JPWO2009084575A1 - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

貴金属チップの熱引き性能を向上させ、耐剥離性等の向上を図る。スパークプラグ1は、軸線CL1方向に延びる中心電極5、接地電極27、貴金属チップ32等を備える。貴金属チップ32の中心軸CL3が接地電極27の中心軸CL2に対して軸線CL1方向基端側にずれた状態とされ、接地電極27は、外層27A及び内層27Bを備え、内層27Bの先端が、接地電極27の基端よりも軸線CL1側に位置する。前記中心軸CL2に直交する断面のうち内層27Bの断面積が最大となる断面に対して、接地電極27の先端面27f側から視認した面を前記中心軸CL2に沿って投影させてなる投影面PHについて、投影面PHの内層27Bと貴金属チップ32との重なり領域OAの占める割合が25%以上とされている。

Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関用のスパークプラグは、例えば軸線方向に延びる中心電極と、その外側に設けられた絶縁体と、当該絶縁体の外側に設けられた筒状の主体金具と、基端部が前記主体金具の先端部に接合された接地電極とを備える。また、接地電極は、その内周面の先端部が前記中心電極の先端部と対向するように曲げ返されて配置され、これにより中心電極の先端部及び接地電極の先端部間に火花放電間隙が形成される。加えて、中心電極の先端部、及び、接地電極の先端部に、それぞれ貴金属合金よりなるチップ(貴金属チップ)を接合することで、耐火花消耗性の向上を図る技術が提案されている。(例えば、特許文献1等参照)。
また、接地電極について良好な熱引き性能を実現するという観点から、接地電極を、Ni合金からなる外層、及び、前記Ni合金よりも良熱伝導性金属である銅合金等からなる内層の2層構造とする技術が知られている。
特開平5−242952号公報
ところで、近年、燃焼効率の向上等の観点から燃焼室内の一層の高温化が要求されている。ここで、接地電極に貴金属チップを設けた場合には、当該貴金属チップの熱は接地電極を介して引かれることとなるが、上述のように燃焼室内がより高温化されると、接地電極を介した貴金属チップの熱引きが不十分となってしまうおそれがある。貴金属チップの熱引きが不十分となってしまうと、貴金属チップと接地電極との間の温度差が増大してしまうため、貴金属チップと接地電極との溶接部分に作用する応力が大きくなり、ひいては貴金属チップの耐剥離性が低下してしまうことが懸念される。加えて、貴金属チップの耐久性が低下してしまい、貴金属チップを設けたことによる耐火花消耗性の向上という作用効果が十分に奏されないおそれがある。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、接地電極の内層と貴金属チップとの位置関係を最適化することで、貴金属チップの熱引き性能を向上させ、ひいては貴金属チップの耐剥離性や耐久性を向上させることができる内燃機関用スパークプラグを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の内燃機関用スパークプラグは、軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
前記軸線方向に延びる軸孔を有するとともに、前記中心電極が前記軸孔に設けられた略円筒状の絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた略円筒状の主体金具と、
前記主体金具の先端部から延び、先端が前記中心電極に向けて曲げられて配置された接地電極と、
前記接地電極の先端部に接合された貴金属チップとを備え、
前記中心電極の先端部及び前記貴金属チップの間に間隙が形成されてなる内燃機関用スパークプラグであって、
前記貴金属チップは、その中心軸が前記接地電極の中心軸に対して前記軸線方向基端側にずれた状態で接合されるとともに、
前記接地電極は、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材を含んでなる内層を備え、
前記接地電極の基端よりも前記内層の先端が前記軸線側に位置し、
前記接地電極の中心軸に直交する断面のうち、前記内層の断面積が最大となる断面に、前記接地電極の先端面側から視認した面を前記接地電極の中心軸に沿って投影させてなる投影面について、
前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の占める割合(重なり割合)を25%以上としたことを特徴とする。
尚、中心電極の先端部に貴金属合金よりなる貴金属部を設けることとしてもよい。この場合には、中心電極に設けられた貴金属部と接地電極に設けられた貴金属チップとの間で前記間隙が形成されることとなる。
上記構成1によれば、接地電極は、外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材を含んでなる内層によって形成された2層構造となっており、また、前記内層が、接地電極の基端よりも軸線側に延出している(接地電極の中心軸及び軸線を通る断面において、前記内層が主体金具の内周面を前記軸線に沿って先端側に延ばした直線を越えて延出している)。すなわち、熱伝導性に優れる内層が貴金属チップに対して比較的近接した位置にまで設けられているため、貴金属チップの熱を内層を介して引きやすくすることができ、ひいては貴金属チップの熱引き性能を向上させることができる。
さらに、燃焼室の中心側においては受熱量がより増大するところ、前記貴金属チップは、自身の中心軸が接地電極の中心軸よりも軸線方向基端側(主体金具側)にずれた状態で接地電極に対して接合されている。すなわち、燃焼室の中心からより離間した位置に貴金属チップが設けられている。このため、燃焼に伴う貴金属チップの受熱量を比較的低減させることができ、耐剥離性や耐久性の低下をより確実に防止することができる。
また、本構成1によれば、接地電極の中心軸と直交する断面のうち、内層の断面積が最大となる断面に対して、接地電極の先端面側から視認した面を接地電極の中心軸に沿って投影させてなる投影面について、当該投影面における内層と貴金属チップとの重なり領域の面積が、投影面における内層の面積の25%以上となるようにして貴金属チップが設けられている。すなわち、接地電極の中心軸に沿った内層と貴金属チップとの重なり領域が比較的大きなものとされている。これにより、貴金属チップの熱を熱伝導性に優れる内層を介して主体金具側へと効率よく引くことができ、貴金属チップの熱引き性能を一層向上させることができる。その結果、耐剥離性及び耐久性の一層の向上を図ることができる。
以上より、本構成1を採用することで、各部位によって発揮される効果が複合的に作用し、これらの相互作用により、貴金属チップの耐剥離性及び耐久性の飛躍的な向上を図ることができる。
また、貴金属チップの耐剥離性及び耐久性の飛躍的な向上が図られることから、貴金属チップを設けたことによる耐火花消耗性の向上といった作用効果がより確実、かつ、より効果的に奏されることとなる。
構成2.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1において、前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の占める割合(重なり割合)を28%以上としたことを特徴とする。
上記構成2によれば、貴金属チップの耐剥離性及び耐久性をより一層向上させることができる。尚、耐剥離性及び耐久性の更なる向上を図るという観点からは、接地電極の中心軸に沿った内層に対する貴金属チップの重なり割合をより増大させることが好ましい。従って、前記重なり割合を30%以上とすることがより好ましい。
構成3.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1又は2において、前記貴金属チップは、その中心軸が前記接地電極の中心軸に対して前記軸線方向基端側に0.1mm以上ずれた状態で接合されていることを特徴とする。
上記構成3によれば、貴金属チップが燃焼室の中心からより一層離間した位置に配置されることとなる。このため、貴金属チップの受熱量の一層の低減を図ることができ、耐久性の更なる向上を図ることができる。
構成4.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記内層と前記貴金属チップとの最短距離を0.5mm以上2mm以下としたことを特徴とする。
上記構成4によれば、内層及び貴金属チップ間の距離が2mm以下とされているため、貴金属チップの熱を熱伝導性に優れた内層によってより効率的に引くことができる。
一方で、内層及び貴金属チップ間の距離が0.5mm未満とされると、貴金属チップの熱が過度に引かれることとなり、貴金属チップと接地電極との間で温度差が生じ、両者の接合部分に作用する応力が増大してしまうおそれがある。この点において、本構成4によれば、内層及び貴金属チップ間の最短距離が0.5mm以上とされているため、貴金属チップと接地電極との温度差を比較的小さなものとすることができ、両者の接合部分に作用する応力を比較的小さいものとすることができる。
以上より、内層及び貴金属チップ間の距離を0.5mm以上2mm以下とすることで、貴金属チップの熱を十分に、但し、過度なものとならない程度に引くことができ、耐剥離性の一層の向上を図ることができる。
構成5.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記貴金属チップを、前記貴金属チップの先端面が前記接地電極の先端面から突出した状態で前記接地電極のうち前記中心電極側に位置する内周面に接合したことを特徴とする。
上記構成5によれば、貴金属チップを燃焼室の中心からより一層離間させた位置に配置することができるため、耐剥離性及び耐久性のより一層の向上を図ることができる。
構成6.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成5において、前記接地電極の中心軸に沿った前記接地電極に対する前記貴金属チップの接合部分の長さを0.5mm以上1.5mm以下としたことを特徴とする。
接地電極に対する貴金属チップの接合部分が大きすぎる(長すぎる)場合には、接合部分の各部位を均等に溶接することが困難なものとなり、溶接ムラが生じやすくなってしまう。ここで、溶接ムラが生じてしまうと、接合部分の各部位において、発生する熱応力に差異が生じてしまい、貴金属チップがより剥がれやすくなってしまうおそれがある。一方で、接地電極に対する貴金属チップの接合部分が小さすぎる(短すぎる)場合には、十分な接合強度を確保することができず、耐剥離性が低下してしまうことが懸念される。
この点、上記構成6によれば、接地電極の中心軸に沿った、接地電極に対する貴金属チップの接合部分の長さが0.5mm以上1.5mm以下とされている。従って、溶接ムラが生じてしまう可能性を極力低減することができるとともに、十分な接合強度を確保することができる。その結果、耐剥離性のより一層の向上を図ることができる。
構成7.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成5又は6において、前記貴金属チップの前記接地電極の内周面からの埋没量を0.1mm以上としたことを特徴とする。
上記構成7によれば、貴金属チップが接地電極に対して十分な埋没量をもって接合されているため、両者の接合強度を向上させることができ、ひいては耐剥離性の一層の向上を図ることができる。
構成8.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記接地電極のうち前記貴金属チップの接合される部位を平坦状としたことを特徴とする。
上記構成8によれば、接地電極のうち貴金属チップが接合される部位は平坦状とされているため、貴金属チップを接地電極に対して比較的容易に、かつ、安定した状態で接合することができる。その結果、両者の接合強度を一層向上させることができ、貴金属チップの耐剥離性のより一層の向上を図ることができる。
尚、本構成8は、火花放電間隙に対して混合気をより流入しやすくすることで着火性の向上を図るべく、断面円形状等に形成された接地電極を用いる場合においてより有意である。
構成9.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成8において、前記接地電極の内周面に対して切削加工或いはプレス加工を施すことによって前記貴金属チップの接合される部位を平坦状としたことを特徴とする。
上記構成9によれば、接地電極のうち貴金属チップが接合される部位を比較的容易に平坦状とすることができる。また、切削加工やプレス加工等を施すことによって、接地電極の内周面が外周側へと凹んだ形状となり、当該凹み部分に貴金属チップを接合することで、接地電極の中心軸に沿った内層に対する貴金属チップの重なり割合を比較的容易に増大させることができる。すなわち、上記構成1を比較的容易に実現することができ、耐剥離性及び耐久性を比較的容易に、かつ、より確実に向上させることができる。
構成10.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至9のいずれかにおいて、前記貴金属チップの先端面が、前記中心電極の先端部と対向して配置されており、
前記軸線方向と直交する方向にほぼ沿って火花放電が行われることを特徴とする。
上記構成10のように、所謂横方向に火花放電するタイプのスパークプラグにおいて上述の各構成の技術思想を具現化することが考えられる。この場合には、接地電極の燃焼室中心側への突き出し量を比較的小さくすることができるため、接地電極や貴金属チップの受熱量をより低減させることができ、耐剥離性や耐久性のより一層の向上を図ることができる。
構成11.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至9のいずれかにおいて、前記貴金属チップの前記軸線方向における端面が、前記中心電極の先端部と対向して配置されており、
前記軸線方向にほぼ沿って火花放電が行われることを特徴とする。
上記構成11のように、所謂縦方向に放電するタイプのスパークプラグに上述の各構成の技術思想を具現化してもよい。この場合には、火花放電間隙が燃焼室のより中心側に位置することとなり、優れた着火性を実現することができる。
構成12.本構成の内燃機関用スパークプラグは、前記貴金属チップの先端面が、前記中心電極よりも先端側に位置する前記軸線と対向して配置されており、
前記軸線方向に対し斜めに火花放電が行われることを特徴とする。
上記構成12のように、所謂斜め方向に放電するタイプのスパークプラグに上述の各構成の技術思想を具現化してもよい。この場合には、接地電極の突き出し量を比較的小さくすることができるため、接地電極等の受熱量の低減を図ることができ、耐剥離性等の一層の向上を図ることができる。また、縦方向に放電するタイプにおいては、接地電極によって燃焼室の中心側に向けた火炎の伝播が阻害されてしまうことが懸念されるが、本構成12によれば、当該懸念を払拭することができ、火炎伝播性の向上を図ることができる。すなわち、斜め方向に放電するタイプを採用することで、耐剥離性及び火炎伝播性をバランスよく向上させることができる。
構成13.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至12のいずれかにおいて、前記接地電極の中心軸に直交する断面における、前記接地電極の最大断面積を3.3mm2以下としたことを特徴とする。
近年、スパークプラグの小径化(例えば、ねじ部の外径がM12以下)の要請から、一般的に接地電極が接合される主体金具の先端面の面積がより小さなものとされ、また、このような比較的小さな先端面を有する主体金具に対応すべく、より細い(断面積のより小さい)接地電極が採用され得る。加えて、火花放電間隙に対して混合気を流入しやすくするという観点から、上述したように接地電極を断面円形状等に形成した場合には、接地電極の断面積が比較的小さなものとなりやすい。ここで、接地電極の断面積を比較的小さなものとした場合には、接地電極を介してなされる貴金属チップの熱引き性能が不十分なものとなりやすい。すなわち、断面積が比較的小さな接地電極においては、貴金属チップの耐剥離性や耐久性の低下が一層懸念される。
この点、上記構成13における接地電極は、その最大断面積が3.3mm2以下と比較的小さなものであり、耐剥離性や耐久性の低下が懸念されるところであるが、上記構成1等を採用することで、貴金属チップについて十分な熱引き性能を実現することができる。換言すれば、接地電極の断面積が比較的小さい場合において、上記構成1等を採用することがより有意であるといえる。
また、特に接地電極の断面積が小さな場合(3.3mm2以下である場合)において、前記投影面における内層に対して、前記投影面における内層と貴金属チップとの重なり領域の占める割合(重なり割合)を25%以上としたことによる作用効果がより効果的に奏される。より詳しくは、重なり割合が比較的小さい(25%未満)ときの熱引き性能を基準として、重なり割合が比較的大きい(25%以上)ときの熱引き性能の向上割合について鑑みると、接地電極の断面積が小さいほど、熱引き性能の向上割合を増加させることができる。すなわち、重なり割合を25%以上とすることは、接地電極の断面積が比較的小さな場合において特に有意であるといえる。
構成14.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至13のいずれかにおいて、前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層の長さをAとし、
前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の長さをaとしたとき、
0.35≦a/A≦0.60
を満たすことを特徴とする。
尚、「前記内層の幅方向」とあるのは、前記軸線と前記接地電極の中心軸とを含む平面に直交する方向をいう。
上記構成14によれば、接地電極の中心軸に沿った内層と貴金属チップとの重なり領域をより大きなものとすることができる。このため、貴金属チップの熱引き性能をより一層向上させることができる。
尚、0.35>a/Aとしたときには、貴金属チップの熱引き性能の向上という作用効果が十分に奏されないおそれがある。一方、a/A>0.60とする場合、すなわち、接地電極に対して貴金属チップが埋められる体積をより増大させる場合には、抵抗溶接により貴金属チップを接合することが難しくなるため、接地電極に対して切削加工等により凹部を設けた上で、当該凹部に貴金属チップを接合することが必要となる。従って、a/A>0.60としたときには、貴金属チップを接合する際の工程の増大を招いてしまうおそれがある。また、前記凹部を基点として接地電極の折損等が発生してしまったり、接地電極が加熱されやすくなってしまったりするおそれがある。
構成15.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至14のいずれかにおいて、前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層の長さをAとし、
前記内層の幅方向に直交する方向に沿った、前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の長さをbとしたとき、
0.07≦b/A≦0.40
を満たすことを特徴とする。
上記構成15によれば、接地電極の中心軸に沿った内層と貴金属チップとの重なり領域をより一層増大させることができる。その結果、貴金属チップの熱引き性能の更なる向上を図ることができる。
尚、0.07>b/Aとしたときには、貴金属チップの熱引き性能の向上という作用効果が十分に奏されないおそれがある。一方で、b/A>0.40としたときには、上述した、a/A>0.60とする場合と同様に、貴金属チップを接合する際の工程の増大や、凹部を基点とした接地電極の折損等を招いてしまうおそれがある。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、内燃機関用スパークプラグ(以下、「スパークプラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されるとともに、絶縁碍子2の先端から突出している。また、中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層5Bとを備えている。さらに、前記中心電極5の先端部には、貴金属合金(例えば、イリジウム合金)よりなる円柱状の貴金属部31が設けられている。より詳しくは、前記外層5Aと前記貴金属部31との当接面の外周に対してレーザ溶接等により溶接部41〔図2(a)等参照〕が形成されることによって、貴金属部31が設けられている。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をエンジンヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26の先端面に対して、Ni合金等で構成された接地電極27が接合されている。加えて、当該接地電極27は、先端側が曲げ返されることで、先端面27fが中心電極5(貴金属部31)の側面部と対向するように構成されている。
さらに、本実施形態では、図2(a)に示すように、接地電極27は、外層27A及び内層27Bからなる2層構造となっている。より詳しくは、前記外層27AはNi合金〔例えば、インコネル600やインコネル601(いずれも登録商標)〕によって構成されている。一方、前記内層27Bは、前記Ni合金よりも良熱導電性金属である銅合金又は純銅によって構成されている。加えて、図2(b)に示すように、接地電極27は断面円形状をなすとともに、接地電極27の中心軸CL2に直交する断面において、接地電極27の最大断面積が3.3mm2以下とされている。
図2(b)に戻り、前記接地電極27の内周面27iの先端部には、貴金属合金(例えば、白金合金)よりなる角柱状の貴金属チップ32が接合されている。より詳しくは、前記貴金属チップ32は、その一部が接地電極27に埋め込まれるとともに、その先端面32fが接地電極27の先端面27fから前記軸線CL1と直交する方向に突出した状態で接合されている。また、貴金属部31の側面部及び貴金属チップ32の先端部の間には、間隙としての火花放電間隙33が形成され、前記軸線CL1にほぼ直交した方向で火花放電が行われることとなる。
併せて、図3(a)に示すように、貴金属チップ32が、その先端面32fが前記中心電極5(貴金属部31)の側面部と対向するようにして接地電極27に対して接合されている。より詳しくは、貴金属チップ32の中心軸CL3が接地電極27の中心軸CL2に対して前記軸線CL1方向後端側(主体金具3側)に0.1mm以上ずれた状態で接地電極27に対して接合されている。さらに、接地電極27の中心軸CL2及び前記軸線CL1を通る断面において、前記主体金具3の内周面を前記軸線CL1に沿って延出させてなる直線SLよりも(つまり、接地電極27の基端より)前記軸線CL1側に前記内層27Bの先端が位置している。すなわち、内層27Bは、接地電極27の先端部側にまで延出した状態で設けられている。尚、本実施形態においては、前記内層27Bと前記貴金属チップ32との最短距離Cが0.5mm以上2mm以下(例えば、1mm)とされている。加えて、接地電極27に対する前記貴金属チップ32の接合部分の接地電極27の中心軸CL2に沿った長さ(接合部長さ)Dが0.5mm以上1.5mm以下とされている。また、貴金属チップ32の前記接地電極27の内周面27iからの埋没量Eが0.1mm以上とされている。
また、図3(b)に示すように、前記接地電極27の中心軸CL2に直交する断面のうち、前記内層27Bの断面積が最大となる断面に対して、接地電極27の先端面27f側から視認した面を接地電極27の中心軸CL2に沿って投影させてなる投影面PHにおいて、前記投影面PHにおける前記内層27Bに対する、前記投影面PHにおける前記内層27Bと前記貴金属チップ32との重なり領域OA(図中、散点模様を付した部位)の占める割合(重なり割合)が25%以上とされている。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について説明する。まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端面に、Ni合金及び銅合金からなる2層構造の接地電極27が抵抗溶接される。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15が転造によって形成される。これにより、接地電極27の溶接された主体金具3が得られる。接地電極27の溶接された主体金具3には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成型用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成され、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、Ni合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅合金からなる内層5Aが設けられる。次に、中心電極5の先端部に対して貴金属部31がレーザ溶接により設けられる。より詳しくは、前記外層5Bの先端面と円柱状の貴金属部31の基端面とを重ね合わせた上で、両者の当接面の外周に対してレーザービームを照射し、溶融部41を形成することによって、中心電極5の先端部に貴金属部31が設けられる。
そして、上記のようにして得られた絶縁碍子2及び中心電極5と、抵抗体7と、端子電極6とが、ガラスシール層8,9によって封着固定される。ガラスシール層8,9としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されており、当該調製されたものが抵抗体7を挟むようにして絶縁碍子2の軸孔4内に注入された後、焼成炉内にて加熱しつつ、後方から前記端子電極6で押圧することにより焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作成された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。
次いで、接地電極27の先端部に、貴金属チップ32を抵抗溶接する。このとき、貴金属チップ32を接地電極27に対して比較的大きく埋没させることで、前記投影面における内層27Bに対する、前記投影面PHにおける内層27Bと前記貴金属チップ32との重なり領域OHの占める割合(重なり割合)が25%以上とされている。そして、最後に、接地電極27を屈曲させることで、中心電極5(貴金属部31)及び接地電極27に設けられた貴金属チップ32間の前記火花放電間隙33を調整する加工が実施される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、接地電極27は、外層27A及び当該外層27Aよりも良熱伝導性素材を含んでなる内層27Bによって形成された2層構造となっており、また、接地電極27の中心軸CL2及び軸線CL1を通る断面において、前記内層27Bが、主体金具3の内周面を前記軸線CL1に沿って先端側に延ばした直線SLに至る位置にまで延出している(本実施形態では、前記内層27Bと貴金属チップ32との最短距離が0.5mm以上2mm以下となる位置にまで内層27Bが延出している)。すなわち、熱伝導性に優れる内層27Bが貴金属チップ32に対して比較的近接した位置にまで設けられているため、貴金属チップ32の熱を内層を介して引きやすくすることができ、ひいては貴金属チップ32の熱引き性能を向上させることができる。
さらに、燃焼室の中心側において受熱量がより増大するところ、貴金属チップ32は、自身の中心軸CL3が接地電極27の中心軸CL2よりも軸線CL1方向後端側(主体金具3側)にずれた(本実施形態では、0.1mm以上ずれた)状態で接地電極27に対して接合されている。すなわち、燃焼室の中心からより離間した位置に貴金属チップ32が設けられている。このため、燃焼に伴う貴金属チップ32の受熱量を比較的低減させることができ、耐剥離性や耐久性の低下をより確実に防止することができる。
また、投影面PHにおける内層27Bと貴金属チップ32との重なり領域OHの面積が、投影面PHにおける内層27Bの面積の25%以上とされている。これにより、貴金属チップ32の熱の多くを熱伝導性に優れる内層27Bを介して主体金具3側へと引くことができ、貴金属チップ32の熱引き性能を一層向上させることができる。その結果、耐剥離性及び耐久性の一層の向上を図ることができる。
さらに、接地電極27の中心軸CL2に沿った、接地電極27に対する貴金属チップ32の接合部分の長さ(接合部長さ)が0.5mm以上1.5mm以下とされているため、接合部分の各部で溶接ムラが生じてしまう可能性を極力低減することができるとともに、十分な接合強度を確保することができる。その結果、耐剥離性の更なる向上を図ることができる。
併せて、貴金属チップ32が接地電極27に対して十分な埋没量E(0.1mm以上)をもって接合されているため、両者の接合強度を向上させることができ、ひいては耐剥離性のより一層の向上を図ることができる。
以上のように、各部位によって発揮される効果が複合的に作用し、これらの相互作用により、貴金属チップ32の耐剥離性及び耐久性の飛躍的な向上を図ることができる。
さらに、本実施形態においては、接地電極27が断面円形状に形成されているため、火花放電間隙33に対して混合気をより流入しやすくすることができ、着火性の向上を図ることができる。
また、接地電極27の先端面27fに対して前記貴金属チップ32の先端面32fが軸線CL1と直交する方向に突出した状態とされているため、着火性の更なる向上を図ることができる。
次に、本実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、前記投影面における内層に対する貴金属チップの重なり割合と、貴金属チップの温度との関係について有限要素法(FEM)によるシミュレーションで解析した。当該シミュレーション解析について詳述すると、スパークプラグをエンジンに対して取り付けた状態(つまり、接地電極から主体金具側へと熱が引かれる状態)であって、重なり割合が0%である場合に、貴金属チップの温度が1000℃となるように雰囲気温度を設定した上で、重なり割合の変化に伴う貴金属チップの温度の変化について解析した。図4に、解析結果を示す。
図4に示すように、重なり割合が25%未満である場合には、貴金属チップに温度変化はほとんど見られなかったが、重なり割合が25%以上となると、貴金属チップの温度が減少し、貴金属チップの熱が効率よく引かれていることが明らかとなった。これは、貴金属チップの熱が熱伝導性に優れる内層を通って主体金具側へと効率よく引かれたことによると考えられる。
さらに、重なり割合が28%以上となると、貴金属チップの温度が一層減少し、貴金属チップの熱が一層効率よく引かれていることがわかった。従って、貴金属チップについて一層優れた熱引き性能を実現するという観点から、重なり割合を28%以上(例えば、30%以上)とすることがより好ましいといえる。
次いで、接地電極の中心軸に対する貴金属チップの中心軸のずれ量(チップずれ量)を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて冷熱耐久試験を行った。冷熱耐久性試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを4気筒2000ccのエンジンに組み付け、1分間のアイドリング状態の後、1分間の負荷状態(エンジン回転数=5000rpm)とすることを1サイクルとして、100サイクルに亘ってエンジンを動作させた。そして、100サイクル終了後にサンプル断面を観察し、接地電極と貴金属チップとの境界面領域の長さJ(模式図たる図6参照)に対する、形成された酸化スケールの長さK(同じく、図6参照)の割合(酸化スケール割合)を計測した。チップずれ量と酸化スケール割合との関係を図5のグラフに示す。尚、酸化スケール割合が大きいほど、接地電極と貴金属チップとの間の接合部分で大きな熱応力差が発生していることを意味し、ひいては耐剥離性が不十分であることを意味する。また、チップずれ量は、接地電極の中心軸を基準点として、軸線方向先端側へのずれ量をマイナスで表し、軸線方向基端側へのずれ量をプラスで表すこととした。
図5に示すように、チップずれ量が0mmを超えるサンプルについては、酸化スケール割合を比較的低く抑えることができ、十分な耐剥離性を有することがわかった。これは、燃焼室の中心からより離間した位置に貴金属チップが設けられたため、燃焼に伴う貴金属チップの受熱量を比較的低減させることができたことによると考えられる。また、特にチップずれ量が0.1mm以上のサンプルについては、酸化スケール割合が40%未満となり、優れた耐剥離性を有することが明らかとなった。従って、耐剥離性のより一層の向上を図るという観点からは、チップずれ量を0.1mm以上とすることがより望ましいといえる。
次に、内層と貴金属チップと最短距離「SC」を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルに対して机上バーナー評価試験[サンプルを、貴金属チップの温度が950℃となるようバーナーで2分間加熱後、1分間徐冷することを1サイクルとして、これ繰り返す試験]を1000サイクル実施し、その後、酸化スケール割合を計測した。図7に、最短距離「SC」と酸化スケール割合との関係を表すグラフを示す。
図7に示すように、貴金属チップと内層との最短距離「SC」を0.5mm未満とした場合、及び、最短距離「SC」が2mmを超えた場合には、酸化スケール割合が50%を超えてしまい、耐剥離性が不十分なものとなってしまうことがわかった。これは、次の理由によるものと考えられる。すなわち、最短距離「SC」を0.5mm未満とした場合には、貴金属チップの熱が過度に引かれ過ぎることとなってしまい、接地電極及び貴金属チップ間の接合部分で比較的大きな熱応力が生じてしまったことに起因すると考えられる。また、最短距離「SC」が2mmを超えた場合には、貴金属チップから内層へと熱が伝わりにくくなったため、貴金属チップの熱引きが不十分なものとなってしまったことによると考えられる。
一方で、貴金属チップと内層との最短距離「SC」を0.5mm以上2mm以下とした場合には、酸化スケール割合が50%未満となり、優れた耐剥離性を有することが明らかとなった。これは、貴金属チップの熱を十分に、但し、過度なものとならない程度に引くことができたことによると考えられる。尚、耐剥離性の更なる向上を図るという観点からは、最短距離「SC」を0.5mm以上1.8mm以下とすることがより好ましく、最短距離「SC」を1mm以上1.5mm以下とすることがより一層好ましいといえる。
次いで、接地電極に対する貴金属チップの接合部長さ「SD」、及び、埋没量「SE」を種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、当該サンプルについて机上バーナー試験[サンプルを、貴金属チップの温度が1000℃となるようバーナーで2分間加熱後、1分間徐冷することを1サイクルとして、これ繰り返す試験]を実施し、酸化スケール割合が50%に至ったときのサイクル数(酸化スケール50%到達サイクル)を測定した。当該試験の結果を、図8に示す。尚、同図においては、埋没量「SE」を0.05mmとしたときの試験結果をバツ印でプロットし、埋没量「SE」を0.1mmとしたときの試験結果を黒四角でプロットした。また、埋没量「SE」を0.2mmとしたときの試験結果を黒丸でプロットし、さらに、埋没量「SE」を0.3mmとしたときの試験結果を黒三角でプロットした。
図8に示すように、接合部長さ「SD」が0.5mm未満のサンプルは、酸化スケール50%到達サイクルが1000サイクル未満となり、酸化スケールが入りやすい、すなわち、耐剥離性が不十分であることが明らかとなった。これは、接合部が小さすぎたため、十分な接合強度を確保できなかったことによると考えられる。また、接合部長さ「SD」が1.5mmを超えるサンプルについても、酸化スケール50%到達サイクルが1000サイクル未満となり、耐剥離性が不十分であることがわかった。これは、接地電極に対する貴金属チップの接合部分が大きすぎたことで、接合部分の各部について溶接ムラが生じてしまったことに起因すると考えられる。
これに対して、埋没量「SE」が0.05mmとされたサンプルを除き、接合部長さ「SD」が0.5mm以上1.5mm以下のサンプルについては、酸化スケール50%到達サイクルが1000サイクルを超え、優れた耐剥離性を有することがわかった。これは、溶接ムラが生じてしまう可能性を極力低減することができたとともに、十分な接合強度を確保することができたことによると考えられる。
次に、接地電極の最大断面積と貴金属チップの温度との関係について有限要素法(FEM)によるシミュレーションで解析した〔尚、シミュレーションにおける温度等の条件は、次のように設定した。すなわち、スパークプラグをエンジンに対して取り付けた状態(つまり、接地電極から主体金具側へと熱が引かれる状態)であって、重なり割合が0%である場合に、貴金属チップの温度が1000℃となるように雰囲気温度を設定した〕。そして、接地電極の最大断面積と、重なり割合を0%としたときにおける貴金属チップの温度を基準として、重なり割合を50%としたときにおける貴金属チップの温度がどの程度低減しているかについての割合(温度低減率)との関係について算出した。図9に、接地電極の最大断面積と温度低減率との関係を示す。
図9に示すように、接地電極の最大断面積が3.3mm2以下のサンプルについては、温度低減率が比較的大きくなることが明らかとなった。すなわち、断面積が比較的小さな接地電極においては、耐剥離性や耐久性の低下が懸念されるところであるが、接地電極の断面積が3.3mm2以下の場合において、重なり割合を25%以上としたことによる作用効果がより効果的に奏されることがわかった。従って、重なり割合を25%以上とすることは、接地電極の断面積が3.3mm2以下と比較的小さな場合においてより有効であるといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、説明の便宜上、接地電極27を単なる2層構造をなすものとして説明しているが、3層構造或いは4層以上の多層構造をなしていてもよい。但し、外層27Aに対し、その内側の層は、外層27Aよりも良熱伝導性金属を含んでいることが望ましい。例えば、外層27Aの内側に銅合金或いは純銅で構成された中間層が設けられ、中間層の内側に純ニッケルで構成された最内層が設けられていてもよい。また、接地電極が3層構造以上をなす場合には、外層27Aの内側に位置し、当該外層27Aよりも良熱伝導性金属を含んでなる複数の層が内層27Bに相当する。例えば、上述した中間層及び最内層を設ける構成を採用した場合においては、前記中間層及び最内層が内層27Bに相当することとなる。
(b)上記実施形態において、貴金属チップ32は、接地電極27の中心軸CL2に対して貴金属チップ32の中心軸CL3が軸線CL1方向後端側に向けて0.1mm以上ずれた状態で接合されているが、接地電極27の中心軸CL2に対して貴金属チップ32の中心軸CL3が軸線CL1方向後端側にずれてさえいればよく、貴金属チップ32のずれ量は0.1mm未満であってもよい。
(c)上記実施形態では特に記載していないが、図10(a),(b)に示すように、切削加工やプレス加工を施すことによって、接地電極27の内周面27iの先端部を平坦状に加工した上で貴金属チップ32を接合することとしてもよい。この場合には、接地電極27に対して貴金属チップ32を比較的容易に、かつ、安定した状態で接合することができる。その結果、接地電極27に対する貴金属チップ32の接合強度を一層向上させることができ、耐剥離性の更なる向上を図ることができる。また、切削加工等を施すことで、接地電極27の内周面を外周側へと凹んだ形状とすることができ、当該凹み部分に貴金属チップ32を接合することで、接地電極27の中心軸CL2に沿った内層27Bに対する貴金属チップ32の重なり領域を比較的容易に増大させることができる。その結果、耐剥離性及び耐久性を比較的容易に、かつ、より確実に向上させることができる。
(d)上記実施形態では、貴金属チップ32の先端面32fが中心電極5(貴金属部31)の側面部と対向するように構成されているが、図11に示すように、前記貴金属チップ32の先端面32fが中心電極5よりも先端側に位置する前記軸線CL1と対向するように構成することとしてもよい。この場合には、耐剥離性及び火炎伝播性をバランスよく向上させることができる。
(e)また、図12に示すように、貴金属チップ32の軸線CL1方向における端面が、中心電極5(貴金属部31)の先端部と対向するように構成することとしてもよい。この場合には、火花放電間隙33が燃焼室のより中心側に位置することとなるため、優れた着火性を実現することができる。
(f)上記実施形態では、接地電極27は断面円形状とされているが、接地電極27の断面形状は特に限定されるものではない。従って、図13(a)に示すように、接地電極27を、断面長円形状に構成することとしてもよいし、図13(b)に示すように、矩形断面の四隅に平坦面状の面取り部27chを設けた断面形状(断面八角形状)に構成することとしてもよい。また、図13(c)に示すように、前記切り欠き部27chに代えて湾曲部27cuを設けるように構成することとしてもよい(尚、切り欠き部27chの一部のみを湾曲部27cuに置き換えることとしてもよい)。この場合には、接地電極27を断面円形状とした場合と同様に、混合気を火花放電間隙33へと流入しやすくすることができ、着火性の向上を図ることができる。
また、図14(a),(b),(c)に示すように、接地電極27の内周面27iの先端部に切削加工やプレス加工等を施すことにより、前記内周面27iを平坦状に構成することとしてもよい。
(g)上記実施形態では特に記載していないが、図15に示すように、内層27Bの幅方向に沿った投影面PHにおける内層27Bの長さをAとし、前記幅方向に沿った投影面PHにおける重なり領域OAの長さをaとしたとき、0.35≦a/A≦0.60を満たすように、内層27Bに対する貴金属チップ32の配置位置を調整することとしてもよい。この場合には、接地電極27の中心軸CL2に沿った内層27Bと貴金属チップ32との重なり領域OAをより大きなものとすることができる。そのため、貴金属チップ32の熱引き性能をより一層向上させることができる。
また、内層27Bの幅方向に直交する方向に沿った、投影面PHにおける前記重なり領域OAの長さをbとしたとき、0.07≦b/A≦0.40を満たすように、内層27Bに対する貴金属チップ32の配置位置を調整することとしてもよい。0.07≦b/A≦0.40を満たすように構成した場合には、前記重なり領域OAをより一層大きなものとすることができる。そのため、貴金属チップ32の熱引き性能の更なる向上を図ることができる。尚、上述した、0.35≦a/A≦0.60、及び、0.07≦b/A≦0.40を同時に満たすように構成することで、貴金属チップ32の熱引き性能の飛躍的な向上を図ることができる。
(h)上記実施形態では、中心電極5の先端部に貴金属部31が設けられている場合について具体化したが、当該貴金属部31を省略した構成としてもよい。
(i)上記実施形態では、主体金具3の先端部26の先端面に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。また、主体金具3の先端部26の側面に接地電極27を接合することとしてもよい。
(j)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
本実施形態のスパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 (a)は、スパークプラグの先端部の構成を示す一部破断拡大正面図であり、(b)は、接地電極等を接地電極の先端面側から視認した際の部分拡大側面図である。 (a)は、内層と貴金属チップとの最短距離等を示す拡大断面図であり、(b)は、投影面における内層と貴金属チップとの重なり領域等を示す模式図である。 貴金属チップと重なり割合との関係を示すグラフである。 チップずれ量と酸化スケール割合との関係を示すグラフである。 試験で用いるサンプルの概念を説明するための断面端面図である(但し便宜上ハッチングを省略してある)。 内層及び貴金属チップの最短距離と、酸化スケール割合との関係を示すグラフである。 接合部長さ及び埋没量と、酸化スケール割合との関係を示すグラフである。 接地電極の最大断面積と、温度低減率との関係を示すグラフである。 (a)は、別の実施形態における接地電極等の構成を示す部分拡大正面図であり、(b)は、別の実施形態における接地電極等を接地電極の先端面側から視認した際の部分拡大側面図である。 別の実施形態におけるスパークプラグの先端部の構成を示す部分拡大正面図である。 別の実施形態におけるスパークプラグの先端部の構成を示す部分拡大正面図である。 (a)〜(c)は、別の実施形態における接地電極等を接地電極の先端面から視認した際の部分拡大側面図である。 (a)〜(c)は、別の実施形態における接地電極等を接地電極の先端面から視認した際の部分拡大側面図である。 別の実施形態における、投影面における内層や重なり領域の幅方向長さ等を示すための模式図である。
符号の説明
1…内燃機関用スパークプラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
26…(主体金具の)先端部
27…接地電極
27A…外層
27B…内層
27f…(接地電極の)先端面
27i…(接地電極の)内周面
32…貴金属チップ
32f…(貴金属チップの)先端面
33…火花放電間隙(間隙)
CL1…軸線
CL2…(接地電極の)中心軸
CL3…(貴金属チップの)中心軸
OA…重なり領域
PH…投影面
SL…直線
C…最短距離
D…(接合部分の)長さ
E…埋没量

Claims (15)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記軸線方向に延びる軸孔を有するとともに、前記中心電極が前記軸孔に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた略円筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部から延び、先端が前記中心電極に向けて曲げられて配置された接地電極と、
    前記接地電極の先端部に接合された貴金属チップとを備え、
    前記中心電極の先端部及び前記貴金属チップの間に間隙が形成されてなる内燃機関用スパークプラグであって、
    前記貴金属チップは、その中心軸が前記接地電極の中心軸に対して前記軸線方向基端側にずれた状態で接合されるとともに、
    前記接地電極は、ニッケル合金よりなる外層及び当該外層よりも良熱伝導性素材を含んでなる内層を備え、
    前記接地電極の基端よりも前記内層の先端が前記軸線側に位置し、
    前記接地電極の中心軸に直交する断面のうち、前記内層の断面積が最大となる断面に、前記接地電極の先端面側から視認した面を前記接地電極の中心軸に沿って投影させてなる投影面について、
    前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の占める割合を25%以上としたことを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の占める割合を28%以上としたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 前記貴金属チップは、その中心軸が前記接地電極の中心軸に対して前記軸線方向基端側に0.1mm以上ずれた状態で接合されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  4. 前記内層と前記貴金属チップとの最短距離を0.5mm以上2mm以下としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  5. 前記貴金属チップを、前記貴金属チップの先端面が前記接地電極の先端面から突出した状態で前記接地電極のうち前記中心電極側に位置する内周面に接合したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  6. 前記接地電極の中心軸に沿った前記接地電極に対する前記貴金属チップの接合部分の長さを0.5mm以上1.5mm以下としたことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. 前記貴金属チップの前記接地電極の内周面からの埋没量を0.1mm以上としたことを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  8. 前記接地電極のうち前記貴金属チップの接合される部位を平坦状としたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  9. 前記接地電極の内周面に対して切削加工或いはプレス加工を施すことによって前記貴金属チップの接合される部位を平坦状としたことを特徴とする請求項8に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  10. 前記貴金属チップの先端面が、前記中心電極の先端部と対向して配置されており、
    前記軸線方向と直交する方向にほぼ沿って火花放電が行われることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  11. 前記貴金属チップの前記軸線方向における端面が、前記中心電極の先端部と対向して配置されており、
    前記軸線方向にほぼ沿って火花放電が行われることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  12. 前記貴金属チップの先端面が、前記中心電極よりも先端側に位置する前記軸線と対向して配置されており、
    前記軸線方向に対し斜めに火花放電が行われることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグ。
  13. 前記接地電極の中心軸に直交する断面における、前記接地電極の最大断面積を3.3mm2以下としたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  14. 前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層の長さをAとし、
    前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の長さをaとしたとき、
    0.35≦a/A≦0.60
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  15. 前記内層の幅方向に沿った、前記投影面における前記内層の長さをAとし、
    前記内層の幅方向に直交する方向に沿った、前記投影面における前記内層と前記貴金属チップとの重なり領域の長さをbとしたとき、
    0.07≦b/A≦0.40
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
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