JPS6338810B2

JPS6338810B2 -

Info

Publication number: JPS6338810B2
Application number: JP54098003A
Authority: JP
Inventors: Toyotaka Nishikawa
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1979-07-31
Filing date: 1979-07-31
Publication date: 1988-08-02
Also published as: JPS5622024A

Description

【発明の詳細な説明】［技術分野］本発明は、励磁コイルにより磁路の磁束を消長
させてアマチヤ及びアマチヤに設けられた絶縁物
製のカードを反転させ、このカードの反転動作に
より可動接点板を変位させて固定、可動両接点を
開閉する電磁継電器の開閉装置に関する。

［背景技術］この種の電磁継電器の開閉装置は、リフトオフ
形式と称されるものとフレキシヤ形式と称される
ものとに大別できる。前者のものは、自己のばね
圧にて常時閉成となるよう配設された可動接点板
を、励磁コイルの励磁状態に応じて反転動作する
アマチヤに設けられた絶縁物製のカードが押し上
げて接点開離（開成）にしたり、押し上げを開放
して接点閉成とする。後者のものは、自己のばね
圧によつて常時開離（開成）となるよう配設され
た可動接点板を、同様のカードが押し下げ（押し
込み）て接点閉成にしたり、押し下げを開放して
接点開離とする。

リフトオフ形式のものは、接点閉成状態におい
てカードと可動接点板が離間し可動接点板のばね
圧のみで接点圧が確保されるので、カードの振動
が接点に伝わりにくく、従つて耐振・耐衝撃性に
優れ接点バウンスが小さく、また接点消耗による
接点圧の変動が小さい長所を有し、反面接点表面
の摺動が殆ど無いので、耐溶着性や接触信頼性が
劣る欠点を有する。

フレキシヤ形式のものは、接点閉成状態でカー
ドが可動接点板を押し下げ（押し込み）る際接点
表面が摺動するので、耐溶着性や接触信頼性が優
れる長所を有し、反面接点圧をカードの押し下げ
（押し込み）量のみにて確保しているので、カー
ドの振動が直接接点圧に関係して接点バウンスが
出やすく、従つて耐振・耐衝撃性が劣り、また接
点消耗により接点圧が変動し動作特性に悪影響を
及ぼしやすい欠点を有する。

そこで、耐振・耐衝撃性に優れ、接点圧の変動
が小さく、しかも耐溶着性や接触信頼性が優れる
というリフトオフ形式とフレキシア形式の両方の
長所を併せもつた電磁継電器の開閉装置が望まれ
るところ、本願出願人は実開昭54−32775、実開
昭54−32776において、単極切り換え形式のもの
でその要求を満足し得るものを提案した。

またこれらに開示された技術思想を多極形式の
ものに適用すると、第１図及び第２図に示す如き
構成となる。すなわち図において、１は電磁継電
器の器台、２は器台１に被さるカバーである。

器台１とカバー２で構成されるハウジングには
直列に磁路を構成するヨーク４、永久磁石６及び
永久磁石６を介挿した回動自在なアマチヤ５と、
アマチヤ５に設けられた絶縁物製のカード７と、
ヨーク４にはめ込んだ巻枠３に巻装された励磁コ
イルＣと、固定接点１２と、固定接点１２に接離
する可動接点１１を有した弾性板材製の可動接点
板１０が収容されている。

アマチヤ５の回動支点から最も離れた端部は、
所定反転（回動）量が得られるだけの磁路空隙を
介在させてヨーク４の端部４ａと対面している。
従つて直列の磁路には常に永久磁石６の磁束が流
れ、これに励磁コイルＣの磁束を重畳することに
より磁路の磁束を消長させてアマチヤ５及びアマ
チヤに設けられた絶縁物製のカード７を反転させ
る。このカード７の反転動作により可動接点板１
０が変位させられ、固定、可動両接点１２，１１
を開閉するのである。

さらに要部と動作を第２図ａ乃至ｄにより説明
する。可動接点板１０は、基端が固定されるとと
もに、自己のばね圧にて両接点１２，１１が常時
閉成となるように、そしてその先端がカード７に
て変位させられるよう配設される。カード７に
は、可動接点板１０を変位させるため、可動接点
板１０の先端部両面に当接する２個の当接部８，
９が形成される。これら当接部８，９を詳述する
と、一方の当接部９は、カード７の一側反転動作
（図で上向き動作）において可動接点板１０を十
分押圧（押し上げ）して両接点１２，１１を開離
状態とし、他側反転動作（図で下向き動作）にお
いて上記押圧を確実に開放して両接点１２，１１
を閉成状態とするよう形成される。また、他方の
当接部８は、カード７の他側反転動作（図で下向
き動作）において両接点１２，１１が閉成状態と
なつた後、可動接点板１０をさらに押圧（押し下
げ）して接点圧を増大させかつ両接点１２，１１
が摺動するよう形成される。

第２図ａの状態は、カード７を考慮しない場合
を想定したもので、可動接点板１０のばね圧によ
り両接点１２，１１は所定の接点圧でもつて接点
閉成の状態となつている。

第２図ｂの状態は、カード７の一方の当接部９
が可動接点板１０を押し上げている接点開離の状
態である。

ｂの状態において励磁コイルＣの励磁状態が変
わると、カード７が下方に変位し、やがてｃの如
く、カード７が可動接点板１０を完全に開放して
接点閉成の状態になる。さらに、カード７はｃの
位置にとどまらずさらに下方に変位し、ｄの如
く、カード７の他方の当接部８が可動接点板１０
を押し下げて接点圧を増大させかつ両接点１２，
１１を摺動させる。この摺動により両接点１２，
１１間に生成された酸化膜を除去する。

かかる動作から明らかなように、ａ〜ｃではリ
フトオフ形式の動作を行い、ｄでは略フレキシア
形式の動作を行うのである。

しかしながらこれらのものにあつても、詳細に
検討していくと次のような問題点が存在している
のである。

すなわち可動接点板１０全体が弾性板材よりな
るものであるから、ｄからｂの動作において両接
点１２，１１間に軽溶着が発生していた場合、こ
れをひきはずす押圧力が吸収されて溶着したまま
になる惧れがある。

［発明の目的］本発明は、上記の点に鑑みてなしたもので、そ
の目的とするところは、耐振・耐衝撃性に優れ、
接点圧の変動が小さく、しかも耐溶着性や接触信
頼性が優れるというリフトオフ形式とフレキシア
形式の両方の長所を併せもつたうえで、軽溶着が
発生したとしてもそれをひきはずしやすくして耐
溶着性をさらに向上させ得る電磁継電器の開閉装
置の提供にある。

［発明の開示］本発明の電磁継電器の開閉装置は、可動接点板
に、接点開離時にカードの一方の当接部に押圧さ
れる剛体状の一方の被押圧部と、接点閉成時にカ
ードの他方の当接部に押圧される弾性体状の他方
の被押圧部とを設け、かつ該一方の被押圧部の剛
性が影響する位置に可動接点を設けたことを特徴
とする。

実施例以下、本発明の一実施例及びその変形例を第３
図乃至第８図に基づいて説明する。なお、発明の
要部は可動接点板にあり、その他は第１図及び第
２図のものと略同様であるので、実質的に同一の
部材には同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。

第３図ａ乃至ｄには、要部構成をその動作とと
もに示している。可動接点板１０には、カード７
の２個の当接部８，９に対応し、それぞれによつ
て押圧される先端部近傍に、ばね作用が異なる２
個の被押圧部１３，１４が形成してある。一方の
被押圧部１４は、接点開離時にカードの一方の当
接部９に押圧されるもので、殆ど撓まない程ばね
力が極めて大きい剛体状となつている。他方の被
押圧部１３は、接点閉成時にカードの他方の当接
部８に押圧されるもので、比較的撓みやすい通常
のばね力を有する弾性体状となつている。さら
に、一方の被押圧部１４の剛性が影響する位置に
可動接点１１が設けてある。この可動接点板１０
の具体構造は、第４図及び第５図の如きものとな
る。

第４図のものの他方の被押圧部１４は、可動接
点１１を設けた位置よりも基端側から先端まで、
リブ加工を施すことにより可動接点板１０の先端
部全体に、一方の被押圧部１３は、可動接点板１
０の先端に固着された別部材の弾性折曲片により
それぞれ形成されている。

第５図のものの他方の被押圧部１４は、可動接
点１１を設けた位置よりも基端側から先端まで、
可動接点板１０の両側部を折曲することにより可
動接点板１０の先端部全体に、一方の被押圧部１
３は、可動接点板１０の先端の横巾中央を切り曲
げした折曲片によりそれぞれ形成されている。

この実施例は、先のもの（第１図は及び第２図
のもの）と同様に動作するうえに、以下に詳述す
る如く耐溶着性がさらに向上する長所を有する。
まず接点閉成動作、すなわち第３図ｂからｃへの
動作の場合、両接点１２，１１が閉成すると同時
に一方の当接部９は被押圧部１４から離れるので
リフトオフ形式の所定の接点圧が直ちに得られ
る。先のものでは剛体状の被押圧部１４が無いの
で、両接点１２，１１が閉成した後もしばらくは
一方の当接部９と可動接点板１０が接している。
従つてこの実施例のものは、リフトオフ形式の所
定の接点圧が得られるまでの時間が先のものより
短かくなり、このことは接点圧が低くて接触抵抗
の不安定な時間を短縮することを意味する。

次に接点開離動作、すなわち第３図ｄからｂへ
の動作の場合、仮に両接点１２，１１間に軽溶着
が発生していたとすると、一方の当接部９がある
速度で被押圧部１４に衝突する際、その衝突エネ
ルギーは剛体に近い被押圧部１４を介して直接可
動接点１１に伝わつて軽溶着をひきはずすよう作
用する。このようなとき先のものでは可動接点板
１０の弾性によつて衝突エネルギーが吸収されて
軽溶着をひきはずす作用が減殺される。つまりど
ちらの動作においても先のものより耐溶着性が向
上するのである。

またこのものは、一方の被押圧部１３のばね力
を適宜設定することにより、電磁石装置部分との
最適整合が図れる。

第６図は、この実施例の変形例で、可動接点板
１０の両被押圧部１４，１３の形成位置及びカー
ド７の両当接部８，９の形成位置のみ変えたもの
である。この変形例の可動接点板１０は、可動接
点１１を設けた位置よりも基端側から先端まで一
方側縁を折曲形成して他方の被押圧部１４とし、
可動接点１１を設けた近傍から先端まで被押圧部
１４の反対側を小巾のＬ字形に切り曲げ形成した
折曲片を一方の被押圧部１３としている。１５は
被押圧部１３形成用の切溝である。またカード７
は、その当接部９，８がそれぞれ両被押圧部１
４，１３に対応するよう上下位置をずらして形成
してある。このものは、先の実施例と同様に動作
するうえに、接点閉成動作の際、一方の被押圧部
１３が可動接点板１０の巾方向中心よりずれて形
成されているので第７図の如く可動接点１１がロ
ーリング動作を行い、従つて両接点１２，１１の
接触面がより良好な状態に維持できる。なお、第
７図は第６図におけるＡ矢視方向から見た図であ
つて、カード７は他方の当接部８以外を省略して
描いてある。

第８図は、この実施例の変形例を組み込んだ電
磁継電器の全体構成であり、可動接点板１０とカ
ード７以外は実質的に第１図と同様であるので、
詳細な説明は省略する。

［発明の効果］本発明の電磁継電器の開閉装置は、上記した如
く、可動接点板に、接点開離時にカードの一方の
当接部に押圧される剛体状の一方の被押圧部と、
接点閉成時にカードの他方の当接部に押圧される
弾性体状の他方の被押圧部とを設け、かつ該一方
の被押圧部の剛性が影響する位置に可動接点を設
けたものであるから、耐振・耐衝撃性に優れ、接
点圧の変動が小さく、しかも耐溶着性や接触信頼
性が優れるというリフトオフ形式とフレキシア形
式の両方の長所を併せもつたうえで、軽溶着が発
したとしてもそれをひきはずしやすくして耐溶着
性をさらに向上させ得るものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の前提となる開閉装置を組み
込んだ電磁継電器の部分断面を含む平面図、第２
図は、その要部側面図並びに動作説明図、第３図
はａ乃至ｄは、本発明の一実施例の要部側面図並
びに動作説明図、第４図は、その可動接点板の要
部斜視図、第５図は、その別の可動接点板の要部
斜視図、第６図は、先の実施例の変形例を示す分
解斜視図、第７図は、そのローリング動作の説明
図、第８図は、変形例を組み込んだ電磁継電器の
部分断面を含む平面図である。４……ヨーク、５……アマチヤ、６……永久磁
石、７……カード、８……カードの他方の当接
部、９……カードの一方の当接部、１０……可動
接点板、１１……可動接点、１２……固定接点、
１３……可動接点板の他方の被押圧部、１４……
可動接点板の一方の被押圧部、Ｃ……コイル。

Claims

【特許請求の範囲】

１ヨークと永久磁石と回動自在なアマチヤとが
直列に磁路を構成し、該永久磁石の磁束を励磁コ
イルにより消長させてアマチヤ及びアマチヤに設
けられた絶縁物製のカードを反転させ、このカー
ドの反転動作により可動接点板を変位させて固
定、可動両接点を開閉する電磁継電器の開閉装置
であつて、前記可動接点板は自己のばね圧にて常
時閉成となるよう配設され、前記カードは可動接
点板の先端部両面に当接する２個の当接部が形成
され、しかも該当接部の一方はアマチヤの一側反
転動作において可動接点板を押圧して接点開離と
し他側反転動作において該押圧を開放して接点閉
成とするように、該当接部の他方はアマチヤの他
側反転動作において接点閉成となつた後さらに可
動接点板を押圧するように形成されている電磁継
電器の開閉装置において、前記可動接点板は、接
点開離時に前記カードの一方の当接部に押圧され
る剛体状の一方の被押圧部と、接点閉成時に前記
カードの他方の当接部に押圧される弾性体状の他
方の被押圧部とを有し、かつ該一方の被押圧部の
剛性が影響する位置に前記可動接点を設けたこと
を特徴とする電磁継電器の開閉装置。