JPWO2006112378A1 - 円筒ころ軸受 - Google Patents

円筒ころ軸受

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JPWO2006112378A1 JP2007526849A JP2007526849A JPWO2006112378A1 JP WO2006112378 A1 JPWO2006112378 A1 JP WO2006112378A1 JP 2007526849 A JP2007526849 A JP 2007526849A JP 2007526849 A JP2007526849 A JP 2007526849A JP WO2006112378 A1 JPWO2006112378 A1 JP WO2006112378A1
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Abstract

負荷容量の低下に起因した軸受寿命の短命化を回避しつつも、内輪又は外輪の回転時における摩擦トルクの低減化を図り、高速回転の支承に適した円筒ころ軸受であり、内周面に断面略V字型の転走溝(20)が形成された外輪(2)と、外周面に断面略V字型の転走溝(10)が形成された内輪(1)と、これら外輪(2)側の転走溝(20)及び内輪(1)側の転走溝(10)が互いに対向して形成された転走路(30)と、自転軸を前記内輪(1)及び外輪(2)の回転軸mに対して傾斜させた状態で前記転走路(30)内に配列された多数の円筒ころ(3)とから構成され、各円筒ころ(3)は自転軸方向の長さをL、直径をdとした場合に、L/d<1に設定されている。

Description

本発明は、例えば産業用ロボット、各種工作機械、医療用各種装置等の旋回部分に使用され、内輪と外輪との間に円筒ころの転走路を備えると共に、各転走路内に配列された円筒ころの自転軸が内輪及び外輪の回転軸に対して傾斜しているタイプの円筒ころ軸受に関する。
従来、円筒ころ軸受としては、外輪と内輪との間に転走路を形成すると共に、かかる転走路に多数の円筒ころを配列し、前記内輪及び外輪の相対的な回転運動に伴って、前記円筒ころが転走路内を自転しながら公転するものが知られている。また、内輪と外輪との間に作用するラジアル荷重及びアキシアル荷重の双方を負荷可能な円筒ころ軸受としては、前記円筒ころの自転軸が内輪及び外輪の回転軸に対して傾斜したタイプのものが知られている。具体的には、特開平9−14271号公報等に開示されるクロスローラ軸受や、特開平5−44720号公報、特開2002−13540号公報等に開示される複列円筒ころ軸受がこのタイプに相当する。
前記クロスローラ軸受では、外輪の内周面には断面V字状の転走溝が形成される一方、内輪の外周面にも断面V字状の転走溝が形成されており、これらの転走溝が互いに対向することにより前記転走路が形成されている。転走路内に配列された多数の円筒ころは荷重の作用方向が90度交差した2つのグループから構成されており、各グループの円筒ころが転走路内に交互に配列されている。これにより、クロスローラ軸受では内輪及び外輪の回転軸に平行な方向から作用するアキシアル荷重や、かかる回転軸に直交する方向から作用するラジアル荷重を負荷できるようになっている。
一方、前記複列円筒ころ軸受では、外輪の内周面には断面V字状の転走溝が2列形成される一方、内輪の外周面にも断面V字状の転走溝が2列形成されており、これらの転走溝が互いに対向することにより前記転走路が内輪と外輪との間に2列形成されている。内輪と外輪が相対的に回転することにより、前記円筒ころは転走路内を自転しながら公転するが、各転走路に配列された円筒ころの自転軸は内輪及び外輪の回転軸に対して45度の角度で傾斜しており、また、一方の転走路に配列された円筒ころの自転軸と他方の転走路に配列された円筒ころの自転軸は互いに直交している。これにより、この複列円筒ころ軸受では内輪及び外輪の回転軸に平行な方向から作用するアキシアル荷重や、かかる回転軸に直交する方向から作用するラジアル荷重を負荷できるようになっている。
一般的にこの種の円筒ころ軸受に使用される円筒ころの形状は日本工業規格/JIS B1506によって定められており、自転軸方向長さLと直径dの比が3未満(L/d<3)のものを円筒ころと呼んでいる。もっとも、前記日本工業規格ではL/d<1の円筒ころは存在せず、それ故に従来の円筒ころ軸受ではL/d≧1のころが使用されていた。
特開平9−14271号公報 特開平5−44720号公報 特開2002−13540号公報 日本工業規格/JIS B1506
これらの円筒ころ軸受においては、前述の如く各円筒ころの自転軸が内輪及び外輪の回転軸に対して傾斜していることから、各円筒ころは内輪及び外輪の転走面を転走する際に、僅かではあるが転走面に対して滑りを生じている。このため、転走路内における円筒ころの転走には、転がり摩擦に起因した抵抗以外に滑り摩擦に起因した抵抗も作用しており、内輪と外輪とが相対的に回転運動を行う際には、これらの摩擦に起因した運動エネルギーの損失(以下、「摩擦トルク」という)が生じる。従って、円筒ころ軸受を用いて高速回転運動を支承する場合には、前記摩擦トルクの低減化が重要な課題となる。
また、前述した摩擦トルクは内輪又は外輪の回転数が低下するにつれて減少する傾向を示すが、回転数があまりに低速(例えば回転数300rpm以下)になると、円筒ころと内輪及び外輪の転走面との間の油膜が徐々に薄くなり、円筒ころや転走面の表面粗さが次第に干渉するようになるので、両者の間の滑り摩擦が増加し、摩擦トルクは逆に上昇する傾向を示す。この低速時の摩擦トルクの低減化も重要である。
各円筒ころの転走面に対する滑り速度は、円筒ころ長さLの中央で滑り速度=0とすると、円筒ころの端面に近づくにつれて増大するので、円筒ころ長さLを短く設定した方が最大滑り速度は小さくなり、滑り摩擦を抑える効果が現れる。かかる観点から、円筒ころ軸受では円筒ころ長さLを短く設定し、それによって摩擦トルクを抑え、内輪又は外輪の高速回転に適応する方策が考えられる。
しかし、前述の如く日本工業規格に標準化された円筒ころはL/d=1が最小であり、円筒ころ長さLを短くすると、円筒ころ直径dも自ずと小さくなり、各円筒ころの負荷容量が小さくなるため、軸受寿命が短くなるといった問題点があった。
特に、前述のクロスローラ軸受において、外輪及び内輪に形成された断面V字状の各転走溝は、前述した2つの円筒ころのグループが夫々に転走する一対の転走面が90度の角度で交わって形成されている。このため、転走溝を形成する一対の転走面の幅は略同一でなければならず、かかる転走溝を転走する円筒ころの自転軸方向長さLと直径dは略同一でなければならない。従って、一つの転走路内に多数の円筒ころを所謂クロスローラ構造に配列する場合、各円筒ころは実質的にL/d=1に設定されていなければならかった。
このため、クロスローラ軸受では円筒ころ長さLを短くすると、円筒ころ直径dも小さく設定しなければならず、各円筒ころの負荷容量が小さくなるため、軸受寿命が短くなるといった問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、負荷容量の低下に起因した軸受寿命の短命化を回避しつつも、内輪又は外輪の回転時における摩擦トルクの低減化を図り、高速回転の支承に適した円筒ころ軸受を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、内輪又は外輪の低速回転時における摩擦トルクの上昇を抑え、低速回転におけるエネルギ損失の低減化を図ることが可能な円筒ころ軸受を提供することにある。
本発明の円筒ころ軸受は、内周面に断面略V字状の転走溝が形成された外輪と、外周面に断面略V字型の転走溝が形成された内輪と、これら外輪側の転走溝と内輪側の転走溝が互いに対向して形成された転走路と、自転軸を前記内輪及び外輪の回転軸に対して傾斜させた状態で前記転走路内に配列された多数の円筒ころと、から構成されており、各円筒ころは自転軸方向の長さをL、直径をdとした場合に、L/d<1に設定されている。
各円筒ころが内輪及び外輪の転走面に対して生じる滑り速度は、円筒ころ長さLの中央で滑り速度=0とすると、円筒ころの端面に近づくにつれて滑り速度が増大するので、円筒ころ長さLが短くなれば、各円筒ころが円筒ころ転走面に対して生じる最大滑り速度は抑えられたものとなる。本発明では転走路内に配列された各円筒ころはL/d<1に設定されているので、L/d=1の場合に比較して各円筒ころが内輪及び外輪に対して生じる滑り速度の最大値は抑えられたものとなる。従って、本発明の円筒ころ軸受では、内輪及び外輪の転走面と円筒ころとの滑り摩擦に起因したエネルギ損失を抑えることができ、内輪と外輪の相対的な回転運動における摩擦トルクを低減化することができるものである。これにより、本発明の円筒ころ軸受は高速回転の支承により適したものとなっている。
また、このように各円筒ころが内輪及び外輪に対して生じる滑り速度の最大値は抑えられたものとなるので、内輪又は外輪の低速運転時に各円筒ころと転走面との間における油膜が薄くなっても、両者の間の滑り摩擦の増加が抑えられ、低速運転時における摩擦トルクの上昇を抑制することが可能となる。すなわち、本発明によれば、低速運転時から高速運転時の総ての速度域において摩擦トルクの低減化を図ることができ、エネルギ損失の少ない回転運動を達成することが可能となる。
更に、各円筒ころの負荷容量は、自転軸方向の長さLに比べて直径dに対する依存性が強いので、直径dを変化させることなく長さLを短くしてL/d<1に設定しても、円筒ころの負荷容量が極端に低下することはない。加えて、長さLを短くした場合に直径dをLの減少分よりも僅かに増加させてやれば、負荷容量を減少させることなくL/d<1に設定することができる。つまり、本発明によれば、摩擦トルクの低減化を図ったからといって軸受の負荷容量が低下することはなく、負荷容量の低下に起因した軸受寿命の短命化を回避することが可能である。
本発明をクロスローラ軸受に適用した第1の実施の実施の形態を示す斜視図である。 実施の形態に係るクロスローラ軸受の回転軸方向に沿った断面図である。 転走路内に配列された円筒ころのクロスローラ構造を示す切欠き平面図である。 転走路内における円筒ころの収容状態を示す斜視図である。 内輪の回転数と摩擦トルクとの関係を示すグラフである。 本発明を複列円筒ころ軸受に適用した第2の実施の形態を示す斜視図である。 実施の形態に係る複列円筒ころ軸受の回転軸方向に沿った断面図である。 転走路内における円筒ころの収容状態を示す斜視図である。
符号の説明
1…内輪、2…外輪、3(3a,3b)…円筒ころ、30…転走路
以下、添付図面を用いて本発明の円筒ころ軸受を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明をクロスローラ軸受に適用した第1の実施の形態を示す斜視図及び断面図である。このクロスローラ軸受は、内輪1と、外輪2と、これら内輪1と外輪2との間に配列された多数の円筒ころ3とから構成されており、前記円筒ころ3の転動によって内輪1と外輪2が相対的に回転自在に組み合わされている。
前記内輪1の外周面には断面略V字状の転走溝10が形成されている。この転走溝10は2つの転走面10a,10bが互いに直角に交わることによって形成されており、各転走面10a,10bは内輪1の回転軸mに対して45度傾斜している。また、内輪1にはこれを回転軸m方向へ貫通するようにして固定ボルト(図示せず)の取付孔11が形成されている。
一方、前記外輪2の内周面にも断面略V字状の転走溝20が形成されており、この転走溝20は内輪1の転走溝10と対向している。この外輪2側の転走溝20も2つの転走面20a,20bが互いに直角に交わることによって形成されており、各転走面20a,20bは外輪2の回転軸mに対して45度傾斜している。また、外輪2にはこれを回転軸m方向へ貫通するようにして固定ボルト(図示せず)の取付孔21が形成されている。
内輪1側の転走溝10と外輪2側の転走溝20は互いに対向して環状の転走路30を形成している。図3に示すように、前記円筒ころ3はこの転走路30に配列されており、内輪1と外輪2とが相対的に回転すると、前記転走路30内を自転しながら公転する。転走路30内には自転軸方向を90度異ならせた2種類の円筒ころ3a,3bが存在しており、これら円筒ころ3a,3bが転走路30の周方向に沿って交互に配列されている。一方の円筒ころ3aは内輪1側の転走面10aと外輪2側の転走面20aとの間で荷重を負荷しながら転走し、他方の円筒ころ3bは内輪1側の転走面10bと外輪2側の転走面20bとの間で荷重を負荷しながら転走する。すなわち、これら円筒ころ3a,3bはクロスローラ構造で転走路30内に配列されている。このため、円筒ころ3a及び円筒ころ3bに対する荷重作用方向は互いに直交しており、また、各円筒ころ3a,3bに対する荷重作用方向は内輪1及び外輪2の回転軸mに対して45度ずつ傾斜している。従って、このクロスローラ軸受では、内輪1及び外輪2の回転軸mに沿って作用するアキシアル荷重や、かかる回転軸mと直交する方向から作用するラジアル荷重等、あらゆる方向から内輪1又は外輪2に作用する荷重を負荷し得るように構成されている。
また、転走路30の周方向に沿って隣接する円筒ころ3aと円筒ころ3bとの間にはスペーサ4が介装されている。このスペーサ4には円筒ころ3a,3bの周面に摺接する保持座が設けられており、円筒ころ3の前後に隣接する2つのスペーサ4,4で該円筒ころ3を抱えることにより、転走路30内における円筒ころ3a,3bの整列状態の保持が図られている。また、スペーサ4は円筒ころ3aと円筒ころ3bとの摺接を防止し、円筒ころ3a,3bの早期摩耗を防止すると共に、滑り抵抗の増加を防止している。
尚、前記転走路30に円筒ころ3及びスペーサ4を配列するため、前記外輪2は断面略V字状の転走溝20の中央で2つのリングに分割されており、転走路30に円筒ころ3及びスペーサ4を配列し終えた後にこれらリングを結合することで、前記外輪2が完成するように構成されている。また、円筒ころとスペーサとを配列するための他の構造としては、外輪に挿入孔を設け、この挿入孔から転走路内に円筒ころ及びスペーサを順次挿入するように構成しても良い。
クロスローラ軸受においては、1つの転走路30内に自転軸を互いに直交させた2種類の円筒ころが配列されていることから、各円筒ころはその自転軸方向の長さをL、直径をdとした場合に、実質的にL/d=1に設定されていることが必要とされる。しかし、本発明のクロスローラ軸受では実質的にL/d=0.5に設定された円筒ころが使用されており、かかる円筒ころを自転軸方向に2個積み重ねた状態で転走路に配列している。
図4は転走路内における円筒ころの配置を示す拡大図であり、前記リテーナを省略して描いてある。すなわち、各円筒ころ3a,3bはいずれもL/d=0.5(厳密にはL/d=0.475〜0.4925)に設定されており、これら円筒ころを自転軸nの方向に2個重ねることで擬似的にL/d=1の組円筒ころ31を構成している。そして、この組円筒ころ31を前記スペーサ4と交互に転走路30内に配列している。尚、図4中の点Oは円環状に形成された転走路30の中心を示している。
図5は、外輪2を固定し、内輪1を回転させた場合の摩擦トルクの大きさを計算により導き出した結果を示すグラフであり、横軸は内輪の回転数を、縦軸は摩擦トルクの大きさを示している。また、グラフ中の実線はL/d=0.5に設定された円筒ころ3を2個積み重ねて転走路30に配列した本発明のクロスローラ軸受の場合を示しており、グラフ中の破線はL/d=1に設定された円筒ころをそのまま転走路に配列した従来のクロスローラ軸受の場合を示している。尚、前記計算は、円筒ころ直径d=8mm、円筒ころが配列された転走路のピッチ円直径dp=124mm、アキシアル荷重Fa=5kNとして行っている。
このグラフに示されるように、本発明のクロスローラ軸受では、内輪1の回転数200〜1700rpmの領域にわたり、従来のクロスローラ軸受よりも20〜25%程度も摩擦トルクを低減できることが期待される。これは、各円筒ころ3の自転軸方向の長さが短くなったことに起因し、円筒ころ3と転走面10a,10b,20a,20bとの間の滑りが減少し、かかる滑りに起因した摩擦トルクが減少するためであると考えられる。
また、摩擦トルクは内輪1の回転数が低下すると徐々に減少してくるが、従来のクロスローラ軸受では内輪1の回転数300rpm以下において摩擦トルクの上昇が見受けられるが、本発明のクロスローラ軸受ではそのような摩擦トルクの上昇は認められず、内輪回転数が低下するにつれ、摩擦トルクも減少している。内輪1の回転数が低下すると、円筒ころ3と転走面10a,10b,20a,20bとの間の油膜が薄くなるので、円筒ころ3と転走面10a,10b,20a,20bの表面粗さが互いに干渉し易くなり、このために従来のクロスローラ軸受では低速運転時に摩擦トルクが上昇するものと考えられる。これに対し、本発明のクロスローラ軸受では、円筒ころ3と転走面10a,10b,20a,20bとの間の滑りそのものが減少しているので、譬え油膜が薄くなり、円筒ころ3と転走面10a,10b,20a,20bの表面粗さが互いに干渉するようになっても、摩擦トルクそのものの上昇は抑えることができ、そのために低速回転時の摩擦トルクが回転数の低下につれて減少しているものと考えられる。
尚、前記組円筒ころ31を構成すべく転走路30内で積み重ねられた2個の円筒ころ3,3は、かかる転走路30内において別個独立に転走面10a,10b,20a,20bを転走して回転するものであり、これら2つの円筒ころ3,3の間には僅かではあるが回転差が生じる。このため、これら2個の円筒ころ3,3の互いに接触する端面同士の間では滑り摩擦が生じており、この摩擦によるエネルギ損失も生じているものと考えられる。しかし、各円筒ころ3に対してはその自転軸方向に作用する荷重が小さいこと、また、円筒ころ3の端面と転走面10a,10b,20a,20bとの間の滑り率が50%以上であるのに対して端面同士の滑り率は4%程度と微小であること、を考慮すると、積み重ねた2個の円筒ころ3,3の間の滑り摩擦によるエネルギ損失は無視できる程度に小さいと考えられる。
以上のように、この実施の形態に示すクロスローラ軸受では、実質的にL/d=0.5の円筒ころを2個積み重ねて実質的にL/d=1の組円筒ころを構成し、この組円筒ころを内輪と外輪との間の転走路に配列したことから、内輪及び外輪の転走面と円筒ころとの滑り摩擦に起因したエネルギ損失を抑えることができ、内輪と外輪の相対的な回転運動における摩擦トルクを低減化することが可能である。これにより、総ての回転速度域においてエネルギ損失の少ない回転運動を実現することができるものである。
また、円筒ころの直径を小さくすることなく摩擦トルクの低減化を達成するので、負荷容量の低下に起因した軸受寿命の短命化をも回避することが可能となっている。
尚、図2に示したクロスローラ軸受ではL/d=0.5の円筒ころを2個積み重ねてL/d=1の組円筒ころを構成したが、本発明で使用する円筒ころはL/d<1に設定されているものであれば差し支えない。従って、クロスローラ軸受に適用するのであれば、L/d=1の組円筒ころを構成できるよう、各円筒ころのL/dの値とその積み重ね個数を選択すれば良く、例えば、3個の円筒ころを積み重ねて組円筒ころを構成するのであれば、個々の円筒ころのL/d=0.33となる。
図6及び図7は本発明を複列円筒ころ軸受に適用した第2の実施の形態を示す斜視図及び断面図である。この複列円筒ころ軸受は、内輪6と、外輪7と、これら内輪6と外輪7との間に配列された多数の円筒ころ8とから構成されており、前記円筒ころ8の転動によって内輪6と外輪7が相対的に回転自在に組み合わされている。
前記内輪6の外周面には軸方向に間隔を有して断面略V字状の転走溝60が2列形成されている。各転走溝60はころの転走面60aを有しており、各転走面60aは内輪6の回転軸mに対して45度傾斜している。また、内輪6にはこれを回転軸m方向へ貫通するようにして固定ボルト62の取付孔61が形成されている。
一方、前記外輪7の内周面にも軸方向に間隔を有して断面略V字状の転走溝70が2列形成されており、これらの転走溝70は内輪6の転走溝60と夫々対向している。この外輪7側の転走溝70も転走面70aを有しており、各円筒ころ転走面70aは外輪7の回転軸mに対して45度傾斜している。また、外輪7にはこれを回転軸m方向へ貫通するようにして固定ボルト62の取付孔71が形成されている。
内輪6側の転走溝60と外輪7側の転走溝70は互いに対向して環状の転走路80を形成している。前記円筒ころ8はこの転走路80に配列されており、内輪6と外輪7とが相対的に回転すると、前記転走路80内を自転しながら公転する。前記円筒ころ8は内輪6側の転走面60aと外輪7側の転走面70aとの間で荷重を負荷しながら転走するが、一方の転走路80内に配列された円筒ころ8aと他方の転走路内に配列された円筒ころ8bはその自転軸方向を互いに直交させている。このため、円筒ころ8a及び円筒ころ8bに対する荷重作用方向は互いに直交しており、また、各円筒ころ8a,8bに対する荷重作用方向は内輪6及び外輪7の回転軸mに対して45度ずつ傾斜している。従って、この複列円筒ころ軸受では、内輪6及び外輪7の回転軸mに沿って作用するアキシアル荷重や、かかる回転軸mと直交する方向から作用するラジアル荷重等、あらゆる方向から内輪6又は外輪7に作用する荷重を負荷し得るように構成されている。
また、転走路80内でその周方向に沿って隣接する円筒ころ8の間にはスペーサ(図示せず)が介装されている。このスペーサには円筒ころの周面に摺接する保持座が設けられており、円筒ころ8の前後に隣接する2つのスペーサで該円筒ころ8を抱えることにより、転走路80内における円筒ころ8の整列状態の保持が図られている。また、スペーサは円筒ころ8同士の摺接を防止し、円筒ころ8の早期摩耗を防止すると共に、滑り抵抗の増加を防止している。
図8は各転走路80内における円筒ころの配置を示す拡大図であり、前記スペーサを省略して描いてある。各円筒ころ8は、自転軸nに沿った方向の長さをL、直径をdとした場合に、L/d<1に設定されている。各円筒ころ8はその自転軸nが内輪6及び外輪7の回転軸m上に位置する点Oで交わるように前記転走路80に配列されている。ここで、前記自転軸n方向の長さL及び直径dは円筒ころ8の呼び寸法であり、従って、例えば呼び寸法L=8mmとした場合に、自転軸n方向の長さが厳密に8mmという意味ではない。
この第2の実施の形態においても、外輪7を固定し、内輪6を回転させた場合の摩擦トルクの大きさを計算により導き出した。具体的にはL/d=0.5に設定された円筒ころ8を2列の転走路80に配列した場合を想定し、円筒ころ直径d=8mm、円筒ころが配列された転走路のピッチ円直径dp=124mm、アキシアル荷重Fa=5kNと仮定した。その結果は図5に実線で示したものと略同じであった。
すなわち、本発明の複列円筒ころ軸受では、内輪6の回転数200〜1700rpmの領域にわたり、従来の複列円筒ころ軸受よりも20〜25%程度も摩擦トルクを低減できることが期待される。これは、各円筒ころ8の自転軸方向の長さが短くなったことに起因し、円筒ころ8と内輪6の転走面60a、外輪7の転走面70aとの間の滑りが減少し、かかる滑りに起因した摩擦トルクが減少するためであると考えられる。
また、摩擦トルクは内輪6の回転数が低下すると徐々に減少し、従来の複列円筒ころ軸受では内輪6の回転数300rpm以下において摩擦トルクの上昇が見受けられるが、本発明の複列円筒ころ軸受では内輪6の回転数が300rpm以下であってもそのような摩擦トルクの上昇は認められず、内輪回転数が低下するにつれ、摩擦トルクも減少している。内輪6の回転数が低下すると、円筒ころ8と転走面60a,70aとの間の油膜が薄くなるので、円筒ころ8と転走面60a,70aの表面粗さが互いに干渉し易くなり、このために従来の複列円筒ころ軸受では低速運転時に摩擦トルクが上昇するものと考えられる。これに対し、本発明の複列円筒ころ軸受では、円筒ころ8と内輪6の転走面60a及び外輪7の転走面70aとの間の滑りそのものが減少しているので、譬え油膜が薄くなり、円筒ころ8とこれら転走面60a,70aの表面粗さが互いに干渉するようになっても、摩擦トルクそのものの上昇は抑えることができ、そのために低速回転時の摩擦トルクが回転数の低下につれて減少しているものと考えられる。
以上のように、この実施の形態に示す複列円筒ころ軸受では、内輪6と外輪7との間に形成される転走路80に対してL/d<1に設定された円筒ころを配列したことから、内輪6及び外輪7の転走面と円筒ころ8との滑り摩擦に起因したエネルギ損失を抑えることができ、内輪6と外輪7の相対的な回転運動における摩擦トルクを低減化することが可能である。これにより、総ての回転速度域においてエネルギ損失の少ない回転運動を実現することができるものである。
また、円筒ころ8の直径を小さくすることなく摩擦トルクの低減化を達成するので、負荷容量の低下に起因した軸受寿命の短命化をも回避することが可能となっている。

Claims (7)

  1. 内周面に断面略V字型の転走溝(20)が形成された外輪(2)と、外周面に断面略V字型の転走溝(10)が形成された内輪(1)と、これら外輪側の転走溝及び内輪側の転走溝が互いに対向して形成された転走路(30)と、自転軸を前記内輪(1)及び外輪(2)の回転軸に対して傾斜させた状態で前記転走路内に配列された多数の円筒ころ(3)と、から構成される円筒ころ軸受において、
    各円筒ころ(3)は自転軸方向の長さをL、直径をdとした場合に、L/d<1に設定されていることを特徴とする円筒ころ軸受。
  2. 複数個の円筒ころ(3)を自転軸方向に積み重ねて実質的にL/d=1の組円筒ころ(31)を構成し、この組円筒ころ(31)をその自転軸方向を90度ずつ交互に異ならせたクロスローラ構造で前記転走路内に配列したことを特徴とする請求項1記載の円筒ころ軸受。
  3. 各円筒ころ(3)は自転軸方向の長さをL、直径をdとした場合に、L/d=0.5に設定され、2個の円筒ころを自転軸方向に積み重ねて実質的にL/d=1の組円筒ころ(31)が構成されていることを特徴とする請求項2記載の円筒ころ軸受。
  4. 前記転走路内で互いに隣接する組円筒ころ(31)の間には、かかる転走路内において該組円筒ころの整列状態を保持するスペーサ(4)が設けられていることを特徴とする請求項2記載の円筒ころ軸受。
  5. 前記転走路(30)は内輪(1)と外輪(2)との間に回転軸方向に間隔をおいて複数列形成されていることを特徴とする請求項1記載の円筒ころ軸受。
  6. 前記転走路(30)は2列であることを特徴とする請求項5記載の円筒ころ軸受。
  7. 各転走路内で互いに隣接する円筒ころ(3)の間には、かかる転走路内において該円筒ころ(3)の整列状態を保持するスペーサが設けられていることを特徴とする請求項5又は6記載の円筒ころ軸受。
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