JPS6376908A - ころがり軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はころがり軸受に関し、特にフレッチングコロ
ージョンを防止したころがり軸受に関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

ころがり軸受においては、設計上の理由で外輪のハウジ
ング又は内輪にはめられる軸との間に微小すき間が設け
らている。このような転がり軸受においてハウジング又
は内輪の材料が金属である場合、振動や振幅の小さい繰
返し揺動を受けると、しばしば上記の微小すきま部にお
いて赤さび状の摩耗粉が発生付着するフレッチングコロ
ージョンが起きる問題がある。

フレンチングコロージョンを防止するには、一般的には
、中程度の粘度をもった油や稠度が高く流動性の良好な
グリースを塗布してから組込む方法がとられる。しかし
、この方法は、組込み工程が複雑になって好ましくない
ばかりでなく、流動性のある油やグリースでは、使用時
に油又はグリース切れが起きることがあるため、フレソ
チングコロージョンを完全に防止することは困難であり
、機械的な防止策をとる必要がある。

また、他の方法として、金属メッキ又はプラズマコーテ
ィングなどで耐摩耗性被膜を形成する方法がある。しか
しこの方法は工程が複雑であって好ましくないばかりで
なく、膜厚管理が難しく、軸受外輪外径、内輪内径など
高精度が要求されるような部分では後加工が必要となり
、現実的な方法とはいえない。

更に、四フッ化エチレン樹脂をポリイミド、ポリアミド
、エポキシ樹脂等を結合剤として被覆する方法もあるが
、この方法では膜が厚すぎるため後加工を必要としたり
、膜厚を差引いて寸法設定をした被覆専用軸受を用意す
る必要があり、この方法も望ましい方法とはいえない。

そこで、この発明はフレノチングコロージョンの発生を
容易に防止し得るころがり軸受を提供することを目的と
するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の問題を解決するために、この発明はころがり軸受
の外輪外周面、内輪内周面、外輪端面及び内輪端面のう
ち少くとも一つの面に含フッ素重合体からなる薄膜を形
成する手段を採用したものである。以下その詳細を述べ
る。

この発明における含フッ素重合体は、ポリフルオロアル
キル重合体またはフルオロポリエーテル重合体などであ
る。そしてポリフルオロアルキル重合体とは、たとえば ＣＦｚ（ＣＦ２）ｔ−１Ｈ（ＣＦｔ）ｓ−１ＣｈＣＩ（
Ｃｈ）＋＋−１などのポリフルオロアルキル基を有する
重合体であり、フルオロポリエーテル重合体は、　ＣＸ
Ｆ！Ｘ−０−という一般式（、は１〜４の整数）で示さ
れる単位を主要構造単位とし、平均分子量が１０００〜
５ｏｏｏｏの重合体である。このような含フッ素重合体
は軸受材料に対して親和性の高い官能基、たとえばエポ
キシ基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基、メルカプ
ト基、イソシアネート基、スルフォン基、エステル基等
を含有しているものが好ましく、具体的にはつぎに示す
ようなものを例として挙げることができる。すなわち、 Ｃ＊Ｆ＋、Ｃ０ＯＨ、Ｃ，Ｆ＋フＣＪ＊ＯＨ％ＣｓＦ＋
ｔＣＪ＊ＳＨ１ＧＯ ＣｈＦ＋３ＣｚＨａＯＣＮＨ（Ｃｕｔ）ＪＣＯ１０ＣＮ
　（ＣＨｚ）　ＪＨ（：（ＣＦｚ）　ａＣＮＨ（ＣＬ）
　４ＮＣＯ１ＣＪ＋ｆｆＳＣＩｂＣＨｘＯＣ（ＣＨｚ）
ｓＮＨｇ　　、Ｃ１ｏＦｚ＋Ｃ０Ｎ１（ＣｔＨ４０Ｈ，
Ｃ＋ｏＦｔ＋５ＯｓＨ。

ＨｏｏＣ−ＣＦｚＯ＋ＣｚＦｎＯＭＣＦｚＯ）ａｃＦｚ
ｃＯＯＨ。

ＨＯＯＣ−Ｃｈ０４ＣＦｚ−ＣＦ−ＯｈｄＣｈＯｈＣＦ
ｓ　　、ＣＦ。

ＣＩ＊００Ｃ−ＣＦｔＯ＋ＣｚＦｓＯ品ＣＦｚＯｈＣＦ
ｚＣＯＯＣＨｓ　、ＨＯＣＨｚ−ＣＦｚＭＣＪａＯ）ｒ
（ＣＦｇＯ）ｌｌＣＦｔ−ＣＨｚＯＨ。

ＣｈＯ（Ｃｈ−ＣＦ−ＯｈＣＦよ−Ｃ−ＣＦｆｆ　　、
Ｉ ＣＦ、　　　　　　。

などである、なお、ｍおよびｎは整数である。

このような含フッ素重合体は単独で用いてもよいが、そ
のときはエポキシ基またはイソシアネート基を含をした
ものが好ましく、エポキシ基を用いるときはアミン類、
酸無水物等を加えてエポキシ基同士を反応させるとよい
、またイソシアネート基を単独で用いる場合はスズ化合
物などイソシアネート三量化触媒を加えるとよい。

また含フッ素重合体を２種類以上併用してもよいが、そ
の際にはエポキシ基含有のものとアミノ基、カルボキシ
ル基、水酸基、メルカプト基などの少なくとも１種類の
基を有するものとを組み合わせるか、またはカルボキシ
ル基を含有するものとアミノ基、水酸基の少なくとも１
種類の基を含むものとを組み合わせるか、さらにはイン
シアネート基含有のものと水酸基、アミノ基、メルカプ
ト基、カルボキシル基などの少なくとも１種類の基を含
むものとを組み合わせるかして、組み合わせた基を互に
反応させて重合体をより高分子量化し、耐摩耗性の優れ
た膜が得られるような配慮をすることが望ましい。

またこれら官能基を有する含フッ素重合体に対して、そ
れぞれの官能基と化学反応を起こす官能基を有する有機
化合物を加えて高分子量化させてもよい、このような組
み合わせは、イソシアネート基含有含フッ素重合体にエ
チレングリコールやジアミノジフェニルメタンなどを加
える組み合わせなどが例示できる。

以上述べた含フッ素重合体はそれ自体で軸受の材料表面
に対してかなりの親和性を示すものであ、るが、相手材
の種類によっては必らずしも充分な密着強度を示すとは
限らないので、このようなときには、被膜と相手材との
間に両者に対して親和性のある薄膜（ブライマーと呼ぶ
）を介在させることが好ましく、そのブライマーの一つ
の例としてポリメチルメタクリレートを枝成分とし、メ
チルメタクリレート単位またはヒドロキシルエチルメタ
クリレート華位を幹成分とするグラフト重合体を挙げる
ことができる。

上記含フン素重合体を塗布する方法は、通常の塗布方法
でよく特に限定されるものではないが、例えば含フッ素
重合体を適当な溶媒に溶解させて塗布（吹付け、浸漬な
ども含む）し、その後、溶媒を蒸発させればよ＜、ｙｉ
膜膜形後後加熱して造膜成分の高分子量化を図ることも
可能である。

この発明の軸受に被覆する薄膜は軸受の寸法精度をくず
さないように、４μｍ以下、好ましくは３μｍ以下にす
ることが望ましい。

〔実施例〕

実施例および比較例に用いた原材料はつぎのとおりであ
る。なお、原材科名もしくは構造式を簡略化するために
各原材料に付した番号（■〜■）を使用することとし、
配合割合は重量％とする。

■ポリフルオロアルキル重合体（エポキシ基含有）■同
（アミノ基含有） ■パーフルオロポリエーテル重合体（イソシアネート基
含有） （平均分子量約２０００）、 ■同（水酸基含有） ＩＯＣ）１２−ＣＦ２０＆Ｆ４０ｈ　（ＣＦｚＯｈＣｈ
−ＣＨｚＯＨ（平均分子量約２０００）、 ■エチレングリコール ■ジブチルスズジラウレート ■タービン油（出光社製、ダフニースバータービンオイ
ル５６） 〔実施例１〜４〕 第１表に示した原材料を３％の濃度になるよう表中の溶
媒で希釈して塗装用液を調整し、内径４龍、外径ＩＱｍ
ｍ、公差−３〜−２μｍのころがり軸受の外輪（材質　
５ＵＳ４４０Ｃ）の外周面を浸漬した。浸漬後外輪を取
出して７０℃、１時間乾燥後、１５０℃で２時間加熱し
た。その後軸受を組み立てて、グリースを封入し内径に
タイトな軸を通した。内径１０富璽、公差Ｏ〜−１５μ
ｍ。

材質アルミニウムＡＤＣ−１２の軸箱に軸受を挿入して
、軸を固定した。軸箱に２０Ｇ、５０〜２０００８２の
振動を周期的に加えて、外輪外周面のフレソチングコロ
ージョンの発生時間を調べた結果を第１表にまとめた。

尚、フレッチングコロージョンの発生時間測定は２００
時間で打ち切った。

〔比較例１〕 軸受に何も塗布しなかった以外は実施例１と同様の試験
を行った。結果を第１表にまとめた。

〔比較例２〕 軸受外輪に■のタービン油を塗布した以外は実施例１と
同様の試験を行った。結果を第１表にまとめた。

第１表から明らかなように比較例１ではフレフチングコ
ロージョンが４０時間で発生し、潤滑油を塗布した比較
例２でも８５時間で発生し、実施例のいずれよりも１か
に劣っていた。

なお実施例１と同様の条件でＳＵＳ、４４０Ｃの平均（
表面粗さＲａ＝０．２）に薄膜を形成し、その膜厚を触
針式の表面粗さ計で測定したところ、１．１μｍであっ
た。

第　　１　　表 〔発明の効果〕 以上述べたように、この発明のころがり軸受はフレソチ
ングコロージョンの発生を防止することが可能なので、
フレッチングコロージョンが発生するという条件での運
転に耐え得るものである。

またこの発明の薄膜は、薄膜であるがゆえに、特別に塗
布用に寸法調整した軸受を必要としない。

したがって、この発明の意義はきわめて大きいというこ
とができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ころがり軸受の外輪外周面、内輪内周面、外輪端面及び
   内輪端面のうち少なくとも一つの面に、含フッ素重合体
   からなる薄膜を形成したことを特徴とするころがり軸受
   。