JPS6393894A - 外面塗料密着性に優れた缶用鋼板 - Google Patents

外面塗料密着性に優れた缶用鋼板

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JPS6393894A
JPS6393894A JP23741486A JP23741486A JPS6393894A JP S6393894 A JPS6393894 A JP S6393894A JP 23741486 A JP23741486 A JP 23741486A JP 23741486 A JP23741486 A JP 23741486A JP S6393894 A JPS6393894 A JP S6393894A
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尚匡 中小路
Yasuhiro Hida
緋田 泰宏
Hiroki Nakamaru
裕樹 中丸
Kayoko Wada
和田 佳代子
Toshiro Ichida
市田 敏郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、食缶、雑缶等に用いるのが好適な缶用鋼板、
特に缶外面の塗料密着性に優れた缶用鋼板に関するもの
である。
く先行技術とその問題点〉 食缶、雑缶等に用いられる缶用鋼板としては、従来一般
にぶりきと称される錫めっき鋼板が広く用いられてきた
が、錫は極めて高価な金属であることからコストの低減
を目的とした薄めつき化が進められてきた。近年缶胴の
接合方法において、従来の半田接合法に代り銅線電極を
用いた電気抵抗溶接による接合法が広く使用されるよう
になり、さらに錫の薄めつき化が進んで薄錫めっき鋼板
が実用化されている。
また、缶用鋼板としては錫めっき鋼板の他にクロムタイ
プのティンフリースチールがある。これは鋼板に極薄の
金属クロムとクロム水和酸化物からなるクロメート層を
形成させたものであるが、クロム水和酸化物が高電気抵
抗物質であるため電気抵抗溶接による缶Jli1接合が
困難であり、特殊な接着剤を用いて接合されている。
このような缶用鋼板は、省資源、省コストを目的として
薄めつきが指向されている。これら薄めっき鋼板を用い
て製缶した場合、耐錆性、耐食性を向上するために缶の
内、外面に塗装がなされる。即ち、缶内面には液体等の
内容物による腐食を防ぐための耐食性に優れた塗装が施
され、缶外面には大気中での発錆を防ぎ、かつ消費者の
購買意欲を引きつけるための美麗な塗装印刷が施される
。近年、缶特に飲料缶の分野では、各飲料メーカー間の
競争が激しく、また紙、ガラス、プラスチック等の競合
材料も多いところから、鋼板の種類によらず全て塗装印
刷缶となっている。
ところで、缶詰製造においても生産効率の増加を目的と
して、製造速度の増加が図られ、500〜600缶/分
の高速製缶や内容物の高速充填がなされているが、この
様な高速では製造ライン内で缶同志が衝突し、缶外面に
付着している塗膜が衝撃によって剥離して缶の商品価値
が損なねれることがある。このような外面塗料剥離は、
ティンフリースチールではほとんど生じないが錫めっき
鋼板では生じ易く、特に外面塗装を重視するメーカーで
は重大な問題となる。
従来、ぶりきの塗料密着性については、缶内面用塗料を
用いた研究があるだけであり1缶外面用塗料、特に通称
「ホワイト」と呼ばれる印刷下地塗料との密着性につい
てはほとんど考慮されていない。
薄錫めっき鋼板の塗料密着性向上に関する先行技術とし
ては、特開昭53−23833号、特開昭53−262
36号、また、ぶりきの塗料密着性向上に関する先行技
術としては、特開昭58−96891号が開示されてい
る。特開昭53−23833号では、鉄・錫合金を主体
とする層と、5〜50 mg/rn2のクロム水和酸化
物層からなる鋼板が開示されているが、鉄・錫合金主体
の層だけでは耐食性が十分でなく、さらにクロム水和酸
化物層を組み合せてもクロム水和酸化物だけの層では十
分な外面塗料密着性は得られず、また缶内容物に対する
塗装後耐六性も不十分である。
特開昭53−26236号では、0.05〜0.60g
/+2の錫めフき層と、その上に5〜50ffIg/1
2のクロム水和酸化物層を有する鋼板が開示されている
が、クロム水和酸化物のみの層であるので外面塗料密着
性が十分でなく、錫とクロム水和酸化物だけでは耐食性
が不十分である。
特開昭58−96891号では、溶湯処理した錫めっき
鋼板に30〜100 mg/m2の金属クロムと5〜2
5 rag/m2のクロム水和酸化物を析出させる方法
が開示されているが、金属クロム量が30”−100m
g/l112と多いので溶接接合、半田接合が困難で缶
胴接合方法が制限される上、缶内面側にこのように多量
の金属クロムが存在すると、硬い金属クロムによって錫
めっき層にスリキズが入り易くなり耐食性が十分でなく
なる。
そこで本発明者らは、缶用鋼板に要求される特性が缶外
面と缶内面とで異なることに着目し、溶接缶用鋼板とし
て実績のある経済性に優れた薄錫めっき鋼板をもとに、
缶外面に適した表面構造、缶内面に適した表面構造およ
び溶接性について鋭意研究を重ねた結果、優れた溶接性
を確保し、かつ缶外面の塗料密着性の優れた表面構造お
よび缶内面の塗装後耐食性に優れた表面構造の組み合わ
せを新規に見い出し、本発明に至った。
なお、缶外面側と缶内面側との表面構造を変えた缶用鋼
板に関する先行技術としては、特開昭57−35693
号に、缶内面側の錫めっきを厚くし、缶外面側の錫めっ
きを薄くしあるいは錫めっきせずに、かつ両面に金属ク
ロムとクロム水和酸化物を施す鋼板が開示れさているが
、錫めっきと金属クロムとクロム水和酸化物の組み合せ
だけでは耐食性が不十分である。
また、同様の先行技術として特開昭59−145794
号は、缶外面側はFe−Sn合金層とし、缶内面側には
残存金属錫を0.1−12 g/ra2存在させ、Fe
−Sn合金層上にはクロム水和酸化物を、金属錫上には
金属クロムとクロム水和酸化物を存在させた鋼板が開示
されているか、缶外面側にはFe−Sn合金とクロム水
和酸化物しかないので外面塗料密着性が不十分であり、
また缶内面側の耐食性も十分ではない。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、よ
り安価でかつ耐食性に優れ、外面塗料密着性に優れた缶
用鋼板を提供することにある。
〈発明構成〉 このような目的は、以ドの本発明によって達成される。
即ち、本発明は、両面にFe−Ni−Sn系合金層を有
する鋼板の製缶後缶外面となる面に、塗料印刷後の残存
金属Sn量が0.05 g/+2以下となるようなSn
めっき層と、その上に10〜30mg/m2の金属クロ
ムとクロム換算で3〜15 mg/m2のクロム水和酸
化物からなるクロメート層とを有し、前記鋼板の製缶後
缶内面となる面に、塗装印刷後の残存金属Sn量が0.
2〜1.0 g/rr2となるようなSnめっき層と、
その上に3〜10 rrrg/rn2の金属クロムとク
ロム換算で3〜15flIg/112のクロム水和酸化
物からなるクロメート層とを有していることを特徴とす
る外面塗料密着性に優れた缶用鋼板を提供するものであ
る。
以F、本発明の外面塗料密着性に優れた缶用鋼板につい
て詳細に説明する。
第1図は、本発明の缶用鋼板1の構成例を示す拡大断面
図である。同図に示すように、本発明の缶用鋼板1は、
一方の面と他方の面とで、即ち該鋼板lを用いて製缶し
たとき、その缶の外側となる缶外面側2と、その缶の内
側となる缶内面側3とで、形成される層(被膜)の組成
が異なるものである。即ち、缶用鋼板1は、素地鋼板4
の両面に形成されたFe−Ni−Sn系合金層を基本と
して、缶外面側2には、製缶の際に行われる塗装印刷の
後の残存金属Snfiが0.05 garb”以下とな
るようなSnめっき層6と、その上に10〜30ffI
g/l112の金属クロムとクロム換算で3〜15 m
g/m2のクロム水和酸化物からなるクロメート層7と
を形成し、缶内面側3には、塗装印刷後の残存金属Sn
量が0.2〜1.0 garb2となるようなSnめっ
き層9と、その上に3〜10 mg7m2の金属クロム
とクロム換算で3〜15IIIg/l112のクロム水
和酸化物からなるクロメート層10とを形成したもので
ある。
以下、缶用鋼板1を構成する各層について説明する。
鋼板両面のFe−Ni−Sn系合金層5および8は、緻
密で連続性に優れしかも優れた耐食性を示すものである
。このFe−Ni−Sn系合金層5.8を形成する方法
としては、例えば以下に示す(イ)〜(八)の方法が可
能である。
(イ)素地鋼板4上にNiめっきを行い、さらにSnめ
っきを行い、加熱処理によりNiおよびSnを拡散させ
てFe−Ni−Sn合金層を形成する。
(0)素地鋼板4上にFe−Ni合金めっきを行い、さ
らにSnめっきを行い、加熱処理によりSnを拡散させ
てFe−Ni−Sn合金層を形成する。
(八)素地鋼板4上にNiめっきを行い、加熱処理によ
ってNiを素地鋼板4中に拡散させた後、Snめっきを
行い加熱処理によりSnを拡散させてFe−Ni−Sn
合金層を形成する。
上記(イ)〜(八)の方法を行うと、Fe−Ni−Sn
系合金層5,8が形成されるとともに、それらの上層に
合金の形成に関与しない即ち加熱処理にて拡散しなかっ
たSnが残存し、Snめっき層6および9となる。なお
、第1図では、作図上、Snめっき層6は連続した均一
な層となっているが、実際には少量なので不連続に分散
していることの方が多い。
上記(イ)〜(へンの方法におけるSnめっきは、通常
の方法に従って行えばよく、そのSnめっき量を缶内、
外面側でそれぞれ適宜選定し、適当な条件で溶湯処理(
加熱処理)をすることにより、缶外面側2と缶内面側3
とにそれぞれ所望量のFe−Ni−Sn系合金層5.8
およびSnめっき層6,9を形成することができる。
なお、通常のぶりき製造設備では、Snめっき後に「リ
フロー装置」と称するSnを溶融させる加熱装置が設け
られており、この装置を用いて溶湯処理(リフロー処理
)を行えば便利である。また溶湯処理は、通電抵抗加熱
、高周波加熱、外部加熱等いかなる方式を用いてもよい
本発明において、Fe−Ni−Sn系合金層5.8の付
着量は特に限定されないが、好ましくはSn量で0.0
5〜1.8 g/m2とするのがよい。その理由は0.
05g/+++2未満では耐食性が不十分となり、1.
8 g/m’を超えるとFe−Sn−Ni合金層は硬い
ので加工によってクラックが入り易くなり、かえって耐
食性が低下することがあるからである。
缶外面側2のSnめっき層6の付着量は、製缶の際に行
われる塗装印刷(焼付塗装)の後に金属錫の残存量が0
.05 g/II+2以上になるような量とすれば良く
、そのためには、塗装印刷萌に本発明の缶用鋼板1の缶
外面側2に実際に形成されているSnめっき付着量(以
下、実際のSnめつき付着量という)を0.1〜0.6
 g/+2程度とし、塗装印刷の焼付条件(焼付温度、
焼付時間、焼付回数など)を適正に選定すればよい。缶
外面側2での塗装印刷後の残存金属錫量を0.05 g
/ln2以下とする理由は、金属錫は柔らかく衝撃によ
って容易に変形するため、残存金属錫量が0.05 g
/m2を超えると塗装被膜に余分な変形応力を与えて塗
料剥離が生じ易くなるとともに、金属錫表面の錫酸化物
が脆弱なため衝γ等によって錫酸化物の破壊を起点とす
る塗料剥離が生じ易くなるためである。
缶外面側2の実際のSnめっき付着量を0.1〜0.6
g/+a2とする理由は、次の通りである。実際のSn
めっき付着量が0.1 gem2未満では、Snめっき
後の加熱処理で形成されるFe−Sn−Ni系合金量が
少なく耐食性が不十分となるからである。また、缶外面
側2での実際のSnめっき付着量には特に上限はないが
、実際のSnめっき付着量が0.6 g/@2を超える
と、塗装印刷後の残存金属錫量を0.05 g/a2以
下にするためには溶湯処理で多量の錫を合金化させねば
ならず技術的に困難となる。
一方、缶内面側3のSnめっき層9の付着量は塗装印刷
後の残存金属錫量が0.2〜1.0 g/ln2となる
ような量とすれば良く、そのためには実際のSnめっき
付着量を0.8〜2.0 g/m”程度とし、塗装印刷
の焼付条件を適正に選定すればよい。
缶内面側3での、塗装印刷後の残存金属錫量を0.2〜
1.0 g/m2に限定する理由は次の通りである。本
発明の鋼板は、主にスードロニック(5oudroni
c)溶接機に代表されるシーム溶接機によって溶接製缶
されるが、このようなシーム溶接は塗装印刷後になされ
るので、一般には塗装印刷後に鋼板片面当り0.1 g
/ln”以トの金属錫が鋼板両面に必要とされる。従っ
て本発明の鋼板では外面塗料密着性向上のために缶外面
側2の塗装印刷後残存金属錫量を0.05 g/m”以
下としているので、本来十分な溶接性が得られないと考
えられる。しかし、本発明者らは溶接に必要な金属錫壁
について再検討を行った結果、片面当り0.1 g/m
2以上の金属錫を鋼板両面に有しない場合でも缶内・外
面の合計金属錫量が0.25 g/m2以上であれば同
様の効果、即ち十分な溶接性が得られることがわかった
。従って、十分な溶接性を確保するために、缶内面側3
の塗装印刷後残存金属錫量のF限を0.2g/m2とし
た。また、塗装印刷後の残存金属錫量は多いほど溶接性
は良好となるが、この量が1.Og/l]!2を超える
と溶接向上効果が飽和するばかりでなく、不経済となる
ので望ましくない。
缶内面側3の実際のSnめっき付着量を0.8〜2.0
 g/m2とする理由は、実際のSnめっき付着量が0
.8 g7m”未満では塗装印刷後の残存金属錫量を0
.2 g/rn2確保するのが技術的に難しくなり、2
.0g/ m 2を超えると、残存金属錫量を1.0 
g/ln2以下とするためには溶湯処理で多量の錫を合
金化せねばならず、技術的に困難であるからである。
上述したSnめっき層6および9の上層には、そわぞれ
金属クロムとクロム水和酸化物からなるクロメート層7
および10か形成されている。クロメート層7.10中
の金属クロムは、F層のSnめっき層6,9や上層の塗
膜との結合を強固にし、また金属クロム自体硬いので衝
撃に強く、塗膜を硬化させる効果がある。
缶外面側2のクロメート層7中の金属クロム量は10〜
30 [11g10+”、クロメート水和酸化物量はク
ロム換算で3〜15mg/[112であり、一方、缶内
面側3のクロメート層10中の金属クロム量は3〜10
111g7m2、クロム水和酸化物量はクロム換算で3
〜15 mg/m2であり、缶内、外面のクロメート層
10と7とでは含有する金属クロム量の範囲が異なる。
缶外面側2のクロメート層7中の金属クロム量を10〜
30  mg/m2に限定する理由は、10mg/ra
2未満では外面塗料の密着性向上効果が不十分であると
ともに、衝撃に対する塗膜剥離防止効果もネト分なため
であり、また30IIIg/l!+2を超えると塗料密
着性向上および塗膜剥離防止効果は十分であるか、高融
点金属である金属クロムが溶接性を阻害するので好まし
くないからである。
缶内面側3のクロメート層10中の金属クロム量を3〜
10 mg/rn2に限定する理由は、3IIIg/1
2未満では内面用塗料との密着力が弱く塗装耐食性が不
十分となり、10 mg/+’を超えると塗料密着性は
良好であるが、硬い金属クロムのために下層の軟らかい
Snめっき層9にスリ疵がつきゃすくなり缶内容物に対
する塗装後耐食性が劣化するためである。
クロメート層7.10中のクロム水和酸化物量は、缶外
面側2、缶内面側3ともにクロム換算で3〜15 mg
/m’の範囲であればよい。クロム水和酸化物は、封孔
処理によって塗装されるまでの間の耐錆性を確保し、塗
装性を向上させる働きがあるが、それ自体高電気抵抗物
質であるため、含有量が多すぎると溶接性を阻害する。
従って、クロメート層7および10中のクロム水和酸化
物量を3〜151g/l112に限定する理由は、クロ
メート層中のクロム水和酸化物量が3 mg/ln2未
満では耐錆性、塗装性とも不十分となり、15 mg/
m2を超えると耐錆性、塗装性は十分であるが溶接性が
劣化するからである。
このようなりロメート層7および10の形成方法として
は、クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸、重クロム酸塩
のうち18または2種以上を混合した溶液に、5o42
−1F−、SiF62−などの陰イオンを1種または2
種以上添加した水溶液中で、鋼板を缶外面側2、缶内面
側3それぞれに必要な金属クロム量が得られるように電
気量を変えて陰極電解すればよい。
缶外面側2と缶内面側3とでそれぞれ陰極電解電気量を
変えると、金属クロムと同時に析出するクロム水和酸化
物量も同様に変化するが、陰極電解処理後に鋼板をクロ
ム酸水溶液中に浸漬する等の処理を施すことによってク
ロメート層7.10中のクロム水和酸化物量を上記限定
範囲内に調整すればよい。
またクロメート層7.10を効率良く形成するために、
クロメート処理の而にアルカリ水溶液中で活性化処理、
例えば10g/fの炭酸ナトリウム水溶液で陰極電解処
理を行ってもよい。
以上に述べた本発明の缶用鋼板lの好適な構成例をまと
めると、下記表1に示す通りである。
表1 〈実施例〉 以下、本発明の缶用鋼板の実施例を具体的に説明する。
(製造方法1) 通常の冷間圧延後のぶりき用原板を電解脱脂した後、そ
の両面にA浴を用いてNiめっきを行い、10%)12
+90%N2のいわゆるllNxガス雰囲気中で焼鈍し
、めっきしたNiの全量を拡散浸透させ鋼板表面にFe
−Ni合金層(Ni拡散層)を形成した。この鋼板を圧
下率1.5%の調質圧延を行った後、電解脱脂、酸洗を
行い、次いでB浴を用いて鋼板両面にSnめっきを行い
、引き続き溶湯処理を行い、10g/Ilの炭酸ソーダ
水溶液中でlC/dff12の陰極電解処理を行った後
、D浴を用いて鋼板の缶外面側と缶内面側との金属クロ
ム量がそれぞれ下記表2に示す所定量になるように陰極
電解処理を行い、さらに鋼板を100g、lのクロム、
酸水溶液中に浸漬してクロム永和酸化物穢を表2に示す
所定量に調整した。
(製造方法2) 製造方法lと同様の方法により鋼板にFe−Ni合金層
を形成した後、圧下率20%の2次冷間圧延を行った。
この鋼板を電解脱脂、酸洗した後、C浴を用いて鋼板両
面にSnめっきを行い、引き続き溶湯処理を行った。そ
の後E浴を用いて鋼板の缶外面側と缶内面側との金属ク
ロム量がそれぞれ下記表2に示す所定量になるように陰
極電解処理を行い、さらに鋼板を70g/J2のクロム
酸水溶液中に浸漬してクロム水和酸化物量を表2に示す
所定量に調整した。
(製造方法3) 通常の冷間圧延、焼鈍および調質圧延をしたぶりき用原
板を電解脱脂、酸洗した後、その両面にA浴を用いてN
iめっきを行い、さらにB浴を用いてSnめっきを行い
、引き続き溶湯処理を行った。
その後り浴を用いて鋼板の缶外面側と缶内面側との金属
クロム量がそれぞれ下記表2に示す所定量になるように
陰極電解処理を行い、さらに鋼板を100g、lのクロ
ム酸水溶液中に浸漬してクロム水和酸化物量を表2に示
す所定量に調整した。
A浴(Niめっき浴) 硫酸ニッケル  250g/fi 塩化ニッケル  45g/fl はう酸     30g/ff1 B浴(Snめっき浴) 塩化第一錫   50g/iL 弗化ナトリウム 45g/11 弗化水素ナトリウム 13g/ffi 塩化ナトリウム 54g/IL 黄血塩     0.8 g/ 1 光沢剤      通量 C浴(Snめっき浴) 硫酸第一錫   55g/fi フェノールスルホン酸(654k) 35g/42 光沢剤      適量 り浴(クロメート浴) クロム酸    17g/IL 硫酸      0.12 g /11E浴(クロメー
ト浴) クロム酸     15g/f Nl14F      1.5  g /4上記製造方
法1〜3により得られた缶用鋼板の試験片No、 1〜
8 (No、 1〜4は本発明例、No、 5〜8は比
較例)について外面塗料密着性、塗装後耐食性および溶
接性を調べた。その結果を下記表2に示す。
なお、上記特性は次に示す■〜■の方法により評価した
■外面塗料密着性の評価 各試験片に、予め内面塗装を想定した210−cxto
分の加熱処理を施した後、缶外面側に相当する面に 変性アルキッド系ホワイトコート 170 B/dm2
アルキッドアミノ系外面ニス    80 mg/dm
2を塗装し、この塗1摸について三菱ユニ鉛筆を用いた
鉛筆硬度試験を行い塗膜剥離強度を求め、塗膜が剥離し
ない最大限の鉛筆硬度で評価した。
■塗装後耐食性の評価 各試験片の缶内面側に相当する面にエポキシフェノール
系塗料を60 mg/d111”塗装し、試験片のエツ
ジ部および塗装していない面をテープでシールした後、
市飯のトマトジュース中に試験片の半分を浸1affシ
55℃で2週間保持した後、腐食による塗膜ふくれ(ブ
リスター)を観察し、以下のごとく評価した。
■溶接性の評価 各試験片に、塗装の焼付処理を想定した210℃×20
分の加熱処理を施した後、溶接速度40m/分、溶接加
圧力40にgf 、オーバーラツプ0.4mmで銅ワイ
ヤーを電極とした電気抵抗シーム溶接を行い、十分な溶
接強度が得られかつ「敗り」の発生が生じない適正溶接
電流範囲の有無により評価した。
下記表2の結果から明らかなように、本発明の缶用鋼板
(試験片No、 1〜4)は比較例(試験片No、 5
〜8)に比べ、溶接性に優れ、かつ缶外面側における塗
料密着性および缶内面側における塗装後耐食性に優れて
いることがわかる。
〈発明の効果〉 上述したように、本発明の外面塗料密着性に優れた缶用
鋼板によれば、製缶により缶外面の塗料密着性、缶内面
の塗装後耐食性および溶接性の優れた缶を安価に提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の缶用鋼板の構成例を示す拡大断面図
である。 符号の説明 1・・・本発明の缶用鋼板、  2・・・缶外面側、3
・・・缶内面側、      4・・・素地鋼板、5、
8=4cmNi−Sn系合金層、 6.9・・・Snめっき層、 7.10・・・クロメート層 特 許 出 願 人  川崎製鉄株式会社FIG、1

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)両面にFe−Ni−Sn系合金層を有する鋼板の
    製缶後缶外面となる面に、塗料印刷後の残存金属Sn量
    が0.05g/m^2以下となるようなSnめっき層と
    、その上に10〜30mg/m^2の金属クロムとクロ
    ム換算で3〜15mg/m^2のクロム水和酸化物から
    なるクロメート層とを有し、 前記鋼板の製缶後缶内面となる面に、塗装印刷後の残存
    金属Sn量が0.2〜1.0g/m^2となるようなS
    nめっき層と、その上に3〜10mg/m^2の金属ク
    ロムとクロム換算で3〜15mg/m^2のクロム水和
    酸化物からなるクロメート層とを有してなることを特徴
    とする外面塗料密着性に優れた缶用鋼板。
JP23741486A 1986-10-06 1986-10-06 外面塗料密着性に優れた缶用鋼板 Granted JPS6393894A (ja)

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