JPS6255995B2

JPS6255995B2 -

Info

Publication number: JPS6255995B2
Application number: JP56187499A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Maekawa; Toshinori Nakamura
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1981-11-20
Filing date: 1981-11-20
Publication date: 1987-11-24
Also published as: JPS5889391A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はインクジエツト記録シートに関し、特
に支持体上にインクジエツト記録層として、耐水
化された水溶性高分子と耐水化されていない水溶
性高分子を含んだ層を設けることにより、得られ
た濃度や解像力が高く、多色記録の色再現性が良
好で、記録層の耐水性も優れたインクジエツト記
録層に関するものである。インクジエツト記録は騒音がなく、高速記録が
可能であり、記録紙も普通紙が使用できるため
に、端末プリンターなどに採用され、近年急速に
普及している。また多数個のインクノズルを使用
することにより、多色記録を行うことも容易であ
り、各種のインクジエツト記録方式による多色記
録が検討されている。これらのインクジエツト記
録に使用される用紙は、端末プリンターなどの単
色記録の場合は、用紙の同一場所への記録は１回
のみであり、上質紙、連続伝票用紙、あるいは前
記の紙より少しインク吸収性を良くした紙を使用
すれば良く、特別の支障なくインクジエツト記録
を行うことが可能である。しかし、多色インクジ
エツト記録の場合には、２個以上のインクジエツ
トノズルからインクが噴射され、紙面上の１点に
２個以上のインクドツトが重なる場合が多く、単
位面積当りのインク使用量が多く、上質紙のよう
にサイズ剤を添加した紙、アート紙、コート紙の
ような顔料塗布紙に多色インクジエツト記録を行
うと、インクの濡れ不良及び吸収容量不足、即ち
インク吸収性不良のためインクの紙面への衝突位
置からの流れ出し、異色インクの混色、インクの
飛散による白地部分の汚れ、記録後の紙面接触に
よる汚れなどが起る。したがつて、上質紙、アー
ト紙、コート紙のようなインク吸収性不良の紙
は、多色インクジエツト記録には全く実用性がな
かつた。多色インクジエツト記録を行うには、まず、イ
ンク吸収性の良い記録紙が必要である。サイズ剤
を添加せず、低密度に抄いた紙のような紙は、
インクの濡れも良く、紙層の空隙が多いため、イ
ンクの吸収容量も大きく、多色インクジエツト記
録を行うのに充分なインク吸収性を有している。
しかし、このような紙は、インクの横方向への広
がり、厚さ方向への浸透が大きい。インクの横方
向への広がりが大きいと解像力が低くなり、厚さ
方向への浸透が大きいと、インクが紙層深く存在
することになり、上にある紙層の空隙による光の
散乱により濃度が低く、白つぽい色になつてしま
う。また、シアン、マゼンタ、イエロー、墨によ
る４色記録を行つた場合に、先に噴射したインク
が紙層深く浸透し、色が上から見にくくなり色再
現性不良となる。したがつて、このようなインク
吸収性の良い紙は、多色インクジエツト記録にお
いてもインクの流れ出し、混色、飛散はなくなる
が、濃度、解像力が低く、色再現性も不良で、多
色インクジエツト記録、特に中間調再現多色イン
クジエツト記録においては鮮明な画像は得られな
い。特開昭52−73012号、特開昭52−74340号及び特
開昭53−49113号はいずれもインク吸収性をなる
べく低下させずに、インクの広がり、浸透をなる
べく少なくしようとした試みであるが、インク吸
収性とインクの広がり、浸透を小さくすることは
相反する性質であり、インク吸収性を多色インク
ジエツト記録に充分な範囲にすると、インクの広
がり浸透が大きくなつてしまうことは避けられな
かつた。これらの発明によるインクジエツト記録紙はイ
ンクの紙層中への吸収ということを前提としてい
るために、濃度及び解像力が高く、しかも色再現
性の良い鮮明な画像は得られず、特に中間調再現
の多色インクジエツト記録には使用できなかつ
た。多色インクジエツト記録において、濃度、解像
力の高い、色再現性の良い画像を得るには、イン
クの横方向の広がりが少ないこと、インクがなる
べく紙層表面に存在すること、しかもインクの流
れ出し、混色、飛散がおきないという相反する性
質がインクジエツト記録紙に要求される。特開昭55−146786号や特開昭56−80489号に記
載されているように、支持体上に水溶性高分子層
を設けたインクジエツト記録シートは、噴射され
た水性インクにより記録層の水溶性高分子が急速
に膨潤または溶解し、インクの流れ出し、混色、
飛散が防止される。また、水溶性高分子の膨潤ま
たは溶解により、水性インクの横方向への広が
り、厚味方向への浸透も抑えられるため、濃度、
解像力が高く、多色記録の色再現性の優れた画像
が得られる。しかし、このようなインクジエツト
記録シートは、水がかかつたり、水浸したりする
と、インクジエツト記録層の耐水性がなく記録層
がとれて画像が消失してしまう欠点があつた。水
溶性高分子を架橋剤その他の耐水化剤で耐水化す
ることによりインクジエツト記録層を耐水化する
ことは可能である。しかし、水溶性高分子の耐水
化を少しでも行なうと、水性インクによる水溶性
高分子塗布層の膨潤または溶解の速度が極端に低
下し、インクの流れ出し、混色、飛散が発生する
ようにより、特に多色記録では満足な記録が得ら
れなかつた。本発明の目的はインクの流れ出し、混色、飛散
がなく、濃度、解像力が高く、色再現性の優れ
た、しかも記録層の耐水性が優れたインクジエツ
ト記録層を得ることである。本発明者等は支持体上に耐水化された水溶性高
分子と耐水化されていない水溶性高分子を含んだ
インクジエツト記録層を設けることにより、イン
クの流れ出し、混色、飛散、濃度、解像力、色再
現性などのインクジエツト記録特性が、水溶性高
分子を塗布しただけの従来のインクジエツト記録
シート同等に優れていて、しかもインクジエツト
記録層の耐水性の優れたインクジエツト記録シー
トを得ることに成功した。水溶性高分子のみを塗布した記録層は優れたイ
ンクジエツト記録特性を有しているが、記録層の
耐水性はない。耐水化した水溶性高分子を塗布し
た記録層は記録層の耐水性は優れているが、イン
クジエツト記録特性が劣り、特に多色記録では満
足な画像は得られない。しかし、耐水化された水
溶性高分子と耐水化されていない水溶性高分子を
含んだ記録層は、耐水化されていない水溶性高分
子が水性インクにより膨潤または溶解するため、
インクの流れ出し、混色、飛散がなく、濃度、解
像力が高く、色再現性が良い。また、記録層の中
で耐水化されていない水溶性高分子は耐水化した
水溶性高分子のマトリツクスの中に埋めこまれて
いるため、水により溶出せず記録層の耐水性が優
れている。本発明のインクジエツト記録シートに使用され
る水溶性高分子は、かんしよデンプン、ばれいし
よデンプン、コンスターチ、こんにやく、ふの
り、寒天、アルギン酸ナトリウム、トロロアオ
イ、トラガントガム、アラビアゴム、ローカスト
ビーンガム、グアールガム、ペクチン、カラゲニ
ン、にかわ、ゼラチン、カゼイン、大豆蛋白、酸
化デンプン、デキストリン、リン酸デンプン、カ
ルボキシメチル化デンプン、ヒドロキシエチル化
デンプン、シアノエチル化デンプン、アクリル酸
グラフトデンプン、カチオン性デンプン、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、セルロースサルフエー
ト、シアノエチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、カルボキシル化ポリビニルアルコール、ポ
リビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、ポリアクリル酸エステル部分ケン化物、メ
チルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合物、
エチレン−無水マレイン酸共重合物、スチレン−
無水マレイン酸共重合物、酢酸ビニル−無水マレ
イン酸共重合物、ポリスチレンスルホン酸ナトリ
ウム、ポリビニルスルホン酸ナトリウム、ポリ２
−アクリルアミド−２−メチルプロパンスルホン
酸ナトリウム、ポリビニルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ポリジアリルジメチルア
ンモニウムクロライド、ポリジメチルアミノエチ
ルメタクリレート塩酸塩、ポリメタクリロイルオ
キシエチルジメチルβ−ヒドロキシエチルアンモ
ニウムクロライド、ポリビニルピリジン、ポリビ
ニルイミダゾール、ポリエチレンイミン、ポリア
ミド−ポリアミン、イオネンタイプ第４級アンモ
ニウム塩ポリマー、ポリアクリルアミド、ポリエ
チレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、など
がある。これらの水溶性高分子は、耐水化された形また
は耐水化されていない形でインクジエツト記録層
中に含有される。耐水化されない水溶性高分子の粘度は、インク
の流れ出しを防止する面からは高い方が望ましい
が、塗布適性上はあまり高くない方が良い。好適
な粘度範囲は、５％水溶液で５〜5000cpsであ
る。更に好ましくは、10〜100cpsである。一般に、水溶性高分子に顔料を併用して塗布
し、インクジエツト記録層にインク吸水性、べた
つき防止性、白さ、などの性質を附与することが
望ましい。水溶性高分子と併用して塗布する顔料
としては、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫
酸バリウム、酸化亜鉛、チタンホワイト、合成ケ
イ酸塩、シリカ、珪藻土、ポリエチレン微粉末、
ポリスチレン微粉末、尿素樹脂微粉末、などが使
用される。水溶性高分子に対する顔料の混合割合には水溶
性高分子１重量部当り０乃至10重量部の範囲が適
当である。インクジエツト記録層を形成する塗布液へのそ
の他の添加剤としては、接着強度を向上するため
のSBRなどのラテツクス、水溶性高分子塗布層の
水性インクによる濡れ、吸水を更に良くするため
の補助剤として、グリセリン、ポリエチレングリ
コール、ピロリドン類、界面活性剤、ポリアクリ
ルアミドゲル、デンプンゲルなどの吸水ゲルなど
の湿潤吸水剤、青味付けなどの色調調整用の染
料、顔料、蛍光染料、インクの耐光性を向上させ
るための紫外線吸収剤、顔料分散剤、消泡剤、ス
テアリン酸カルシウムなどの潤滑剤、防黴剤、な
どを目的に応じて使用できる。耐水化した水溶性高分子と耐水化しない水溶性
高分子を含んだインクジエツト記録層を支持体上
に設ける方法は特に限定されるものではなく、例
えば、以下のような方法を採用することができ
る。 (1) 水溶性高分子とその耐水化剤及び耐水化剤と
反応しない別の水溶性高分子を含む塗液を支持
体に塗布する方法。 (2) 水溶性高分子と前記の水溶性高分子とは反応
せず、自己架橋をする架橋基を持つ水溶性高分
子を含む塗液を支持体に塗布する方法。 (3) ２種類以上の水溶性高分子を含む塗液を支持
体に塗布してから、そのうちの１種の水溶性高
分子を耐水化するが、別の水溶性高分子は耐水
化しない耐水化剤を水溶性高分子層の上に塗布
する方法。 (4) ２種類以上の水溶性高分子を塗布してから、
紫外線、電子線などの照射によりそのうちの１
種類の水溶性高分子を耐水化する方法。必要に
応じて、架橋剤照射に対する感度向上剤を塗液
に添加しても良い。 (5) 加熱により耐水化しない水溶性高分子と揮発
性の酸またはアルカリと塩を形成し、加熱によ
り酸またはアルカリが揮発し耐水化する水溶性
高分子を含む塗液を支持体に塗布する方法。水溶性高分子を不溶化する耐水化剤としては、
水溶性高分子と塩結合、配位結合、共有結合、水
素結合などにより反応して不溶化する各種のもの
が使用できる。カルボキシル基、スルホン基など
のアニオン性解離基を有する水溶性高分子に対し
ては、塩化アルミ、硫酸アルミ、塩化カルシウ
ム、酢酸カルシウム、塩化亜鉛、酢酸ジルコニウ
ムなどの水溶性金属塩、カチオン性界面活性剤、
カチオン性高分子電解質が使用できる。アミノ
基、第４級アンモニウム基などのカチオン性解離
基を有する水溶性高分子に対しては、脂肪酸、タ
ンニン酸、吐酒石、アニオン性界面活性剤などの
低分子アニオン性物質、アニオン性高分子電解質
が使用できる。アミノ基、水酸基を有する水溶性
高分子に対しては、ホルマリン、グリオキザー
ル、グルタルアルデヒド、メラミン樹脂、尿素樹
脂、エポキシ化合物、イソシアネート、塩化シア
ヌル、ポリエチレンイミン、ポリアミド−ポリア
ミン−エピクロルヒドリン樹脂、ジアルデヒドで
んぷん、遊離のカルボキシル基を有する水溶性高
分子に対しては、エポキシ化合物が、ポリビニル
ピロリドン、ポリエチレンオキサイドに対して
は、ポリカルボン酸が使用できる。耐水化剤と水溶性高分子の組合せは、耐水化剤
と水溶性高分子の反応機構の差、反応速度の差を
利用して、必らず、少なくとも１種類の水溶性高
分子が耐水化し、少なくとも１種類の水溶性高分
子を耐水化しないように選択する必要がある。耐
水化された水溶性高分子物質と耐水化されていな
い水溶性高分子物質の割合は、使用する物質の特
性、例えば水溶性の程度、等によつて異なるが、
一般には前者と後者の比率が約10：１ないし約
１：２の範囲が適当である。耐水化機能を水溶性高分子自体にもたせた自己
架橋型水溶性高分子としては、メチロールでんぷ
ん、メチロール化ポリアクリルアミド、ジアルデ
ヒドでんぷん、ポリエチレンイミン、ポリアミド
−ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、エピク
ロルヒドリン化ポリジメチルアミノエチルメタク
リレート、などが使用できる。加熱により酸または塩基が揮発して耐水化する
水溶性高分子としては、カゼインのアンモニウム
塩、スチレン−無水マレイン酸共重合物のアンモ
ニウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合
物のアンモニウム塩、酢酸ビニル−クロトン酸共
重合物のアンモニウム塩、ポリジメチルアミノエ
チルメタクリレートの酢酸塩などが使用できる。水溶性高分子を塗布する支持体としては、紙、
布、プラスチツクスフイルム、金属板、木板、ガ
ラス板などが使用できる。本発明の支持体に使用する紙は、木材パルプを
主体とするが、必要に応じて合成繊維、合成パル
プ、無機繊維などを混合しても良い。添加剤とし
て、ロジン、アルキルケテンタイマー、アルケニ
ルコハク酸などのサイズ剤、クレー、タルク、炭
酸カルシウムなどの填料、ポリアクリルアミド、
デンプンなどの紙力増強剤、硫酸バンド、カチオ
ン性ポリマーなどの定着剤、メラミン樹脂、ポリ
アミド−ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂な
どの湿潤強度向上剤、染料、蛍光染料などを内添
しても良い。抄紙時に、サイズプレスで、デンプ
ン、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子、
スチレン−無水マレイン酸共重合物アルキルエス
テルのナトリウム塩などのサイズ剤を塗布しても
良い。水溶性高分子塗布層の塗布量は、水溶性高分子
の固型分として、片面0.5〜10ｇ／m²が適当であ
り、特に２〜５ｇ／m²が適している。耐水化され
ない水溶性高分子の粘度が低い場合は塗布量を多
くする必要があり、粘度が高い場合は、塗布量を
少なくできる。一般に塗布量が少ないと、水性イ
ンクの粘度増加が充分行われず、インクの流れ出
し、混色、飛散が発生し、濃度が低くなる。水溶性高分子塗布に使用する塗布装置は、一般
に紙の塗布に使用されているエアーナイフコータ
ー、ブレードコーター、バーコーター、グラビア
コーター、カーテンコーター、サイズプレス、ロ
ールコーターなどが使用できる。水溶性高分子塗
布液を塗布、乾燥後、マシンカレンダー、グロス
カレンダー、スーパーカレンダーなどにより、塗
布面を平滑にすることが望ましい。インクジエツト記録に使用されるインクは、多
くの場合、水性インクであり、本発明のインクジ
エツト記録シートも水性インクによるインクジエ
ツト記録に用いられるものである。本発明のインクジエツト記録用シートに使用さ
れ得る水性インクは、例えば、特開昭47−12105
号、特開昭49−89534号、特開昭49−97620号、特
開昭50−143602号、特開昭50−102407号、特開昭
51−129310号、特開昭51−137506号、特開昭51−
137505号、特開昭51−115106号、特開昭51−
139408号、特開昭52−12008号、特開昭52−12009
号、特開昭52−12010号、特開昭52−74406号、特
公昭52−14643号、特公昭52−14644号、特開昭53
−77706号、特開昭53−119107号、特開昭53−
119108号、特公昭53−20882号、などに記載され
ているように、水溶性染料、湿潤剤、染料可溶化
剤、防黴剤、水、水混和性有機溶剤などよりなる
ものである。本発明の特徴は、水性インクによりインクジエ
ツト記録層中の耐水化されていない水溶性高分子
が急速に膨潤または溶解し、インクの流れ出し、
混色、飛散の発生なしに、濃度、解像力の高い、
色再現性の良好なインクジエツト記録画像が得ら
れ、しかも耐水化された水溶性高分子によりイン
クジエツト記録層が耐水性を有していることであ
る。以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。実施例１ LBKP100部を水度CSF430c.c.に叩解し、タル
ク５部、ロジン１部、硫酸バンド２部を添加し、
坪量100ｇ／m²の原紙を長網抄紙機で抄紙した。
抄紙時にサイズプレスで、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合物アルキルエステルのナトリウム塩を
固型分で１ｇ／m²塗布した。この原紙のJIS−
P8140による吸水度は19.5ｇ／m²であつた。この
原紙にゼラチン100部、ヒドロキシエチルセルロ
ース30部、ポリアミド−ポリアミン−エピクロル
ヒドリン樹脂10部、タルク200部よりなる固型分
28.3％の塗布液を固型分で片面11.3ｇ／m²エアー
ナイフコーターで塗布、乾燥後、スーパーカレン
ダー掛けを行なつた。比較例１実施例１と同様にして、ゼラチン100部、タル
ク200部よりなる固型分25％の塗布液を固型分で
片面10ｇ／m²塗布した。比較例２実施例１と同様にして、ゼラチン100部、ポリ
アミド−ポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂10
部、タルク200部よりなる固型分25.8％の塗布液
を固型分で平面10.3ｇ／m²塗布した。実施例２実施例１の原紙に、スチレン−無水マレイン酸
共重合物1/2ナトリウム塩100部、ポリビニルピロ
リドン（５％溶液の20℃での粘度50cps）50部、
エチレングリコールジグリシジルエーテル10部、
炭酸カルシウム300部よりなる固型分30％の塗布
液を片面50ｇ／m²エアーナイフコーターで塗布
し、乾燥後、スーパーカレンダー掛けを行なつ
た。実施例３実施例２の塗布液から、耐水化剤のエチレング
リコールジグリシジルエーテルを除いて塗布した
塗布紙の塗布面にAl₂（SO₄）₃・18H₂Oの2.5％溶
液を20ｇ／m²エアーナイフコーターで塗布、乾燥
後スーパーカレンダー掛けを行なつた。比較例３実施例２の塗布液から、耐水化剤のエチレング
リコールジグリシジルエーテルを除いた以外は実
施例２と同じように塗布紙を作製した。比較例４実施例２の塗布液から、ポリビニルピロリドン
とエチレングリコールジグリシジルエーテルを除
いた以外は実施例２と同じように塗布紙を作製し
た。比較例５比較例４の塗布、乾燥後の塗布紙の塗布面に実
施例３と同じようにAl₂（SO₄）₃・18H₂O溶液を塗
布した。実施例及び比較例のインクジエツト記録紙に、
４個のインクジエツトノズル（ノズル直径50μ）
を有するインクジエツトプリンターで、シアン、
マゼンタ、イエロー、墨の４色の水性インクを順
次噴射して多色インクジエツト記録を行なつた。結果を第１表に示す。本発明による実施例１〜
３で得られたインクジエツト記録紙は、インクの
流れ出しがなく、濃度が高く、インクの広がりも
少なく、インクジエツト記録特性が優れ、かつイ
ンクジエツト記録層の耐水性も優れている。従来
技術による比較例１〜５ではインクジエツト記録
特性とインクジエツト記録層の耐水性の両者を満
足させるものはない。【表】

Claims

【特許請求の範囲】

１支持体上に高分子物質を含有する層を設けた
インクジエツト記録シートにおいて、該高分子物
質として少なくとも１種の耐水化された水溶性高
分子物質と少なくとも１種の耐水化されていない
水溶性高分子物質を含有することを特徴とするイ
ンクジエツト記録シート。