JPS641377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野） 本考案は建築物の構造に関し、殊に方立におけ
る間仕切りパネル取付け部の構造に関する。

（従来技術） 従来から室内部に位置した方立部分を利用し
て、室内の間仕切りパネルを取付けることが行な
われている。

方立部の水平断面図を示す第３図についてその
一例を示すと、室内側に位置した方立１に屈曲し
た一対の方立カバー２′，２″の端部を重ね合わせ
てビス３′で結合し、また方立カバー２′，２″の
他端をカーテンウオール４′にビス止めする。こ
のようにして形成した室内側の凹溝５′に図示せ
ぬ下地材を介してコ字形の間仕切りパネル取付け
金具６′を固着しこれに間仕切りパネル７′を嵌装
する。

ところが図から判るように重ね合わせ形式であ
るため方立カバー２′，２″が異形となり製造工程
が増加し、下地材を凹溝５′部に取付けるために
ビス孔加工が必要である。さらに凹溝５′を間仕
切りパネル取付け用に使用しない場合には方立カ
バー２′，２″を方立１′に取付けたビスが室内側
から見えて美観を害する。

（考案の目的） 本考案は上記に鑑みてなされたもので、対称形
の方立カバーを使用することができ、間仕切りパ
ネル取付け金具取付用の下地材が不要で、かつ美
観を低下するビス頭が室内側から見えることのな
い方立における間仕切りパネル取付部の構造を提
供することを目的とする。

（考案の構成） 上記の目的は、躯体に取付けて立設した方立
と、該方立の屋外面に配設したカーテンウオール
部とからなる構成であつて、該方立の室内側面に
長手軸線に沿つて固着した係合受け金具と、該係
合受け金具と上記カーテンウオール部間に亘つて
取付けられて上記方立の両側面及び室内側面をほ
ぼ被覆する断面が対称形倒立Ｌ形の一対の方立カ
バーと、矩形頭ボルトを有して断面がコ字形の間
仕切りパネル取付け金具とを備え、上記方立カバ
ーの室内側端部を夫々内方に延出させて、上記係
合受け金具との間に間仕切りパネル取付け金具の
ボルト頭を収容するＣ形溝を形成してなる方立に
おける間仕切りパネル取付け部の構造によつて達
成される。

（実施例） 第１図に示すように、床スラブ１の切欠き部に
方立２を立設したフアスナー３を介して床スラブ
１に固設する。またアングル４によつて方立２に
無目５を水平状に取付け、これにカーテンウオー
ル部６を配設する。図で７はカーテンウオール開
口部のたて枠で、小形のアングル８で方立２と連
結されている。隣接したたて枠７を目板９で互に
連結する。１０はたて枠７の連結部をシールする
タイト材である。

方立２は鋼又はアルミニウム合金の押出材から
なるが室内空間内に突出しているので、この部分
を化粧する必要がある。先ず方立２の室内側面
に、長手軸線に沿つて断面がほぼハツト形の長尺
の係合受け金具１１をビス付けする。係合受け金
具１１の中高部の両側には係合受け溝１２が形成
されている。１３は断面が対称形の倒立Ｌ形の一
対の方立カバーで方立２の化粧板の役目をするも
のでアルミニウム合金等で作られる。方立カバー
１３の短辺１４の折返し部１４Ａを係合受け溝１
２に係合し、長辺１５の屋外側端部をカーテンウ
オール部のたて枠７にビス止めする。従つて方立
２の両側面及び室内側面は上記一対の方立カバー
１３，１３によつて殆んど被覆される。

このように方立２を被覆した方立カバー１３，
１３の短辺１４は夫々内方に向つて延びた僅小の
延出部１４Ｂを備え、相対向した一対の方立カバ
ー１３，１３の室内側端部と係合受け金具１１と
の間にＣ形溝１６を形成する。

間仕切りパネル１７を支持する間仕切りパネル
取付け金具１８は通常コ字形断面の長尺部材で矩
形頭のボルト１９が設けられている。このボルト
の頭を縦にした状態で上記のＣ形溝１６に挿入し
てほぼ90゜回転させた上でボルト１９にナツトを
締付けて取付け金具１８を方立カバー１３，１３
に固定する。

（考案の効果） 本考案は上記のように構成し、一対の方立カバ
ーが対称断面形状であるため製作及び作業時の管
理が容易であり、また間仕切りパネル取付け金具
取付け用の下地材が不要で、さらに室内側面にＣ
形溝が形成されるので方立にビス孔を加工するこ
となく間仕切りパネルを取付ることができる等多
くの利点を有する。

また本考案の実施態様によれば、方立カバーは
一端が係合で他端のみがビス止めであるためその
取付け施工が極めて容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の水平断面図で、間仕切りパネ
ル取付け金具を付ける前の状態を示し、第２図は
間仕切りパネル取付け金具を付けた要部を示す水
平断面図、第３図は従来の構造を示す分解水平断
面図である。 ２……方立、６……カーテンウオール部、１１
……係合受け金具、１２……係合受け溝、１３…
…方立カバー、１６……Ｃ形溝、１８……間仕切
りパネル取付け金具、１９……矩形頭ボルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 躯体に取付けて立設した方立と、該方立の屋
   外面に配設したカーテンウオール部とからなる
   構成であつて、該方立の室内側面に長手軸線に
   沿つて固着した係合受け金具と、該係合受け金
   具と上記カーテンウオール部間に亘つて取付け
   られて上記方立の両側面及び案内側面をほぼ被
   覆する断面が対称形倒立Ｌ形の一対の方立カバ
   ーと、矩形頭ボルトを有して断面がコ字形の間
   仕切りパネル取付け金具とを備え、上記方立カ
   バーの室内側端部を夫々内方に延出させて、上
   記係合受け金具との間に間仕切りパネル取付け
   金具のボルト頭を収容するＣ形溝を形成してな
   る方立における間仕切りパネル取付け部の構
   造。 ２ 上記方立カバーの一端が係合受け金具の係合
   受け溝に係合し、他端が上記カーテンウオール
   部にビス止めされた実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の構造。