JPWO2007034916A1 - 新規アデニン化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、医薬として有用な、式(1):[式中、Zは置換または無置換のアルキレンまたは単結合等を表し、R1は、置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、R2は水素原子または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R3、R4及びR5は、独立して、置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、R3及びR5が結合して隣接する炭素原子とともに3〜7員の飽和炭素環もしくは飽和へテロ環を形成していてもよく、Xは、酸素原子、硫黄原子、SO2、NR6(R6は水素原子またはアルキル基を表す。)または単結合を表す]で表される新規アデニン化合物またはその薬学上許容される塩を提供する。

Description

本発明は、アレルギー性疾患、ウイルス性疾患、または癌等の治療剤・予防剤として有用な、新規なアデニン化合物に関するものである。
細菌、ウイルス又は寄生虫などの異物が生体内に侵入した場合、それらを排除するために免疫系が存在する。獲得免疫系では、異物が侵入すると樹状細胞(DC)等の抗原提示細胞による抗原プロセシングが行われ、DC/Th細胞の相互作用を介してナイーブTh細胞は、生体内で免疫応答の中心的役割を担っているTh1細胞あるいはTh2細胞に機能分化する。この過程においてTh1細胞あるいはTh2細胞の一方向に免疫バランスが偏向した場合、免疫疾患が発症すると考えられている。
すなわち、アレルギー疾患患者の生体内では、Th2細胞が分泌するインターロイキン−4(IL−4)およびインターロイキン−5(IL−5)などのサイトカインが過剰に分泌されており、Th2細胞の免疫応答を抑制する化合物はアレルギー性疾患の治療剤となることが期待できる。また、Th1細胞の免疫応答が亢進する化合物は、ウイルス性疾患や癌等の治療剤または予防剤となることが期待される。
ところで、自然免疫系は、最近まで非特異的な貧食作用によるものと考えられていたが、Toll-like receptor(TLR)の存在が明らかとなり、自然免疫活性化の主要な部分はTLRを介して行われていることが判明している。また、TLRはリガンドを認識すると、IL−12、TNFなどの炎症性サイトカインを誘導し、IL−12は、ナイーブT細胞をTh1細胞へと分化誘導することから、TLRのリガンドは、Th1/Th2分化調節剤として機能を有しており、免疫疾患の治療または予防に有用であると期待できる。実際に、喘息、アトピー性皮膚炎などの患者ではTh2細胞が優位であることが知られており、TLR9アゴニストである微生物由来のDNA(CpGDNA)が喘息をターゲットとして、臨床試験が行われている。また、TLR7/8のアゴニストであるイミダゾキノリン誘導体(特許文献1を参照)もTh2サイトカインであるインターロイキン−4(IL−4)及びインターロイキン−5(IL−5)の産生抑制活性を示すことが知られており、実際に、動物モデルでアレルギー性疾患に有効であることが知られている。
一方、ウイルス性疾患やアレルギー性疾患等の免疫病に有効なアデニン骨格を有する化合物としては、特許文献2〜4に記載された化合物等が知られている。
米国特許第4689338号明細書 国際公開第98/01448号パンフレット 国際公開第99/28321号パンフレット 国際公開第04/029054号パンフレット
本発明が解決しようとする課題は、TLR活性化剤、詳しくはTLR7活性化剤として作用する新規なアデニン化合物、並びにこれを有効成分とする免疫調節剤、例えば、喘息、COPD、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎又はアトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患、B型肝炎、C型肝炎、HIV又はHPV等のウイルス性疾患、細菌感染症、癌又は皮膚炎等の治療または予防に用いられる薬剤を提供することにある。
本発明者らは、優れたTLR活性化作用を有し、アレルギー性疾患、ウイルス性疾患もしくは癌等の免疫疾患の治療剤または予防剤を得るべく、鋭意検討した結果、本発明の新規なアデニン化合物を見出した。すなわち、本発明の化合物は、アレルギー性疾患、ウイルス性疾患、又は癌等の治療剤または予防剤として有効である。
本発明は上記の知見を元に完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、以下に記載する発明に関する。
[1]式(1):
Figure 2007034916
[式中、
Zは、置換もしくは無置換のアルキレンまたは単結合を表し、当該アルキレンにおける任意の1ないし3個のメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、SO、SO、カルボニル基に置き換えられていてもよく、
は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表し、
は、水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
、R及びRは、独立して、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表すか、R及びRが結合して隣接する炭素原子とともに、それぞれ置換もしくは無置換の3〜7員の飽和炭素環もしくは飽和へテロ環を形成していてもよく、
Xは、酸素原子、硫黄原子、SO2、NR(Rは水素原子またはアルキル基を表す。)、または単結合を表す]
で表されるアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[2]式(1)において、
Xは、酸素原子、硫黄原子、SO2、NR(Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)または単結合を表し、
Zは、炭素数2〜6のアルキレン[当該アルキレンは、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基(当該アリール基及び当該へテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい]を表し、
は、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキニル基、置換もしくは無置換の6〜10員のアリール基、置換もしくは無置換の5〜10員のヘテロアリール基、又は置換もしくは無置換の3〜8員のシクロアルキル基を表し、
は、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基を表し、
、R及びRは、独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキニル基、置換もしくは無置換の6〜10員のアリール基、又は置換もしくは無置換の5〜10員のヘテロアリール基を表すか、R及びRは結合して隣接する炭素原子とともに置換もしくは無置換の3〜7員の飽和炭素環又は置換もしくは無置換の4〜7員の飽和含窒素へテロ環を形成していてもよく、
置換アルキル基、置換アルケニル基及び置換アルキニル基は、以下の(a)〜(c)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
(a)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、メルカプト基;
(b)炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルケニルオキシ基、炭素数2〜6のアルケニルチオ基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルキニルオキシ基、炭素数2〜6のアルキニルチオ基、炭素数3〜6のアルキニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルキニルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のアルキニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルフィニル基
(この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
(c)アミノ基、カルバモイル基もしくはスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい)、6〜10員のアリール基、6〜10員のアリールオキシ基、6〜10員のアリールカルボニル基、6〜10員のアリールカルボニルオキシ基、6〜10員のアリールオキシカルボニル基、6〜10員のアリールスルホニル基、6〜10員のアリールスルフィニル基、5〜10員のヘテロアリール基、5〜10員のヘテロアリールオキシ基、5〜10員のヘテロアリールカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールカルボニルオキシ基、5〜10員のヘテロアリールオキシカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールスルホニル基もしくは5〜10員のヘテロアリールスルフィニル基(これらの基は、独立して、下記(g)〜(i)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい)、又は、3〜8員のシクロアルキル基、3〜8員のシクロアルコキシ基、3〜8員のシクロアルキルカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルカルボニルオキシ基、3〜8員のシクロアルコキシカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルスルホニル基、3〜8員のシクロアルキルスルフィニル基もしくは4〜8員の飽和へテロ環基(これらの基は、独立して、下記(d)〜(f)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
置換シクロアルキル基、R及びRがいっしょになって形成する置換3〜8員の飽和炭素環及び置換4〜8員の飽和含窒素へテロ環は、以下の(d)〜(f)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
(d)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基;
(e)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、
(この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
(f)6〜10員のアリール基もしくは5〜10員のヘテロアリール基(これらの基は、独立して、下記(g)〜(i)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい)、又は、アミノ基、カルバモイル基もしくはスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい);
置換アリール基及び置換へテロアリール基は、以下の(g)〜(i)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
(g)ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基;
(h)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、3〜8員のシクロアルキル基、4〜8員の飽和へテロ環基
(この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
(i)アミノ基、カルバモイル基、又はスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい);
アミノ基、カルバモイル基又はスルファモイル基は、以下の(j)〜(l)から独立して選択される1又は2の置換基で置換されていてもよい:
(j)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルキニルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルフィニル基、3〜8員のシクロアルキル基、3〜8員のシクロアルキルカルボニル基、3〜8員のシクロアルコキシカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルスルホニル基、3〜8員のシクロアルキルスルフィニル基、4〜8員の飽和へテロ環基
(この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよい炭素数1〜6のスルファモイル基から選択される、1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
(k)6〜10員のアリール基、6〜10員のアリールカルボニル基、6〜10員のアリールオキシカルボニル基、6〜10員のアリールスルホニル基、6〜10員のアリールスルフィニル基、5〜10員のヘテロアリール基、5〜10員のヘテロアリールカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールオキシカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールスルホニル基、5〜10員のヘテロアリールスルフィニル基、
(この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の基で置換されていてもよい);
(l)アミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基の2個の置換基がいっしょになって、窒素原子とともに、1〜2個の窒素原子、0〜1個の酸素原子、0〜1個の硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する4〜7員の飽和含窒素へテロ環を形成する場合
(前記飽和含窒素へテロ環は、化学的に安定であれば任意の炭素原子上もしくは窒素原子上で、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、又は同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基で置換されていてもよい);
から選択される、〔1〕に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩。
[3]式(1)において、Rが炭素数1〜4のアルキル基である、〔1〕又は〔2〕に記載のアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
[4]R2がメチル基である、〔3〕に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩。
[5]式(1)において、Rが置換の炭素数2〜6のアルキル基である、〔1〕に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[6]式(1)において、Rが置換もしくは無置換のアミノ基で置換された炭素数2〜6のアルキル基である、〔5〕に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[7]式(1)において、R及びRが独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[8]式(1)において、Rが水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基である、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[9]Rにおける置換アルキル基の置換基が、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、水酸基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、カルバモイル基及び6〜10員のアリール基(当該アリール基は、ハロゲン原子;水酸基;それぞれ、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基または同一もしくは異なる1または2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基;炭素数1〜6のハロアルキル基;炭素数1〜6のハロアルコキシ基;及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基から独立して選択される、1もしくは複数の同一もしくは異なる置換基で置換されていてもよい)から選択される、〔8〕に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
[10]以下の化合物から選択される、〔1〕に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−7,8−ジヒドロ−8−オキソ−9H−プリン−9−イル)エチル]グリシン;
メチル (2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタノン;
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニネート;
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニネート;
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリネート;
ジメチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アスパルテート;
−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−リジンメチルエステル;
メチル (2S)−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}(4−ヒドロキシフェニル)アセテート;
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシネート;
メチル N−[3−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)プロピル]−O−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−L−チロシネート;
メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−L−アラニネート;
メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−N−メチルグリシネート;
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニン;
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリン;
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−グリシン;
(2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタン酸;
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニン;
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシン。
[11]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
[12]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、TLR7機能亢進剤。
[13]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する免疫調節剤。
[14]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性疾患、ウイルス性疾患又は癌の治療剤または予防剤。
[15]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する喘息、COPD、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、癌、B型肝炎、C型肝炎、HIV、HPV、細菌感染症又は皮膚炎の治療剤または予防剤。
[16]〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する局所投与用医薬組成物。
本発明により、アレルギー性疾患、ウイルス性疾患、または癌等の治療剤または予防剤として有用な、新規なアデニン化合物を提供することが可能になった。
以下に、本発明の態様について詳細に説明する。
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素が挙げられる。好ましくはフッ素、又は塩素が挙げられる。
「アルキル基」としては、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、1,1−ジメチルエチル基、ペンチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、又はデシル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
「アルケニル基」としては、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルケニル基が挙げられる。具体的には、エテニル基、プロペニル基、1−メチルエテニル基、ブテニル基、2−メチルプロペニル基、1−メチルプロペニル基、ペンテニル基、3−メチルブテニル基、2−メチルブテニル基、1−エチルプロペニル基、ヘキセニル基、4−メチルペンテニル基、3−メチルペンテニル基、2−メチルペンテニル基、1−メチルペンテニル基、3,3−ジメチルブテニル基、1,2−ジメチルブテニル基、ヘプテニル基、1−メチルヘキセニル基、1−エチルペンテニル基、オクテニル基、1−メチルヘプテニル基、2−エチルヘキセニル基、ノネニル基、又はデセニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。
「アルキニル基」としては、炭素数2〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキニル基が挙げられる。具体的には、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、3−メチルブチニル基、ヘキシニル基、4−メチルペンチニル基、3−メチルペンチニル基、3,3−ジメチルブチニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、3−メチルヘプチニル基、3−エチルヘキシニル基、ノニニル基、又はデシニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数2〜4のアルキニル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」としては、3〜8員の単環性のシクロアルキル基が挙げられる。具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、又はシクロオクチル基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」としては、3〜8員の単環性のシクロアルコキシ基が挙げられる。具体的には、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、又はシクロオクチルオキシ基が挙げられる。
「アリール基」としては、6〜10員のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、1−ナフチル基、又は2−ナフチル基が挙げられる。
「ヘテロアリール基」としては、0〜2個の窒素原子、0〜1個の酸素原子及び0〜1個の硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員の単環性もしくは2環性のヘテロアリール基が挙げられる。具体的には、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、インドリル基、イソインドリル基、キノリル基、イソキノリル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、チアゾリル基、又はオキサゾリル基等が挙げられる。
「飽和ヘテロ環基」としては、0〜3個の窒素原子、0〜1個の酸素原子及び0〜1個の硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む4〜10員の単環性もしくは2環性の飽和へテロ環基が挙げられ、硫黄原子は1または2個の酸素原子で置換されていてもよい。具体的には、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、チオモルホリニル基、1−オキソチオモルホリニル基、1,1−ジオキソチオモルホリニル基、テトラヒドロフラニル基、オキサゾリジニル基等が挙げられる。結合位置は特に限定されず、化学的に安定であれば任意の炭素原子又は窒素原子上で結合してよい。好ましくは4〜8員の単環性の飽和ヘテロ環基が挙げられる。
「アルキレン」としては、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンが挙げられる。具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、1−メチルメチレン、1−エチルメチレン、1−プロピルメチレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン、1−メチルトリメチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテトラメチレン、または3−メチルペンタメチレン等が挙げられる。アルキレンとして、好ましくは炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキレンが挙げられる。
「ハロアルキル基」としては、1〜5個の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルキル基が挙げられる。具体的には、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
「アルコキシ基」としては、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基が挙げられる。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−メチルエトキシ基、ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、ペントキシ基、3−メチルブトキシ基、2−メチルブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、1−エチルプロポキシ基、1,1−ジメチルプロポキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、ヘプチルオキシ基、1−メチルヘキシルオキシ基、1−エチルペンチルオキシ基、オクチルオキシ基、1−メチルヘプチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、又はデシルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。
「ハロアルコキシ基」としては、1〜5個の同一又は異なるハロゲン原子で置換されたアルコキシ基が挙げられる。具体的には、トリフルオロメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2−フルオロエトキシ又はペンタフルオロエトキシ基等が挙げられる。
「アルキルチオ基」としては、炭素数1〜10の直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基が挙げられる。具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1−メチルエチルチオ基、ブチルチオ基、2−メチルプロピルチオ基、1−メチルプロピルチオ基、1,1−ジメチルエチルチオ基、ペンチルチオ基、3−メチルブチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、2,2−ジメチルプロピルチオ基、1−エチルプロピルチオ基、1,1−ジメチルプロピルチオ基、ヘキシルチオ基、4−メチルペンチルチオ基、3−メチルペンチルチオ基、2−メチルペンチルチオ基、1−メチルペンチルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2,2−ジメチルブチルチオ基、1,1−ジメチルブチルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、ヘプチルチオ基、1−メチルヘキシルチオ基、1−エチルペンチルチオ基、オクチルチオ基、1−メチルヘプチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、ノニルチオ基、又はデシルチオ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4のアルキルチオ基が挙げられる。
「アルキルカルボニル基」、「アルキルカルボニルオキシ基」、「アルキルスルホニル基」もしくは「アルキルスルフィニル基」にける「アルキル」としては、前記アルキル基と同じものが挙げられる。
「アルキルカルボニル基」として具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、2−メチルプロパノイル基、ペンタノイル基、3−メチルブタノイル基、2−メチルブタノイル基、2,2−ジメチルプロパノイル(ピバロイル)基、ヘキサノイル基、4−メチルペンタノイル基、3−メチルペンタノイル基、2−メチルペンタノイル基、3,3−ジメチルブタノイル基、2,2−ジメチルブタノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、2−エチルヘキサノイル基、ノナノイル基、又はデカノイル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数2〜5の直鎖状もしくは分枝状アルキルカルボニル基が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ基」として具体的には、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、2−メチルプロパノイルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、3−メチルブタノイルオキシ基、2−メチルブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルプロパノイルオキシ(ピバロイルオキシ)基、ヘキサノイルオキシ基、4−メチルペンタノイルオキシ基、3−メチルペンタノイルオキシ基、2−メチルペンタノイルオキシ基、3,3−ジメチルブタノイルオキシ基、2,2−ジメチルブタノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、2−エチルヘキサノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、又はデカノイルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数2〜5の直鎖状もしくは分枝状アルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。
「アルキルスルホニル基」として具体的には、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロピルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、2−メチルプロピルスルホニル基、1−メチルプロピルスルホニル基、1,1−ジメチルエチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、3−メチルブチルスルホニル基、2−メチルブチルスルホニル基、2,2−ジメチルプロピルスルホニル基、1−エチルプロピルスルホニル基、1,1−ジメチルプロピルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、4−メチルペンチルスルホニル基、3−メチルペンチルスルホニル基、2−メチルペンチルスルホニル基、1−メチルペンチルスルホニル基、3,3−ジメチルブチルスルホニル基、2,2−ジメチルブチルスルホニル基、1,1−ジメチルブチルスルホニル基、1,2−ジメチルブチルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、1−メチルヘキシルスルホニル基、1−エチルペンチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、1−メチルヘプチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、ノニルスルホニル基、又はデシルスルホニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状アルキルスルホニル基が挙げられる。
「アルキルスルフィニル基」として具体的には、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、1−メチルエチルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、2−メチルプロピルスルフィニル基、1−メチルプロピルスルフィニル基、1,1−ジメチルエチルスルフィニル基、ペンチルスルフィニル基、3−メチルブチルスルフィニル基、2−メチルブチルスルフィニル基、2,2−ジメチルプロピルスルフィニル基、1−エチルプロピルスルフィニル基、1,1−ジメチルプロピルスルフィニル基、ヘキシルスルフィニル基、4−メチルペンチルスルフィニル基、3−メチルペンチルスルフィニル基、2−メチルペンチルスルフィニル基、1−メチルペンチルスルフィニル基、3,3−ジメチルブチルスルフィニル基、2,2−ジメチルブチルスルフィニル基、1,1−ジメチルブチルスルフィニル基、1,2−ジメチルブチルスルフィニル基、ヘプチルスルフィニル基、1−メチルヘキシルスルフィニル基、1−エチルペンチルスルフィニル基、オクチルスルフィニル基、1−メチルヘプチルスルフィニル基、2−エチルヘキシルスルフィニル基、ノニルスルフィニル基、又はデシルスルフィニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状アルキルスルフィニル基が挙げられる。
「アルコキシカルボニル基」における「アルコキシ」としては、前記アルコキシ基と同じものが挙げられる。具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、1−メチルエトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、1,1−ジメチルエトキシカルボニル基、ペントキシカルボニル基、3−メチルブトキシカルボニル基、2−メチルブトキシカルボニル基、2,2−ジメチルプロポキシカルボニル基、1−エチルプロポキシカルボニル基、1,1−ジメチルプロポキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、4−メチルペンチルオキシカルボニル基、3−メチルペンチルオキシカルボニル基、2−メチルペンチルオキシカルボニル基、1−メチルペンチルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブトキシカルボニル基、2,2−ジメチルブトキシカルボニル基、1,1−ジメチルブトキシカルボニル基、1,2−ジメチルブトキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、1−メチルヘキシルオキシカルボニル基、1−エチルペンチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、1−メチルヘプチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、又はデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基が挙げられ、更に好ましくは、炭素数2〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
「アルケニルオキシ基」、「アルケニルオキシカルボニル基」、「アルケニルカルボニル基」、「アルケニルカルボニルオキシ基」、「アルケニルスルホニル基」及び「アルケニルスルフィニル基」における「アルケニル」としては、前記アルケニル基と同じものが挙げられる。
「アルケニルオキシ基」として、具体的にはエテニルオキシ基、プロペニルオキシ基、1−メチルエテニルオキシ基、ブテニルオキシ基、2−メチルプロペニルオキシ基、1−メチルプロペニルオキシ基、ペンテニルオキシ基、3−メチルブテニルオキシ基、2−メチルブテニルオキシ基、1−エチルプロペニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基、4−メチルペンテニルオキシ基、3−メチルペンテニルオキシ基、2−メチルペンテニルオキシ基、1−メチルペンテニルオキシ基、3,3−ジメチルブテニルオキシ基、1,2−ジメチルブテニルオキシ基、ヘプテニルオキシ基、1−メチルヘキセニルオキシ基、1−エチルペンテニルオキシ基、オクテニルオキシ基、1−メチルヘプテニルオキシ基、2−エチルヘキセニルオキシ基、ノネニルオキシ基、又はデセニルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルケニルオキシ基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルケニルオキシ基が挙げられる。
「アルケニルカルボニル基」として具体的には、エテニルカルボニル基、プロペニルカルボニル基、1−メチルエテニルカルボニル基、ブテニルカルボニル基、2−メチルプロペニルカルボニル基、1−メチルプロペニルカルボニル基、ペンテニルカルボニル基、3−メチルブテニルカルボニル基、2−メチルブテニルカルボニル基、1−エチルプロペニルカルボニル基、ヘキセニルカルボニル基、4−メチルペンテニルカルボニル基、3−メチルペンテニルカルボニル基、2−メチルペンテニルカルボニル基、1−メチルペンテニルカルボニル基、3,3−ジメチルブテニルカルボニル基、1,2−ジメチルブテニルカルボニル基、ヘプテニルカルボニル基、1−メチルヘキセニルカルボニル基、1−エチルペンテニルカルボニル基、オクテニルカルボニル基、1−メチルヘプテニルカルボニル基、2−エチルヘキセニルカルボニル基、ノネニルカルボニル基、又はデセニルカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルケニルカルボニル基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルケニルカルボニル基が挙げられる。
「アルケニルカルボニルオキシ基」として具体的には、上記「アルケニルカルボニル基」のカルボニル基に酸素原子が結合したものが挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルケニルカルボニルオキシ基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルケニルカルボニルオキシ基が挙げられる。
「アルケニルオキシカルボニル基」として具体的には、エテニルオキシカルボニル基、プロペニルオキシカルボニル基、1−メチルエテニルオキシカルボニル基、ブテニルオキシカルボニル基、2−メチルプロペニルオキシカルボニル基、1−メチルプロペニルオキシカルボニル基、ペンテニルオキシカルボニル基、3−メチルブテニルオキシカルボニル基、2−メチルブテニルオキシカルボニル基、1−エチルプロペニルオキシカルボニル基、ヘキセニルオキシカルボニル基、4−メチルペンテニルオキシカルボニル基、3−メチルペンテニルオキシカルボニル基、2−メチルペンテニルオキシカルボニル基、1−メチルペンテニルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブテニルオキシカルボニル基、1,2−ジメチルブテニルオキシカルボニル基、ヘプテニルオキシカルボニル基、1−メチルヘキセニルオキシカルボニル基、1−エチルペンテニルオキシカルボニル基、オクテニルオキシカルボニル基、1−メチルヘプテニルオキシカルボニル基、2−エチルヘキセニルオキシカルボニル基、ノネニルオキシカルボニル基、又はデセニルオキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルケニルオキシカルボニル基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルケニルオキシカルボニル基が挙げられる。
「アルケニルスルホニル基」として具体的には、エテニルスルホニル基、プロペニルスルホニル基、1−メチルエテニルスルホニル基、ブテニルスルホニル基、2−メチルプロペニルスルホニル基、1−メチルプロペニルスルホニル基、ペンテニルスルホニル基、3−メチルブテニルスルホニル基、2−メチルブテニルスルホニル基、1−エチルプロペニルスルホニル基、ヘキセニルスルホニル基、4−メチルペンテニルスルホニル基、3−メチルペンテニルスルホニル基、2−メチルペンテニルスルホニル基、1−メチルペンテニルスルホニル基、3,3−ジメチルブテニルスルホニル基、1,2−ジメチルブテニルスルホニル基、ヘプテニルスルホニル基、1−メチルヘキセニルスルホニル基、1−エチルペンテニルスルホニル基、オクテニルスルホニル基、1−メチルヘプテニルスルホニル基、2−エチルヘキセニルスルホニル基、ノネニルスルホニル基、又はデセニルスルホニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルケニルスルホニル基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルケニルスルホニル基が挙げられる。
「アルケニルスルフィニル基」として具体的には、エテニルスルフィニル基、プロペニルスルフィニル基、1−メチルエテニルスルフィニル基、ブテニルスルフィニル基、2−メチルプロペニルスルフィニル基、1−メチルプロペニルスルフィニル基、ペンテニルスルフィニル基、3−メチルブテニルスルフィニル基、2−メチルブテニルスルフィニル基、1−エチルプロペニルスルフィニル基、ヘキセニルスルフィニル基、4−メチルペンテニルスルフィニル基、3−メチルペンテニルスルフィニル基、2−メチルペンテニルスルフィニル基、1−メチルペンテニルスルフィニル基、3,3−ジメチルブテニルスルフィニル基、1,2−ジメチルブテニルスルフィニル基、ヘプテニルスルフィニル基、1−メチルヘキセニルスルフィニル基、1−エチルペンテニルスルフィニル基、オクテニルスルフィニル基、1−メチルヘプテニルスルフィニル基、2−エチルヘキセニルスルフィニル基、ノネニルスルフィニル基、又はデセニルスルフィニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルケニルスルフィニル基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルケニルスルフィニル基が挙げられる。
「アルキニルオキシ基」、「アルキニルカルボニル基」、「アルキニルカルボニルオキシ基」、「アルキニルスルホニル基」、「アルキニルスルフィニル基」及び「アルキニルオキシカルボニル基」における「アルキニル」としては、前記アルキニル基と同じものが挙げられる。
「アルキニルオキシ基」として具体的には、エチニルオキシ基、プロピニルオキシ基、ブチニルオキシ基、ペンチニルオキシ基、3−メチルブチニルオキシ基、ヘキシニルオキシ基、4−メチルペンチニルオキシ基、3−メチルペンチニルオキシ基、3,3−ジメチルブチニルオキシ基、ヘプチニルオキシ基、オクチニルオキシ基、3−メチルヘプチニルオキシ基、3−エチルヘキシニルオキシ基、ノニルオキシ基、又はデシニルオキシ基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキニルオキシ基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルキニルオキシ基が挙げられる。
「アルキニルカルボニル基」として具体的には、エチニルカルボニル基、プロピニルカルボニル基、ブチニルカルボニル基、ペンチニルカルボニル基、3−メチルブチニルカルボニル基、ヘキシニルカルボニル基、4−メチルペンチニルカルボニル基、3−メチルペンチニルカルボニル基、3,3−ジメチルブチニルカルボニル基、ヘプチニルカルボニル基、オクチニルカルボニル基、3−メチルヘプチニルカルボニル基、3−エチルヘキシニルカルボニル基、ノニルカルボニル基、又はデシニルカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルキニルカルボニル基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルキニルカルボニル基が挙げられる。
「アルキニルカルボニルオキシ基」として具体的には、上記「アルキニルカルボニル基」のカルボニル基に酸素原子が結合したものが挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルキニルカルボニルオキシ基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルキニルカルボニルオキシ基が挙げられる。
「アルキニルスルホニル基」として具体的には、エチニルスルホニル基、プロピニルスルホニル基、ブチニルスルホニル基、ペンチニルスルホニル基、3−メチルブチニルスルホニル基、ヘキシニルスルホニル基、4−メチルペンチニルスルホニル基、3−メチルペンチニルスルホニル基、3,3−ジメチルブチニルスルホニル基、ヘプチニルスルホニル基、オクチニルスルホニル基、3−メチルヘプチニルスルホニル基、3−エチルヘキシニルスルホニル基、ノニルスルホニル基、又はデシニルスルホニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキニルスルホニル基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルキニルスルホニル基が挙げられる。
「アルキニルスルフィニル基」として具体的には、エチニルスルフィニル基、プロピニルスルフィニル基、ブチニルスルフィニル基、ペンチニルスルフィニル基、3−メチルブチニルスルフィニル基、ヘキシニルスルフィニル基、4−メチルペンチニルスルフィニル基、3−メチルペンチニルスルフィニル基、3,3−ジメチルブチニルスルフィニル基、ヘプチニルスルフィニル基、オクチニルスルフィニル基、3−メチルヘプチニルスルフィニル基、3−エチルヘキシニルスルフィニル基、ノニルスルフィニル基、又はデシニルスルフィニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数2〜6のアルキニルスルフィニル基、更に好ましくは炭素数2〜5のアルキニルスルフィニル基が挙げられる。
「アルキニルオキシカルボニル基」として具体的には、エチニルオキシカルボニル基、プロピニルオキシカルボニル基、ブチニルオキシカルボニル基、ペンチニルオキシカルボニル基、3−メチルブチニルオキシカルボニル基、ヘキシニルオキシカルボニル基、4−メチルペンチニルオキシカルボニル基、3−メチルペンチニルオキシカルボニル基、3,3−ジメチルブチニルオキシカルボニル基、ヘプチニルオキシカルボニル基、オクチニルオキシカルボニル基、3−メチルヘプチニルオキシカルボニル基、3−エチルヘキシニルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、又はデシニルオキシカルボニル基等が挙げられる。好ましくは、炭素数3〜6のアルキニルオキシカルボニル基、更に好ましくは炭素数3〜5のアルキニルオキシカルボニル基が挙げられる。
「シクロアルキルカルボニル基」、「シクロアルキルカルボニルオキシ基」、「シクロアルキルスルホニル基」及び「シクロアルキルスルフィニル基」における「シクロアルキル」としては、前記シクロアルキル基と同じものが挙げられる。
「シクロアルキルカルボニル基」として具体的には、シクロプロピルカルボニル基、シクロブチルカルボニル基、シクロペンチルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基、シクロヘプチルカルボニル基、又はシクロオクチルカルボニル基が挙げられる。
「シクロアルキルカルボニルオキシ基」として具体的には、上記「シクロアルキルカルボニル基」のカルボニル基に酸素原子が結合したものが挙げられる。具体的には、シクロプロピルカルボニルオキシ基、シクロブチルカルボニルオキシ基、シクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、シクロヘプチルカルボニルオキシ基、又はシクロオクチルカルボニルオキシ基が挙げられる。
「シクロアルキルスルホニル基」として具体的には、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、シクロヘプチルスルホニル基、又はシクロオクチルスルホニル基が挙げられる。
「シクロアルキルスルフィニル基」として具体的には、シクロプロピルスルフィニル基、シクロブチルスルフィニル基、シクロペンチルスルフィニル基、シクロヘキシルスルフィニル基、シクロヘプチルスルフィニル基、又はシクロオクチルスルフィニル基が挙げられる。
「シクロアルコキシカルボニル基」における「シクロアルコキシ」としては、前記シクロアルコキシ基と同じものが挙げられる。具体的には、シクロプロピルオキシカルボニル基、シクロブチルオキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、又はシクロオクチルオキシカルボニル基が挙げられる。
「アリールオキシ基」、「アリールカルボニル基」、「アリールオキシカルボニル基」、「アリールカルボニルオキシ基」、「アリールスルホニル基」及び「アリールスルフィニル基」におけるアリールとしては前記アリール基と同じものが挙げられる。具体的な「アリールオキシ基」としては、フェノキシ基、1−ナフトキシ基又は2−ナフトキシ基が挙げられる。具体的な「アリールカルボニル基」としては、ベンゾイル基、1−ナフタロイル基又は2−ナフタロイル基が挙げられる。具体的な「アリールオキシカルボニル基」としては、フェノキシカルボニル基、1−ナフトキシカルボニル基又は2−ナフトキシカルボニル基が挙げられる。具体的な「アリールカルボニルオキシ基」としては、ベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基又は2−ナフトイルオキシ基が挙げられる。具体的な「アリールスルホニル基」としてはフェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基が挙げられる。具体的な「アリールスルフィニル基」としては、フェニルスルフィニル基、1−ナフチルスルフィニル基、2−ナフチルスルフィニル基が挙げられる。
「ヘテロアリールオキシ基」、「ヘテロアリールカルボニル基」、「ヘテロアリールオキシカルボニル基」「ヘテロアリールカルボニルオキシ基」、「ヘテロアリールスルホニル基」及び「ヘテロアリールスルフィニル基」におけるヘテロアリールとしては、前記へテロアリール基と同じものが挙げられる。具体的な「ヘテロアリールオキシ基」としては、ピロリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピラジニルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、ピリダジニルオキシ基、フリルオキシ基、チエニルオキシ基が挙げられる。具体的な「ヘテロアリールカルボニル基」としては、ピロリルカルボニル基、ピリジルカルボニル基、ピラジニルカルボニル基、ピリミジニルカルボニル基、ピリダジニルカルボニル基、フリルカルボニル基、チエニルカルボニル基等が挙げられる。具体的な「ヘテロアリールオキシカルボニル基」としては、ピロリルオキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基、ピラジニルオキシカルボニル基、ピリミジニルオキシカルボニル基、ピリダジニルオキシカルボニル基、フリルオキシカルボニル基、チエニルオキシカルボニル基が挙げられる。
具体的な「ヘテロアリールカルボニルオキシ基」としては、ピロリルカルボニルオキシ基、ピリジルカルボニルオキシ基、ピラジニルカルボニルオキシ基、ピリミジニルカルボニルオキシ基、ピリダジニルカルボニルオキシ基、フリルカルボニルオキシ基、チエニルカルボニルオキシ基が挙げられる。具体的な「ヘテロアリールスルホニル基」としては、ピロリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基、ピラジニルスルホニル基、ピリミジニルスルホニル基、ピリダジニルスルホニル基、フリルスルホニル基、チエニルスルホニル基が挙げられる。具体的な「ヘテロアリールスルフィニル基」としては、ピロリルスルフィニル基、ピリジルスルフィニル基、ピラジニルスルフィニル基、ピリミジニルスルフィニル基、ピリダジニルスルフィニル基、フリルスルフィニル基、チエニルスルフィニル基が挙げられる。
本明細書において、アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基が置換されている場合の置換基としては、以下の(a)〜(c):
(a)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基、メルカプト基;
(b)アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルコキシカルボニル基、アルケニルオキシ基、アルケニルチオ基、アルケニルカルボニル基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルケニルスルホニル基、アルケニルスルフィニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アルキニルオキシ基、アルキニルチオ基、アルキニルカルボニル基、アルキニルカルボニルオキシ基、アルキニルオキシカルボニル基、アルキニルスルホニル基、アルキニルスルフィニル基、
(この群の基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
(c)置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のアリールスルフィニル基、置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールカルボニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリールカルボニルオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールスルホニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリールスルフィニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシカルボニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルコキシ基、置換もしくは無置換のシクロアルキルカルボニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキルカルボニルオキシ基、置換もしくは無置換のシクロアルキルスルホニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキルスルフィニル基、置換もしくは無置換のシクロアルコキシカルボニル基又は置換もしくは無置換の飽和へテロ環基;
等が挙げられ、同一もしくは異なる置換基が1又は複数、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1〜3個置換することができる。
本明細書において、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルキルスルフィニル基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルコキシカルボニル基又は飽和へテロ環基が置換されている場合の置換基としては、以下の(d)〜(f):
(d)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、メルカプト基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基;
(e)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルコキシカルボニル基、
(この群の基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
(f)置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基;
等が挙げられ、同一もしくは異なる置換基が1又は複数、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1〜3個置換することができる。
本明細書においてアリール基、ヘテロアリール基、アリールオキシ基、アリールカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニルオキシ基、ヘテロアリールスルホニル基、ヘテロアリールスルフィニル基、又はヘテロアリールオキシカルボニル基が置換されている場合の置換基としては、以下の(g)〜(i):
(g)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ハロアルキル基、ハロアルコキシ基;
(h)アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、飽和へテロ環基
(この群の基は、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
(i)置換もしくは無置換のアミノ基、置換もしくは無置換のカルバモイル基、置換もしくは無置換のスルファモイル基;
等が挙げられ、同一もしくは異なる置換基が1又は複数、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1〜3個置換することができる。
置換もしくは無置換の「アミノ基」、置換もしくは無置換の「カルバモイル基」及び置換もしくは無置換の「スルファモイル基」における置換基としては、
以下の(j)、(k)及び(l):
(j)アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルケニルカルボニル基、アルケニルカルボニルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニルスルホニル基、アルケニルスルフィニル基、アルキニルカルボニル基、アルキニルカルボニルオキシ基、アルキニルオキシカルボニル基、アルキニルスルホニル基、アルキニルスルフィニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルカルボニル基、シクロアルキルカルボニルオキシ基、シクロアルコキシカルボニル基、シクロアルキルスルホニル基、シクロアルキルスルフィニル基、飽和へテロ環基
(この群の基は、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
(k)アリール基、アリールカルボニル基、アリールカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールカルボニル基、ヘテロアリールカルボニルオキシ基、ヘテロアリールオキシカルボニル基、ヘテロアリールスルホニル基、ヘテロアリールスルフィニル基、
(この群の基は、ハロゲン原子、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
(l)アミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基の2個の置換基がいっしょになって、窒素原子とともに、1〜2個の窒素原子、0〜1個の酸素原子、0〜1個の硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する4〜7員の飽和含窒素へテロ環を形成する場合
(前記飽和含窒素へテロ環は、化学的に安定であれば任意の炭素原子上もしくは窒素原子上で、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基又はアルキルスルホニル基で置換されていてもよい);
等が挙げられ、化学的に安定であれば1又は2個の置換基で置換されていてもよい。
本明細書において、アルキレンが置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基等が挙げられ、同一もしくは異なる置換基が1又は複数、好ましくは1〜5個、更に好ましくは1〜3個置換することができる。
本明細書において、「4〜7員の飽和含窒素ヘテロ環」としては、1〜3の窒素原子、0〜1の酸素原子及び0〜1の硫黄原子から選択される1〜3のヘテロ原子を含む4〜7員の飽和含窒素ヘテロ環が挙げられ、結合位置としては化学的に安定であれば、特に限定は無い。具体的には、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン−1−オキシド、チオモルホリン−1,1−ジオキシド、パーヒドロアゼピン、イミダゾリジン、オキサゾリジン等が挙げられる。
本明細書において、R及びRが結合して隣接する炭素原子とともに形成する3〜7員の飽和炭素環としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはシクロヘプタンが挙げられる。
本明細書において、R及びRが結合して隣接する炭素原子とともに形成する3〜7員の飽和へテロ環としては、1〜2の窒素原子、0〜1の酸素原子及び0〜1の硫黄原子から選択される1〜2のヘテロ原子を含む3〜7員の、好ましくは4〜7員の飽和ヘテロ環が挙げられる。具体的には、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チオモルホリン−1−オキシド、チオモルホリン−1,1−ジオキシド、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
前記飽和炭素環及び飽和へテロ環が置換されている場合の置換基としては、上記(d)〜(f)に記載されたものが挙げられる。
式(1)において、Rは好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜8のアルキルカルボニルオキシアルキル基、アリールカルボニルオキシアルキル基、ヘテロアリールカルボニルオキシアルキル基又は置換もしくは無置換のアミノ基で置換されたアルキル基を表す。
ここで置換もしくは無置換のアミノ基で置換されたアルキル基として好ましくは、ジアルキルアミノアルキル基、モルホリノ基、1−ピペリジニル基、ピペラジノ基もしくは1−ピロリジニル基で置換されたアルキル基を表す。
前記アルキルカルボニルオキシアルキル基として具体的には、アセトキシメチル基、1−アセトキシエチル基等が挙げられる。前記アリールカルボニルオキシアルキル基として具体的には、ベンゾイルオキシメチル基等が挙げられる。前記置換もしくは無置換のアミノ基で置換されたアルキル基として具体的には、例えばジメチルアミノブチル基等のジアルキルアミノアルキル基、4−モルホリノブチル基等が挙げられる。更に好ましくは、Rはメチル基を表す。
式(1)において、XがNRで表される場合、Rは好ましくは、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、更に好ましくは水素原子又はメチル基を表す。Xは好ましくは、酸素原子、又は単結合を表す。
式(1)において、Rは好ましくは、置換もしくは無置換の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基を表す。具体的には、それぞれ置換もしくは無置換のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルブチル基等が挙げられる。更に好ましくは、直鎖状の炭素数1〜4のアルキル基を表す。
が置換アルキル基を表す場合、当該アルキル基の置換基として好ましくは、フッ素原子、水酸基、炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基、又は炭素数1〜4の直鎖状もしくは分枝状のアルキルチオ基等が挙げられる。更に好ましくは、当該置換基としては水酸基、又は炭素数1〜3の直鎖状もしくは分枝状のアルコキシ基が挙げられる。
式(1)において、Zは好ましくは、炭素数1〜6の、好ましくは炭素数2〜6の置換または無置換アルキレン等が挙げられる。具体的には、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等があげられる。Zにおけるアルキレンが置換されている場合の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基(当該アリール基及び当該へテロアリール基の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基が挙げられ、同一もしくは異なる1〜4の置換基で置換されていてもよい)が挙げられる。
式(1)において、R及びRは好ましくは、水素原子または無置換の炭素数1〜3のアルキル基を表し、具体的には、水素原子、メチル基又はエチル基が挙げられる。Rは好ましくは、水素原子又は置換もしくは無置換の炭素数1〜6の直鎖状もしくは分枝状のアルキル基を表し、具体的には、水素原子、又はそれぞれ置換もしくは無置換のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルブチル基等が挙げられる。更に好ましくは、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、水酸基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、カルバモイル基及び6〜10員のアリール基(当該アリール基は、ハロゲン原子;水酸基;それぞれ、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基または同一もしくは異なる1または2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基;炭素数1〜6のハロアルキル基;炭素数1〜6のハロアルコキシ基;及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基から独立して選択される、1もしくは複数の同一もしくは異なる置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基を表す。
本発明のアデニン化合物は、置換基の種類によっては、全ての互変異性体、幾何異性体、立体異性体を含む概念であり、それらの混合物であってもよい。
すなわち、式(1)の化合物において不斉炭素原子がひとつ以上存在する場合には、ジアステレオマーや光学異性体が存在するが、これらジアステレオマーや光学異性体の混合物や単離されたものも本発明に含まれる。
また、式(1)で示されるアデニン化合物とその互変異性体は化学的に等価であり、本発明のアデニン化合物はその互変異性体も含む。該互変異性体は具体的には、式(1’):
Figure 2007034916
(式中、R、R、R、R、R、X、及びZは前記と同義である。)
で表されるヒドロキシ体である。
薬学上許容される塩としては、酸付加塩及び塩基付加塩が挙げられる。例えば、酸付加塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、フマール酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、ピルビン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩が挙げられ、塩基付加塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩、トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩等が挙げられ、さらにはアルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸などの塩基性あるいは酸性アミノ酸といったアミノ酸塩が挙げられる。また、式(1)で表される化合物は、水和物、またはエタノール和物等の溶媒和物であってもよい。
一般式(1)で表される化合物は、以下の方法で製造することができる。なお、以下に記載のない出発原料化合物は、以下の方法に準じ、あるいは公知の方法またはそれに準じた方法に従い製造することができる。
製造方法1
Figure 2007034916
(式中、R、R、R、R、R、X、及びZは前記と同義であり、L、L’は同一、または異なっていてもよい脱離基を表し、R4’はメチレンといっしょになってRを表す。)
式中のN原子は、必要に応じて保護、脱保護の技術を用いることができる。好適な保護基、保護する方法、および脱保護する方法としては、「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.;1990)」等に詳細に記載されている。
化合物(I−II)は、化合物(I−I)と化合物(I−VI)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、水素化ナトリウム等の金属水素化物、又はt−ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等、四塩化炭素、クロロホルムもしくは塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、化合物(I−I)から化合物(I−II)の合成において、化合物(I−I)と化合物(I−VII)を先述と同塩基性条件下で反応させて化合物(I−IV)とし、さらに同条件で化合物(I−VIII)と反応させることにより化合物(I−II)を得ることもできる。
また、化合物(I−IV)から化合物(I−II)の合成において、化合物(I−IV)と化合物(I−IX)を先述と同条件で反応させて化合物(I−V)とし、さらに同条件で化合物(I−X)と反応させることにより化合物(I−II)を得ることもできる。
また、化合物(I−V)から化合物(I−II)の合成において、化合物(I−V)をメタノール等の溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)等の還元剤を用いて化合物(I−XI)のアルデヒド化合物と反応させることにより、化合物(I−II)を得ることもできる。
化合物(I−III)は、化合物(I−II)を酸性条件下で処理することにより得ることができる。酸処理に用いる酸としては例えば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸等の無機酸、又はトリフルオロ酢酸等の有機酸等を用いることができる。溶媒としては例えば、水、または、水と有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。前記有機溶媒としては、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒、又はメタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、(I−VI)は以下に示す製造方法で製造することができる。
Figure 2007034916
(式中、L、L’、R、R、R、R4’、R、及びZは前記と同義である。)
化合物(I−VIII)は、化合物(I−IX)と化合物(I−X)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
また、化合物(I−VIII)は、先述と同様に還元条件で、化合物(I−XI)と反応させて得ることもできる。
続いて、化合物(I−VI)は、化合物(I−VIII)と化合物(I−VII)とを先述と同塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
また、化合物(I−IX)から化合物(I−VI)の合成において、化合物(I−IX)と化合物(I−VII)を先述と同条件で反応させて化合物(I−XII)とし、さらに先述と同条件で化合物(I−X)または化合物(I−XI)と反応させることにより化合物(I−VI)を得ることもできる。
また、(I−I)は以下に示す製造方法で製造することができる。
Figure 2007034916
化合物(I−XIV)は、化合物(I−XIII)とアンモニアを水溶液中、有機溶媒中、あるいは水と有機溶媒の混合溶媒中反応させることにより得ることができる。
有機溶媒としては例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグライム等のエーテル系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。反応温度は例えば、約室温から200℃までの範囲から選択される。反応には、適宜オートクレーブ等の反応容器を用いてもよい。
化合物(I−XV)は、化合物(I−XIV)のブロモ化により得ることができる。ブロモ化剤としては例えば、臭素、臭化水素酸ペルブロミド、又はN−ブロモサクシミド等を用いることができ、反応において例えば、酢酸ナトリウム等の反応助剤を加えてもよい。溶媒としては例えば、四塩化炭素、塩化メチレンもしくはジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸、又は二硫化炭素等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(I−XVI)は、化合物(I−XV)とナトリウムメトキシドを反応させることにより得ることができる。
有機溶媒としては例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、又はメタノール等のアルコール系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
また、化合物(I−XVI)は、化合物(I−XV)を、メタノールを含むアルカリ水溶液中で処理することによっても得ることができる。
アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物等の水溶液を用いることができる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(I−XVII)は、化合物(I−XVI)と化合物(I−XXI)とを反応させることにより得ることができる。
XがNR(Rは水素原子、またはアルキル基を示す)の場合、塩基存在下または非存在下に反応させる。塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、又はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンもしくは4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、プロパノールもしくはブタノールなどのアルコール系溶媒、又はジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、約50℃から200℃までの範囲から選択される。
Xが酸素原子または硫黄原子の場合は、塩基存在下に反応させる。塩基としては例えば、ナトリウムもしくはカリウム等のアルカリ金属、又は水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、又はジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、約50℃から200℃までの範囲から選択される。
また、XがSOの場合、対応するXが硫黄原子である製造中間体を、オキソン(登録商標)又はm−クロロ過安息香酸(mCPBA)で酸化すればよい。
なお、化合物(I−XIV)から化合物(I−XVII)を製造する工程において、上記と同様の方法で、化合物(V−XIX)を合成し、化合物(I−XX)へと変換した後、化合物(I−XVII)を得ることもできる。
化合物(I−I)は、化合物(I−XVII)をメタノール等の有機溶媒中トリフルオロ酢酸で処理することによって得ることができる。
酸としては例えば、塩酸、臭化水素酸もしくは硫酸等の無機酸、又はトリフルオロ酢酸等の有機酸等を用いることができる。溶媒としては例えば、水、または、水と有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。前記有機溶媒としては、ジエチルエーテルもしくはテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒、又はメタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒等が挙げられる。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
製造方法2
Figure 2007034916
式中、Lは脱離基を表し、R、R、R、R、R、X、及びZは前記と同義である。
化合物(II−II)は、化合物(II−I)と化合物(II−IV)とを塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、又はナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、又はジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドもしくはアセトニトリル等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(I−III)は、化合物(II−II)と化合物(II−V)とを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。
塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物等の無機塩基、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、又はナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、又はトルエン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
なお、化合物(II−II)から化合物(I−III)を製造する工程において、化合物(II−III)を合成し、化合物(I−III)を得ることもできる。
XがNR(Rは水素原子またはアルキル基を表す。)の場合、化合物(II−III)は、化合物(II−II)とグアニジンとを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。
Xが酸素原子の場合、化合物(II−III)は、化合物(II−II)と尿素とを塩基存在下または非存在下、反応させることにより得ることができる。塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等の金属水酸化物、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、又はナトリウムメトキシド等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンもしくはジグライム等のエーテル系溶媒、メタノールもしくはエタノール等のアルコール系溶媒、又は、トルエン、ジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができ、あるいは無溶媒で行ってもよい。反応温度は例えば、室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
Xが硫黄原子の場合、化合物(II−III)は、化合物(II−II)とベンゾイルイソシアネートを塩基存在下または非存在下反応させ、次いで環化反応を行うことにより得ることができる。
ベンゾイルイソシアネートとの反応では、塩基としては例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、又はトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を用いることができる。溶媒としては例えば、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、テトラヒドロフランもしくは1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、又はジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン性溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約0℃から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
環化反応では、塩基としては例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、又はナトリウムメトキシドもしくはt−ブトキシカリウム等の金属アルコキシド等を用いることができる。溶媒としては例えば、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、又はジメチルホルムアミドもしくはジメチルスルホキシド等の非プロトン系溶媒等を用いることができる。反応温度は例えば、約室温から溶媒の沸点付近までの範囲から選択される。
化合物(I−III)は、化合物(II−III)と化合物(II−VI)とを先述と同塩基存在下、反応させることにより得ることができる。
本発明のアデニン化合物、その中間体、又はその原料化合物が官能基を有している場合、必要に応じて、適当な工程、すなわち上記製造方法1又は2で示された各製造方法の途中の段階等で、当業者の常法に従い、増炭反応、置換基導入反応、又は官能基変換反応等を行うことができる。これらについては「実験化学講座(日本化学会編、丸善)」、又は「コンプリヘンシブ・オーガニック・トランスフォーメーション、R.C.ラロック著、(VCH パブリッシャーズ,Inc、1989)」等に記載された方法等を用いることができる。増炭反応としては、例えば、エステル基を水素化リチウムアルミニウム等の還元剤を用いてヒドロキシメチル基とした後、脱離基を導入し、シアノ基を導入する方法等が挙げられる。官能基変換反応としては、例えば、酸ハライド、スルホニルハライド等を用いてアシル化又はスルホニル化を行う反応、ハロゲン化アルキル等のアルキル化剤を反応させる反応、加水分解反応、Friedel−Crafts反応やWittig反応等の炭素−炭素結合形成反応、酸化もしくは還元反応等が挙げられる。
また、本発明の化合物、またはその中間体がアミノ基、カルボキシ基、水酸基、またはオキソ基等の官能基を有している場合、必要に応じて保護、脱保護の技術を用いることができる。好適な保護基、保護する方法、および脱保護する方法としては、「Protective Groups in Organic Synthesis 2nd Edition (John Wiley & Sons, Inc.;1990)」等に詳細に記載されている。
本発明の式(1)の化合物、またはそれを製造するための中間体は当業者に公知の方法で精製することができる。例えば、カラムクロマトグラフィー(例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、もしくはイオン交換カラムクロマトグラフィー)、または再結晶等で精製することができる。例えば、再結晶溶媒としては、メタノール、エタノールもしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、ベンゼンもしくはトルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、アセトン等のケトン系溶媒、ヘキサン等の炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミドもしくはアセトニトリル等の非プロトン系溶媒、水、またはこれらの混合溶媒等を用いることができる。その他精製方法としては、実験化学講座(日本化学会編、丸善)1巻等に記載された方法等を用いることができる。
本発明の式(1)の化合物において、1つ以上の不斉点がある場合、通常の方法に従って、その不斉点を有する原料を用いるか、または途中の段階で不斉を導入することにより製造することができる。例えば、光学異性体の場合、光学活性な原料を用いるか、製造工程の適当な段階で光学分割などを行うことで得ることができる。光学分割法として例えば、式(1)の化合物もしくはその中間体を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、もしくは2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、またはアセトニトリル等の非プロトン系溶媒、及びこれらの混合溶媒)、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、もしくは乳酸等のモノカルボン酸、酒石酸、o−ジイソプロピリデン酒石酸もしくはリンゴ酸等のジカルボン酸、またはカンファースルフォン酸もしくはブロモカンファースルフォン酸等のスルホン酸)と塩を形成させるジアステレオマー法により行うことができる。
式(1)の化合物もしくはその中間体がカルボキシ基等の酸性官能基を有する場合は、光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン)と塩を形成させることにより行うこともできる。
塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点までの範囲から選択される。光学純度を向上させるためには、一旦、溶媒の沸点付近まで温度を上げることが望ましい。析出した塩を濾取する際、必要に応じて冷却し収率を向上させることができる。光学活性な酸、またはアミンの使用量は、基質に対し約0.5〜約2.0当量の範囲、好ましくは1当量前後の範囲が適当である。必要に応じ結晶を不活性溶媒中(例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、酢酸エチル等のエステル系溶媒、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトニトリル等の非プロトン系溶媒及びこれらの混合溶媒)で再結晶し、高純度の光学活性な塩を得ることもできる。また、必要に応じて光学分割した塩を通常の方法で酸または塩基で処理しフリー体として得ることもできる。
本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、Toll様受容体(toll-like receptor;TLR)、詳しくはTLR7を活性化し、免疫調節剤として有用であり、免疫応答の異常を伴う疾患(例えば自己免疫疾患やアレルギー性疾患)や、免疫応答を賦活することが求められる各種感染症や癌等の疾患の治療剤又は予防剤として有用である。例えば、本発明のアデニン化合物またはその薬学上許容される塩は、以下の(1)〜(8)に挙げられる疾患の治療剤または予防剤として有用である。
(1)呼吸器系疾患として、間欠性または持続性のあらゆる重症度の喘息(例えば、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、運動誘発性喘息、薬物(例えばアスピリンやインドメタシンなどのNSAID)誘発性喘息、粉塵誘発性喘息、及びその他の原因による気道過敏症;慢性閉塞性肺疾患(COPD);気管支炎(例えば感染性気管支炎、好酸球増加性の気管支炎);気腫;気管支拡張症;のう胞性線維症;サルコイドーシス;農夫肺及び関連疾患;過敏性肺炎;肺線維症(例えば原因不明性線維化肺胞炎、特発性の間質性肺炎、抗新生物療法及び結核菌、アスペルギルスもしくは他の真菌感染症を含む慢性感染症に起因する線維症等);肺移植による合併症;血管性及び血栓性の肺脈管の疾患及び肺高血圧症;気道の炎症や分泌物による慢性の咳及び医原性の咳の治療を含む鎮咳;薬物性鼻炎もしくは血管運動性鼻炎を含む、急性又は慢性の鼻炎;神経性の鼻炎(花粉症)を含む通年性もしくは季節性のアレルギー性鼻炎;鼻のポリープ;感冒症や呼吸器系のシンシチウムウイルス、インフルエンザ、コロナウイルス(SARSを含む)及びアデノウイルスによる感染症を含む急性のウイルス感染。
(2)皮膚疾患として、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎やその他湿疹性皮膚炎、及び遅発性過敏反応;植物性及び光学性の皮膚炎;脂漏性皮膚炎、ヘルペス性皮膚炎;扁平苔癬、硬化性苔癬、硬化性萎縮性苔癬、壊疽性膿皮症、皮膚の類肉腫、円板状エリテマトーデス、天疱瘡、類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管性浮腫、血管炎、中毒性紅斑、皮膚性の好酸球増加症、円形脱毛症、男性型脱毛、スウィーツ症候群、ウェーバー−クリスチャン症候群、多形性紅斑;感染性もしくは非感染性の蜂巣炎;皮下脂肪組織炎;皮膚リンパ腫、非メラノーマ性の皮膚癌もしくは他の形成異常の病変;固定の薬疹を含む薬物誘導性の疾患。
(3)眼疾患として、眼瞼炎;通年性及び季節性のアレルギー性結膜炎を含む結膜炎;虹彩炎;前後部ブドウ膜炎;脈絡膜炎;自己免疫、変性もしくは炎症を伴う網膜の疾患;交感性眼炎を含む眼炎;類肉腫症;ウイルス性、真菌性もしくは細菌性の感染症。
(4)尿生殖器の疾患として、間質性及び糸球体腎炎を含む腎炎;ネフローゼ症候群;急性及び慢性(間質性)の膀胱炎及びハンナー潰瘍を含む膀胱炎;急性及び慢性の尿道炎、前立腺炎、精巣上体炎、卵巣炎及び卵管炎;外陰膣炎;ペーロニ病;***障害(男性及び女性)。
(5)同種移植の拒絶反応として、例えば腎臓、心臓、肝臓、肺、骨髄、皮膚もしくは角膜等の移植後の、輸血後の急性及び慢性の拒絶反応;慢性の移植片対ホストの疾患。
(6)自己免疫疾患として、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、橋本病、グレーヴス病、アジソン病、糖尿病、特発性血小板減少性紫斑病、好酸球性筋膜炎、高IgE症候群、又は抗リン脂質抗体症候群等の自己免疫疾患症候群等の他の自己免疫疾患及びアレルギー性疾患。
(7)癌疾患として、前立腺癌、乳癌、肺癌、子宮癌、膵臓癌、肝臓癌、大腸・結腸癌、胃癌、皮膚癌・脳の腫瘍、及びホジキンリンパ腫・非ホジキンリンパ腫等の(白血病を含む)悪性骨髄腫及びリンパ球増殖系の腫瘍等の、一般的な癌の治療、並びに、転移、腫瘍再発及び腫瘍随伴症候群の治療及び予防。
(8)感染症として、生殖器疣、尋常性疣贅、足底疣贅、B型肝炎、C型肝炎、単純ヘルペスウイルス疾患、伝染性軟属腫、痘瘡、後天性免疫不全症候群(HIV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、リノウイルス、アデノウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルスもしくはパラインフルエンザウイルスによる感染症等のウイルス性感染症;結核、マイコバクテリウムアビウム、ハンセン病等の細菌性の疾患;各種真菌、カンジダ、クラミジアもしくはアスペルギルスによる感染症、クリプトコッカス髄膜炎、カリニ肺炎、クリプトスポリジウム症、ヒストプラズマ症、トキソプラズマ症、トリパノソーマによる感染症、リーシュマニア症等のその他感染症。
あるいは、本発明のアデニン化合物またはその薬学上許容される塩は、ワクチンアジュバントとしても有用である。
本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、TLR活性化作用、詳しくはTLR7活性化作用を有する。また、本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、インターフェロン−α及びインターフェロン−γ誘導活性、及びIL−4・IL−5産生抑制活性を示し、タイプ1ヘルパーT細胞(Th1細胞)/タイプ2ヘルパーT細胞(Th2細胞)選択的な免疫調節作用を有する薬剤として作用する。すなわち、好ましくは、Th2細胞選択的な免疫抑制作用を有するためTh2細胞を起因とする喘息、COPD、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎もしくはアトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患の治療剤もしくは予防剤として有用である。一方で、免疫賦活化作用を有するため、癌、B型肝炎、C型肝炎、後天性免疫不全症候群(HIV)、ヒトパピローマウイルス疾患(HPV)等の感染によるウイルス性疾患、細菌感染症、乾癬等の皮膚疾患等の疾患の治療剤もしくは予防剤として有用である。
本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、喘息もしくはCOPD等の気道閉塞性の疾患・症状の治療又はリスク軽減に有用である。
本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、投与形態については特に限定は無く、経口又は非経口的に投与される。経口投与用の製剤としては、例えば、カプセル剤、散剤、錠剤、顆粒剤、細粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤等を挙げることができ、非経口投与用の製剤としては、例えば、注射剤、点滴剤、点眼剤、直腸内投与剤、吸入剤、噴霧剤(スプレー剤、エアゾル剤、ドライパウダー製剤または吸入器もしくは通気器用カートリッジ噴霧用の水剤/懸濁剤等)、ローション剤、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、点鼻剤、点耳剤、テープ剤、経皮パッチ製剤、湿布剤、外用散剤等を挙げることができる。これらの製剤は、従来公知の技術を用いて調製され、許容される通常の担体、賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、崩壊剤、緩衝剤、溶解補助剤、等張剤、界面活性剤、防腐剤、香料等の担体を含有することができ、2種以上の製剤用添加物を適宜用いることができる。
本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩は、当業者に周知の方法で、薬学上許容される担体を配合し、それぞれの投与形態に適した医薬組成物として用いることができる。例えば、本発明のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として0.05〜99重量%、好ましくは0.05〜80重量%、更に好ましくは0.1〜70%重量%、更に好ましくは0.1〜50重量%含有する医薬組成物とすることができる。
経口投与用製剤のうち、乳剤及びシロップ剤等の液体製剤は、水;ショ糖、ソルビット、果糖等の糖類;エタノール;ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールなどのグリコール類;ごま油、オリーブ油、大豆油等の油類;p−ヒドロキシ安息香酸エステル類等の防腐剤;サッカリン等の甘味料;カルボキシメチルセルロース等の増粘剤;ストロベリーフレーバー、ペパーミントフレーバー等のフレーバー類や着色料等の製剤用添加物を適宜用いて製造することができる。
カプセル剤、錠剤、散剤及び顆粒剤等の固形製剤は、以下の担体を適宜配合して製造することができる。すなわち、乳糖、ブドウ糖、ショ糖、ソルビトール、マンニトール(マンニット)、セルロース誘導体等の賦形剤;デンプン(馬鈴薯デンプン、コーンスターチ、アミロペクチン等)、アルギン酸ソーダ等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ワックス、パラフィン、タルク等の滑沢剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンなどの結合剤;脂肪酸エステル等の界面活性剤;グリセリンなどの可塑剤等を用いて製造することができる。糖衣錠の場合には、上記の担体を用いて調製される錠剤のコアに濃縮糖液(例えばアラビアゴム、ゼラチン、タルク、二酸化チタンを含有していてもよい)をコートすることができる。あるいは、容易に留去できる有機溶媒に溶かした適切なポリマーでフィルムコートされた錠剤を調製することもできる。
ソフトゼラチンカプセル剤の場合には、本発明の化合物を例えば植物油もしくはポリエチレングリコールと配合することができる。ハードゼラチンカプセルは、上記の担体のいずれかを適宜配合して調製される本発明の化合物の顆粒を用いて製造することができる。
非経口投与用製剤のうち、注射剤、点滴剤、点眼剤、点耳剤等の形態の液体製剤は、好ましくは滅菌された等張の液体製剤として調製できる。例えば、注射剤は塩溶液、ブドウ糖溶液、又は塩水とブドウ糖溶液との混合物からなる水性媒体を用いて調製することができる。直腸内投与剤は例えばカカオ脂等の担体を用い、通常、坐剤の形態として調製することができる。
軟膏、クリーム剤およびゲル剤には通常0.01〜10重量%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤に好適な増粘剤及び/またはゲル化剤及び/または溶媒を添加してもよい。例えば、該基剤としては、水及び/または液体パラフィンなどの油または落花生油もしくはヒマシ油などの植物油、またはポリエチレングリコールなどの溶媒が挙げられる。増粘剤及びゲル化剤としては、軟パラフィン、ステアリン酸アルミニウム、セトステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、羊毛脂、蜜蝋、カルボキシポリメチレン及びセルロース誘導体及び/またはモノステアリン酸グリセリル及び/または非イオン性乳化剤が挙げられる。
ローション剤には通常0.01〜10重量%の本発明の化合物が含まれ、水性または油性基剤で処方してもよく、一般に乳化剤、安定剤、分散剤、沈殿防止剤、または増粘剤を含んでいてもよい。
外用散剤には通常0.01〜10重量%の本発明の化合物が含まれ、好適な粉末基剤、例えば、タルク、乳糖、またはデンプンによって形成してもよい。
点滴薬は水性または非水性基剤で処方してもよく、分散剤、可溶化剤、沈殿防止剤または防腐剤を含んでいてもよい。
噴霧剤(スプレー剤、エアゾル剤、ドライパウダー製剤等)は、例えば好適な液化噴射剤を使用して、水溶液もしくは懸濁液として、または計量用量吸入器のような加圧パックから送達されるエアゾルとして処方してもよい。また、ドライパウダー製剤を用いることもできる。
吸入に適したエアゾル剤は、懸濁液または溶液のいずれかであってよく、一般に本発明の化合物およびフルオロカーボンもしくは水素含有クロロフルオロカーボンまたはそれらの混合物などの適切な噴射剤を含む。具体的には、特にヒドロフルオロアルカン、特に1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロ−n−プロパン等のヘプタフルオロアルカン(HFA)またはそれらの混合物を含む。エアゾル剤は所望により界面活性剤、例えばオレイン酸またはレシチンおよび共溶媒、例えばエタノールなどの当技術分野で十分公知のさらなる調剤賦形剤を含んでもよい。具体的には、例えば「Turbuhaler」(登録商標)として知られている吸入器を挙げることができる。
吸入器もしくは通気器で用いられる、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジは、本発明で用いられる化合物を吸入するための粉末混合物および乳糖またはデンプンなどの好適な粉末基剤を含有して処方してもよい。それぞれのカプセルまたはカートリッジには通常20μg〜10mgの本発明の化合物が含まれる。または別法として、本発明で用いられる化合物は乳糖などの賦形剤を伴わずに提供してもよい。
加圧HFAエアゾル及びドライパウダー製剤等として、経口的もしくは経鼻的に吸入される場合には、本発明のアデニン化合物又はその薬学上許容される塩を10μm以下に微粉砕し、炭素数8〜20の脂肪酸もしくはその塩(例えばオレイン酸)、胆汁酸塩、リン脂質、アルキルサッカライド、全フッ素化もしくはポリエトキシ化された界面活性剤又は他の薬学的に許容される分散剤中に縣濁することができる。
本発明のアデニン化合物は、局所投与用製剤として非経口で投与することが好ましい。すなわち、好適な製剤例としては、軟膏、ローション剤(溶液又は縣濁液)、クリーム剤、ゲル剤、テープ剤、経皮パッチ製剤、湿布剤、スプレー剤、エアゾル剤、ドライパウダー製剤または吸入器もしくは通気器用カートリッジ噴霧用の水剤/懸濁剤、点眼剤、点耳剤、点鼻剤、経皮剤、経肺吸収剤、気道吸収剤又は外用散剤等が挙げられる。
発明の局所投与用薬剤中、本発明に用いられる有効化合物の割合は、製造される製剤の形態にもよるが、一般に0.001〜10重量%であり、好ましくは0.005〜1重量%である。また、吸入または通気用散剤において用いられる割合は、0.1〜5重量%の範囲内である。
エアゾル剤は好ましくは、それぞれの計量用量またはエアゾルの「ひと吹きの量」には、本発明で用いられる化合物が20μg〜2000μg、好ましくは約20μg〜500μg含まれる。投与は1日に1回または1日に数回、例えば2、3、4または8回でよく、例えば各回1、2または3用量を与える。
該薬理学的活性は、当業者に公知の任意の評価試験で測定することができ、好ましくは、in vitro評価試験で測定することができる。具体的な測定方法としては、本明細書実施例に記載されている方法等が挙げられる。
本発明は更に、式(1)で表される化合物もしくはその薬学上許容される塩、又は式(1)で表される化合物もしくはその薬学上許容される塩を含む医薬組成物を、本明細書に記載された疾患の治療のために、逐次もしくは同時に、1又は複数の以下の他の薬剤と組み合わせて投与する、併用療法を包含する。
特に、炎症性疾患、COPD、喘息及びアレルギー性鼻炎の治療には、抗TNFモノクローナル抗体(例えばレミケード、CDP−870及びアダリムマブ)やTNF受容体イムノグロブリン分子(例えばエンブレル)等のTNF−α阻害剤;局所もしくは全身に投与される非選択的シクロオキシゲナーゼ:COX−1/COX−2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナック、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェン等のプロピオン酸類、メフェナム酸等のフェナメイト、インドメタシン、スリンダック、アザプロパゾン、フェニルブタゾン等のピラゾロン、アスピリン等のサリチル酸塩)、COX−2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ、ルマロコキシブ、パレコキシブ及びエトリコキシブ);グルココルチコイド(局所、経口、筋肉内、静脈内あるいは関節内投与される);メトトレキセート、レフルノミド;ヒドロキシクロロキン、d−ペニシラミン、アウラノフィン又は他の非経口もしくは経口の金製剤等が挙げられる。
本発明はまた、本発明の化合物と、ロイコトリエン生合成阻害剤、5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニストとの併用を包含する。例えば、ジロイトン;ABT−761;フェンロイトン;テポキサリン;Abbott−79175;Abbott−85761;N−(5−置換)−チオフェン−2−アルキルスルフォンアミド;2,6−ジ−tert-ブチルフェノールヒドラゾン;ゼネカZD−2138などのメトキシテトラヒドロピラン;SB−210661;L−739010等のピリジニル−置換−2−シアノナフタレン化合物;L−746530等の2−シアノキノリン化合物;MK−591、MK−886及びBAY−X−1005等が挙げられる。
本発明はまた、本発明の化合物と、以下の群から選択される、ロイコトリエン(LT)B4、LTC4、LTD4、LTE4の受容体アンタゴニストとの併用療法を包含する:
L−651392等のフェノチアジン化合物;CGS−25019c等のアミジノ化合物;オンタゾラスト等のベンゾキサラミン;BIIL284/260等のベンゼンカルボキシイミダミド;及びザフィルカスト、アブルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、バールカスト(Verlukast;MK−679)、RG−12525、Ro−245913、イラルカスト(CGP45715A)及びBAY−X−7195等の化合物。
本発明はまた、本発明の化合物及びテオフィリンやアミノフィリンを含むメチルキサンタニン等のホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤;PDE4阻害剤を含む選択的なPDEアイソエンザイム、アイソフォームPDE4D阻害剤又はPDE5阻害剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、経口又は局所で投与される、本発明の化合物と、例えば、セチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アクリヴァスチン、テルフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン、レボカバスチン、クロロフェニラミン、プロメタジン、シクリジン、及びミゾラスチン等のヒスタミンH1受容体アンタゴニストとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、胃腸を保護するヒスタミンタイプ2受容体アンタゴニストとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、ヒスタミンタイプ4受容体アンタゴニストとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、プロピルヘキセドリン、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、エフェドリン、シュードエフェドリン、ナファゾリン塩酸塩、オキシメタゾリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩、キシロメタゾリン塩酸塩、トラマゾリン塩酸塩、及びエチルノルエピネフリン塩酸塩等の、α1/α2アドレナリン受容体アゴニスト、血管を収縮させる交感神経刺激剤との併用療法を包含する。
本発明は又、本発明の化合物と、アトロピン、ヒオシン、グリコピロレート、イプラトロピウムブロミド;チオトロピウムブロミド;オキシトロピウムブロミド;ピレンゼピン;及びテレンゼピン等のムスカリン受容体(M1、M2及びM3)アンタゴニストを含む抗コリン剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、イソプレナリン、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトールテロールメシレート及びピルブテロール等の、β−アドレナリン受容体アゴニスト(β受容体サブタイプ1−4を含む)剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、ソディウムクロモグリケートやネドクロミルソディウム等の、クロモンとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、インスリン様成長因子タイプ1(IGF−1)ミミックとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、フルチカゾンプロピオネート、シクレソニド及びモメタゾンフロエート等の吸入グルココルチコイド等との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、すなわち、ストロメリシン、コラゲナーゼ、ゼラチナーゼ、アグリカナーゼ、特にコラゲナーゼ−1(MMP−1)、コラゲナーゼ−2(MMP−8)、コラゲナーゼ−3(MMP−13)、ストロメリシン−1(MMP−3)、ストロメリシン−2(MMP−10)及びストロメリシン−3(MMP−11)、MMP−9及びMMP−12の阻害剤等との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、CCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10及びCCR11(CCファミリー);CXCR1、CXCR2、CXCR3、CXCR4及びCXCR5(C−X−Cファミリー);CX3CR1等のC−X3−Cファミリーのアンタゴニスト等の、ケモカイン受容体の調節剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、サイトカインもしくはサイトカインシグナル伝達経路上で作用する薬剤を含むサイトカイン機能制御剤、例えばα−、β−及びγ−インターフェロン、IL1〜15を含むインターロイキン(IL)、及びインターロイキンアンタゴニスト又は阻害剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、イムノグロブリン(Ig)、イムノグロブリン製剤、抗IgE抗体(オマリズマブ)などのIg機能を調節する抗体やアンタゴニストとの併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、サリドマイド及びその誘導体、レチノイド、ジトラノール及びカルシポトリオール等の全身もしくは局所に投与される抗炎症剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、ペニシリン誘導体、テトラサイクリン、マクロライド、β−ラクタム、フルオロキノロン、メトロニダゾール及び吸入アミノグリコシド等の抗菌剤;及び、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、ガンシクロビル、シドフォビル、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン;ザナマビル、オセルタマビル;インジナビル、ネルフィナビル、リトナビル及びサクイナヴィルなどの酵素阻害剤;ディダノシン、ラミブジン、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン等の核酸逆転写酵素阻害剤;ネビラピンやエファビレン等の非核酸逆転写酵素阻害剤等の抗ウイルス剤との併用療法を包含する。
本発明はまた、本発明の化合物と、ガン治療用の薬剤として知られているものとの併用療法を包含する。好ましい薬剤としては以下の(i)〜(ix)のものが挙げられる。
(i)抗増殖性薬剤/抗腫瘍剤及びその組み合わせであって、腫瘍の治療剤として使われているもの。例えば、アルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、及びニトロソウレア);抗代謝剤(例えば5−フルオロウラシルやテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルタイトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビン及びパクリタキセル等のアンチフォレート);抗腫瘍性抗生物質(例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、及びミスラマイシン等のアンスラサイクリン);抗有糸***剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビン等のビンカアルカロイド、タキソールやタキソトーレ等のタキソイド);及びトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド、テニポシド、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン等のエピポドフィロトキシン)。
(ii)抗エストロゲン剤(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェンなど)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン剤(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、及びシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニストもしくはLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、リュープロレリン及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエキセメスタン)及び5α−レダクターゼ阻害剤(例えばフィナステリド)等の細胞増殖抑制剤。
(iii)がん細胞の浸潤を阻害する薬剤(例えばマリマスタット等のメタロプロテアーゼ阻害剤やウロキナーゼプラスミノーゲン活性化受容体の機能の阻害剤)。
(iv)成長因子の機能阻害剤、例えば成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ及び抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、及びセリン/スレオリンキナーゼ機能阻害剤;例えば、上皮細胞増殖因子の阻害剤(例えばN−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−メトキシ−6−(3−モルフォリノプロポキシ)キナゾリン−4−アミン(Gefitinib、AZD1839)、N−(3−エチニルフェニル)−6,7−ビス(2−メトキシエトキシ)キナゾリン−4−アミン(erlotinib、OSI−774)及び6−アクリルアミド−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−7−(3−モルフォリノプロポキシ)キナゾリンー4−アミン(CI1033)等のEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤);例えば血小板由来増殖因子ファミリーの阻害剤;及び肝細胞増殖因子ファミリーの阻害剤。
(v)血管新生阻害剤、例えば血管内皮細胞増殖因子の効果を阻害するもの(例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ、国際公開パンフレット:WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856、及びWO98/13354に開示された化合物)、及び他のメカニズムで作用する化合物(例えば、リノミド、インテグリンαvβ3機能阻害剤又はアンジオスタチン)。
(vi)コンブレタスタチンA4や国際公開パンフレット:WO99/02166号、WO00/40529号、WO00/41669号、WO01/92224号、WO02/04434号及びWO02/08213号に開示された化合物等の血管損傷(vascular damaging agents)剤。
(vii)アンチセンス療法、例えばISIS2503などの、上記のターゲットに対するアンチセンス、抗−rasアンチセンス。
(viii)遺伝子療法、例えば、異常p53や異常BRCA1もしくはBRCA2等の異常遺伝子を交換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌ニトロリダクターゼ酵素を用いるなどのGDEPT(Gene-directed enzyme pro-drug therapy)のアプローチ、多剤耐性遺伝子療法等の、化学療法や放射線療法に対する患者のトレランスを増強させるアプローチ。
(ix)免疫療法のアプローチ、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又はGranulocyte-Macrophage Colony Stimulating Factor(GM−CSF)等のサイトカインを暴露するex−vivo、in−vivoでの患者の癌細胞への免疫を増強するためのアプローチ、T細胞アナージーを減少させるアプローチ、サイトカインを暴露した樹状細胞などの免疫細胞を移植するアプローチ、サイトカインを暴露した腫瘍細胞株を用いるアプローチ、及び抗イディオティピック抗体を用いるアプローチなど。
以下の実施例において本発明を具体的に記載するが、もとより本発明はこれに限定されるものではない。
本明細書に記載の製造方法に準じて、以下の化合物を製造した。尚、本明細書における略号は以下のとおりである。
EtOAc:酢酸エチル
DCM:ジクロロメタン
NBS:N−ブロモコハク酸イミド
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
TFA:トリフルオロ酢酸
MS:マススペクトロメトリー
APCI:Atmospheric Chemical Ionization Method
HCl:塩酸
また、逆相HPLCでは、「Waters Symmetry C8, Xterra or Phenomenex Gemini columns」を用い、溶出溶媒には、アセトニトリル及びバッファー(酢酸アンモニウム水溶液、アンモニア水溶液、蟻酸水溶液もしくはトリフルオロ酢酸水溶液)を用いた。また、カラムクロマトグラフィーは、シリカゲルを用いて行った。
実施例1:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−7,8−ジヒドロ−8−オキソ−9H−プリン−9−イル)エチル]グリシン(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-7,8-dihydro-8-oxo-9H-purin-9-yl)ethyl]glycinate)
Figure 2007034916
(i)2−クロロ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミン(2-Chloro-9-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)-9H-purin-6-amine)
2,6−ジクロロ−9−(テトラヒドロ−2−H−ピラン−2−イル)−9H−プリン(2,6-Dichloro-9-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)-9H-purine)(55g)を7Nのアンモニア水/メタノール(500ml)に溶解し、密封したフラスコ内で6時間100℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、終夜放置した。表題の化合物をろ取した。収量40g。
1H NMR δ (CDCl3) 8.02 (1H, s), 5.94 (2H, brs), 5.71 (1H, dd), 4.15-4.22 (1H, m), 3.75-3.82 (1H, m), 1.27-2.12 (6H, m).
(ii)2−ブトキシ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミン(2-Butoxy-9-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)-9H-purin-6-amine)
工程(i)の生成物(40g)を19%(w/w)ナトリウムn−ブトキシド/ブタノール(250ml)に溶解した。反応混合物を6時間加熱還流させた。反応懸濁液を室温に冷却し、水で希釈した後ジエチルエーテルで抽出した。集めた有機層を水で洗浄し、乾燥後減圧下で濃縮した。表題の化合物をジエチルエーテル−イソヘキサン中で結晶化させ、ろ取した。収量19g。
1H NMR δ (CDCl3) 7.87 (1H, s), 5.56-5.68 (3H, m), 4.31-4.35 (2H, t), 4.14-4.17 (1H, m), 3.76-3.80 (1H, m), 1.49-2.08 (10H, m), 0.98 (3H, t).
(iii)8−ブロモ−2−ブトキシ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミン(8-Bromo-2-butoxy-9-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)9H-purin-6-amine)
工程(ii)の生成物(30g)を乾燥ジクロロメタン(200ml)に溶解した。溶液を室温で攪拌し、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)(27g)を滴下により加えた。反応混合物を室温で終夜攪拌した後、20%(w/w)硫酸ナトリウムを加え、分離した水層をジクロロメタンで抽出した。集めた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム及び飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧下に濃縮した後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水、飽和食塩水で洗浄後乾燥した。溶液をシリカゲルを通してろ過した後、減圧下に濃縮した。残渣をジエチルエーテル及びイソヘキサン中で粉砕し、表題化合物をろ取した(26g)。ろ液を減圧下に濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/イソヘキサン)で精製して生成物2.5gを得た。固体を集め、表題化合物を黄色固体として得た。収量28.5g。融点148−150℃。
1H NMR δ(CDCl3) 5.59-5.64 (3H, m), 4.32 (2H, m), 4.17 (1H, m), 3.74 (1H, m), 3.08 (1H, m), 2.13 (1H, d), 1.48-1.83 (8H, m), 0.98 (3H, t).
(iv)2−ブトキシ−8−メトキシ−9−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−9H−プリン−6−アミン(2-Butoxy-8-methoxy-9-(tetrahydro-2H-pyran-2-yl)9H-purin-6-amine)
ナトリウム(3.7g)を無水メタノール(400ml)に窒素気流下で加えた。この溶液に工程(iii)の生成物(28.5g)を加え、反応混合物を65℃で9時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、水を加えた。水層を酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後乾燥した。表題の化合物をジエチルエーテルより結晶化後得た。収量14.2g。
1H NMR δ(CDCl3) 5.51(1H, dd), 5.28 (2H, brs), 4.29 (2H, t), 4.11-4.14 (4H, m), 3.70 (1H, m), 2.76-2.80 (1H, m), 2.05 (1H, d), 1.47-1.81 (8H, m), 0.97 (3H, t).
(v)2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−6−アミンTFA塩(2-Butoxy-8-methoxy-9H-purin-6-amine, TFA salt)
工程(iv)の生成物(24g)を無水メタノール(300ml)に溶解し、TFA(30ml)を加えた。反応混合物を室温で3日間攪拌した後、減圧下で濃縮した。メタノール/酢酸エチル中で粉砕した後表題化合物を白色結晶として得た。収量21g。
1H NMR δ (CD3OD) 4.48 (2H, t), 4.15 (3H, s), 1.80 (2H, quintet), 1.50 (2H, sextet), 0.99 (3H, t).
(vi)9−(2−ブロモエチル)−2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−6−アミン(9-(2-Bromoethyl)-2-butoxy-8-methoxy-9H-purin-6-amine)
工程(v)の生成物(2g)を、DMF(20ml)中室温で、炭酸カリウム(3.7g)及び1,2−ジブロモエタン(0.6ml)の混合物を高速で攪拌しているところへ10分間以上かけて滴下し、混合物を1.5時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。集めた抽出物を飽和食塩水で洗浄し、乾燥した。反応混合物をカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を白色固体として得た。収量1.2g。
1H NMR δ (CDCl3) 5.15 (2H, s), 4.30 (4H, m), 4.13 (3H, s), 3.65 (2H, t), 1.82-1.72 (2H, m), 1.56-1.43 (2H, m), 0.97 (3H, t).
(vii)tert-ブチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−9−イル)エチル]グリシネート(tert-Butyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-methoxy-9H-purin-9-yl)ethyl]glycinate)
工程(vi)の生成物(0.3.g)及びグリシンt−ブチルエステル(0.5g)を乾燥DMF(1ml)及びアセトニトリル(5ml)中で懸濁させ、70℃で48時間加熱した。反応混合物を室温へ冷却し、飽和食塩水(50ml)で希釈した後酢酸エチルで抽出した。集めた抽出物を乾燥し、減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して表題の化合物を得た。収量0.27g。
1H NMR δ(CDCl3) 5.18 (2H, s), 4.28 (2H, t), 4.12 (3H, s), 4.05 (2H, t), 3.31 (2H, s), 2.99 (2H, t), 1.81-1.69 (2H, m), 1.55-1.44 (2H, m), 1.44 (9H, s), 0.96 (3H, t).
(viii)メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−7,8−ジヒドロ−8−オキソ−9H−プリン−9−イル)エチル]グリシネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-7,8-dihydro-8-oxo-9H-purin-9-yl)ethyl]glycinate)
トリメチルシリルクロリド(5ml)を工程(vii)で得られた生成物(0.25g)のメタノール(10ml)溶液に加え、24時間還流下に攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、1日間放置し、無色固体をろ取して表題化合物を得た。収量0.23g。
1H NMR δ(DMSO) 10.92 (1H, s), 9.36 (2H, s), 4.24 (2H, t), 4.10-4.02 (4H, m), 3.75 (3H, s), 3.30 (2H, s), 1.67 (2H, quintet), 1.41 (2H, sextet), 0.93 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 339 (M+H)
実施例2:
メチル (2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタノン(Methyl (2S)-2-{[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl] amino}butanoate)
Figure 2007034916
tert-ブチル(2S)−2−ブタノエートを用いて実施例1と同様の方法で、表題化合物を調製した。表題化合物を、アセトニトリル/メタノールより再結晶して無色固体として得た。収量0.24g。
1H NMR δ(DMSO) 9.82 (1H, s), 6.38 (2H, s), 4.14 (2H, t), 3.81-3.62 (2H, m), 3.59 (3H, s), 3.20 (1H, t), 2.87-2.75 (1H, m), 2.71-2.59 (1H, m), 2.25-2.04 (1H, m), 1.64 (2H, quintet), 1.56-1.31 (4H, m), 0.92 (3H, t), 0.77 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 367 (M+H)
実施例3:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-alaninate)
Figure 2007034916
(i)tert-ブチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニネート(tert-Butyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-methoxy-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-alaninate)
実施例1工程(vi)の生成物(0.30g)、L−アラニンtert-ブチルエステル塩酸塩(0.32g)及び炭酸カリウム(0.245g)をDMF(2ml)中に懸濁し、65℃で20時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下に濃縮した。収量0.10g。
(ii)メチルN−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-alaninate)
工程(i)の生成物より、実施例1工程(viii)と同様の方法で、表題化合物を調製した。逆相HPLCで精製し、表題化合物を無色固体として得た。収量0.075g。
1H NMR DMSO-d6: δ 9.82 (1H, s), 6.38 (2H, s), 4.14 (2H, t), 3.79-3.62 (2H, m), 3.59 (3H, s), 3.42-3.32 (1H, m), 2.85-2.75 (1H, m), 2.73-2.63 (1H, m), 2.26-2.12 (1H, m), 1.64 (2H, quintet), 1.39 (2H, sextet), 1.12 (3H, d), 0.92 (3H, t).
実施例4:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-2-methylalaninate)
Figure 2007034916
実施例1の方法で、tert-ブチル2−メチルアラニネートを用いて、表題化合物を調製した。逆相HPLCで精製し、表題化合物を無色固体として得た。収量0.13g。
1H NMR δ(CDCl3) 4.28 (2H, t), 3.94 (2H, t), 3.56 (3H, s), 2.81 (2H, t), 1.73 (2H, quintet), 1.48 (2H, sextet), 1.25 (6H, s), 0.98 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 367 (M+H)
実施例5:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-D-valinate)
Figure 2007034916
表題化合物を、実施例1の方法で、D−バリンtert-ブチルエステルを用いて調製した。残渣をRPHPLCで精製し、表題化合物を無色固体として得た。収量0.070g。
1H NMR δ(DMSO) 9.82 (1H, s), 6.37 (2H, s), 4.15 (2H, t), 3.80-3.63 (2H, m), 3.59 (3H, s), 3.03-2.94 (1H, m), 2.88-2.78 (1H, m), 2.66-2.56 (1H, m), 2.12-2.03 (1H, m), 1.74 (1H, quintet), 1.68-1.60 (2H, m), 1.39 (2H, sextet), 0.92 (3H, t), 0.79 (6H, dd).
MS: APCI (+ve): 367 (M+H)
実施例6:
ジメチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アスパルテート(Dimethyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-aspartate)
Figure 2007034916
(i)N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アスパラギン酸tert-ブチルエステル(tert-Butyl N2-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-asparatate)
実施例1工程(vi)の生成物(0.30g)及びL−アスパラギン酸tert-ブチルエステル(0.66g)をアセトニトリル(3ml)中で70℃6日間加熱した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣をRPHPLCで精製し、表題化合物を粘性固体として得た。収量0.28g。
1H NMR δ(DMSO) 7.33 (1H, s), 7.06 (1H, s), 6.74 (2H, s), 4.16 (2H, t), 4.03 (3H, s), 3.87 (2H, t), 2.85-2.69 (2H, m), 2.46 (1H, dd), 2.23 (1H, dd), 2.19-2.11 (1H, m), 1.64 (2H, quintet), 1.40 (2H, sextet), 1.33 (9H, s), 0.92 (3H, t).
(ii)ジメチルN−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アスパルテート(Dimethyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-aspartate)
表題化合物を、工程(i)の生成物から実施例1工程(viii)の方法で調製した。生成物は逆相HPLCで精製した。収量0.14g。
1H NMR δ(CDCl3) 10.71 (1H, s), 6.01 (2H, s), 4.27 (2H, t), 4.00-3.91 (2H, m), 3.75-3.66 (4H, m), 3.63 (3H, s), 3.17-3.06 (1H, m), 2.99-2.88 (1H, m), 2.76-2.60 (2H, m), 2.26 (1H, s), 1.75 (2H, quintet), 1.48 (2H, sextet), 0.96 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 411 (M+H)
実施例7:
−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−リジンメチルエステル(Methyl N2-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-lysinate)
Figure 2007034916
表題化合物を、実施例6の方法で、N−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リジンtert-ブチルエステルを用いて調製した。残渣を逆相HPLCで精製した。収量0.050g。
1H NMR δ(CDCl3) 4.30 (2H, t), 3.94 (2H, t), 3.68 (3H, s), 3.36-3.32 (1H, m), 3.05-2.93 (1H, m), 2.91-2.79 (1H, m), 2.66 (2H, t), 1.82-1.70 (2H, m), 1.69-1.41 (6H, m), 1.40-1.24 (2H, m), 1.01 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 410 (M+H)
実施例8:
メチル (2S)−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}(4−ヒドロキシフェニル)アセテート(Methyl (2S)-{[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]amino}(4-hydroxyphenyl)acetate)
Figure 2007034916
実施例1工程(vi)の生成物(0.3.g)、(2S)−アミノ(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(0.34g)及び炭酸カリウム(0.56g)をDMSO(5ml)中で70℃4時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、メタノール(200ml)に溶解してトリメチルシリルクロリド(40ml)を加えた。反応混合物を還流下で17時間過熱した。反応混合物を減圧下に濃縮した。残渣を逆相HPLCで精製し、表題化合物をクリーム状固体として得た。収量0.045g。
1H NMR δ(DMSO) 9.82 (1H, s), 7.09 (2H, d), 6.67 (2H, d), 6.37 (2H, s), 4.36 (1H, s), 4.12 (2H, t), 3.74 (2H, t), 3.54 (3H, s), 2.70 (2H, t), 1.63 (2H, quintet), 1.39 (2H, sextet), 0.92 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 431 (M+H)。
実施例9:
メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシネート(Methyl N-[2-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-N-methylglycinate)
Figure 2007034916
実施例1工程(vi)の生成物(0.3g)、ザルコシンtert-ブチルエステル塩酸塩(635mg)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.61ml)の混合物をDMSO(2ml)中で55℃7時間加熱した。メタノール(10ml)を反応混合物に加え、ついで4MHCl/ジオキサン(10ml)を加えた。55℃で終夜加熱した後、反応混合物を水/酢酸エチルで分液した。有機層を分離し、乾燥後減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチルで溶出した。収量0.11g。
1H NMR DMSO-d6: δ 9.85 (1H, s); 6.39 (2H, s); 4.14 (2H, t); 3.75 (2H, t); 3.55 (3H, s); 3.32 (2H, s); 2.81 (2H, t); 2.23 (3H, s); 1.64 (2H, quintet); 1.38 (2H, sextet); 0.92 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 353 (M+H)
実施例10:
メチル N−[3−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)プロピル]−O−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−L−チロシネート(Methyl N-[3-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)propyl]-O-[3-(dimethylamino)propyl]-L-tyrosinate)
Figure 2007034916
(i)tert-ブチルO−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−L−チロシネート(tert-Butyl O-[3-(dimethylamino)propyl]-L-tyrosinate)
ジイソプロピル(E)−ジアゼン−1,2−ジカルボキシレート(1.7ml)を、トリフェニルフォスフィン(2.65g)、L−チロシンtert-ブチルエステル(2g)の無水THF(50ml)溶液に5℃下で滴下した。10分後にジメチルアミノプロパノール(1.2ml)を加え、反応混合物を17時間室温で攪拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、5%3Nアンモニア水/MeOH−ジクロロメタンで溶出した。収量1.69g。
1H NMR δ(CDCl3) 7.11 (2H, d), 6.83 (2H, d), 3.99 (2H, t), 3.55 (1H, t), 2.97 (1H, dd), 2.77 (1H, dd), 2.44 (2H, t), 1.94 (2H, quintet), 1.44 (9H, s).
(ii)9−(3−ブロモプロピル)−2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−6−アミン(9-(3-Bromopropyl)-2-butoxy-8-methoxy-9H-purin-6-amine)
表題化合物を、実施例1工程(vi)の方法で、1,3−ジブロモプロパンを用いて調製した。収量16g。
1H NMR δ(CDCl3) 5.19 (2H, s), 4.28 (2H, J = 6.7 Hz, t), 4.12 (3H, s), 4.09 (2H, J = 9.4 Hz, t), 3.37 (2H, J = 13.3Hz, t), 2.39-2.30 (2H, m), 1.81-1.72 (2H, m), 1.55-1.43 (2H, m), 0.96 (3H, J = 11.4 Hz, t).
(iii)メチル N−[3−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)プロピル]−O−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−L−チロシネート(Methyl N-[3-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)propyl]-O-[3-(dimethylamino)propyl]-L-tyrosinate)
表題の化合物を、実施例1工程(vii)及び(viii)の方法で、工程(i)及び(ii)の生成物を用いて調製した。収量0.04g。
1H NMR δ(CD3OD) 7.03 (2H, d), 6.80 (2H, d), 4.27 (2H, t), 3.97 (2H, t), 3.84 (2H, t), 3.55 (3H, s), 3.44 (1H, dd), 2.91-2.76 (2H, m), 2.64-2.42 (4H, m), 2.28 (6H, s), 1.98-1.83 (4H, m), 1.73 (2H, quintet), 1.48 (2H, sextet), 0.97 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 544 (M+H)
実施例11:
メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−L−アラニネート(Methyl N-[4-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)butyl]-L-alaninate)
Figure 2007034916
(i)9−(4−ブロモブチル)−2−ブトキシ−8−メトキシ−9H−プリン−6−アミン(9-(4-Bromobutyl)-2-butoxy-8-methoxy-9H-purin-6-amine)
表題化合物を、実施例1工程(vi)の方法で、1,4−ジブロモブタンを用いて調製した。
1H NMRδ (DMSO-d6) 6.77 (2H, s), 4.17 (2H, t), 4.05 (3H, s), 3.86 (2H, t), 3.55 (2H, t), 1.85-1.69 (6H, m), 1.68-1.60 (2H, m), 1.44-1.34 (2H, m), 0.91 (3H, t).
(ii)メチルN−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−L−アラニネート(Methyl N-[4-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)butyl]-L-alaninate)
表題の化合物を、実施例1工程(vii)及び(viii)の方法で、工程(i)の生成物及びL−アラニンtert-ブチルエステルを用いて調製した。収量6mg。
1H NMR DMSO-d6: δ 9.93 (1H, s), 6.59 (1H, s), 6.42 (2H, s), 4.18-4.11 (2H, m), 3.69-3.61 (5H, m), 3.37-3.28 (1H, m), 2.49-2.40 (2H, m), 1.72-1.58 (4H, m), 1.44-1.31 (4H, m), 1.17 (3H, d), 0.92 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 381 (M+H)
実施例12:
メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−N−メチルグリシネート(Methyl N-[4-(6-amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)butyl]-N-methylglycinate)
Figure 2007034916
表題化合物を、実施例3の方法で、実施例11工程(i)の生成物及びN−メチルザルコシンメチルエステルを用いて調製した。収量39mg。
1H NMR DMSO-d6: δ 9.84 (1H, s), 6.38 (2H, s), 4.14 (2H, t), 3.66 (2H, t), 3.59 (3H, s), 3.21 (2H, s), 2.43 (2H, t), 2.21 (3H, s), 1.64 (4H, quintet), 1.43-1.32 (4H, m), 0.92 (3H, t).
MS: APCI (+ve): 381 (M+H)
実施例13:
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニン(N-[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-L-alanine)
Figure 2007034916
1H NMR δ(DMSO + DCl) 4.36 (2H, t), 4.14-4.05 (2H, m), 3.40-3.25 (2H, m), 1.70 (2H, quintet), 1.48-1.36 (5H, m), 0.94 (3H, t)
実施例14:
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリン(N-[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-D-valine)
Figure 2007034916
1H NMR DMSO-d6: δ 9.99 (1H, s), 6.45 (2H, s), 4.15 (2H, t), 3.88-3.73 (2H, m), 3.05-2.92 (2H, m), 2.83-2.73 (1H, m), 1.91-1.82 (1H, m), 1.63 (2H, quintet), 1.39 (2H, sextet), 0.92 (3H, t), 0.85 (6H, d)
実施例15:
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−グリシン(N-[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]glycine)
Figure 2007034916
1H NMR δ(D2O + DCl) 4.34 (2H, t), 4.15-4.06 (2H, m), 3.85 (2H, s), 3.40-3.32 (2H, m), 1.57 (2H, quintet), 1.22 (2H, sextet), 0.71 (3H, t)
実施例16:
(2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタン酸((2S)-2-{[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]amino}butanoic acid)
Figure 2007034916
1H NMR δ(CDCl3) 5.14 (2H, s), 4.28 (2H, t), 4.11 (3H, s), 4.03 (2H, t), 2.85 (2H, t), 1.79-1.68 (2H, m), 1.49 (2H, sextet), 1.33 (9H, s), 1.21 (6H, s), 0.96 (3H, t).
実施例17:
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニン(N-[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-2-methylalanine)
Figure 2007034916
1H NMR DMSO-d6: δ 6.46 (2H, s), 4.11 (2H, t), 3.72-3.65 (2H, m), 2.66-2.59 (2H, m), 1.62 (2H, quintet), 1.39 (2H, sextet), 1.02 (6H, s), 0.92 (3H, t)
実施例18:
N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシン(N-[2-(6-Amino-2-butoxy-8-oxo-7,8-dihydro-9H-purin-9-yl)ethyl]-N-methylglycine)
Figure 2007034916
1H NMR DMSO-d6: δ 9.87 (1H, s); 6.39 (2H, s); 4.14 (2H, t); 3.75 (2H, t); 3.55 (3H, s); 3.32 (2H, s); 2.81 (2H, t); 2.23 (3H, s); 1.64 (2H, quintet); 1.38 (2H, sextet); 0.92 (3H, t)
実施例19:ヒトTLR7レポーターアッセイ
ヒトTLR7またはラットTLR7のプラスミドおよびレポータープラスミド(NF−kB−SEAP)が安定導入されたHEK293細胞をDMEM培地(10%FBS、1%NEAA、10ug/mL blastocidin S HCl、100ug/mL Zeocin)に懸濁し、96 well plateに90μl/wellで播種した(hTLR7/seap-293:20000個/well、rTLR7/seap-293:25000個/well)。
被験化合物(DMSO stock液2μlを培地200μlで100倍希釈したもの)を96 well plateに播種した細胞中に10μl/wellで添加した(終濃度;1nM−10μM、公比3)。プレートの横を軽く叩いて撹拌させた後、CO2インキュベーター内にて20時間培養した。被験化合物で刺激した細胞にレポーターアッセイ用基質(SEAP用基質、pNPP)を、50μl/wellずつ添加した。基質添加10分後に、反応停止液(4NNaOH)を50μl/wellずつ添加し、酵素反応を停止した。プレート上にトップシールAを貼付し、マイクロプレートリーダーにて吸光度を測定した(405nm)。
表1に各化合物のヒトTLR7結合活性(EC50)を示す。
Figure 2007034916

Claims (16)

  1. 式(1):
    Figure 2007034916
    [式中、
    Zは、置換もしくは無置換のアルキレンまたは単結合を表し、当該アルキレンにおける任意の1ないし3個のメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、SO、SO、カルボニル基に置き換えられていてもよく、
    は、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表し、
    は、水素原子、または置換もしくは無置換のアルキル基を表し、
    、R及びRは、独立して、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアルキニル基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表すか、R及びRが結合して隣接する炭素原子とともに、それぞれ置換もしくは無置換の3〜7員の飽和炭素環もしくは飽和へテロ環を形成していてもよく、
    Xは、酸素原子、硫黄原子、SO2、NR(Rは水素原子またはアルキル基を表す。)、または単結合を表す]
    で表されるアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  2. 式(1)において、
    Xは、酸素原子、硫黄原子、SO2、NR(Rは水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)または単結合を表し、
    Zは、炭素数2〜6のアルキレン[当該アルキレンは、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、6〜10員のアリール基又は5〜10員のヘテロアリール基(当該アリール基及び当該へテロアリール基は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい]を表し、
    は、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキニル基、置換もしくは無置換の6〜10員のアリール基、置換もしくは無置換の5〜10員のヘテロアリール基、又は置換もしくは無置換の3〜8員のシクロアルキル基を表し、
    は、水素原子、又は置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    、R及びRは、独立して、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜6のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜6のアルキニル基、置換もしくは無置換の6〜10員のアリール基、又は置換もしくは無置換の5〜10員のヘテロアリール基を表すか、R及びRは結合して隣接する炭素原子とともに置換もしくは無置換の3〜7員の飽和炭素環又は置換もしくは無置換の4〜7員の飽和含窒素へテロ環を形成していてもよく、
    置換アルキル基、置換アルケニル基及び置換アルキニル基は、以下の(a)〜(c)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
    (a)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基、メルカプト基;
    (b)炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルケニルオキシ基、炭素数2〜6のアルケニルチオ基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルキニルオキシ基、炭素数2〜6のアルキニルチオ基、炭素数3〜6のアルキニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルキニルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のアルキニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルフィニル基
    (この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
    (c)アミノ基、カルバモイル基もしくはスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい)、6〜10員のアリール基、6〜10員のアリールオキシ基、6〜10員のアリールカルボニル基、6〜10員のアリールカルボニルオキシ基、6〜10員のアリールオキシカルボニル基、6〜10員のアリールスルホニル基、6〜10員のアリールスルフィニル基、5〜10員のヘテロアリール基、5〜10員のヘテロアリールオキシ基、5〜10員のヘテロアリールカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールカルボニルオキシ基、5〜10員のヘテロアリールオキシカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールスルホニル基もしくは5〜10員のヘテロアリールスルフィニル基(これらの基は、独立して、下記(g)〜(i)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい)、又は、3〜8員のシクロアルキル基、3〜8員のシクロアルコキシ基、3〜8員のシクロアルキルカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルカルボニルオキシ基、3〜8員のシクロアルコキシカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルスルホニル基、3〜8員のシクロアルキルスルフィニル基もしくは4〜8員の飽和へテロ環基(これらの基は、独立して、下記(d)〜(f)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
    置換シクロアルキル基、R及びRがいっしょになって形成する置換3〜8員の飽和炭素環及び置換4〜8員の飽和含窒素へテロ環は、以下の(d)〜(f)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
    (d)ハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、メルカプト基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基;
    (e)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、
    (この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
    (f)6〜10員のアリール基もしくは5〜10員のヘテロアリール基(これらの基は、独立して、下記(g)〜(i)に記載された1又は複数の置換基で置換されていてもよい)、又は、アミノ基、カルバモイル基もしくはスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい);
    置換アリール基及び置換へテロアリール基は、以下の(g)〜(i)から独立して選択される1又は複数の置換基で置換されており:
    (g)ハロゲン原子、水酸基、メルカプト基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数1〜6のハロアルコキシ基;
    (h)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、3〜8員のシクロアルキル基、4〜8員の飽和へテロ環基
    (この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
    (i)アミノ基、カルバモイル基、又はスルファモイル基(これらの基は、独立して、下記(j)〜(l)に記載された1又は2の置換基で置換されていてもよい);
    アミノ基、カルバモイル基又はスルファモイル基は、以下の(j)〜(l)から独立して選択される1又は2の置換基で置換されていてもよい:
    (j)炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、炭素数2〜6のアルキルカルボニル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基、炭素数3〜6のアルケニルカルボニル基、炭素数3〜6のアルケニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルケニルスルフィニル基、炭素数2〜6のアルキニルカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルオキシカルボニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルホニル基、炭素数2〜6のアルキニルスルフィニル基、3〜8員のシクロアルキル基、3〜8員のシクロアルキルカルボニル基、3〜8員のシクロアルコキシカルボニル基、3〜8員のシクロアルキルスルホニル基、3〜8員のシクロアルキルスルフィニル基、4〜8員の飽和へテロ環基
    (この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2のアルキル基で置換されていてもよい炭素数1〜6のスルファモイル基から選択される、1又は複数の置換基で置換されていてもよい);
    (k)6〜10員のアリール基、6〜10員のアリールカルボニル基、6〜10員のアリールオキシカルボニル基、6〜10員のアリールスルホニル基、6〜10員のアリールスルフィニル基、5〜10員のヘテロアリール基、5〜10員のヘテロアリールカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールオキシカルボニル基、5〜10員のヘテロアリールスルホニル基、5〜10員のヘテロアリールスルフィニル基、
    (この群の基は、独立して、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選択される1又は複数の基で置換されていてもよい);
    (l)アミノ基、カルバモイル基およびスルファモイル基の2個の置換基がいっしょになって、窒素原子とともに、1〜2個の窒素原子、0〜1個の酸素原子、0〜1個の硫黄原子から選択される1〜4個のヘテロ原子を有する4〜7員の飽和含窒素へテロ環を形成する場合
    (前記飽和含窒素へテロ環は、化学的に安定であれば任意の炭素原子上もしくは窒素原子上で、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、カルボキシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、又は同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基で置換されていてもよい);
    から選択される、請求項1に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩。
  3. 式(1)において、Rが炭素数1〜4のアルキル基である、請求項1又は2に記載のアデニン化合物、またはそれらの薬学上許容される塩。
  4. がメチル基である、請求項3に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩。
  5. 式(1)において、Rが置換の炭素数2〜6のアルキル基である、請求項1に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  6. 式(1)において、Rが置換もしくは無置換のアミノ基で置換された炭素数2〜6のアルキル基である、請求項5に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  7. 式(1)において、R及びRが独立して、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である、請求項1〜6のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  8. 式(1)において、Rが水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基である、請求項1〜7のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  9. における置換アルキル基の置換基が、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、カルボキシ基、水酸基、同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基、カルバモイル基及び6〜10員のアリール基(当該アリール基は、ハロゲン原子;水酸基;それぞれ、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基または同一もしくは異なる1または2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基;炭素数1〜6のハロアルキル基;炭素数1〜6のハロアルコキシ基;及び同一もしくは異なる1又は2の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていてもよいアミノ基から独立して選択される、1もしくは複数の同一もしくは異なる置換基で置換されていてもよい)から選択される、請求項8に記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩。
  10. 以下の化合物から選択される、請求項1に記載のアデニン化合物、又はその薬学上許容される塩:
    メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−7,8−ジヒドロ−8−オキソ−9H−プリン−9−イル)エチル]グリシン;
    メチル (2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタノン;
    メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニネート;
    メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニネート;
    メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリネート;
    ジメチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アスパルテート;
    −[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−リジンメチルエステル;
    メチル (2S)−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}(4−ヒドロキシフェニル)アセテート;
    メチル N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシネート;
    メチル N−[3−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)プロピル]−O−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−L−チロシネート;
    メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−L−アラニネート;
    メチル N−[4−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)ブチル]−N−メチルグリシネート;
    N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−L−アラニン;
    N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−D−バリン;
    N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−グリシン;
    (2S)−2−{[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]アミノ}ブタン酸;
    N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−2−メチルアラニン;
    N−[2−(6−アミノ−2−ブトキシ−8−オキソ−7,8−ジヒドロ−9H−プリン−9−イル)エチル]−N−メチルグリシン。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する、TLR7機能亢進剤。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する免疫調節剤。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有するアレルギー性疾患、ウイルス性疾患又は癌治療剤または予防剤。
  15. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する喘息、COPD、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アトピー性皮膚炎、癌、B型肝炎、C型肝炎、HIV、HPV、細菌感染症又は皮膚炎の治療剤または予防剤。
  16. 請求項1〜10のいずれかに記載のアデニン化合物、またはその薬学上許容される塩を有効成分として含有する局所投与用医薬組成物。
JP2007536575A 2005-09-22 2006-09-22 新規アデニン化合物 Pending JPWO2007034916A1 (ja)

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