JPS6330623A - 液体減衰式防振マウント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車エンジン等の振動体を防振的に支承する
ために用いる液体減衰式防振マウントに関する。

（従来の技術） この種の液体減衰式防振マウントとしては特公昭６０−
１５８０６号公報によって公知とされてなる如く、一方
がエンジン側に、他方が車体フレーム側に結合させる一
組の基板とこの基体間に介挿固定された筒状のマウント
ラバーと、このマウントラバー内に形成され、かつ、作
業流体が充填され、さらにオリフィスとして作用する孔
を介して相互に通じる２つの室と、この２つの室を仕切
る仕切板とからなると共に、いずれかの基板に固定した
前記仕切板に両室を連通ずる連通孔を開設し、該連通孔
を覆って、仕切板に、剛性薄板よりなる弁を仕切板より
浮かせて設けると共に、該連通孔とは独立して、上記オ
リフィスとして作用する孔を仕切板に設けた構造であり
、エンジンの微振動時には前記弁が開いた状態を維持し
て前記連通孔が開通しているので両室の内圧が均衡して
振動はマウントラバーの弾性変形により減衰される一方
、振幅の大きい振動は、前記弁が閉じるために高圧側の
室の流体はオリフィスとしての孔を経て他方の室に移動
することから、有効な振動減衰機能が果たされて、高・
低周波振動に対して防振特性が発揮されるのである。

（発明が解決しようとする問題点） 前述する従来の防振マウントは、定常的な各振動に対し
ては有効に作用するとしても、加速時などにおいて急激
な変化の人力が防振マウントに加わった場合には、弁が
閉じてオリフィスとしての孔だけで液の流通が行われる
ところから、防振マウントの内圧が急上昇し、動バネ定
数が非常に大きくなり、また、負圧になった場合にキャ
ビテーションが発生する問題があった。

かかる問題点が解決されないところに着目して本発明は
成されたものであって、急激な変化の入力が加わった場
合にのみ流体の円滑な２室間流通を可能とし得る開閉通
路を付設せしめることにより、急激な圧力の変化に対応
して上記問題点の解決を果たさせる点を発明の目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） そこで本発明は、ゴム防振基体（２）に臨ませて本体（
１）内に設けた室を仕切部材（７）により２つの室（８
）。

（９）に仕切り、それ停学（８）、（９）間を前記仕切
部材（７）に設けたオリフィスαりを介し連通ずると共
に、各室（８）、（９）内に液体を封入してなる液体減
衰式防振マウントにおける前記仕切部材（７）の改良さ
れた構成を特徴とするものであり、板厚方向に貫通する
貫通孔１２ノ及び該貫通孔（２匂を開閉する可動板Ｏ（
支）を有する仕切板０ωと、前記仕切板ａωの周囲に同
軸をなし外接する環状の支持部材αＤにより前記仕切部
材（７）を形成し、仕切板０ωと支持部材（１１）との
接合部に、相互に面接触して仕切板０ωの板面と直角の
方向に所定長の範囲で気密を保持して相対的に摺動し得
る筒状の摺接面［１２）、Ｑ３）を夫々設けて、仕切板
α〔を、その両面側から対向させて押圧し得るバネ要素
α旬。

０旬を介して、前記支持部材（１１）に対し中立位置に
係止せしめると共に、支持部材αＤを前記本体（１１）
に固定せしめてなり、さらに、前記支持部材（１１）に
前記オリフィス０５）を独立して設ける一方、支持部材
αυと仕切板（１０）との相対的偏位が最大となる状態
で夫々開通して前記両室（８１，（９）を連通し得る開
閉通路Ｑ６１を前記雨宿接面Ｑ２１．０３＋に関連して
設けたことを特徴とする。

（作　用） 本発明は仕切部材（７）を前述の構成としたことによっ
て、特に急激に変化する入力が防振マウントに加わった
場合には、仕切板（１０が支持部材ａｔ＋に対して最大
偏位になるまで移動するので、雨宿接面い、Ｏｊに設け
た開閉通路０ωが開通することより、両室（８１，！８
）、（９）間の急激な圧力差の発生を防止し、また、キ
ャビテーション現象も防止できる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて説明する
。

第１図に図示する本発明の例に係る防振マウントは、本
体（１）、金具（５）、ダイアフラム（６）及び仕切部
材（７）を主要構成部材として有する。

本体（１）は同軸配置した金属筒体（３）の一端部と取
付用ポルｌ−（２１）を突設して有する金属ブロック（
４）の周縁部との間に亘らせて、ゴム防振基体（２）を
加硫接着により一体に固着させた構造であり、前記ゴム
防振基体（２）は厚肉のゴム弾性体から形成されており
、エンジンなど支承体が振動したときはこのゴム防振基
体（２）が動的な圧縮撓みを受けるようになっている。

一方、前記金具（５）は、ハツト形状をなしていて、取
付用ボルト（２２）を中央部に突出させて固着せしめて
いる共に、適当個所に空気孔（２３）を穿設せしめてい
て、鍔部の周縁を前記本体（１）における金属筒体（３
）の端部に被冠した後、カシメることによって、本体（
１）に固着一体させる。

次に前記ダイアフラム（６）はゴム膜とその周囲に一体
固着した金属筒とからなっていて、前記金属筒体（３）
の開口端を掩塞するように、前記金属筒を金属筒体（３
）に嵌入すると共に、金属筒の鍔部を金属筒体（３）と
金具（５）との両鍔部で挟持することにより、周縁部が
本体＋１）に対し気密を保っで固着される。

かく構成してなる防振マウントは本体（１）内に防振基
体（２）の内面、金属筒体（３）のゴム膜が密着された
内壁面、金属ブロック（４）の内面及びダイアフラム（
６）の片側面を周壁面として密閉構造の室が形成される
が、この室には仕切部材（７）を横断的に設けていて、
この仕切部材（７）により、室を上下に隣り合う２つの
室（８１，＋８）、（９）に仕切らせている。

上記仕切部材（７）は、可動板α匂を有する仕切板（１
０と、この仕切板（１０の周囲に同軸をなし、かつ気密
に外接する環状の支持部材αυとからなっていて、仕切
板ＧＱＩは円板状をなす板体の周縁に、該板体と直角の
方向に折れ曲って板体の中央側に向けてさらに直角に折
れ曲った縁部を一体に有しており、そして前記円板状板
体に一つ以上の貫通孔１２（１１を穿設せしめている。

この仕切板ａＯ＋に関連させて設けた前記可動板Ｑ９）
は、貫通孔（２鴫を有する円板状板体に両面側から近接
して沿い得る２枚の板部と、この板部相互を平行に保持
するため各中心部間を連結させる連結部とからなる縦断
画工字形をなし、前記連結部を仕切板０ωの中心に設け
た孔を貫通させる一方、２枚の板部を前記円板状板体の
両面に若干の間隙を存して平行に対峙させた状態で連結
部により連結することによって可動板０（至）を仕切板
（１０）に係止せしめている。

上記可動板α旧よ２つの板部が仕切板ａψの円板状板体
に対していずれか一方が接触し、また、画板部共に、僅
かに間隙を存し離れることが可能なように移動ができる
ことが必要であって、２つの板部の間隔を前記円板状板
体の厚みとの関係で適当な値に規定すればよい。

一方、支持部材（１１は、仕切板（１０）の外周に設け
た縁部に対し同心関係で外接し得る断面コ字形の筒部と
、前記金属筒体（３）の内壁に圧嵌入させるリング部と
を一体に連結してなる 複雑形状の環状をなしており、断面コ字形をなす筒部の
軸方向長を適当に定めることによって、この筒部に内接
する仕切板０ωの縁部の移動範囲が制限される。

かくして仕切板αφの前記縁部と、支持部材αυの前記
筒部とは相互に面接触して仕切板ＯＯの板面と直角の方
向に気密保持して相体的に摺動し得る筒状の摺接面ＣＬ
２）、α蜀を形成しており、支持部材αυを前述の如く
金属筒体（３）の中間部に固定せしめると、仕切板（１
０１は支持部材０υの前記筒部における摺接面αｍの筒
軸方向長により制限される範囲内で移動可能に支持され
る。

この仕切板（１０）の縁部と支持部材ｑυの前記筒部と
に対して、前記縁部を挟む上下両側にコイルバネなどの
バネ要素−，（１０を適当数分散させて夫々介装せしめ
ており、このバネ要素Ｑ４）、Ｑ４）が仕切板（１０）
に対し、両面側から均衡した弾力で対向的に作用するよ
うになることによって、仕切板（１０）は支持部材（１
１）に対し中立位置、すなわち、前記筒部の中間位置に
おいて弾力的に係止される。

しかして仕切部材（７）を構成する仕切板（１０と支持
部材αυとは、前記雨宿接面い、０）に関連して開閉通
路０荀を設けていると共に、支持部材αυのリング部に
オリフィス（１５）を設けている。

前記開閉通路ａＯは構造の一例が図示されるように、仕
切板（１０）の摺接面０ゐには複数個の孔（１７＋、　
（１７１を円周を等分する単段配置で貫通して設ける一
方、支持部材ＱＯの摺接面０蕩には前記孔（１７１，０
７１に対称する位置に、複数個の孔（１８Ａ）、（１８
Ａ　）及び（１８ｍ　）、（１８＋＋　）を上下２段配
置で同じく貫通して設けており、仕切板０ψが室（８）
の容積を縮少するように上方に限度−杯移動した状態で
は、孔０７）と孔（ＩＬ　）とが連通して室（８１，（
’ｉ１間をこの連通路により連通せしめるようになり、
反対に、仕切板（１０）が室（９）の容積を拡大するよ
うに下方に限度−杯移動した状態では、孔０７）と孔（
１８Ａ　）とが連通して、同様に室（８１，ｉ’＋１を
連通せしめるようになるのであって、定常の使用状態で
は、バネ要素Ｑ４１．Ｑ４）の均衡した弾力によって仕
切板ＱＱＩが第１図図示の中立位置に存しているため多
孔Ｑ７１；　　（１８Ａ）、　　（１８Ｂ）は閉塞され
ていることは言うまでもない。

従って、前記開閉通路０６）が開通する条件は、仕切板
（１０）が外力によって一方の側のバネ要素α旬の弾力
に抗して押された状態を満足することである。

一方、前記オリフィスαつは第１図に断面示されるよう
に、支持部材０υのリング部に略々全周に亘って周方向
に延びる溝を凹設せしめると共に、この溝を少なくとも
１個の斜板部により分断させて略々全周に亘る環状の通
路を形成せしめ、その−端部からリング部を貫通して一
方の室（８）に臨む孔を設けると共に、他端部から同様
に他方の室（９）に臨む孔を設けてなる構造であって、
一方の孔から環状の通路を経て他方の孔に至る抵抗通路
が支持部材０υの前記リング部に形成され、この抵抗通
路は常時上下両室（８）、　（８）、（９）を接続して
いる。

以上述べた構造を有する防振マウントは前記各室（８）
、　（９）内に不凍液等゛の液体を封入するものであっ
て、かくして液体減衰式防振マウントが完成される。

この防振マウントを例えば自動車におけるエンジン支承
用として装置した場合、走行中の高周波振動は基本的に
ゴム防振基体（２）により吸収される。

一方、アイドリング振動などの低・中周波の振動は両室
＋８１．　（８）、（９）内の液体をオリフィス０５）
を介し可逆的に流動させることより効果的に吸収される
。

この場合の振動は振幅が大きいので、可動（反Ｑ８）、
（９）の一方の板部が仕切板（１０）の貫通孔（２ωを
塞いでいる状態が続いて貫通孔（２０１が開いた状態は
殆ど存しなく、従って液の流通はオリフィス０９だけで
行われる。

ところで、高周波振動領域では振動の振幅が小さくて両
室（８）、　（８）、（９）の液圧が普通は上昇するが
、前記可動板α蜀が振動し易くて、この振動によって貫
通孔Ｑｌｌｌｌが開通している状態が長くなって、それ
等貫通孔（２ＩＩを介しても液の流通が行われるので、
室（８）、　［９）の液圧は下がってくる。

従って動バネ定数は小さくなり、こもり音や透過音が吸
収されて車室への侵入を抑えることが可能である。

このように低・中・高周波の広い領域の振動に対して良
好な防振特性を発揮するが、この防振マウントに対して
急激な変化の入力があると仕切板（１０）が一方のバネ
要素（１０の弾力に抗して移動し、支持部材θ１）に対
し偏位する結果、急激に負圧になった室（８）または（
９）に対しては咳室方向に限度−杯仕切仮（１０）が移
動する結果、開閉通路ＯＱが開通しく第２図参照）、ま
た、急激に正圧になった室（８）または（９）に対して
は反対の室（９）または（８）の方向に仕切板（１０）
が限度−杯移動するために、開閉通路０ωが開通しく第
３図参照）、両室＋８１．　（８）、（９）間の流体の
移動は開閉通路０６１を介して迅速に行われるのでキャ
ビテーション現象、動ハネ定数の増大を未然に防止して
衝撃の緩和をはかると共に防振マウントの破…防止をは
たり得る。

（発明の効果） 本発明は以上の説明によって明らかな如く、液体が充填
された室（８）、　＋８）、（９）を仕切ると共に、オ
リフィス（１５）を開始連通するための仕切部材（７）
を固定側の支持部材ＯＴＪと可動側の仕切板ＱＯＩとに
よって形成せしめて、仕切部材（７）が弾力に抗して偏
動して場合に開通する開閉通路αＱを仕切部材（７）に
設けたことにより、急激な入力が防振マウントに加わっ
た場合、開閉通路ａＱの開通により室（１１１１，（８
）、（９）間の液体移動が迅速に成される結果、液圧の
急上昇を回避できると共に、負圧によるキャビテーショ
ンの発生を予防し得る。

かくして防振マウントの破損を防止すると共に衝撃の緩
和をはかるすぐれた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の例に係る断面示正面図、第２図及び第
３図は第１図における仕切部材の要部の拡大図で、負圧
及び正圧が加わった際の作動状態を夫々示す。 （１１・・・・・・本体、　（２）・・・・・・ゴム防
振基体、（７）・・・・・・仕切部材、　＋８１　（’
ｌ）・・・・・・室、０の・・・・・・仕切板、　０υ
・・・・・・支持部材、０の０１・・・・・・摺接面、
　ａ４１・・・・・・バネ要素、（１０）・・・・・・
オリフィス、　０ω・旧・・開閉通路、０匈・・・・・
・可動板、　（２０）・・・・・・貫通孔。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、ゴム防振基体（２）に臨ませて本体（１）内に設け
   た室を仕切部材（７）により２つの室（８）、（９）に
   仕切り、それ等室（８）、（９）間を前記仕切部材（７
   ）に設けたオリフィス（１５）を介し連通すると共に、
   各室（８）、（９）内に液体を封入してなる液体減衰式
   防振マウントにおいて、板厚方向に貫通する貫通孔（２
   ０）及び該貫通孔（２０）を開閉する可動板（１９）を
   有する仕切板（１０）、前記仕切板（１０）の周囲に同
   軸をなし外接する環状の支持部材（１１）により前記仕
   切部材（７）を形成し、仕切板（１０）と支持部材（１
   １）との接合部に、相互に面接触して仕切板（１０）の
   板面と直角の方向に所定長の範囲で気密を保持して相対
   的に摺動し得る筒状の摺接面（１２）、（１３）をそれ
   ぞれ設けて、仕切板（１０）を、その両面側から対向さ
   せて押圧し得るバネ要素（１４）、（１４）を介して、
   前記支持部材（１１）に対し中立位置に係止せしめると
   共に、支持部材（１１）を前記本体（１）に固定せしめ
   てなり、さらに、前記支持部材（１１）に前記オリフィ
   ス（１５）を独立して設ける一方、支持部材（１１）と
   仕切板（１０）との相対的遍位が最大となる状態で夫々
   開通して前記両室（８）、（９）を連通し得る開閉通路
   （１６）を前記両摺接面（１２）、（１３）に関連して
   設けたことを特徴とする液体減衰式防振マウント。