JPS64467B2 - - Google Patents

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JPS64467B2
JPS64467B2 JP60113147A JP11314785A JPS64467B2 JP S64467 B2 JPS64467 B2 JP S64467B2 JP 60113147 A JP60113147 A JP 60113147A JP 11314785 A JP11314785 A JP 11314785A JP S64467 B2 JPS64467 B2 JP S64467B2
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JP
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layer
alloy
plating
aluminized
alloy layer
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JP60113147A
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Yukinobu Higuchi
Kenichi Fukawa
Koji Umeno
Minoru Fujinaga
Takayuki Oomori
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Coating With Molten Metal (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、ピンホールが少なく、耐食性、耐熱
性及び加工性にすぐれた溶融Al−Si系メツキ鋼
板に関するものである。 従来の技術 アルミメツキ鋼板は、耐熱性、耐酸化性、耐食
性などがすぐれていることから、排気系素材、マ
フラー素材などの自動車部品、家庭用器具耐熱部
品、工業炉材など多くの分野で使用されている。 アルミメツキ鋼板の素材(原版)としては、特
開昭56−102523号公報や、特開昭56−108831号公
報などで示されているようなCr、Tiなどの合金
元素を少量(0.5%以下)添加した低炭素冷延鋼
板が主として使われている。さらに上記のような
材料よりも高い耐熱性や耐食性が要求され、特開
昭49−106441号公報に示されたような18Cr系ス
テンレス鋼や、特公昭52−33579号公報に示され
たようなCrを5〜15%含有した鋼のごとき各種
の原板が開発され使用されている。 発明が解決しようとする問題点 このような各種のアルミメツキ鋼板の耐食性、
耐熱性、加工性などの性能に影響を及ぼす要因
は、メツキ原板の性能特性、鋼素材とアルミメツ
キ層の中間層に形成される合金層及びアルミメツ
キ層の特性が挙げられる。而してこれらのうち、
メツキ原板及びアルミメツキ層が腐食環境にすぐ
れた耐食性、耐熱性、加工性等を有していても、
その中間層に生成される合金層の生成状態によつ
ては、アルミメツキ鋼板自体の性能特性に大きく
影響する。 すなわち、この合金層の生成が不完全で、ピン
ホールの生成量が多い場合は、この上層のアルミ
メツキ層の均一濡れ性を妨げるため、メツキ層の
ピンホール或いは不メツキ等のメツキ層表面迄達
する欠陥を多く生成し、耐食性と耐熱性を劣化す
る。 また、NH4 +イオンを含むアルミメツキ層がメ
ツキ原板に対して犠牲防食作用を示す腐食環境に
おいては、合金層のピンホールが多い場合は、ア
ルミメツキ層のアノード溶解が著しくなり、耐食
寿命劣化を生じる欠点がある。またアルミメツキ
鋼板の取扱い時或いは成形加工時に、合金層に達
する疵、亀裂が付けられた場合、耐食性、劣化の
原因となり、また合金層(通常は、Al−Si−Fe
系合金層)自体の耐食性が劣る場合にもアルミメ
ツキ鋼板の耐食性、耐熱性などを著しく劣化す
る。 アルミメツキ鋼板の耐熱性は、使用される高温
度において、アルミメツキ層と地鉄との拡散反応
によつて、メツキ原板表面に生成した、例えば
AlとFeを主体とするAl−Fe、Al−Fe−Siなどの
合金化被覆層によつて付与される。 しかしながら、このような作用で得られるアル
ミメツキ鋼板の耐熱性は、前記したように、アル
ミメツキ層と被メツキ原板の中間層として生成さ
れる合金層のピンホール、不メツキ及びこれらに
起因するアルミメツキ層のピンホール、不メツキ
が存在する場合には、当然良好な耐熱性合金化被
膜が得られない。また、加熱使用時において、合
金層が地鉄とアルミメツキ層の拡散反応を妨げる
場合においても、アルミメツキ鋼板の良好な耐熱
性が得られない。 近年、アルミメツキ鋼板の性能向上の要求に対
処して、メツキ原板に、例えばTi、Cr、Si、Al
等が添加されるが、これらの元素は鋼板表面で富
化されかつ比較的酸化され易いためアルミメツキ
浴の濡れ性が劣り、合金層の均一生成、それに併
なうアルミメツキ鋼板の性能特性の向上等の問題
の解決を一層困難にしている。 問題点を解消するための手段 本発明者等は、上記したメツキ原板とアルミメ
ツキ層の中間層として生成される合金層に起因す
るアルミメツキ鋼板の欠点、問題点を解消するこ
とを目的に種々検討した結果、種々の鋼成分のメ
ツキ原板の鋼表面に、ピンホールが極めて少ない
メツキ層が均一緻密に生成され、耐食性もすぐれ
たAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金層、あるいは、Ni
−Fe系拡散層を介してAl−Si−Fe−Ni−Cr系合
金層を設け、その上にAl、Al−Si系合金の如き
アルミメツキ層を施したアルミメツキ鋼板が、そ
の耐食性、耐熱性、或いは加工性等の性能特性に
すぐれている事を見出した。 すなわち本発明は、 (1) 鋼表面に厚さが1〜7μでかつ、Ni含有量0.2
〜30%、Cr含有量0.2〜10%のAl−Si−Fe−Ni
−Cr系合金層と、厚さ3〜40μのAl−Si系合金
被覆層を有する耐食性に優れた溶融Al−Si系
メツキ鋼板、及び (2) 鋼表面に厚さ2μ以下でかつ、平均Ni濃度50
%未満のNi−Fe系拡散層と、厚さ1〜7μで、
Ni含有量0.2〜30%、Cr含有量0.2〜10%のAl−
Si−Fe−Ni−Cr系合金層と、厚さ3〜40μの
Al−Si系合金被覆層を有した耐食性に優れた
溶融Al−Si系メツキ鋼板、 を提供するものである。 作 用 以下、本発明の詳細について説明する。 第1及び2図に、ほぼ同一厚さのNi量及びCr
量を変化させた、Al−Si−Fe−Ni−Cr合金層を
有するAl−8.5%Si合金からなるメツキ層を有す
るアルミメツキ鋼板の合金層のピンホール生成量
及び腐食減量を示す。 第1図の結果から、Niが0.2%以上においてピ
ンホール、不メツキの生成が著しく減少すること
が判る。 また、第2図で示すように、Niを0.2%以上、
Crを0.2%以上含有する合金層を有するアルミメ
ツキ鋼板では耐食性向上効果が著しい。 なお、第2図の耐食性は、硫酸アンモン1g/
、硝酸アンモン1.5g/、塩化アンモン0.5
g/の試験法を用い80℃で30日間密封の試験を
行つて得られた値である。 また、第1表には合金層中のNi及びCr量を変
化させたAl−Si−Fe−Ni−Cr合金層を有するAl
−8.5%Si合金からなるメツキ層を有するアルミ
メツキ鋼板のエツジ部の孔食防止効果を示した。
試験方法としては塩酸0.1%、硝酸0.1%、蟻酸1
%、酢酸1%の腐食液をアンモニア水でPH8に調
整して用い、70mm×150mmの試片を該腐食液に80
℃で14日間、試片の半分を浸漬し、気液界面の腐
食巾で下記の如く評価した。 ◎……エツジからの腐食巾 0〜 5mm 〇…… 〃 6〜10mm △…… 〃 11〜15mm ×…… 〃 15mm以上 一方、この合金層中に含有されるNi含有量が
30%、Cr含有量が10%をこえるとピンホール、
不メツキ等の減少効果及び耐食性向上効果が飽和
すると共に、合金層が硬質化するため加工時にク
ラツクの発生が多くなる。 その結果、成形加工等による疵付きによつて鋼
素地に達する欠陥が発生した場合、メツキ原板に
比し合金層の電位が貴になりすぎるため、メツキ
原板の穿孔腐食を生じ易くなるので好ましくな
い。従つて、Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金層に含
有されるNi含有量は0.2%以上〜30%以下、好ま
しくは5〜20%、Cr含有量は0.2%以上〜10%以
下、好ましくは1.5〜7.5%の範囲である。 またこの合金層の厚さは、上記のピンホール減
少効果、耐食性向上効果を得るためには、1μ以
上、好ましくは3μ以上が必要である。 即ち、上記組成で合金層が構成されていても、
その厚さが1μ未満ではメツキ原板に対する均一
被覆効果が得られない。一方、厚さが7μをこえ
るとピンホールの減少効果、耐食性向上効果が飽
和すると共に、メツキ層よりも硬質の合金層が厚
く生成されると加工時にしばしば合金層にクラツ
クを生し、メツキの被覆層の剥離、或いは耐食性
劣化の原因となる。従つて、その厚さは7μ以下、
好ましくは5μ以下に限定される。 さらに、このNiとCrを含有する合金層は、高
温に加熱される場合、アルミメツキ層との拡散反
応を促進する。その結果、高温用途において容易
にメツキ層表面にまでAlとFeを主体とする耐熱、
耐酸化性にすぐれた合金層被膜が生成し、高温時
の耐酸化性を改善する。即ち、加熱時にメツキ被
覆層と合金層、地鉄との熱膨張の差に起因するメ
ツキ層のクラツクが防止されるため、クラツク部
分から地鉄が酸化され耐熱性が劣化される問題が
なく、均一組成のAl−Fe系合金を主体とする被
覆層が形成される利点がある。 さらに、本発明は、このAl−Si−Fe−Ni−Cr
系合金層の下地処理層として、Ni濃度50%以下、
厚さ2μ以下のNi−Fe拡散層を設けてもよい。メ
ツキ原板表面にNi−Fe拡散層を設ける事により、
メツキ原板の耐食性を向上し、Al−Si−Fe−Ni
−Cr系合金層のピンホールを減少する。 すなわち、メツキ原板のNi−Fe系合金拡散層
は、アルミメツキ鋼板に原板の表面に達する欠陥
部が生成された場合メツキ原板の耐食寿命を延長
せしめる。 しかしながら、この拡散合金層のNi濃度が50
%をこえる場合には、この拡散合金層自体の耐食
性は向上するが、この拡散層に欠陥が生じた場合
に、この表面層が電位的に貴になるため、地鉄が
穿孔腐食を発生する危険性がある。従つて、この
拡散合金層のNi濃度は50%以下、好ましくは30
%以下とする。 また、メツキ原板にNi−Fe合金拡散層が存在
すると、Siを含有するアルミメツキ浴に浸漬、メ
ツキ被覆処理が施される場合において、メツキ原
板に比しその融点が低いため、溶融アルミメツキ
浴との濡れ反応性が向上し、溶融アルミメツキ浴
との合金層生成反応が促進される。 その結果ピンホール、或いは不メツキの少な
い、均一なAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金層が生成
され、アルミメツキ鋼板の耐食性向上に有効であ
る。 しかしながら、この合金拡散層の厚さが2μを
こえる場合には、Ni−Fe合金は比較的硬質なた
め、加工時にクラツク発生の原因となり、耐食性
劣化につながるのでその厚さは2μ以下、好まし
くは1.5μ以下である。 また、このNi−Fe合金拡散層がメツキ原板表
面に存在する事により、アルミメツキ鋼板が高温
加熱雰囲気において使用される場合において、こ
のNi−Fe合金拡散層が駆動力(Driving Force)
となつて、AlとFeを主体とする耐熱、耐酸化性
にすぐれた合金層がアルミメツキ層表面迄生成さ
れ易くする効果が得られるので、本発明の処理を
施されたアルミメツキ鋼板は耐熱性に対しても優
れた効果が得られる。 而して、本発明のAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金
層とSiを含有するAl合金メツキ被覆層、或いは
Ni−Fe合金拡散層とAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金
層、Siを含有するAl合金メツキ被覆層を得る方
法は、特に規定するものではなく、例えば以下の
ような方法が挙げられる。 すなわち、通常の鋼板製造工程と表面清浄処理
工程を経て製造されたメツキ原板(As Cold材)
表面に、Ni、Fe、Crイオンを共存含有せしめた
電気メツキ浴(例えば、硫酸ニツケル−塩化ニツ
ケル−硫酸鉄、硫酸クロム−ホウ酸系合金メツキ
浴等)を用いて陰極電解処理により、電気Ni−
Cr−Fe合金層が設けられる。 次いで、水素ガスを含有する雰囲気で焼鈍、還
元工程を経て、Siを含有するAlベースの溶融ア
ルミメツキ浴に浸漬、メツキ量制御処理が施さ
れ、Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金層とSiを含有す
るアルミメツキ層が生成される。 また、別の一例としては、メツキ原板として
Crを含有する鋼板を用い、表面に(硫酸ニツケ
ル−塩化ニツケル−硫酸鉄−ホウ酸系)により
Ni−Fe電気合金メツキ層を付与する。次いで、
水素ガスを含有する雰囲気で焼鈍、還元工程を経
て、メツキ原板表面に拡散するNi−Cr−Fe拡散
合金層を生成させてから、Siを含有するアルミベ
ースの溶融アルミメツキ浴に浸漬、メツキ量制御
処理が施され、Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金層と
Siを含有するアルミメツキ層が生成される。 次に、これらのAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金層
の下層に、Ni−Fe系合金拡散被覆層を設けて、
この拡散合金層、Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金
層、Siを含有するアルミ合金メツキ被覆層からな
る三層被膜構成のアルミメツキ鋼板を得る方法
は、前記の如きメツキ原板(As Cold材)表面
に、Fe−Ni合金層を電気メツキ法、或いはNi++
イオン、Fe++イオンを含有する水溶液を塗布し
て、非酸化性又は還元性雰囲気で焼鈍する事によ
つて施される。 この後、該表面に例えばFe−Ni−Cr合金メツ
キ層を設け、その後Siを含有するAlベースのア
ルミメツキ浴中に浸漬、メツキ量制御を行なう事
によつて、メツキ原板表面にNi−Fe合金拡散層、
Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金層、Siを含有するア
ルミメツキ被覆層が生成される。 而して、本発明のアルミメツキ鋼板を得るため
には、溶融アルミメツキに先立つ予備前処理とし
て、前記の如くFe−Ni或いはFe−Ni−Cr系電気
合金メツキ、Fe、Ni、Crイオン共存含有水溶液
塗布法を用い、予じめNi含有率を決めた処理方
法を実施するのが、本発明で規定するNi量を含
有するAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金層、Ni−Fe合
金拡散層を得るのに有利である。 すなわち、Niメツキ法、Ni++イオン含有水溶液
塗布等により、アルミメツキ前の加熱工程におい
てメツキ原板との拡散によりFe−Ni合金拡散層
の生成、また溶融アルミメツキ工程においてAl
−Si系メツキ浴との反応によりAl−Si−Fe−Ni
−Cr系合金層が得られる。 しかし、Ni金属を単独に用いた場合には、本
発明の被膜構成を確保するために、加熱温度、加
熱時間の厳格な管理、或いはメツキ浴とのメツキ
温度、メツキ浸漬時間等の厳格な管理、調整が必
要とされるため、予じめNi濃度、或いはNi、Cr
濃度が設定された合金メツキ前処理が採用される
方が有利である。 さらに、また本発明において使用されるNi源
からの不純物、例えばCo金属等が本発明の被膜
組成中に混入、含有されてくる量は、本発明の目
的に左程悪影響を及よぼすものでない。 また、同様にNi−Fe合金拡散被覆層中または
Al−Si−Fe−Ni−Cr系合金層中に、使用される
メツキ原板を構成する成分元素、例えばTi、Si
等が含有されてきても、本発明の目的が阻害され
るものでない。 次に、本発明において、アルミメツキ層の組成
をSiを含有するアルミベースのアルミ合金メツキ
浴から得られるアルミメツキ層に限定したのは、
Siを含有しないアルミメツキ浴では本発明の被膜
構成の主眼となる合金層の厚さを1〜7μの範囲、
特に上限を7μ以下に限定する事が困難であり、
従つて加工性の良好なアルミメツキ鋼板を得るの
が工業的に現状では難しいので、Siを含有するア
ルミベースメツキ浴に限定した。 本発明においては、Siが3%以上〜15%以下、
特に5%以上〜11%以下含有されるAl−Si系合
金浴、或いはこれらにMg、Mn等が含有された
Al−Si−Mg、Al−Si−Mn系合金メツキ等を用
いるとよい。 尚、このアルミメツキ層にFe−Ni合金拡散層
或いはFe−Ni−Cr系の前処理層から一部のNi或
いはCr金属がAl−Si系合金メツキ層中に、溶融
アルミメツキ作業時に、溶解、混入された場合に
おいても、そのアルミメツキ鋼板の性能を特に妨
げるものでない。 而して、本発明において使用されるメツキ原板
としては、特に規定するものではなく、通常の溶
融アルミメツキ鋼板の製造に使用される一般のア
ルミキルド普通鋼板、及び各種の特殊元素が添加
された鋼板等が使用される。 特に、加工性を向上せしめるために、Ti、
Nb、Zr、V、B等が添加された鋼板、強度向上
元素のSi、P、或いは耐食性向上元素のCr、Ni、
Al等が添加された鋼板のように、アルミメツキ
浴との濡れ反応性を阻害する元素を富化した鋼
板、ピンホール、不メツキ等の少ないAl−Si−
Fe系合金層が生成されにくい鋼板には、本発明
の被覆層効果が著しい。 而して、本発明において、メツキ原板に対して
耐食性のすぐれたFe−Ni拡散層やピンホール、
不メツキの少ないAl−Si−Fe−Ni−Cr系合金層
が生成されても、該処理層の表面に形成されるア
ルミメツキ被覆層が充分に形成されなくては、腐
食環境における長期耐食性能、高温加熱雰囲気に
おける高温耐酸化性、或いは加工時における加工
性能等が確保され難い。従つて、本発明において
は、Siを含有するアルミ合金メツキ被覆層の厚さ
を3〜40μに規定する。 すなわちその厚さが3μ未満では、アルミメツ
キ被覆層によるメツキ原板及びAl−Si−Fe−Ni
−Cr系合金層の均一被覆性が充分でなく、本発
明のの目的とする耐食性及び耐熱性向上効果が得
られず、またその厚さが40μをこえる場合には、
耐食性、耐熱性向上効果が飽和し、経済的でなく
なるとともに、加工に際してアルミメツキ層の剥
離、アルミメツキ鋼板の割れ発生等加工性劣化の
原因となるので好ましくない。従つて、本発明の
目的とする性能向上効果を得るために、その被覆
層の厚さは、3〜40μ、好ましくは5〜25μとす
る。 実施例 以下、本発明の実施例を挙げて説明する。 第2表に示す鋼成分の冷間圧延材(As Cold
材)を用い、脱脂、酸洗後に電気メツキ法による
Fe−Ni−Cr系合金層、Fe−Ni系合金層、或いは
Fe−Ni系合金拡散層とこれらの合金電気メツキ
層との複層による予備前処理層を所定組成、所定
厚さ設け、その後アルミベースのSi含有合金メツ
キ浴を用いて、溶融アルミメツキ鋼板を得た。 このアルミメツキ鋼板の性能評価結果を第3表
に示すが、本発明の製品は、比較材と比べて、耐
食性、耐熱性等に極めてすぐれた性能を示した。 尚、性能評価については、板厚1.6mmの評価材
を用いて、以下に示す性能評価試験及び評価基準
によつて評価した。 (1) 合金層のピンホール評価 アルミメツキ鋼板のアルミメツキ層を20%
NaOH中に80℃で5分間浸漬して、剥離後に、
合金層表面の観察を行なつて、そのピンホール
生成状況を評価した。 尚、評価基準は以下の方法によつた。 ◎……ピンホールの生成個数 10個/dm2未満 〇……ピンホールの生成個数 10個/dm2〜30
個/dm2未満 △……ピンホールの生成個数 30個/dm2
100個/dm2未満 ×……ピンホールの生成個数 100個/dm2
上 (2) 耐食性能評価 塩水噴霧試験による耐食性 塩水噴霧試験1000時間後の赤錆発生状況を
調査、以下の評価基準で評価した。 ◎……赤錆発生率 3%未満 〇…… 〃 3%以上〜10%未満 △…… 〃 10%以上〜30%未満 ×…… 〃 30%以上 溶液浸漬試験による耐食性評価 1g/(NH42SO4−1.5g/(NH4
NO3−0.5g/NH4Cl系水溶液を用いて、
試験片の半分が液中に浸漬され、半分が溶液
の蒸発気体に接触する密封容器中で80℃で45
日間腐食試験を実施し、以下の評価基準によ
つて評価を行なつた。 ◎……腐食減量 15g/m2以下 〇…… 〃 16〜30g/m2 △…… 〃 31〜50g/m2 ×…… 〃 51g/m2以上 (3) 耐熱性能の評価 650℃での加熱試験 650℃で1000時間、大気中で連続加熱試験 775℃での加熱試験 775℃で48時間、大気中で加熱後に空冷を
1サイクルとして、5サイクルの加熱試験を
各々実施し、以下評価基準で評価を行なつ
た。 ◎……表面スケールの発生なく良好 〇……点状スケールの発生ごくわずか △……点状スケールの発生大 ×……赤錆の発生が極めて大 (4) 加工性の評価 カツプ絞り試験 (1) 絞り加工条件 ブランクサイズ 150φ ポンチ径 75φ しわ押え力 1Ton 潤滑油 工作油#620 (2) 評価 ◎ 良好 〇 メツキ層に微細な亀裂 △ メツキ層点状剥離 1〜 2点 × メツキ層剥離大 鋼管の加工性試験 (1) 試験方法 鋼管寸法、外径42.7mmφ、肉厚1.6mm 90゜扁平試験 加工程度 密着観察 (2) 評価 ◎ 良好 〇 メツキ層に微細な亀裂発生 △ メツキ層の亀裂大 × 一部メツキ層剥離あり
【表】
【表】
【表】
【表】 発明の効果 本発明による製品は比較材と比べて、ピンホー
ルが少なく、耐食性、耐熱性、加工性等に極めて
すぐれた性能を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は溶融アルミメツキ鋼板合金層中のNi
含有量とピンホール発生量の関係を示す線図、第
2図は合金層中のNi量と耐食性の関係を示す線
図である。
【特許請求の範囲】
1 基材の上に酸化物膜を形成したのちこの酸化
物膜を所望のパターンでエツチングする方法であ
つて、前記基材の上に金属を蒸着することによつ
て前記酸化物膜のエツチングパターンを描き、そ
の上から前記酸化物膜を形成したのち前記金属を
溶かし去ることにより、その上の酸化物膜の部分
をいつしよに剥離することを特徴とする酸化物膜
のエツチング方法。 2 金属がアルミニウム、亜鉛、マグネシウム、
スズおよび銅のいずれかである特許請求の範囲第
1項記載の酸化物膜のエツチング方法。 3 金属の蒸着にあたりマスクを用いることによ
り、パターンが微細な凹凸模様を得る特許請求の
範囲第1項または第2項記載の酸化物膜のエツチ
ング方法。 4 金属蒸着膜の厚みを薄くすることにより、パ
ターンが微細な凹凸模様を得る特許請求の範囲第
1項または第2項記載の酸化物膜のエツチング方
法。
JP60113147A 1985-05-28 1985-05-28 高耐食性溶融Al−Si系メツキ鋼板 Granted JPS61272389A (ja)

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