JPH02122910A

JPH02122910A - 合成樹脂製歯付ベルトの射出成形型

Info

Publication number: JPH02122910A
Application number: JP27845488A
Authority: JP
Inventors: Kazuya Atsumi; 厚見　一也
Original assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Current assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date: 1988-11-01
Filing date: 1988-11-01
Publication date: 1990-05-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は合成樹脂製歯付ベルトの射出成形型に係る。

（従来技術）歯付ベルトはスリップのない回転を伝えることができる
ので精密機械の動力伝達要部量として関心が特に持たれ
ておりゴムやポリウレタン製の歯付ベルトが各方面に使
用されているが、より成形工程を少なく、短時間で歯付
ベルトを得るべく射出成形機を用いて樹脂製の歯付ベル
トが作られている。　この方法は通常ペレット状の熱可
塑性エラストマーや熱可塑性樹脂を射出成形機に入れ、
１８０〜２３０℃の温度下で溶融し、ノズルをスプルー
ブツシュのスプルーに当て金型内に射出流入させランナ
ーの中心孔から放射状溝、次いで円周方向溝に流入させ
て円周方向溝から該円周に沿ってくし歯状をなして垂直
に形成させた垂直方向ランナーに流入する。そしてこの
垂直方向ランナーを通りゲートに出たエラストマーを第
４図に示された如き抗張体の巻き付けられた内型と外型
の問に流入させ、ベルト引張部、突条部、歯部の形状に
形成された空隙部を充填し、充填後３０秒位で硬化して
歯付ベルト成形体に成形すると共にこれを内型（Ｍ）か
ら取り出し、所定の歯付ベルトとして製作するものであ
る。

しかし、このような射出成形による歯付ベルト製作の過
程において、次の如き問題があることを知見するに至っ
た。即ち、射出成形による歯付ベルトの製作に際し、該
ベルトの強と耐クリープ性を向上させるために各種の抗
張体ローブを金型の内型（コア）に巻き付けて射出成形
機により成形するとローブの空気が残留し歯付ベルトの
中にボイドを形成し完全な製品を作るに至らないことで
ある。

上記の問題を解決するために、前記ロープ間のエア抜き
を設け、外部の真空ライン系と直結することにより製品
形成部を減圧し、ボイドのない樹脂性歯付ベルトを得る
ことのできるような製造方法を提案した。（特開昭６２
−４１０２９号公報に開示）（発明が解決しようとする課題）しかし、この製造法では製品空隙部に０．０２〜Ｑ、３
ｍｍ深さの溝を設け、その溝と真空ラインを！して結ん
だものであり、この構造では確かに製品空隙部を減圧す
ることはできるものの、その効率は高いものとは言えず
抗張体ロープ間の空気を取り除くにはかなりの時間を要
していた。　そこで、このような問題を解決し製品空隙
部内に抗張体ローブ間の空気を取り除くために十分に製
品空隙部を真空にし、ボイドのない樹脂製歯付ベルトを
得ることのできるような射出成形型を提供することを目
的とする。

（課題を解決する方法）このような目的を達成するために本発明は熱可塑性エラ
ストマー、熱可塑性樹脂を溶融し、これをスプルーより
ランナーを通じて抗張体の巻き付けられた内型と外型と
の間に形成された製品空隙部内に射出流出させ、該空隙
部に充填し、硬化せしめて歯付ベルト成形体を成形する
合成樹脂製歯付ベルトの射出成形型において金型のノズ
ルタラ千部及び内外金型とスプルーランナーを形成する
各プレート間のバーティングラインならびに製品空隙部
を形成する前記内外両金型間の接合面にパッキング部材
を装設し、かつ製品空隙部中で成形品の側面が接する外
型部分に製品空隙部に連通ずる環状エア抜き溝部を設け
ると共に該エア抜き凹部において前記製品空隙部より偏
した個所、環状エア抜き導入部を設け、その導入部より
外部の真空系に連通ずる真空吸引孔を設けたことを特徴
とする。

（作用）本発明のような方法によると歯付ベルトの射出成形にお
いて、エラストマーが内外両型によって形成された製品
空隙部に流入し、これを充填して成形する際に製品空隙
部に設けた環状エア抜き溝から真空系導入部を通じて真
空吸引することにより、金型内、抗張体ロープ間に残留
している空気を効率的に取り除くことができ、ボイドの
ないベルト成形体を得ることができる。

（実施例）以下、本発明の具体的な実施態様を図面に従って説明す
る。

第１図は本発明方法を実施する射出成形による金型（Ｉ
４）の例を示し、（１）は溶融した熱可塑性エラストマ
ーもしくは熱可塑性樹脂を金型に射出流入するための射
出成形機のノズルであり、射出成形用金型のスプルーブ
ツシュ（２）に設けられたスプルー（２ａ）に当てて前
記溶融した成形材料を射出流入する。

ここで用いられる成形材料としてはウレタン系、ポリエ
ステル系（例えば商品名ハイトレル　デュポン社製又は
商品名ペルブレン　東洋紡社製）、ポリアミド系（例え
ば商品名ダイアミド−ＰＡＥダイセル社製）の各熱可塑
性エラストマーや柔軟性熱可塑性樹脂、例えばショア硬
度１０〜１００のポリアミド−１１、ポリアミド−１２
などが挙げられる。

そして、これら熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂は
ベレット状で射出成形機に供給され、１８０〜２３０℃
で溶融される。

そして、前記射出流入された溶融成形材料はスプルー（
２ａ）を通り、第３図に示すランナー（３）の中心孔（
３ａ）より放射状に形成された放射状溝（３ｂ）、次い
で円周方向の溝（３ｃ）から垂直方向に伸びる垂直方向
ランナー（３ｄ）に流入する。

尚、垂直方向ランナー（３ｄ）は通常、円周方向溝（３
Ｃ）から円周に沿ってくし歯状に多数形成されており、
ベルトサイズによって異なるが、通常５０〜６０本であ
る。

休（４）が巻き付けられた内型（Ｍｌ）と該内型を囲繞
する外型（Ｍ２）間に形成された製品空隙部（５）に流
入し、該空隙部（５）に充填され、３０秒経過後、原料
樹脂は硬化し、歯付ベルト成形体として形成される。

尚、この歯付ベルト成形体は筒状体をなしており、従っ
て内型（Ｍｌ）と外型（Ｍ２）の形状は歯付ベルトの形
状に併せて形成されており、第５図のような歯付ベルト
の場合には第４図のような内型（コア）（Ｍｌ）の外周
にノーズ（Ｎ）をもっ凸条が設けられる。従って歯付ベ
ルト（２ｏ）には第５図のようにスチールコード、芳香
族ポリアミド、ポリエステル、ガラス繊維などからなる
低伸度、高強力のローブ抗張体（１４）を埋有し、歯部
（２１）、突条（２３）をもつ構造が得られる。

しかして、上述のような射出成形用金型（Ｍ）において
、本発明方法の場合、ロケータ−リング（１３）が嵌着
されたスプルーブツシュ（２）のスプルー（２ａ）のノ
ズルタッチ部（１４）の外周、スプルーブツシュ（２）
を保持するプレー）’　（Ｍ４）とランナー（３）を形
成するプレー）’　（Ｍ３）との間のランナー（３）の
バーティングライン、前記プレート（Ｍ３）と製品空隙
部を形成する外型（Ｍ２）との間のゲート（６）のバー
ティングライン、及びノズルタッチ部（１４）とに、夫
々Ｏリング（７）、（１２）、（１５）が装設されてい
る。又、前記内外両金型（Ｍｌ）（Ｍ２）の間の接合面
に０リング（８）が装設されている。

特に後者の製品空隙部を形成する内外両金型（Ｍｌ）（
Ｍ２）間の接合面、即ちコアのバーティングラインには
、Ｏリング（８）が装設されることが肝要である。

そして、第２図にも拡大図示するように接合面外型側に
製品空隙部（５）に連なるエア抜き凹部（９）が設けら
れている。このエア抜き凹部（９）の深さは、原料樹脂
の粘度によるものであって粘度が小さいと樹脂が製品空
隙部（５）からエア抜き四部（９）に流れ込んでしまい
大きなパリを持った成形品ができてしまうので、それを
防ぐために深さを小さくしなければならないが、製品空
隙部（５）を真空状態にするための吸引効率を考えると
、深さは大きい方がよい。

通常、その深さは０．０３〜Ｑ、５ｍｍの範囲であり、
そこから製品空隙部（５）より偏した箇所に設けられた
真空系導入部（１０）に連なる。エア抜き凹部（９）の
深さは０．０３ｍｍ未満であると浅過ぎて実質的に真空
吸引効果が得られず、又Ｑ、５ｎｏｎ以上になるとベル
トサイズ部にパリが多く発生するために好ましくない。

また真空系導入部（１０）は製品空隙部（５）を減圧す
るための吸引効率を上げるだめのエア溜りのようなもの
であるが、効率を上げるためにはエア抜き凹部（９）の
長さ、つまり製品空隙部（５）から真空系導入部（１０
）までの距離０闘程度のものでエア抜き凹部（９）同禄
外型に環状の溝となって形成されている。その真空系導
入部（１０）から更に外型（Ｍ２）に貫通された真空吸
引孔（１１）に連通して外部の真空系に連なっている。

外型から内型をはずすための突出ピン（図示しない）が
外型と貫通し、内型に当接するように設けられている。

（発明の効果）本発明は以上の如く、射出成形による歯付ベルトの製造
において成形金型のノズルタッチ部、ランナーのバーテ
ィングライン、ゲートのバーティングライン、コアのバ
ーティングラインに夫々０リングを装設すると共に製品
空隙部を形成する内外金型が接触する保持プレートの所
要箇所に深さ０．０３〜Ｑ、５ｍｍのエア抜き凹部な設
け、この凹部の所定位置、空気溜り部なる真空系導入系
を設けてそこから外部真空系と連なる真空吸引孔を設け
た成形金型を用い、射出成形に際し、射出成形機の製品
空隙部を減圧してから、射出成形を行なうことにより、
内型に巻き付けられた抗張体の間に残存していた空気を
外部に放出することができ、従来困難とされていたボイ
ドの発生防止を可能にし、ボイドのない品質良好な樹脂
製歯付ベルトを得ることができ、また金型に設けた真空
導入部のために極のて効率より脱気することができると
いう効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の実施に使用される射出成形用金型
の一例を示す概要図、第２図は第１図Ａにおける一部拡
大図、第３図は第１図における同金型のランナー側面図
、第４図は同じく第１図における同金型の製品空隙部の
側断面図、第５図は得られる歯付ベルトの一例を示す断
面図である。（１）・・・ノズル（２）・・・スプルーブツシュ（３）・・・ランナー（５）・・・製品空隙部（７）（８）・・・０リング（９）・・・エア抜き四部（１０）・・・真空系導入部（１２）・・・０リング（Ｍ　１）・・・内型（Ｍ２）・・・外型（Ｍ３）　（Ｍ４）・・・プレート

Claims

【特許請求の範囲】

１、熱可塑性エラストマー、熱可塑性樹脂を溶融し、こ
れをスプルーよりランナーを通じて内型と外型との間に
形成される減圧した製品空隙部内に射出し、歯付ベルト
を成形するための合成樹脂製歯付ベルトの射出成形型に
おいて、金型のノズルタッチ部及び内外金型とスプルー
ランナーを形成する各プレート間のバーティングライン
ならびに製品空隙部を形成する前記内外両金型間にパッ
キング部材を装設し、製品空隙部中で成形品の側面が接
する外型部分に製品空隙部に連通する環状エア抜き凹部
を設けると共に該エア抜き凹部において前記製品空隙部
より偏した箇所に真空系導入部を設け、その導入部より
外部の真空系に連通した真空吸引孔を外型に貫通したこ
とを特徴とする合成樹脂製歯付ベルトの射出成形型。