JPS6317813Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は出窓の屋根材または下受支持材として
用いられるアルミ鋳物製の補強部材に関する。

出窓は、周知のように建物の外壁に突出して設
けられるため、一般には建物の建築と同時になさ
れるが、近年においては出窓のユニツト化工法の
開発に伴い、新たに出窓のみを設ける改築も多く
行われつつある。この種の考案としては実公昭52
−51868号公報所載の出窓が公知であり、その構
成要素にアルミ鋳物製の補強部材が用いられてい
る。

ところで、前記の考案において、窓部を補強部
材に固定するには、窓部の方立内にボルトを挿通
してその両端を該方立の端面から突出させ、各ボ
ルト端部と補強部材とをそれぞれ二個のナツトを
用いて螺着するものであるから、ボルトは方立よ
りも長いものを用意しなければならないし、その
個々の螺着も複数のナツトによるため作業に手数
を要するものであつた。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、
この種の出窓に用いられる補強部材を改良するこ
とにより、上記欠点を解消しえたものである。以
下に本考案を図示の実施例に基づいて説明する。

第１図ないし第５図において、本考案の補強部
材はアルミ鋳物からなり、本例の場合出窓１の屋
根材２および下受支持材３として用いられてい
る。

本案補強部材の本体５は、出窓１の平面形状に
適合する形状を備えるとともに、出窓１の窓部
４，４に対応する位置に複数のリブ６，６を設け
ている。これらのリブ６，６は、水平面位置を等
しく形成し、かつ、その端面７から垂直方向に螺
孔８が螺設される。なお、第３図において、９，
９は本体５の基端部に一体形成した補強リブ、ま
た、１０，１０は本体５を建物外壁（図示せず）
に固定する際のボルト用長孔、１１，１１は同様
の取付け孔である。なお、上記リブ６，６は、本
例の場合、これらの水平面位置を等しく形成して
いるが、必要に応じて、例えば中央窓部と両側窓
部とに対応する部分の端面７，７に段差を設ける
ように形成してもよい。これは、各窓部の上下枠
の断面形状が異なる場合に、それぞれの枠に補助
部材を介装することもあるからである。

本案の補強部材を用いて出窓を構築する場合
は、窓部４，４の組立てと同時か或はその後に、
窓部４の上下枠４１，４２からボルト１２，１２
を挿入して、リブ６，６の螺孔８，８に螺着する
のみでよい。なお、第４図においては、下枠４２
の下部に補助ピース４３を別途に装着しているの
で、このピース４３にボルト１２，１２を挿入し
て補強部材本体５と螺着し、下枠４２を補助ピー
ス４３に固定している。もつとも、上枠４１に補
助ピースを用いた場合も事は同じであり、要する
に、上下枠４１，４２を直接或は間接に補強部材
に螺着すればよい。その際用いられるボルト１２
は通常のものでよく、また、螺着において別途に
ナツトを必要としないことはもちろんである。

本考案のアルミ鋳物製の補強部材は以上説明し
たように、出窓の平面形状に適合する形状を呈
し、出窓の窓部に対応する位置に複数のリブを備
え、さらに、このリブは水平面位置を等しくし、
かつ、その端面から垂直方向に螺孔を形成してな
るものであるから、従来の出窓補強部材を用いた
場合に比べ、出窓の施工作業が極めて簡単かつ容
易に行うことができるようになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案補強部材を用いた出窓の正面図、
第２図は同上右側面図、第３図は本案補強部材の
外観斜視図、第４図は第１図のＸ−Ｘ断面拡大
図、第５図は同上Ｙ−Ｙ断面図である。 １……出窓、２……屋根材、３……下受支持
材、４……窓部、５……補強部材本体、６……リ
ブ、７……リブ端面、８……螺孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 出窓１の屋根材２または下受支持材３として用
   いられるアルミ鋳物であつて、下記(A)、(B)および
   (C)要件を備えたことを特徴とする出窓の補強部
   材。 (A) 補強部材本体５は、出窓１の平面形状に適合
   する形状を備えること。 (B) 出窓１の窓部４に対応する位置に複数のリブ
   ６，６を備えること。 (C) 各リブ６，６は、水平面位置を等しくし、か
   つ、その端面７から垂直方向に螺孔８を形成す
   ること。