JPS6241029A - 合成樹脂製歯付ベルトの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は射出成形法による合成樹脂製歯付ベルトの製造
方法の改良に関するものである。

（従来の技術） 歯付ベルトはスリップのない回転を伝えることができる
ので、精密機械の動力伝達用部品として関心がもたれて
おり、ゴムやポリウレタン製の歯付ベルトが各方面に使
用されているが、最近、より成形工程を少なく、短時間
で歯付ベルトを得るべく、射出成形機を用いて樹脂製の
歯付ベルトを作ることが試みられている。

この方法は、通常、第１図に示すようにベレット状の熱
可塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を射出成形機に入れ
、１８０〜２３０℃の温度下で溶融せしめてノズル（１
）をスプルーブツシュ（２）のスプルー（２ａ）に当て
金型（Ｍ）内に射出流入させ、第３図におけるランナー
（３）の中心孔（３ａ）から放射状溝（３ｂ）、次いで
円周方向１（３ｃ）に流入せしめて円周方向溝（３Ｃ）
から該円周に沿ってくし歯状をなして垂直に形成された
垂直方向ランナー（３ｄ）に流入する。そして、この垂
直方向ランナー（３ｄ）を通りゲート（８）に出たエラ
ストマーを第４図に示された如き抗張体（４）の巻付け
られた内型（Ｈ６）と外型（１の間に流入させ、第５図
の如きベルト引張部（２２）　。

突条部（２３）　、歯部（２１）の形状に形成された空
隙部（５）を充填し、充填後、３０秒位で硬化して歯付
ベルト成形体に成形すると共に、これを内型（Ｍｌ）か
ら取り出し、所定の歯付ベルトとして製作するものであ
る。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、上記の如き射出成形による歯付ベルトの製作
の過程において、次の如き問題があることを知見するに
至った。即ち、射出成形による歯付ベルトの製作に際し
、該ベルトの強度と耐クリープ性を向上させるため、各
種の抗張体ロープを金型の内型（コア）に巻き付けて射
出成形機により成形するとロープの空気が残留し歯付ベ
ルトの中にボイドを形成し完全な製品を作るに至らない
ことである。

本発明は、かかる問題に着目し、前記ロープ間の空気の
エヤ抜きを設け、外部の真空ライン系と直結することに
より製品形成部の真空を確実になし、ボイドのない樹脂
製歯付ベルトを得ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） しかして、上記目的に適合する本発明製造法の特徴とす
るところは、前記射出成形用金型におけるスプルーのノ
ズルと接触するノズルタッチ部。

内外金型（Ｍｌ）（Ｍ２）及びスプルー、ランナーの夫
々を形成する各プレート間のパーティングライン。

内外両金型によって形成される製品部とその保持プレー
）　（Ｍｉ）との間の接合面における前記製品空隙部の
内外両側に夫々Ｏリングを装設し、かつ、製品部と保持
プレート間のＯリング間に製品空隙部に連通して０．０
３〜０．２ｍ深さの環状エヤ抜き凹部を設けると共に、
該エヤ抜き凹部において製品空隙部より偏した位置に該
凹部より外部の真空系に連通ずる真空吸引孔を前記保持
プレートに貫設し、射出成形時、真空吸引孔より吸引す
ることにより製品空隙部内の空気を排出し、回部を真空
にして成形を行うことにある。

なお、ここで前記エヤ抜き凹部の深さを０．０３〜０．
２０としたのは特に臨界的な意味はないが、０．０３ｍ
ｍ以下では浅すぎて実質的に真空吸引効果が得られず１
．又、Ｑ、２ｍｍ以上になるとベルトサイド部にパリが
多く発生するため、真空吸引効果があり、かつパリの発
生しない程度の深さとして好適なためである。

（作　用） かくして、上記方法によれば歯付ベルトの射出成形にお
いて、エラストマーが内外両型によって形成された製品
空隙部に流入し、これを充填して硬化成形するとき、保
持プレートのエヤ抜き凹部及び真空吸引孔を通じ真空吸
引することにより、金型内、抗張体間に残留している空
気を完全に放出しボイドのないベルト成形体とすること
ができる。

（実施例） 以下、更に上記本発明方法の具体的な実施Ｂ様を添付図
面に従って順次説明する。

第１図は本発明方法を実施する射出成形による金型（Ｍ
）の例を示し、図において、（１）は溶融した熱可塑性
エラストマーあるいは熱可塑性樹脂を金型に射出流入す
るための射出成形機（図示せず）のノズルであり、射出
成形用金型のスプルーブツシュ（２）に設けられたスプ
ルー（２ａ）に当てて前記溶融し成形材料を射出流入す
る。

ここで用いられる成形材料としてはウレタン系。

ポリエステル系（例えばデュポン商標名：ハイトレル又
は東洋紡商標名：ペルプレンなど）、ポリアミド系（例
えばダイセル商標名：ダイアミド−ＰＡＥ）の各熱可塑
性エラストマーや柔軟性熱可塑性樹脂、例えばショア硬
度１０〜１００のボリアミド−１１，ポリアミド−１２
などが挙げられる。

そして、これら熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂は
ペレット状で射出成形機に供給され、１８０〜２３０℃
で？容器される。

そして、前記射出流入された溶融成形材料はスプルー（
２ａ）を通り、第３図に示すランナー（３）の中心孔（
３ａ）より放射状に形成された放射状溝（３ｂ）　。

次いで円周方向の溝（３Ｃ）に流入し、更に円周方向溝
（３ｃ）から垂直方向に延びる垂直方向ランナー（３ｄ
）に流入する。

なお、垂直方向ランナー（３ｄ）は通常、円周方向溝（
３ｃ）から円周に沿ってくし歯状に多数形成されており
、ベルトサイズによって異なるが、通常は５０〜６０で
ある。

かくして、この垂直方向ランナー（３ｄ）を通った成形
材料はゲート（８）に至り、これより出て抗張体（４）
が巻き付けられた内型（Ｍｌ）と該内型を囲撓する外型
（Ｍ２）間に形成された製品空隙部（５）に流入し、核
部（５）に充填され、充填後３０秒経過後、成形材料は
硬化し、歯付ベルト成形体として形成される。

なお、この歯付ベルト成形体は筒状をなしており、従っ
て、内型（Ｍｌ）から取り出し、所定幅にカットするこ
とによって所要の歯付ベルトに製作される。

従って、内型（Ｍｌ）と外型（Ｍよ）の形状は歯付ベル
トの形状に合わせて形成されており、第５図の如き歯付
ベル）　（２０）の場合には第４図の如く内型（コア）
　（Ｍｌ）の外周に先端にノーズ（Ｎ）をもつ凸条が設
けられ、一方、外型（Ｍ２）内周には所要の空間を存し
て凹条が設けられる。従って歯付ベルト（２０）には第
５図の如きスチールコード、芳香族ポリアミド（商標名
：ケブラー）、ポリエステル。

ガラス繊維などからなる低伸度高強力のロープ抗張体を
埋存し、歯部（２１）　、突条（２３）　、引張部（２
２）をもつ構造が得られる。

しかして、上述の如き射出成形用金型ＣＭ）において、
本発明方法の場合、ロケータ−リング（６）が嵌着され
たスプルーブツシュ（２）のスプルー（２ａ）のノズル
タッチ部（７）の外周、スプルーブツシュ（２）を保持
するプレート（ト）とランナー（３）を形成するプレー
ト（Ｍ４）との間のランナー（３）のパーティング（９
ａ）、前記プレー）（Ｌ−）と製品空隙部を形成する内
外両金型（Ｍｌ）　（ＦＩｚ）との間のゲート（８）の
パーティングライン（９ｂ）に夫々Ｏリング（１０）　
（１１）　（１１）が装設されており、又、更に前記内
外両金型（ＭｌＸＭｚ）とこれを保持する保持プレート
（Ｍ、）との間の接合面（１３）に０リング（１２）　
（１２’）が装設されている。

特に、後者の製品空隙部を形成する内外両金型と保持プ
レート（Ｍ、）との接合面（１３）、即ち、コアのパー
ティングラインには、製品空隙部（５）の内外両側に０
リング（１２）　（１２）が装設されることが肝要であ
る。

そして、第２図にも拡大図示するように該接合面（１３
）には製品空隙部（５）に連なるエヤ抜き凹部（１４）
が上記内外側０リング（１２）　（ｉｉの間において保
持プレート０＋ｓ）に設けられている。

このエヤ抜き凹部（１４）は通常、その深さが０゜０３
〜０．２ｍｌの範囲であり、その所定の個所、特に製品
空隙部（５）より偏した個所において保持プレート（Ｍ
ｓ）に貫設された真空吸引孔（１５）に連通して外部の
真空ポンプ等の真空系に連なっている。

なお、図中、（１６）は金型の突出棒を示す。

かくして、上記の如き金型構成により真空吸引孔（１５
）を外部真空系に連結し、作動させると、０リング（１
０）　（１１０１１）（１１）　（１２）　（１２）の
装設により各パーティングラインは完全に密閉され、内
部に存在する空気が真空吸引孔（１５）を通じて吸引さ
れ、内型（Ｍｌ）外周に巻き付けた抗張体（４）間の空
気を外部に放出することになり、ベルト歯部、引張部、
背面などに発生するボイドは消失し、品質良好な第５図
の如き合成樹脂製歯付ベルトを得ることができる。

なお、金型は例えば実公昭５８−３２０９４３号公！Ｉ
Ｇこ開示される如く４分割されたものが一般に使用され
る。

（発明の効果） 本発明は以上の如（、射出成形による歯付ベルトの製造
において、成形金型のノズルタッチ部。

ランナーのパーティングライン、ゲートのバーテイング
ライン、コアのパーティングラインに２個、夫々Ｏリン
グを装設すると共に、製品空隙部を形成する内外金型が
接触する保持プレートの所要箇所に深さ０．０３〜０，
２鶴のエヤ抜き凹部を設け、この凹部の所定位置に真空
吸引孔を設けて外部真空系と連結せしめ成形する如くな
したものであり、射出成形に際し、射出成形機の射出ボ
タンを開くなどして金型内を真空にし、射出成形を行う
ことにより、内型に巻き付けた抗張体の間に残存してい
た空気を完全に外部に放出することができ、従来、困難
視されていたボイドあ発生を解決し、ボイドのない品質
良好な樹脂製歯付ベルトを得ることができる顕著な効果
が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の実施に使用される射出成形用金型
の１例を示す概要図、第２図は第１図Ａ部拡大図、第３
図は第１図における同金型のランナー側面図、第４図は
同じく第１図における同金型の製品空隙部形成金型と保
持プレートとの接合面における要部説明図、第５図は得
られる歯付ベルトの１例を示す断面図である。 （１）・・・ノズル、（２）・・・スプルーブツシュ。 （２ａ）・・スプルー、（３）・・・ランナー。 （４）・・・抗張体、（５）・・・製品空隙部。 （７）・・・ノズルタッチ部、（８）・・・ゲート。 （９ａ）　（９ｂ）　　・・・パーティングライン。 （１０）　（１１）　（１１）　（１２）　（１２）・
・・０リング。 （１３）・・・接合面、　　（１４）　　・・・エヤ抜
き凹部（１５）・・・真空吸引孔、　　（ＭＬ）・・・
内型。 （Ｍ２）・・・外型、　　（ＭＳ）　（Ｍ４）・・・プ
レート。 （ＭＳ）　　・・、・保持プレート。 竿ｆｒｆＪ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂を溶融し、こ
   れをスプルーよりランナーを通じて抗張体の巻付けられ
   た内型と、外型との間に形成された製品空隙部内に射出
   流入させ、該空隙部に充填し、硬化せしめて歯付ベルト
   成形体を成形する合成樹脂製歯付ベルトの射出成形によ
   る製造法において金型のノズルタッチ部及び内外金型と
   スプルー、ランナーを形成する各プレート間のパーティ
   ングラインならびに製品空隙部を形成する前記内外両金
   型と保持プレートとの間の接合面における前記製品空隙
   部の内外両側に夫々Ｏリングを装設し、かつ製品空隙部
   を形成する前記内外両金型と保持プレートとの間の接合
   面に於ける前記内外両Ｏリング間に製品空隙部に連通す
   る０．０３〜０．２ｍｍ深さの環状エヤ抜き凹部を前記
   保持プレートに設けると共に、該エヤ抜き凹部において
   前記製品空隙部より偏した個所に該凹部より外部の真空
   系に連通する真空吸引孔を前記保持プレートに貫設し、
   射出成形し、真空吸引孔より吸引することにより製品空
   隙部を真空にして成形することを特徴とする合成樹脂製
   歯付ベルトの製造法。