009096419
(V式中、R13、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基を表すか、又はR13〜R15のうち2つの基が共同して環構造を形成する。)
上記した有機カチオンの例示における、R〜R15の定義において、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分岐状アルキル基としては、炭素数1〜6のものが好ましく、炭素数1〜4のものがより好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分岐状アルケニル基としては、炭素数2〜6のものが好ましく、炭素数2〜4のものがより好ましく、具体的には、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、炭素数6〜15のアリール基としては、フェノル基、ナフチル基等が挙げられる。
〜R15の定義において、炭素数7〜20のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。同じくR〜R15の定義において、炭素数2〜30のポリオキシアルキレン基としては、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられる。R’の定義において、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。R〜R15の定義において、2つの基が共同して環構造を形成する場合として、例えば、中心原子のNと共同して、ピロリジン環やピペリジン環を形成する場合などが挙げられる。
このうちでもイオン液体のイオン伝導性及び入手容易性の観点から一般式(I)で表される非置換もしくは置換イミダゾリウムカチオンが好ましく、置換イミダゾリウムカチオンがより好ましい。このうちでも、イオン液体の融点及び粘度の観点から一般式(I)におけるR1及びR2が、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基であることが好ましく、R及びRが、それぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状アルキル基であってRが水素原子であることがより好ましく、またこれらの場合においてRとRとが異なる基であることが好ましい。もっとも好ましい有機カチオンの例としては、3−エチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン(EMI)を挙げることができる。
本発明において用いられる好適なイオン液体を構成するアニオンの例としては、含ハロゲンアニオン、鉱酸アニオン、有機酸アニオン等を挙げることができる。含ハロゲンアニオンもしくは鉱酸アニオンの例としては、具体的にはPF 、ClO
CFSO 、CFSO 、BF 、(CFSO)N、(CFSO)N、(CFSO)C、AsF 、SO 2−、(CN)N、及びNO 等を挙げることができる。また有機酸アニオンの例としてはRSO 、RCO 、等を挙げることができる。ここにおいて、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数8〜2のアラルケニル基、炭素数2〜8のアルコキシアルキル基、炭素数3〜のアシルオキシアルキル基、炭素数2〜8のスルホアルキル基、炭素数6〜15のアリール基又は炭素数3〜7の芳香族複素環基を表す。
これらの中でもイオン液体のイオン伝導率及び入手容易性の観点からPF 、ClO 、CFSO 、CFSO 、BF 、(CN)N並びに(CFSO)N、(CFSO)N等のスルホニルイミド系アニオンが好ましく、(CFSO)N、(CFSO)N等のスルホニルイミド系アニオンが特に好ましい。
本発明に好適に用いられるイオン液体の例としては上記した有機カチオンとアニオンの組み合わせからなるイオン液体を挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、複数を組み合わせて用いても良い。本発明に用いられる特に好ましいのは置換イミダゾリウム塩であり、具体的例としては、エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)、エチルメチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド(EMIPFSI)、ブチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(BMITFSI)、ブチルメチルイミダゾリウムビス(ペンタフルオロメタンスルホニル)イミド(BMIPFSI)等を挙げることができる。これらの中でも、イオン液体のイオン伝導率の観点からEMITFSI及びEMIPFSIがより好ましく、さらに入手容易性の観点からはEMITFSIがより一層好ましい。
イオン液体が存在しなければイオンの移動は行われずセンサとしては機能しない。またポリエチレン、ポリスチレン等のヘテロ原子を含まない高分子成分を用いたときにはイオン液体を複合しても相溶しないためイオン伝導度が上がらなかったり、イオン伝導度を上げる目的でイオン液体の複合量を増やしたときにブリードアウトを招き好ましくない。
本発明の可撓性素子の電極は、上記の非水系高分子固体電解質を挟んで位置し、互いに接触していない正極と負極の電極である。
かかる電極で表面抵抗が10Ω/□以下であり、かつ可撓性素子1cmあたりの静電容量が0.1〜500mFであるものとして、炭素微粒子、固体金属粉末、金属酸化物粉末、金属硫化物粉末、導電性高分子等が挙げられるが、導電性、および静電容量の観点から、炭素微粒子、固体金属粉末を構成成分とすることが好ましく、入手性の観点から炭素微粒子を構成成分とすることがさらに好ましい。
電極として炭素微粒子を構成成分とした場合、炭素微粒子の種類に制限はなく、黒鉛、カーボンブラック、活性炭、炭素繊維のショートカットファイバー、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ等を用いることができる。これらは単独で用いても良いし、これらの2つ以上を複合して用いても良い。
炭素微粒子の比表面積に制限はないが、好ましくはBET比表面積が1m/g〜4000m/gの範囲にあり、さらに好ましくは5m/g〜3000m/gの範囲である。BET比表面積が1m/g以下の場合、炭素微粒子の粒子径が大きくなり、電極の抵抗が高くなるため、センサの応答感度が低下する。一方、4000m/gを超えると、静電容量が大きくなるため変形センサの応答感度が低下する。なお、BET比表面積とは、液体窒素温度での窒素ガス吸着等温線によるBET法(例えば株式会社フジ・テクノシステム発行、「超微粒子ハンドブック」、138−141頁(1990年)参照)により求められる比表面積である。
これらの炭素微粒子を用いた電極の形態としては、電極の表面抵抗、静電容量、および可撓性や接着性の観点から該炭素微粒子に対し1〜60質量%程度添加されるバインダー樹脂とイオン液体からなる電極の形態が好ましい。バインダー樹脂の種類に制限はなく、一般的にバインダーとして用いられているポリオレフィン系、ハロゲン化ビニル系、ポリカーボネート系、PET系、ABS系、ポリ酢酸ビニル系、ナイロン等の樹脂や、電極の導電性確保という観点からポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン等の導電性高分子を用いても良い。また、非水系高分子固体電解質との接着性という観点から、上記の非水系高分子固体電解質と同一の高分子、または該高分子がイオン液体で含浸されたものを用いてもよい。
電極における3者の質量分率には大きな制限は無いが、得られるセンサの変位量、応答感度、および電極の成形性の観点から炭素微粒子は5質量%以上90質量%以下が好ましく、10質量%以上80質量%以下がより好ましい。また、イオン伝導率および電極の強度の観点から、イオン液体は5質量%以上90質量%以下が好ましく、10質量%以上80質量%以下がより好ましく、高分子成分は5質量%以上80質量%以下が好ましく、10質量%以上70質量%以下がより好ましい。
電極には、その製造段階で上記成分に加え、必要に応じ、電極内の導電性を確保する観点から、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維等の導電性炭素材料及び/又は金属微粒子等の導電性物質を添加してもよい。添加する場合、上記した電極の構成成分(例えば、活性炭、イオン液体及び高分子成分)の合計質量に対する導電性物質の添加量は、導電性の観点から、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、一方、電極の成形性の観点から、60質量%以下が好ましく、50質量%がより好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、目的に応じて樹脂中に酸化防止剤、凍結防止剤、pH調整剤、分散剤、可塑剤、隠蔽剤、着色剤、油剤などの添加剤が含まれていてもよい。
上記電極において、炭素微粒子は他の電極の材料中に分散されていてもよく、不均一な構成であってもよい。後者の例としては、例えば、面状に成形された、熱処理された炭素微粒子に、イオン液体が含浸している膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状または直方体状等に成形された高分子成分を少なくとも部分的に含浸させた電極が例示される。本発明で使用する電極の形状については、特に制限はなく、例えば紙状、膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状等であることができる。
炭素微粒子として活性炭を用いる場合、表面積を制御する等の目的で賦活後に熱処理した活性炭を用いても良い。熱処理時の温度は、800℃〜3000℃の範囲であるのが好ましく、900℃〜2500℃であるのがより好ましい。熱処理温度が800℃未満であると、活性炭の細孔の構造変化が不十分であるため、センサの応答感度が低下する。一方、3000℃を超えると、活性炭の細孔の収縮が過剰に進行してしまうため、センサの応答感度が低下する。また熱処理は、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスの雰囲気下で行う。
電極の構成成分として固体金属粉末を使用した場合、固体金属粉末種に特に制限はなく、例えば、金、銀、白金、銅、鉄、パラジウム、ニッケル、アルミニウムなどが用いられる。これらは単独で用いても良いし、複数を組み合わせて用いてもよい。必要に応じて接着性や可撓性を上げる目的で接着剤やバインダー樹脂を併用してもよいが、単体で適用すると静電容量が低いため、静電容量の観点から上記の固体金属粉末を樹脂と複合した形態で適用することが好ましい。
固体金属粉末を構成成分とする電極の製造方法に制限はなく、公知の方法として、例えば適切なバインダーに上述した電極の材料を溶解あるいは分散させたインキを塗布する方法等が挙げられる。また、非水系高分子固体電解質との接合方法にも特に制限はなく、上記のインキを直接非水系高分子固体電解質上に塗布する方法や、予め絶縁フィルム上に上記のインキを塗布したものを、圧着、溶着により、あるいは接着剤を介して貼りあわせる方法等を挙げることができる。
電極に透明性が求められる用途では、例えばインジウム錫酸化物(ITO)、アンチモン錫酸化物(ATO)、酸化亜鉛のような金属酸化物を蒸着したもの、単層カーボンナノチューブや多層カーボンナノチューブを溶剤中に分散させコーティングしたもの、あるいはポリエチレンジオキシチオフェン等の導電性高分子を塗工したものが電極として挙げられる。また、可撓性を持たせる目的で、上記の物質をPET等のフィルム上に蒸着、コーティングしたものを用いても良い。
変形センサとしての発生電圧に着目する。ここで、変形時に電極に発生する電荷量をQ、可撓性素子の静電容量をCとすると、変形時に発生する電圧Vは
V=Q/C・・・(1)
となる。式(1)より、発生電圧Vを高くするためには、電極に発生する電荷量Qが一定ならば、可撓性素子の静電容量Cを小さくする必要がある。
また、電極の抵抗値が大きいときには電極に発生した電荷がジュール熱に変換されるため損失する。従って、電極に発生した電荷量Qを効率的に電圧に変換するという観点からは、電極の表面抵抗を小さくする必要がある。
以上のことから、本発明の特徴である高感度での応答性を達成するためには、電極の表面抵抗、可撓性素子の静電容量がいずれも小さいことが必要である。すなわち、電極の表面抵抗が10Ω/□以下であり、5Ω/□以下であることが好ましく、3Ω/□以下であることがさらに好ましい。電極の1cmあたりの静電容量が0.1〜500mFであることが重要である。ここで、静電容量Cを小さくするためには、電解質の誘電率が小さい方が好ましい。誘電率は物質中の分極によって生じるため、同時に分極を大きくする要因となるイオン解離性基を含まないことが重要である。また、電極の表面抵抗を下げることを目的として、電極の高分子電解質面に接していない面側に、電極面に比べて100倍程度以上導電率の高い固体金属のような導電層を設けた複合電極を用いても良い。なお、上記のように電極面に比べて100倍程度以上導電率の高い導電層のことを集電体層と呼ぶ。
また、集電体層を電極に接着させる方法に制限はなく、公知の方法として、例えば金属類の真空蒸着法、スパッタリング法や電解メッキ法、無電解メッキ法、または必要に応じ適切なバインダーに集電材料を溶解あるいは分散させたインキを塗布する方法、電極と別途上記の方法で絶縁シート上に作製した集電体層を圧着、溶着により、あるいは接着剤を介して貼りあわせる方法等を挙げることができる。この中で、電極との接着性やシートの力学強度の観点から、絶縁シートとして可撓性を有するエラストマーフィルム等を適用して上記の方法で予め集電体層を作製し、この集電体層を圧着、溶着により、あるいは接着剤を介して貼りあわせる方法を適用することが好ましい。
また、式(1)より、電圧Vを高くするためには電極に発生する電荷量Qを高くする必要がある。電極に発生する電荷量Qを高くするためには、非水系高分子固体電解質のイオン伝導度を高くすることが好ましい。しかしながら、非水系高分子固体電解質のイオン伝導度を高くし過ぎることで、静電容量Cの増加を招き応答感度が低下すること、またイオン液体の複合量が多いが故にセンサの成形性が悪化するといった問題が生じる。
以上から、該非水系高分子固体電解質のイオン伝導度が1×10−7S/cm以上1×10−1S/cm以下であることが好ましく、より好ましくは1×10−6S/cm以上5×10−2S/cm以下、さらに好ましくは1×10−5S/cm以上1×10−2S/cm以下である。
本発明の変形センサの形状については特に制限はなく、例えば、膜状、フィルム状、シート状、板状、織物状、ロッド状、立方体状又は直方体状などが挙げられ、これらは使用目的に応じ適宜選択すればよい。また変形センサの厚さについても特に制限はないが、例えば形状が膜状である場合には、膜の両面に電極が形成されていることが好ましく、膜自身の抵抗の観点から、厚みが10−6〜10−1mの範囲にあるのが好ましい。
また、本発明の変形センサはそのまま使用しても良いが、力学強度や保水性の維持等の目的で保護層を設けて使用することが好ましく、また電極と外部回路を接続する目的で導線等のリード部を設けても良い。
図1の断面図に示すように、変形センサ6は、非水系高分子固体電解質10と、これを挟む正極の電極8と負極の電極7からなる。電極8および7には集電体層4および2が接続している。集電体層4および2の導電率は、電極8および7の導電率の100倍程度以上と、著しく高くなっている。非水系高分子固体電解質10が変形するとイオン+・−が移動し電荷の偏りが発生して電位差が生じる。非水系高分子固体電解質10の変形が大きく電荷の偏りが多い近傍の電極7および8を介して集電体層2および4に流れるため、外部の電気回路への電圧信号が大きくなる。また、発生電圧はセンサ検知部の変形時の変位量に比例するため、変位の定量が可能である。
この電極がパターン形状を有しているとき、すなわち電極パターンを構成しているとき、各パターンでは高さ方向の変位情報を電圧に変換することができ、かつ、各々の電極パターンは、それぞれ独立して機能する。したがって、対の電極のうち少なくとも片面の電極はパターン形状を有することが、変形位置を検知するために好ましい。このとき、高さ方向の変位情報(変位量)を電圧に変換可能なため、変位センサや位置センサとして利用でき、変位の大きさと曲げ弾性率との関係から圧力を電圧に変換することもでき、圧力分布を測定するセンサとして利用することができる。
電極パターンの形状の例が図2(斜視図)に示してある。非水系高分子固体電解質10の片面にY方向のストライプ(縞様)電極12・12・12・・・がX方向に並べて設けられ、裏側の片面にX方向のストライプ電極13・13・13・・・がY方向に並べて設けられている。P位置を押して変形させると、ストライプ電極12とストライプ電極13から信号が出て、ストライプ電極が接続された外部回路では変形位置を検出できる。
別な電極パターンの形状としては、非水系高分子固体電解質10の片面にはY方向のストライプ電極12・12・12・・・がX方向に並べて設けられ(図2参照)、裏側の片面に全面電極(図示省略)が設けられた例がある。ストライプ電極12・12・12・・・の各ストライプは相互に絶縁状態のまま外部回路、例えばスキャニング回路の各端に接続される。すなわちX方向の一次元の変形位置を検知できる。例えばP位置を押して変形させた場合、全面電極とストライプ電極12から外部回路に出力が出る。ストライプ電極12の線上に変形位置が存在することを外部回路が認識できる。
図3(平面図)には、電極パターンの形状の別な例が示してある。この例では、非水系高分子固体電解質の片面(図面の裏側に相当)にはX方向のストライプ電極(点線示)がY方向に並べて設けられ、もう片面にはY方向に対して角度を傾けたストライプ電極(実線示斑点部分)がX方向に並べて設けられている。
図4(平面図)には、電極パターンの形状のさらに別な例が示してある。この例では、非水系高分子固体電解質の片面(図面の裏側に相当)にはY方向のストライプ電極(点線示)がX方向に並べて設けられ、もう片面にはX方向に繰り返しのある波線ストライプ電極(実線示斑点部分)がY方向に並べて設けられている。
なお、ストライプ電極を電流が流れるときのジュール熱への変換による電気損失を考えると、各格子から端子まで最短距離で接続できる図2のような形状が好ましい。
センサの検出点のなかでも、非水系高分子固体電解質の表裏面の電極パターン同士を見透した交錯点の数が多いほど分解能は上がり、交差点の総面積が大きいほど検出面積が広いことになり、センサとしての信頼度は高くなる。したがって、電極パターン間距離(ストライプ空白間隔)は小さい方が好ましく、0.1μm以上1.5cm以下程度である。好ましくは0.1μm以上1.5cm以下である。さらに好ましくは0.1μm以上1cm以下である。電極パターン間距離が2cmを超えると、交差点の数が少なくなるため分解能の低下を招き好ましくない。また、電極パターン間距離が0.1μm未満のときは製造時に隣り合う電極パターン間で短絡を招くことがあるため、好ましくない。
また、電極パターン幅(ストライプ幅)は、好ましくは0.1μm以上2cm以下、より好ましくは0.1μm以上1.5cm以下、さらに好ましくは0.1μm以上1cm以下である。電極パターン幅が2cmを超えると分解能の点で問題が生じ、また電極パターン幅が0.1μm未満のときは製造が困難である等の問題が生じる。
電極の総面積は、非水系高分子固体電解質の面全体に対して80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。電極の総面積が80%未満のときは検出部の総面積の低下からセンサとしての利用効率が低下して好ましくない。
非水系高分子固体電解質の表裏面に形成される電極パターンは同一形状であっても良い。四角形電極パターンの形状が図5に示してある。各電極パターン15・15・15・・・が存在する位置が有感部位であり、外部回路に接続するためのリード体15A・15A・15A・・・が形成される。尚、リード体を形成せずにリード線の溶着や、接点接触により各電極パタ−ン15・15・15・・・から外部回路に接続させることは任意である。また、電極パターンの形状は上下面で同一であることが好ましいが、片面は全面電極でも実施することができる。
電極パターンの形状に制限はなく、図6に示すような三角形、図7に示すような六角形等の多角形でもよい。また図8に示すような円形でもよく、さらには楕円形でもよい。ただ、電極パターンの存在しないところは感度がないため電極パターンが密に形成されている構造が好ましく、また検出出力のある電極パターンを解析しやすくするためにも単純な形状のパターンが好ましい。
各電極パターン間の距離は小さい方が好ましい。電極パターンのサイズは、図5のように正方形の形状時には、一辺の長さが好ましくは0.1μm以上2cm以下、より好ましくは0.1μm以上1.5cm以下、さらに好ましくは0.1μm以上1cm以下である。一辺の長さが2cmを超えると、分解能の点から好ましくない。また、一辺の長さが0.1μm未満のときは、製造が困難である等の問題が生じ好ましくない。正方形以外の形状時もこれに順ずるサイズである。
また、非水系高分子固体電解質膜への電極パターンの接合方法には制限はなく、公知の方法として、例えば非導電部(電極パターンの空白地)にマスクをした状態で、必要に応じ適切なバインダーに導電材料を溶解あるいは分散させたインキを塗布する方法、あるいは上記の方法で電極パターンをあらかじめPETのような絶縁フィルムに接合させ、電極パターンが接合された絶縁フィルムを圧着、溶着により、あるいは接着剤を介して貼りあわせる方法等を挙げることができる。
また、電極を全面に形成させ、集電体層を上記のパターン形状に形成させても同様の効果を挙げることができる。すなわち、図1で集電体層2および4は電極7および8に比べて導電率が100倍程度以上と著しく高いとき、非水系高分子固体電解質10が変形しイオン+・−が移動し電荷の偏りが発生して生じた電位差は電極から多くの電流が導線パターン部に流れるため、電圧信号が大きくなる。従って、集電体層があるところは、集電体層がないところと比較して、著しく電圧信号が大きいため、実質上集電部のみの変形を検出することができる。
本発明の変形センサの用途としては、速度または加速度センサの例として、エアバッグ作動等の自動車用、ゲーム機コントローラ用、携帯電話または携帯情報端末用、各種ロボット用、手ぶれ防止等のためのカメラ用、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)用;圧力センサの例として、侵入物検出用、ロードセル用、障害物検出用、衝突時等の非常作動用、マイク用、ソナー用、カメラ等の精密機器スイッチ用、電子楽器等のキーボード用、MEMS用;流速センサの例として、風速計用、水流計用、発電機用;曲率または角度センサの例として、ポテンショメータ、ロータリーエンコーダ;変位または位置センサの例として、ロボットや機械の制御または緊急停止用;触覚センサの例として人工皮膚;などを挙げることができる。
以下、参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。また以下の参考例、実施例及び比較例において用いられた測定機器、測定方法及び使用材料を以下に示す。
(1)核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)による共重合体(P)及びイオン液体の分子構造の解析
機器 : 日本電子社製核磁気共鳴装置 (JNM−LA 400)
溶媒 : 重クロロホルム(共重合体)、又は重ジメチルスルホキシド(イオン性液体)
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による数平均分子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定
機器 : 東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフ(HLC−8020)
カラム : いずれも東ソー社製TSKgelであるGMHXL、G4000HXL及びG5000HXLを直列に連結
溶離液 : テトラヒドロフラン、流量1.0ml/分
検量線 : 標準ポリスチレンを用いて作成
検出方法 : 示唆屈折率(RI)
(3)イオン伝導度の測定
機器:日置電機社製ケミカルインピーダンスメータ 3532−80
方法:複素インピーダンス法、交流4端子セルを用いて測定、25℃/11Rh%で一晩、非水系高分子固体電解質を調湿した後に測定。測定温度25℃。
(4)電極、複合電極(電極に集電体層を組み合わせたもの)の表面抵抗の測定
厚み100μmの膜状の電極、複合電極、または集電体層を形成した絶縁フィルムを、50mm×5mmの大きさにカットして電気抵抗測定装置(三菱化学社製「Laresta−GP MCP−T610」)を使用して、5箇所の表面抵抗を測定し、その平均値を算出した。複合電極の表面抵抗とは、電極または集電体層の表面抵抗のうち、低い方の表面抵抗とする。
(5)可撓性素子の静電容量の測定
一対の複合電極(電極の全面に集電体層を設けてある)と非水系高分子固体電解質からなるサンプルを20mm×20mmとし、集電体層にリード線を介して充放電装置(北斗電工社製「HJ−201B」)に接続して、室温下、1mAの定電流充放電サイクルテストを10回繰り返し、放電カーブから静電容量を測定した。
(6)変形センサの応答感度の測定
変形センサの応答感度は、一定変位を与えたときに発生した電圧と定義する。変形センサの測定サンプルは、非水系高分子固体電解質の両全面を電極で挟んだ変形センサを20mm×10mmの大きさにカットした。30mm×20mmの大きさの絶縁フィルム2枚の片面中央部に20mm×10mmの大きさに集電体層を形成した。図9に示すように、変形センサ6の両面に、夫々集電体層が合致するように2枚の絶縁フィルム20Aおよび20Bを重ね合わせて、測定サンプル21とした。集電体層2および4と変形センサ6を重ね合わせる際に、リード線22および24を夫々挟み込んで集電体層2および4との導通をとってある。
測定サンプル21を、長さ20mmの半分10mmが残るように固定治具26と28で挟み、リード線22および24をデータロガー9(キーエンス社製「NR−ST04」)に接続した。この状態で変位を与えたときの発生した電圧をデータロガー9で測定し、ノイズとシグナルの電圧比(S/N比)を算出した。与えた変位は、初期のサンプル位置と変位を与えたときのサンプル位置とのなす角度が11度になるようにした。ノイズは、測定時間(20秒)中の電圧変化の中で、信号以外の電圧での最大値と最小値の差と定義する。
なお、電極の固定端から5mmの場所Pに、図示外のレーザー変位計(キーエンス社製「LK−G155」)のレーザーをあてることで与えた変位量を測定した。
(7)変形センサの変形量の定量性の評価
上記の変形センサの応答感度の測定と同様な方法で、5点の異なる変形を与えた時の発生電圧をデータロガーで測定し、変形量と発生電圧との相関係数を算出した。与えた変形量は、初期のサンプル位置と変形を与えたときのサンプル位置とのなす角度が4.6、6.8、9.1、11.3、13.5度になるように設定した。
(8)パターン電極を有する変形センサのセンシング特性評価
電極パターンを有する変形センサにおいて、図2、3、4のパターンはm行目とn列目に、図4,5,6,7,8のパターンは上下の電極パターンを、データロガー(キーエンス社製「NR−ST04」)に接続した。この状態で変位を与えたときの発生した電圧をデータロガーで測定し、ノイズとシグナルの電圧比(S/N比)を算出した。与えた変位は、初期のサンプル位置と変位を与えたときのサンプル位置との差が500μmとなるようにした。
次に、データロガーに接続したパターン電極の隣にあたるパターン電極に500μmの変位を与えたときに、上記データロガーで発生する電圧を測定し、ノイズとシグナルの電圧比(S/N比)を算出した。なお、ノイズとは、測定時間(20秒)中の電圧変化の中で、信号以外の電圧での最大値と最小値の差と定義する。
なお、与えた変位の大きさは、レーザー変位計(キーエンス社製「LK−G155」)のレーザーをあてることで与えた変位量を測定した。
≪参考例1≫ ポリスチレン−b−ポリメチルアクリレート−b−ポリスチレン
(P−1)の製造
使用した材料について、臭化銅(I)、塩化銅(I)、塩化銅(II)は和光純薬工業社から購入しそのまま用いた。1,1,4,7,10,10-ヘキサメチルトリエチレンテトラミン(HMTETA)はアルドリッチ社から購入しそのまま用いた。トリス(2-ジメチルアミノエチル)アミン(Me6-TREN)は、トリス(2-アミノエチル)アミンとギ酸、ホルムアルデヒドの混合水溶液を還流して得られた生成物を減圧蒸留して用いた。ジエチル-meso-2,5-ジブロモアジペートはアルドリッチ社から購入してそのまま用いた。スチレン、メチルアクリレートはキシダ化学社より購入し、使用前にゼオラムとアルミナと接触させて重合禁止剤を除去し、続いて乾燥窒素で十分にバブリングして溶存酸素を除去したものを用いた。アセトニトリルはキシダ化学社より購入し、ゼオラムと接触させて水分を除去し、続いて乾燥窒素で十分にバブリングして溶存酸素を除去したものを用いた。その他の材料については、目的に応じて精製を行い使用した。
(1)2Lの3つ口フラスコに磁気撹拌子、臭化銅(I) 7.17g(50mmol)、ジエチル-meso-2,5-ジブロモアジペート 3.6g(10mmol)を仕込んだ後、フラスコ内を十分に乾燥窒素で置換した。ここにアセトニトリル955ml、メチルアクリレート785mlを加え、室温で30分撹拌した。その後50℃に昇温し、別途調製した、HMTETAのアセトニトリル溶液(濃度 0.3mol/L) 8.33ml(HMTETAとして16.7mmol)を加えて重合を開始した。重合開始2時間後にHMTETAのアセトニトリル溶液(濃度 0.3mol/L) 2.08ml(HMTETAとして0.62mmol)を添加し、さらに6時間重合を行った。
(2)6時間後、フラスコを氷水につけて重合溶液を冷却し重合を停止した。重合停止時の重合率は38%、数平均分子量Mnは28700、分子量分布Mw/Mn=1.04であった。
(3)得られた重合溶液をエバポレータで濃縮したのちにトルエンで希釈し、続いて水で洗浄を繰り返して残存触媒を除いた。洗浄後、再度エバポレータで濃縮したのちに大過剰のメタノールで再沈して得られる粘ちょうな液状物を70℃で一晩真空乾燥させて、両末端ブロモ化ポリメチルアクリレートを得た。
(4)2Lの3つ口フラスコに、両末端ブロモ化ポリメチルアクリレート170g、磁気撹拌子を仕込み十分に乾燥窒素で置換した。続いてスチレン152mlを加えて両末端ブロモ化ポリメチルアクリレートを溶解させた。この溶液を40℃に昇温し、別途調製した、塩化銅(I) 0.586mg(5.92mmol)、塩化銅(II) 0.239mg(1.78mmol)、Me6-TRENのアセトニトリル溶液(濃度 0.3mol/L) 29.6ml(Me6-TRENとして8.89mmol)の混合物を加えて重合を開始した。
(5)8時間重合を行った後に、フラスコを氷水につけて重合溶液を冷却し重合を停止した。重合停止時の重合率は10%、数平均分子量Mnは72000、分子量分布Mwn/Mn=1.31であった。
(6)得られた重合溶液を大過剰のメタノールに再沈し、室温で乾燥した後にトルエンに再溶解、水洗を繰り返して残存触媒を除いた後に、大過剰のメタノールで再沈して得られる固体を70℃で一晩乾燥させた。
(7)以上のようにして、重合体ブロック(Pa)がポリメチルアクリレート(PMA)、重合体ブロック(Pb)がポリスチレン(PSt)である共重合体(P−1)を得た。H−NMR測定を行ったところ、共重合体(P−1)中のPSt含量は46%、PMA含量は54%であった。
≪参考例2≫ エチルメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)
イミド(イオン液体)の製造
使用した材料について、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドは東京化成工業社製のものをそのまま用いた。シクロヘキサンはキシダ化学社製のものをそのまま用いた。その他の材料については、目的に応じて精製を行い使用した。
(1)500mLのセパラブルフラスコに、攪拌翼を取り付けたメカニカルスターラー、三方コック、冷却管を取り付けた。ここにシクロヘキサン250mL、1−メチルイミダゾール50mL(0.58mol)を仕込んだ。1−メチルイミダゾールはシクロヘキサンには完全に溶解せず、二相に分離した状態であった。この液を攪拌しながら、室温でブロモエタン130mL(1.74mol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃まで加熱し24時間還流を行った。反応の進行とともに、白色固体が析出した。
(2)得られた懸濁液について、過剰のブロモエタン、シクロヘキサンを減圧留去して得られる白色固体を酢酸エチル/イソプロパノール混合溶媒(1/1 v/v)から再結晶させて精製した。得られた結晶をろ別、n−ヘキサンで洗浄し、50℃で一晩真空乾燥させた。収量91g、収率83%であった。得られた白色固体のH−NMR測定から、目的の3−エチル−1−メチルイミダゾリウムブロマイド(EMIBr)が生成したことを確認した。
(3)上記で得られたEMIBr45g(236mmol)を攪拌翼、メカニカルスターラー、三方コックを取り付けた500mLのセパラブルフラスコに仕込んだ。ここに蒸留水120mLを仕込み、EMIBrを完全に溶解させた。
(4)リチウム(ビストリフルオロメタンスルホニル)イミド68g(236mmol)を蒸留水240mLに溶解させた水溶液を作製した。この水溶液を上記のEMIBr水溶液に攪拌しながら滴下した。滴下終了後、70℃で1時間反応を継続した。反応液は二相に分離していた。
(5)得られた二相の下相を抜き出し、塩化メチレンで希釈し、蒸留水で3回洗浄した。洗浄後、80℃で3時間減圧留去を行い、塩化メチレン、及び一部の水分を除去した。得られた無色透明の液体を120℃で3日間真空乾燥することで、系内の水を完全に除去した。収量61g、収率67%であった。得られた無色透明液体のH−NMR測定から、目的の3−エチルー1−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(EMITFSI)が生成していることを確認した。
≪参考例3≫ ポリスチレン−b−ポリメチルアクリレート−b−ポリスチレン共重合体を用いた非水型高分子固体電解質の製造
共重合体(P−1)をテトラヒドロフランに完全に溶解させた。この溶液にEMITFSIを所定量加え均一な溶液を得た。この溶液をガラス上に広げ乾燥させた。得られた透明、柔軟な固体を50℃で真空乾燥して非水系高分子固体電解質(E−1〜E−3)を得た。)を得た。
≪参考例4≫ 炭素微粒子を含む電極の製造
(1)乳鉢に、BET比表面積が1210m/gのアルカリ賦活炭である活性炭、アセチレンブラック(電気化学工業社製 「デンカブラック」)、PVDF−HFP(アルケマ社製 「カイナー#2801」)、EMITFSI所定量採取し、乳鉢によりすりつぶし、塊状の電極材料とした。
(2)得られた塊状の電極材料を、PETフィルムに挟み、130℃で熱プレスすることで炭素微粒子を含む厚さ100μmの電極フィルムを得た。
≪参考例5≫ 集電体層を有するウレタン電極の製造
(1)高分子ポリオール(クラレ社製「クラレポリオールA−1010」(商品名):POH−1)、鎖伸長剤として1,4ブタンジオール:BD(和光純薬社製)および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート:MDI(和光純薬社製)を、POH−1/BD/MDIのモル比が1.0/1.8/2.8(窒素原子含有率は4.2重量%)で、かつこれらの合計供給量が200g/分になるように定量ポンプにより同軸方向に回転する二軸スクリュー型押出機(30mmφ、L/D=36)に連続的に供給して、連続溶融重合を行った。このとき前記押出機の加熱ゾーンを前部、中間部および後部の3つの帯域に分け、前部の温度を90〜220℃、中間部の温度を260℃、後部の温度を220℃に設定した。生成した熱可塑性ポリウレタンの溶融物をストランド状で水中に連続的に押し出し、次いでペレタイザーで切断し、このペレットを80℃で4時間乾燥した。得られたペレットを、Tダイ型押出成形機を用いて厚さ100μmのフィルム状に成形し、電極を得た。
(2)このウレタンフィルム上に、導電塗料である銀ペースト(日本黒鉛社性「バニーハイトM-15A」)をスクリーン印刷法により塗工、または金をスパッタリングにより塗布することで集電体層を有するウレタンフィルムを得た。
≪参考例6≫ 非水系高分子固体電解質と一対の複合電極からなる可撓性素子の製造
非水系高分子固体電解質の両面を電極、導電性リード部(スリーエム社製「導電テープ」)、集電体層を有するウレタンフィルムの順に挟み、130℃で熱プレスすることで、図1に示すような構造を持つ複合電極−非水系高分子固体電解質膜−複合電極の構成で積層された可撓性素子を得た。
≪参考例7≫ 電極パターンを有する変形センサ
乳鉢に、BET比表面積が1210m2/gの活性炭、アセチレンブラック(電気化学工業社製 「デンカブラック」)、PVDF−HFP(アルケマ社製 「カイナー#2801」)、EMITFSIを所定量採取し、乳鉢によりすりつぶすことで得た塊状の混合物をN−メチルピロリドン(和光純薬社製)中に溶解することで、炭素微粒子を有する導電塗料を得た。次に、参考例6の方法で作製したウレタンフィルム上に導電塗料である銀ペースト(日本黒鉛社性「バニーハイトM-15A」)をスクリーン印刷法により塗工した後に、上記の炭素微粒子を有する導電塗料をスクリーン印刷法により塗工することで、パターンを有する複合電極を得た。この銀ペーストのパターンを有する複合電極を非水系高分子固体電解質の両面に挟み、130℃で熱プレスすることで、複合電極−非水系高分子固体電解質膜−電極の構成で積層された変形センサを得た。
同様に、ウレタンフィルム上に所望のパターンを有するマスクをした状態で金をスパッタリングにより塗布した後に、上記の炭素微粒子を有する導電塗料をスクリーン印刷法により塗工することで、金箔のパターンを有する複合電極を得た。このパターンを有する複合電極を非水系高分子固体電解質の両面に挟み、130℃で熱プレスすることで、複合電極/非水系高分子固体電解質膜/電極の構成で積層された変形センサを得た。
≪比較参考例1≫ イオン解離性基を含む高分子を用いた非水系高分子固体電解質(E−4〜E−6)の製造
ナフィオン膜(和光純薬工業社製「Nafion−117」)を、0.5mol/Lの塩化ナトリウム水溶液中に2日間含浸させ、水で洗浄したものを120℃で真空乾燥することで、中和されたナフィオン膜を得た。この中和されたナフィオン膜を、80℃に加熱した1−エチル−3メチルイミダゾリウムトリフロオロメタンスルホネート(EMITf:Aldrich社製)中に含浸させ、メタノールで膜表面を洗浄後に120℃で真空乾燥することで非水系高分子固体電解質(E−4〜E−6)を得た。なお、非水系高分子固体電解質中のEMITf量は、EMITfを含浸、乾燥後の重量からEMITf含浸前の重量を差引くことで算出した。また、EMITfの複合量は、ナフィオン膜をEMITf中に含浸させる時間を変えることで制御した。
≪実施例1〜12≫ 非水系高分子固体電解質と複合電極からなる変形センサ
参考例に従い作製した非水系高分子固体電解質および電極の組成比を表1に示す。
Figure 2009096419
≪比較例1〜7≫ 非水系高分子固体電解質と複合電極からなる変形センサ
参考例、ならびに比較参考例に従い作製した非水系高分子固体電解質および複合電極の組成比を表2に示す。なお、複合電極F−7では、活物質としてBET比表面積が3300m2/gのアルカリ賦活炭である活性炭を用いた。
Figure 2009096419
≪測定例1〜12≫ 実施例の電極、非水系高分子固体電解質の電気的測定
電極(F−1)〜(F−4)の電極を用いた変形センサの表面抵抗測定、静電容量測定を行った。また、非水系高分子固体電解質(E−1)〜(E−3)についてイオン伝導度の測定を行った。さらに、実施例1〜12で製造した非水系高分子固体電解質と対電極からなる変形センサにおけるS/N比を測定した。変形角度と電圧信号値の相関係数を算出した。以上の結果を表3に示す。
≪比較測定例1〜7≫ 比較例の電極、非水系高分子固体電解質の電気的測定
電極(F−5)〜(F−8)の電極を用いた変形センサの表面抵抗測定、および静電容量測定を行った。また、非水系高分子固体電解質(E−4)〜(E−6)についてイオン伝導度の測定を行った。さらに、比較例1〜7で製造した非水系高分子固体電解質と一対の電極からなる変形センサにおけるS/N比を測定した。変形角度と電圧信号値の相関係数を算出した。以上の結果を表3に示す。
Figure 2009096419
実施例1〜12は、いずれも電極の表面抵抗が10Ω/□以下、可撓性素子の1cmあたりの静電容量が0.1〜500mFで、非水系高分子固体電解質のイオン伝導度が1×10−7S/cm以上1×10−1S/cm以下の範囲に含まれるものである。一般的に、S/N比が10以上のときに、変形センサとして良好の応答感度であることが知られているが、上記範囲にある実施例1〜12はいずれもS/N比が10以上であることから、応答感度に優れるものだった。また、実施例1〜12はいずれも変形量と発生電圧の相関係数が0.990以上と良好な相関を示した。
これに対して、比較例1、比較例2では、複合電極の表面抵抗が10Ω/□を超えるものであるが、このときのS/N比は10以下となり、応答感度が低いものだった。比較例3は、可撓性素子の1cmあたりの静電容量が500mFを超えるものであり、比較例4は、可撓性素子の1cmあたりの静電容量が0.1mFに満たないものであるが、これらはいずれもS/N比は10以下となり、応答感度が低いものだった。
比較例5〜7は、非水系高分子固体電解質としてイオン解離性基を含む高分子を用いたものであるが、この場合、イオン伝導度が1×10−7S/cm以上1×10−1S/cm以下の範囲に含まれるものであるが、このときのS/N比は10以下となり、応答感度が低いものだった。
以上の結果から、実施例の変形センサは、変位に応じて高い感度での応答性を示し、変形センサとして有効に利用できることがわかる。
≪実施例13〜33≫ 電極パターンを有する変形センサ
参考例に従い作製した非水系高分子固体電解質および電極パターンを有する電極の組成比を表4に示す。なお、図2〜図4では、導電部ストライプの幅を10mm、ストライプ間隔(非導電性部)の幅を5mmとした。また、図5〜図7では、導電部多角形の一辺の長さを1mmとし、各電極パターンの間における最小距離を10mmとなるようにした。また、図8では、導電部を半径5mmの円形として、各円形導電部の間における最小距離を5mmとなるようにした。
≪測定例13〜33≫ 実施例の変形センサのセンシング特性評価
実施例13〜33で製造した非水系高分子固体電解質と電極パターンを有する電極からなる変形センサにおいて、データロガーを接続している任意の電極パターン面に500μmの変位を与えたときの電圧の値を測定して、ノイズとシグナルの電圧比、S/N(m,n)を測定した。また、データロガーを接続した電極パターンの導電部の隣に位置する導電部に500μmの変位を与えたときの電圧の値を測定して、ノイズとシグナルの電圧比、S/N(m+1,n)を測定した。以上の結果を表4に示す。
≪比較例8〜10≫ 電極パターンを有しない可撓性素子
参考例に従い作製した非水系高分子固体電解質および電極の組成比を表3に示す。比較例7、8は電極の全面に導電性塗料である銀ペースト(日本黒鉛社性「バニーハイトM-15A」)を塗ったものを、比較例9は電極上に銀ペースト(日本黒鉛社性「バニーハイトM-15A」)を塗らなかったものを意味する。
≪比較測定例8〜10≫ 比較例の可撓性素子のセンシング特性評価
比較例8〜10で製造した非水系高分子固体電解質と電極パターンを有する電極からなる変形センサにおいて、データロガーを接続している任意の位置に500μmの変位を与えたときの電圧の値を測定して、ノイズとシグナルの電圧比、S/N(m,n)を測定した。また、データロガーを接続した位置から1mm離れた位置に500μmの変位を与えたときの電圧の値を測定して、ノイズとシグナルの電圧比、S/N(m+1,n)を測定した。以上の結果を表5に示す。
Figure 2009096419
Figure 2009096419
実施例13〜33は、電極上に図2〜8の電極パターンを有する変形センサである。一般的に、S/N比が10以上のときに、変形センサとして良好の応答感度であることが知られているが、上記はいずれもデータロガーと接続した位置に変位を与えたときにはS/N比が10以上の高い応答感度を示した。一方、データロガーと接続した位置の隣の位置では変位を与えても電圧は発生しなかった。
比較例8、9は、電極上にパターンのない導電性部を有する可撓性素子であり、比較例3は、電極上に導電性部を持たない可撓性シート素子である。これらは、いずれもデータロガーと接続した位置に変位を与えたときにはS/N比が10以上の高い応答感度を示すが、5mm離れた位置に変位を与えたときにも同等の電圧を発生した。すなわち、両位置の区別はできないものだった。
以上の結果から、この変形センサは、電極パターンの導電部は変位に応じて高い感度での応答性を示し、非導電部は変位に応じた電圧を発生しないことから、変形位置および圧力分布を検出可能なセンサ素子として有効に利用できることがわかる。
本発明の変形センサは、変位を与えることで電圧が発生し、空気中でも実用的に満足し得る感度での応答性を示すことから、可撓性を有する変形センサとして好適に使用できる。
2・4は集電体層、6は変形センサのサンプル、8・7は電極、9はデータロガー、10は非水系高分子固体電解質、12・12・12・・・はストライプ電極、13・13・13・・・はストライプ電極、15・15・15・・・は電極パタ−ン15A・15A・15A・・・はリード体、20A・20Bは絶縁フィルム、21は測定サンプル、22・24はリード線、26・28は固定治具である。
(8)パターン電極を有する変形センサのセンシング特性評価
電極パターンを有する変形センサにおいて、図2、3、4のパターンはm行目とn列目に、図5,6,7,8のパターンは上下の電極パターンを、データロガー(キーエンス社製「NR−ST04」)に接続した。この状態で変位を与えたときの発生した電圧をデータロガーで測定し、ノイズとシグナルの電圧比(S/N比)を算出した。与えた変位は、初期のサンプル位置と変位を与えたときのサンプル位置との差が500μmとなるようにした。
≪参考例7≫ 電極パターンを有する変形センサ
乳鉢に、BET比表面積が1210m2/gの活性炭、アセチレンブラック(電気化学工業社製 「デンカブラック」)、PVDF−HFP(アルケマ社製 「カイナー#2801」)、EMITFSIを所定量採取し、乳鉢によりすりつぶすことで得た塊状の混合物をN−メチルピロリドン(和光純薬社製)中に溶解することで、炭素微粒子を有する導電塗料を得た。次に、参考例の方法で作製したウレタンフィルム上に導電塗料である銀ペースト(日本黒鉛社性「バニーハイトM-15A」)をスクリーン印刷法により塗工した後に、上記の炭素微粒子を有する導電塗料をスクリーン印刷法により塗工することで、パターンを有する複合電極を得た。この銀ペーストのパターンを有する複合電極を非水系高分子固体電解質の両面に挟み、130℃で熱プレスすることで、複合電極−非水系高分子固体電解質膜−電極の構成で積層された変形センサを得た。
≪実施例13〜33≫ 電極パターンを有する変形センサ
参考例に従い作製した非水系高分子固体電解質および電極パターンを有する電極の組成比を表4に示す。なお、図2〜図4では、導電部ストライプの幅を10mm、ストライプ間隔(非導電性部)の幅を5mmとした。また、図5〜図7では、導電部多角形の一辺の長さを10mmとし、各電極パターンの間における最小距離をmmとなるようにした。また、図8では、導電部を半径5mmの円形として、各円形導電部の間における最小距離を5mmとなるようにした。

Claims (14)

  1. ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体、および該重合体のブロックを含むブロック共重合体の少なくとも一方から選ばれるイオン解離性基を含まない高分子成分と、イオン液体とを含有する非水系高分子固体電解質、および
    少なくとも一対の電極からなる可撓性素子であって、
    該電極の非水系高分子固体電解質に接していない面の、少なくとも一部の表面抵抗が10Ω/□以下であり、該可撓性素子の1cmあたりの静電容量が0.1〜500mFであり、該可撓性素子の変形によって起電力を生じることを特徴とする変形センサ。
  2. 該非水系高分子固体電解質のイオン伝導度が1×10−7S/cm以上、1×10−1S/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の変形センサ。
  3. 該電極が構成成分として炭素微粒子を含むことを特徴とする請求項1に記載の変形センサ。
  4. 該高分子成分が、該イオン液体と相溶である重合体ブロック、および該イオン液体と非相溶である重合体ブロックを含む共重合体を成分として含み、該共重合体が該イオン液体によって含浸された状態にあることを特徴とする請求項1に記載の変形センサ。
  5. 該電極の一面であって非水系高分子固体電解質に接していない面に、外部電気回路に導通する集電体層が付されていることを特徴とする請求項1に記載の変形センサ。
  6. 該集電体層がパターン形状であることを特徴とする請求項5に記載の変形センサ。
  7. 前記一対の電極の双方の一面であって、非水系高分子固体電解質に接していない面に、外部電気回路に導通する同一パターンの集電体層が付されていることを特徴とする請求項1に記載の変形センサ。
  8. 請求項7に記載の同一パターンの集電体層が該非水系高分子固体電解質、及び該非水系高分子固体電解質を挟む双方の該電極を介して合一する位置にあり、該同一パターンが多角形、円形、または/および楕円形が等間隔に並んでいることを特徴とする変形センサ。
  9. ヘテロ原子を有する単量体単位を含む重合体、および該重合体のブロックを含むブロック共重合体の少なくとも一方から選ばれる高分子成分と、イオン液体とを含有する非水系高分子固体電解質、および該非水系高分子固体電解質を挟む少なくとも一対の電極からなる可撓性素子であって、該可撓性素子の変形によって起電力を生じることを特徴とする変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサ。
  10. 該電極がパターン形状であることを特徴とする請求項9に記載の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサ。
  11. 前記一対の電極の夫々が、互いに導通することなく外部回路に繋がる複数の導電性パターンであり、該非水系高分子固体電解質を挟む一対の導電性パターンの対向点が検知位置であることを特徴とする請求項9に記載の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサ。
  12. 前記一対の電極の双方が、同一形状のパターンであることを特徴とする請求項9に記載の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサ。
  13. 請求項12に記載のパターンが該非水系高分子固体電解質を介して合一する位置にあり、該同一パターンが多角形、円形、または/および楕円形が等間隔に並んでいることを特徴とする変形センサ。
  14. 前記一対の電極の夫々の一面であって、非水系高分子固体電解質に接していない面に、互いに導通することなく外部回路に繋がる複数のパターンの集電体層が付与されており、集電体層のパターン部の対向点が検知位置であることを特徴とする請求項9に記載の変形位置および圧力分布を検出可能な変形センサ。
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