JPS6223737Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電気掃除機の包装装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来、床用吸込口、ホース等の付属品を収納す
る収納箱を着脱自在に係止した実開昭55−91643
号公報に示す電気掃除機の包装は第１図に示すよ
うに、上緩衝体１０１および下緩衝体１０２によ
つて収納箱１０３を尾錠を介して着脱自在に係止
した電気掃除機１０４の前後全体を支持してい
た。

考案が解決しようとする問題点 ところがこの包装装置においては、輪送および
保管時に包装状態で積載された場合、第２図に示
すように前記収納箱１０３の開口部１０３ａ側面
が外側に開いて変形し、永久歪として残つてしま
うということが発生していた。これは包装箱１０
５に外力（積載重量）が加わると、その力は上下
緩衝体１０１，１０２を介して尾錠とともに収納
箱１０３にも加わることになるが、上下緩衝体１
０１，１０２と収納箱１０３は同収納箱１０３の
開口および底面近傍と接するように構成されてい
るため、収納箱１０３の前後面全体に力が加わる
ことになる。

一方、収納箱１０３は上方が開口してあつて単
品自体の強度が低く、特に長手方向（前後方向）
では小さな力でも開口部側面が外側に広がる傾向
にある。よつて、包装状態で収納箱１０３の前後
面全体に圧縮力が加わると、開口部側面が外側に
開いて変形となつていたものである。

本考案は上記従来の欠点を解消し、包装状態で
の輸送および保管時に、収納箱が変形し永久歪が
発生することを防止するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するための技術的な手段は、
緩衝体と収納箱との接触を、収納箱に取着した掃
除機本体係止用の尾錠部分と収納箱の前記尾錠を
取着した側壁の底面部分とで行うべく上記緩衝体
に突起状の支持部を形成したものである。

作 用 この作用は、尾錠部分と尾錠取着面の底面部分
で上下緩衝体と収納箱を接触させることによつ
て、特に収納箱を横方向に広げる外力が収納箱の
前後面の開口部側に作用することを防ぎ、収納箱
の変形を防止させるものである。さらに述べる
と、尾錠に加わる力はこれを係止した電気掃除機
本体に受け止められ、これにより、収納箱の開口
部側に加わる荷重を減少できるものである。

実施例 以下その実施例を添付図面とともに説明する。

本考案は、上記包装状態でろ収納箱の開口部側
面の変形を防止しようとしたもので、以下、その
一実施例を図面に従い説明する。

第３図、第４図において、１は電気掃除機本
体、２は前記電気掃除機本体１に対し尾錠３によ
り着脱自在に係止された有底状の収納箱で、電気
掃除機本体１の結合側である上方は開口してあ
り、床用吸込口９、ホース１０等の付属品が収納
されている。４，５は前記電気掃除機本体１及び
収納箱２の前後部を各々支持する上緩衝体及び下
緩衝体で、発泡スチロールよりなつている。６は
前記上下緩衝体４，５により支持された電気掃除
機本体１及び収納箱２を包装する包装箱である。
上記上緩衝体４、下緩衝体５の電気掃除機本体１
及び収納箱２の支持について述べると、まず電気
掃除機本体１はその外周が上下緩衝体４，５と接
して支持するようにしてあり、また上下緩衝体
４，５は収納箱２の底部前後面と接する第１の突
起状の支持部７と、前記尾錠３と接する第２の同
じく突起状の支持部Ｓを有し、他部については少
なくとも２mm以上収納箱２と離れているよう構成
してある。

上記構成において、輸送及び保管時に積載され
たた場合、包装箱６に外力が加わり、その力は上
下緩衝体４，５を介して、電気掃除機本体１及び
収納箱２に加わる。上下緩衝体４，５一方の支持
部７からの力は収納箱２の底部前後面で止められ
る。また支持部８からの力は、尾錠３に伝えられ
る。ところで、上記尾錠３は電気掃除機本体１に
係止されているため、上記力は同尾錠３から電気
掃除機本体１に伝えられ、収納箱２の開口部側へ
の荷重は少くなる。したがつて、収納箱２の開口
部側面が外側に広がつて変形することはない。

次に、尾錠３と上下緩衝体４，５が接触して支
持する構成としてあり、尾錠３は電気掃除機本体
１により位置が規制されていて、たとえ積載荷重
が加わつても上下緩衝体４，５がたわんだり、圧
縮変形しても、収納箱２の変形に一番大きく影響
する開口近傍に上下緩衝体４，５が接触すること
はなく、収納箱２の変形を防止できる。

次に、本構成においては、収納箱２と上下緩衝
体４，５の接触部分が小さく単位面積当りの荷重
が高く、運送時等の振動による傷の発生が懸念さ
れるが、上記の通り接触部は収納箱２の前及び後
面の両端であり、非常に目立ちにくにところであ
り実用上支障はない。

考案の効果 以上のように、本考案装置は、収納箱に尾錠を
介して電気掃除機本体を係止した結合体の前後に
緩衝体を位置させて包装箱に包装し、この緩衝体
の収納箱の支持は、収納箱の底部部分と、尾錠に
接触する部分で支持し、他部を離しているため、
積載荷重が加わつても、強度が充分あり変形のな
い部分で力を受ける。したがつて収納箱の開口側
面が外に広がつて変形し、永久歪が発生するとい
うような従来の問題は解消できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電気掃除機の包装状態を示す断
面図、第２図は同電気掃除機の斜視図、第３図は
本考案の一実施例を示す電気掃除機の包装装置の
断面図、第４図は同上緩衝体の斜視図である。 １……電気掃除機本体、２……収納箱、３……
尾錠、４，５……上、下緩衝体、６……包装箱、
７，８……第１、第２の支持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床用吸込口、ホース等の付属品を収納するため
   の有底状の収納箱と、この開口に着脱自在に装着
   される電気掃除機本体と、収納箱の開口近傍に設
   けられ、電気掃除機本体に着脱自在に係止される
   尾錠と、収納箱と電気掃除機本体の結合体を緩衝
   体を介して包装する包装箱とを具備し、上記緩衝
   体は前記結合体の前後に配設されるとともに、収
   納箱の底部外周および尾錠に当接する突起状の支
   持部を一体的に有することを特徴とした電気掃除
   機の包装装置。