JPWO2002063693A1 - カーボンナノチューブ電子素子および電子源 - Google Patents

カーボンナノチューブ電子素子および電子源 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2002063693A1
JPWO2002063693A1 JP2002563538A JP2002563538A JPWO2002063693A1 JP WO2002063693 A1 JPWO2002063693 A1 JP WO2002063693A1 JP 2002563538 A JP2002563538 A JP 2002563538A JP 2002563538 A JP2002563538 A JP 2002563538A JP WO2002063693 A1 JPWO2002063693 A1 JP WO2002063693A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
walled carbon
carbon nanotube
electrode
electronic device
carbon nanotubes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002563538A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4512176B2 (ja
Inventor
富博 橋詰
富博 橋詰
雅義 石橋
雅義 石橋
美登里 加藤
美登里 加藤
誠嗣 平家
誠嗣 平家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2002063693A1 publication Critical patent/JPWO2002063693A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4512176B2 publication Critical patent/JP4512176B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/304Field-emissive cathodes
    • H01J1/3048Distributed particle emitters
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having a potential-jump barrier or a surface barrier
    • H10K10/701Organic molecular electronic devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/20Carbon compounds, e.g. carbon nanotubes or fullerenes
    • H10K85/221Carbon nanotubes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/30Cold cathodes
    • H01J2201/304Field emission cathodes
    • H01J2201/30446Field emission cathodes characterised by the emitter material
    • H01J2201/30453Carbon types
    • H01J2201/30469Carbon nanotubes (CNTs)

Abstract

多層カーボンナノチューブを構成要素とする電子素子および電子源において、多層カーボンナノチューブの同軸入れ子状または渦巻き状に配置されている個々の円筒状グラフェンシートのうちその多数の円筒状グラフェンシートに電気的に接続されるように電極を構成する。理想的には、その電極は、全ての円筒状グラフェンシートに電気的に接続される。さらに、電極と円筒状グラフェンシート間の接触抵抗を減少するために、電極を構成する直前にカーボンナノチューブを切削し、または、電極と円筒状グラフェンシート間の不純物の除去を行い、かつ、炭素原子と強い化学結合をする金属を用いて電極を形成する。これにより、多層カーボンナノチューブ−電極間の接触抵抗および多層カーボンナノチューブの電気抵抗を減少できる。

Description

技術分野
本発明はカーボンナノチューブを用いた電子素子および電子源に係り、特にカーボンナノチューブと電極間の接触抵抗およびカーボンナノチューブの電気抵抗を低減できる電極形成手法およびそれを用いた電子素子および電子源に関する。
背景技術
半導体エレクトロニクス産業は、極微細加工技術を基礎にして、半導体電子素子の動作速度向上・高度集積化・低消費電力化を達成し、高度な発展を遂げてきた。半導体エレクトロニクス産業のさらなる発展を支えるために、半導体電子素子のさらなる極微細化が望まれている。近年発見されたカーボンナノチューブは、従来のカーボンファイバーとは異なり、直径が100−200nm以下(典型的には1−50nm)のチューブ状の材料で、その固有の形状により極微細電子素子および電子源への応用が期待されている。
炭素原子が共有結合することによって形成された蜂の巣状の平面網目ネットワークとして、単原子層のグラファイトシート(グラフェンシート)が存在するが、カーボンナノチューブは、このグラフェンシートを切り抜いて継ぎ目が分からないように円筒状に丸めた構造を基本とする高分子である。この円筒状グラフェンシート1本からなるカーボンナノチューブを単層カーボンナノチューブ(SWNT:single−walled carbon nanotube)と呼び、複数個の円筒状グラフェンシートが同軸入れ子状に配置したもの(MWNT:multi−walled carbon nanotube)(Nature354巻の56頁(1991年)(飯島))あるいは1枚の円筒状グラフェンシートが渦巻状になって多層構造を持つもの(Journal of Applied Physics31巻の238頁(1960年)(Bacon))をここでは多層カーボンナノチューブと呼ぶ。
Applied Physics Letters60巻の2204頁(1992年)(齋藤(理)ら(I))の理論解析で明らかにされているように、単層カーボンナノチューブの電子状態(電気的な特性)は、その直径と巻き方(カイラリティー)により特徴付けられ、1/3は金属的な電子状態を持ち、残りの2/3は半導体的な電子状態を持つ。そして、単層カーボンナノチューブの製法を選ぶことにより、金属的なまたは半導体的なカーボンナノチューブのうちどちらか一方を選択的に作成する製法は、現在までに、未だ知られていない。
多層カーボンナノチューブの層間距離は、グラファイト結晶の層間距離と比べて2−3%ほど広いに過ぎず、0.34−0.35nmである。多層カーボンナノチューブの層間は、グラファイト結晶の場合と同様に、ファンデルワールスカによる弱い相互作用により結合しているため、Journal of Applied Physics73巻の494頁(1993年)(齋藤(理)ら(II))で理論的に解析されているように、多層カーボンナノチューブの層間における電子状態の影響は比較的小さく、多層カーボンナノチューブの各層の電気的な性質(金属的か半導体的か)は、各層の固有の性質が保持される。また、多層カーボンナノチューブの各層の円筒状グラフェンシートにおいてカーボンナノチューブの巻き方(カイラリティー)にも相関が無いことが分かっていて、結局、多層カーボンナノチューブは、金属的な単層カーボンナノチューブ(確率1/3)と半導体的な単層カーボンナノチューブ(確率2/3)が、ランダムに同軸入れ子状に配置していると考えられている。
カーボンナノチューブの製法としては、グラファイトにレーザーを照射して蒸発させる方法や炭素電極で放電を起こす方法が従来用いられてきたが、最近では、炭化水素ガスなどの炭素を含む原料ガスを、高温にした触媒金属表面で反応させる化学気相成長法や、さらに、微小な金属微粒子を触媒として用いて原料ガスなどの気体の中に浮遊させた状態でカーボンナノチューブを成長させる方法等が開発されて、カーボンナノチューブの単位時間当たりの収量が増え、また、製造コストの改善がされている。
近年になり、カーボンナノチューブを電子素子および電子源へ応用した場合における、重要な基本特性がいくつか報告されている。そのうちいくつかの例を挙げると、電子素子については、Nature386巻の474頁(1997年)(Tansら(I))およびScience275巻の1922頁(1997年)(Bockrathら)において、単電子輸送現象の典型的な特性であるクーロンブロッケイドが報告されていて、単電子トランジスタへの応用が期待されている。また、Nature393巻の49頁(1998年)(Tansら(II))では、酸化シリコン薄膜により隔てられたシリコンバックゲート電極に印可する電圧により、2個のプラチナ電極間に配置した単層カーボンナノチューブの電圧−電流特性を制御する、電界効果トランジスタ(FET:field effect transistor)特性を報告している。Nature401巻の572頁(1999年)(Tsukagoshiら)では、両端にコバルト電極を蒸着した多層カーボンナノチューブにおいて、コヒーレントな電子スピン輸送現象が起こりトンネル磁気抵抗(TMR:tunneling magneto resistance)と同様の電気抵抗−磁場特性が報告されている。電子源については、Science269巻の1550頁(1994年)(Rinzlerら)では、多層カーボンナノチューブからの電界放出が報告され、Japanese Journal of Applied Physics37巻のL346頁(1998年)(齋藤(弥)ら)により、カーボンナノチューブ電界放出型電子源を備えた電子表示管の試作が報告されている。
これら、広範な応用が期待されるカーボンナノチューブであるにもかかわらず、一部の電子表示管を除いては、カーボンナノチューブの電子素子および電子源への応用は、実際の製品に実用化される段階には至っていない。その原因としては、Journal of Physical Chemistry B103巻の11246頁(1999年)(Daiら)で解説されているように、カーボンナノチューブの単層の電気抵抗が理論的には量子化コンダクタンス12.9kΩの半分の6.5kΩと期待されるのに対して、実験で観測される単層のカーボンナノチューブの電気抵抗が、最小でも数十〜数百kΩであり、また、報告されている電気抵抗値もまちまちである点が最も重要である。
電気抵抗を増加させ、また、電気抵抗値をばらつかせている原因は、(1)カーボンナノチューブと電極間の接触不良により接触抵抗が大きく、また、その抵抗値もまちまちである、(2)通常の電極形成においては電極金属とカーボンナノチューブ最外層が接触するが、最外層の円筒状グラフェンシートでは、大気との反応やカーボンナノチューブの作製・精製中の反応により、炭素原子がぬけている欠陥や酸素等の原子が吸着している欠陥が存在して、電気抵抗値が影響される等である。さらに、単層のカーボンナノチューブの理想的な電気抵抗である6.5kΩでも、電子素子および電子源への応用は容易でないし、接触抵抗や欠陥の存在により電気抵抗はさらに増加すると考えられる。
発明の開示
本発明では、上記の課題を解決するための手段として、多層カーボンナノチューブを構成要素とする電子素子および電子源において、多層カーボンナノチューブの同軸入れ子状に配置している個々の円筒状グラフェンシートのうちその多数の円筒状グラフェンシートに電気的に接続されるように電極を構成する。理想的には、その電極は、全ての円筒状グラフェンシートに電気的に接続される。さらに、電極と円筒状グラフェンシート間の接触抵抗を減少するために、電極を構成する直前にカーボンナノチューブを切削し、または、電極と円筒状グラフェンシート間の不純物の除去を行い、かつ、炭素原子と強い化学結合をする金属を用いて電極を形成する。
例えば、直径が50nmで最内層の円筒状グラフェンシートの直径が10nmの多層カーボンナノチューブの場合、電極が全ての円筒状グラフェンシートに電気的に接続されると、約50層の円筒状グラフェンシートが入れ子状に配置しているため、多層カーボンナノチューブの電気抵抗は従来の電極形成方法と比べて約1/50に減少する。また、金属的な円筒状グラフェンシート(確率1/3)と半導体的な円筒状グラフェンシート(確率2/3)が電気回路的に並列に配置されるため、個々の多層カーボンナノチューブの特性におけるばらつきが緩和される。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
本発明の第1の実施例は、第1図に斜視図で示すように、多層カーボンナノチューブの同軸入れ子状に配置している個々の円筒状グラフェンシートのうちその多数の円筒状グラフェンシートに電気的に接続されるように、多層カーボンナノチューブの電極との接続部を半径方向に直径の半分だけ切り欠いた構成としたものである。
実施例1では、多層カーボンナノチューブ1は、半導体製造に用いられる加工プロセスを用いて、反応性イオンエッチング等によりその両端部を直径方向に約半分が取り除かれる。その後、両端部にチタン等の金属により電極2および電極3を形成し、各電極が多層カーボンナノチューブ1の切り欠かれた部分で全ての層と接触することができる構造としたものである。第1図に示す実施例1の構成は、後述する2端子および3端子電子素子の基本構成となる。
実施例1の接続構造の特徴は、多層カーボンナノチューブの同軸入れ子状に配置している個々の円筒状グラフェンシートのうちその多数の円筒状グラフェンシートに電気的に接続されるように電極が形成されている点で、電極と多層カーボンナノチューブ間の接触抵抗は、単に多層カーボンナノチューブの外側から電極金属を堆積した構造の場合と比べて、円筒状グラフェンシートの枚数分の一程度に減少する。例えば、直径が50nmで最内層の円筒状グラフェンシートの直径が10nmの多層カーボンナノチューブの場合、約50層の円筒状グラフェンシートが電極に接触することになる。
堆積する電極金属は、チタン等の炭素と強く化学結合をする金属が適していて、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、モリブデン、タングステン、スカンジウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、タンタルはこれに含まれる。さらに、電極と多層カーボンナノチューブ間の接触抵抗を減少させるためには、反応性イオンエッチング等で多層カーボンナノチューブの一部を取り除いた後、酸素等の不純物原子が炭素の未結合ボンドに吸着しないようなプロセスを選ぶことが重要である。そのために、電極金属を堆積する直前に、イオンシャワー等により、電極形成部を清浄化することも有効である。また、電流を担う多層カーボンナノチューブの電気抵抗は、単に多層カーボンナノチューブの外側から電極金属を堆積した場合と比べて、円筒状グラフェンシートの枚数分の一程度に減少する。また、金属的な円筒状グラフェンシート(確率1/3)と半導体的な円筒状グラフェンシート(確率2/3)が電気回路的に並列に配置されるため、個々の多層カーボンナノチューブの特性におけるばらつきが緩和される。
上述の説明では、複数個の円筒状グラフェンシートが同軸入れ子状に配置された多層構造を持つ多層カーボンナノチューブについて説明したが、渦巻状の多層構造を持つ多層カーボンナノチューブについても電極と多層カーボンナノチューブの接触抵抗が低減できるという点では同じ効果を得ることができる。以下、いずれの実施例においても同様である。
(実施例2)
本発明の第2の実施例は、第2図に斜視図で示すように、実施例1で記述した接続構造の変形の構成を示すもので、多層カーボンナノチューブ1は、半導体製造に用いられる加工プロセスを用いて、反応性イオンエッチング等によりその両端の直径方向に全部を取り除かれ清浄面を露出される。その後、チタン等の金属により電極5および電極6をその清浄面と接触するように形成する。
実施例1においては、電極2および電極3と円筒状グラフェンシートが多層カーボンナノチューブ1の長軸と直交方向に接触するのに対して、実施例2においては、電極5および電極6と円筒状グラフェンシートが多層カーボンナノチューブ4の長軸方向の面で接触することを特徴とする。
(実施例3)
本発明の第3の実施例は、第3図に斜視図で示すように、多層カーボンナノチューブ1の一端では、同軸入れ子状に配置している個々の円筒状グラフェンシートのうち一層または少数の円筒状グラフェンシートに電気的に接続されるように構成した接続構造である。実施例3でも、多層カーボンナノチューブ1は、半導体製造に用いられる加工プロセスを用いて、最外層から順に円筒状グラフェンシートを希望する層数だけ取り除かれ、その後、チタン等の金属により電極8を形成する。電極9は実施例1と同様に形成される。第3図では、一例として、5層の円筒状グラフェンシートからなる多層カーボンナノチューブにおいて、最外層から数えて第3層目の円筒状グラフェンシートに電極8を形成した接続構造である。
実施例3においては、多層カーボンナノチューブ7の最外層でない円筒状グラフェンシートを電子素子および電子源に用いることにより、炭素原子がぬけている欠陥や酸素等の原子が吸着している欠陥が少なく、理想値に近い電気抵抗値が実現されることを特徴とする。また、円筒状グラフェンシートの複数層に電極を形成して、同軸ケーブルのような構成をとることもできる。
第4図および第5図は第15図に示す電子源の実施例を除く全ての実施例の場合の接続構造形成プロセスにおいて出発点となるステップを説明する模式図である。以下、具体的な構造図面を参照しながら説明するが、図を簡略化する意味で、断面を意味するハッチングの表示は、それがある方が分かりやすいときのみつけるものとして、無くても分かるときは省略する。
第4図(a)は本発明の多層カーボンナノチューブと電極の接続構造が形成されるべき基板100上に多数の多層カーボンナノチューブ13が配列した状態を模式的に示すもので、微小領域110に着目して拡大して示す。第4図(b)はこれらの多数の多層カーボンナノチューブ13の内、破線で囲って示す多層カーボンナノチューブの一つに着目して多層カーボンナノチューブ13の長さ方向に沿った断面で見た断面構造を示す図である。
基板100はシリコン基板10に膜厚100nmの窒化珪素薄膜11を堆積して表面を絶縁体にした構造とされる。多層カーボンナノチューブをエチルアルコール内に分散させた溶液を基板100上に滴下あるいは噴霧して、溶媒を乾燥させることにより多層カーボンナノチューブ13を基板100の上にのせる。ここでは、多層カーボンナノチューブ13の直径は50nmであるものとする。
この結果、第4図(b)に示すように、基板100の窒化珪素薄膜11表面に多層カーボンナノチューブ13を乗せた構造が第4図(a)に示すように、基板100上にランダムに形成される。
第5図(a)−(e)は、第4図で説明した構成の基板を基礎として実施例1の接続構造を形成するプロセスを説明する図であり、左側に平面図を、右側にこれに対応する多層カーボンナノチューブ13の長さ方向に沿った断面で見た断面構造を示す。いずれも一つの多層カーボンナノチューブ13に着目した図である。また、各種の膜の膜厚の値の例と図の表現とは対応していない。
まず、第5図(a)に示すように、多層カーボンナノチューブ13をのせた基板100に膜厚10nmのガラス薄膜14と膜厚5nmのチタン薄膜15を蒸着した後、膜厚50nmのレジスト膜16を回転塗布法で形成する。第5図(a)の平面図では、多層カーボンナノチューブ13を破線で示す。
レジスト膜16を形成後、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブ顕微鏡で基板100を検査して、本発明の接続構造が形成可能な多層カーボンナノチューブ13を探す。すなわち、第4図(a)を参照して明なように、あまりに密に、あるいは、重なっているほど近接した状態で多層カーボンナノチューブ13が分布している部分では、形成した電極が接触してしまう可能性があるから、第4図(a)に鎖線で囲って示すように周辺に余裕のある多層カーボンナノチューブ13を選択する。この選択された多層カーボンナノチューブ13の位置は図示しないコンピュータに記憶させて次のステップのリソグラフィで使用する。
次に、第5図(b)に示すように、選択された多層カーボンナノチューブ13の位置データを基礎に、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーで多層カーボンナノチューブ13の電極を付けるべき両端部分がレジストパターンから露出するようにレジスト膜16を露光して、レジストパターンを形成する。レジストパターン形成後、フッ化水素酸でチタン薄膜15およびガラス薄膜14をエッチングした後、レジスト膜16を除去して不要部分を除去する。ここで、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーとはApplied Physics Letters61巻の2293頁(1992年)(Majumderら)およびJournal of Vacuum Science and Technology B15巻の1811頁(1997年)(Wilderら)に記載されているように、原子間力顕微鏡用の微小カンチレバー付き探針を用い探針−基板間に電圧を印加し、探針直下のレジスト膜に電流を流すことによりレジストにパターンを作製する方法である。この方法ではレジスト表面に現れた試料表面の凹凸をナノメートルレベルで観察し、任意の位置にパターンを作製することができる。そのため、多層カーボンナノチューブ13によるレジスト膜16表面に現れた凹凸を観察して、多層カーボンナノチューブ13の位置を求め,多層カーボンナノチューブ13の任意の位置にレジストパターンを作製することができる。
次に、第5図(c)に示すように、酸素を用いた反応性イオンエッチングにより多層カーボンナノチューブ13を直径の半分である25nmまで取り除く。その後、再び、同様のプロセスで残っていたチタン薄膜15およびガラス薄膜14を完全に除去する。
次に、第5図(d)に示すように、両端を削られた多層カーボンナノチューブ13に、膜厚10nmのチタン薄膜17と膜厚50nmのレジスト膜18を積層する。次いで、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、多層カーボンナノチューブ13の削った両端部分を覆いそれぞれが分離している形のレジストパターンを作製する。レジストパターン作成後、フッ化水素酸を用いてエッチングする。
第5図(e)に示すように、その後、レジスト膜18を除去することにより、チタン電極2、3として残すべき膜厚10nmのチタン薄膜17以外の部分を露出させることが出来る。
先にも述べたように、第5図で説明したプロセスの主要部は他の実施例の接続構造においても基礎となるものとして用いられる。
第6図(a)〜(d)は他の接続構造形成プロセスの要点を示した工程図である。この例では、第5図(b)で説明した構造が出発点となる。これを第6図(a)に示す。
次に、第6図(b)に示すように、膜厚20nmのチタン薄膜26を試料表面の全体に積層する。この状態では、レジスト膜16と多層カーボンナノチューブ13とはチタン薄膜26に覆われるので、平面図では破線で示される。
次に、第6図(c)に示すように、全体を800−1000℃に加熱し、加熱することにより多層カーボンナノチューブ13とチタン薄膜26の接触している部分で化学反応を起こさせ、炭化チタン27を生成させる。
次に、第6図(d)に示すように、フッ化水素酸と有機溶媒を用いて表面のチタン薄膜26、チタン薄膜15、ガラス薄膜14を除去する。さらに硝酸で、多層カーボンナノチューブ13の両端の炭化チタン27を溶解、除去することにより多層カーボンナノチューブ13の両端を削った構造が得られる。第6図(d)に示す構造は第5図(c)に示す構造と同じである。
その後、図示は省略するが、第5図の形成プロセスと同様にして多層カーボンナノチューブ13の内部の円筒状グラフェンシートに接触したチタン電極を得ることができる。
(実施例4)
本発明の第4の実施例を第7図および第8図を参照して説明する。実施例4は実施例1から実施例3で記述した接続構造を応用した多層カーボンナノチューブ−電界効果トランジスタ(FET:field effect transistor)である。この例では、第5図(e)で説明した構造がそのまま多層カーボンナノチューブ−電界効果トランジスタとして利用される。これを第7図に示す。第7図では、構造は5図(e)で説明した構造と同じであるが、シリコン基板10に代えてドープしたシリコン基板28を用いる点においてのみ異なる。
第7図に示す多層カーボンナノチューブ−FETの構成では、第5図に示す二つのチタン電極17をソース電極32およびドレイン電極33として利用する。ドープしたシリコン基板28はゲート電極として利用する。この構成によれば、ソース電極32とドレイン電極33間の電流−電圧特性をシリコン基板28に印加するゲート電圧で制御することができ、FET特性を示す。この実施例の場合、ドープしたシリコン基板28を個々の多層カーボンナノチューブ−FETに共通のものとすると、独立に制御することができない。したがって、シリコン基板28は個々の多層カーボンナノチューブ−FETを独立に制御することができるように、電気的に分離されたものとすることが必要となる。
第8図に多層カーボンナノチューブ−電界効果トランジスタの他の例を示す。この例では、第5図(e)で説明した構造を多層カーボンナノチューブ−電界効果トランジスタの出発点として利用する。
第8図(a)は、第5図(e)で説明した構造と同じである。窒化珪素薄膜11上に配列された多層カーボンナノチューブ13の両端にチタン電極17が形成されている。
第8図(b)に示すように、この上に、膜厚5−10nmのガラス薄膜39を堆積させる。したがって、多層カーボンナノチューブ13および両端のチタン電極17は破線で示される。
次に、第8図(c)に示すように、ガラス薄膜39上に金属薄膜とレジスト膜を堆積させた後原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、両端のチタン電極17の最上面の領域部分を残すようにレジストパターンを作製し、レジストパターン作成後、フッ化水素酸を用いてエッチングし、レジストを除去することにより、両端のチタン電極17の最上面に対応する部分のみにガラス薄膜39を残すことができる。
次に、第8図(d)に示すように、第8図(c)に示す構造に対してゲート電極として利用するための電極材料薄膜40を形成してその上にレジスト膜を堆積させた後、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、電極40に対応する部分を残すようにレジストパターンを作製し、レジストパターン作成後、フッ化水素酸を用いてエッチングし、レジストを除去することにより、電極40に対応する部分を残すことができる。
両端のチタン電極17をソース電極37およびドレイン電極38として、この間の電流−電圧特性をゲート電極40に印加する電圧で制御することができ、FET特性を示す。
(実施例5)
本発明の第5の実施例を第9図を参照して説明する。実施例5は実施例1から実施例3で記述した接続構造を応用した多層カーボンナノチューブ−トンネル磁気抵抗素子(TMR素子)であり、多層カーボンナノチューブにおいて、コヒーレントな電子スピン輸送現象が起こりトンネル磁気抵抗(TMR:tunneling magneto resistance)と同様の電気抵抗−磁場特性が現れることを利用している。
この例では、第5図(e)で説明した構造がそのまま多層カーボンナノチューブ−トンネル磁気抵抗効果素子として利用される。これを第9図に示す。第9図では、構造は5図(e)で説明した構造と同じであるがチタン電極17に代えて電導電子のスピンが偏極している磁性金属を堆積することにより電極45および電極46を形成する点において異なる。電導電子のスピンが偏極している磁性金属としては鉄、ニッケル、コバルト等やそれらの合金は、偏極率が40−50%の磁性金属が材料として適している。また、マンガン系ペロブスカイト(La1−xMnO,0.2<x<0.5:AはSr,Ca,Ba等)は、偏極率が最大で100%になる磁性金属で、電極45および電極46の材料として適している。これらの磁性金属は、多層カーボンナノチューブの炭素と強く化学結合するとは限らないので、実施例1で記述したチタン等の炭素と強く化学結合をする金属を単原子層〜数原子層堆積してから上記磁性金属を堆積することにより、電極45および電極46と多層カーボンナノチューブ13間の接触抵抗を減少できる。
実施例5の多層カーボンナノチューブ−TMR素子では、電極45と電極46の磁化方向が反平行であるか平行であるかによって電極45−電極46間の電気抵抗が増減する現象を用いる。電極45および電極46の磁化方向を反転させるためには、電極45および電極46に磁場を印加する。電極45および電極46では、その構造、材質、結晶粒の大きさ等を変えることにより、磁化方向を反転させるために必要な磁場の大きさを変えることができる。電極45と電極46の磁化方向が最初は平行である場合を考えると、電極45および電極46に印加する磁場が増加するに従い、電極45または電極46のどちらか一方の磁化方向が反転して電極45−電極46間の電気抵抗が増加する。さらに大きな磁場を印加すると、反転しないで残っていた電極45または電極46の磁化方向が反転するため、電極45と電極46の磁化方向が再び平行になり電極45−電極46間の電気抵抗は最初の値まで減少する。印加する磁場を逆転させて零から増加すると、上記の電極45−電極46間の電気抵抗変化が再現する。
実施例5の多層カーボンナノチューブ−TMR素子は、印加する磁場の大きさにより電極45−電極46間の電気抵抗の変化を生じるので、磁気テープや磁気ディスクなどの読み出しヘッドにおける磁気検出に応用できる。また、第9図に示す多層カーボンナノチューブ−TMR素子を、第4図(a)に示すように、二次元的に多数配列された多層カーボンナノチューブ13によって構成し、この多層カーボンナノチューブ−TMR素子の層の上に絶縁層を形成して個々の多層カーボンナノチューブ−TMR素子の近傍で互いに直交するワード線およびビット線を配置して、ワード線およびビット線により多層カーボンナノチューブ−TMR素子に磁場を印加する構成とすれば、磁場を用いたランダムアクセスメモリー(MRAM)として利用できる。
(実施例6)
本発明の第6の実施例を第10図を参照して説明する。実施例6は実施例1から実施例3で記述した接続構造を応用した多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタであり、磁性金属から多層カーボンナノチューブにスピン偏極した電子が注入され、コヒーレントな電子スピン輸送現象が起こることを利用している。この例では、第9図で説明した構造を多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタの出発点として利用する。
第10図(a)に示すように、第9図で説明した構造の上に、アルミ薄膜層Alを形成してレジスト膜49を堆積させる。
次に、第10図(b)に示すように、レジスト膜49に対して、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより多層カーボンナノチューブ13の中央部に第3電極であるベース電極53を形成するため、このベース電極53の形成部分50のレジストのみを除去できるようにレジストパターンを作製する。レジストパターン作成後、有機溶媒を用いてエッチングし、この部分50のレジストのみを除去し、次いで、この部分のアルミ薄膜層Alをアルカリ溶液を用いて除去する。
次に、第10図(c)に示すように、残りのレジスト膜49を除去し、アルミ薄膜層Alに形成した除去部分50を利用して、さらに、ベース電極53を形成するために多層カーボンナノチューブ13の中央部を酸素を用いた反応性イオンエッチングにより取り除く。次いで、中央部を切り欠かれた多層カーボンナノチューブ13とアルミ薄膜層Alの切り欠き部50にベース電極53とするための電極材料を堆積する。この電極材料は実施例1で述べたチタン等の炭素と強く化学結合をする金属が適している。その後、アルミ薄膜層Alをアルカリ溶液を用いて除去することにより磁性金属電極45,46およびベース電極53を露出させる。なお、ここでは磁性金属電極45,46はエミッタ電極51およびコレクタ電極52と表されている。
第11図は多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタの動作を説明する模式図である。エミッタ電極51、コレクタ電極52およびベース電極53は、直流電源Vを通して回路を形成している。多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタでは、磁性金属で形成されたエミッタ電極51とコレクタ電極52の磁化方向が平行であるか反平行であるかによってコレクタ電極52に流れるコレクタ電流Iが反転する。すなわち、エミッタ電極51とコレクタ電極52の磁化方向が平行である場合は、エミッタ電極51に流れ込むエミッタ電流Iのほとんどすべてがコレクタ電極52から流れ出し、コレクタ電流Iの方向は第8図(b)のコレクタ電流Iの矢印の方向である。一方、エミッタ電極51とコレクタ電極52の磁化方向が反平行である場合は、エミッタ電極51に流れ込むエミッタ電流Iはほとんどコレクタ電極52からは流れ出ず、逆にコレクタ電極52に電流が流れ込み、コレクタ電流Iの方向は第11図のコレクタ電流Iの矢印と逆の方向になる。エミッタ電極51およびコレクタ電極52の磁化方向を反転させるためには、実施例5と同様に、エミッタ電極51およびコレクタ電極52に磁場を印加する。
第10図の多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタにおいて、電流を感知する電子素子、または、負荷抵抗をコレクタ電極52とベース電極53の間に挿入することによりコレクタ電流Iを測定するか、または符号を判定することにより、多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタに印加されている磁場の大きさや方向が判断できるので、磁気テープや磁気ディスクなどの読み出しヘッドにおける磁気検出に応用できる。また、第10図の多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタを二次元的に多数配列し、個々の多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタの近傍で互いに直交するワード線およびビット線等を配置して、ワード線およびビット線等により多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタに磁場を印加する構成により、磁場を用いた情報記憶素子、電流増幅素子、論理素子等に応用できる。
(実施例7)
本発明の第7の実施例を第12図を参照して説明する。実施例7は実施例1から実施例3で記述した接続構造を応用した多層カーボンナノチューブ−単電子トランジスタ(SETT:single−electron−tunneling transistor)である。この例では、第10図(b)で説明した構造を多層カーボンナノチューブ−スピントランジスタの出発点として利用する。
第12図(a)は、第10図(b)で説明した構造と同じである。窒化珪素薄膜11上に配列された多層カーボンナノチューブ13の両端にチタン電極17が形成されている。
次に、第12図(b)に示すように、レジスト膜49に対して、原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、多層カーボンナノチューブ13の中央部に分離独立された量子ドット62を形成するため、この量子ドット62の形成のための切り欠き部分50のレジストのみを除去できるようにレジストパターンを作製する。レジストパターン作成後、有機溶媒を用いてエッチングし、この部分50のレジストのみを除去し、次いで、この部分のアルミ薄膜層Alをアルカリ溶液を用いて除去する。
次に、第12図(c)に示すように、残りのレジスト膜49を除去し、アルミ薄膜層Alに形成した除去部分50を利用して、さらに、量子ドット62を形成するために多層カーボンナノチューブ13の中央部の2ヶ所55を酸素を用いた反応性イオンエッチングにより取り除く。その後、アルミ薄膜層Alをアルカリ溶液を用いて除去することによりチタン電極17を露出させる。
次に、第12図(d)に示すように、表面全体に窒化珪素薄膜等の絶縁体薄膜60を堆積し、次いで、ゲート電極61となる金属薄膜層を堆積した後、再び、レジスト層を設けて量子ドット62に対応する位置に第3電極であるゲート電極61を形成するためのレジストパターンを形成し、ゲート電極61を形成する。ここではチタン電極17はソース電極58およびドレイン電極59として表示されている。ソース電極58およびドレイン電極59の電極金属は、実施例1で述べたチタン等の炭素と強く化学結合をする金属が適している。なお、量子ドット62は、多層カーボンナノチューブ13から切り離され分離独立されたものである必要は無く、第10図で説明したようなベース電極53と同じように、多層カーボンナノチューブ13の切り欠き部に多層カーボンナノチューブ13とは分離された状態で金属を堆積して極微細粒子を形成して用いることが可能である。もっとも、この方が製作過程は増えることになる。
第12図の多層カーボンナノチューブ−SETTにおいては、量子ドット62に電子が1個与えられると量子ドット62の静電エネルギーが1電子分のクーロンエネルギーE=e/2C程度増加するため、次の1個の電子を量子ドット62に与えるためにはEより大きいエネルギーを与える電圧がソース電極58−ドレイン電極59間に印加される必要がある。但し、ここで、eは1電子の電荷、Cは量子ドット62と周辺の電極の静電容量である。したがって、ソース電極58−ドレイン電極59間の電流をゲート電極61に印加する電圧により電子1個の制度で制御できる。
(実施例8)
本発明の第8の実施例は、第1実施例から第3実施例で記述した接続構造を応用した電子源であり、第13図はその構成例を示す断面図である。
第13図(a)は、第5図(c)で説明した構造と同じである。窒化珪素薄膜11上に配列された多層カーボンナノチューブ13の両端に切り欠きが形成されている。
第13図(b)に示すように、第5図(d)で説明したのと同様の手順で多層カーボンナノチューブ13の切り欠きの片端に電極17を形成する。
次に、第13図(c)に示すように、この上に、十分な膜厚の絶縁膜、たとえば、ガラス薄膜71を堆積させる。したがって、多層カーボンナノチューブ13および片端のチタン電極17は破線で示される。
次に、第13図(d)に示すように、ガラス薄膜71上に金属薄膜72とレジスト膜を堆積させた後原子間力顕微鏡をベースとした走査プローブリソグラフィーにより、両端のチタン電極17の最上面の領域部分を残すようにレジストパターンを作製し、レジストパターン作成後、フッ化水素酸を用いてエッチングし、レジストを除去することにより、多層カーボンナノチューブ13の片端のチタン電極17の無い部分を額縁状に取り囲む領域のみのガラス薄膜71および金属薄膜72の積層構造を残すことができる。なお、第13図(d)ではチタン電極17は電子源電極68として示される。
この構造で、電子源電極68と金属薄膜72との間に所定の電圧を印加すると、多層カーボンナノチューブ13から電子を引き出すことができる。図示はしないが、これを電子源として表示装置等に応用することができる。
本実施例によれば、非常に小さい電子源ができる反面、放出できる電子数が少ないと言う問題がありうる。その場合は、一定の広さの領域の電子源を合わせて一つの電子源とすればよい。
第14図に、第13図で説明した実施例の電子放出源となる多層カーボンナノチューブ13の他の断面構造の例を示す。多層カーボンナノチューブ13の断面を図のように構成できることは、実施例4−7で説明したステップから容易に理解できるので、説明は、省略する。
第15図に、今までの実施例で採用した構造とは異なる電子源の実施例を示す。
まず、シリコン基板10に膜厚100nmの窒化珪素薄膜11を堆積して表面を絶縁体にした構造の基板100を形成する点では今までの実施例と同じであるが、窒化珪素薄膜11上に多層カーボンナノチューブ13を乗せるステップとこれに電極を接続するステップが異なる。
基板100を形成後、多層カーボンナノチューブ13を分散させたSOG(スピンオングラス)薄膜66を形成する。次いで、SOG薄膜66上にレジスト膜を回転塗布法で作成し、光リソグラフィー、電子線リソグラフィー、または、走査プローブリソグラフィーで、電極68を形成すべき位置にレジストパターンを作製した後、フッ化水素酸でSOG薄膜66をエッチングしてこの部分のSOG薄膜66を除去する。このとき、SOG薄膜66中に分散する多層カーボンナノチューブ13の密度を適当に選び、エッチング後のSOG薄膜66から多層カーボンナノチューブ13が適当な密度の範囲で露出するようにする。すなわち、本実施例では、電子源が適当な大きさをもつことが許されることにかんがみて、前述した実施例のように多層カーボンナノチューブ13を探してこれに電極を接続するのではなく、多層カーボンナノチューブ13が適当な密度の範囲で露出するようにSOG薄膜66を形成し、適当な位置に電極を形成することで、確率的に適当な数の多層カーボンナノチューブ13が接続されることを期待するものである。
次に、多層カーボンナノチューブ13のうちSOG薄膜66の除去部分から露出した部分を、酸素を用いた反応性イオンエッチングにより取り除く。このようにして多層カーボンナノチューブ13の片端を削った後、第2図に示す実施例2の接続構造をもつように、チタン等の炭素と強く化学結合をする金属を堆積して電極68を形成する。
次に、SOG薄膜66を機械研磨等により表面から深さ方向に研磨して、凹凸の少ない平坦な表面を作製すると同時に、表面から多層カーボンナノチューブ13の片端を露出させる。SOG薄膜66と多層カーボンナノチューブ13とを硬さで比較すると多層カーボンナノチューブ13のほうがはるかに硬いから、SOG薄膜66を機械研磨するとSOG薄膜66の表面から多層カーボンナノチューブ13の片端が露出することになる。
次に、第13図(c)および(d)で説明したと同様のステップで、窒化珪素薄膜等の絶縁体薄膜69と引き出し電極72を形成する。絶縁体薄膜69と引き出し電極72はSOG薄膜66上で多層カーボンナノチューブ13の露出部を囲むように形成する。引き出し電極72は、図では、四角形としたが、円形または多角形の電極のいずれでも良い。
なお、第15図では引き出し電極72の中心部に多層カーボンナノチューブ13が一つだけあるようにしたが、2つ以上の多層カーボンナノチューブ13が存在するほうが確率的には高い。
第13図から第15図に示す実施例8の多層カーボンナノチューブ電子源においては、多層カーボンナノチューブの直径が典型的には50nm以下で、そのため多層カーボンナノチューブ先端において電界集中が起こり、引き出し電極72に印加する電圧により多層カーボンナノチューブ先端から電界放射により電子が放出される。実施例8の多層カーボンナノチューブ電子源により放出した電子を十分に加速して蛍光スクリーン等に照射することにより蛍光表示管やディスプレイを構成することができる。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明にかかる電子素子および電子源はカーボンナノチューブの基本特性の応用を可能にするために必要不可欠な電極の形成方法を用いており、半導体電子素子のさらなる極微細化、動作速度向上、高度集積化、低消費電力化に有用であり、また、軽量で明るいフラット・パネル・ディスプレイの製作に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例により多層カーボンナノチューブに形成された電極を示す構成図である。第2図は本発明の第2の実施例により多層カーボンナノチューブに形成された電極の構成を示す図である。第3図は本発明の第2の実施例により多層カーボンナノチューブに形成され特定の円筒状グラフェンシートに接続された電極の構成を示す図である。第4図および第5図は第15図に示す電子源の実施例を除く全ての実施例の場合の接続構造形成プロセスにおいて出発点となる製作過程を説明する模式図である。第6図は第5図と異なる接続構造の製作過程の要点を示した工程図である。第7図は本発明の第4の実施例に係る電界効果トランジスタを説明する図である。第8図は第7図と異なる実施例に係る電界効果トランジスタの製作過程を説明する図である。第9図は本発明の第5の実施例に係るトンネル磁気抵抗素子を説明する図である。第10図は本発明の第6の実施例に係るスピントランジスタの製作過程を説明する図である。第11図は本発明の第6の実施例に係るスピントランジスタの動作を説明する図である。第12図は本発明の第7の実施例に係る単電子トランジスタの製作過程を説明する図である。第13図は本発明の第8の実施例に係る電子源の製作過程を説明する図である。第14図は第13図の実施例に係る電子源と異なる結果となる電子源を説明する図である。第15図は第13図および第14図と異なる電子源を説明する図である。

Claims (14)

  1. 表面が絶縁体とされた基板、該基板上に配列された多層カーボンナノチューブ、該多層カーボンナノチューブの両端が清浄面とされた後に電極材と接触させられた構造をもつことを特徴とする電子素子。
  2. 前記多層カーボンナノチューブの少なくとも一端がその半径方向に切り欠かれて清浄面とされた後に電極材と接触させられた構造をもつ請求項1記載の電子素子。
  3. 前記半径方向への切り欠きが多層カーボンナノチューブの最外層から数層分の切り欠きである請求項2記載の電子素子。
  4. 前記電極材が炭素原子と強い化学結合をする金属である請求項1から3のいずれかに記載の電子素子。
  5. 前記電子素子が電界効果トランジスタである請求項1から4のいずれかに記載の電子素子。
  6. 前記電極材が電導電子のスピンが偏極している磁性金属で構成され、トンネル磁気抵抗素子を形成した請求項1から4のいずれかに記載の電子素子。
  7. 前記電極材が電導電子のスピンが偏極している磁性金属で構成されるとともに、前記多層カーボンナノチューブの中央部に電極が形成されているスピントランジスタを形成した請求項1から4のいずれかに記載の電子素子。
  8. 前記多層カーボンナノチューブの中央部が切り欠かれるとともに、この位置に前記多層カーボンナノチューブとは絶縁された量子ドットが形成され、かつ、この量子ドットに対応する位置に絶縁された電極を設けた単電子トランジスタを形成した請求項1から4のいずれかに記載の電子素子。
  9. 前記電導電子のスピンが偏極している磁性金属として鉄、ニッケル、コバルトおよびこれらの合金あるいはマンガン系ペロブスカイト(La1−xMnO,0.2<x<0.5:AはSr,Ca,Ba)のいずれかである請求項6から8のいずれかに記載の電子素子。
  10. 表面が絶縁体とされた基板、該基板上に配列された多層カーボンナノチューブ、該多層カーボンナノチューブの片端が清浄面とされた後に該片端に接触させられた電極材、前記多層カーボンナノチューブの他の片端を取り巻くように絶縁膜を介して形成された電極材とよりなることを特徴とする電子源。
  11. 前記多層カーボンナノチューブの少なくとも一端がその半径方向に切り欠かれて清浄面とされた後に電極材と接触させられた構造をもつ請求項10記載の電子源。
  12. 前記半径方向への切り欠きが多層カーボンナノチューブの最外層から数層分の切り欠きである請求項11記載の電子源。
  13. 前記電極材が炭素原子と強い化学結合をする金属である請求項10から12のいずれかに記載の電子源。
  14. 前記多層カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブを分散させたスピンオングラス薄膜の形成により前記絶縁基板表面に配列されたものである請求項10から13のいずれかに記載の電子源。
JP2002563538A 2001-02-08 2001-02-08 カーボンナノチューブ電子素子および電子源 Expired - Fee Related JP4512176B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2001/000886 WO2002063693A1 (fr) 2001-02-08 2001-02-08 Dispositif electronique et source d'electronsavec nanotube de carbone

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2002063693A1 true JPWO2002063693A1 (ja) 2004-06-10
JP4512176B2 JP4512176B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=11737005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002563538A Expired - Fee Related JP4512176B2 (ja) 2001-02-08 2001-02-08 カーボンナノチューブ電子素子および電子源

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4512176B2 (ja)
WO (1) WO2002063693A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3740295B2 (ja) * 1997-10-30 2006-02-01 キヤノン株式会社 カーボンナノチューブデバイス、その製造方法及び電子放出素子
AU2003283973B2 (en) * 2002-09-30 2008-10-30 Oned Material Llc Large-area nanoenabled macroelectronic substrates and uses therefor
JP2004146821A (ja) * 2002-10-03 2004-05-20 Sony Corp メモリ素子およびメモリ装置
GB0310492D0 (en) * 2003-05-08 2003-06-11 Univ Surrey Carbon nanotube based electron sources
JP4966483B2 (ja) * 2003-06-25 2012-07-04 パナソニック株式会社 磁気抵抗効果素子、および磁気抵抗効果素子を用いた磁気ヘッド、記録再生装置、メモリ素子、メモリアレイ、および磁気抵抗効果素子の製造方法
US7450348B2 (en) 2003-06-25 2008-11-11 Panasonic Corporation Electronic device, magnetoresistance effect element; magnetic head, recording/reproducing apparatus, memory element and manufacturing method for electronic device
WO2005067059A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Fuji Xerox Co., Ltd. 整流素子およびそれを用いた電子回路、並びに整流素子の製造方法
JP4769931B2 (ja) * 2004-02-16 2011-09-07 国立大学法人名古屋大学 カーボンナノチューブに対する電極の形成方法及びそれを用いたカーボンナノチューブfet
US7253431B2 (en) 2004-03-02 2007-08-07 International Business Machines Corporation Method and apparatus for solution processed doping of carbon nanotube
JP4633724B2 (ja) * 2004-06-25 2011-02-16 パナソニック株式会社 電気機械フィルタ
JP4061411B2 (ja) * 2005-01-25 2008-03-19 国立大学法人信州大学 電界放出電極およびその製造方法
KR101181097B1 (ko) * 2005-02-10 2012-09-07 파나소닉 주식회사 미세구조체를 유지하기 위한 구조체, 반도체장치, 티에프티구동회로, 패널, 디스플레이, 센서 및 이들의 제조방법
KR101082440B1 (ko) 2005-10-04 2011-11-11 삼성에스디아이 주식회사 전자 방출 소자, 이를 구비한 전자 방출 디스플레이 장치및 그 제조 방법
WO2007099642A1 (ja) 2006-03-03 2007-09-07 Fujitsu Limited カーボンナノチューブを用いた電界効果トランジスタとその製造方法及びセンサ
WO2007116434A1 (ja) 2006-03-30 2007-10-18 Fujitsu Limited カーボンナノチューブの製造方法
JP5424230B2 (ja) * 2007-07-13 2014-02-26 国立大学法人北海道大学 カーボンナノチューブ電界効果トランジスタおよびその製造方法
US7790242B1 (en) 2007-10-09 2010-09-07 University Of Louisville Research Foundation, Inc. Method for electrostatic deposition of graphene on a substrate
US8193455B2 (en) 2008-12-30 2012-06-05 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Graphene electronics fabrication
US8000065B2 (en) 2009-01-28 2011-08-16 Tdk Corporation Magnetoresistive element and thin-film magnetic head
JP5144569B2 (ja) * 2009-03-24 2013-02-13 株式会社東芝 スピントランジスタ及び論理回路装置
WO2011007675A1 (en) 2009-07-17 2011-01-20 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device and manufacturing method thereof
WO2011083632A1 (ja) * 2010-01-06 2011-07-14 Jsr株式会社 メモリセル及びメモリセルの製造方法
CN102082159B (zh) * 2010-10-27 2012-07-04 北京大学 一种基于石墨烯的纳米尺度点光源及其制备方法
CN102034845B (zh) * 2010-10-30 2012-06-13 北京大学 一种基于石墨烯的纳米尺度点光源阵列
JP5972735B2 (ja) 2012-09-21 2016-08-17 株式会社東芝 半導体装置
JP5738942B2 (ja) * 2012-10-10 2015-06-24 ツィンファ ユニバーシティ 電界放出電子源の製造方法及び電界放出電子源アレイの製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06252056A (ja) * 1993-02-24 1994-09-09 Nec Corp 微細物質の固定ならびに電極形成法
JPH07122198A (ja) * 1993-10-25 1995-05-12 Nec Corp カーボンナノチューブトランジスタ
JPH07172807A (ja) * 1993-12-21 1995-07-11 Nec Corp カーボンナノチューブの加工方法
JP2000031465A (ja) * 1998-06-16 2000-01-28 Lg Semicon Co Ltd トランジスタ
JP2000323767A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Hitachi Ltd 磁気電子デバイス及び磁気ヘッド
JP2000340098A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Nec Corp 電界放出型冷陰極とその製造方法および平面ディスプレイの製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06252056A (ja) * 1993-02-24 1994-09-09 Nec Corp 微細物質の固定ならびに電極形成法
JPH07122198A (ja) * 1993-10-25 1995-05-12 Nec Corp カーボンナノチューブトランジスタ
JPH07172807A (ja) * 1993-12-21 1995-07-11 Nec Corp カーボンナノチューブの加工方法
JP2000031465A (ja) * 1998-06-16 2000-01-28 Lg Semicon Co Ltd トランジスタ
JP2000323767A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Hitachi Ltd 磁気電子デバイス及び磁気ヘッド
JP2000340098A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Nec Corp 電界放出型冷陰極とその製造方法および平面ディスプレイの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002063693A1 (fr) 2002-08-15
JP4512176B2 (ja) 2010-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512176B2 (ja) カーボンナノチューブ電子素子および電子源
Collins Defects and disorder in carbon nanotubes
Li et al. Fabrication approach for molecular memory arrays
US7348591B2 (en) Switch element, memory element and magnetoresistive effect element
Dekker Carbon nanotubes as molecular quantum wires
US6542400B2 (en) Molecular memory systems and methods
US6423583B1 (en) Methodology for electrically induced selective breakdown of nanotubes
Forro et al. Physical properties of multi-wall nanotubes
US8650749B2 (en) Method for manufacturing graphene electronics
JP2002118248A (ja) カーボンナノチューブの水平成長方法及びこれを利用した電界効果トランジスタ
US20040114445A1 (en) Molecular memory obtained using DNA strand molecular switches and carbon nanotubes, and method for manufacturing the same
US20080023839A9 (en) Molybdenum-based electrode with carbon nanotube growth
JP2003081622A (ja) カーボンナノチューブ集合体ならびにそれを用いた電子素子および電子回路
Appenzeller et al. Carbon nanotubes for data processing
Collins et al. The electronic properties of carbon nanotubes
KR101065961B1 (ko) 전계 효과 반도체 장치의 제조 방법
JP2005101424A (ja) 電界効果半導体装置の製造方法
US20090059654A1 (en) High density magnetic memory based on nanotubes
US8212234B2 (en) Method of fabricating nanosized filamentary carbon devices over a relatively large-area
Radosavljevic Improving carbon nanotube nanodevices: Ambipolar field effect transistors and high-current interconnects
KR100654386B1 (ko) 나노 정보소자 및 그 제조방법
Durkop Electronic properties of carbon nanotubes studied in field-effect transistor geometries
Shadmi Organization of novel carbon nanotube structures on surfaces: Synthesis, characterization and physical properties
JPH05259533A (ja) 共鳴トンネル効果特性を有する電子素子
Yang et al. Carbon-based nanodevices for sensors, actuators, and electronics

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050804

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100325

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100508

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees