JPS6256640B2 - - Google Patents

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JPS6256640B2
JPS6256640B2 JP54088014A JP8801479A JPS6256640B2 JP S6256640 B2 JPS6256640 B2 JP S6256640B2 JP 54088014 A JP54088014 A JP 54088014A JP 8801479 A JP8801479 A JP 8801479A JP S6256640 B2 JPS6256640 B2 JP S6256640B2
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JP
Japan
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carbon
electrodes
arc
plasma
oxidizing agent
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JP54088014A
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JPS5533791A (en
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Gerushenoichi Furideruyande Mihairu
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GPNII NIKELEVO KOBALTOVOJ PROMY
Original Assignee
GPNII NIKELEVO KOBALTOVOJ PROMY
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Publication date
Application filed by GPNII NIKELEVO KOBALTOVOJ PROMY filed Critical GPNII NIKELEVO KOBALTOVOJ PROMY
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Publication of JPS6256640B2 publication Critical patent/JPS6256640B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、物質のアーク処理技術に関し、さら
に詳細には物質のプラズマ処理法に関する。 本発明は、鉱石の融解および再融解、金属の切
断および溶接、被覆の適用に最も有利に使用する
ことが出来る。 物質のプラズマ処理法を冶金に利用しかつ通常
の物質の乾式冶金処理法と十分競合させることを
可能とするためには、多数の条件が満足されなけ
ればならない。特に、それらの条件の中で次のも
のが挙げられる: 1 処理物質と化学反応を起すことが出来る廉価
でかつ豊富なガス、主として炭素および水素を
含有しかつ融解物中に還元反応をもたらすガス
からなるプラズマ形成混合物の使用。 2 各アーク装置のすべての要素、主として最も
熱応力を受ける要素たとえば電極の500アンペ
ア以上の電流および数百キロワツトの電力にお
ける長い信頼性のある作動寿命の達成。 アーク装置の電極間空間に二酸化炭素のような
プラズマ形成ガスを導入することにある物質のプ
ラズマ処理法が従来技術で知られている(英国特
許第874970号明細書参照)。 この方法によれば、プラズマ形成ガスとして二
酸化炭素のみが使用されるので物質のプラズマ処
理を酸化雰囲気中でのみ行うことしか出来ない。 さらに、この方法では、175アンペア以上の電
流および10キロワツト以上の電力では電極の長い
信頼性のある作動寿命を提供することが出来な
い。 電極の作動寿命は、プラズマ形成雰囲気に炭素
を導入することにより延長することが出来る。 アーク装置の電極間空間に炭素棒を導入し、こ
の棒を焼きはらいながらプラズマ形成雰囲気を炭
素で富化し、この炭素をさらに一方または両方の
電極に析出させることにある物質のプラズマ処理
法が当業界で知られている(英国特許第1101279
号明細書参照)。 この方法により電極の作動寿命を延長すること
が出来るという事実にもかかわらず、この方法は
追加の電源および炭素棒を電極間空間に供給する
ための機構を必要とするので複雑な装置が必要で
ある。 アーク装置の電極の作動寿命は、たとえば炭素
含有化合物をプラズマ形成雰囲気中に導入するこ
とにより簡単な方法で延長させることが出来る。 これは、炭素含有化合物がアークの高温度で解
離および熱分解して遊離炭素を発生するという周
知の現像に基づくものである。 アーク装置の電極間空間に、水素および添加炭
化水素から炭素原子数対水素原子数の比が1:6
〜1:25として構成されるプラズマ形成混合物を
導入し、このプラズマ形成混合物をさらに、動作
電圧Vと動作電流Aの比が5〜15である中空陰極
のアーク燃焼帯域に供給することにある物質のプ
ラズマ処理法が当業者で知られている(FRG特
許第1206531号明細書参照)。 この方法によれば、アーク燃焼中中空陰極の作
動表面に炭素環が析出し、その上にアークの陰極
降下領域が直接位置させるため100アンペアの電
流および100キロワツトのアーク電力で陰極の作
動寿命を30秒から100時間まで延ばすことが出来
る。 しかしながら、この方法の応用は、プラズマ形
成混合物の組成として水素および炭化水素しか含
むことが出来ないので限られる。 さらに、この方法は、電極降下領域の局所限定
を必要とし、しかもその降下領域の1つを被処理
物質上に位置させることを必要とする多数の加工
たとえば導電性物質の溶接、切断、融解には使用
することが出来ない。 最後に、この方法では、アーク電流は100アン
ペア程度の値を超えることが出来ず、一方アーク
を安定的に発生および燃焼させるには、1000ボル
ト以上の電圧降下を有する電源が必要であり、こ
のためこの方法の広い工業的応用は確実に制限さ
れる。 アーク装置の電極間空間に、燃料ガス(炭素含
有化合物)および酸化剤を含むプラズマ形成混合
物を導入することにある物質のプラズマ処理法も
当業界で知られている(米国特許第3246115号明
細書参照)。 この方法は物質のガス炎処理にしか使用するこ
とが出来ない。 これは、主エネルギー放出が通常のガストーチ
の場合のように燃料の炭素含有ガスが酸化剤中で
化学的に燃焼する際に行われ、これらのガスはガ
ストーチから混合物として供給されるという事実
により説明される。このガストーチの先端とアー
ク装置のノズル間のアーク燃焼は、単にこの燃焼
を安定化させかつ燃焼生成物の温度を上昇させる
働きをするだけである。 かなり過剰量の酸化剤中で炭素含有化合物を燃
焼させることによりアーク装置の電極上に炭素が
析出することが防止される。 アーク装置の電極間空間に、炭化水素または一
酸化炭素から選ばれる炭素含有化合物(これらの
化合物はアーク燃焼過程でアーク装置の電極の少
なくとも1つに炭素の析出を生成する)および電
極物質に不活性なガスを含むプラズマ形成混合物
を導入することにある物質のプラズマ処理法が当
業界で知られている(米国特許第3307011号明細
書参照)。 特定物質に対して不活性なガスとして、たとえ
ば電極が炭素、銅、およびアルミニウムでつくら
れている場合はアルゴンおよびヘリウムまたは電
極が銅で出来ている場合は窒素および空気が挙げ
られる。 この方法によれば、電極浸食を低減することが
出来、したがつて400〜1000アンペアの電流でア
ークの安定な発生および燃焼で以つて電極の作動
寿命を延ばすことが出来る。 しかしながら、この方法では、パラメータを変
化させないで保持して一定回復(constant
restoration)条件下では電極は作動されない、す
なわち動作表面に析出する炭素量とこの表面から
運び去られる炭素量の間には平衡がもたらされな
い。 この方法を実現する場合、電極の重量は絶えず
減少するか(浸食される)、または絶えず増大す
る(寸法が増大する)。第一の場合、電極は究極
的に破壊され、第二の場合は、電極の作動表面上
の陰極降下領域の局所限定が行われず、このため
アークの安定な燃焼が乱される。 前述した現象は、第一にプラズマ形成混合物の
組成において炭素含有化合物と共に電極物質に不
活性なガスのみの使用、第二に、アーク電流とプ
ラズマ形成混合物の組成に依存する炭素含有化合
物の流速との間定量関係の欠如、第三に、プラズ
マ形成混合物の組成変化とアーク燃焼時間との間
の関係の欠如によつて説明することが出来る。 さらに、この方法では、この方法を実現するた
めには中空(銅製)または塊(炭素製)の電極を
有するアーク装置を使用することが必要であり、
このため処理帯域でアーク柱またはプラズマジエ
ツトを局所限定することが出来ないので、導電性
物質のプラズマアーク溶接、切断および類似の処
理工程で高品質のものが得られない。 本発明の主要な目的は、電極間空間への酸化剤
の導入を、プラズマ形成混合物からの電極の一定
回復を保証するような瞬間時点で行い、その結果
アークの安定的発生および燃焼および優秀な物質
処理を保持しながらアーク装置の電極の長い信頼
性ある作動寿命を達成する物質のプラズマ処理法
を提供することである。 この主要目的により、アーク装置の電極間空間
に、炭化水素または一酸化炭素から選ばれる炭素
含有化合物を含むプラズマ形成混合物を導入して
アーク燃焼、アーク発生過程中にアーク装置の電
極の少なくとも1つの電極に炭素を析出させ、上
記電極間空間に酸化剤を導入してアーク燃焼の安
定性を改良することを含む物質のプラズマ処理方
法において、酸化剤の導入を、炭素が析出する電
極への熱流が最大値に達する瞬間と上記熱流が定
常値へ低下する瞬間との間の時間にわたつて行う
ことを特徴とする上記方法が提供される。 電極の一方への熱流から決定されるある時間間
隔にわたつて電極間空間へ酸化剤を導入すること
により、一定回復条件下で電極作動が保証され、
アーク燃焼過程中電極に炭素が析出される。 作動表面(陰極の場合は放出表面)は、電極へ
の熱流が最大値を通過した後炭素で形成され、そ
結果上記作動表面の皮膜はプラズマ形成混合物か
ら析出した炭素皮膜により形成される。丁度この
時点から、プラズマ形成雰囲気中に電極破壊の危
険なしに酸化剤を供給することが出来る。 したがつて、炭素が析出される電極の一方、主
として陰極への熱流が最大値に達する瞬間と上記
熱流が定常値に低下する瞬間との間の時間にわた
つて電極間空間に酸化剤を導入すると、電極の寸
法はプラズマ処理時間全体にわたつて一定のまま
であり、その結果理論的に無限の電極作動寿命を
有するアーク燃焼の高い安定性が確保される。 酸化剤の導入時間間隔を決定する場合、陰極の
作動表面への炭素析出は実際にはアーク発生と同
時に開始され、一方陽極の作動表面への炭素析出
は数十秒後に開始されるという事実のために陰極
が好ましい。これはDCアークの場合そうであ
る。ACアークの場合、炭素析出の見地からすべ
ての電極は等しい条件にある。何となれば、整流
により各電極は陰極および陽極として交互に働く
からである。 電極への熱流が最大値に達する前に、電極間空
間に酸化剤を導入すると、電極の激しい浸食が起
る。これは、この瞬間まで作動表面が酸化剤と直
接接触しないように保護していた炭素皮膜がもは
やこの表面すべてをおおわなくなるという事実か
ら導き出される。 電極間空間への酸化剤の導入は、電極への熱流
が定常値に低下した後に行うことは不得策であ
る。 これは、この時点から、電極の作動表面の周辺
に過剰の炭素が析出して炭素皮膜でおおわれ、炭
素生成の面積が増大すると、アークの電気的およ
び幾何学的特性の安定性が低下するという事実か
ら導き出される。 これは、また一方において物質の処理特に寸法
的処理(たとえば溶接、切断および溶着物沈積)
の性能に影響し、他方において消弧を引き起すこ
とがある。 電極間空間に酸化剤を酸素または空気として導
入する場合、酸化剤の供給量は炭化水素の理論的
完全変換に相当する量の40〜90容量%とするのが
得策である。 電極への熱流が定常値に達した後、電極間空間
に酸化剤を酸素または空気として炭化水素の理論
的完全変換に相当する量の40容量%未満の量で導
入するのが得策である。 電極間空間に酸化剤を二酸化炭素として導入す
る場合、炭化水素の理論的完全変換に相当する量
の105〜250容量%(容量基準)の量で供給するの
が得策である。 電極への熱流が定常値に達した後、電極間空間
に酸化剤を二酸化炭素として炭化水素の理論的完
全変換に相当する量の105容量%未満の量で導入
するのが得策である。 電極への熱流が最大値から定常値へ低下する時
間間隔にわたつてこれらの範囲を超えると、電極
の作動表面における炭素の析出および脱離間の平
衡が乱される。 析出する炭素により形成される電極の作動領域
は、酸化剤の量が上記範囲の上限を超えると炭素
不足の結果強く破壊されるかまたは酸化剤の量が
上記範囲の下限以下に減少する場合は大きさが増
大し始める。 電極への熱流が定常値に達した後、プラズマ形
成混合物中の酸化剤の量は、酸化剤として酸素ま
たは空気を使用する場合は炭化水素の理論的完全
変換に相当する量の40容量%以下に低減すること
が出来、または酸化剤として二酸化炭素を使用す
る場合は炭化水素の理論的完全変換に相当する量
の105容量%以下に低減することが出来る。 そのように実施するに際して、熱流の増大を伴
う電極の作動領域の拡大は、プラズマ形成混合物
の酸化剤含量を混合物中の炭化水素の理論的完全
変換に相当する量の40〜90容量%(酸化剤が酸素
または空気の場合)または105〜205容量%(酸化
剤が二酸化炭素の場合)の値まで繰り返えし短時
間の間増大させることによつて防止される。この
場合電極への熱流はアーク電流に相当する定常値
より10〜15%増大し、他の条件はすべて等しい。 工程をこのようにして行う場合、プラズマ処理
は、処理帯域のガス雰囲気が出来るだけ還元性で
あるべきである、すなわちたとえば金属の還元融
解の場合のように最大量の炭化水素および金属の
熱分解生成物を含有すべきである場合に行うこと
が出来る。 酸化剤の炭素含量化合物に対する化学親和力に
より、電極間空間に炭素含有化合物を0.5×10−3
/n 〜6×10−3/n/アンペア−秒(nは使用される
炭 素含有化合物中の炭素原子数である)の量で導入
するのが得策である。 炭素含有化合物および(または)炭素と酸化剤
との各反応生成物の生成自由エネルギーにより特
徴づけられるより小さい化学親和力の場合、炭素
含有化合物は下限すなわち0.5×10−3/n/ア
ンペ ア−秒に近い量で導入され、またより大きい化学
親和力の場合は、この量は上限すなわち6×10−3
n /アンペア−秒に近づく。 電極間空間に炭素含有化合物を0.5×10−3/n
〜 6×10−3/n/アンペア−秒の量で導入すること
に より、電極を一定回復条件下で作動させることが
出来る。 炭素含有化合物を0.5×10−3/n/アンペア
−秒 未満の量で導入する場合、電極は破壊されるであ
ろう。何となれば、電極に析出する炭素量はこの
電極の一定回復を与えるには不十分であるからで
ある。 炭素含有化合物が6×10−3/n/アンペア−秒
超 過の量で導入される場合、電極の寸法は無制限に
増大し、その結果アーク燃焼の安定性が乱され、
またこのアークによる物質の処理性能が低下す
る。 酸化剤および炭素含有化合物を含むプラズマ形
成混合物はアーク装置の電極間空間に別々に導入
するのが得策であり、炭素含有化合物は電極の一
方、好ましくは陰極の作動表面と接触する領域に
直接導入される。 酸化剤および炭素含有化合物をアーク装置へ別
別に導入することにより、各電極の作動条件を別
別に制御することが出来、このことはアーク装置
のすべての電極が変化する電位を受け(DCアー
クの場合陰極および陽極の電位を受ける)、この
ため異なる条件で作動する場合に、物質のプラズ
マジエツト処理にとつて特に重要である。 本発明を添付図面によりさらに詳述する。 実験的研究により、電極への熱流は、プラズマ
形成混合物がアーク中で分解してアーク装置の電
極に炭素析出を惹起する炭素含有化合物を含有す
るかいなかにより非常に異なつた変化をすること
が示された。 これらの化合物が存在しない場合、アーク発生
の際特定値に達した電極への熱流はさらに一様に
増大し、アーク電流は未変化のままであり、その
増大速度はプラズマ形成混合物の組成、物質およ
び電極浸食から生じる電極の幾何学的寸法に依存
する。この現像は、アーク装置の陰極において最
も鮮明に見られる。 時間と共に陰極への熱流の増大、したがつて陰
極浸食は、アルゴンのような不活性ガス雰囲気中
におけるタングステン陰極で最も少ないことが観
察される。しかし、陰極への熱流の増大および陰
極浸食は急激に増大し酸素または空気のような化
学的に活性なガス中のタングステン陰極と同じよ
うに不利な値に達する。 炭化水素および−酸化炭素から選ばれる炭素含
有化合物が存在すると、アーク燃焼過程でプラズ
マ形成混合物中に、これらの化合物の下記反応
式: CnH2o+2→nC+(n+1)H2 (1) 2CO→CO2+C (2) CO→C+O (3) による分解(熱分解および解離)の結果として遊
離炭素が他の成分と共に生成する。 式1による炭化水素、特にパラフイン炭化水素
の分解(熱分解)は、少量のエネルギー消費量で
進行する(たとえば、メタンの場合CH4
17kcal/モル)、したがつて、分解はむしろ低い
温度で完結する(メタンの場合〜1200℃)。 式2による一酸化炭素の分解(解離)も穏やか
な温度で進行するが、これは、この反応の平衡定
数Kp=Pcp2/Pcp(4)(Kpは平衡定数であり、Pc
p2
、Pcp は各々プラズマ形成混合物中の二酸化炭素およ
び一酸化炭素の分圧である)もまたこの定数の対
数logPcp2/Pcp=8.916/T−9.113(5)(
Tはガス混合物の温 度である)も温度上昇と共に急激に低下するとい
う事実により指摘される。 式3による一酸化炭素の分解(解離)は高温度
範囲で進行し、これはこの範囲の平衡定数の大き
な程度の増大により指摘される。平衡定数は次の
ようである: Kp=P×P/Pcp (6) 〔式中、Pc、Pp、Pcpは各々プラズマ形成混合
物中の炭素、元素酸素および一酸化炭素の分圧で
ある〕。 式3について平衡定数の温度変化を表1に示
す。
〔式中、A+は正のガスイオン Aは中性ガスイオン Q1はガスイオン化エネルギー Q2はガス解離エネルギー e-は電子〕
窒素では、Q1およびQ2の値は各々335kal/モ
ルおよび225kcal/モルであり、酸素では、それ
らは各々313kcal/モルおよび118kcal/モルであ
る。 アークが高電流で燃焼する場合、過剰炭素はあ
る場合において陰極との接触領域に特別に酸化剤
を供給することなくアークの熱作用に基づくのみ
で陰極から除去することが出来る(これは陽極に
ついては決して観察されない)ことが実験的に見
い出された。 陰極と接触するガス雰囲気から酸化剤を除去す
ることにより、陰極で放出される前述したイオン
化および解離エネルギーが除去されるために陰極
への熱流を低減することが出来、この結果、陰極
の作動寿命を増大させることが出来、一方、陽極
通路の過剰炭素は、電極間隙において陰極の作動
表面との接触領域から離れた陽極通路に直接導入
された酸化剤により除去される。 炭素含有化合物は、電極間隙において陰極の作
動表面との接触領域に全部またはこの領域および
陽極通路に一部づつ導入することが出来る。 第5図に示す装置では、主として非導電性物質
をアーク装置の電極間のアーク燃焼過程で生じる
プラズマジエツトで処理するプラズマ処理法が実
現される。 DC電力源4に連結されたアーク装置の面で終
る陰極2と中空陽極3の間の空間1に、炭化水素
または一酸化炭素としての炭素含有化合物を含む
プラズマ形成混合物6をブツシユ5(第5図)を
介して導入する。 陰極2と中空陽極3との間にアークを発生させ
る。 陰極ホルダー8の内側に配置された管7におよ
び中空陽極3および中空ノズル12の冷却室9お
よび14に冷却液を供給する。酸化剤15または
それと炭素含有化合物との混合物を、中間ノズル
12と中空陽極3との間に配置された中間ブツシ
ユ16中の通路を介して電極2と3の間の空間1
に導入する。 したがつて、酸化剤15はプラズマ形成混合物
6と陰極2の作動面との接触帯域から離れて供給
され、陰極2の作動面はこの混合物から常に回復
される。 この結果、各電極の作動条件の差別的制御を行
うことが出来、陰極2および陽極3は異なる条件
下で異なる極性に従つて機能する。 例 15 水冷銅陰極ホルダーに圧入された分光分析的に
純粋な黒鉛の裏張りをした面で終る陰極と中空水
冷銅陽極との間にDCアークを発生させる。両電
極共プラズマトロン内に配置されかつ中間ノズル
により分離される。 アーク電流は500アンペアである。 流速2500/時の天然ガスおよび流速1000/
時のアルゴンからなるプラズマ形成混合物を、陰
極との接触帯域に供給する。 陰極への熱流が最大値に達した後、流速2500
/時の天然ガスの理論的完全変換に必要な量の
63容量%に相当する3750/時の流速を有する酸
化剤すなわち空気を、陰極との接触帯域に供給
し、アルゴン供給を中止する。 陰極への熱流が1.8kWの定常値に達して60秒後
に、陰極の作動表面との接触帯域に供給される空
気の流速を、2500/時の流速を有する天然ガス
の理論的完全変換に必要な量の21容量%に相当す
る1250/時に低下させる。空気流速を低下させ
て300秒後に、陰極への熱流は増大し始め、100秒
後に2.07kW、すなわち定常値より15%多い値に
達する。この瞬間に、陰極と接触するプラズマー
形成混合物の空気の流速は3750/時まで増大さ
せる。この後30秒して陰極への熱流が1.8kWに低
下したら、陰極の作動表面との接触帯域に供給さ
れる空気の流速を再び低下させる。 したがつて、陰極の作動表面との接触領域でプ
ラズマ形成混合物の組成を周期的に変えかつ陽極
の作動表面との接触領域でプラズマ形成混合物の
組成を未変化のままにし、これによつて陽極通路
にコークスが生成することを防止することによ
り、還元プラズマジエツトの製造法を、硫化物物
質のサイクロン融解の廃ガスから二酸化硫黄を低
減するためにさらに使用することが出来る。 そのような場合、アークは安定燃焼を与え、陰
極は絶えず回復される。 前述した本発明の特定例から、本発明のすべて
の目的は添付の特許請求の範囲内で達成出来るこ
とは当業者には容易に明らかである。しかし、方
法操作の小さな変化は本発明の精神から逸脱する
ことなくなし得ることも容易に明らかである。こ
れらの変化はすべて特許請求の範囲に記載された
ような本発明の精神および範囲に入るものと考え
られる。 本発明の物質のプラズマ処理方法は、アーク装
置の電極を絶えず回復させ、これにより連続プラ
ズマ処理工程、主として冶金工程をアークを切る
ことなくかつ電極を取り換えるたみに工程を中止
することなく行うことを可能にする。その結果、
プラズマ処理のコストは低減され、処理性能も改
良され、また電極材料が廉価な黒鉛に置き換えら
れるので電極の高価な材料たとえばタングステ
ン、モリブデン、ハフニウム、ジルコニウムの費
用が低減される。 炭化水素または一酸化炭素と共に二酸化炭素を
含有するプラズマ形成混合物を使用することが出
来れば、最も普及した種類のプラズマ処理の1つ
である二酸化炭素雰囲気中における構造鋼のプラ
ズマ溶接を電極を絶えざる回復を達成しながら行
われる種々の工程に含ませることが出来る。 一酸化炭素、酸素、二酸化炭素および水蒸気を
含有する化学冶金製造の廃ガスをプラズマ形成に
用いると、一方において上記ガスの低廉に基づき
処理の経済効率が増大し、他方において、上記ガ
ス中の一酸化炭素を環境に排出することを防止す
ることにより環境保護が改良され、この一酸化炭
素はさらに利用される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による、アーク装置の電極間
でアーク燃焼過程で形成されるプラズマジエツト
により、物質好ましくは非導電性物質をプラズマ
処理する方法を説明する装置の長手方向断面図、
第2図は、本発明による、被処理物質が電極の1
つとして働く場合にアークにより物質好ましくは
導電性物質をプラズマ処理する方法の実施態様を
説明する装置の長手方向断面図、第3図は、本発
明による、電極への熱流の量対アーク燃焼時間の
曲線、第4図は、本発明による、物質のプラズマ
処理法の実施態様を説明する電極への熱流の量対
アーク燃焼時間の曲線、第5図は、本発明による
物質のプラズマ処理法の他の実施態様を説明する
装置の長手方向断面図である。 1……電極間空間、2,3……電極、6……プ
ラズマ形成混合物、15……酸化剤。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アーク燃焼衝撃過程においてアーク装置の少
    なくとも1つの電極上に炭素を析出させるために
    炭化水素または一酸化炭素から選ばれる炭素含有
    化合物を含むプラズマ形成混合物を、アーク装置
    の電極間空間に導入し、アークを発生させそして
    アーク燃焼の安定性を改良するために前記電極間
    空間に酸化剤を導入することを含む、物質のプラ
    ズマ処理方法において、前記電極2,3間空間1
    への酸化剤の導入を、少なくとも、炭素が析出す
    る電極2または3への熱流が最大値に達する瞬間
    と前記熱流が定常値に低下する瞬間との間の時間
    にわたつて行うことを特徴とする、物質のプラズ
    マ処理法。 2 酸素または空気が酸化剤として電極2,3間
    空間1に導入され、かつ酸素または空気が炭化水
    素の理論的完全燃焼に相当する量の40〜90容量%
    の量で供給される、特許請求の範囲第1項記載の
    処理法。 3 電極2または3への熱流が定常値に達した
    後、酸素または空気が酸化剤として炭化水素の理
    論的完全変換に相当する量の40容量%未満の量で
    電極2,3間空間に導入される、特許請求の範囲
    第1項記載の処理法。 4 二酸化炭素が酸化剤として電極2,3間空間
    1に導入される場合、二酸化炭素が炭化水素の理
    論的完全変換に相当する量の105〜250容量%の量
    で供給される、特許請求の範囲第1項記載の処理
    法。 5 電極2または3への熱流が定常値に達した
    後、二酸化炭素が酸化剤として炭化水素の理論的
    完全変換に相当する量の105容量%未満の量で電
    極2,3間空間1に導入される、特許請求の範囲
    第3項記載の処理法。 6 炭素含有化合物に対する酸化剤の化学親和力
    に依存して、炭素含有化合物が0.5×10−3/n〜
    〜 6×10−3/n/アンペア−秒(nは使用される炭
    素 含有化合物中の炭素の原子数である)の量で電極
    2,3間空間1に導入される、特許請求の範囲第
    1項記載の処理法。 7 酸化剤15および炭素含有化合物を含むプラ
    ズマ形成混合物6が電極2,3間空間1に別々に
    導入され、炭素含有化合物が電極の1つ2または
    3の作動表面に接触する領域に直接導入される、
    特許請求の範囲第1項記載の処理法。
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