JPS6234804B2 - - Google Patents

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JPS6234804B2
JPS6234804B2 JP15571882A JP15571882A JPS6234804B2 JP S6234804 B2 JPS6234804 B2 JP S6234804B2 JP 15571882 A JP15571882 A JP 15571882A JP 15571882 A JP15571882 A JP 15571882A JP S6234804 B2 JPS6234804 B2 JP S6234804B2
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JP15571882A
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Atsuki Okamoto
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5943824A publication Critical patent/JPS5943824A/ja
Publication of JPS6234804B2 publication Critical patent/JPS6234804B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、良好なプレス成形性を備えた冷延
鋼板をコスト安く製造する方法に関するものであ
る。 従来、プレス成形用冷延鋼板を製造するには、
完全凝固した連続鋳造鋳片を切断し冷却してか
ら、表面検査、疵除去の処理を施した後、1100〜
1300℃に保持された加熱炉に装入し、30分〜1時
間の後熱間圧延して、得られた熱延コイルをさら
に冷間圧延し、焼鈍を施すという工程をとるのが
普通であつた。 ところが、近年に至つて、鋳片表面性状の極め
て良好な連続鋳造方法が開発されるようになつて
来たのに相前後して、省エネルギー思想が増々浸
透し定着してきている中で、連続鋳造スラブを一
旦常温まで冷却することなく熱いうちに加熱炉に
装入し、加熱エネルギーを低減しつつ均熱して圧
延を施すという方法が採用されるようになつてき
た。 ところで、この場合、省エネルギーや作業能率
の観点からは、再加熱のために鋳片を加熱炉へ装
入することを完全に省略し、鋳込み時の熱を利用
するのみでそのまま連続的に鋳片を熱間圧延する
方法が最も好ましいものではあるが、このような
方法では、鋳片の端部と中心部とで冷却速度が相
違するゆえにその温度分布が不均一になつてしま
い、相変態の仕方や折出物の分布状態などにかた
よりを生じることから、部分によつて特性の異な
る最終製品となつてしまう危険性があつた。その
ため、現状では、熱間圧延の前に鋳片を加熱炉に
装入して十分に均熱するという工程を省略するこ
とができなかつた。 例えば、通常のAlキルド鋼の連続鋳造鋳片を
そのまま直接に熱間圧延しようとすると、鋳片を
切断したスラブの中心部では高い温度が保持され
るのでAlNの析出は認められないが、表面部や板
幅の端部では温度が低下してAlNが析出するとと
もに、フエライト相も発生するようになる。そし
て、これを熱間圧延し、冷延してから箱焼鈍する
と、製品鋼板の中心部では展伸粒組織となつて深
絞り性が良好になるのに対して、AlNが析出して
しまつていた部分では展伸粒組織とならずに深絞
り性も劣ることになるのである。 また、このような通常のAlキルド鋼鋳片をそ
のまま熱間圧延するにあたつて、圧延前に短時間
の再加熱を加えて冷却の大きい部分の温度を上げ
るように試みても、AlNの再溶解が簡単には起こ
らず、一旦生成されたAlNを再溶解するにはかな
り長時間の再加熱を必要とするものであつた。 その上、連続鋳造によつて得た鋳片を低温まで
冷却することなく熱間圧延しようとすると、加工
性が極めて悪いので圧延中に端部割れを起こしや
すいという問題を生ずることも知られていた。す
なわち、従来のように鋳片をAr1変態点以下に温
度降下させた後、γ単相域に再加熱して熱間圧延
する場合には、γ―α変態又はα―γ変態時に結
晶粒が細かくなつて熱間加工性が良好になるが、
鋳片温度をAr1変態点以下に低下させない場合に
は、γ粒が粗大となつて熱間加工性を低下せしめ
るとともに、冷却速度の相違による鋳片部分別温
度差も加わつて、熱間圧延時に端部割れを起すの
である。 本発明者等は、上述のような観点から、材料特
性に部分的なバラツキのないプレス成形性の良好
な冷延鋼板を、熱間圧延前の鋳片に長時間の均熱
処理を施すことなく連続鋳造鋳片をそのまま連続
的に圧延するという手段で製造し得る方法を見出
すべく、特に、良好な熱間加工性を確保するため
のγ粒の細粒化と、深絞り性に好結果を与えると
ころの冷延・焼鈍後の〔111〕面集合組織形成と
に及ぼす鋼材成分組成の影響に注目して研究を行
つた結果、 (a) 鋼のC含有量を0.015%(以下、組成成分量
を示す%は重量%とする)以下とすることによ
つて、溶鋼から一旦δ相を形成させ、次いでδ
→γ変態をできるだけ低い温度で起こさせて細
いγ粒を生成せしめ、さらにδ―γ変態時及び
γ相に完全に変態してからの粒成長を抑制する
ために、適量のTi,Zr及びNbと共に0.0005%
以上のNを添加してTiN,ZrN,及びNbN等が
析出するようにすれば、凝固鋳片のγ粒が著し
く細かくなり、熱間加工性が極めて向上するこ
と。 (b) 冷延再結晶焼鈍後の鋼板に良好な深絞り性
(r値)を得るためには、熱延終了温度をAr3
点以上として結晶面の方位性をなくすることが
必要であるが、前述のように直接圧延(連続鋳
造鋳片に均熱処理を施すことなくそのまま実施
する圧延)においては圧延開始時のスラブ温度
が低くなり、特にスラブ端面ではその傾向が著
しくて、仕上温度も端面又は全面Ar3点以上に
仕上げるのが困難となる。しかしながら、この
場合でも、Ti当量とC当量との間に、 (C当量)−1/4(Ti当量)≦0.0010(%) の関係を満足していれば、冷延・再結晶焼鈍後に
〔111〕面集合組織が十分に発達し、良好な深絞り
性が得られること。 但し、端面と中央部との温度差が極端に大きか
つたり、極端に温度が低下したりすると、通常の
熱延ミルでは寸法精度が悪化し、冷延後の寸法精
度にも影響するが、この場合でも高周波加熱など
で局部的な補助加熱を行うのみで上記不都合を解
消することができること。 (c) すなわち、鋼中のC及びN含有量と、Ti,
Nb,Zr等の炭窒化物形成元素量との関係を特
定のものに管理することによつて、連続鋳造し
た鋳片をそのまま連続的に熱間圧延した場合に
おける、熱間圧延時の熱間加工性の低下、及び
これを冷間圧延し、焼鈍して得られる最終製品
の部分的な材料特性バラツキを解決できるこ
と。 以上(a)〜(c)に示す如き知見を得るに至つたので
ある。 この発明は上記知見に基づいてなされたもので
あつて、 C:0.001〜0.015%、 Mn:0.01〜1.20%、 sol.Al:0.10%以下、 N:0.0005〜0.0060%、 を含むとともに、 Ti:0.20%以下、 Nb:0.20%以下、 Zr:0.20%以下、 のうちの1種以上を含有するか、或いはさらに、 V:0.01〜0.20%、 P:0.03〜0.10%、 Cr:0.05〜1.00%、 Ni:0.05〜1.00%、 Si:0.10〜2.00%、 B:0.0003〜0.0040%、 のうちの1種以上をも含有し、かつ、 Ti当量=Ti(%)+48/93Nb(%) +48/91Zr(%) ……(1) C当量=C(%)+12/14N(%) ……(2) (C当量−1/4(Ti当量)≦0.0010 ……(3) 上記(1)式で計算されるTi当量と、上記(2)式で
計算されるC当量との関係が上記(3)式を満足し、 Fe+不可避不純物:残り、 から成る組成の鋼を、連続鋳造によつて薄鋳片と
した後、そのまま或いは補助加熱を加えながら引
続いて連続的に熱間圧延し、ついで、脱スケール
後50〜90%の圧下率での冷間圧延と、660〜910℃
の温度での再結晶焼鈍とを施すことにより、熱間
圧延前の長時間均熱処理を要することなく、しか
も材料特性が各部均一でプレス成形性に優れた冷
延鋼板を、能率良く低コストで製造することに特
徴を有するものである。 ついで、この発明の方法において、鋼の化学成
分組成及び冷延鋼板の製造条件を上記のとおりに
限定した理由を説明する。 A 化学成分組成 C C成分は、少なければ少ないほど鋳片の熱間加
工性や冷延鋼板製品の加工性が向上するので好ま
しいけれども、その含有量が0.001%未満では溶
製が極めて困難となり、一方0.015%を越えて含
有させると多くの炭窒化物形成元素を必要とする
ばかりでなく、炭窒化物の析出量が多くなつて最
終成品のプレス成形性が劣化するようになること
から、その含有量を0.001〜0.015%と定めた。 Mn Mn成分には、鋼板の靭性を改善する作用があ
るが、その含有量が0.01%未満では熱間脱性が発
生するようになり、一方1.20%を越えて含有させ
ると溶製が困難となり、かつコストアツプの原因
ともなることから、その含有量を0.01〜1.20%と
定めた。 sol.Al sol.Alは、脱酸を十分に行つて、炭窒化物形成
元素の歩留向上のために含有されるのが普通であ
るが、sol.Alを0.10%に越えて含有させてもよ
り、一層の脱酸効果は得られず、コスト高ともな
ることから、その上限値を0.10%と定めた。 N N分は、少なければ少いほど炭窒化物形成元素
を添加含有せしめる量を少なくすることができる
が、その含有量を0.0005%未満とすると、γ粒の
成長を抑制するのに必要な窒化物の量が不足し、
熱間加工性が低下する。一方、その含有量が
0.0060%を越えると、最終冷延製品のプレス成形
性の低下を避けることができないことから、その
含有量を0.0005〜0.0060%と定めた。 Ti,Nb,及びZr これらの成分には、凝固後の高温の鋳片におい
て窒化物を形成してγ粒の成長を抑制し、その結
果スラブの熱間加工性を改善する作用があるとと
もに、熱間圧延後の鋼板においては微細な炭窒化
物を形成して最終製品のプレス成形性を向上させ
る作用もあるが、それぞれが0.20%を越えて含有
されてもより一層の向上効果が見られず、コスト
高ともなることから、その上限値をそれぞれ、
Ti:0.20%,Nb:0.20%,及びZr:0.20%と定め
た。 また、上記(1)〜(3)式は、固溶〔C+N〕の量を
0.0010(%)以下とし、残りのC+Nを炭窒化物
として析出させるための関係式を示すものであ
る。なお、(C当量)−1/4(Ti当量)の上限値を
0.0010(%)としたのは、この上限値を越える
と、固溶〔C+N〕が多くなりすぎて鋼板のプレ
ス成形性が劣化するようになるからである。さら
に、上記成分は均一に分布させる必要があるが、
これは偏析の少ない連続鋳造を適用することによ
つて可能となる。 V,P,Cr,Ni,Si,及びB これらの成分には、鋼板の強度を向上させる均
等的作用があるので、より強度が要求される場合
に必要に応じて含有されるが、各成分がそれぞれ
V:0.01%未満、P:0.03%未満、Cr:0.05%未
満、Ni:0.05%未満、Si:0.10%未満及びB:
0.0003%未満の含有では所望の強度向上効果が得
られず、一方、それぞれV:0.20%、P:0.10
%、Cr:1.00%、Ni:1.00%、Si:2.00%、及び
B:0.0040%を越えて含有させると、鋼板の溶接
性及び表面性状が劣化するようになることから、
それぞれの含有量を、V:0.01〜0.20%、P:
0.03〜0.10%、Cr:0.05〜1.00%、Ni:0.05〜
1.00%、Si:0.10〜2.00%、及びB:0.0003〜
0.0040%と定めた。 B 製造条件 連続鋳造鋳片の熱間圧延 上記のような化学成分組成の鋼を連続鋳造した
後、そのまま、或いは補助加熱(通常5分以内の
部分的再加熱)後に連続的に熱間圧延するのであ
るが、連続鋳造された薄鋳片は、切断後、再加熱
工程を経ることなく連続的に熱間圧延されるのが
省エネルギーの立場から望ましい。しかし、表面
或いは端部の温度が余りにも低下し、鋳片の熱間
加工性が損われる場合には、そのような低温部の
みを補助的に加熱するのが良い。この補助加熱は
鋼の組織を調整するためのものではなく、圧延時
における高温部と低温部の変形能の相違を軽減さ
せるためになされたものであつて、極端に端部と
中央の温度が違つたり、スラブ温度が低くては寸
法精度を保てない時にインライン中等で高周波等
によつて5分以内の連続的な加熱を加えることに
より行われる。 つまり、プレス成形用の通常成分の鋼において
は、5分を越える均熱を非連続的に施さないと、
熱延時に端部割れを起す恐れがあるが、この発明
の方法のように成分を管理すれば、多少の温度差
程度でも熱間加工性が劣化されず、したがつて5
分以内の連続的な再加熱、例えば、エツヂヒータ
又はサーフエスヒータで加熱するのみで十分な効
果を得ることができるのである。 冷間圧延の圧下率 50%未満の圧下率では良好なプレス成形性をも
つた鋼板が得られないばかりでなく、再結晶焼鈍
後の結晶粒が大きくなつてプレス成形後に肌荒れ
を発生しやすくなることから、冷間圧延の圧下率
を50%以上と定めた。なお、望ましくは73%以上
の圧下率とするのが良い。 しかし、90%を越えた圧下率にすると、冷間圧
延に多大なエネルギーを要するばかりで鋼板特性
上の効果はそれほど改善されないことから、圧下
率の上限値を90%と定めた。 再結晶焼鈍の温度 焼鈍は急速加熱、短時間均熱、及び急速冷却が
行われる連続焼鈍を採用するのが好ましいが、徐
加熱、長時間均熱、及び徐冷が行われる箱焼鈍で
も良い。そして、これらの場合の焼鈍温度が660
℃未満では冷延鋼板のr値(深絞り性)が低くな
つて良好なプレス成形性を得ることができないこ
とから、再結晶焼鈍の温度を660℃以上と定め
た。 しかし、再結晶焼鈍温度が910℃を越えると、
γ相(オーステナイト相)が形成されるようにな
つて、r値が低下することから、再結晶焼鈍温度
の上限値を910℃と定めた。 つぎに、この発明の方法を実施例により比較例
と対比しながら説明する。 実施例 1 C:0.0040%,Si:0.010%,Mn:0.16%,
P:0.012%,S:0.004%、sol.Al:0.028%,
N:0.0015%,Ti:0.042%,Fe:残り、から成
る組成の鋼を通常の方法で溶製した。この鋼の
Ti当量は0.042%であり、C当量は0.0053%であ
つて、前記(3)式を満足するものである。 ついで、この鋼を連続鋳造し、厚さ:200mm、
幅:1240mm、長さ:6000mmの鋳片とした後、直ち
に熱延工場に持込んで再加熱することなく熱間圧
延した。 熱間圧延直前の鋳片の温度は、鋳片幅中央部で
1150℃、幅端部で980℃であり、熱延後の鋼板は
約660℃にてコイル状に巻取られた。なお、熱延
板には割れが生じていなかつた。 引続いて、前記熱延板を酸洗後、圧下率:84%
にて0.8mm厚に冷間圧延し、さらにこの冷延板
を、温度:830℃に1分間保持の条件の連続焼鈍
に付した。 この結果得られた冷延鋼板について、板幅端部
と板幅中央部よりJIS5号引張試験片を採取して引
張試験を行い、その機械的性質を測定した。 測定結果を第1表に示す。
【表】 第1表に示される結果からも、得られた冷延鋼
板は、中央部に比して板幅端部で引張強さが高く
てr値が低いというややプレス成形性に不利な値
を示してはいるが、実用上問題になるほどのバラ
ツキでないことは明らかである。 実施例 2 実施例1と同じ鋳片を熱延工場に持ち込んだ後
熱延するまでの間、板幅端部を連続的に高周波加
熱装置にて約30秒間加熱し、ついで実施例1と同
様の熱延を行つた。 熱間圧延直前の鋳片の温度は、鋳片幅中央部で
1140℃、幅端部で1090℃であつた。そして、この
ようにして得られた熱延板にも、もちろん割れは
生じていなかつた。 その後、実施例1と同様な方法で得られた冷延
鋼板の機械的性質は、第2表に示すとおりであつ
た。
【表】 第2表に示されるように、この場合には場所に
よる特性値差が実施例1におけるものより減少し
ており、良好なプレス用冷延鋼板が得られたこと
が明らかである。 実施例 3 C:0.0020%,Si:0.010%,Mn:0.28%,
P:0.060%,S:0.006%,sol.Al:0.09%,
N:0.0058%,Nb:0.035%,Fe:残りから成る
組成の鋼を通常の方法で溶製した。この鋼のTi
当量は0.018%,C当量は0.0070%であり、前記
(3)式を満足するものである。 ついで、この鋼を連続鋳造し、厚さ:40mm、
幅:1240mmの薄鋳片コイルとした後、直ちに熱間
圧延仕上ロール前に持ち込んで5mm厚まで熱間圧
延した。 熱延ロール入側での薄鋳片コイルの温度は、幅
中央で1100℃、幅端部で1040℃であり、熱延され
た鋼板は約660℃にてコイルに巻取られた。この
熱延板にも割れは生じていなかつた。 引続いて、前記熱延板を実施例1と同じ方法に
より冷間圧延及び連続焼鈍し、機械的性質を測定
した。測定結果は第3表に示すとおりであつた。
【表】 第3表に示されるように、得られた冷延鋼板は
幅中央、幅端とも高いr値を示しており、良好な
プレス成形性を有していた。 実施例 4 C:0.006%,Si:0.01%,Mn:0.08%,P:
0.010%,S:0.001%,sol.Al:0.05%,N:
0.004%を含有し、Tiを0〜0.20%の範囲で変化
させ、Fe:残り、から成る種々の鋼を真空溶解
し、厚さ:40mm、幅:220mm、長さ:440mmの薄鋳
片とした後、直ちに4mm厚まで熱間圧延を行つ
た。このときの圧延開始温度は約1080℃、仕上温
度は約850℃、巻取温度は約400℃であつた。 ついで、この熱延板に酸洗を施した後、圧下
率:80%にて冷間圧延を施して0.8mm厚の冷延板
とし、引続いて温度:800℃に90秒保持の条件で
連続焼鈍を施した。 得られた冷延鋼板のr値を求め、この結果を前
記冷延鋼板の固溶C量、すなわち上記(3)式として
示した(C当量)−1/4(Ti当量)との関係にお
いて第1図に示した。 第1図からも明白なように、前記(3)式の値が
0.0010%以下の場合に高いr値を示すとともに、
高い伸び値をも示した。 実施例 5 C:0.002%,Si:0.20%、Mn:0.45%,P:
0.018%,S:0.004%,sol.Al:0.01%,Zr:
0.030%で、N量を0.0003〜0.0035%に変化させ、
Fe:残り、から成る鋼を実施例4と同様に溶解
し、熱延した。 得られた熱延板の端を詳細に観察し、割れの有
無を調査したところ、第2図に示されるような結
果が得られた。 第2図からは、N量が0.0005%以上含有されて
いれば、割れの発生は少なく実用上問題のないこ
とがわかる。 実施例 6 第4表に示される成分組成の鋼を、実施例4と
同様の方法で溶解・鋳造・熱延・巻取りして熱延
板を製造した。ただし、圧延開始温度は1080℃と
980℃の2種類とし、熱間圧延時の温度条件の変
動による製品の特性変動を調べた。なお、熱延仕
上温度は前者で約850℃、後者で約770℃
【表】 であつた。巻取温度はいずれも約400℃とした。 そして、このときの熱延板の端部割れ状況を判
定した。 さらに、これらの熱延板のスケールを切削除去
後、圧下率:80%の冷間圧延と、温度:800℃に
90秒保持の条件での連続焼鈍を行うことによつ
て、いずれも0.8mm厚の本発明冷延鋼板1〜8と
比較冷延鋼板9〜12をそれぞれ製造した。な
お、比較冷延鋼板9〜12は、いずれも成分組成
がこの発明の範囲から外れたものであり、第4表
には該当するものに※印を付してある。 つぎに、この結果得られた本発明冷延鋼板1〜
8及び比較冷延鋼板9〜12について、引張特性
及びr値を測定し、この測定結果を第4表に併せ
て示した。 第4表に示されるように、本発明冷延鋼板1〜
8は、いずれも熱延開始温度が変動しても安定し
て良好な伸び及び高r値、すなわち良好なプレス
成形性を有するのに対して、比較冷延鋼板9及び
10は(C当量)−1/4(Ti当量)がそれぞれこ
の発明の範囲を越えて高いために、熱延板におい
て割れが発生しているとともに、製品の特性値は
熱延開始温度の変動により大きく変化しており、
かつ熱延開始温度が低い場合には特にr値と伸び
が低く、プレス成形性に劣ることを示している。 比較冷延鋼板11は、(C当量)−1/4(Ti当
量)が低いために熱延板における割れもなく、製
品の特性値も熱間圧延開始温度に影響されずに安
定しているが、C量が高いために伸び及びr値が
劣つている。 また比較冷延鋼板12は、炭窒化物形成元素を
含有しない通常のP添加Alキルド鋼板であるた
めに、製品の伸び及びr値とも低くなつている。 上述のように、この発明の方法によれば、良好
なプレス成形性をもつた冷延鋼板を、エネルギー
消費量を最少限に抑えるとともにコスト安く製造
することができるなど、工業上有用な効果がもた
らされるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は冷延鋼板中の(C当量)−1/4(Ti当
量)の値が製品の伸び及びr値に及ぼす影響を示
した図、第2図は鋼板のN量と熱延板における割
れの発生との関係を示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.001〜0.015%、 Mn:0.01〜1.20%、 sol.Al:0.10%以下、 N:0.0005〜0.0060%、 を含むとともに、 Ti:0.20%以下、 Nb:0.20%以下、 Zr:0.20%以下、 のうちの1種以上を含有し、かつ Ti当量=Ti(%)+48/93Nb(%) +48/91Zr(%) ……(1) C当量=C(%)+12/14N(%) ……(2) (C当量)−1/4(Ti当量)≦0.0010(%)……(3
    ) 上記(1)式で計算されるTi当量と、上記(2)式で
    計算されるC当量との関係が上記(3)式を満足し、 Fe+不可避不純物:残り、 から成る組成(以上重量%)の鋼を、連続鋳造に
    よつて薄鋳片とした後、そのまま或いは補助加熱
    を加えながら引続いて連続的に熱間圧延し、つい
    で、脱スケール後50〜90%の圧下率での冷間圧延
    と、660〜910℃の温度での再結晶焼鈍とを施すこ
    とを特徴とするプレス成形性の良好な冷延鋼板の
    製造法。 2 C:0.001〜0.015%、 Mn:0.01〜1.20%、 sol.Al:0.10%以下、 N:0.0005〜0.0060%、 を含むとともに、 Ti:0.20%以下、 Nb:0.20%以下、 Zr:0.20%以下、 のうちの1種以上を含有し、さらに、 V:0.01〜0.20%、 P:0.03〜0.10%、 Cr:0.05〜1.00%、 Ni:0.05〜1.00%、 Si:0.10〜2.00%、 B:0.0003〜0.0040%、 のうちの1種以上をも含有し、かつ、 Ti当量=Ti(%)+48/93Nb(%) +48/91Zr(%) ……(1) C当量=C(%)+12/14N(%) ……(2) (C当量)−1/4(Ti当量)≦0.0010(%)……(3
    ) 上記(1)式で計算されるTi当量と、上記(2)式で
    計算されるC当量との関係が上記(3)式を満足し、 Fe+不可避不純物:残り、 から成る組成(以上重量%)の鋼を、連続鋳造に
    よつて薄鋳片とした後、そのまま或いは補助加熱
    を加えながら引続いて連続的に熱間圧延し、つい
    で、脱スケール後50〜90%の圧下率での冷間圧延
    と、660〜910℃の温度での再結晶焼鈍とを施すこ
    とを特徴とするプレス成形性の良好な冷延鋼板の
    製造法。
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