JPS63206926A - 光デイスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザー光等の光により情報の記録。

再生等を行うデーターファイル装置等に使われる光ディ
スク（光磁気ディスクを含む）に関するものである。

従来の技術 近年光ディスクは高密度、大容量メモリーとして開発が
進められている。光ディスクの構造には大きく分けて二
タイプが考えられる。ひとつは案内溝を有する透明円板
上に保護膜および磁性膜等の薄膜層を形成した基板上に
樹脂等でコーティングしただけのもの、もうひとつは保
護膜および磁性膜等の薄膜層を形成した基板同志もしく
は薄膜層を形成した基板・と透明円板を樹脂で貼合せ、
もしくはエアーギャップで周辺を貼合せたタイプのもの
である（例えば、特開昭５５−４８８３７号公報、特開
昭５７−６６５３９号公報、特開昭５８−１５５５４５
号公報）。

前者の構造はコンパクトディスク等にみられる。

本発明は後者に関するものである。

従来は保護膜および磁性膜等薄膜層を形成した基板上に
貼合せ用接着剤としてエポキシ樹脂やシリコン樹脂を塗
布し、その上にもう一枚の基板を貼合せ、温度を上げて
樹脂を硬化させるか、もしくは片方が透明円板の場合は
光硬化性樹脂を塗布し貼合せた後、透明円板側から紫外
線を照射し樹脂を硬化させる方法が多く用いられてきた
。またエアーギャップタイプの場合は周辺に金属性のリ
ングをはめ、これを接着剤でとめる方法がとられる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、貼合せ用接着剤としてエポキシ樹脂や光
硬化性樹脂のような硬い樹脂を用いた場合では、樹脂中
に混入した気泡が長時間の使用において透明円板上の案
内溝に転写され、エラー（Ｃ／Ｎ比の低下）の原因とな
った。貼合せの工法を改善することで、気泡の混入はか
なり防げるが混入の有無は両面に磁性膜（反射膜）がつ
いている場合、全く調べることが不可能となる。またシ
リコン樹脂のような柔らかい樹脂を用いた場合では透湿
性が大きく信頼性（特に耐湿性）の面で磁性膜等の劣化
を生じるという問題点を有していた。

またエアーギャップタイプの場合は工数が多く、信頼性
の点でも劣っていた。

エポキシ樹脂のような硬い接着剤における気泡の転写は
案内溝を形成している樹脂と接着剤との硬さの違いによ
って生じるものと思われる。又気泡の大きさや位置によ
っても影響を受ける。

接着剤の硬さが案内溝を形成している樹脂の硬さより柔
らかい場合は気泡の転写は起こらない。

しかし反面、柔らかい樹脂は分子鎖が運動しゃすく透湿
性が大きい欠点を持つ。

本発明は上記問題点に鑑み、気泡の転写がなく、透湿性
も少なく信頼性に優れた光ディスクを提供するものであ
る。

問題点を解決するための手段 本発明はエポキシ系樹脂もしくはアクリル系樹脂等から
成る案内溝を有する光ディスクにおいて貼合せ用接着剤
としてショア硬度がＤ７０からＤ７８のものを用いたこ
とを特徴とする光ディスクである。

作　　用 貼合せ用接着剤としては、気泡の転写がないという条件
よりその硬さが案内溝を形成している樹脂より柔らかい
必要がある。また一方送湿性が小さいためにはある程度
の硬度が要求される。案内溝はエポキシ樹脂やエポキシ
アクリレート等のエポキシ系樹脂もしくはアクリル系樹
脂もしくはエステル系樹脂で形成されておシ、その硬度
はＤｓ。

からＤ９０であシ、従来の貼合せ用接着剤として用いら
れているエポキシ樹脂の硬度はＤｓｓ程度、シリコン樹
脂の硬度はＡ８０程度である。一般に市販されている接
着剤はショア硬度がＤｓｏ以上かＤｅｏ以下のものが大
半をしめている。このためエポキシ樹脂や光硬化性樹脂
で貼合せた場合は気泡の転写を生じ、シリコン樹脂の場
合は耐湿性に問題を生じるが、エポキシ系樹脂もしくは
アクリル系樹脂もしくはエステル系樹脂等から成る案内
溝を有する光デイスク基板を案内溝の硬さよりもほんの
少し柔らかいショア硬度がＤ７０からＤ７８であるエポ
キシ樹脂等の接着剤で貼合せた場合、気泡の転写が防げ
、同時に分子にかなシの剛直性があるため透湿性も小さ
く実用に際して問題とならないだけの信頼性が確保でき
ることがわかった。

実施例 以下に本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。第１１ネ１は本発明の一実施例における完成
ディスク基板の断面図である。第１図において１１．１
１’は案内溝を有する透明円板、１２　、１２’は保護
膜および磁性膜等の薄膜層、１３はショア硬度がＤ７０
からＤ７８の貼合せ用接着剤である。透明円板１１．１
１’としてガラスを用い、この上にエポキシアクリレー
トから成る光硬化性樹脂を用いスタンパ−から案内溝を
転写、形成した。

次にスパッタ装置で第一保護膜としてＳ　ｉ０２、磁性
膜としてＴｂＦｅＣｏ　、第二保護膜としてＳ　１０２
の各薄膜層１２　、１２’を形成した。このようにして
作製された基板の中央部に貼合せ用接着剤１３として低
粘度エポキシ樹脂（ダイアボンド工業製ＤＢ６５６１　
）ｇｏ重量部に可とう性エポキシ樹脂（日本ベルノック
ス製ＭＧ１５０）２０重量部を混合したものをリング状
に塗布し、その上にもう一枚の基板を貼合せ位置ずれし
ないように固定し樹脂を８０″Ｃで熱硬化させて光ディ
スクを作成した。本実施例の案内溝形成用光硬化性樹脂
、貼合せ用接着剤のショア硬度は各々Ｄａｏ　、Ｄ７４
であった。

このようにして作製した光ディスクに８０’Ｃ８ｏ％Ｒ
Ｈで耐湿性試験を行なった結果、１０００時間経過して
も異常は認められなかった。第１表に従来の接着剤で貼
合せを行ったものと本実施例のものの耐湿性試験の結果
を示す。

第１表 従来のシリコン系接着剤では磁性膜の劣化がまたエポキ
シ系接着剤では気泡の案内溝への転写が数百時間以内に
生じた。案内溝への気泡の転写はエラーとなってＣ７Ｎ
比の低下を招いた。

第２図は貼合せ用接着剤のショア硬度と８０’Ｃ８０％
ＲＨにおける光ディスクの劣化時間の関係を、また第２
表は貼合せ用接着剤のショア硬度と気泡の転写性を示し
たものである。可とう性エポキシ樹脂の割合を増加する
につれてショア硬度は低下し劣化時間が短くなる。

第２表 室温での１０年間保証の目安として８０℃８゜係で１０
００時間を基準にした場合、ショア硬度としてはＤ７０
以上が必要となった。一方気泡の転写がないためにはＤ
７８までなければならないこともわかった。

特に貼合せ用接着剤としてビスフェノールＡ型やノボラ
ック型エポキシ樹脂と脂肪族型エポキシ樹脂等の可とう
性樹脂との混合物は下地第二保護層との接着性および耐
湿性の点で優れている。

発明の効果 以上のように本発明によれば、エポキシ系樹脂もしくは
アクリル系樹脂もしくはエステル系樹脂等から成る案内
溝を有する光デイスク基板の貼合せにおいて案内溝より
少し柔らかいショア硬度がＤ７０からＤ７８の接着剤（
特にエポキシ樹脂）で貼合せることにより、透１”ｄ性
が小さく耐湿性等の信頼性が高く、また気泡の転写によ
るＣ７Ｎ比の劣化のない光ディスクを得ることができる
。

さらに、従来の貼合せ方法では貼合せ時に′；Ｃ泡の混
入がないよう精密な１０１］御が要求され、また気泡の
混入の有無を検査する必要があった。しかし両面に磁性
膜（反射膜）の形成された光ディスクでは内部の気泡の
有無を調べることはほぼ不可能に近く、もし検査できた
場合でも気泡の混入したものは不良となり歩留りの低下
につながったが本発明の構成では貼合せ時の気泡の混入
が無視でき、歩留シの低下も生じず、作業も簡単である
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における光ディスクの断面図
、第２図は貼合せ用接着剤のショア硬度と８０°Ｃ８０
１ＲＨでの光ディスクの劣化時間を示す特性図である。 １１．１１’・・・−・・案内溝を有する透明円板、１
２゜１２′・・・・・・保護膜および磁性膜等の薄膜層
、１３・・・・・・貼合せ用接着剤。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. エポキシ系樹脂もしくはアクリル系樹脂もしくはエステ
   ル系樹脂等から成る案内溝を有する透明円板上に保護膜
   および磁性膜等の薄膜層を形成した基板の貼合せ用接着
   剤がショア硬度でＤ７０からＤ７８であることを特徴と
   する光ディスク。