JPS6328935B2

JPS6328935B2 -

Info

Publication number: JPS6328935B2
Application number: JP58201073A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Shindo; Motoo Kabeya; Mitsuo Ogawa; Takeshi Toyoda
Original assignee: Nippon Paint Co Ltd; Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Paint Co Ltd; Nippon Steel Corp
Priority date: 1983-10-28
Filing date: 1983-10-28
Publication date: 1988-06-10
Also published as: JPS6094466A

Description

【発明の詳細な説明】

技術分野本発明は防錆プレコート鋼板用塗料組成物に関
し、更に詳しくはウレタン変性エポキシ樹脂組成
物、防錆顔料及び潤滑剤を含む、プレス加工性、
特に型カジリ性、塗り重ね及び耐食性に優れるプ
レコート鋼板用塗料組成物に関する。従来技術塗料を予め塗装したプレコート用鋼板は家電製
品、什器類用として多用されていることは良く知
られている通りである。この様なプレコート鋼板
用の塗料としては公知のアクリル樹脂、ポリエス
テル樹脂、塩ビ樹脂系の塗料があり、又塗装機と
してはロールコーター、カーテンフローコーター
等を用い、塗装方式としては１コート１ベーク或
いは２コート２ベーク、又は２コート１ベーク等
の塗装方式により仕上げられている。この様にして製造された鋼板は使用に際してロ
ール成型、プレス加工、折り曲げ加工により加工
されるため、加工性に優れていることが要求さ
れ、更に製品としての要求性能、即ち耐食性、耐
湿性、耐水性、耐汚染性、耐薬品性、耐油性等の
耐久性が要求される。これらの性能を満足するには上塗のみの１コー
ト１ベーク方式の塗装では不十分であり、特に高
度な加工性及び耐食性を満足させるためには防錆
塗料を含む系を用いることが必要となる。防錆塗料としては通常６〜10％程度のクロメー
ト系顔料を含む高分子エボキシ樹脂塗料が使用さ
れているが、この樹脂系塗料をプレコート鋼板用
として用いた場合には、プレス加工における型カ
ジリ性及び耐食性が不十分であり、このままでは
使用に堪えない。また、上記性能を満足する系と
して、例えば亜鉛末を多量に含む系による高耐食
性、フツ素樹脂を上塗りとする系による高耐候
性、オイルフリーポリエステル樹脂、塩化ビニル
樹脂系等による高加工性等の確保が可能となる塗
料も存在するが、型カジリ性、塗り重ね性等を含
めた総合性能が希望の水準に達している系は存在
しない。発明の目的従つて、本発明の目的は前記した従来技術の欠
点を排除し、前記性能の中でプレス加工性、特に
型カジリ性、本発明の塗料組成物の塗膜の上へ他
の塗料を積層する場合の塗り重ね性及び本発明の
塗料組成物自体の耐食性を改良することにある。発明の構成本発明に従えば、 () (イ)ビスフエノールＡ型エポキシ樹脂（a₁）
と脂肪族二塩基酸（a₂）と第１級ヒドロキシル
基を持つ第２級アミン（a₃）とを反応させてな
る末端に第１級ヒドロキシル基を持つプレポリ
マー(A)と(ロ)ポリイソシアネート化合物（b₁）と
イソシアネート保護剤（b₂）を反応させてなる
部分保護イソシアネート化合物(B)とを（Ａに含
まれる第１級ヒドロキシル基の数）／（Ｂに含
まれる遊離のイソシアネート基の数）の比が
10／１〜１／１となるように反応させてなるウ
レタン変性エポキシ樹脂組成物40〜70重量％、 () 水可溶分が１重量％以下の防錆顔料 15〜
25重量％ () ポリオレフインワツクス１〜10重量％、 () 二硫化モリブデン 0.5〜５重量％及び () シリコーン樹脂 0.05〜１重量％を含んでなることを特徴とするプレコート鋼板用
塗料組成物が提供される。発明の構成及び作用効果の具体的説明この明細書において、「型カジリ性」とはプレ
コート鋼板のプルス加工時に、加工の程度が大き
な場合に大きく伸びるべき部分の塗膜が型に接触
してひつかき傷が発生したり、或いは塗膜破壊に
より変色したりするような現象を起しやすいか否
かの性質をいい、又「塗り重ね性」とは、本発明
の塗料組成物の塗膜（これ自体で通常の要求性能
は十分に満足するが加工後等の一部又は全面の模
様ずりのためや耐食性及び耐候性等を格段に向上
せしめるため）の上に、更に異種の塗料を上塗り
する際の密着性が良好か否かを示す性質をいう。
なお、このような目的で使用される上塗塗料とし
てはポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、硝化綿ラツカー系等の塗料があげられる。本発明の塗料組成物において使用されるウレタ
ン変性エポキシ樹脂組成分としては例えば、特開
昭57−30717号公報の実施例１〜６に開示されて
いる熱硬化性樹脂溶液があげられ、その配合量は
塗料組成物の40〜70重量％の範囲にあれば良い。
この配合量が40重量％未満では十分な型カジリ性
と加工性が得られず、逆に70重量％を超えると耐
キズつき性（耐スクラツチ性）、耐食性を阻害す
るので好ましくない。本発明の塗料組成物において使用される水可溶
分が１重量％以下の防錆顔料としてはカルシウム
クロメート、ストロンチウムクロメート等のクロ
メート顔料とアルミニウムトリポリリン酸を亜鉛
やシリカで変性したものからなる複合リン酸アル
ミニウムが好適である。加工性等の性能の改良を
目的とした本発明のプレコート鋼板は１〜8μm程
度の薄膜仕上げにする必要があり（通常のプレコ
ート鋼板は10〜20μm仕上げ）、これらの防錆顔料
はこの点からも他の防錆顔料に代替不可能であ
る。防錆顔料の水可溶分が１重量％を超えると高
湿度下の腐食環境で水分を吸収してフクレ等が発
生しやすくなるため好ましくない。防錆顔料の配
合量が５重量％未満では防錆効果が得られないの
で好ましくなく、逆に25重量％を超えても防錆力
のそれ以上の向上があまり認められず逆に加工性
等が低下する傾向にあるので好ましくない。本発明に従えば、更に本発明の重要な成分とし
てポリオレフインワツクス、二硫化モリブデン及
びシリコーン樹脂を潤滑剤として配合する。潤滑
剤の配合は、本発明の塗料組成物を適用した素材
をプルス加工するに際し、塗装面の型カジリ性及
び耐白化剥離性を向上する上で特に重要である。
一方塗膜に潤滑剤を添加すると一般には塗り重ね
性が低下するので、型カジリ性及び耐白化剥離性
と塗り重ね性の両性能をバランスさせることが重
要な課題である。本発明の塗料組成物には、潤滑剤として、ポリ
オレフインワツクス、好ましくは分子量が1500〜
3000程度のポリエチレン、ポリプロピレン等の低
分子ポリオレフイン１〜10重量％と、二硫化モリ
ブデン、好ましくは粒径が10μ以下で純度99.8％
以上の二硫化モリブデン0.5〜５重量％及びシリ
コーン樹脂、好ましくはポリアルキル基を有する
ポリオキシアルキルシラン等に代表されるアルキ
ルシラン等の特殊なシリコーン樹脂0.05〜１重量
％が用いられる。この場合、塗膜に潤滑性を付与
するだけであるならグラフアイト、シリコーンオ
イル等が用いてもよいが、グラフアイトは黒色で
あるため任意の色相を得ることができず、またシ
リコーンオイルは滑性がありすぎるため、上塗塗
料を塗り重ねると剥離を生じ又塗料ハジキ等を起
すので本発明に用いる事は適切でない。前記ポリオレフインワツクスの配合量が１重量
％に達しないと潤滑効果がなく逆に10重量％を超
えると表面光沢、ブロツキング性、塗り重ね性等
が悪くなるので好ましくなく、特に好ましい範囲
は４〜８重量％である。前記二硫化モリブデンの配合量が0.3重量％に
達しないと潤滑効果がなく、逆に５重量％を超え
ると耐食性が低下するので好ましくない。特に好
ましい配合量は0.5〜3.0重量％である。前記シリコーン樹脂の配合量が0.05重量％に達
しないと潤滑効果がなく、逆に１重量％を超える
と塗り重ね性が大巾に低くするので好ましくな
い。特に好ましい範囲は0.2〜0.5重量％である。また上記３種類の潤滑剤の配合量としては３〜
10重量％であるのが好ましく、特に好ましくは４
〜８重量％である。本発明に係わる塗料組成物には、上記必須成分
の他に、必要に応じて、例えば酸化チタン、弁
柄、シヤニンブルー、カーボンブラツク等の着色
顔料クレー、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シ
リカ等の体質顔料等を併用することができ、更に
その他の慣用配合成分を配合することもできる。本発明の塗料組成物は通常のロールミル、サン
ドグラインドミル等によつて混合分散して製造す
ることができるが、ポリオレフインワツクス、シ
リコーン樹脂は分散時或いは塗料の使用時に添加
混合してもよい。本発明に従えば、前述のようなウレタン変性エ
ポキシ樹脂組成物と水可溶分１重量％以下の防錆
顔料並びに特定の３種類の潤滑剤を組み合せて塗
料組成物に配合することにより、従来達成できな
かつたプルス加工時の型カジリ性を改良すること
ができ、更には塗り重ね性、耐食性、耐久性等の
性能をも同等水準以上に維持することができる。本発明の塗料組成物を適用する素材としては、
亜鉛めつき鋼板、亜鉛系めつき鋼板、アルミめつ
き鋼板、ステンレス板等である。これらの素材
は、必要に応じて、表面処理を施しその上にカー
テンフローコーター、ロールコーター等で乾燥塗
膜厚１〜8μm程度の厚さ塗布し、塗装後は、素材
温度で200〜240℃の範囲で乾燥させる。乾燥方式
としては、例えば熱風炉、赤外線炉等を適用する
ことができる。実施例以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するも
のでないことはいうまでもない。なお、以下実施
例において「部」は重量部を意味する。実施例１〜９及び比較例１〜３第１表及び第２表に示した、キシロール以外の
原料を同時に添加混合し、サンドグラインドミル
にて最大粒径15μmとなるように分散させ、次に
キシロールを配合して、実施例１〜９及び比較例
１〜３の塗料組成物を製造した。次にこれらの塗料組成物をクロメート処理した
0.05mm厚電気亜鉛めつき板（目付量30g／m²）に
乾燥塗膜厚1.5〜2.0μmとなるようにバーコーター
で塗布し、直ちに熱風炉にて45秒で最高到達板温
が200℃になるように焼付け、試験片を得た。この試験片について加工性、耐SST性、耐型
カジリ性及び塗り重ね性を試験した。結果を第１
表及び第２表に示す。

【表】 ◎：優 ○：良（目標水準） △：可 ×：不可

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１ () (イ)ビスフエノールＡ型エポキシ樹脂
（a₁）と脂肪族二塩基酸（a₂）と第１級ヒドロ
キシル基を持つ第２級アミン（a₃）とを反応さ
せてなる末端に第１級ヒドロキシル基を持つプ
レポリマー(A)と(ロ)ポリイソシアネート化合物
（b₁）とイソシアネート保護剤（b₂）を反応さ
せてなる部分保護イソシアネート化合物(B)とを
（Ａに含まれる第１級ヒドロキシル基の数）／
（Ｂに含まれる遊離のイソシアネート基の数）
の比が10／１〜１／１となるように反応させて
なるウレタン変性エポキシ樹脂組成物40〜70重
量％、 () 水可溶分が１重量％以下の防錆顔料 15〜
25重量％ () ポリオレフインワツクス１〜10重量％、 () 二硫化モリブデン 0.5〜５重量％及び () シリコーン樹脂 0.05〜１重量％を含んでなることを特徴とするプレコート鋼板用
塗料組成物。２防錆顔料としてストロンチウムクロメートと
複合リン酸アルミニウムの両者を含む特許請求の
範囲第１項に記載のプレコート鋼板用塗料組成
物。