JPWO2003008318A1 - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、エレベータ装置において、巻上機(4)を、昇降路(1)内の頂上部(3)近傍に設置するとともに、上面側からみて昇降路(1)内の側面側かつ背面側寄りに乗りかご(7)と干渉しないように設置したものである。これによって、乗りかご(7)とつり合いおもり(8)とが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障が少なく、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレール(9)の変形を少なくすることができる。
Description
技術分野
本発明は、牽引ロープを駆動して乗りかごとつり合いおもりとの昇降を行うエレベータ装置に関し、特に、乗りかごとつり合いおもりとを奥行き方向に配列したエレベータ装置に関するものである。
背景技術
従来から、乗りかごの扉側を正面側とした昇降路内の背面側につり合いおもりを設置して、乗りかごとつり合いおもりとを昇降させるエレベータ装置が知られている。
以下、図9を用いて、既知のエレベータ装置について説明する。図9は、既知のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
同図に示すように、エレベータ装置は、主として、乗員等が扉側7aから乗り込み昇降路1内を昇降する乗りかご7、昇降路1の背面側に設置されるとともに乗りかご7の昇降方向と相反する方向に昇降するつり合いおもり8、乗りかご7を一端側に懸架しつり合いおもり8を他端側に懸架する牽引ロープ13、駆動シーブ5とモータ部6とを備えて駆動シーブ5に牽引ロープ13を巻き掛けて牽引ロープ13を駆動する巻上機4、乗りかご7の昇降を案内する2つのかご用ガイドレール9、つり合いおもり8の昇降を案内する2つのおもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内のピット部2(底部)には、巻上機4が、支持台21(機械台)を介在して、設置されている。また、ピット部2には、乗りかご7の荷重を受けるかご緩衝器台19、つり合いおもり8の荷重を受けるおもり緩衝器台20が、設置されている。
一方、昇降路1内の頂上部3における一方の側面側には、梁材14が設置されている。この梁材14は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。また、梁材14には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を乗りかご7に向けて方向転換してローピングするかご返し車15と、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13をつり合いおもり8に向けて方向転換してローピングするおもり返し車16とが設置されている。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、乗りかご7からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するかご綱止め部17と、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の他端を固定するおもり綱止め部18とが、設置されている。ここで、かご綱止め部17は、梁材14を支持していないもう一方のかご用ガイドレール9に、支持部材を介在して設置されている。また、おもり綱止め部18は、梁材14を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、かご返し車15からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。なお、この2つのかご吊り車11は、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過するように配置されている。そして、かご返し車15からローピングされた牽引ロープ13は、2つのかご吊り車11を経由して、かご綱止め部17に向けてローピングされる。
また、つり合いおもり8の上面部には、おもり返し車16からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が固設されている。そして、おもり返し車16からローピングされた牽引ロープ13は、おもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、いわゆる2:1ローピングのエレベータ装置として動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクション(摩擦伝動)により牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、かご返し車15、おもり返し車16を介して、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、牽引ロープ13の移動量の半分の移動量にて、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
ところが、上述した既知のエレベータ装置においては、以下のような問題点があった。
まず、牽引ロープ13のローピングが複雑でその長さも長く、そのローピングに係わる部品点数が多いために、昇降路1内にある程度広い設置スペースを確保しておく必要があった。すなわち、既知のエレベータ装置は、比較的コストが高くかつ省スペース化が難しいという第1の問題があった。
また、洪水等の水害が発生したときに、昇降路1内のピット部2が冠水して、ピット部2に設置された巻上機4が故障する場合があった。そのような場合には、故障した巻上機4を、新品の巻上機4と交換する等の処置がとられていた。すなわち、既知のエレベータ装置は、水害による巻上機4の浸水を回避しにくいという第2の問題があった。
また、かご返し車15は、梁材14において比較的かご用ガイドレール9に近接した位置に設置されているために、かご用ガイドレール9がかご返し車15にかかる荷重の影響により変形を生じ易い状況にあった。そのような変形が生じた場合には、乗りかご7での、乗り心地は悪化することになる。すなわち、既知のエレベータ装置は、装置内での乗りかご7及びつり合いおもり8の荷重をうける支持部の配置が充分ではないという第3の問題があった。
以上の問題は、特に、乗りかご7の扉の開閉方向(間口方向)の設置スペースを小さくすることを目的としたエレベータ装置、すなわち、昇降路1の奥行き方向(間口方向に直交する方向)に乗りかご7とつり合いおもり8とを配列したエレベータ装置において、無視できない問題となっていた。
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形のないエレベータ装置を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、エレベータ装置において、巻上機を、昇降路内の頂上部近傍に設置するとともに、上面側からみて昇降路内の側面側かつ背面側寄りに、乗りかごと干渉しないように設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形を少なくすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、昇降路内の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレールとおもり用ガイドレールとに支持された支持台上に、駆動シーブの回転面が昇降路側面とほぼ平行になるように、巻上機を設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形を少なくすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、巻上機から乗りかごに向けてローピングされる牽引ロープを方向変換して中継するそらせ滑車を、支持台に設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されて床面積の大きな乗りかごを備えたエレベータ装置であっても、乗りかごの重心下部を確実にローピングして、乗りかごにおける乗り心地を良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、制振部材を介在して、巻上機を支持台に支持したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、巻上機からかご用ガイドレールに伝わる振動を軽減して、乗りかごにおける乗り心地をさらに良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、巻上機の両側面部を、制振部材を介在して、補助支持板にて支持したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、巻上機の水平方向の振動がかご用ガイドレールに伝わるのを防止して、乗りかごにおける乗り心地をさらに良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、つり合いおもりに、複数の吊り車を設けたものである。これによって、サイズの大きな乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、サイズの大きなつり合いおもりを安定した姿勢で昇降させることができる。
発明を実施するための形態
本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
まず、図1〜図4にて、本発明の第1の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図1に示すように、エレベータ装置は、主として、乗員等が扉側7aから乗り込み昇降路1内を昇降する乗りかご7、昇降路1の背面側に設置されるとともに乗りかご7の昇降方向と相反する方向に昇降するつり合いおもり8、乗りかご7を一端側に懸架しつり合いおもり8を他端側に懸架する牽引ロープ13、駆動シーブ5とモータ部6とを備えて駆動シーブ5に牽引ロープ13を巻き掛けて牽引ロープ13を駆動する巻上機4、乗りかご7の昇降を案内する2つのかご用ガイドレール9、つり合いおもり8の昇降を案内する2つのおもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内のピット部2には、乗りかご7の荷重を受けるかご緩衝器台19、つり合いおもり8の荷重を受けるおもり緩衝器台20が、設置されている。
一方、昇降路1内の頂上部3には、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。詳しくは、巻上機4は、正面側(又は側面側)からみて、乗りかご7の昇降範囲の上限位置又はそれよりも高い位置に設置されている。
また、昇降路1内の頂上部3の支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。なお、昇降路1内における各面は、乗りかご7の扉側7aと対応する側を正面としたものである。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、乗りかご7からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するかご綱止め部17と、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の他端を固定するおもり綱止め部18とが、設置されている。ここで、かご綱止め部17は、支持台22を支持していないもう一方のかご用ガイドレール9に、支持部材を介在して設置されている。また、おもり綱止め部18は、支持台22を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。なお、この2つのかご吊り車11は、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過するように配置されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、2つのかご吊り車11を経由して、かご綱止め部17に向けてローピングされる。
また、つり合いおもり8の上面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が固設されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、おもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、巻上機4を昇降路1の頂上部3近傍に設置したために、水害による巻上機4の浸水を未然に防止することができる。さらに、巻上機4の駆動シーブ5から、直接に、乗りかご7のかご吊り車11と、つり合いおもり8のおもり吊り車12とに、牽引ロープ13がローピングされているので、牽引ロープ13の長さが短くなるとともに、返し車等の部材が不要となる。したがって、部品点数が少なく、コストの低いエレベータ装置を提供することができる。
図2は、図1に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図2に示すように、巻上機4は、図1のエレベータ装置を上面側(頂上部3の側である。)からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。ここで、乗りかご7の投影領域とは、同図における乗りかご7の範囲である。また、昇降路1内の背面1b及び側面1cは、乗りかご7の扉側7aを正面1aとしたものである。
また、巻上機4は、モータ部6が側面1c側に駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が昇降路1内の側面1cとほぼ直交するように設置されている。さらに、巻上機4が設置された支持台22も、巻上機4と同様に、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。このように、巻上機4は、乗りかご7と昇降路1の側面1cとの間口方向の隙間に配置できるように、回動中心軸方向に比較的薄く形成されている。
また、巻上機4の駆動シーブ5と、つり合いおもり8のおもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、巻上機4の駆動シーブ5と、乗りかご7の一方のかご吊り車11とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からかご吊り車11にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、乗りかご7の2つのかご吊り車11は、上面からみて、乗りかご7の対角に近い位置に配置されている。すなわち、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過している。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、巻上機4が、かご用ガイドレール9から離れて設置されているので、かご用ガイドレール9へかかる荷重を低減することができ、乗りかご7及びつり合いおもり8の荷重によるかご用ガイドレール9の変形を未然に防止することができる。
図3は図1に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図であり、図4は図2に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図(図3の上面図)である。
図3、図4に示すように、巻上機4は、制振部材25を介在して、支持台22上に設置されている。ここで、制振部材25は、例えば、防振ゴム等で形成され、巻上機4から支持部材22に直接伝わる垂直方向(高さ方向)の振動エネルギを吸収する。また、支持台22には、駆動シーブ5の回動中心軸と平行する巻上機4の側面を支持する補助支持板24が、巻上機4の両側に制振部材24を介在して設けられている。ここで、制振部材24は、例えば、防振ゴム等で形成され、巻上機4の稼動により生じる両側面間方向(水平方向)の振動を吸収する。
なお、図4に示すように、かご用ガイドレール9は、着脱可能なクリップ部材9aにて、支持台22を支持しており、おもり用ガイドレール10は、着脱可能なクリップ部材10aにて、支持部材を支持している。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、昇降路1内の頂上部に設置した巻上機4の稼動により生じる振動を、効果的に吸収することができるので、かご用ガイドレール9を介して乗りかご7に伝わる振動を低減することができ、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、いわゆる2:1ローピングのエレベータ装置として動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、牽引ロープ13の移動量の半分の移動量にて、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第1の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、部品点数が比較的少なく簡易な構成であるために、低廉で、設置スペースが小さい、特に間口方向の設置スペースが小さいエレベータ装置を提供することができる。また、昇降路1の頂上部3近傍であって、かご用ガイドレール9から離れた位置に、巻上機4を設置したので、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形のない、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、巻上機4の稼動により生じる振動を効果的に低減するので、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
次に、図5、図6にて、本発明の第2の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図5は、本発明の第2の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。本第2の実施の形態は、巻上機4と乗りかご7との間にそらせ滑車28を設置した点が、前記第1の実施の形態と構成上大きく相違する。
図5に示すように、エレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、主として、乗りかご7、つり合いおもり8、牽引ロープ13、駆動シーブ5を備えた巻上機4、かご用ガイドレール9、おもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内の頂上部3には、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。詳しくは、巻上機4は、正面側からみて、乗りかご7の昇降範囲の上限位置又はそれよりも高い位置に設置されている。なお、巻上機4は、その両側を、巻上機4の水平方向の振動を吸収する制振部材を介在して、支持台22上に設置された補助支持板24によって支持されている。
また、昇降路1内の頂上部3の支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。
さらに、頂上部3の支持台22には、巻上機4の設置された位置よりもかご用ガイドレール9寄りに、そらせ滑車28が設置されている。このそらせ滑車28は、駆動シーブ5に巻き掛けられた牽引ロープ13を乗りかご7のかご吊り車11に向けて中継してローピングするものである。詳しくは、駆動シーブ5に巻き掛けられた牽引ロープ13は、そらせ滑車28に向けて垂直方向に対して斜めにローピングされる。そして、そらせ滑車28に巻き掛けられた牽引ロープ13は、そらせ滑車28で方向変換され、かご吊り車11に向けて垂直方向にローピングされる。そして、牽引ロープ13は、乗りかご7の底面を通ってかご綱止め部17に向けてローピングされて、かご綱止め部17にその端部を支持される。
図6は、図5に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図6に示すように、巻上機4は、図5のエレベータ装置を上面側からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。
また、巻上機4は、駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が側面1cとほぼ直交するように設置されている。そして、駆動シーブ5と、おもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、駆動シーブ5と、そらせ滑車28とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が平行となるように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からそらせ滑車28にかけて、牽引ロープ13は斜め方向にローピングされている。また、そらせ滑車28と、一方のかご吊り車11とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からかご吊り車11にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、2つのかご吊り車11にローピングされた牽引ロープ13は、上面からみて、乗りかご7のほぼ重心位置を通過している。
ここで述べたように、本第2の実施の形態で示したエレベータ装置は、奥行き方向に長い乗りかご7に対しても、そらせ滑車28を用いることで、牽引ロープ13が乗りかご7の重心下部を確実に通るようにローピングすることができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、以下のように動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、そらせ滑車28を介して乗りかご7に伝えられるとともに、直接つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第2の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、前記第1の実施の形態と同様に、低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形が少なく、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、そらせ滑車28を用いることで、巻上機4から乗りかご7にかけての牽引ロープ13のローピングの自由度が向上するので、床面積の大きな乗りかご7に対してもその重心下部をローピングすることができる。これにより、乗りかご7は、バランス良く、かご用ガイドレール9に案内されながら昇降されるために、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
次に、図7、図8にて、本発明の第3の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図7は、本発明の第3の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。本第3の実施の形態は、つり合いおもり8におもり吊り車12を複数設置した点が、前記第1の実施の形態と構成上大きく相違する。
図7に示すように、エレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、主として、乗りかご7、つり合いおもり8、牽引ロープ13、駆動シーブ5を備えた巻上機4、かご用ガイドレール9、おもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内の頂上部3には、前記各実施の形態と同様に、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。この支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するおもり綱止め部18が、設置されている。ここで、おもり綱止め部18は、支持台22を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、前記各実施の形態と同様に、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。
また、つり合いおもり8の上面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が2つ固設されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、2つのおもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
図8は、図7に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図8に示すように、巻上機4は、図7のエレベータ装置を上面側からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。
また、巻上機4は、駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が側面1cとほぼ直交するように設置されている。そして、駆動シーブ5と、一方のおもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5から一方のおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、つり合いおもり8において、2つのおもり吊り車12は、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面がほぼ平行となるように配置されている。すなわち、一方のおもり吊り車12から他方のおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13は水平方向にローピングされている。
ここで述べたように、本第3の実施の形態で示したエレベータ装置は、2つのおもり用ガイドレール10間の距離方向のサイズが大きいつり合いおもり8を用いた場合であっても、複数のおもり吊り車12をつり合いおもり8に設置して、そこに牽引ロープ13をローピングすることで、つり合いおもり8をバランス良く吊り上げることができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、前記各実施の形態と同様に、以下のように動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第3の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、前記第1の実施の形態と同様に、低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形が少なく、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、複数のおもり吊り車12を用いることで、大きなサイズの重量のあるつり合いおもり8に対しても、バランスの良い昇降が可能なエレベータ装置を提供することができる。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。また、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機を、昇降路内の頂上部近傍に設置するとともに、上面側からみて昇降路内の側面側かつ背面側寄りに、乗りかごと干渉しないように設置したものである。これによって、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、かご用ガイドレールの変形が少ない、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、昇降路内の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレールとおもり用ガイドレールとに支持された支持台上に、駆動シーブの回転面が昇降路側面とほぼ平行になるように、巻上機を設置したものである。これによって、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、かご用ガイドレールの変形が少ない、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機から乗りかごに向けてローピングされる牽引ロープを方向変換して中継するそらせ滑車を、支持台に設置したものである。これによって、乗りかごの重心下部を確実にローピングすることができて、乗りかごにおける乗り心地が良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されて床面積の大きな乗りかごを備えたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、制振部材を介在して、巻上機を支持台に支持したものである。これによって、巻上機からかご用ガイドレールに伝わる振動が軽減されて、乗りかごにおける乗り心地がさらに良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機の両側面部を、制振部材を介在して、補助支持板にて支持したものである。これによって、巻上機の水平方向の振動がかご用ガイドレールに伝わらずに、乗りかごにおける乗り心地がさらに良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、つり合いおもりに、複数の吊り車を設けたものである。これによって、大きなサイズの乗りかごに対応した大きなサイズの重量のあるつり合いおもりを安定した姿勢で昇降させる、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明にかかる好ましい第1のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図2は、図1に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図3は、図1に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図である。
図4は、図2に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図である。
図5は、この発明にかかる好ましい第2のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図6は、図5に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図7は、この発明にかかる好ましい第3のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図8は、図7に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図9は、既知のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
本発明は、牽引ロープを駆動して乗りかごとつり合いおもりとの昇降を行うエレベータ装置に関し、特に、乗りかごとつり合いおもりとを奥行き方向に配列したエレベータ装置に関するものである。
背景技術
従来から、乗りかごの扉側を正面側とした昇降路内の背面側につり合いおもりを設置して、乗りかごとつり合いおもりとを昇降させるエレベータ装置が知られている。
以下、図9を用いて、既知のエレベータ装置について説明する。図9は、既知のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
同図に示すように、エレベータ装置は、主として、乗員等が扉側7aから乗り込み昇降路1内を昇降する乗りかご7、昇降路1の背面側に設置されるとともに乗りかご7の昇降方向と相反する方向に昇降するつり合いおもり8、乗りかご7を一端側に懸架しつり合いおもり8を他端側に懸架する牽引ロープ13、駆動シーブ5とモータ部6とを備えて駆動シーブ5に牽引ロープ13を巻き掛けて牽引ロープ13を駆動する巻上機4、乗りかご7の昇降を案内する2つのかご用ガイドレール9、つり合いおもり8の昇降を案内する2つのおもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内のピット部2(底部)には、巻上機4が、支持台21(機械台)を介在して、設置されている。また、ピット部2には、乗りかご7の荷重を受けるかご緩衝器台19、つり合いおもり8の荷重を受けるおもり緩衝器台20が、設置されている。
一方、昇降路1内の頂上部3における一方の側面側には、梁材14が設置されている。この梁材14は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。また、梁材14には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を乗りかご7に向けて方向転換してローピングするかご返し車15と、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13をつり合いおもり8に向けて方向転換してローピングするおもり返し車16とが設置されている。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、乗りかご7からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するかご綱止め部17と、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の他端を固定するおもり綱止め部18とが、設置されている。ここで、かご綱止め部17は、梁材14を支持していないもう一方のかご用ガイドレール9に、支持部材を介在して設置されている。また、おもり綱止め部18は、梁材14を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、かご返し車15からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。なお、この2つのかご吊り車11は、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過するように配置されている。そして、かご返し車15からローピングされた牽引ロープ13は、2つのかご吊り車11を経由して、かご綱止め部17に向けてローピングされる。
また、つり合いおもり8の上面部には、おもり返し車16からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が固設されている。そして、おもり返し車16からローピングされた牽引ロープ13は、おもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、いわゆる2:1ローピングのエレベータ装置として動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクション(摩擦伝動)により牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、かご返し車15、おもり返し車16を介して、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、牽引ロープ13の移動量の半分の移動量にて、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
ところが、上述した既知のエレベータ装置においては、以下のような問題点があった。
まず、牽引ロープ13のローピングが複雑でその長さも長く、そのローピングに係わる部品点数が多いために、昇降路1内にある程度広い設置スペースを確保しておく必要があった。すなわち、既知のエレベータ装置は、比較的コストが高くかつ省スペース化が難しいという第1の問題があった。
また、洪水等の水害が発生したときに、昇降路1内のピット部2が冠水して、ピット部2に設置された巻上機4が故障する場合があった。そのような場合には、故障した巻上機4を、新品の巻上機4と交換する等の処置がとられていた。すなわち、既知のエレベータ装置は、水害による巻上機4の浸水を回避しにくいという第2の問題があった。
また、かご返し車15は、梁材14において比較的かご用ガイドレール9に近接した位置に設置されているために、かご用ガイドレール9がかご返し車15にかかる荷重の影響により変形を生じ易い状況にあった。そのような変形が生じた場合には、乗りかご7での、乗り心地は悪化することになる。すなわち、既知のエレベータ装置は、装置内での乗りかご7及びつり合いおもり8の荷重をうける支持部の配置が充分ではないという第3の問題があった。
以上の問題は、特に、乗りかご7の扉の開閉方向(間口方向)の設置スペースを小さくすることを目的としたエレベータ装置、すなわち、昇降路1の奥行き方向(間口方向に直交する方向)に乗りかご7とつり合いおもり8とを配列したエレベータ装置において、無視できない問題となっていた。
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形のないエレベータ装置を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、エレベータ装置において、巻上機を、昇降路内の頂上部近傍に設置するとともに、上面側からみて昇降路内の側面側かつ背面側寄りに、乗りかごと干渉しないように設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形を少なくすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、昇降路内の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレールとおもり用ガイドレールとに支持された支持台上に、駆動シーブの回転面が昇降路側面とほぼ平行になるように、巻上機を設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、充分な荷重配分がされてかご用ガイドレールの変形を少なくすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、巻上機から乗りかごに向けてローピングされる牽引ロープを方向変換して中継するそらせ滑車を、支持台に設置したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されて床面積の大きな乗りかごを備えたエレベータ装置であっても、乗りかごの重心下部を確実にローピングして、乗りかごにおける乗り心地を良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、制振部材を介在して、巻上機を支持台に支持したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、巻上機からかご用ガイドレールに伝わる振動を軽減して、乗りかごにおける乗り心地をさらに良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、巻上機の両側面部を、制振部材を介在して、補助支持板にて支持したものである。これによって、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、巻上機の水平方向の振動がかご用ガイドレールに伝わるのを防止して、乗りかごにおける乗り心地をさらに良くすることができる。
また、本発明は、上述の改良されたエレベータ装置において、つり合いおもりに、複数の吊り車を設けたものである。これによって、サイズの大きな乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置であっても、サイズの大きなつり合いおもりを安定した姿勢で昇降させることができる。
発明を実施するための形態
本発明をより詳細に説述するために、添付の図面に従ってこれを説明する。
まず、図1〜図4にて、本発明の第1の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図1に示すように、エレベータ装置は、主として、乗員等が扉側7aから乗り込み昇降路1内を昇降する乗りかご7、昇降路1の背面側に設置されるとともに乗りかご7の昇降方向と相反する方向に昇降するつり合いおもり8、乗りかご7を一端側に懸架しつり合いおもり8を他端側に懸架する牽引ロープ13、駆動シーブ5とモータ部6とを備えて駆動シーブ5に牽引ロープ13を巻き掛けて牽引ロープ13を駆動する巻上機4、乗りかご7の昇降を案内する2つのかご用ガイドレール9、つり合いおもり8の昇降を案内する2つのおもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内のピット部2には、乗りかご7の荷重を受けるかご緩衝器台19、つり合いおもり8の荷重を受けるおもり緩衝器台20が、設置されている。
一方、昇降路1内の頂上部3には、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。詳しくは、巻上機4は、正面側(又は側面側)からみて、乗りかご7の昇降範囲の上限位置又はそれよりも高い位置に設置されている。
また、昇降路1内の頂上部3の支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。なお、昇降路1内における各面は、乗りかご7の扉側7aと対応する側を正面としたものである。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、乗りかご7からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するかご綱止め部17と、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の他端を固定するおもり綱止め部18とが、設置されている。ここで、かご綱止め部17は、支持台22を支持していないもう一方のかご用ガイドレール9に、支持部材を介在して設置されている。また、おもり綱止め部18は、支持台22を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。なお、この2つのかご吊り車11は、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過するように配置されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、2つのかご吊り車11を経由して、かご綱止め部17に向けてローピングされる。
また、つり合いおもり8の上面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が固設されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、おもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、巻上機4を昇降路1の頂上部3近傍に設置したために、水害による巻上機4の浸水を未然に防止することができる。さらに、巻上機4の駆動シーブ5から、直接に、乗りかご7のかご吊り車11と、つり合いおもり8のおもり吊り車12とに、牽引ロープ13がローピングされているので、牽引ロープ13の長さが短くなるとともに、返し車等の部材が不要となる。したがって、部品点数が少なく、コストの低いエレベータ装置を提供することができる。
図2は、図1に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図2に示すように、巻上機4は、図1のエレベータ装置を上面側(頂上部3の側である。)からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。ここで、乗りかご7の投影領域とは、同図における乗りかご7の範囲である。また、昇降路1内の背面1b及び側面1cは、乗りかご7の扉側7aを正面1aとしたものである。
また、巻上機4は、モータ部6が側面1c側に駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が昇降路1内の側面1cとほぼ直交するように設置されている。さらに、巻上機4が設置された支持台22も、巻上機4と同様に、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。このように、巻上機4は、乗りかご7と昇降路1の側面1cとの間口方向の隙間に配置できるように、回動中心軸方向に比較的薄く形成されている。
また、巻上機4の駆動シーブ5と、つり合いおもり8のおもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、巻上機4の駆動シーブ5と、乗りかご7の一方のかご吊り車11とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からかご吊り車11にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、乗りかご7の2つのかご吊り車11は、上面からみて、乗りかご7の対角に近い位置に配置されている。すなわち、乗りかご7の底面において、牽引ロープ13が乗りかご7の重心のほぼ真下を通過している。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、巻上機4が、かご用ガイドレール9から離れて設置されているので、かご用ガイドレール9へかかる荷重を低減することができ、乗りかご7及びつり合いおもり8の荷重によるかご用ガイドレール9の変形を未然に防止することができる。
図3は図1に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図であり、図4は図2に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図(図3の上面図)である。
図3、図4に示すように、巻上機4は、制振部材25を介在して、支持台22上に設置されている。ここで、制振部材25は、例えば、防振ゴム等で形成され、巻上機4から支持部材22に直接伝わる垂直方向(高さ方向)の振動エネルギを吸収する。また、支持台22には、駆動シーブ5の回動中心軸と平行する巻上機4の側面を支持する補助支持板24が、巻上機4の両側に制振部材24を介在して設けられている。ここで、制振部材24は、例えば、防振ゴム等で形成され、巻上機4の稼動により生じる両側面間方向(水平方向)の振動を吸収する。
なお、図4に示すように、かご用ガイドレール9は、着脱可能なクリップ部材9aにて、支持台22を支持しており、おもり用ガイドレール10は、着脱可能なクリップ部材10aにて、支持部材を支持している。
ここで述べたように、本第1の実施の形態で示したエレベータ装置は、昇降路1内の頂上部に設置した巻上機4の稼動により生じる振動を、効果的に吸収することができるので、かご用ガイドレール9を介して乗りかご7に伝わる振動を低減することができ、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、いわゆる2:1ローピングのエレベータ装置として動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、牽引ロープ13の移動量の半分の移動量にて、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第1の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、部品点数が比較的少なく簡易な構成であるために、低廉で、設置スペースが小さい、特に間口方向の設置スペースが小さいエレベータ装置を提供することができる。また、昇降路1の頂上部3近傍であって、かご用ガイドレール9から離れた位置に、巻上機4を設置したので、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形のない、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、巻上機4の稼動により生じる振動を効果的に低減するので、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
次に、図5、図6にて、本発明の第2の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図5は、本発明の第2の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。本第2の実施の形態は、巻上機4と乗りかご7との間にそらせ滑車28を設置した点が、前記第1の実施の形態と構成上大きく相違する。
図5に示すように、エレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、主として、乗りかご7、つり合いおもり8、牽引ロープ13、駆動シーブ5を備えた巻上機4、かご用ガイドレール9、おもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内の頂上部3には、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。詳しくは、巻上機4は、正面側からみて、乗りかご7の昇降範囲の上限位置又はそれよりも高い位置に設置されている。なお、巻上機4は、その両側を、巻上機4の水平方向の振動を吸収する制振部材を介在して、支持台22上に設置された補助支持板24によって支持されている。
また、昇降路1内の頂上部3の支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。
さらに、頂上部3の支持台22には、巻上機4の設置された位置よりもかご用ガイドレール9寄りに、そらせ滑車28が設置されている。このそらせ滑車28は、駆動シーブ5に巻き掛けられた牽引ロープ13を乗りかご7のかご吊り車11に向けて中継してローピングするものである。詳しくは、駆動シーブ5に巻き掛けられた牽引ロープ13は、そらせ滑車28に向けて垂直方向に対して斜めにローピングされる。そして、そらせ滑車28に巻き掛けられた牽引ロープ13は、そらせ滑車28で方向変換され、かご吊り車11に向けて垂直方向にローピングされる。そして、牽引ロープ13は、乗りかご7の底面を通ってかご綱止め部17に向けてローピングされて、かご綱止め部17にその端部を支持される。
図6は、図5に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図6に示すように、巻上機4は、図5のエレベータ装置を上面側からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。
また、巻上機4は、駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が側面1cとほぼ直交するように設置されている。そして、駆動シーブ5と、おもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、駆動シーブ5と、そらせ滑車28とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が平行となるように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からそらせ滑車28にかけて、牽引ロープ13は斜め方向にローピングされている。また、そらせ滑車28と、一方のかご吊り車11とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5からかご吊り車11にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、2つのかご吊り車11にローピングされた牽引ロープ13は、上面からみて、乗りかご7のほぼ重心位置を通過している。
ここで述べたように、本第2の実施の形態で示したエレベータ装置は、奥行き方向に長い乗りかご7に対しても、そらせ滑車28を用いることで、牽引ロープ13が乗りかご7の重心下部を確実に通るようにローピングすることができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、以下のように動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、そらせ滑車28を介して乗りかご7に伝えられるとともに、直接つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第2の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、前記第1の実施の形態と同様に、低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形が少なく、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、そらせ滑車28を用いることで、巻上機4から乗りかご7にかけての牽引ロープ13のローピングの自由度が向上するので、床面積の大きな乗りかご7に対してもその重心下部をローピングすることができる。これにより、乗りかご7は、バランス良く、かご用ガイドレール9に案内されながら昇降されるために、乗りかご7における乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。
次に、図7、図8にて、本発明の第3の実施の形態にかかるエレベータ装置の説明をする。図7は、本発明の第3の実施の形態にかかるエレベータ装置を示す概略斜視図である。本第3の実施の形態は、つり合いおもり8におもり吊り車12を複数設置した点が、前記第1の実施の形態と構成上大きく相違する。
図7に示すように、エレベータ装置は、前記第1の実施の形態と同様に、主として、乗りかご7、つり合いおもり8、牽引ロープ13、駆動シーブ5を備えた巻上機4、かご用ガイドレール9、おもり用ガイドレール10等で構成される。
ここで、昇降路1内の頂上部3には、前記各実施の形態と同様に、支持台22を介して、巻上機4が設置されている。この支持台22は、両端をそれぞれ、昇降路1の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレール9とおもり用ガイドレール10とに支持されている。
さらに、昇降路1内の頂上部3には、つり合いおもり8からローピングされた牽引ロープ13の一端を固定するおもり綱止め部18が、設置されている。ここで、おもり綱止め部18は、支持台22を支持していないもう一方のおもり用ガイドレール10に、支持部材を介在して設置されている。
他方、乗りかご7の底面部には、前記各実施の形態と同様に、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛ける2つのかご吊り車11が固設されている。
また、つり合いおもり8の上面部には、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13を巻き掛けるおもり吊り車12が2つ固設されている。そして、駆動シーブ5からローピングされた牽引ロープ13は、2つのおもり吊り車12を経由して、おもり綱止め部18に向けてローピングされる。
図8は、図7に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図8に示すように、巻上機4は、図7のエレベータ装置を上面側からみて、昇降路1内の側面1c側であって背面1b側寄りに、乗りかご7の投影領域を外れて設置されている。
また、巻上機4は、駆動シーブ5が乗りかご7側になるように設置されるとともに、駆動シーブ5の回動中心軸が側面1cとほぼ直交するように設置されている。そして、駆動シーブ5と、一方のおもり吊り車12とは、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面が交差するように配置されている。すなわち、駆動シーブ5から一方のおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13が垂直方向にローピングされている。また、つり合いおもり8において、2つのおもり吊り車12は、上面からみて、双方の牽引ロープ13が巻き掛けられている面がほぼ平行となるように配置されている。すなわち、一方のおもり吊り車12から他方のおもり吊り車12にかけて、牽引ロープ13は水平方向にローピングされている。
ここで述べたように、本第3の実施の形態で示したエレベータ装置は、2つのおもり用ガイドレール10間の距離方向のサイズが大きいつり合いおもり8を用いた場合であっても、複数のおもり吊り車12をつり合いおもり8に設置して、そこに牽引ロープ13をローピングすることで、つり合いおもり8をバランス良く吊り上げることができる。
以上のように構成されたエレベータ装置は、前記各実施の形態と同様に、以下のように動作することになる。すなわち、巻上機4が駆動されると、駆動シーブ5が所定の方向に回転して、トラクションにより牽引ロープ13が移動する。この牽引ロープ13の移動は、乗りかご7、つり合いおもり8に伝えられる。これにより、乗りかご7とつり合いおもり8とは、それぞれ相反する方向に昇降することになる。
以上説明したように、本第3の実施の形態にかかるエレベータ装置によれば、前記第1の実施の形態と同様に、低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障が少なく、かご用ガイドレール9の変形が少なく、信頼性が高く乗り心地の良いエレベータ装置を提供することができる。さらには、複数のおもり吊り車12を用いることで、大きなサイズの重量のあるつり合いおもり8に対しても、バランスの良い昇降が可能なエレベータ装置を提供することができる。
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。また、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機を、昇降路内の頂上部近傍に設置するとともに、上面側からみて昇降路内の側面側かつ背面側寄りに、乗りかごと干渉しないように設置したものである。これによって、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、かご用ガイドレールの変形が少ない、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、昇降路内の一方の側面側に設置されたかご用ガイドレールとおもり用ガイドレールとに支持された支持台上に、駆動シーブの回転面が昇降路側面とほぼ平行になるように、巻上機を設置したものである。これによって、部品点数が比較的少なく低廉で、設置スペースが小さく、水害による故障のない、かご用ガイドレールの変形が少ない、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機から乗りかごに向けてローピングされる牽引ロープを方向変換して中継するそらせ滑車を、支持台に設置したものである。これによって、乗りかごの重心下部を確実にローピングすることができて、乗りかごにおける乗り心地が良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されて床面積の大きな乗りかごを備えたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、制振部材を介在して、巻上機を支持台に支持したものである。これによって、巻上機からかご用ガイドレールに伝わる振動が軽減されて、乗りかごにおける乗り心地がさらに良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、巻上機の両側面部を、制振部材を介在して、補助支持板にて支持したものである。これによって、巻上機の水平方向の振動がかご用ガイドレールに伝わらずに、乗りかごにおける乗り心地がさらに良い、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
また、本発明にかかるエレベータ装置は、つり合いおもりに、複数の吊り車を設けたものである。これによって、大きなサイズの乗りかごに対応した大きなサイズの重量のあるつり合いおもりを安定した姿勢で昇降させる、乗りかごとつり合いおもりとが奥行き方向に配列されたエレベータ装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
図1は、この発明にかかる好ましい第1のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図2は、図1に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図3は、図1に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図である。
図4は、図2に示すエレベータ装置における巻上機近傍の部分拡大図である。
図5は、この発明にかかる好ましい第2のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図6は、図5に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図7は、この発明にかかる好ましい第3のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
図8は、図7に示すエレベータ装置の概略上面図である。
図9は、既知のエレベータ装置を示す概略斜視図である。
Claims (6)
- 複数のかご用ガイドレールに案内されて昇降路内を昇降する乗りかごと、
複数のおもり用ガイドレールに案内されて、上記乗りかごの扉側を正面側とした上記昇降路内の背面側を昇降するつり合いおもりと、
上記昇降路内に設置されるとともに、上記乗りかごを一端側に懸架し上記つり合いおもりを他端側に懸架する牽引ロープの一部を回動可能な駆動シーブに巻き掛けて上記駆動シーブの回動により上記牽引ロープを駆動して上記乗りかごと上記つり合いおもりとを相反方向に昇降する巻上機とを備えたエレベータ装置であって、
上記巻上機は、正面側からみて上記乗りかごの昇降範囲の上限位置又はそれよりも高い位置に設置されて、上面側からみて上記昇降路内の側面側であって背面側寄りに上記乗りかごの投影領域を外れて設置されたことを特徴とするエレベータ装置。 - 上記複数のかご用ガイドレールのうち1つのかご用ガイドレールと、上記複数のおもり用ガイドレールのうち1つのおもり用ガイドレールとは、上記昇降路内の側面側に設置され、
上記巻上機は、上記昇降路内の側面側に設置された上記かご用ガイドレール及び上記おもり用ガイドレールに支持された支持台に設置されるとともに、上記駆動シーブにおける回動中心軸が上記昇降路内の側面とほぼ直交するように設置されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のエレベータ装置。 - 上記支持台は、上記巻上機の上記駆動シーブに巻き掛けられた上記牽引ロープを上記乗りかごに向けて中継してローピングするそらせ滑車をさらに設置したことを特徴とする請求の範囲第2項に記載のエレベータ装置。
- 上記巻上機は、上記巻上機の稼動により生じる振動を吸収する制振部材を介在して上記支持台に設置したことを特徴とする請求の範囲第2項又は第3項に記載のエレベータ装置。
- 上記支持台は、上記駆動シーブの回動中心軸と平行する上記巻上機の両側面を支持する補助支持板を備え、
上記補助支持板は、上記巻上機の稼動により生じる両側面間方向の振動を吸収する制振部材を介在して上記巻上機を支持したことを特徴とする請求の範囲第4項に記載のエレベータ装置。 - 上記つり合いおもりは、上記巻上機の上記駆動シーブからローピングされた上記牽引ロープを巻き掛ける吊り滑車を複数備えたことを特徴とする請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載のエレベータ装置。
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