JPS6228635B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、投写機とスクリーンとが分離された
タイプの投写型テレビジヨン裝置に関する。

従来例の構成とその問題点 陰極線管の螢光体スクリーン上に写し出された
画像をレンズ等で拡大してスクリーン上に投写・
映出する投写型テレビジヨン裝置において、現
在、リアタイプと呼ばれるものと、フロントタイ
プと呼ばれるものがある。フロントタイプ方式
は、赤、緑、青の各陰極線管に写し出された画像
をレンズ等で拡大して、陰極線管の前方に位置す
るスクリーンに拡大投写し、このスクリーンの前
方、すなわち各陰極線管を含む投写機が位置する
方向から前記スクリーンの拡大画像を視聴するも
のである。

この中にもスクリーンと投写機を分離したタイ
プのものがある。第１図はこのようなセパレート
型フロント方式といわれる投写型テレビジヨン裝
置の構成を示すもので、図中、１は投写機で、図
示していないが赤、緑、青の陰極線管、拡大用の
レンズ等を含んでいる。この投写機１の前方に投
写機１と分離されたところのスクリーン２を設置
している。視聴者３はこのスクリーン２の前方、
すなわち投写機１が位置する方向からスクリーン
２の拡大画像を視る。この場合、投写機１は背の
低いものが一般的であり、したがつて、たとえば
視聴者３の椅子４へ座つて視聴するときの目線５
を考えると、この目線５に対して投写機１からの
光軸６の傾きα_１は大きくなる。したがつて、投
写面には多少の傾きをもつたスクリーン２が必要
となる。

なお、第１図において７は投写機１を移動可能
に支持するキヤスター、８はスクリーン２を支持
する支柱である。

上記裝置において、図示するようなカーブドス
クリーンに代わつてフラツトスクリーンを用いる
ことは、スクリーンへの光軸の入射角度が大きく
なり、台形歪等の偏向歪が大きくなるため使用困
難なものであつた。すなわち、両スクリーンの間
において周辺の像の移動量が大きくなり台形歪等
とともにフオーカスぼけが発生し、両スクリーン
の併用は困難なものである。また、カーブドスク
リーンとフラツトスクリーンとの併用は、おのお
のの入射角度の違いより発生する台形歪、水平・
垂直リニヤリテイ歪、ミスコンバーゼンス等の問
題により、一般ユーザにおいて複雑な調整を要す
ることが考えられ、この点からも両スクリーンの
併用は困難なものとなつていた。

発明の目的 本発明は上記従来の問題点を鑑み、投写機を縦
長型に構成して光軸のスクリーンへの入射角度を
小さなものとして両スクリーンの併用を可能と
し、かつ各種歪は容易な操作で補正することがで
きるような投写型テレビジヨン裝置を提供するこ
とを目的とする。

発明の構成 本発明においては、投写機の高さを高くしてス
クリーンへの投写機からの光軸に入射角度を小さ
くし、台形歪、ミスコンバーゼンス、水平・垂直
リニヤリテイ歪の問題についてはフラツトスクリ
ーン使用時用の調整回路と、カーブドスクリーン
使用時用の調整回路を設け、両回路をスイツチで
切換えることにより２種類のスクリーンの使用を
可能にしたものである。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例を第２図〜第８図を用
いて説明する。第２図〜第４図において、１０は
投写機で上下方向に向けて設置された赤、緑、青
の陰極線管１１と、拡大用のレンズ１２と、この
拡大用レンズ１２を通つてきた画像をスクリーン
に向かつて反射させるミラー１３とを内蔵する。
また、１４は椅子１５に座つた視聴者で、その目
線１６に対して陰極線管１１からスクリーンに入
る光軸１７の入射角度α_２となり、α_２＜α_１と
なる。

このように陰極線管１１を上下方向に向けて配
置して投写機１０の高さを高くし、まず入射角度
α_２を小さくする。したがつて、スクリーンとし
てフラツトスクリーン１８を用いた場合と、上下
方向にのみ曲面を有するセミカーブドスクリーン
１９を用いた場合の間の各種歪の補正量はそれだ
け小さくてよく、実用可能となる。

第５図、第６図、第７図は上下方向のみが曲面
を有したセミカーブドスクリーンと、フラツトス
クリーンの両方のスクリーンの使用を可能とする
ためのコンバーゼンス調整回路、台形歪補正用調
整回路、リニヤリテイ補正用調整回路をおのおの
示すものである。第５図において、２０，２１，
２２，２３，２４，２５，２６，２７はコンバー
ゼンス調整用可変抵抗器、２８，２９はコンバー
ゼンス補正用出力回路、３０，３１はおのおの青
色水平用のコンバーゼンスヨーク、赤色水平用の
コンバーゼンスヨーク、３２，３３，３４，３５
はおのおの切換スイツチで互いに連動するように
構成している。

青色水平用のコンバーゼンス調整回路において
は、切換スイツチ３２の一方の固定端子ａに可変
抵抗器２０の可動端子を、他方の固定端子ｂに可
変抵抗器２１の可動端子を、また切換スイツチ３
３の一方の固定端子ａに可変抵抗器２２の可動端
子を、他方の固定端子ｂに可変抵抗器２３の可動
端子をおのおの接続しており、切換スイツチ３２
の共通端子に垂直のこぎり波信号を、切換スイツ
チ３３の共通端子に垂直周期のパラボラ波を加え
るようにしている。一方、赤色水平用のコンバー
ゼンス調整回路においては、共通端子に垂直のこ
ぎり波信号が加わる切換スイツチ３４の一方の固
定端子ａに可変抵抗器２４の可動端子を、他方の
固定端子ｂに可変抵抗器２５の可動端子を、また
共通端子に垂直周期のパラボラ波が加わる切換ス
イツチ３５の一方の固定端子ａに可変抵抗器２６
の可動端子を、他方の固定端子ｂに可変抵抗器２
７の可動端子をおのおの接続している。

第６図は台形補正用調整回路を示すもので、コ
レクタ出力端子に垂直のこぎり波が現われるトラ
ンジスタ３６のコレクタに可変抵抗器３７を接続
するとともに、第２の可変抵抗器３８を設け、こ
の第２の可変抵抗器３８をスイツチ３９によつて
可変抵抗器３７に並列に接続したり、その接続を
解除したりするようにしている。

第７図は垂直リニヤリテイ補正用調整回路を示
すもので、第１、第２の可変抵抗器４０，４１を
備え、スイツチ４２によつて第１の可変抵抗器４
０に対して第２の可変抵抗器４１を並列に接続し
たり、その接続を解除したりするようにしてい
る。

ここで、スイツチ３２，３３，３４，３５，３
９，４２は６回路２接点のすべてが連動されたス
イツチ構成としている。

第８図はフラツトスクリーンからセミカーブド
スクリーンへ切換えたときのミスコンバーゼンス
ａ，ｂ、垂直リニヤリテイ歪ｃ、台形歪ｄを示す
ものであり、特に第８図ａは縦線直交補正、第８
図ｂは縦線曲り補正のミスコンバーゼンスを示し
ている。

まず、ミスコンバーゼンスの問題については、
基本的にはセミカーブドスクリーンを使用した場
合には、第８図ａ，ｂに示すように縦線の直交
性、縦線曲りについてのミスコンバーゼンスが発
生する。よつて生産時にスイツチ３２〜３５を端
子ａ側（フラツトスクリーン側）に倒して可変抵
抗器２０，２２，２４，２６によりコンバーゼン
ス調整を行ない、次にスイツチ３２〜３５を端子
ｂ側（セミカーブドスクリーン側）にして再度、
今度は可変抵抗器２１，２３，２５，２７によつ
てコンバーゼンス調整を行う。よつて一般ユーザ
では、このスイツチ３２〜３５を切換えるのみで
フラツトスクリーン、セミカーブドスクリーンに
応じてコンバーゼンス調整が行なわれた画像を得
ることができる。たとえば、セミカーブドスクリ
ーンにおいては第８図ａ，ｂに示すようなミスコ
ンバーゼンスが補正された画像をスイツチ３２〜
３５を端子ｂ側に倒したのみで得られる。

第６図の台形補正用調整回路についても、スイ
ツチ３９を端子ａ側（フラツトスクリーン側）に
倒してフラツトスクリーンに応じた調整を可変抵
抗器３７で行ない、スイツチ３９を端子ｂ側（カ
ーブドスクリーン側）に倒してカーブドスクリー
ンに応じた調整を可変抵抗器３８によつて行な
う。したがつて一般視聴者はこのスイツチ４２を
切換えるだけで台形歪について調整可能となり、
たとえばセミカーブドスクリーン使用時の第８図
ｄのような歪をなくすことができる。同様に第７
図に示す垂直リニヤリテイ補正用調整回路におい
ても、スイツチ４２を端子ａ側にしてフラツトス
クリーンに対応した補正を行ない、スイツチ４２
を端子ｂ側にしてカーブドスクリーンに対応した
補正を行つておく。あとはスイツチ４２を切換え
るだけでよい。

この構成により、スイツチ３２〜３５，３９，
４２を１つのつまみにより切換えるのみでよく、
フラツトスクリーンとセミカーブドスクリーンの
両方の使用が可能となる。

なお、第３図、第４図において５０は投写機を
構成するキヤビネツト、５１はスピーカ、５２は
シヤーシ固定用側板、５３は操作パネル、５４は
端子板、５５は把手である。

発明の効果 以上のように本発明によれば、１種類の投写機
に対してセミカーブドスクリーンとフラツトスク
リーンの両方が使用可能となり、それぞれのスク
リーンに応じた歪をスイツチを切換えるのみで補
正することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例における投写型テレビジヨン裝
置の概略構成を示す側面図、第２図は本発明の一
実施例における投写型テレビジヨン裝置の構成を
示す側面図、第３図、第４図は同裝置における投
写機の側断面図および正面図、第５図、第６図、
第７図はおのおの同裝置に用いられるコンバーゼ
ンス補正用調整回路、台形歪補正用調整回路、垂
直リニヤリテイ補正用調整回路の回路図、第８図
ａ，ｂ，ｃ，ｄはミスコンバーゼンスおよび各種
歪を表わす画面の正面図である。 １０……投写機、１１……陰極線管、１２……
拡大用のレンズ、１３……反射用ミラー、１８…
…フラツトスクリーン、１９……セミカーブドス
クリーン、２０〜２７……コンバーゼンス調整用
可変抵抗器、３０，３１……コンバーゼンスヨー
ク、３２〜３５，３９，４２……切換スイツチ、
３７，３８……台形歪補正用可変抵抗器、４０，
４１……垂直リニヤリテイ補正用可変抵抗器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 陰極線管の画像を拡大し前方のスクリーンに
   向かつて投射する手段を備える投写機を設け、少
   なくともコンバーゼンス補正、台形歪補正、垂直
   リニアリテイ補正についてフラツトスクリーン用
   調整回路と上下方向に曲面を有するセミカーブド
   スクリーン用調整回路とをそれぞれ独立して設
   け、使用されるスクリーンに応じて切換スイツチ
   により前記調整回路を切換えるようにした投写型
   テレビジヨン裝置。