JP2004079507A - 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貴金属チップと電極との融点の差が大きいスパークプラグにおいて、安価な方法にて貴金属チップの脱落を防止しつつ、貴金属チップの放電面の消耗が大きいエンジンにおいても十分な寿命が得られるようにする。
【解決手段】側面に凹部61を形成した貴金属チップ60を、接地電極40に抵抗溶接する。この際、電極棒200にて加圧された貴金属チップ60が、局部的に溶融した接地電極40中に侵入し、貴金属チップ60が接地電極40に埋設される。これによると、凹部61における貴金属チップ60と電極40との機械的な係合により、貴金属チップ60の脱落を防止することができる。また、貴金属チップ60の放電面の径は、電極40に埋設される部位の径よりも大きくすることができるため、貴金属チップ60の放電面の消耗が大きいエンジンにおいても十分な寿命を得ることができる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに対向して配置された中心電極及び接地電極のうち少なくとも一方の電極における対向部に、貴金属チップを配設してなる内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプなどのエンジンに適用されるスパークプラグにおいては、対向配置された中心電極及び接地電極のうち少なくとも一方の電極における対向部に、火花放電部電極材としてPtもしくはPt合金を配設することにより、長寿命且つ高性能なプラグを得ている。
【0003】
また、近年の厳しいエンジン仕様、即ち、熱負荷のより厳しい環境で使用されるスパークプラグを考えた場合、火花放電部電極材としてPt合金を使用したものでは耐消耗性の不足が予想されるため、火花放電部電極材として、例えばIr合金のようなPt合金よりも高融点のものを用いたスパークプラグも提案されている。
【0004】
そして、このような高融点材は、電極母材(Ni基合金等)との融点の差および線膨張係数の差が大きいため、抵抗溶接による接合では十分な接合強度が得られなかった。このような高融点材を電極に接合する場合、レーザ溶接により接合する方法もあるが、抵抗溶接に比べてコストが高いという問題がある。
【0005】
そこで、高融点材であるIr合金製の貴金属チップを電極に抵抗溶接する方法が、特開平13−284012号公報にて提案されている。この公報に記載のスパークプラグは、図13に示すように、Ir合金製の貴金属チップ600を、棒状部601とこの棒状部601よりも大径の大径頭部602とからなる段付き形状とし、大径頭部602を電極に埋設させ、小径の棒状部601を電極の表面に露出させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の従来のスパークプラグは、貴金属チップ600の放電面の大きさに制約があった。すなわち、電極に埋設される大径頭部602の径よりも、放電面となる棒状部601の径が小さくなる。このため、例えばコージェネレーションエンジンのように高負荷連続運転されて貴金属チップ600の放電面の消耗が大きいエンジンにおいては、Ir合金製の貴金属チップ600を用いても十分な寿命を得ることができなかった。また、貴金属チップ600周辺の電極が火花放電や酸化等により消耗することで、貴金属チップ600が脱落する恐れがあった。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、互いに対向して配置された中心電極及び接地電極のうち少なくとも一方の電極に貴金属チップを配設してなる内燃機関用スパークプラグにおいて、安価な方法にて貴金属チップの脱落を防止しつつ、貴金属チップの放電面の消耗が大きいエンジンにおいても十分な寿命が得られるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方の電極に貴金属チップ(60)を配設してなる内燃機関用スパークプラグにおいて、貴金属チップ(60)は、側面に凹部(61)が形成されると共に、凹部(61)が電極に埋設されていることを特徴とする。
【0009】
これによると、凹部における貴金属チップと電極との機械的な係合により、貴金属チップの電極からの脱落を防止することができる。また、貴金属チップの放電面の径は、電極に埋設される部位の径よりも大きくすることができるため、貴金属チップの放電面の消耗が大きいエンジンにおいても十分な寿命を得ることができる。
【0010】
本発明は、請求項2に記載の発明のように、貴金属チップ(60)の融点が、電極の融点よりも700℃以上高いスパークプラグに好適である。すなわち、融点の差が大きい貴金属チップと電極とを、安価な抵抗溶接により接合しても、凹部における貴金属チップと電極との機械的な係合により、貴金属チップの電極からの脱落を防止することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方における対向部(31、41)に貴金属チップ(60)を抵抗溶接してなる内燃機関用スパークプラグを製造する方法であって、貴金属チップ(60)の側面に凹部(61)を形成し、対向部(31、41)に対して貴金属チップ(60)を接触させ、抵抗溶接の際の加圧力によって、貴金属チップ(60)の凹部(61)を対向部(31、41)内に埋設させることを特徴とする。
【0012】
これによると、請求項1および2に記載のスパークプラグを適切に製造することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方における対向部(31、41)に貴金属チップ(60)を配設してなる内燃機関用スパークプラグを製造する方法であって、貴金属チップ(60)の側面に凹部(61)を形成し、対向部(31、41)に貴金属チップ(60)が挿入されるチップ挿入穴(43)を形成し、融点が電極の融点以下であるろう材を用意し、貴金属チップ(60)をチップ挿入穴(43)に挿入した状態で、溶融したろう材をチップ挿入穴(43)に充填して、貴金属チップ(60)の凹部(61)を対向部(31、41)内に埋設させることを特徴とする。
【0014】
これによると、請求項1および2に記載のスパークプラグを適切に製造することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、貴金属チップ(60)は、対向部(31、41)内に埋設される埋設側頭部(63)が凹部(61)に隣接して形成され、埋設側頭部(63)の幅W1と凹部(61)の深さLとの関係が、W1≧0.7×Lであることを特徴とする。
【0016】
ところで、側面に凹部が形成された貴金属チップでは、抵抗溶接時の加圧力によって埋設側頭部が折損する恐れがあるが、請求項5の発明のように埋設側頭部の幅W1と凹部の深さLとの関係をW1≧0.7×Lとすることにより、埋設側頭部の折損を防止することができる(図4参照)。
【0017】
請求項6に記載の発明のように、凹部(61)の幅W2をW2≧0.3mmとすることにより、凹部への電極母材の入り込みが十分に行われ、貴金属チップの電極からの脱落を確実に防止することができる。
【0018】
請求項7に記載の発明のように、放電面側頭部(62)の外径Dと埋設側頭部(63)の外径dとの関係をD≧dとすることにより、貴金属チップ60の放電面の消耗が大きいエンジン、特にガスコージェネレーションエンジンなどにおいても、十分な寿命を得ることができる。
【0019】
なお、貴金属チップにおいて凹部を形成した部分は、貴金属チップの細径部にあたり、貴金属チップそのものの強度が低くなる。そこで、貴金属チップの強度を確保するために、請求項8に記載の発明のように、埋設側頭部63の外径dをd≧1.0mmとするのが望ましい。
【0020】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成を示す半断面図、図2は図1のチップ60単体の外観形状を示す図、図3(a)はチップ接合時の途中工程を示す図、図3(b)はチップ接合完了状態を示す図である。
【0022】
このスパークプラグ100は、自動車用エンジンの点火栓等に適用されるものであり、エンジンの燃焼室を区画形成するシリンダヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に挿入されて固定されるようになっている。
【0023】
図1において、スパークプラグ100は、導電性の鉄鋼材料(例えば低炭素鋼)等よりなる円筒形状の取付金具10を有しており、この取付金具10は、図示しないシリンダヘッドに固定するための取付ネジ部11を備えている。取付金具10の内部には、アルミナセラミック(Al)等からなる絶縁体20が固定されており、この絶縁体20の先端部21は、取付金具10から露出するように設けられている。
【0024】
絶縁体20の軸孔22には中心電極30が固定されており、この中心電極30は取付金具10に対して絶縁保持されている。中心電極30は、例えば、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体で、その先端部31が絶縁体20の先端部21から露出するように設けられている。
【0025】
一方、接地電極40は、一端部42にて取付金具10の一端に溶接により固定され、途中で略L字に曲げられて、一端部42とは反対の他端部41において中心電極30の先端部31と放電ギャップ50を隔てて対向している。接地電極40は、Ni基合金からなる角柱より構成されている。
【0026】
これら互いに対向して配置された中心電極30の先端部31及び接地電極40の他端部41は、本発明でいう対向部であり、中心電極30の先端部31及び接地電極40の他端部41を、以下対向部という。本例では、これら対向部31、41のうち接地電極40の対向部41に、火花放電部電極材としての貴金属チップ60が接合されている。
【0027】
この貴金属チップ60は、Irを主成分とし、Rh、Pt、Ru、PdおよびWのうち少なくとも1種を添加してなるIr合金製であり、例えばIrが90重量%、Rhが10重量%のIr−10Rh合金を採用することができる。
【0028】
図2に示すように、貴金属チップ60は、全体としては略円柱状であり、軸方向中間部で且つ外周側面に、周方向全域に亘って連続する環状の凹部61が形成され、この凹部61の一端側に偏平円柱状の放電面側頭部62が形成され、凹部61の他端側に偏平円柱状の埋設側頭部63が形成されている。
【0029】
そして、図3(b)に示すように、貴金属チップ60の凹部61および埋設側頭部63が接地電極40の対向部41内に埋設され、放電面側頭部62は一部が接地電極40の対向部41内に埋設されると共に残りの一部が接地電極40から露出している。この放電面側頭部62の露出部は、中心電極30の対向部31に対向していて放電面となる。
【0030】
次に、上記構成のスパークプラグ100において、接地電極40と貴金属チップ60との接合方法について説明する。
【0031】
まず、凹部61と放電面側頭部62と埋設側頭部63が形成された貴金属チップ60を用意する。
【0032】
次に、図3(a)に示すように、接地電極40の対向部41に、貴金属チップ60の埋設側頭部63を接触させ、抵抗溶接機の電極棒200を下降させて接地電極40と貴金属チップ60を所定の加圧力で加圧し、所定の電流で所定の時間通電して、接地電極40と貴金属チップ60を抵抗溶接する。
【0033】
ここで、接地電極40の素材であるNi基合金の融点は約1400℃であり、貴金属チップ60の素材であるIr合金の融点は約2400℃である。このように、両者の融点の差が大きいため、抵抗溶接の際には接地電極40のみが局部的に溶融する。
【0034】
そして、電極棒200にて加圧された貴金属チップ60が、局部的に溶融した接地電極40中に侵入し、その結果、図3(b)に示すように、貴金属チップ60が接地電極40に埋設される。より詳細には、貴金属チップ60は放電面側頭部62の一部を除いて接地電極40内に埋設され、接地電極40の溶融金属が貴金属チップ60の凹部61に入り込む。
【0035】
従って、貴金属チップ60と接地電極40とは機械的に係合した状態となり、それにより、貴金属チップ60の接地電極40からの脱落を防止することができる。
【0036】
次に、本実施形態のスパークプラグと、図13に示す従来のスパークプラグとを各3個用意し、6気筒コージェネレーションエンジンにて連続運転による耐久試験を行った。
【0037】
この試験に用いた本実施形態のスパークプラグの仕様は以下の通りである。まず、貴金属チップ60は、材質がIr−10Rh合金、放電面側頭部62の外径Dが2mm、埋設側頭部63の外径dが2mm、凹部61の深さLが0.3mm、全高H1が1.2mm、埋設側頭部63の幅W1が0.3mm、凹部61の幅W2が0.3mm、埋設深さH2が0.9mmである。この貴金属チップ60を、接地電極40に抵抗溶接により接合した。接地電極40の材質はインコネル(登録商標)である。
【0038】
一方、この試験に用いた従来のスパークプラグの仕様は、貴金属チップ600の形状および寸法を除き、本実施形態のスパークプラグの仕様と同一である。従来のスパークプラグの貴金属チップ600は、棒状部601の外径Dが2mm、大径頭部602の最大外径d1が2.4mm、大径頭部602の最小外径d2が1.0mm、全高H1が1.2mm、大径頭部602の幅Wが0.6mm、埋設深さH2が0.9mmである。
【0039】
この耐久試験では、従来のスパークプラグは、耐久開始後1000時間で電極が消耗して貴金属チップ600の脱落に至ったが、本実施形態のスパークプラグは、2000時間経過後においても貴金属チップ60の脱落はなかった。
【0040】
ところで、凹部61を有する貴金属チップ60では、抵抗溶接時の加圧力によって、埋設側頭部63の外周部付近(図2のA部)にて折損することがあった。そこで、埋設側頭部63の幅W1について、抵抗溶接時の埋設側頭部63の折損を防止可能な寸法を求めるために試験を行った。この試験に用いた貴金属チップ60は、材質がIr合金、放電面側頭部62の外径Dが2mm、埋設側頭部63の外径dが2mmである。
【0041】
そして、凹部61の深さLおよび埋設側頭部63の幅W1を種々設定した貴金属チップ60を各4個用意し、その貴金属チップ60を接地電極40に抵抗溶接する際に折損が発生するか否かを評価した。
【0042】
図4はその結果を示すもので、4個の試験品のいずれにも折損が発生しなかったものを黒丸マーク、4個の試験品のうち1つでも折損が発生したものを×マークで示している。図4から明らかなように、W1≧0.7×Lとすることにより、抵抗溶接時の埋設側頭部63の折損を防止できることが判明した。
【0043】
また、本実施形態のスパークプラグは、凹部61に入り込んだ電極母材により、貴金属チップ60と接地電極40とを機械的に係合させるものであるため、凹部61への電極母材の入り込み具合を評価した。具体的には、凹部61の幅W2を種々設定した貴金属チップ60を用意し、その貴金属チップ60を接地電極40に抵抗溶接した後、試験品をカットして目視にて評価した。その結果、凹部61の幅W2をW2≧0.3mmとすることにより、凹部61への電極母材の入り込みが十分に行われ、貴金属チップの電極からの脱落を確実に防止できることが判明した。
【0044】
なお、貴金属チップ60において凹部61を形成した部分は、貴金属チップ60の細径部にあたり、貴金属チップそのものの強度が低くなる。そこで、貴金属チップ60の強度を確保するために、埋設側頭部63の外径dをd≧1.0mmとするのが望ましい。
【0045】
以上、本実施形態によれば、貴金属チップ60の放電面となる放電面側頭部62の外径Dは、接地電極40に埋設される埋設側頭部63の径dと同等、または埋設側頭部63の径dよりも大きくすることができるため、貴金属チップ60の放電面の消耗が大きいエンジンにおいても十分な寿命を得ることができる。
【0046】
また、融点の差が大きい貴金属チップ60と接地電極40とを、安価な抵抗溶接により接合しても、凹部61に入り込んだ接地電極40の溶融金属により貴金属チップ60と接地電極40とが機械的に係合するため、貴金属チップ60の脱落を防止することができる。
【0047】
また、埋設側頭部63の幅W1と凹部61の深さLとの関係をW1≧0.7×Lとすることにより、抵抗溶接時の埋設側頭部63の折損を防止できる。
【0048】
また、凹部61の幅W2をW2≧0.3mmとすることにより、凹部61への電極母材の入り込みが十分に行われ、貴金属チップの電極からの脱落を確実に防止できる。
【0049】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対して、接地電極40と貴金属チップ60との接合方法を変更したものである。図5は本実施形態に係るスパークプラグのチップ接合工程を示す図である。
【0050】
本実施形態では、図5(a)に示すように、凹部61と放電面側頭部62と埋設側頭部63が形成された貴金属チップ60を用意すると共に、貴金属チップ60が挿入されるチップ挿入穴43が形成された接地電極40を用意する。また、接地電極40よりも融点が低いろう材、或いは接地電極40と同じ材質のろう材を用意する。ここで、チップ挿入穴43は、放電面側頭部62の一部を除いて貴金属チップ60が収納可能な大きさになっている。
【0051】
次に、図5(b)に示すように、チップ挿入穴43に貴金属チップ60を挿入し、次に、図5(c)に示すように、プラズマ溶接等によりろう材をチップ挿入穴43に流し込んで、ろう材層44を形成する。これにより、貴金属チップ60の凹部61にろう材が入り込み、貴金属チップ60と接地電極40とが接合される。
【0052】
本実施形態によれば、貴金属チップ60の放電面となる放電面側頭部62の外径Dは、接地電極40に埋設される埋設側頭部63の外径dと同等、または埋設側頭部63の径dよりも大きくすることができるため、貴金属チップ60の放電面の消耗が大きいエンジン、特にガスコージェネレーションエンジンなどにおいても、十分な寿命を得ることができる。
【0053】
また、融点の差が大きい貴金属チップ60と接地電極40とを、安価な接合方法により接合することができる。
【0054】
(第3〜第9実施形態)
貴金属チップ60の形状は種々変更可能であり、図6〜図12に示すような貴金属チップ60を採用することができる。
【0055】
図6は第3実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、貴金属チップ60は、全体としては略円柱状であり、外周側面には環状の凹部61が複数個形成されている。
【0056】
図7は第4実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、貴金属チップ60は、全体としては略円柱状であり、外周側面には、ねじのように連続した1つの凹部61が形成されている。
【0057】
図8は第5実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、貴金属チップ60は、全体としては4角柱状であり、外周側面に凹部61が形成されている。なお、凹部61は、外周側面の4面全てに形成してもよいし、外周側面の4面のうちの一部のみに形成してもよい。
【0058】
図9は第6実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、第1実施形態の貴金属チップ60に対し、埋設側頭部63における反凹部61側の端面を球面状にした点が異なる。
【0059】
図10は第7実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、図10(a)はチップの正面図、図10(b)はチップの平面断面図である。第7実施形態の貴金属チップ60は、円柱状であり、凹部61は、貴金属チップ60の軸線に対して直交する方向に貫通する円柱状の穴である。本例においては、凹部61を加工する際、貴金属チップ60の外周側面の任意の位置から貫通穴を形成すればよいため、第3〜第6実施形態や後述する第8、第9実施形態と比較して、凹部61の加工が容易である。
【0060】
図11は第8実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、図11(a)はチップの正面図、図11(b)はチップの平面断面図である。第8実施形態の貴金属チップ60は、全体としては略円柱状であり、凹部61は、外周側面の2個所に、平行に、且つ、貴金属チップ60の軸線に対して直交する方向に延びるように形成されている。
【0061】
図12は第9実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示すもので、図12(a)はチップの正面図、図12(b)はチップの平面断面図である。第9実施形態の貴金属チップ60は、円柱状であり、凹部61は、貫通しない穴であって、外周側面の2個所に形成されている。
【0062】
(他の実施形態)
上記実施形態では、互いに対向して配置された中心電極30及び接地電極40の対向部31、41のうち、接地電極40の対向部41のみに貴金属チップ60を接合したが、中心電極30の対向部31のみに貴金属チップ60を接合してもよいし、中心及び接地の両電極の対向部31、41の両方に貴金属チップ60を接合してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスパークプラグの全体構成を示す半断面図である。
【図2】図1のチップ60単体の外観形状を示す図である。
【図3】図1のチップ60の接合工程を示す図である。
【図4】図1のチップ60の仕様とチップ60の強度との関係を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態の要部であるチップ接合工程を示す図である。
【図6】第3実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図7】第4実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図8】第5実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図9】第6実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図10】第7実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図11】第8実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図12】第9実施形態に係るスパークプラグのチップ形状を示す図である。
【図13】従来のスパークプラグの要部の断面図である。
【符号の説明】
30…中心電極、40…接地電極、60…貴金属チップ、61…凹部。

Claims (8)

  1. 互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方の電極に貴金属チップ(60)を配設してなる内燃機関用スパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップ(60)は、側面に凹部(61)が形成されると共に、前記凹部(61)が前記電極に埋設されていることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 前記貴金属チップ(60)の融点は、前記電極の融点よりも700℃以上高いことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方における対向部(31、41)に貴金属チップ(60)を抵抗溶接してなる内燃機関用スパークプラグを製造する方法であって、
    前記貴金属チップ(60)の側面に凹部(61)を形成し、
    前記対向部(31、41)に対して前記貴金属チップ(60)を接触させ、前記抵抗溶接の際の加圧力によって、前記貴金属チップ(60)の凹部(61)を前記対向部(31、41)内に埋設させることを特徴とする内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  4. 互いに対向して配置された中心電極(30)及び接地電極(40)のうち少なくとも一方における対向部(31、41)に貴金属チップ(60)を配設してなる内燃機関用スパークプラグを製造する方法であって、
    前記貴金属チップ(60)の側面に凹部(61)を形成し、
    前記対向部(31、41)に前記貴金属チップ(60)が挿入されるチップ挿入穴(43)を形成し、
    融点が前記電極の融点以下であるろう材を用意し、
    前記貴金属チップ(60)を前記チップ挿入穴(43)に挿入した状態で、溶融した前記ろう材を前記チップ挿入穴(43)に充填して、前記貴金属チップ(60)の凹部(61)を前記対向部(31、41)内に埋設させることを特徴とする内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  5. 前記貴金属チップ(60)は、前記対向部(31、41)内に埋設される埋設側頭部(63)が前記凹部(61)に隣接して形成され、
    前記埋設側頭部(63)の幅W1と前記凹部(61)の深さLとの関係が、W1≧0.7×Lであることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法。
  6. 前記凹部(61)の幅W2は、W2≧0.3mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. 前記貴金属チップ(60)は、一部が前記電極から露出する円柱状の放電面側頭部(62)が前記凹部(61)の一端側に形成されるとともに、前記電極に埋設される円柱状の埋設側頭部(63)が前記凹部(61)の他端側に隣接して形成され、
    前記放電面側頭部(62)の外径Dと前記埋設側頭部(63)の外径dとの関係が、D≧dであることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  8. 前記貴金属チップ(60)は、前記電極に埋設される円柱状の埋設側頭部(63)が前記凹部(61)に隣接して形成され、
    前記埋設側頭部(63)の外径dが、d≧1.0mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
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